admin のすべての投稿

甲状腺機能異常の鍼灸治療

甲状腺機能異常の東洋医学

 

当院では甲状腺の諸症状に対して鍼灸治療で全身調整を行うことでアプローチしていきます。

甲状腺は東洋医学の五臓六腑のと非常に密接な関係があります。腎は生殖器系機能や内分泌機能の調整に関与しています。腎経の経穴の反応点に施術を行うことで内分泌機能の改善をはかります。また、東洋医学では『腎』と『肝』はとても深い関わりがあるため、肝経の経穴も使って施術していきます。

 

甲状腺機能異常に対する鍼灸治療

 

東洋医学的な施術に加えて自律神経測定器で自律神経の状態を把握した上で、当院の自律神経調整治療と甲状腺の機能向上と血流改善のために甲状腺周りの経穴(人迎など)の反応点にもアプローチしていきます。

甲状腺機能異常の鍼灸治療

 

甲状腺に対する施術は、自己免疫を抑制することや体質を改善していくことが必要になりますので中・長期的な治療が必要になります。

 

甲状腺機能異常の自律神経調整鍼灸

 

甲状腺機能異常の鍼灸治療症例

 

40代 女性

ここ3か月前より全身の倦怠感と何をしてもすぐに疲れてしまう、やる気が出ない症状に悩まされていた。朝には全身のむくみがひどく、特に顔はパンパンにむくんでいた。首肩こりや腰痛も出ている。インターネットで自分の症状を検索したところどうも甲状腺機能低下症ではないかと疑っていた。時間がある時に病院で検査を受けたところ甲状腺機能低下症と診断された。
入院をして薬の投薬をしたところある程度症状は落ち着いてきたが、まだまだ本調子とまではいかずに倦怠感ややる気が出ない症状は出ていた。漢方や鍼灸など東洋医学的な治療も行いたいということで当院にご来院された。

治療
自律神経測定器で自律神経の状態を測定したところ副交感神経の活動が異常に高い状態で自律神経のバランスの乱れがみられた。また、問診結果から仕事や家庭でのストレスが発症前に多くかかっていたことがわかりました。自律神経のバランス整える治療をしつつ、東洋医学的観点より腎を補う治療をしていきました。

◇1回目◇
治療後、だるさはあまり出ずに体がすっきりしたとのこと

◇2回目◇
身体の疲れやすさは変わらない。首肩こりはいくらか軽快

◇3~8回目◇
仕事などでストレスを受けてしまうと症状が強く出る時もあったが、治療を行うたびに段々と症状は軽快していった。治療は週に1回程のペース

◇9回目◇
日常生活ではほぼ支障が出ない程度まで回復。病院での薬の服用と鍼灸治療を併行して行っていった。

 

 

甲状腺って?

甲状腺は首の前面、喉ぼとけの下に位置する内分泌器官です。気管を包み込むようにあり、自分自身で触診することも可能です。

甲状腺はヨードをもとに甲状腺ホルモンを産生し、血液中に分泌するところです。

 

甲状腺ホルモンは甲状腺から分泌され、一般に全身の細胞に作用して細胞の代謝率を上昇させる働きをもつ、アミノ酸誘導体ホルモンです。甲状腺ホルモンの働きは代謝を促進させることであり、甲状腺ホルモンが正常に分泌されることによって身体の各部分の活動が正常に保たれます。何らかの原因で甲状腺ホルモンの分泌が少なかったり又は多かったりすると身体の機能は十分に役割を果たせなくなってしまうのです。

脊椎動物では広く甲状腺ホルモンが確認されていて、生存に非常に重要なホルモンといえます。余談ですが、甲状腺ホルモンの分泌がなければおたまじゃくしはカエルにはなれないのです。そのくらい生存に関係しています。

29b41a25a69f85ae70825d53d455ca1f_s

 

甲状腺の症状と分類

 

甲状腺に腫瘍ができるもの

良性腫瘍性疾患

甲状腺にできる腫瘍の8割ほどが良性のものです。

腫瘍以外には自覚症状はほとんどなく、生命の危機があるというわけではないですし、手術がすぐに必要というわけでもないですが、大きさや状態も含めて定期的はな検査が必要といえます。腫瘍の大きさは小さなものから首を動かしづらくなるものまであります。しかし、呼吸がしづらくなったり食事が喉を通らなくなったりすることはほぼありません。男女比は1対10と圧倒的に女性に多い疾患で20代~50代に多いです。

悪性腫瘍性疾患(ガン)

甲状腺のガンは種類によって症状が異なります。甲状腺がんは、乳頭がん・濾胞がん・低分化がん・未分化がん・髄様がん・悪性リンパ腫の6つの種類があります。甲状腺がんの8割以上が甲状腺がんで約8%は濾胞がんであるためこの2種類が大半を占めます。乳頭がんは、進行すると食事が喉を通りづらくなる・声がかすれる・息が苦しくなるといった症状を呈します。一方、濾胞がんはしこりがあるだけで他の身体的異常がない場合が多いので注意が必要です。

甲状腺のガンは比較的、他のガンより進行が遅いので治しやすいですが、早期発見早期治療が重要といえます。喉のしこりや声のかすれ(嗄声)などがある場合は早期に検査を受ける必要があります。

甲状腺が腫れるもの

バセドウ病

甲状腺機能亢進症の代表的なものがバセドウ病です。

甲状腺を異物とみなしたつくられる抗体(TSHレセプター抗体)が、甲状腺を刺激し続けることにより、甲状腺ホルモンが過剰に分泌され甲状腺機能が亢進する疾患です。甲状腺機能が亢進すると新陳代謝が活発になります。自覚症状として、

・疲れやすい
・微熱
・イライラ感
・動悸
・頻脈
・眼球突出
・発汗

など様々な症状があらわれます。

自己免疫疾患の一つでなぜ起きるか原因がわかっていません。しかし、15%程の方は親や兄弟もバセドウ病を患っているケースがあり、遺伝的要因も考えられています。治療により血中の甲状腺ホルモンの濃度がコントロールできていれば、普通に生活を送ることができます。

橋本病(甲状腺機能低下症)

橋本病は慢性甲状腺炎とも言い、甲状腺機能低下症の代表的な症状です。九州大学の外科医であった橋本策博士が1912年に、世界で初めてこの病気に関する論文を発表したことから名前がつきました。

甲状腺の働きが低下するのが橋本病ですが、橋本病の7割は甲状腺ホルモン量は正常で自覚症状も全くありません。残りの3割の患者で甲状腺ホルモンが少なくなり、甲状腺機能低下の症状を呈します。症状としては、

・無気力
・むくみ
・記憶力の低下
・体重増加
・全身倦怠
・皮膚の乾燥感
便秘
・寒がり
生理不順

などがあり、主に代謝機能が低下する症状でます。

 

甲状腺症状の原因

甲状腺の症状(亢進型、低下型など)は自己免疫性疾患に分類されます。これは自己の免疫系統の異常によるもので、異物を認識し排除するための役割を持つ免疫系が、自分自身の正常な細胞や組織に対してまで過剰に攻撃してしまうものです。なぜこの免疫系統が異常をきたすかは今の現代医学でもわかっていません。

自己免疫疾患は遺伝的素因が多いと考えられており、ウイルス感染組織の損傷などが引き金になることもあります。

また甲状腺の症状はヨウ素の欠乏や過多などによっても症状を引き起こすことがあります。

 

西洋医学的治療

甲状腺腫瘍の場合

腫瘍が良性か悪性化を判断することがとても重要です。まず触診、血液検査、超音波検査、細胞診などで良性と悪性の判断をします。

良性の場合、腫瘍により弊害がでない場合以外は経過観察をとることが多いです。気管や食道への圧迫が強くなったり、腫瘍が大きくなってきたり状態に変化が出てきたりすると手術になることもあります。

悪性の場合も薬物療法を基本として、手術せずに経過をみることが多いです。きっちりと治療をすれば比較的治りやすいといえます。

甲状腺機能亢進型の場合

甲状腺機能亢進の場合、主に薬物療法(抗甲状腺剤)が中心になります。長期の服用が必要ですが、服用していれば症状は安定します。

他には甲状腺を切除してホルモンの状態を正常化する手術療法や、放射線をあてて甲状腺ホルモンを抑制する放射線療法もあります。

甲状腺機能低下症の場合

橋本病の場合も薬物療法が主になります。

甲状腺ホルモンが不足しているわけですからそれを補ってあげれば良いのです。経口薬(チラージン)を服用することで、甲状腺ホルモンと同様の効果を再現できます。

甲状腺ホルモンが不足している場合、服用し続ける必要ありますが長期の服用でも副作用はほとんどありません。

 

網膜色素変性症の鍼灸治療

 

網膜色素変性症に対する鍼灸治療

 

黄斑色素変性症に対する鍼灸治療は、まず第一に目の周りの血流の改善をはかり、症状の進行を遅らせることです。目の周りにあるツボに鍼やお灸を施して、その方の反応によっては鍼に電極をつないで通電療法行う場合もあります。

網膜色素変性症の鍼通電治療

 

また、東洋医学では目と五臓六腑の『』は深い関係にあります。肝に関するツボも刺激していき東洋医学的観点からも施術していきます。その他、首肩背部にも目に関する重要なツボがあるので首肩背部の施術も行っていきます。

網膜色素変性症のうつ伏せ鍼灸治療

 

 

網膜色素変性症

網膜色素変性症とは、遺伝的な原因とされる疾患で目の内部にある黄斑という視覚情報を伝達するためにとても重要な神経です。黄斑とは、目の中でカメラの働きで例えるとフィルムの働きがあります。外から入ってきた光は、角膜・レンズの役割を果たす水晶体・硝子体と通って網膜にたどり着きます。

