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鍼灸治療について

 

 

当院には鍼灸治療を受けるのが初めてという方が多くご来院されます。多くの方は、鍼灸に興味を持ってはいたが、本当の所効果はあるのか・痛みがあるのかなどの疑問を持って今まで鍼灸治療を受けたことがなかったという方がほとんどです。

そこで、鍼はどういう効果があるの?鍼とお灸は効果が違うの?鍼灸はどこの伝統医療なの?細さはどれくらいなの?と色々な質問をされます。

 

その度にまだまだ鍼灸治療は世間によく認知されていないのだなと感じます。

今回は、鍼灸の伝統・歴史や効果などをご紹介したいと思います。

 

 

鍼灸の歴史

鍼灸の発症は中国だと言われています。それが、6世紀ごろに朝鮮半島から日本に伝えれて現在に至っています。

中国で今から2千年以上も前から鍼灸医学が発祥していたことが分かっており、鍼の発症は、膿んでいた部分に偶然にヘイバラという植物のとげが刺さって膿が治り、楽になったためそれから植物のとげや木・石を細くしたもの、魚の骨などを利用して故意に身体を傷つけて病気を治すという発症が生まれたようです。

はり

お灸の場合は、人類が火を扱えるようになると発達し始めた医学だと言われています。初めは、石を火に熱して冷まして適温となったところで背部などに乗せて病気を治したところから始まったようです。

灸

鍼灸の発祥は、2千年以上も前の話なので諸説いろいろありますが、まだまだ現代の医療が発達していない時代に何かしら工夫して病気を治そう・体を元気にしようとして生まれた医学なのです。

中国前漢代には今でも鍼灸治療や漢方処方のバイブルと言われる『黄帝内径』が編集されました。これが、日本にも伝えられて日本の鍼灸治療の基盤となっているのです。この『黄帝内径』には、『未病』という言葉が出てきます。一度は『未病治』という言葉を聞いたことがあるかと思います。『未病治』とは、病気は体内にあるのにまだ体表に出ている状態ではなく、それを放置しておくと必ず体表に出てきて病気となってしまうのでまだ体表に出てきていない時点で治すという考えです。これは、鍼灸治療ひいては東洋医学でもとても重要な考えとなっています。

 

日本では6世紀ごろに鍼灸の知識が伝えられたと考えられており、日本最古の医学書と言われる『医心法』は鍼博士であった丹波康頼によって中国の医学書をもとに編集されています。平安時代まではお灸治療が盛んに行なわれていたと伝えられており、戦国時代の武将たちはお灸をすえて戦に向かったと言われています。

お灸治療

また、室町時代や江戸時代となると鍼治療が盛んに行なわれるようになりました。元禄期には、盲人の鍼灸師である杉山和一が鍼を管に挿入した状態で刺入する管鍼法という現代でも日本の鍼灸治療で一般的に用いられる手法を確立させました。

ちなみに中国では、この管鍼法は一般的に行われていません。鍼を直接もって身体に刺す方法が主流です。管鍼法は、鍼に直接触れることがないため衛生的でなおかつ素早く刺入することが可能なため痛みを最小限に抑えて皮膚に刺入することができるのです。これは、日本人特有のきめ細かい性格が生み出した方法・技術と言えます。

鍼治療

 

鍼灸治療の危機

日本の鍼灸の歴史をみると鍼灸治療の存続の危機に直面したことがわかります。

それは、明治以降の西洋医学が発達してきた時期と戦争が終わりGHQが入ってきた時期です。

明治時代となると西洋医学が日本にも広く知れ渡り、日本の伝統医学は非正統医学として認識されるようになってしまったのです。鍼灸の営業資格こそ残りましたが、それは視覚障碍者に限られたのです。鍼灸治療は、視覚障碍者の職業自立に役立つという考えとなりました。

 

また戦争が終わり、GHQは鍼灸治療を科学的根拠に欠ける医学として鍼灸治療を禁止しようとしましたが、存続運動などで何とかこの危機を脱しました。

 

 

中国での鍼麻酔で世界的認知

1971年にアメリカのニクソン大統領が中国に訪問した時に鍼麻酔技術が世界的に報道されて鍼灸治療が世界的にも認知されるようになりました。その後、1979年にはWHOが鍼灸治療の適応疾患を発表、1997年にはアメリカの国立衛生研究所が一部の病態・疾患について鍼灸治療の効果を認める声明文を発表して国際的にも鍼灸治療は認められるようになってきたのです。

鍼灸治療は、日本や中国ばかりではなく、アメリカやヨーロッパでも盛んに行なわれているようです。私が北京中医学大学に留学していたころも多くのアメリカやヨーロッパの留学生が一緒に鍼灸の勉強をしていました。

鍼通電治療による鍼麻酔

 

鍼灸の効果

鍼灸の効果は、まだまだ科学的にわかっていない部分も多いです。科学的根拠を示して世間的にもっと認められる医学となるのはこれから鍼灸の課題でもあります。

ただ、これまでも医学的に鍼灸治療は効果があるかという研究は行われており、多くのことがわかってきました。また、鍼治療をするとこういうことが身体で起こっているだろうと仮定されて様々な研究が今も行われています。

鍼治療で最も考えられる作用として、筋への刺入で筋の緊張を緩和することです。筋緊張が緩和されると、血液循環はよくなりコリや痛みの解消につながると考えられています。また、筋への断続的な刺激(低周波鍼通電療法)で痛みを感じる閾値を上げさせることで痛みを感じにくくさせる作用も知られています。

低周波鍼通電治療

自律神経にも影響を与えると考えられています。施術法にもよりますが主に副交感神経機能を主体的に高めて自然治癒力を高めます。また、交感神経機能を抑えて自律神経の調整効果もあります。

お灸は温熱効果による筋緊張の改善・血流改善、やけどしたと体が勘違いを起こして組織損傷による生体防御反応が起きて修復しようと白血球などの修復する細胞が集まってくるなどが挙げられます。修復細胞が集まることでお灸刺激をした周りの組織も修復してくれたり、消炎作用を促すのです。
お灸の効果について詳しくはこちら

躁うつ病の鍼灸治療

 

躁うつ病に対する当院の鍼灸治療

 

躁うつはストレスだけでなる病気ではありませんが、自律神経バランスの影響を良く受ける病気だと考えらています。

自律神経が整った状態になると人の自然治癒力が最大限に発揮されて健康にいられますが、バランスが崩れてしまうと病気になりやすかったり身体の不調がでやすくなります。自律神経を整えることは病気や症状改善をするうえではとても重要になります。

躁うつ病の鍼灸治療

当院では、自律神経測定器で交感神経と副交感神経のバランスを測ります。この測定器では、自律神経のバランス以外にも身体や精神ストレス、疲労度などを調べられますのでその方の今の調子を把握できます。

自律神経測定器

測定器のデータを元に治療方法を考えますので、一人一人にあったオーダーメイドの鍼灸治療ができます。

何回かの治療を行った後に再度自律神経測定器で測定して状態を測っていきます。治療効果の確認と体質改善による体内変化を確認していきます。

 

また、躁うつ病の患者様の多くは、胸鎖乳突筋という首の横の筋肉が異常に張っている場合が多く、その部分にもアプローチをしていきます。

躁うつ病に対する頸肩鍼灸治療

 

躁うつ病の鍼灸治療症例

 

40代 男性
会社では、役職も上がりストレスの多い生活を続けていた。生活も不規則で体調を崩してしまうときもあったがなんとか仕事をこなしていた。中間管理職のため職場の人間関係での悩みが多く、上司からは責められることも多く、そのストレスを部下に当たってしまうこともあった。その度に帰宅すると後悔して自分を責めることも。
そんなことが重なり、中間管理職の重荷に耐え切れなくなって、会社を休み日も出てきてしまった。
体調がいいと感じる時もあって、その時はどこかイライラしていて周りの人とのトラブルが絶えなかった。そういうことが続き、ついに会社から解雇を通告されてしまい、さらにうつ気分が強くなってしまった。心療内科を受診したところ双極性障害と診断されて、薬を服用しているが改善がみられないため当院にご来院された。

 

治療
自律神経状態の計測、躁状態の時とうつ状態の時の心の状態を詳しく問診していきました。治療では自律神経の調整と東洋医学的観点である肝と心の機能を回復させるように施術していきました。

治療は、最初の1か月は週に2~1回ほどのペースで行い、2か月目以降は段々と治療間隔を延ばしていきました。治療開始から1か月後には感情の起伏が少なくなったと実感。体もリラックスが出来ているとのことでした。徐々に社会復帰したいという欲も出てきてハローワークに行くなど就活もできるようになってきました。
2か月目以降多少落ち込む時や妙に気分が高揚している時があると感じるが、段々と症状は軽快していった。3か月目となると就活の目処もたってその方も心療内科の先生とも相談しながら社会復帰を模索して徐々に仕事ができる状態へと改善していきました。

 

東洋医学

 

病院で薬物療法を受けられている方がさらに良くなるのではと多くの方が鍼灸院に来院されます。

鍼灸治療は病院との治療と併用して受けられるとさらに効果も出やすいので、同時に治療することが多いです。症状が緩和してきてもリスクを考えて、薬物療法は続けてもらうようにしています。

 

東洋医学での治療は、全身の調和を元に背中から首にかけてと頭にある経絡をよく使います。全体のバランスが取れることで体内のリズムが整えられて、症状緩和に繋がります。頭にある経穴に刺鍼することで、脳内循環の改善を目的とします。

また躁うつ症状でご来院される方の多くは、五臓六腑のの異常がみられます。それらの重要な経穴も用いて『心』と『肝』が正常に機能するように施術していきます。

一回だけの治療では、症状の劇的な改善は難しいので、初めのうちは一週間に1~2回のペースで来ていただけると症状の緩和がよくみられます。

症状がほぼでなくなってからは、体調が悪い時を除き一か月に1~2回に変えてコントロールしていきます。

臨床で施術していると天候やストレスで症状が悪化することが多いです。特に季節の変わり目は変化しやすいのが特徴的です。

全身の調和がとれてきて体質改善した後も上記のような天候やストレスで症状が悪化することがありますが、これは一時的にしっかり施術をすることで1~2回の治療で元に戻ることが多いです。

このようなコントロールができると日々の生活や社会面でも効率よく生産的に働けると思います。

 

躁うつとは

 

躁うつとは、双極性障害と言われるもので、うつ病とは違い気分が良すぎたりするハイな状態になることや、怒りっぽくなり不機嫌になることがみられます。この躁とうつを繰り返す病気です。

気分障害のため社会的に種々なトラブルを引き起こすこと可能性があるといわれています。

この躁うつには、双極Ⅰ型障害双極Ⅱ型障害の二種類に分類されます。

双極Ⅰ型障害は、躁状態がある場合で、双極Ⅱ型障害は、軽躁状態だけの場合を呼びます。

WHO(世界保健機構)では世界で6000万人が罹患していると推定しており、うつ病と違い100人に1人くらいしかかからない病気だと言われています。うつ病の罹患率は女性で20%、男性で10%です。比べて躁うつは女性で2%、男性で1%と少ない罹患率になります。

自殺のリスクを持っており、二十年後の自殺率6%で自傷は30~40%で起こっています。うつ病より自殺企画率や再発率が高いため本人の社会的や人間関係などを失うリスクが高い病気になります。

躁うつ(双極性障害)の原因は解明されていません。いくつかの考えられるものには、遺伝因子環境因子性格があります。

遺伝因子では、カルシウムの濃度調節に変化があることや、一卵性と二卵性でも違いがあるなどと考えられています。

環境因子には、職場や家庭でのストレスもともと双極性障害になりやすい体質で関係するのではと考えられています。

躁うつ

症状

躁状態では、高揚気分怒りっぽい自尊心の誇大多弁で多動注意散漫浪費性欲や食欲の亢進

躁状態は、うつ状態とは正反対で、本人は自身に満ち溢れて楽観的になります。

うつ状態では、一日中気分が落ち込んだり、何をしても楽しめない、食欲減退、自分を責めたり過去を悔やむんだりします。全体的に意欲や行動が下がります。

 

この躁状態とうつ状態を繰り返します。

 

病院での治療

躁うつの治療には、薬物療法精神療法の二種類になります。

治療の目的には、症状の改善と再発の予防を含め病態をコントロールできるように行われます。

躁うつは繰り返しなるのが特徴ですので、一時的に症状が緩和しても治療をやめてしまうと再発してしまうため長期的に治療を続けることになります。

薬物療法には、気分安定薬抗精神薬が用いられて、不眠などの症状を持っている場合には、睡眠導入薬も処方されます。

精神療法では、心理教育家族療法認知療法対人関係療法社会リズム療法などが主に行なわれます。

精神療法やカウンセリングだけでは、治りませんが、病態や症状を把握することが大切になることもあります。

 

 

多嚢胞性卵巣症候群の鍼灸治療

多嚢胞性卵巣症候群に対する当院の鍼灸治療

 

上記の東洋医学の観点以外では、自律神経を整えることに力を入れています。当院では自律神経測定器により交感神経と副交感神経のバランスを調べることができます。この二つの神経が整っている状態ですと自然治癒力を最大限に発揮することができます。逆にバランスが乱れていると病にかかりやすく、体調不良になります。

多嚢胞性卵巣症候群の鍼灸治療

測定後にその方その方にあったオーダーメイドの治療をします。治療は小一時間程かけてしっかりと身体を診させていただきますので治療後には効果を実感していただけると思います。

鍼を打つことで交感神経と筋肉の緊張を緩和させて身体の中の血液のめぐりをよくします。同時に副交感神経が活性化されて自律神経を整える作用があります。

身体の中が冷えることで卵巣機能の低下を起こしたり子宮内膜がなかなか着床しにくいなどは身体の巡りに関係すると当院では、考えますので腰や足にかけてお灸をよく用いて全身の血流改善をはかります。

 

多嚢胞性卵巣症候群の下肢への鍼灸治療

骨盤内血流量を上げることも生殖機能のうえではたいせつです。骨盤周りの経絡経穴を刺鍼することで骨盤内血流量があがります。鍼治療以外にも骨盤の左右さによって骨盤内循環が乱れて症状がでることがあります。仙腸関節や股関節、第4と5椎間関節などを矯正によって整えていきます。

多嚢胞性卵巣症候群の症状改善と妊娠を目的としてできる限りの時間を短縮するため通院頻度は病態の程度にもよりますが、初めの3~4回ぐらいは一週間に一度のペースできていただくと体質改善がしていきやすいです。効果が出始めて症状が改善してきましたら一週間半から二週間に一度、二週間から三週間に一度と来院頻度をひろげていくのがいいです。

 

多嚢胞性卵巣症候群の背部への鍼灸治療

自律神経測定器を定期ごとに行い体質改善の状況を調べていきます。

 

多嚢胞性卵巣症候群の東洋医学

 

東洋医学では生殖機能は五臓六腑の『』との関係が深いと考えられています。多嚢胞性卵巣症候群ではその『腎』が弱くなっていると考えられており、第一に腎の機能回復を目的に施術していきます。また、『血』とも関係が深く、『血虚』や『お血』などの症状がみられることがおおく、それらも併せて施術していき、身体のバランスを整えます。

他にも『気滞』や『痰湿』などの症状も関係していきますので詳しくお身体の状態を診ていきます。

西洋医学でも漢方が試されるように東洋医学の考え方である体質改善が多嚢胞性卵巣症候群に必要です。

全身を診てバランスを整える治療をしていくことで体内循環を良くして、病を治していく東洋医学は病院で治療をされていても併用して治療をすることができます。

 

 

多嚢胞性卵巣症候群の鍼灸治療症例

30代 女性

20代前半から生理不順に悩まされていた。30代となり結婚して子供が欲しいと思い、妊娠活動をしていたがなかなか妊娠しないので産婦人科を受診したところ多嚢胞性卵巣症候群と診断された。さらに治療を受けたが、妊娠せずに改善されないので当院にご来院された。
生活習慣としては、仕事も帰りが終電近くとなる時もあって生活リズムが崩れていた。睡眠時間が3・4時間となる時もあった。食生活のバランスもあまりよくなく、外食も多かった。

当院の治療
まず、自律神経測定器で自律神経のバランスを計測していきました。結果は交感神経の活動が非常に高い状態で自律神経のバランスが乱れている状態でした。
まず自律神経の状態を整えるような施術をしてから身体の冷え特に手足の冷えが強く出ていたのでお灸でしっかりと身体を温めるような施術をしていきました。施術と同時に生活習慣にも気を使っていただき特にしっかり睡眠をとり、食事はバランスよく取って頂くようにしました。

治療経過
1週間に1~2回程の施術のペースで約3カ月間施術しました。1か月ほど経過した時に身体の冷えはだいぶ改善されてきた。施術回数を重ねていくたびに体調は整っていくように感じたとのこと。施術開始から3か月程したころに妊娠、その後もケアさせていただきご無事に出産されました。

 

症例2

30代女性

学生時代から生理不順があり、10年前に多嚢胞性卵巣症候群と診断された。排卵前に下腹部がキリキリと痛む。月経痛はそれほどひどくはないけれど、不正出血が続くため月経期間が長いことが悩み。産婦人科で薬を処方してもらっていたが、西洋の薬が身体に合わずしびれや頭痛がでるため、現在は漢方薬に変更した。漢方薬と鍼灸治療で体質改善を行っていきたい。子供が夜によく起きるため最近は眠りが浅く、日中に眠たさを感じる。首、肩のコリもある。

 

当院での治療

まず自律神経測定器にて身体の状態を診ていきました。午前中でしたが副交感神経が非常に高く、夜ぐっすりと眠れない日が続いていることにより自律神経系に乱れがみられました。

また、身体全体の冷えが強く特に下腹部の冷えがありましたので自律神経の調整、ホルモンバランスを整える経穴に鍼をし、下肢を赤外線で温めながら腹部全体に温灸器を用いて温める治療を行いました。頸肩と背中は手技と鍼で筋の緊張を緩め、その後腰部と骨盤周囲に鍼と灸を用いて骨盤内臓器の血流を良くするための治療を行いました。

 

治療経過

一回目

治療後すぐに月経不順の変化は分からないが、首や肩、腰が楽になった感じがした。

 

二回目

前回治療後から不正出血が減り、鍼の効果に驚いた。月に一回のペースでしか通えないため、身体を冷やさないように腹巻をしたり足首を温めるという対策をはじめた。

 

三回目

生理が安定し基礎体温が上がってきた。身体の不調は特になし。

 

四回目

子供が夜起きることも減ってきたこともあり、よく眠れていて調子が良い。生理も安定している。

 

五回目

不正出血がなくなり基礎体温も徐々に上がってきたことですごく調子がいい。今後も月に一回のペースで治療を続けていくとのこと。

 

多嚢胞性卵巣症候群とは

 

多嚢胞性卵巣症候群とは、PCOS(polycystic ovarian syndrome)とも記述され、卵胞の発育に時間がかかってしまいなかなか排卵しない疾患です。排卵が正常な場合は卵胞の中で卵細胞が発育して卵巣の外に排出されるのですが、この排卵が上手くいかなく停留した卵胞によって卵巣が多嚢胞化したものが多嚢胞性卵巣症候群です。排卵障害や無排卵状態となってしまい不妊症の原因ともなります。

原因不明と未だ解明されていないのと特に根本的治療がない症候群です。症状を出さないものや排卵障害のもの、血中の男性ホルモン値の異常などいろいろな症状のタイプがあります。