目の構造

黄斑部は網膜のほぼ真ん中にあり、光が集中する部分です。ほかの網膜の部分よりも黄色に見えるために黄斑と呼ばれています。黄斑部分で光の刺激を電気信号に変えることで視神経を伝わって脳に届けられます。この黄斑部分の病気としてよく知られているのが加齢性黄斑変性症です。加齢性黄斑変性症は加齢が一つの原因で網膜色素上皮に老廃物が溜まり、黄斑部が障害されることで中心部の視界が歪んで見えたり、黒く黒ずんで視界の妨げとなったりまたは視力の低下が起きてしまう疾患です。

 加齢性黄斑変性症について

 

網膜色素変性症では、網膜に含まれる視細胞が何らかの原因により、視細胞が障害されます。するとうまく光の刺激が電気信号に変えられずに視界に障害が出てしまうのです。

網膜には1億個以上もの視細胞が存在しており、視細胞は大きく分けて杆体細胞錐体細胞の2種類があります。杆体細胞は、暗い場所での物の見え方や視界の確保に深く関係していて、錐体細胞は黄斑部に多く分布しており、視界中心の視力と色覚に深いかかわりがあります。

網膜色素変性症は、初期に杆体細胞が障害されることが多く、暗い所で視界がぼやけて悪くなったり、視野が狭くなります。進行性の疾患なので症状が進行するとだんだんと障害されている部分が中心部に広がっていき、錐体細胞まで障害されるために最悪の場合、まったく光を失う危険性もあるのです。

 

網膜色素変性症は何千人に一人という割合で発症しており、そこまでよくかかる病気ではありません。症状の進行具合も個人差があり、若くして症状が進行してしまう人もいますが、年を重ねてもあまり症状が出ないという方もいます。

 

 

網膜色素変性症の症状

網膜色素変性症は網膜にある杆体細胞がまず障害されることが多く、暗い所で光を感じにくくなって視力が低下して気付くことが多いです。しかし、生活環境によっては症状が進行していても気づかないこともあり、症状がある程度進行してようやく病気に気づかれる場合もあります。日常生活で人とよくぶつかったり、車の運転で支障が出たりと生活の中で支障が出てきて眼科を受診して網膜色素変性症が発覚することも多いようです。

網膜色素変性症の代表的な症状としまして

 

・暗い所で見えにくい

夜盲症といいますが、網膜色素変性症では、光を感じる杆体細胞が障害を受けるため暗い所で物が見えづらくなり、夜間の車の運転に支障が出てきます。網膜色素変性症では初期に夜盲症を感じることが多いです。

 

・視野が狭くなる

徐々に視界の周囲からぼやけてきます。それがさらに進行していくと中心部に向かっていき視界が妨げられます。症状が進行してしまうと階段の上り下りで不自由に感じたり、人や物にぶつかる、物につまづくことなどが多くなってしまいます。ここまで進行すると車の運転は困難となり、道路を歩いていても横から車が迫ってくるのがわからないため日常生活を送る中でも危険な状態となってきます。

 

・視力低下

視野が狭くなってさらに視力低下が起きる場合が多いです。視力低下の進行は個人差があり、徐々に数十年かけて進行していく人もいれば1年ほどで視力がかなり低下してしまう方もいます。

・病気の進行について

網膜色素変性症の症状は、人によって進行速度が大きく異なります。まずは、暗い場所で物が見えづらくなり、視野が周りから次第に見えにくくなっていきます。そして中心部を残して視野狭窄が進み視力低下に進行していきます。
視力低下につきましては、数十年かけて進行していくことが多く、発症して40年後くらい経過していてもある程度の視力がある方が多いようです。幼少期など若い時期に発症しても視力を保つことができ、高齢となっても失明にまで至らない方も少なくありません。若い時期に発症した場合病気の進行を遅らせるためには特に日常生活のケアが重要となります。網膜色素変性症の発症機序は詳しく解明されていませんが、強い光を目が美てしまうと視細胞に影響を与えてしまい症状の進行を速めてしまうと言われています。屋外での作業や日中での外での運動はできるだけ避けて眩しさを軽減させる遮光眼鏡の着用が必要となります。

網膜色素変性症は特定疾患研究の対象となりますので医療助成制度を受けることができます。また症状の進行度によっては身体障害者認定も受けることもあり、様々な公的サービスや援助を受けることも可能となります。

 

網膜色素変性症の原因

網膜色素変性症の原因は視細胞や網膜色素上皮細胞にある遺伝子の異常が原因で起こると言われています。遺伝が原因で起こると言われていますが、実際には親族に網膜色素変性症の方がいない場合も多く、根本的な原因はいまだよく解明されていないのが現状です。

 

 

網膜色素変性症の治療

網膜色素変性症の治療は、現在のところ根本的な治療法は発見されていません

病院では、症状の進行を遅らせることを第一と考え、循環改善薬や血管拡張剤、ビタミン剤などが処方されます。しかし、これらの薬もすべての方に効くわけではないようです。

これからの研究で遺伝子治療や網膜移植などの進歩が期待されている疾患の一つでもあります。

 

 

日常生活での注意点

進行を遅らせるためには、目に負担をかけすぎないことが重要です。長時間細かい文字や画面を見ていることは目にとって負担となります。

また、紫外線や強い光は網膜にとってよくありません。外出時特に天気の良い日にはサングラスや遮光眼鏡などをかけて対策する必要があります。

また、網膜色素変性症では暗順応が遅いため明るいところから急に暗い場所に移ると見えにくいことがしばしば見受けられます。このような場合、暗い場所を見る時に働く杆体の感受性が最も高い波長(550㎚)に近い500㎚以下の光をあらかじめ明るい場所にいる時にでもカットしておけば杆体が暗順応している状態を作り出せるので、暗い場所に移った時にサングラスを取ることで暗順応する時間を短縮させることができて暗い場所でも見えやすくなります。
遮光レンズを着用すると500㎚以下の光をカットすることができ、まぶしさの原因となる短波長光をカットすることでコントラストが良くなり見えやすくなります。

交感性眼炎の鍼灸治療について

 

交感性眼炎に対する東洋医学的考え

 

東洋医学では交感性眼炎は五臓六腑の肝と深いかかわりがあると考えられます。肝は目に開竅するといわれており、目の疾患は肝の機能障害が深く影響していると考えられています。

強いストレスや外部環境の変化などにより肝血が不足してしまうと視覚の異常や運動系の異常などがみられます。また肝の陰陽のバランスが崩れてしまい肝の陽気の過亢進がおきると次第に陰液を消耗して肝陽が頭の方へ上がっていきます。
肝陽の上向は交感性眼炎などのさまざまな目の疾患高血圧頭痛自律神経失調症などを引き起こします。また外からの風熱や寒冷の邪気が体に侵入すると目は侵されやすく、交感性眼炎を引き起こす原因にもなります。

 

 

交感性眼炎に対する当院の鍼灸治療

①問診
しっかりと時間をかけて問診をしてお身体の状態を診ていきます。

問診風景

 

②自律神経測定
目の症状は自律神経の状態ともとても深い関係にあります。当院では、交感性眼炎の患者さんに対して自律神経測定を行っています。

自律神経測定器

 

③うつ伏せ治療
交感性眼炎の患者さんは特に首肩の痛みやコリを感じている方が多いです。また目に重要な経穴も背部や頚部に存在するためそれらを鍼灸施術などで刺激していきます。

 

交感性眼炎のうつ伏せ鍼灸治療

 

④次に仰向けにて目の周りを施術します

仰向け施術は目の周りがメインの施術となりますが、それに加えてお腹や手足のツボを用いて自律神経のバランス調整の治療も行っていきます。

交感性眼炎の鍼灸治療

 

 

自律神経のバランス調整治療

交感性眼炎の自律神経調整鍼灸

 

 

当院の交感性眼炎に対する施術は、第一に目の周辺の経穴にはりをさして交感性眼炎の炎症をおさえる作用を促します。また必要であればハリに電極をつなげて微弱電流を流します。

東洋医学的に診ますと、交感性眼炎は五臓六腑のに深く関係しているので肝に関する経穴を用いて肝血を補うことや肝気の巡りをよくします。

また肝の陽気が過亢進して頭の方へのぼっていくことで症状を起こしているとも考えられるので肝の陽気を抑え、なおかつ下げる治療もする必要があります。

風熱や寒冷の邪気によって引き起こされる場合はそれらを体外に出す治療が必要になります。
また東洋医学の特徴である全体を診て治療するという考えから全身の調整施術も行っていきます。

 

交感性眼炎とは?

交感性眼炎とは目への外傷や目の手術などによってぶどう膜が損傷を受けて発症するぶどう膜炎です。症状としては、原田病とほぼ同じです。

原田病とは、サルコイドーシスベーチェット病などとともに日本人には頻度の高い病気で、自己免疫疾患の一つです。色素細胞のある脳や皮膚、毛髪までも侵されることがあるとても怖い疾患です。

交感性眼炎では、手術や外傷などによりぶどう膜が傷ついてそれを修復しようとする作用が強く働き過ぎる自己免疫反応が色素細胞に起きてしまい、様々な症状を呈します。

自律神経の乱れ

ぶどう膜とは?

ぶどう膜とは眼球の外側の膜で、強膜と網膜とで挟まれた膜の脈絡膜毛様体虹彩の総称です。胸膜や硝子体などには血管が無いですが、脈絡膜は血管があって血流に富んだ膜です。その血液が血流のない目の器官に酸素などの栄養を行き渡らせています。ぶどう膜の一部である虹彩はカメラの役割でいうとしぼりに当たり、開いたり閉まったりして光の量を調整することにより、目に入ってくる光を調整しています。また毛様体は、カメラのレンズにあたる水晶体の厚さを変えてピントを合わせる役割があります。

ぶどう膜は眼球全体を覆っており、血管やメラノサイトなどの色素細胞が豊富にあり、見た目がぶどうに似ていることからぶどう膜と呼ばれています。

交感性眼炎の症状

交感性眼炎の主な症状は、視力低下目の痛みです。外傷後や時に手術後などぶどう膜に損傷を受けた1~2か月してから起こる場合もあり、発病の3~7日ぐらいで発熱などの風邪のような症状が出て眼精疲労めまい頭痛嘔吐などのような症状が出る場合もあります。

内耳の機能障害も起きる場合もあり、様々な全身症状が起こりうるとても厄介な病気です。

また、交感性眼症の症状は、原田病の症状と似ていると言われています。

※原田病
ぶどう膜炎の一つで身体の様々な部分の色素細胞が侵されることからぶどう膜・髄膜炎症候群とも言われています。髄膜炎は、頭痛が主な症状で発熱・痙攣・項部硬直などの髄膜刺激症状があらわれます。原田病もそのような症状が出ます。そのほかに耳鳴りやめまい、時にはピリピリとした違和感を頭皮に感じることもあります。

交感性眼炎の原因

交感性眼炎のはっきりとした原因は未だわかっていませんが、角膜や強膜が傷つくような外傷や網膜剥離や緑内障目の手術がきっかけとなってぶどう膜の色素細胞に自己免疫反応が起こることが原因と考えられています。

自己免疫反応とは、自分の細胞を異物と判断して自分自身を攻撃してしまう反応です。体の中に病原体や細菌などが入ってきたときの身体に起こる正常な反応は、異物を認識してそれを排除しようという生体反応がおきます。自己免疫反応では、病原体や細菌ではないのにもかかわらず何らかの原因によって自己の身体の一部を異物と判断して排除してしまいます

交感性眼炎の場合は、血液中の異物を除去する作用のあるリンパ球が自分のぶどう膜や皮膚や毛髪などの色素細胞を異物と判断して細胞を破壊してしまうのです。遺伝的な要因が考えられますが、はっきりとした要因はわかっていません。

交感性眼炎の一般的治療

交感性眼炎か判断するために蛍光眼底造形検査髄液検査血液検査が行われます。血液検査では、白血球の増加などから炎症性の反応が出ているか調べます。

治療法は現在でも有効な治療法がない状態ですが、早期の場合ステロイド薬の大量点的あるいは、パルス療法が行なわれます。
また、受傷した目の視機能がまったく期待できない場合は、もう一方の目に伝染しないために受賞した眼球を摘出する場合があるようです。

 

気管支炎の鍼灸治療

気管支炎に対する鍼灸治療

東洋医学では気管支炎は主に五臓六腑の『』の機能異常によって起こるものと考えられています。肺には、「宣散・粛降を主り、水道を通調する」という機能があります。それは、気や津液を体のすみずみに行き渡らせて全身の機能を保持させたり、肺呼吸や皮膚呼吸により津液を発散させたり、または呼吸筋を調整して呼吸機能を正常に保つ機能のことです。

その機能が『肺陰虚』や『肺失宣粛』の症状によって阻害されてしまうと、気管支炎にかかりやすくなってしまうのです。

当院の気管支炎に対する鍼灸治療では、まず肺の機能を正常に戻すようなつぼに刺激をして肺機能の正常化を図ります。

気管支炎のうつ伏せ鍼灸治療

 

そのほか、自律神経バランスの乱れにより、免疫力の低下をまねいて気管支炎にかかりやすく、症状も長期化している可能性もありますので、自律神経のバランスを測定して自律神経調整療法も行っていきます。

気管支炎の自律神経調整鍼灸治療

東洋医学では、病気の出ている部分だけでなく体全体を診て治療していきます。気管支炎に対してもその部分だけでなく全身を診てバランスの調整も行っていきます。

 

※肺陰虚
肺陰虚とは、肺の陰液不足の状態で炎症による津液の消耗や乾燥した環境での居住や労働などによって生じることがあります。気管支炎で生じるような咳や鼻炎などの症状の他にも嗄声あるいは声が出ない、顔面紅潮、全身状態の悪化として痩せ症状もでることもあります。それらは、慢性気管支炎や気管支拡張症、喘息、肺気腫、肺炎などの肺の疾患でもあらわれることがあります。

 

※肺失宣粛
肺には、気や津液を全身のすみずみの細胞に行き渡らせる機能があります。その機能が病邪によって阻害されてしまうと身体に様々な症状となって表れます。
寒の邪気によって肺気が障害されてしまうと、風邪やインフルエンザ、気管支炎、アレルギー性鼻炎などのような症状が見られます。具体的には薄く透明の痰が大量に出たり、頭痛やくしゃみ、身体痛なども出ます。

熱の邪気によって肺が障害されると炎症作用が強く出る疾患が多く、インフルエンザや咽頭炎、扁桃炎、肺化膿症などがみられます。症状としては黄色く粘っこい痰や黄色い鼻汁が出たり、のどの痛み発熱症状も出ます。
燥の邪気が肺を犯した場合は、痰が少ないですが粘っこくなかなか吐き出しにくく、症状が強く出た場合では単に血が混じるような症状が出ます。また、皮膚の乾燥や喉の寛総監と痛み症状が出ることもあり、主に秋口などの空気が乾燥する時期に発症します。

 

気管支炎の肺経への鍼治療

 

気管支炎とは

気管支炎は、その名の通り気管支に炎症が起こるもので咳や痰などの呼吸器の症状が主な症状となります。

症状としては風邪の症状と似ていますが、風邪の症状は、上気道感染で起こるのに対して気管支炎はそれよりも末梢部分の下気道の炎症で起きます。

上気道は、鼻から鼻腔、咽頭、喉頭までをいい、下気道は気管や気管支、肺までの組織をいいます。

気管支は線毛(せんもう)の生えた上皮と粘液を分泌する細胞(胚細胞)に覆われた空気の通り道で、呼吸のたびに外界からの塵や微生物を含んだ空気が通過します。侵入した異物は分泌された粘液に絡めとられ線毛の運動で痰として排出されます。

 

微生物の感染により気管支粘膜に炎症が起こり痰を伴う咳が見られると、一般的に気管支炎と言われます。気管支炎は大気汚染や喫煙、喘息などのアレルギーによっても起こります。

風邪と気管支炎の症状はとてもよく似ていますが、風邪の症状の場合は比較的軽めの咳や鼻炎症状に対して、気管支炎の場合長期化する事が多く風邪の症状に加えて、首や背中の痛み違和感下痢嘔吐などの全身症状が出ることがあります。

そして、気管支は下気道のため肺に近くにあり、下気道まで到達したウィルスや細菌は肺にまで及ぶ危険性が高くなります。単なる気管支炎といって決して侮ってはいけません。症状が進行すると肺炎などの命の危険性も出てくることもあるのです。早めの治療や生活環境の改善必要となってくるのです。

 

 

 

急性気管支炎と慢性気管支炎

 

気管支炎は発症期間に応じて「急性気管支炎」と「慢性気管支炎」の二つに分けられ、90日以内の咳や痰の症状が治まる場合を「急性気管支炎」、90日以上、時には数カ月に渡って症状が続く場合を「慢性気管支炎」と呼びます。

 

感染症としての急性気管支炎の原因としてはウイルスがほとんどです。

・ライノウイルス

・インフルエンザ

・アデノウイルス

・パラインフルエンザ

 

 

などが挙げられます。

 

マイコプラズマや百日咳菌、クラミジアによる細菌感染も原因になることがありますが、細菌が原因になることは稀です。

ウイルスや細菌感染が原因となる気管支炎を感染性気管支炎と言い、その他タバコの煙やスモッグなどの汚染物質や植物性、鉱物性の粒子などを吸い込むことで起こる気管支炎は刺激性気管支炎と言います。

 

 

急性気管支炎は急性上気道炎などに合併し、気管支粘膜の炎症によって、発熱や咳、痰が症状として認められます。その他肩こり背中のこわばり胸の不快感手足の関節痛や筋肉痛食欲不振全身倦怠感下痢や嘔吐、を伴うこともあります。

 

 

慢性の気管支炎の場合、咳や痰、また、息切れの症状が出ます。気管支内が腫れることで空間が狭くなりゼーゼーとする喘息音が聞こえるようになる事もあります。

 

慢性気管支炎の原因としては

・長期の喫煙による気道壁への悪影響

・大気汚染やハウスダストなど

 

肺や気道壁に刺激を与えるような環境が原因になることがあります。

 

慢性気管支炎は酷くなるとひどい息切れや呼吸困難になり、さらに悪化すると寝たきりになる可能性もあります。また、気管支炎ではなく重大な病気が進行している可能性もありますので、咳や痰が何カ月も続く場合は呼吸器科で診察を受けましょう。

 

気管支炎の診断と治療

 

気管支炎は明確な診断基準はなく症状と肺炎の否定によって行われます。肺炎の否定のためには診察と、胸部X線検査を行います。また、聴診で、粒の大きな水泡音(湿性ラ音)主体で肺野末梢に雑音が聞かれず、胸部X線でも陰影が認められなければ気管支炎と診断し、その発症が急性であれば急性気管支炎という診断が下されます。

 

治療方法は鎮咳薬や去痰薬、消炎薬などが対症療法として使われます。原因微生物に対する特有な治療はウイルスが原因の場合はインフルエンザを除き有効のものはありません。

 

下気道への気管支炎は炎症を起こしている状態であり、アレルギーや喫煙などが原因で発症した場合は風邪のように感染する事はありませんが、原因がウイルスや細菌などによって生じている場合にはくしゃみや咳により感染する可能性があります。ウイルス感染しても必ずしも気管支炎になるというわけではありませんが、風邪やインフルエンザのように予防する事が大切です。

 

 