若い女性に多く見られ、生殖年齢の女性の約5%前後だと言われています。不妊の原因になる病気として良く知られており不妊の中では20%ぐらいとも言われています。多嚢胞性卵巣症候群は年齢とともに症状が進むことで月経周期が長くなっていきます。

 

病態

卵巣の表面が肥厚して硬くなるため排卵しにくくなり卵胞がたくさんできてしまう状態です。超音波検査でみると数珠がつながったように見えるため多嚢胞性卵巣症候群になった卵巣をネックレスサインと呼びます。

 

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原因

まだ原因の解明ははっきりとされていませんが、考えられるものとして、内分泌異常糖代謝異常環境的要因遺伝的要因などがあります。

内分泌異常には卵巣内の男性ホルモンが多いとなりやすいというもので、よくみられる自覚症状のニキビや毛深いなどはこのホルモンによる症状です。

インスリンも関連しているものと考えられており、インスリンの量が増えるために影響を受けた男性ホルモンが増加するのではと考えられています。

 

症状

生理不順 月経が長くなることや短くなるような不規則になる

・男性症状 多毛、ニキビ、低音声など

肥満 肥満とともに悪化する傾向

不妊 排卵障害や無排卵による不妊

 

病院での検査

多嚢胞性卵巣症候群の診断基準は

1)月経異常

2)LH値の異常高値でFSH値正常値

3)卵巣の多嚢胞性変化

になります。

多嚢胞性卵巣症候群は悪化することもありまだ妊娠希望がなくても将来のためにも早期発見早期治療が大切になります。女性にとって妊娠は重要なものですので、症状がみられたら早めに病院で調べてもらうのがいいです。

 

生活習慣の改善

多嚢胞性卵巣症候群を改善させるためには、特に生活習慣を改善させることは重要です。その中で最も重要なのが、健康な生活の基本である『食事』『睡眠』『運動』です。睡眠不足は身体のバランスを崩して自律神経を乱す大きな原因となります。
多嚢胞性卵巣症候群はBMI25以上の肥満の方にかかるリスクが高いと言われています。その観点から体重を減らすことは重要です。ただし、無理なダイエットは身体に負担がかかるので適度な期間で適度な減量を行うことが重要です。目安は2か月ほどかけて3~5キロ落とすことが理想です。それをふまえた上で毎日の食事や運動に気をつかってみてください。運動は、週に3~4日行うようにして基本的にはランニングやヨガなどの有酸素運動を行うようにしましょう。

食生活の注意点
血糖値を急激に上げないように食事を摂ることが重要です。

・腹七分目と目安にゆっくりと噛んで早食いをしない。
・食事はサラダ類などの野菜から摂る
・朝食を抜かずにしっかり3食食べる
・糖類の多い甘いものを食べ過ぎない
・野菜や果物、きのこ類や海草を中心とした食事
・間食や夜遅くの食事を控える

 

妊娠期の諸症状に対する鍼灸治療

妊娠期の諸症状に対する鍼灸治療

 

東洋医学では、主に腎虚』『風寒』『寒湿からくると考えられます。
腎虚からくる腰痛では
・腎兪
・太谿
・委中

などを使います。

風寒や寒湿などには
・三陰交
・腎兪
・委中
・陽陵泉
・崑崙

などを使います。

 

妊娠期の諸症状の鍼灸治療

 

関節や筋肉
骨盤周囲の関節や靭帯には関節運動をつける手技を行い、圧痛点などを施術していきます。
針治療が苦手で身体が緊張してしまう方には、鍼を使わず手技療法とお灸で施術しますのでご安心してください。

 

骨盤周囲への鍼灸治療

 

東洋医学での微弱陣痛

東洋医学では、気血両虚が原因になります。それ以外にも気滞お血なども考えられます。
気血を補うために

・太谿
・復溜
・三陰交
・足三里

などを使用します。それ以外にもお血や全体の状態から経穴を決めます。

現代医学的な鍼灸では、子宮の収縮力を高めることを目的に交感神経を緊張させることを治療目的にします。副交感神経である骨盤神経を刺激することでも効果が期待できるので、骨盤や腰部の経穴を刺激します。

妊娠中の腰痛

 

妊娠中に腰痛を感じる割合は全体の50%前後と言われています。妊婦はお腹が大きくなるにつれて反り返る姿勢になるため自然と腰に負担がかかりやすくなります。妊娠中の腰痛は妊娠前期のようにお腹が大きくなる前から感じることもあります。
心理的要因や自律神経の不安定などが関係していると考えられます。お腹が大きくなるにつれて骨盤の形が変わってくるため骨盤周りの関節や靭帯からくる痛み腰の負担からくる腰部周辺の筋肉からくる痛みがあります。
妊娠中の腰痛には薬物の投与は胎児への影響から使用を控えたいと考えられるため鍼灸治療や手技療法などが効果的な治療法の一つだとおもいます。

 

 

自律神経関連や心理的要因も治療の必要があります。自律神経測定器で交感神経と副交感を調べてバランスがとれるよう治療していきます。全身の経穴を用いて施術しますので治療後には、効果を身体で実感されると思います。

自律神経測定器

 

妊娠中の腰痛は、腰痛と一言ではまとめられないほど様々な原因があります。もともと持っていた素因も影響してきます。これらが複合的に合わさって腰痛になるためその人その人に合った施術をしていかなければなりません。
妊娠中の腰痛で悩まれている方は一度当院までお越しください。
個室でプライベートを完備しておりますのでご安心して施術を受けていただけれると思います。

 

つわり

つわりの症状として、

・吐き気
・嘔吐
・倦怠感
頭痛
・眠気

など様々なものがあります。
臭いに敏感になることや偏食になることもあります。
全妊婦の50%から80%発生頻度です。大体が一過性のものです。
妊娠中のつわりの吐き気は、ケトン体の酸性増加に伴う糖代謝障害が原因と最近では考えられています。
つわりに代謝障害や栄養障害が伴うものを悪阻と言い治療が必要になります。

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つわりに対する鍼灸治療

東洋医学では、妊娠や月経をつかさどる器官の女子胞に十分な血液の供給がされないために全体の気血が不足して症状がでると考えます。
女子胞は心・肝・脾・腎によって調節されます。

この四つを整えることが治療目的になります。
自律神経の調節も大切です。ホルモンバランスの崩れや精神の状態も大きく影響します。
自律神経バランスを整えてストレスを減らす治療をする必要もあります。

骨盤位 逆子

胎位とは、胎児の子宮内での向きを指す言葉で、通常は胎児の頭が下に向かう頭位ですが、頭が上に向く骨盤位になることがあります。この状態を通称逆子と言います。
逆子になりやすい時期は、妊娠後期21週から31週です。
原因としては、母体の冷えや過労、ストレスによる誘因とされています。

冷え症から来る逆子の原因として、母体の足元が冷えることで、足元から来る冷たい静脈の血液が、腰部や腹部を直撃します。
赤ちゃんは自分の頭を防衛するために心臓に近い方に頭を反転させて心臓からくる暖かい動脈の血液で自分を温めようとしていると考えられています。

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逆子に対する鍼灸治療

足元にある経穴を使用します。基本穴は『至陰』になります。
お灸を使って下半身の冷えを改善させていくことが重要になります。
医学が進歩した現在でもお灸によって逆子が改善された事例がたくさんあります。

逆子のお灸治療

妊娠期の精神状態の重要性

妊娠期は、体の変化とともにホルモンバランスの変化などから精神状態も不安定となりがちです。特に妊娠中のストレスはオキシトシンの分泌に影響を与えるともいわれています。オキシトシンは陣痛や授乳に関係するホルモンだと知られています。

オキシトシンは、子宮の筋肉に関与して分娩を促す役割があります。出産後も大量にオキシトシンが分泌されることで子宮を小さくして胎盤が剥がれ落ちるのを防いでくれるのです。

 

その他にもオキシトシンは別名「愛情ホルモン」や「幸せホルモン」などとも呼ばれます。それは、人の感情面に深く関わっているということです。

オキシトシンの分泌が充実している状態だと精神的にも安定するのです。逆にオキシトシンの分泌が少ない状態だと精神状態は不安定で出産の妨げとなってしまいます。

また、オキシトシンの減少は出産後の子育てにも影響を与えてしまいます。産後うつの原因となったり、赤ちゃんに愛情わかなくなったり、夫婦仲が悪くなったりと様々な悪影響が考えられるのです。

オキシトシンの分泌減少を解消させるためには、ストレスの少ない環境づくりやリラックスできる時間をつくるなどがあり、当院ではお灸の心地よい刺激やマッサージなどの手技療法で妊産婦の方には普段よりもよりリラックスできる施術を心がけております。

陣痛促進

陣痛は、赤ちゃんが子宮から外に出る際に起こる子宮が収縮するときの痛みです。
陣痛の異常として、陣痛が弱い微弱陣痛があります。
微弱陣痛とは、子宮収縮が弱く、子宮収縮の持続時間が短く、子宮収縮の周期の長い陣痛を言います。正常な陣痛は次第に強くなっていき分娩に進行していくのですが、陣痛が弱く長く続くと母体が疲労していき分娩が順調に完了する可能性が低くなることがあります。
微弱陣痛の頻度は、全分娩中の0.6から9%にみられるとされています。発生する時期によって原発性微弱陣痛と続発性微弱陣痛に分類されます。

病院では、問診や超音波検査、骨盤X線検査などが行なわれます。母体が健康で体力があれば経過を見ることがあります。
胎盤の機能低下があるときなどは陣痛促進剤を使われます。オキシトシンやプロスタグランディンなどがあります。

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トリガーポイント鍼灸治療

 

トリガーポイント鍼灸治療症例

 

実際に当院でトリガーポイント療法を施した症例をご紹介させていただきます。

30代女性

パソコン仕事で長時間のデスクワーク後に後頭部と側頭部に強い頭痛が出現

 

痛みが強い時は痛み止めを飲んでいたが、次第に効果が薄くなり痛みが引かない状態になった。

病院でレントゲンやMRIを受けても原因が見当たらなく、緊張型頭痛と診断された。

薬では変化が見られないため当鍼灸院に来院。

 