気管支炎にかかりやすい人の特徴

気管支炎の原因は、主にウィルス感染や細菌感染、喫煙習慣や大気汚染、ハウスダストなどの気道に刺激を与えるようなものが主になります。しかし、同じ環境で生活していながら全ての人が気管支炎にかかるというわけではありません。

その違いはどこにあるのでしょうか。

 

それは、まず体の免疫力の違いという点が挙げられます。

人間は本来ウィルスや細菌などの外敵から体を守る免疫能力をもっています。その免疫能力は人によって様々で免疫能力が高い人もいれば低い人もいます。免疫能力が低い人の場合、容易にウィルスや細菌が体に侵入しやすく、気管支炎にかかる危険性が高くなります。

免疫力はその人にもともと備わった力が大きいですが、生活環境でも変わってきます。例えば、睡眠時間が短かったり、十分な栄養が取れていない・栄養に偏りがある場合は免疫力は低下しやすいです。また、免疫力は自律神経がつかさどっている部分が大きく、過度なストレスで交感神経が過亢進状態が続いてしまうと免疫力は低下するといわれています。
不眠症について
自律神経失調症について

このことから気管支炎にかからない、気管支炎を長期化・重症化させないために以下の点に気を付けて生活するようにしましょう。

 

・睡眠を十分にとる

睡眠をしっかりとることで体の免疫力は高まりやすくなります。

・禁煙 喫煙習慣は高い確率で気管支炎の原因になりえます。気管支炎になっても喫煙を続けていた場合、症状が慢性化するばかりでなく、肺にまで病気が進行する危険性もあります。

・バランスの摂れた食事

栄養バランスのとれた食事は体の免疫力を高めます。気管支炎の症状が強く出ている時は咳や痰で一度多くの食事がとれないこともあります。そのような時は、食事をこまめにとって栄養量は低下しないように注意しましょう。

・気道を清潔に湿度も注意する

痰が気道に溜まった状態ですと咳が続いてしまいます。気道を清潔に保つために水分を多く摂取したり、室内が乾燥しないように加湿器などで室内の湿度を保つようにしましょう。

 

多汗症の鍼灸治療

多汗症に対する鍼灸治療

多汗症に対する当院の鍼灸施術は、まず第一に自律神経を整える施術を行っていきます。

多汗症の自律神経調整鍼治療

最初の施術の前に自律神経測定器で自律神経の状態を把握してからその方に合ったオーダーメイドの施術を行っていきます。自律神経とは、自分の意識とは無関係に働いている神経で血液循環であったり、内臓の働きや筋肉の動きなども主っているものです。

その他自律神経は、ホルモンバランスの調整なども行っております。ホルモンバランスの乱れは多汗症の原因にもなると考えられており、特に過度なストレスによる交感神経の活動が優位になっている状態では多汗症になるリスクは高まってしまいます。

多汗症の治療では、自律神経の調整の中でも特に交感神経の活動を抑制するような施術を行っていきます。
また、東洋医学的観点から多汗症を診て施術していきます。汗は東洋医学的にみると津液という物質から変化したものと考えられており、衛気によって分泌が調整されています。

多汗症のうつ伏せ鍼灸治療

 

衛気は、脈管外をくまなく運行する気で体表を保護して外からの邪気の侵入を防ぎ、汗腺や立毛筋を調整して体温を調整しています。そして五臓六腑の『』と衛気は深い関係にあり、肺の機能が異常をきたしている『肺気虚』の症状となると多汗症となる危険性があるのです。

また、『汗は心液である』ともいわれており、五臓六腑の『心』とも深い関係にあり、心の病変が汗となって表れやすいです。
よって当院では、『肺』と『心』の重要なツボも用いて施術していくことにより、機能異常を治していきます。

多汗症の東洋医学的鍼灸治療

治療感覚の目安は1週間に1~2回ほどのペースとなります。治療開始して最初の一か月ほどは治療間隔を詰めたほうが効果が出やすいです。2か月目以降は徐々に治療感覚を伸ばしていきます。そして2~3か月を一つのクールとします。

その他、多汗症の改善には生活習慣の見直しもとても重要です。食生活では辛い物や熱いものを食べ過ぎないように注意しましょう。

辛い物を食べて汗をかくということは誰しも経験があるかと思いますが、それが過剰となってしまうと味覚性の多汗症となり、普段精神的に緊張する場面でも局所的に汗をかきやすくなってしまいます。

また、カフェインが多く含まれるコーヒーや紅茶などを摂りすぎてしまうと交感神経を刺激して交感神経が優位になりやすくなり、多汗症の改善にはよくありません。カフェインには、中枢神経興奮剤という物質が含まれているため多量に摂取しないようにしましょう。
その他、睡眠をよくとることや仕事の長時間行わないなど身体にできるだけストレスを溜め込まないように注意しましょう。

 

多汗症の鍼灸治療症例

20代男性
2~3年前から、緊張する場面や食後などに顔から頭部に異常に汗をかくようになった。昔から汗はかきやすい体質だったが、その比ではないくらい発汗する。気温が低い日にも起こり、発汗が起こると火照りを感じ、顔から汗が流れたり髪の毛が濡れてしまい、営業の仕事をしているため人と顔を合わせる機会が多く、周囲の目が気になり非常に悩んでいる。今まで特に治療といった治療はしてない。最近は特に症状悪化しているため不安になり、鍼灸治療を一度試してみようと思ったという事でご来院される。

最初に自律神経測定器でお身体の状態を診ていきました。発汗を促す交感神経が過亢進状態で副交感神経の働きが抑えられた状態でバランスに大きく乱れがありました。自律神経のバランスを整える治療を中心に東洋医学的観点から、五臓六腑の肺、心の治療穴も取り入れました。また、下半身に冷えがあり逆に上半身の首から上部に熱感が見られたため頭部、顔面部の血流をスムーズにし、頭部に溜まった熱を逃がす為首肩、前頸部の筋緊張の強い場所に鍼や灸で刺激を与え血流を促進する治療、下肢の血流を促進し冷えを除く治療を行いました。

 

経過
1回目
治療行った日は休日で、人と会う機会もなく変化は特に無かった。仕事中はやはり汗が噴き出てしまう。

2回目
施術後、翌日仕事中発汗あったが、いつもよりはやや少なかったように感じる。しかしその翌日には元に戻った。

3回目
大きな変化はないが、顔や頭の火照る感覚は少なくなった。汗は相変わらずだが頻度は心なしか減っている気がする。

4回目
食後の発汗はあるが、全体的に汗の量少し減ってきたと感じる。

5~7回目
火照る感覚がだいぶ治まってきたが、熱いスープや辛い物を食べると汗が噴き出す。汗は頭部顔面部ともに最初に比べると3割ほど症状軽減したと感じる。首肩の動きが良くなり軽くなってきた。

8~10回目
火照りはほとんど感じなくなった。汗も頻度や量は半減程になっている。疲れている、緊張している時は発汗量が上がるが、滴るほど発汗することは最近ない。

11~15回目
火照りは消失。発汗も頻度週に1~2回程度になり、量も普通より少し多い位になった。仕事中も人の目があまり気にならなくなってきた。

16回目
発汗、発症する前くらいに戻った。

多汗症でお悩みの方は東京α鍼灸院・渋谷α鍼灸院・三軒茶屋α鍼灸院にご相談ください。

 

 

多汗症とは

汗をかくということは、通常激しい運動をした後や厚さを感じている時、辛い物を食べたときなど体温が上昇した時に体温を調節するための役割があります。しかし、多汗症となるとそういった体温が上昇した時以外にも大量の汗をかいてしまい日常生活にも支障をきたす危険性のある疾患です。 多汗症は、決してよく言われる汗かきとは違います。汗かきも多汗症も汗を多量にかくことに変わりありませんが、汗かきは運動後や食事中など体温が上昇した時に多量に汗をかき、代謝の良い男性には比較的多く病的な反応ではありません。

しかし、多汗症は体温調節のいらない場面で汗をかいてしまい、多量の汗のために

・書類が手汗でぬれてしまう

・キーボードやマウスが汗でぬれてしまう

・手汗のせいで握手や手をつなぐことを避ける

・車の運転中に手汗でハンドルが滑ってしまう

・テスト中に汗で答案用紙が破れてしまう

・精神的に緊張すると大量の汗が出る

・人と話していると顔から多量の汗が出てしまい人に合うのが億劫になる

 

など日常生活にも支障をきたしてしまうのです。症状を放っておいてしまうと、対人恐怖症や不安神経症などで外出することができなくなってしまう危険性までもあるのです。

 

多汗症はあまり聞きなれない疾患かと思われますが、日本人の実に7人に1人は多汗の自覚をしているほど多い疾患なのです。その中でも汗を多量にかいて日常生活での支障により悩んでいる方は約80万人もいると言われています。

多汗症

 

汗が出る仕組み

 

汗が出る条件は、湿熱性発汗精神的発汗味覚性発汗の3つあります。 湿熱性発汗は、気温が上昇して厚さを感じたり、激しい運動後に体温が上昇した時に体温調節をしようとして全身に汗をかく生理現象です。 精神的発汗は、極度の緊張や不安により、額や手のひら、足の裏、脇下にかく汗です。大事なプレゼン発表中など人前で話すときに一度は緊張による汗をかいたことがあるかと思います。
味覚性発汗は、辛い物や酸っぱいものなど刺激が強い食べ物を食べた時に顔面を中心にかく汗です。

そして汗が出る汗腺には、二つあります。エクリン汗腺とアポクリン汗腺です。この2つは、配置されている場所や役割が異なってきます。多汗症に関連している汗腺は、エクリン汗腺と言われています。