今までにも大きな怪我はなく、神経学的所見にも異常なし。

長時間のデスクワークや仕事で残業すると頭痛が強くでるとのこと。

 

可動域テストで後屈により痛みが出現する。

 

治療

自律神経調節法で全身治療後に

板状筋群と後頭下筋群のトリガーポイントに刺鍼

刺鍼直後に頭痛の部分に痛みを感じたが次第に消えていった。

鍼は初めてのことだったので、刺激を弱く10分間置針した。

抜針後に動作時痛と頭痛を確認したが痛みがなくなったとのこと。

一回目の治療後は、睡眠が良く取れたとのことだが、次の日に体の疲れが出て日中だるさを感じた。一週間おきで治療を5回ほど重ねると頭痛はほぼ感じなくなった。
体が疲れてくると、少し頭が重い感じがするので症状がひどくならないように頭が重くなったと感じたらご来院していただいています。

 

 

症例2

40代男性

今朝、起きたら首が回らなくなり寝違え、仕事もままならない。どうしようもなくなり昼休みを利用して当院に来院。

左頸部に強い痛みを感じて、左に側屈すると激痛。

年に2~3回は寝違えるとのこと

患者は痛みのためにほとんど首を動かせない状態で、こめかみにも頭痛を感じていた。

寝る時は枕を高くして寝る。

痺れや上肢の可動域に制限がないため、神経学的所見に異常はない。

 

治療

炎症を抑えるために頸部の痛む箇所にアイシング

左胸鎖乳突筋のトリガーポイントに通電。

通電後に肩や背中にも鍼治療。

炎症による痛みが強いため当日は痛みの変化が少なく、やや痛みが減ったことと頸部の側屈が少し改善した程度だった。

後日来院時に、症状が改善したと報告された。

今朝起きたら痛みがかなり減って、首に違和感が残る程度に変わったとのこと。

引き続き頸部と背中に鍼治療をした。

 

三回目の治療で痛みが消失したため、治癒とした。

 

トリガーポイントとは

 

トリガーポイント治療という治療を聞いたことがあるますか?

トリガーポイントとはその名も通り「筋肉の痛みの引き金となる点」です。

実際に痛みは痛みを感じている場所とは関係ないところに原因がある場合があります。

西洋医学などでは、筋肉は運動器官として捉えているため、痛みを感じるものとしてはそれほど重要に診ていません。しかしトリガーポイントの治療では、痛みを感じている原因がその部分やその部分とは別の場所の筋肉が痛みの引き金となっていると捉えて治療していきます。
最近では、腰痛患者の実に85%は非特異的と言われており、MRIやレントゲン検査では異常が見られず、原因が特定できない方がほとんど言われています。今までの医療では、痛みは骨や関節、靱帯が原因と捉えられることが多かったですが、このような背景から軟部組織主に筋や筋膜に注目が集まるようになってきました。そして痛みの出ている範囲とは別のところにも痛みの根源があるのではないかということでトリガーポイントがさらに注目されるようになりました。

その中で生まれたトリガーポイント療法は鎮痛を目的に痛みの発生源である箇所を刺激することで痛みを抑制するというものです。トリガーポイントの部分では、受容器が過敏に反応しており、指で押したりするとズーンと鈍痛を感じます。圧痛が弱くても鈍痛の感覚が強く感じた場合は受容器が過敏に反応しているということであり、その部分を治療した場合に治療効果としては高く出やすい部分となります。

 

筋肉の痛みが精神的なものからくるものの場合ですとそれほど効果を発揮しませんが、どこか筋肉の異常で痛みを誘発している場合にはとても効果的な治療法です。

 

当院では、患者さんの身体に触れてよく筋肉を確認しながら原因のある筋肉にアプローチするトリガーポイント療法と自律神経などの精神的・身体的な全体のバランスを整える自律神経調整療法を併用すことで高い治療効果が期待できます。

 

 

 

トリガーポイント療法の手順

  • 1.索状硬結の圧痛部位を触診にて確認
  • 2.圧痛部位を刺激すると遠隔部に痛みが出現
  • 3.鍼などで索状硬結を刺激して単収縮を起こさせる

 

という特徴があります。

 

ツボの部位も押すと痛いという点では似通っていると言えます。

ですが、経穴では上記の特徴を持たないのでトリガーポイントとは異なります。

 

 

トリガーポイント療法は筋肉や筋膜に原因がある痛みに有効です。

痛みだけに限らず、痺れ熱感冷感などの感覚異常もトリガーポイント由来で引き起こされることもありますので痛み以外にも効果がある場合があります。

 

 

トリガーポイントの探し方

例えば、緊張型頭痛を例にして考えてみます。

緊張性頭痛

緊張型頭痛の多くは頸部や肩のトリガーポイントで解消することが多いです。

頭痛が酷い方は脳神経外科に通院するほど悩まれています。

実際に脳神経に異常があるよりも緊張型頭痛からくる痛みの方が圧倒的に多いです。

お仕事や家事からくる疲労や、頸部から肩部の筋緊張によって頭痛が起きることが原因になります。頭痛を起こしている特定の筋肉のトリガーポイントを刺激して鎮静化させることで症状が消失や緩和します。

トリガーポイント鍼灸治療

頭痛を起こしている筋肉は、痛みの場所によってある程度分かります。

トリガーポイントは筋肉別によって頭痛の発生場所が決まっているからです。

場所から筋肉を特定してから触診でトリガーポイントを探します。

トリガーポイントを刺激することで頭痛が再現されれば、原因と特定できます。

 

緊張性頭痛の原因のある筋肉の見分け方

 

  • ・頭頂部の頭痛の場合

1.主に板状筋

2.その他に僧帽筋

この筋肉は首の伸展と屈曲運動によく使われます。

デスクワークなど屈曲・伸展動作を繰り返す、または長時間続けることで障害されやすいです。

頭頂部の痛み

 

  •  ・側頭部の頭痛

1.主に板状筋群

2.その他に僧帽筋

この筋肉は首の後ろから横に付きます。

高い枕を好む人や視覚がぶれやすいはこの筋肉を疑います。

側頭部の痛み

 

  •  ・前頭部の頭痛

1.主に胸鎖乳突筋

2.その他に僧帽筋・後頭下筋群

筋肉が側頭部の側頭骨に付きます。

寝違えの原因となることが多い筋肉です。

耳鳴りやめまい・目のかすみなどの症状を伴うこともあります。

前頭部の痛み

 

 

 

  • ・後頭部の頭痛

1.主に後頭下筋群

2.後頭部のすぐ下に付く筋肉です。

パソコンをよく使われる方に多く見られます。首を軽く後ろに傾ける人がこの筋肉を硬くします。

 

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トリガーポイントは自律神経と関係しています!

 

筋肉に原因があるトリガーポイントはストレスと関係します。

 

筋肉内の血管は自律神経の交感神経の作用で収縮して血流を悪くさせます。

このような血流が少ない状況で運動や筋肉に負担をかければ直ぐに損傷します。

さらに血流が悪いことにより、筋肉を傷めている発痛物質も蓄積していきやすいです。

ストレスによってトリガーポイントが発生しやすく、痛みが頑固になりやすいということです。

ただ筋肉を緩めるだけなら一時的な症状緩和にはなるかもしれませんが、

治療効果を持続させるためにも自律神経治療は欠かせません。

 

トリガーポイントでよく使われるツボや筋

多裂筋
多裂筋は胸椎や腰椎仙骨に始まり椎骨の棘突起に付着する筋肉で、脊柱の支持や伸展に携わっている筋肉で姿勢を保持するときに重要な筋肉です。ぎっくり腰が起きた際にはこの多裂筋に固結・発痛が起きることが多く、その部分の痛みや固結をとる施術をするとぎっくり腰も楽になることが多いです。

腸肋筋・腰方形筋
腸肋筋は腰腸肋筋、胸腸肋筋、頚腸肋筋に分かれていますが、慢性腰痛の際は、腸骨際の付着部に圧痛が見られることが多いです。腰方形筋も腸骨稜に付着して主に体幹を横に曲げる役割がありますが、慢性腰痛の際に腸骨付着部に圧痛が見られることが多いです。

天柱
天柱は、首の髪の生え際にあるツボで頭痛や肩こりに対してよく使われるツボです。筋肉としては僧帽筋や頭板状筋を刺激して、眼精疲労ドライアイなどの目の疾患に対しても非常によく使われるツボです。

風池
風池は耳の後ろの乳様突起下にあるツボで肩関節周囲炎や耳の疾患、三叉神経痛、眼精疲労にもよく使用されるツボです。

黄体機能不全の鍼灸治療

黄体機能不全の鍼灸治療

 

鍼灸治療には副作用の心配がありません。身体本来が持っている自然治癒力を促進する治療法になります。全身の調和を治療方針とおいて、それぞれのバランスの崩れや体質を見た上で施術しますので、一人一人の治療法になります。

 

黄体機能不全の鍼灸治療

黄体機能不全はストレスや生活習慣などで身体のバランスを失って起きることもありますので、当院では自律神経測定器によりその方の自律神経バランスを調べて施術していきます。

身体本来が持っている免疫力などを取り戻せば、ある程度の外部や内部からのストレスには耐えられるようになっていきます。

自律神経の乱れを治すことで体質が変わっていきますので、まずは体質改善を治療目標にします。

体質が改善していきますと症状なども自然に改善されていく可能性が高くなります。

 

東洋医学の考え方では、子宮内の気の不足や乱れから来ると考えますので、

気や血を高めてあげる治療を主に行います。

同時に下半身の冷えからも子宮に影響していきますので、冷えがある方は冷えを優先的に施術していきます.

黄体機能不全の下肢への冷え治療

 

治療期間は体質改善を目的としますのでどうしても一定期間の施術が必要になります。

お身体の状態によって個人差はございますが、一週間に一度のペースをまずは一か月程続けていただき、効果が出始めてからは間隔を徐々に開けていきます。

その人その人によって症状の重さが違いますので、軽い方であれば一回の治療でも効果が出ますし、重い方は何回か治療を続けなければ効果がでない場合もありますので上記の治療期間は目安までにご参考になってください。

 

不妊における鍼灸治療は現代医学の不妊治療の補完にもなる医療ですので、併せて受けていただくことで効果が高まります。
不妊で悩まれている方は鍼灸治療で体質改善をされることをお勧めします。

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不妊症の鍼灸治療について

 

 

 

黄体機能不全とは

黄体機能不全とは黄体が出すホルモンが充分でなかったり、機能せずに存続が短くなってしまうものです。

 

黄体は卵巣から排卵された卵子の後に発達する内分泌物で排卵後の卵胞が変化して形成されてできるものです。

女性ホルモンのエストロゲンプロゲステロン(黄体ホルモン)の二種類が子宮内膜の肥厚と発達促進させます。

プロゲステロンは、体温を上昇させる作用を持っています。

排卵後に体温が上昇するのはこのホルモンのためで、妊娠するとこの黄体と黄体ホルモンが存続してい高温期が続きます。

黄体は子宮に向けてプロゲステロン(黄体ホルモン)を分泌して子宮内膜を厚くして妊娠の準備を促します。

黄体が子宮内膜を形成することは妊娠する準備をしているわけで、黄体が機能しなかった時は不妊になりやすいということになります。

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エストロゲン
ステロイドホルモンの一種で一般的には女性ホルモンや卵胞ホルモンと呼ばれます。卵胞から分泌されて子宮の発育促進や子宮内膜の増殖、女性らしい体をつくるホルモンです。

プロゲステロン(黄体ホルモン)
排卵から月経前にかけて排出される女性ホルモンの一種で、不足しがちでバランスを崩しやすいホルモンの一つです。子宮内膜や子宮筋の働きを調整して妊娠を維持する役割があります。また基礎体温の上昇や乳腺の発達などにも関わります。、
乳腺の形成など妊娠に欠かすことのできないホルモンであり、近年の研究で多量のプロゲステロンは乳がんの抑制につながるという報告もあります。

 黄体機能不全の原因

原因を大きく分けると黄体産生ホルモンに対する子宮内膜の感受性の異常黄体形成前の卵胞発育不全高プロラクチン血症多嚢胞性卵巣症候群などが原因と言われています。

脳やホルモンの異常または子宮や卵巣の異常などが考えられていますが、正確には原因を解明されてはいません。

脳やホルモンの異常、過剰なストレスや環境の変化なども影響されると考えられています。

脳にある視床下部からの指令で卵巣などはコントロールされています。視床下部は、ストレスや環境の影響を受けやすいものです。不規則な生活習慣や体の冷えによって身体のリズムがくずれていくことやストレスによって脳が正常に働かなくなることも原因であると考えられます。

根本的な体質改善を行うことでかなりの改善ができると考えられます。

 

症状

症状の現れ方として、月経周期が短縮することや、異常出血を起こすことがあります。

黄体機能不全の場合は基礎体温が乱れます。

黄体ホルモンの分泌異常なので、高温期を保ちきれずに低温期が長くなっていきます。

高温期が少ないため血液循環が悪く子宮が冷えてしまうため着床しにくい子宮になります。

そのため妊娠しにくい状態となってしまうのです。

身体の冷えや循環が悪いことかから基礎体温の乱れに繋がると考えられます。

 

その他にも、糖尿病などの全身性の病気や嗜好品などによっても卵巣機能不全となって黄体機能不全の症状になることもあります。

 

黄体期に出血が見られることも黄体機能不全の症状の一つですが不正期出血の可能性もあります。

このような症状がみられた方で妊娠が希望の場合、一度専門医の診察を受けることをお勧めします。

 

 

検査

 

血液検査

血中のプロゲステロンの値を調べる検査で10ng/ml以上が正常値になります。

 

超音波検査

子宮内膜と卵胞の大きさを測ります。8mm以下だと上手く機能していないです。

 

子宮内膜組織

子宮内膜から内膜の状態を調べる方法です。

子宮組織と月経周期の日付が合っているかどうかによって黄体ホルモンの影響を適切に受けているか判断します。

病院での治療

治療は主に妊娠を希望している場合に行われます。

 

黄体ホルモン(プロゲステロン)注射

不足している黄体ホルモンを薬や注射などで補う治療法です。

 

繊毛性性腺刺激ホルモンの注射。(HCG)

卵胞の黄体形成と機能を図ります。

 

排卵誘発剤

排卵の促進をおこなう方法です。

外斜位の鍼灸治療

 

外斜位に対する鍼灸治療の流れ

1.まずはしっかり問診します!

問診

生活の行動で外斜位の原因が潜んでいる場合もありますのでしっかり時間をかけて問診していきます。

2.自律神経測定器

自律神経測定器

目の運動は自律神経に左右されている場合も多いです。目は意識的に物にピントを合わせることもできますが、普段は無意識でピントを合わせて調整しています。自律神経が乱れてくるとこの無意識下で行われていたピント調整が上手くいかなかったり、眼位も狂ってきます。

 

3.うつ伏せ治療

 

外斜位に対する頸肩鍼灸治療

 

次にうつ伏せになっていただき、首肩の凝りをとります。肩や首がこって硬くなっていると、その下を通っている血管も圧迫されて血液がしっかり上に上っていきません。

4.目の周囲の治療と自律神経の調整治療

 

外斜位の鍼灸治療

はりを目の周りに刺した後に電子温灸器で目の周囲を温めたり、はりにパルスをつけて電気を流すことも行います。目の血流改善を促すことにより目の筋肉を正常に働くようにします。

 

外斜位を予防する

 

外斜位は先天性の物は別として、しっかり目のケアをしていけば予防できるものだと言えます。

①目を使いすぎない!
パソコン作業やスマホを使う際は、1時間に5分は休憩を取り遠くに物にピントを合わせるようにする。目を軽く閉じるだけでも目を休めることもできます。

②夜に濡れタオルなどで目を温めて血行促進!
血流不足は筋肉にも老廃物が溜まってしまったり、栄養ある良い血液が細部にまで回ってきません。目が疲れた時や就寝前に目の周囲を温めることで血行促進を行ってください

③目のトレーニング
step1
目を前後左右に動かす 前後左右をそれぞれ5秒ずつ目いっぱい見ます。それを、3セット繰り返します。最初は目が疲れてきたら休み休みやりましょう。

step2
目の開け閉め運動 目をギュッと閉じて次に大きく開きます。これも5秒ずつ3セット繰り返します。

step3
目を回す運動 最後に顔は動かさずに思い切り目を上に向け、ゆっくり時計回りに3周させます。逆に回りも3周行います。様々な方向に動かすことでさらに効果を促進します。

外斜位の鍼灸治療症例

 

20代 男性

パイロット試験を受ける際の身体検査で外斜位だと判明。このままだと身体検査に通らずにパイロットになるのをあきらめないといけないということで、何か治療法はないかと探していたところ偶然当院のホームページを見つけてご来院された。

詳しく問診をして行ったところ、子供の頃から視力があまりよくなく、テレビやゲームをしているとよく目が疲れることがあったとのこと。最近では、パソコンやスマホを使う機会が多く、普段から目の疲れやドライアイの症状を感じていた。また、試験のストレスによりお腹の調子を崩していたり、睡眠が浅かったりと体調もすぐれないとのこと。

治療
当院では、まず自律神経測定器で自律神経の状態を計測して治療に入りました。測定の結果、交感神経の活動が高く自律神経も乱れていたので、まず自律神経の状態を整えてから目の周りの筋肉を緩めて血流を改善する目的で施術しました。

治療経過
集中的に1日おきのペースで治療していきました。無事にパイロット試験に合格してご本人も喜んでおられました。パイロット試験に合格することが第一目標でしたが、普段から目の疲れなどを感じるとのことでまた外斜位がひどくならないよう定期的に施術を受けられています。

 

外斜位とは

目を閉じたときの目の位置が外を向いている状態のことです。人は目を閉じている時は目を動かす筋肉も休められ、自然な目の位置(眼位)に移動して落ち着きます。

しかし、その眼位が外側にずれている方が意外と多いのです。正常な成人でも安静に眼位がわずかに外を向いていることは珍しくありません。さらに目の酷使によって目の周囲の筋肉が疲労した状態ですと外斜位が顕著化してしまいます。この場合、決して病的というわけではありませんが、力を抜いてぼーっとしていると複視の状態を自覚するなどの症状が出ることもあります。

通常、眼科に行っても「斜視」は検査などでわかるものの「斜位」については検査もされずわからないことが多いです。斜位の症状に気づかれる方は、主に鉄道などの運転手パイロットの方々です。そういった職業の方々は、目の検査を精密に行うため検査結果として出ることがあります。検査結果によっては、試験に受からなかったり、職業をあきらめざる負えないこともあります。

また一般の方でも近くの物を多く見るようになった現代では、すぐ目が疲れるなどの症状の方はもしかすると外斜位かもしれません。

 

近くの物を注視することへの弊害

人間本来の目は、遠くのものをよく見る構造となっています。昔は、遠くの獲物をみつける・遠くの天候をみて移動するなど遠くのものをよく見ないと命の危険もあるほど遠くのものを見るということはとても重要なことでした。

しかし、現代ではそういったことはありません。逆に近くの物を注視る機会が増えることで目に様々な弊害が出てきているのです。

一度試していただきたのですが人差し指を自分の鼻の前にかざして指先に焦点を合わせるようにしてみてください。寄り目となりすぐに目が疲れることが実感できるかと思います。この例は少し極端ですが、逆に遠くのものにピントを合わせていても目の疲れは感じません。近くに物を見るということは、目に相当負担がかかっているということが実感できるかと思います。