エクリン汗腺の役割

エクリン汗腺は基本的に全身の真皮内に存在しており200万~400万個もあると言われています。特に顔や手足、脇下に多くあります。エクリン汗腺の役割は、体温が上昇した時に体温を下げるために汗を出します。この体温が上昇した時に体温を下げるために出る汗は実は高等動物にしかありません。犬や猫は暑い時に体温調節の汗が出ないために口を開けて舌を出して水分を蒸発させることで体温を下げているのです。

エクリン汗腺を制御しているのが交感神経です。交感神経は自律神経の一つで、身体を活動的にする神経です。逆に体を休めるリラックス神経が副交感神経です。体温が上昇すると大脳視床下部にある体温調節中枢が交感神経を介してエクリン汗腺に信号を送って発汗を促します。交感神経は、精神的緊張や味覚刺激、カフェイン、ニコチンなどによっても刺激されて過度に刺激されると発汗が促されると言われています。

このエクリン汗腺から出る汗は99%が水分で残りは塩分と乳酸、タンパク質です。よって汗はサラサラでほぼ無臭です。

 

アポクリン汗腺

アポクリン汗腺はエクリン汗腺から出る汗とは違い、においがあって粘り気のある汗を出します。アポクリン汗腺は、脇下に多くその他にも陰部前面、肛門周辺、乳首周辺、耳の中にもあります。アポクリン汗腺から出る汗の役割は、もともと異性を惹きつけるためのフェロモンの役割があったと言われています。アポクリン汗腺から出る汗のにおいによって種を見分けて人間が進化していったともいわれています。アポクリン汗腺が性的な部位に集中してあるのはそのためです。

 

 

 

多汗症の種類と原因

多汗症は全身的に汗をかく全身性多汗症と身体の一部分だけ多量に汗をかく局所性多汗症の主に2つあります。

全身性多汗症

全身性多汗症は全身に多量に汗をかき、原因が特定できる続発性多汗症の場合も多いですが、はっきりとした原因がわからない場合もあります。多汗症の約1割は全身性多汗症といわれています。 全身性多汗症は遺伝的要因、甲状腺機能亢進症(バセドー病)、褐色細胞腫、更年期障害、自律神経失調症、結核やがん、脳梗塞の後遺症などが原因として隠れていることもあります。

・甲状腺機能亢進症(バセドー病)
甲状腺ホルモンが過剰に分泌される疾患で、全身の代謝が高まりすぎるために全身性の多汗症となりやすくなります。

・結核やがん
結核やがんは、発熱性の疾患でその熱を下げるために全身に汗をかきます

・更年期障害
更年期障害は女性ホルモンのバランスが崩れて自律神経も乱されることによって急に身体がほてり大量の汗が出ます。局所的には顔面に汗をかくホットフラッシュがあります。

・自律神経失調症
自律神経は、自分の意識とは無関係に働いている神経で内臓や循環などの調整の他にも発汗の調整の役割を担っています。特に交感神経の活動が過亢進すると汗が出やすくなる場合もあります。

 

局所性多汗症

局所性多汗症は体の特定部分に多量に汗をかく疾患でその場所によって脇下に多量に汗をかく腋窩多汗症、手のひらに多量に汗をかく手掌多汗症、頭と顔面部に多量に汗をかく頭部・顔面多汗症、足裏に多量に汗をかく足蹠感染症があります。
多汗症で悩んでいる方の9割がこの局所性多汗症といわれています。多量に汗をかく場所が2~3か所ある場合もあります。

局所性多汗症は、交感神経の反応が過剰に反応する人に起こりやすいと言われ主な原因は精神的ストレス自律神経の乱れだといわれています。しかし、まだ原因が詳細に特定できていないために局所性多汗症の場合、多くは原因の特定されていない原発性多汗症に分類されています。

不定愁訴の鍼灸治療

当院の不定愁訴の鍼灸治療

 

不定愁訴は、身体と精神が複雑に絡んで症状が出るもの、ホルモンバランス自律神経バランスが乱れるために起こるものなど様々です。東洋医学の考え方として、全体から見てバランスを整える治療法のため不定愁訴などに対して効果を発揮しやすい治療法といえます。

不定愁訴のうつ伏せ鍼灸治療

東洋医学的に身体の状態を診ることを前提として、当院では、自律神経測定器によって自律神経バランスを測ったうえで治療を行います。

setsubi_18c

これは、交感神経と副交感神経のバランスを測る事ができます。自律神経状態以外にも身体的ストレスや精神的ストレス、疲労度なども測れます。

 

自律神経状態を把握してから治療を行うことでより治療効果が出やすくなります。人によって自律神経バランスが違うのでデータを診てからオーダーメイドの治療を行います。データは保存して経過ごとに体質変化を確認できるようにしています。

不定愁訴の自律神経に対する鍼灸治療

 

運動器症状が強い方には、背骨や骨盤の矯正を行うと効果が高いことが多いです。背骨や骨盤の歪みは身体全体に影響するため、背骨や骨盤を整えると手足などの各関節周りや四肢の筋肉の痛みが取れます。

また、よく使われるツボとしまして頭のてっぺんにある『百会』があります。ある研究では、マウスに百会を刺激することで凶暴性がなくなり落ち着くようになったとの結果が出ています。百会に鍼を刺すことで精神的な安定効果が期待でき、不定愁訴の症状にも効果的と考えております。

百会の鍼治療

不定愁訴の症状には、東洋医学と自律神経、骨格の三つからアプローチしていきます。

治療期間は症状の重さによって一概には言えませんが、初めのうちは一週間以内に一度と詰めて来て頂き、徐々に二週間に一度、一か月に一度と症状緩和とともに間隔を空けて治癒を目指します。

 

 

不定愁訴とは

不定愁訴とは、他覚所見に乏しく漫然とした身体の不調を指します。不調の中には、頭が重い・倦怠感・疲労感・のぼせ・四肢が冷えるなどがあります。症状が定まらなく一日の中でも症状が出たり出なかったりと変動します。

不調の原因がはっきりしたものでなく理由もみあたらないといった因果関係がみつからない症状です。

病院などの医学的定義は、血液検査などの検査上異常数値がないにも関わらず症状を訴えるものを不定愁訴と診断するそうです。不定愁訴の原因として考えられるのが、更年期障害自律神経の乱れがよく挙げられます。それ以外には、パニック障害や心的外傷後ストレス障害などの精神からも不定愁訴の症状がみられます。

本人の気持ちとして、体調不良なだけで病院にいっていいものかわからないため悩んで我慢されている方も多いです。病院にいった方でも検査上の異常も見られず他覚所見がない場合は、ストレスですねなどと言われて特に処置もされずに様子見といった本格治療ではなくその場の対応や対症療法だけで終わることも良く聞きます。

不定愁訴

 

不定愁訴の症状

運動器症状
関節の痛み、腰痛手足の冷え痺れ肩や首の鈍痛

全身症状
倦怠感、疲労感、冷え、汗をかく、ほてり、脱力感

泌尿器・生殖器症状
月経異常性欲低下、排尿痛、頻尿、下痢、便秘

その他の症状
頭痛めまい、動悸、のぼせ、不安感、イライラと怒りっぽい、集中力低下、睡眠障害

 

不定愁訴の原因

原因は明らかにはなっておらず、様々な説があります。

 

更年期障害

卵巣機能が低下してきて女性ホルモンが減少してくるために起こる症状です。卵巣機能の低下すなわち女性ホルモンのエストロゲンの減少により生じると考えられています。

40代半ばで閉経を迎えるので更年期障害と呼ばれます。若年性のものもあり若い人では、20代や30代でも更年期障害と同じ症状がみられることがあります。

更年期障害の定義は、日本産婦人科学会が「更年期に現れる多種多様の症候群で、器質的変化に相応しない自律神経失調症を中心とした不定愁訴を主訴とする症候群」と定めました。

ホルモンバランスの乱れは身体をコントロールする自律神経にも影響がでるため全身に不定愁訴症状がでます。

 

自律神経失調症

自律神経失調症とは、交感神経と副交感神経の働きのバランスが崩れることにより身体や精神に様々な症状が現れる病気の総称です。日本心身医学会では「種々の自律神経系の不定愁訴を有し、しかも臨床検査では器質的病変が認められず、かつ顕著な精神障害のないもの」と定義されています。
自律神経失調症の鍼灸治療について詳しくはこちら

自律神経バランスが乱れることで不定愁訴症状がでてきます。

 

自律神経失調症は4つのグループに分類されます。

・本態性型自律神経失調症

本態性型自律神経失調症は、自律神経失調症の患者さんの約5%程度で少数です。これは生まれつき自律神経の調整能力が低いために自律神経の状態が良くなく生まれつきどこかしら体調がすぐれない方に多いです。このような方には低血圧であったり虚弱体質の方が多く、ストレスに対する耐性も強くない傾向にあります。

・神経症型自律神経失調症

神経症型自律神経失調症は、心理的要因によって発症してしまう自律神経失調症です。性格的な特徴がみられ、過度な心配性や自己嫌悪感が強い人に多いです。

・心身症型自律神経失調症

自律神経失調症患者さんの約半数は心身症型自律神経失調と言われており、職場での人間関係であったり、家庭環境などのストレスが原因となって自律神経失調症を発症してしまいます。このタイプに多い特徴は、頑張り屋の人やすべての責任を背負い込んでしまう方、ストレスや疲労で生じる感情を自分な中で押し殺してしまう方に多いです。

・抑うつ型自律神経失調症

抑うつ型自律神経失調症は、やる気や気力が低下してしまい何をやるにしても億劫となってしまったり、思考も低下してしまうために仕事や勉強などが手につかない状態となってしまいます。それに加えて自律神経失調症の症状の特徴である頭痛やめまいなどの不定愁訴があらわれます。

精神的疾患

不安神経症、パニック障害、心的外傷ストレス(PTSD)などが原因となって不定愁訴症状をきたすことがあります。

 