現代の日本では特にパソコンやスマホが普及して1・2時間は平気で連続して使用している方が多いです。パソコン作業がお仕事の方は仕方のない部分があるかと思いますが、それだけ目に負担をかけているということです。

外斜位

 

なぜ外斜位が多いのか

先ほどの人差し指を自分の鼻に近づけて焦点を合わせるという動作でもお解りになれたように近くに物を見る時は目が寄ることでピントを合わせます。近くの物を注視する時間が増えてしまうと、目を内側に向ける筋肉はずっと働き続ける状態となってしまいます。だんだんと筋肉は疲労していき、機能低下を起こしてきます。

その結果、目を閉じて目周囲の筋肉の力が抜けた時、内側に固定する力が弱くなり、外に引っ張られることで外斜位となってしまうのです。

そしてまた目を開けてピントを合わせる時に最初に外側に目が向いているためピントを合わせることが遅くなったり、通常の眼位に戻すための動作が一つ増えることで目が疲れやすくなるのです。健常な人でも成人の安静時の眼位はやや外を向いています。しかし、両目は自然と目を内側に向かって収束させて焦点を合わせようとする輻湊運動が起きます。外斜位の特徴はこの輻湊運動を健常な人よりも多く働かせないといけないために眼精疲労が起きやすいのです。そして症状が悪化してしまうと輻湊運動がやりずらい状態となり、間欠性の外斜視状態となってしまう危険性もあります。

眼精疲労について

外斜位の症状

以前にも申し上げましたが軽い外斜位は、眼科などに行ってもほとんどわかりません。目が疲れやすい目を開けた時にすぐ焦点が合いづらい(眼瞼下垂)視界がぼんやりする近くの細かい文字が見えにくいといった老眼に似た症状がでたら外斜位かもしれません。

眼瞼下垂について
老眼について

そういった症状をそのままにしておくと、目が常に外側に向いてしまう外斜視となってしまう場合があるので、注意が必要です。

外斜位

目の筋肉

目の周囲の筋肉には

  • ・外眼筋

上直筋(眼球を上内側に動かす)

下直筋(眼球を下内側に動かす)

内側直筋(眼球を内側に動かす)

外側直筋(眼球を内側に動かす)

上斜筋(眼球を下外側に動かす)

下斜筋(眼球を上外側に動かす)

  • ・内眼筋

虹彩筋(虹彩という目の組織を調整して焦点を合わせる筋肉)

毛様体筋(カメラのレンズの役割のある水晶体の厚さを調整してピントを合わせる筋肉)

 

大きく分けてこの二つがあります。特にこの外眼筋が酷使により疲労すると斜位や斜視となってしまいます。

また内眼筋は主にピントを合わせるなどの役割があるため、酷使により疲労するとピントが合わせづらくなる仮性近視初期の老眼などの原因となってしまいます。

外斜位が進行すると外斜視という普段まぶたを開いて状態でも眼位が外を向いてしまう状態となり、複視に見える状態が常態化してしまう危険性もあります。外斜視の状態となると目を内側によせる輻湊が出来ずらくなり、近くのものに焦点を合わせようとすると余計に力を必要として眼精疲労がさらに悪化してしまうこともあります。この輻湊が維持できなくなった外斜視では間欠性外斜視の状態、外斜視の時とそうでない時が混じった状態となることが多いです。目を酷使した時の夕方から夜にかけて目が疲労した状態となったときに外斜視となってしまうことがあります。

 

執筆者

清水大地

眼精疲労専門の鍼灸師

資格
はり師
きゅう師

2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好医院にて多くの臨床経験を積む

2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立

2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院

2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院

2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院

糖尿病予防・治療の鍼灸について

糖尿病に対する当院の治療

 

糖尿病に対する当院の治療は、第一に鍼灸治療を全身に施すことにより全身の調整をはかり、自律神経のバランスを整えることです。

糖尿病の鍼灸治療
当院のはり灸施術は、交感神経を抑制し副交感神経の働きを促すばかりでなく、双方の神経活動量を高めて自律神経のバランスを整えることです。 自律神経の活動量を高めることでインスリン分泌を促し、細胞にインスリンの作用を促進させるように促します。 また東洋医学的に診ると糖尿病は「胃」や「腎」の疾患と考えられますので、それらの重要な経穴を使って「胃」や「腎」の機能を整えます。

当院の糖尿病に対する施術は、主に糖尿病の初期段階の方や糖尿病予備軍といわれる方の症状の進行を防ぐ目的に行います。糖尿病は、進行すると体に様々な悪影響をもたらし、失明や死亡原因にも繋がるとても怖い疾患です。早めの段階で対処していくことがとても重要になってきます。

 

糖尿病のお灸治療

 

 

糖尿病の東洋医学的考え

糖尿病は東洋医学では、主に五臓六腑の「胃」「腎」の異常だととらえます。

東洋医学の胃の機能は、西洋医学の胃とは少し違い、胃・十二指腸・小腸なども含めた概念的器官です。

東洋医学の胃の機能として

1)胃は受納と水穀の腐熟を主る
飲食物を受け入れ消化を行って体に有用な物質に変化させる

2)胃は通降を主る
飲食物を受け入れたのち、有用なものに変化させた後に小腸や大腸へと下降させる

などが挙げられてそれらの胃の作用がうまく機能しない場合に糖尿病の症状がみられます。   糖尿病における腎の異常として腎陰虚という病態が挙げられます。

腎陰虚とは腎の陰液不足が原因です。精神的ストレスや飲食生活の不摂生や発汗、出血などが原因となり、腎陰という人体の生長・発育に関する重要な物質を害して体に様々な悪影響を及ぼします。糖尿病の他にも甲状腺機能亢進症や高血圧症、慢性腎炎、慢性肝炎などの慢性病にも見られることがあります。

 

糖尿病の鍼灸治療症例

70代 男性

症状
5年ほど前からⅡ型糖尿病と診断され、血糖を抑える薬を処方されている。血糖自体は薬で抑えられているが、最近体が疲れやすくよく目がかすんできたということで当院にご来院されました。

当院の治療
体質改善を目的に最初の2ヵ月は週に2回ほど通院させていただき、全身の調整施術を行いました。それからさらに2ヵ月程は1週間に1回ほどの間隔で施術を行いました。

経過
体の疲労感や目のかすみは、1カ月ほどでだいぶ軽快してきました。治療を開始して3カ月ほどで血糖値が下がってきて血糖を抑える薬を飲まないですむほどとなり、4ヵ月で施術を終了しました。

 

糖尿病とは?

糖尿病は年々増加傾向にあるといわれており、厚生労働省の2012年国民健康・栄養調査結果によると糖尿病が強く疑われる成人男女が約950万人で、前回の調査よりも増加傾向にあります。
「糖尿病予備軍」は約1100万人とも言われており、日本人の6人に1人は糖尿病もしくは糖尿病予備軍という状態といえます。

また糖尿病は、症状としてあまり感じずらく気付いた時には遅いという側面も持っておりとても怖い病気の一つです。糖尿病にかかる医療費は、合併症なども含めると医療費全体で最も大きい額を含んでおり、糖尿病患者の増加は日本の医療費の増加に拍車をかけている状態です。

糖尿病患者を減らすことは、健康な生活を送っていくため・国民医療費の削減させるために日本にとってこれからの大きな課題だといえます。

では糖尿病とはどういった病気なのでしょうか?

糖尿病とは、インスリンの作用不足やインスリンが作られないため慢性の高血糖状態をきたす代謝異常の疾患です。
インスリンは、血糖下げる体内で唯一のホルモンでブドウ糖ををエネルギーや脂肪・コラーゲンに変える働きがあります。そのインスリンが何らかの原因でつくられなかったり、作用しなかったりすると、血液中にブドウ糖が溜まってしまいます。

糖尿病のあらわれてくる症状として、体内のブドウ糖を排出しようとするため・ブドウ糖をうまくエネルギーに変えることができなくなるため・・・ ・

・口が渇く

・多飲多尿

・疲れやすい

・尿に糖が出る

・体重が減少する

・手足の痺れ

・目がかすむ

etc

があります。

糖尿病の診断基準は

1)空腹時血糖値が126mgdl以上

2)75gのブドウ糖を飲み2時間後の血糖200mgdl以上

3)随時血糖200mgdl以上

4)ヘモグロビンA1c6.5以上

のいずれかが認められた場合です。

 

糖尿病の合併症

糖尿病がこわいのは、合併症があるということです。
3大合併症として

・糖尿病性神経症

・糖尿病網膜症

・糖尿病腎症  

があります。 なかでも糖尿病性網膜症は、年々増加傾向にあり日本では、失明原因の第一位となっているとても怖い疾患です。目には豊富な血管があります。糖尿病により、血管が目詰まりを起こしてしまうと、栄養物質が網膜に届かなくなり、失明に至ってしまうのです。

糖尿病の原因

糖尿病は、原因によっていくつかに分類されます。

Ⅰ型糖尿病
自己免疫異常により、インスリンを合成する細胞が破壊されてインスリンが不足してしまいます。思春期に発症することが多く、成人にも発症がみられるようになってきました。日本人の1万に1人が発症しています。 遺伝や環境が原因という説がありますが、現在のところはっきりとは分かっていません。

Ⅱ型糖尿病
糖尿病にかかっている日本人の95%がⅡ型糖尿病といわれています。日々の食生活や運動習慣などの生活習慣に問題がある場合が多く、生活習慣病の一種といわれています。40歳以降に多く発症して、インスリン量の低下や細胞が糖をうまく取り入れられないために起こります。   妊娠糖尿病 妊娠時のホルモンバランスの変化によって起こる糖尿病です。多くは、出産後に正常に戻りますが、新生児に併発する場合もあることから注意が必要です。

 

生活習慣の改善

 