身体表現性障害

身体表現性障害とは、激しい苦痛や吐き気など何らかの症状がでる病態で、症状は身体の様々な場所に変動し長い期間にわたって発症し続ける病気です。異常所見がみあたらなくても疾患にこだわってしまうことや、自分の身体が深刻な病気ではと、捉われるなど精神疾患が含まれます。

男女差は、男性よりも大半が女性に多くみられます。30代より前に発症することが多く、数年以上症状が続くと言われています。

病院での治療法は、薬物療法や認知行動療法、精神療法などが行われます。

 

ばね指の鍼灸治療

ばね指に対する当院の鍼灸治療

 

当院のばね指に対する施術は、第一に手指付近のツボや関節周囲にはりやお灸の刺激を施し、抗炎症作用を促します。

ばね指に対する鍼灸治療

またそういった刺激により痛みの閾値を上げる鎮痛効果も期待できます。
ばね指は五臓六腑の「」と「」に深く関係しているので肝と腎に関するツボを用いて肝血や腎気を補うことや手指の気血の流れをよくします。

ばね指に対する肝・腎への鍼灸治療

 

当院でいくら施術をしても普段と変わらずに手指を使っていては効果は半減してしまいます。そこで当院では、生活上の注意点なども指導させていただき、早期回復へ導きます。

東洋医学では、症状のある部分だけ診るのではなく、全体を診て治療をするという考えがあります。その東洋医学の観点よりばね指といっても全身の施術をしていきます。

ばね指に対する全身鍼灸治療

そうすることでばね指の改善はもちろんのこと体全体の施術効果が期待できます。
お悩みの方はぜひ一度ご相談ください。

 

ばね指の東洋医学的考え

 

中医学ではばね指は、手首付近の気血の運行がスムーズにいかずに気血が滞り、それが痛みやしびれの原因となると考えられています。

長い間手指を使う仕事やスポーツをした時などに気血は滞り、それが手指付近であった場合にばね指を発症する可能性が高くなります。

また中医学でいう「」と「」の機能が弱ると全身的に血や体液が不足し、筋肉などの様々な器官に栄養を送ることができず、さらに上記の条件が加わるとばね指がおこりやすくなります。両者の関係は深いので「肝腎同源」とも言われており、「肝」と「腎」の症候が同時にあらわれることが多いです。

 

 

ばね指を予防する


 ばね指は、重症化するとなかなか予後がよくありません。手指を使う機会が多いという方は、特に注意が必要です。少しでも違和感が出たらすぐ対処しましょう!

  • ・重いものを手で持たない。
    手で重いバッグなどを持ってしまうと手指に負担がかかり手指の腱鞘炎となりやすくなります。なるべくショルダーバックやリュックサックなどを用いて手指に負担をかけないようにしましょう!
  • ・テニスやゴルフはほどほどに。
    テニスのラケットやゴルフのクラブを強く握っていたり、長時間行っていたりすると手指に負担がかかります。(テニス肘について・ゴルフ肘について)
  • ・パソコン作業は₁時間に5分は休憩を挟みましょう。
    パソコンのキーボードを打つ動作は指に負担をかけます。また、首肩や目を休めるためにも休憩を挟みましょう!
  • ・編物などの手指の細かい作業はやり過ぎないようにしましょう
    痛みを感じたらすぐに作業をやめて患部に熱感がある場合は冷やし、動かさないように包帯などで固定しましょう!

 

 

ばね指の鍼灸治療症例

 

 

60代 男性

一年半ほど前に左手の薬指にばね指を発症。ステロイド注射をして一度は軽快したが、3か月後にまた発症した。医師からは手術を勧められたがご本人としては手術はしたくないということで当院にご来院された。
左手薬指の腫れがひどく終始曲げづらい状態。腫れのひどい部分に負荷がかかると痛みも出る。

当院の治療
触診から左首から左腕にかけても筋肉のはりが強く、それが循環障害や手指にさらに負担をかけている可能性もあるのでそういった部分も筋肉をほぐす施術をしました。また、脈診の結果、『肝』『腎』が弱っている状態だったのでそれらの調整をしてから指の腫れをひかせるような鍼灸施術をしていきました。

◇1回目◇
左肩は少し楽だが、左指の痛み・腫れは変わらない

◇2回目◇
治療後特に変化なし。整形外科でこれ以上悪くなったら手術を考えてくださいと言われたとのこと

◇3回目◇
左の指が以前より少し曲げられるようになった

◇4回目◇
1日1~2回程、左指に強い痛みが走るようになった

◇5回目◇
曲がりは少しずつ良くなっているように感じるがたまに強い痛み感じる

◇6~9回目◇
段々と腫れが引いてきて痛みも少しずつ引いてきた

◇10回目◇
朝に左手薬指にこわばりを感じるが、日中は感じなくなってきた。

◇11回目◇
ご本人の自覚としては8割程度痛みや腫れがよくなり、日常生活中に気になることが少なくなった。

◇12回目◇
以前は左手でバックや袋などを持つのがこわかったが、少しずつ力も入るようになってきてこわさもなくなってきた。

◇13~15回目◇
左の症状はほぼ感じなくなり、治療を終了した。

 

ばね指とは

ばね指とは、手の指で起こる一種の腱鞘炎であり、指を曲げる動作や伸ばす動作の際に指の付け根のところで屈筋腱がひっかかるために指を曲げたままで伸びなくなったり、力を入れるとカックンという感触とともに急に指が伸びたり曲がったりする状態のことです。

 

腱はその周囲を滑膜性腱鞘と呼ばれる軟らかい袋状の膜で覆われています。その袋状の中にはごくわずかな量の滑液という物質を含んでおり、腱のスムーズな滑走や腱に栄養を送り込む役割を担っています。この袋状の滑膜性腱鞘の外側を靭帯性腱鞘というより強固な組織が部分的にトンネルのように覆っています。靭帯性腱鞘は、筋が収縮した時に腱の浮き上がりを防ぐ言わば腱の固定に役立っています。
ばね指とは、様々な原因により滑膜性腱鞘の内面を覆う滑膜という組織の炎症や靭帯性腱鞘が炎症で肥厚して腱の通り道が狭くなることで指の曲げ伸ばしの際にひっかかる感じがします。

 

ばね指の症状として、
痛み
・指を動かしたり触ったりすると指の付け根が慢性的に痛みます。

腫れ
・腱鞘炎の症状の一つとして指全体が腫れます。

弾発現象
・指を動かした時に指がひっかかる感覚があった次にばねに弾かれた様な感覚におそわれます。

ばね指は中年以降の女性や妊娠から出産後と1~2歳の幼少児に多く発症して、親指・中指・薬指・人さし指・小指の順に発症しやすいです。その他手指によくみられる腱鞘炎としまして親指に症状が現れるドゥケルバン症候群や手指中央3本に症状が現れる手根管症候群などがあります。

 

 

ばね指の原因

ばね指の原因は、成人ではスポーツや仕事などの作業で手指の使い過ぎとされているが、真の原因はいまだ不明です。スポーツでは、テニスやゴルフなどグリップを強く握るスポーツでよく見られます。
またばね指は、中年以降の女性妊娠から出産後の時期に好発するので、ホルモンバランスの崩れなどとも関係していると考えられています。

小児のばね指は、先天性に腱鞘が狭くなっているあるいは、腱自体の肥厚であるという説がありますが、明らかではありません。

 

 

ばね指の一般的治療

ばね指の一般的治療は手指の安静を基本として、消炎鎮痛剤ビタミン剤などの飲み薬、湿布薬などの保存療法が施されます。
保存療法の効果があまりない時には、手術療法も施されます。また幼少児では自然に治ることもあるので、5~6歳までは手術を待つべきであるというのが一般的です。

 

卵管炎の治療

卵管炎に対する当院での鍼灸治療

 

当院では、自律神経測定器で自律神経バランスを測った後にその方その方に合ったオーダーメイドの施術を行います。自律神経を整えることによって、人が本来もっている自然治癒力を高めることができます。

卵管炎の鍼灸治療

 

仕事、家事、人間関係によって強いストレスを受けると脳にある自律神経中枢が乱れます。

乱れた自律神経を整えることで身体が疾患を治そうとする状態になります。そこから疾患事に合わせた治療を行うことで効果が上がります。

鍼灸治療には自律神経を整える効果があります。小一時間程、全体治療と症状に合わせた治療を行うことで治療後には身体が温まる感覚や全身が緩んだ感覚などの効果を実感していただけると思います。

自律神経には交感神経と副交感神経の二種類あります。肉体的、精神的に無理をしすぎてストレスが溜まると交感神経が優位になり血管が過度に収縮し血行が悪くなり低体温を招きます。

低体温を引き起こすと免疫力の働きが低下し、病気にかかりやすくなってしまいます。逆にメリハリのない生活パターン、運動不足や肥満などリラックスしすぎると副交感神経が優位になります。

副交感神経が優位になると血流は良くなるのですが、過度な血管の拡張は動脈と静脈の血流のバランスを崩し逆に血行が悪化させてしまう場合もあります。

このため交感神経優位の場合と同じく低体温となり免疫力の低下を引き起こします。このように自律神経と免疫は深い関わりがありますから自律神経のバランスを整え、免疫力を高める事により治癒を早める効果が期待できます。

また、腹部周囲、骨盤周囲のツボを用いて鍼や灸の刺激を与える事で骨盤内臓器の血の巡りを良くし、炎症の治癒を促進させます。

 

卵管炎のうつ伏せ鍼灸治療

治療期間は症状の重度によって異なりますが、初回から5回くらいまでを1クールと考えます。1クール目は、3~4日をおきに来ていただくのが理想です。1クールの治療を行うと効果がでてきやすいです。1クール後に再度自律神経測定器で計測して自律神経の返還を確認します。

体質改善がなされていくと治療効果がでてきやすくなります。自律神経が整い自然治癒力が高まりますと治癒に向かう体質になります。治療効果が出始めましたら、徐々に1週間に一度、2週間に一度と来院間隔を広げて治療していきます。

 

東洋医学

東洋医学では、子宮を胞宮や女子胞などと呼びます。この胞宮は脾胃に深く関係します。特に腎と深く密接に関係するため腎の機能を高める治療が必要になります。腎は先天の本であると同時に元気の根であり、性を蔵し、人体の成長、発育、生殖を主ると言われています。腎精が血を作る元であり、月経や妊娠の基盤となっていることになります。

 

卵管炎の治療方針は、主に腎・肝・脾胃の機能を高めることになります。

卵管炎の下肢への鍼灸治療

 

 

卵管炎の鍼灸治療症例

30代 女性

20代前半の頃に一度卵管炎にかかり、激しい下腹部痛と嘔吐症状などつらい目に合った。その時は、抗生剤などで症状は治まったが、たまに下腹部に鈍痛を感じる事があった。30代となり出産をした後にまた激しい下腹部痛が襲い、その時も卵管炎と診断されて抗生剤で症状を治めたが、ときおり下腹部の鈍痛や腰痛を感じるようになった。

生理前は特につらい。病院で検査を受けたが細菌など卵管の異常は見られなかった。常に鈍痛、体調が悪くなると強い痛みを下腹部に感じるためこの痛みを少しでもやわらげたいと当院にご来院された。

治療
まず自律神経測定器で自律神経の状態を測定してから、自律神経の状態も整えつつ施術していきました。主に腹部と腰部に通電気療法を用いて鎮痛効果をねらって施術して改善をはかりました。

◇1回目◇
治療後、下腹部の鈍痛は半分ほどになった

◇2回目◇
痛みで眠りが浅かったのが治療後ぐっすり眠れたと喜んでおられた

◇3~7回目◇
腰痛も次第に改善。ここ最近痛みなどで体調もすぐれなかったが、体が軽くなった。下腹部の痛みもほぼ感じない程度になった。

 

卵管炎とは

卵管炎とは、卵巣と子宮をつなぐ部位に炎症が起こることです。骨盤内臓器で最も炎症を起こしやすいです。卵管は女性生殖器の一つで、卵子を卵巣から子宮に運ぶ左右一対の管です。

卵管は、輸卵管やラッパ管とも呼ばれます。骨盤内臓器で最も炎症が起こりやすいので女性であれば誰でもかかる可能性があり、不妊や子宮外妊娠にも繋がる可能性があります。卵管炎は隣接する卵巣や卵管膜などに波及することもあり、骨盤内腹膜や肝周囲まで発展する可能性がある怖い病気です。このような周囲の臓器が炎症を起こすことを子宮付属器炎と言います。

炎症の原因は大腸菌淋菌ブドウ球菌嫌気性菌などの感染です。クラミジアなどの性感染症もあります。出産した際に子宮口が広まっている状態の時、タンポンなどの生理用品を不衛生に使用している時、生活習慣が乱れて免疫機能が衰えてしまっている時などに感染しやすくなります。

感染は膣や子宮の粘膜を伝って上行性に感染することが多いです。結核菌などでは病巣の肺から血流によって卵管に下行感染することもあります。

卵管炎は性交に活発な女性にも多いため、性交時にはコンドームを正しく使用するなども予防の一つとして大切です。

卵管炎は卵管の通過性を悪くすることがあるため不妊の原因になることがあります。炎症によって卵管の先が閉じてしまい、卵管で受精することができなくなります。また、卵管の途中で着床してしまうこともあるため卵管妊娠になる可能性がでてきます。卵管炎になると卵管妊娠異所性妊娠を引き起こしてしまうことになります。

症状がわかりづらいのに深刻な後遺症を残す可能性があるため定期的に検査を受けるなどして予防することが重要です。

 

 

卵管炎の症状

卵管炎は炎症が軽度の場合ですと症状がでにくいです。そのため過去に気づかないうちに卵管炎になっていることもあります。性感染の場合などで子宮頚部に起こった場合では多少おりものに変化がある程度です。

症状は急性か慢性もしくは炎症の強さで異なります。だいたいの場合は、下腹部痛を伴いおりものの量が増えること発熱などがでます。炎症の範囲が腹膜や膀胱周囲まで及んだ場合は悪心嘔吐排尿痛肛門周囲の痛みなどがでます。

 

急性期 

急性期の症状は、38~39℃の発熱、下腹部の痛み、腹部膨満感、悪心、嘔吐などがみられます。以外では、おりものの増加や膿性のおりもの、性器出血が見られる場合もあります。菌力が強いため発熱と下腹部の痛みは必発症状です。子宮頸部の移動痛や筋性防御、反跳痛が生じることや、性交疼痛、排尿障害が起こることもあります。

慢性期 

慢性期の症状は、急性期のように強い痛みなどはありませんが、周囲との臓器の癒着による生理不順のような月経障害や下腹部の不快感、腰痛、排尿痛、排便痛などがあります。また、症状が強く急性発症したものや慢性に経過した卵管炎の中にはしばしば卵管や卵巣に腫瘍ができてそれを摘出しなければならない事があります。クラミジアなどの感染症の場合は、最初から慢性期のような症状が出る場合もあるため自覚症状が乏しく発見に遅れることがあります。

3892dc643c2aba6cb5fb4ad48871bae0_s

 

過換気症候群の鍼灸治療

過換気症候群の当院での鍼灸治療

上記の東洋医学治療の他に自律神経からもアプローチしていきます。
過換気症候群は自律神経の異常からも起こる症状で、パニック障害うつ病など自律神経の乱れからくる病気が元疾患となるため自律神経を整えることが大切になります。

ストレスを受けると脳にある自律神経中枢部が影響を受けて体全身を異常にさせてしまいます。呼吸を楽にさせることも大切ですが、大本の自律神経を整えることが過換気症候群の治療には最優先です。

過換気症候群の自律神経調整鍼灸治療

当院では、しっかりと問診をした後に自律神経測定器で自律神経の状態を検査します。

この検査では自律神経の交感神経と副交感神経のバランスを調べられます。

このバランスが整っている状態ですと、人が本来持っている自然治癒力が発揮されるので病気にかかりにくく、発症しても回復が早くなります。鍼灸治療はこの自律神経のバランスを治すのに優れた治療です。自律神経測定器で出たデータをもとにその方その方に合った治療をします。

その上で仰向けで自律神経調整鍼灸治療を行ったあとにうつ伏せにて背部の筋緊張の緩和背部兪穴といわれる五臓六腑の状態を整える重要なツボを鍼灸にて刺激していきます。過換気症候群の方の多くは肩甲骨の内側の筋肉が過緊張状態にあります。

そうなってしまうと肺が圧迫されて大きく息を吸うことができずに浅く速い呼吸になりがちです。背中の筋緊張の緩和を行うことでゆっくりと呼吸することが可能になるのです。

 

過換気症候群のうつ病の鍼治療

 

初診時にしっかり問診と検査を行ってから1時間の治療を受けていただいた後には効果を実感していただける方が多いです。

治療期間の目安は、人によって症状の重さがありますので、一概には言えませんが、初めの5回までを一週間のペースで来ていただけると効果が現れやすいです。
効果が現れてからは、一週間半に一度、二週間に一度、一か月に一度と間隔が広がっていき治療終了となります。

過換気症候群でお悩みの方は一度東京α鍼灸院にお越しください。

 

 

東洋医学による過換気症候群の考え

過換気症候群は肝気鬱結となります。肝気鬱結は内傷七情(精神的ストレスや感情の抑うつ)あるいは外感病、外傷、食滞などが原因となります。

肝気鬱結が続くと頭痛、のぼせ、いらいら、顔面紅潮、難聴、不眠など肝鬱化火になって熱証が生じます。

過換気症候群にの多くの方は、心配性や神経質な方が多くパニック障害など元々疾患を持っている場合が多いです。

元々もっているパニック障害や鬱病なども合わせて施術していきます。
肝気鬱結によく使う経穴として、太衝・檀中・内関・肝兪・脾兪・足三里・肺兪・百会です。

 

過換気症候群の頭部への鍼治療

 

 

 

過換気症候群とは、突然に呼吸が深く早くなることです。不随意的に発症する発作により、呼吸器や循環器、その他にも神経や筋肉系統などが全身性に多彩な身体症状を起こす症候群です。

パニック障害の患者さんに多くみられます。

男女比では、1:2と女性の方が多くみられます。発症時期では、25歳以下で思春期に多いと言われていますが、近年では、中年以降男性にも多くみられるようになってきました。

病態は、過換気により血中の二酸化炭素が排出されPHが上昇することで血液がアルカリ性になり呼吸アルカローシスが生じます。それに伴い交感神経β受容体の機能亢進状態が起きることで症状が出現すると考えられています。

過換気症候群

 

 

過換気症候群の症状

発作を起こすと、呼吸が苦しくなり、突然起きることや頻度が多いため死の恐怖などを伴い強い不安状況になります。呼吸困難指先や口周囲の痺れ胸苦しさ、などが症状として現れます。

死に繋がることはないとされていますが、ひどい場合には、テタニー様症状全身けいれん、後弓反張などがあらわれて失神することもあります。

 

原因としては、精神的な不安や中枢神経異常、サリチル酸などの薬剤の中毒などのものや日常生活では心因性の反応と考えられています。

 