糖尿病の予防・改善は治療と同じくらい生活習慣を改善していくことが重要です。特に生活習慣病の一種と考えられているⅡ型糖尿病では、生活習慣の改善は必須項目です。しかも、今世界中で増えている糖尿病患者のほとんどがこのⅡ型糖尿病なのです。Ⅱ型糖尿病は遺伝的な要因も関わっていると考えられていますが、運動不足であったり、過食・睡眠不足や過労などからくるストレスなどが大きく関係していると考えられています。
今世界は、大きく生活環境が変わっています。生活するうえで様々なものが便利となり、体を動かすことが減ったり、いつでも食事を食べられる・食料が豊富にあるといった環境がⅡ型糖尿病が増大している原因です。

今一度、生活習慣を見直して糖尿病を抑制・予防・改善していきましょう。生活習慣の見直すべきポイントは生活の基本である食事・運動・睡眠です。

食事
栄養が偏らないような栄養バランスのとれた食事をすることが重要です。食べ過ぎやアルコールの飲み過ぎは禁物です。また、日本人は食塩を多く摂取してしまう人が多いため、食塩の摂り過ぎにも注意が必要です。

運動
主に軽めのジョギングやウォーキング・サイクリングなどの有酸素運動をしましょう。有酸素運動は体内のブドウ糖や脂肪を消費してくれます。また筋力トレーニングも取り入れることで筋肉量が増えて脂肪の消費に効果的です。

睡眠
睡眠不足や過労は、糖尿病にかかりやすいと言われています。現に40代や50代男性などの働き盛りの男性に糖尿病の罹患率は高くなる傾向にあります。しっかりと睡眠時間を確保して身体にストレスをなるべく溜めこまないようにしましょう。

帯下の鍼灸治療

帯下に対する当院の鍼灸治療

 

それ以外には、骨盤周りの状態を良く診ます。骨盤周りのバランスが骨盤内血流量に関係します。骨盤の歪みや腰部、臀部の筋緊張により骨盤内血流量が悪くなります。

女性ホルモンは骨盤内の卵巣から出ますので、骨盤内血流量が大きく関係します。

骨盤周りのバランスを整えることも帯下の治療には必要になります。

 

下半身の状態も女性ホルモンに影響しやすいので治療します。特に下半身の冷えがある場合は、治療を必ず行います。

下半身の血行状態が悪いと下半身の悪い血流が骨盤内に影響するためです。婦人科系疾患には下半身の状態を良くすことで症状が改善することが多いです。

 

自律神経治療により全身の状態を良くして、骨盤周りのバランスを整えることで骨盤内血流量を上げていきます。

 

 

・当院では、カーテンのみで仕切られている治療院とは違い完全個室になっております。

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・主に鍼やお灸で治療致します。

帯下の鍼灸治療

 

 

 

・女性の鍼灸師も在籍しております。

 

 

自律神経の状態を整えホルモンバランスも整える

 

女性ホルモンは脳によってコントロールされています。脳はストレスに敏感な場所で、ストレスを受けると直ぐに影響する場合もあります。

このストレスも身体が正常に働いている状態ですと耐性により影響を受けにくくなります。身体の働きは自律神経が統括しています。自分の意思とは関係なく全身の血行や内臓の働いをコントロールしています。この自律神経の状態がストレス耐性に関係してきます。

自律神経が正常に機能していると免疫がありストレスにも強くなりますが、自律神経が乱れている状態ですと免疫が低くストレスにも弱くなります。

当院では、自律神経を測る機械があります。これにより身体の中のバランスを調べることができ、その方その方に合った治療がわかります。

自律神経測定器

 

帯下とは

 

帯下とは、おりものと呼ばれるものです。女性の膣から出る粘液や組織片などの分泌物のことです。この分泌物が通常より多く、不快感になった時に帯下やこしけといいます。

女性同士でもデリートなためあまり話し合ったりしないもので、自分なりのケアをしている方も多いと思います。

おりものは、子宮や膣からの分泌物以外にも、古い細胞が子宮や膣から剥がれ落ちたものです。子宮内膜の粘液や宮頸管の粘液・膣粘膜などいろいろなものが混じり合ったものです。

おりものは、自浄作用と受精する際に精子が通りやすいようにしてくれるという役割があります。

膣から体の中に細菌などが入ってこれないようにすることや膣の中をきれいに保つための作用が自浄作用です。膣内の細菌繁殖を防ぐ役割も持っていて、おりものの働きで膣内がpH4.5から5.0の弱酸性に保たれるため、大腸菌やカンジダ真菌の増殖を防いでくれます。これは、善玉菌のデーテルライン菌のおかげで、この善玉菌が少なくなったりすると抵抗力が落ちて感染しやすくなります。

受精時には、子宮出口から出るおりものが、精子を包み込むためスムーズに到達するようにしてくれる役割があります。おりものは、下着などが汚れることやナプキンでかぶれるなど嫌なものと思われますが、女性にとっては大切な存在です。

おりものにも変化する周期があります。おりものは生理周期によって変化します。月経終了後に増加していき、排卵期に最も多くなります。

これは帯下が女性ホルモンと関係しているためです。女性ホルモンの卵胞ホルモンが増えると増加し、黄体ホルモンが増えると減少します。

量や粘り気も月経周期の中間では、量が多くなり粘り気が少ないです。月経周期の排卵期に量が最も増加して粘り気が強くなります。月経周期の終わりごろには量は減少して粘り気も少なくなります。

この分泌物が生理的、増加したものや病的なものを帯下です。

 

 

帯下の分類

 

白色帯下

無色で透明なものや淡黄色のものです。生理的なものになります。流れ出る量が多ければ異常だと考えることもあります。

 

 

褐色帯下

血液が混じったもので、不正性器出血などでみられます。子宮や卵管の炎症や子宮筋腫など腫瘍性疾患の可能性があります。

 

膿性帯下

黄色、緑黄色などの色で、悪臭を伴うクリーム状になることもあります。二次感染によるものや腫瘍性疾患などの可能性があります。

 

液状帯下

水溶性や牛乳様など液状であり、各種の炎症や腫瘍性疾患の可能性があります。

 

帯下の異常

白色透明でない黄色や緑黄色など色がついたものや、無臭でなく悪臭がするような帯下は病的な場合があります。量が多かったり膣周りや腹部に痛みなどを伴う場合も考えられます。これらは病的帯下と呼ばれるもので帯下に特徴があります。

 

病的なものには、クラミジア頸管炎トリコモナス膣炎非特異性膣炎膣癌子宮癌頸管ポリープカンジダ膣炎子宮肉腫卵管癌など帯下異常の中にはいろいろな可能性があります。

量が多い状態や、粘り気が強い、臭いが強い、白い塊のような状態、膿のようなものなどが見られましたら一度産婦人科にかかられるのがいいです。

 

月経困難症の鍼灸治療

月経困難症の鍼灸治療

 

気と血の状態をよくして、子宮の周辺の状態をよくすることを目的に施術します。下半身から子宮への影響があるため冷え症を持っている方は、併せて施術していきます。

月経困難症の鍼灸治療

 

手足や背中の経穴を用いて症状緩和をさせていきます。

 

月経困難の背部への鍼灸治療

当院では、自律神経測定器により身体の中の自律神経を測っていきます。
測定器により交感神経と副交感神経のバランスを調べることができます。
それ以外にもストレスや疲労度、血管年齢から日頃の生活習慣もわかってきます。
自律神経は人の自然治癒力に大きく関係しますので、自律神経を整えていくことが症状を治していく早道だということになります。

自律神経はその人の体質になりますので一定期間の施術が必要になります。
まずは2回から3回はつめて来ていただき、一週間に一度、二週間に一度のように来院期間を伸ばして施術していきます。
おおよその目安として三か月程度をみていただきたいと思います。

その人その人によって症状の重さが違いますので、すぐに治療効果が出る方から何回か治療を重ねないと効果がでない場合もありますので、上記の治療期間は目安までにご参考下さい。
鍼灸治療は現代医学の補完医療にもなりますので、現在病院に通われている方も併せて鍼灸治療を受けていただくことで効果が高まりことがあります。
月経困難症で悩まれている方は鍼灸治療による体質改善をお勧めします。

 

月経困難症には三陰交
月経困難症の特効穴として『三陰交』というツボがあります。三陰交は五臓六腑の肝・脾・腎の3つの経絡が交わるとても重要なツボです。場所は、足の内くるぶしの一番高い所から指4本分膝方向に進んだところの骨のきわにあります。それを毎日軽く押してみたり、簡易的なお灸で刺激してあげるのも効果的です。

月経困難症の三陰交への鍼灸治療

月経困難症のセルフケア
月経困難症の痛みを和らげる方法として子宮や骨盤内の血流をよくすることが基本です。
そのためには、体を冷やさない特に下腹部を冷やさず温めることが重要です。冬では下腹部辺りにホッカイロを当てたり、夏では薄手の腹巻を巻いて冷えから子宮や骨盤内を守りましょう。また、下腹部ばかりでなく腰も冷えてしまうとその冷えが伝わり月経困難症の痛みの原因となってしまいます。東洋医学でも腰には腎の重要な経穴が存在しており、腰を冷やすと腎や生殖器に悪影響が出ることが知られています。

 

その他にも
・有酸素運動やストレッチを行う
・栄養バランスのとれた食事
・しっかりと睡眠時間を確保する
・禁煙をする
などが挙げられます。運動特に有酸素運動をすることで体全体の血流が良くなり、自律神経的にみても副交感神経が優位に働きやすい状態となります。食事や睡眠も重要でそれらの基本的な生活習慣の乱れは症状を長期化させる危険性があり、普段の生活から意識的に行っていきましょう。

 

 

月経困難症に対する東洋医学

 

東洋医学では月経困難症を「痛経」または「経行腹痛」といいます。この2つの原因は、気血が滞っていたり、運行がスムーズに行かないことと考えられています。気血が滞る原因は様々なものが考えられますが、月経困難症の場合、肝鬱気滞・気血両虚・肝腎陰虚の3つが主な原因として考えられます。