診断と検査

  1. 不随意的な過換気発作により全身性の多彩な症状を呈し、器質的疾患にはよらない
  2. 過呼吸テストにより、臨床症状の出現
  3. 発作時PaCO2(動脈血中の二酸化炭素分圧)の異常な低下とpHの異常な上昇(呼吸性アルカローシス)
  4. 交感神経機能の亢進
  5. paper bag rebreathing法または、3~5%CO2混合空気の吸入により臨床症状が軽減または消失
  6. 発症とその後の経過に関与している心理的因子の処理により、軽快または治癒

 

過呼吸テスト
1分間に30回以上の速さで深い呼吸を3~5分間行うテストです。

 

 

発作が起こったときの対処法

過換気症候群の発作が起こってしまった時に口元に紙袋やビニール袋を当てて吐き出した呼気を再度吸い込むペーパーバック法という処置が知られています。過換気発作を起こしている時に体は二酸化炭素が不足した状態で手足のしびれを感じている状態です。吐き出した呼気は二酸化炭素が多い状態ですのでそれを吸うことで体に二酸化炭素が多くなる状態を作り出すのです。
しかし、このペーパーバック法は、過換気症候群の発作の対処法としてそれほど効果が見られないそれどころか危険な状態をさらにまねいてしまうことがわかってきました。
その理由としてペーパーバック法は、手足のしびれや痙攣が改善されることが期待できるだけで過呼吸状態や呼吸困難の状態を改善することが難しいからです。過呼吸や呼吸困難な状態に陥ってしまっている方に袋を口元に当てるとさらに恐怖心やパニック状態を加速させて精神的ストレスが増強して症状が進行してしまう危険性があるのです。
さらに注目しなければいけない点は過換気症候群の発作のような症状は、肺塞栓心筋梗塞脳卒中などの命の危険性も高い疾患でも起こり得るということです。医学文献では、過換気症候群の発作と判断してペーパーバック法を行った結果、実際は過換気症候群ではなく低酸素症で死亡した事例が紹介されている文献もあります。安易な判断でペーパーバック法を行うことは危険なのです。医療機関では、発作の状況を踏まえて動脈血の検査を行ってから診断されます。発作が起きた時点では過換気症候群かは判断がつかないのです。

それでは実際に発作が起こってしまった場合どのような処置を行うことが必要なのでしょうか。
それは疾患が何もわからない状態ではまず救急車を呼ぶことです。そしてそばについて不安や恐怖でパニックになってしまっている方を安心させることです。そして呼吸は吐くことを意識させてゆっくりと腹式呼吸させるように促します。

 

一般的な治療

精神的な不安肉体的過労などが過換気症候群と関連することが多いため、安静や休息をとってもらうようにして、必要であらば抗不安薬を処方します。心理療法行動療法を行うこともいいとされています。

 

過換気症候群は基礎疾患の確認も必要です。区別するために呼吸器内科や循環器、精神科を受診して調べる必要があります。

類似疾患として、不安神経症、神経循環無力症があります。

不安神経症とは、不安を主症状とする疾患です。現在では、神経症とは言わずにパニック障害と呼ばれるのが一般的になっています。過換気症候群では不安がさらなる発作を誘発する可能性があります。過換気症候群による悪循環として不安神経症に基づく情動不安性があります。

神経循環無力症とは、普通の意味では、心臓病はないがその割に心臓関連の症状が多いと下される診断名です。症状として、息切れ・悸亢進・胸痛・疲れやすさなどがあります。

正中神経麻痺の鍼灸治療

正中神経麻痺の当院での鍼灸治療

正中神経麻痺の方の多くは、お仕事などで腕や手を酷使される方が多く、首や肩周囲の筋緊張が強いため腕や手の血液循環が阻害されている場合や、ストレスや疲労などでホルモンバランスや自律神経のバランスが乱れている場合が多いため当院では、まず最初に自律神経測定器で血管の状態や自律神経のバランスを測定させて頂き、お身体の状態を診ていきます。

うつ伏せで首や肩周囲に施術を行い筋肉の緊張を緩和し、上腕や手の血行を促進していきます。

正中神経麻痺のうつ伏せ鍼灸治療

 

その後、腕や手首周囲の痛みや痺れの強い部位に鍼を刺し微弱な電気を流すことで、痛みを感じる閾値を上げて痛みを感じにくくする作用や、消炎作用を促します。また、正中神経の走行上の上腕部、前腕部にある筋肉に鍼や灸を施し刺激を与え、筋緊張を緩和し血行を促進することで神経の圧迫や絞扼を緩和していきます。

正中神経麻痺の鍼灸治療

 

さらに、自律神経のバランスを調整する治療を行うことで、全身の血流や免疫機能、内臓機能やホルモンバランスなどに影響を与え、本来持つ自然治癒力を高めることにより治癒を促進する効果が期待できます。

正中神経麻痺の自律神経調整鍼灸治療

 

 

東洋医学的考え方

東洋医学では運動麻痺は「痺証」として捉えます。「風・湿・寒・熱」の邪が侵入し病気を引き起こすと考えられています。体が元気であれば、外邪が侵入してもさほど症状は強く現れませんが、ストレスや疲労などによって体が弱っていると外邪が侵入しやすくなるといわれています。この外邪によって気血が停滞する事で起こるといわれています。

特に正中神経は経絡では心包経の経絡の走行と似ており、心包経の経絡上で外邪の影響によって気血がとどこってしまうと正中神経麻痺の原因となる場合がります。

 

 

正中神経麻痺とは

 

正中神経は手にとって重要な神経で、正中神経の障害は鋭敏な感覚と巧緻性を要求される手にとって致命的なダメージとなります。正中神経は肘前方から手首を通り、指まで伸びている神経で母指(親指)から環指母指側1/2までの掌側の感覚を支配し、前腕部では前腕の回内や手首の屈曲(曲げること)、手指の屈曲、母指の付け根の筋肉(母指球筋)などを支配しています。肘の少し上で正中神経と別れる前骨間神経は母指の第一関節の屈曲と示指の第一関節の屈曲をする筋肉などを支配していますが、皮膚の感覚は支配していません。

 

正中神経と9本の指を曲げる筋肉の腱は、手首部にある手根管という狭いトンネルの中を通り抜ける構造になっています。周囲三方向を骨の壁に囲まれ、残りの一方は強靭な靭帯によって囲まれています。このためトンネル部分で正中神経が圧迫されやすい構造になっています。
手の使い過ぎによる腱鞘炎妊娠時の水分貯留糖尿病甲状腺機能低下症アミロイドーシスなどにより、トンネル内で正中神経が慢性的な圧迫を受けてしびれ、痛み、運動障害などを起こす正中神経麻痺を起こします。これを手根管症候群といいます。

 

 

手根管症候群の鍼灸治療について

 

 

 

症状

 

正中神経の障害がどこで生じているかによって症状が異なります。肘より上のレベルでの障害は「高位麻痺」といい、麻痺の程度は様々ですが、母指から環指母指側1/2までの掌側の感覚障害、手首の屈曲(曲げること)、手指の屈曲、さらに手部では母指の付け根の筋肉(母指球筋)の筋力が障害されます。

前腕から手首までの間の正中神経での障害では手根管症候群と同様の症状(母指~環指1/2の感覚障害と母指球筋障害)を呈します。

手の関節付近で麻痺が起きている場合を「低位麻痺」といい、このケースでは親指の付け根の筋肉が委縮してしまいます。細かい作業をすることが出来なくなり、親指と人差し指で丸を作ることが困難になります。また、小指以外の指に痺れが出るほか、重度の場合は痛みも生じます。
痛みや痺れは夜から明け方に症状が出ることが多く、睡眠から目が覚めることもあります。指を振ったり使ったりしているうちに症状が緩和されるという特徴があるため、放置しやすく、症状が進むと文字を書いたり小さなものをつまむなどといった、親指を使った作業が困難になってしまいます。

前骨間神経麻痺では母指と示指の第一関節の屈曲が出来なくなりますが、皮膚の感覚障害はありません。母指と示指で丸を作らせると母指の第一関節と示指の第一関節の過伸展(反り返り)が起こり、涙のしずくに似た形となり、「涙のしずくサイン」陽性となります。

 

主な症状

・手指のしびれと知覚障害

・朝の手指のこわばり

・手指のしびれで目が覚め、指を動かしたり、手を握ると軽減する

・夜間痛

・母指の付け根がやせて細かいものをつまむ動作が上手くできない

 

原因

正中神経麻痺の原因は開放創や挫傷(ケガ)骨折などの外傷、腫瘍や神経の炎症、手根管症候群や回内筋症候群などの絞扼性神経障害により生じます。前骨間神経麻痺の原因は神経炎、転位の大きな上腕骨顆上骨折などの外傷、運動のし過ぎによる回内筋症候群などの絞扼性の神経障害などで生じます。

 

検査と診断

正中神経が支配する筋の麻痺と萎縮、正中神経の感覚異常により診断されます。神経伝道検査と筋電図検査を行うことで障害の程度や障害部位などが評価できます。前骨間神経麻痺は涙のしずくサインと感覚の障害のないことで診断できます。確定診断には筋電図検査、X線(レントゲン)検査、MRI検査など必要に応じて行います。

治療

骨折や脱臼などの外傷や腫瘤によるものは早期に手術が必要です。原因が明らかでないものや回復の可能性のあるものは保存的治療が行われます。三か月ほど様子を見て回復しないものや麻痺が進行するものでは手術が必要になります。

 

保存的療法

局所の安静(サポーターなど)、薬剤内服(消炎鎮痛剤、ビタミン剤など)運動療法などが行われます。それでも改善しない場合は副腎皮質ステロイド薬の局所注射で効果がある場合もあります。

 

手術療法

骨折、脱臼などの外傷で手術が必要なものや腫瘤のあるものは手術が行われます。神経損傷のあるものでは、神経剥離、神経縫合、神経移植などの手術が行われます。神経の手術で回復の望みの少ないものは腱移行手術(他の筋で動かすようにする手術)が行われます。