特に東洋医学の『』は精神的なストレスの影響を受けやすく、肝の疏泄を主るという気を全身に巡らす重要な機能が損なわれて気が停滞して月経困難症のほかにも更年期障害やうつ病・自律神経失調症などの症状を呈します。

また、肝の機能が低下して弱まってしまうと、東洋医学では『肝腎同源』と考えられているため腎の機能低下にも繋がり、肝腎陰虚の症候として体に現れます。肝腎陰虚は月経困難症の他にも頭痛や目の充血などの目の障害も引き起こす可能性があります。

 

 

月経困難症の鍼灸治療症例

 

20代女性
10代の頃から生理前になると下腹部痛がひどかったが、20代で就職してからはさら症状が強く出るようになった。さらに仕事でのストレスが多い時期と生理の時期が重なると症状が強く出て会社を休まざる負えない状態となることもあった。当院にご来院された時も生理痛がひどく出ていて鎮痛薬と漢方でなんとか症状を抑えている状態でした。

治療経過
まず自律神経測定器で自律神経の状態を計測してから治療に入りました。下腹部痛の症状の他にも下肢の冷えやむくみ症状が強く出ている状態で、全体的な血液循環も悪く、東洋医学では肝と腎が弱っている状態でした。自律神経も交感神経の活動が高く、自律神経の乱れがありました。
自律神経を整え全身をリラックス状態にする施術と下腹部の痛みを鍼刺激でとる治療を重点的に行いました。

◇1回目◇
治療後、下腹部痛の痛みは半分ほどになった。

◇2回目◇
生理が終わり、下腹部痛はなくなったが、冷えやむくみ・自律神経の乱れは見受けられたので全身の調整治療を中心に治療していった。

◇3~5回目◇
身体がなんとなく軽く感じるようになり、睡眠が深くなったように感じた。日中たまに感じる身体の重だるさがあまりなくなった。仕事でストレスを多く抱えると胃の辺りに不快感を感じていたがそれが最近なくなった。
◇6回目◇
今回の生理痛では下腹部痛があまりなくなり、薬を少し服用するだけで過ごすことができた

 

症例2
20代 女性
高校生の時から月経痛がひどく、痛みがひどい時には学校にも行けない日もあった。大学時代は少し痛みが落ち着いていて痛みがあるときは鎮痛剤を服用することで日常生活はおくれていた。しかし、社会人となってストレスが多い生活を送っていた時にまた月経痛がひどくなり、鎮痛剤の効き目も悪くなってきてしまった。
痛みがひどくて外出が出来ずに仕事を休んでしまう日もあるほど。月経周期は正常だが、不妊症にも悩んでいる。腹痛以外にも頭痛・肩こり症状が出る時もある。

治療
自律神経を計測したところ交感神経・副交感神経の活動がともに低い状態で自律神経の乱れが見られたので自律神経の活動を整えつつ、東洋医学で月経困難症に有効とされる肝経・腎軽・脾経の経穴を用いて施術していきました。体特に四肢の冷えが強く診られたのでお灸を使って補温の施術も行っていきました。

治療経過
週に1回の治療間隔で施術していきました。治療開始から初めての生理時には月経量が減少したと感じて、痛みも以前の生理時よりも半分程度まで減少したと感じたとのこと。鎮痛剤も飲まなくて済んだ。自分でできる簡易なお灸も自宅でやっていただくようにした。毎回置き鍼も貼るようにして効果がなるべく持続できるような処置をしていきました。

治療開始から3か月後には生理時でも腹痛や頭痛などの症状が起きなかった。体の冷えもだいぶ解消されたと感じてお腹の冷えがなくなり、体全体の調子が良くなったと感じているとのこと。
4か月後には妊娠していることが判明された。

 

20代 女性

10代のころから月経困難症で、生理がくると腹痛、頭痛、腰痛がひどく起きられない日もある。ここ1年漢方を飲み少し症状は緩和したように思うが、生理1日目、2日目はやはり辛い。末端冷え性で夏でも足先は冷たいことが多い。腸も弱く、ストレスや冷えで下しがち。

仕事はデスクワークなので1日座りっぱなしが多く生理痛とは別に慢性的な腰痛もある。

 

当院の治療

月経困難症の鍼灸治療は自律神経を整えてホルモンバランスを整えることが大切です。また、冷えなども痛みを引き起こす原因のひとつなので、冷えの治療も同時に行いました。もともとの体質として血流があまりよくないタイプだったため、全身の血流改善、自律神経の調整、ホルモンバランスの調整を目的に施術を行いました。

◇1回目◇

施術後は全身がポカポカして眠たくなった。

だいたい1週間後に生理がくるので様子をみる。

それまで毎日お風呂につかり、体を冷やさないようにする

◇2回目◇

先月よりも痛みがマシだった。薬は飲まないといけないけど、動けなくなることはなかった。身体を冷やさないように毎日湯船に浸かるようにしたら睡眠の質もよくなった。

◇3回目◇

引き続き冷えには注意している。腰痛がかなり良くなった。

治療後は身体が軽くなる。

お腹の調子は日によってちがうのでまだ改善はされていない。

◇4〜6回目◇

腰痛はほぼなくなった。

冷やさないように意識していたらお腹を下す回数もへってきている。

◇7回目◇

生理がきたが痛みは以前よりかなり楽になっている。

まだ薬は必要なので今後も続けて薬を使わなくていいくらいまでになりたい。

月経困難症とは?

月経困難症とは、月経直前や月経時に下腹部痛腰痛といった骨盤を中心とした疼痛の症状です。

いわゆる生理痛のことです。本疾患は気にならない程度のものは含まず、日常生活が損なわれるような仕事や学業などの社会生活が困難な場合や何らかの医療介助を必要とする強い症状をきたした場合にいいます。

月経時の疼痛は6割から8割程度にみられますが、就労が困難なものは3割程度と言われています。

月経困難症には、器質的な異常を伴わない機能性月経困難症と器質的な異常を伴う器質性月経困難症に分類されます。

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機能性月経困難症

月経困難症の大半が機能性月経困難症になります。

機能性月経困難症は原発性月経困難症ともいい、骨盤内に器質的な異常がないのに月経困難症をおこすものです。若年層では月経困難症で悩んでいる方のほとんどは、機能性月経困難症と言われています。月経痛の原因として、内分泌失調・自律神経失調や心因的要因が考えられており、それらが誘因となって子宮筋に過度なストレスがかかって、痛みを引き起こすとされています。
機能性月経困難症は、一般的に初経後の3年間は起こらずに3年経った後に月経困難症が発症して出産後は軽快する場合が多いのが特徴です。

器質性月経困難症

器質性月経困難症は続発性月経困難症ともいいます。器質的な原因となるものや骨盤内の炎症や子宮位置異常、子宮奇形、子宮頸管狭窄、子宮内膜症や子宮腺筋症、子宮筋腫、などがあります。

この中でも器質性月経困難症で子宮内膜症が一番多くみられるものです。20代以降で月経周期が安定してからの月経困難症は、器質性月経困難症の可能性が高く、すぐに一度婦人科を受ける必要があります。

主な症状は激しい生理痛です。不妊症との関わりも深く、原因不明の不妊症の半分に子宮内膜症があると言われています。子宮内膜症はホルモン療法が主流ですが、その副作用と再発率が高く、注意が必要です。

また子宮筋腫が原因で器質性月経困難症にかかる場合も多く、筋腫が小さかったりほぼ無症状の場合も含めると中年女性の20~25%の方に子宮筋腫がみられるといわれています。子宮筋腫の場合、月経困難症の他に過多月経や頻発月経の場合もあります。

原発性月経困難症は原因を特定することが難しいのですが、妊娠や加齢によって症状が軽減することもあります。

 

 

月経困難症の原因

機能性月経困難症の原因には様々な説があり、心因、内分泌、子宮筋過強収縮、頸管因子、神経、子宮後頸後屈、子宮発育不全などです。その中でも注目されているのが、プロスタグランジン説です。

プロスタグランジンとは、子宮内膜が分泌期から月経期に産生されるもので、子宮筋が過剰に収縮して、子宮内圧が亢進するため子宮筋が虚血性変化を起こすことで痛みを引き起こすものと考えられています。

このプロスタグランジンは痛みのもとであり、月経困難症の原因となるときに通常より多く産生されるために痛みを強く感じると考えられます。

器質性月経困難症は、器質的な病気が存在するもので、子宮内膜症、子宮腺筋腫、子宮筋腫、子宮頸管狭窄、骨盤内の炎症や癒着、性器奇形、子宮位置異常などの子宮関連の病気です。

また、無排卵でも月経困難症になることもあります。前屈や後屈が強い女性で、子宮発育不全の子宮腔内に月経血が溜まることで起こると考えられています。

 

病院での検査

 

検査には、尿検査、血圧検査、血液検査、超音波検査などを行います。

 

器質性月経困難症にはCTやMRIなどを行います。

 

診察では、初経の開始時期月経期間月経周期など月経歴で推定鑑別をします。そのなかでも初経より月経痛が発症するまでの期間、痛みや時期、持続について聞きます。

機能性月経困難症の場合は、月経直前または一日目に症状が出て増悪しないことが多いです。一般に若年に起こります。

排卵性周期に伴って起きることが多いので、初経後に排卵性周期が確立すると増加します。

器質性月経困難症の場合は初経後5年など数年後に発症するものが多いです。

初経から数年ない状態から発症した場合は器質性月経困難症を疑います。

 

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病院での治療

器質性月経困難症の場合は原因となっている病気を治すことで症状を改善していきます。

 

機能性月経困難症の場合は、鎮痛薬漢方薬などの対処療法が一般的です。

鎮痛薬、低用量ピル、子宮収縮抑制薬、漢方薬などの薬があります。

その他、月経困難症のプロスタグランジンの産生を減少させるものや子宮の収縮を抑える薬などです。