過換気症候群の鍼灸治療

過換気症候群の当院での鍼灸治療

上記の東洋医学治療の他に自律神経からもアプローチしていきます。
過換気症候群は自律神経の異常からも起こる症状で、パニック障害うつ病など自律神経の乱れからくる病気が元疾患となるため自律神経を整えることが大切になります。

ストレスを受けると脳にある自律神経中枢部が影響を受けて体全身を異常にさせてしまいます。呼吸を楽にさせることも大切ですが、大本の自律神経を整えることが過換気症候群の治療には最優先です。

過換気症候群の自律神経調整鍼灸治療

当院では、しっかりと問診をした後に自律神経測定器で自律神経の状態を検査します。

この検査では自律神経の交感神経と副交感神経のバランスを調べられます。

このバランスが整っている状態ですと、人が本来持っている自然治癒力が発揮されるので病気にかかりにくく、発症しても回復が早くなります。鍼灸治療はこの自律神経のバランスを治すのに優れた治療です。自律神経測定器で出たデータをもとにその方その方に合った治療をします。

その上で仰向けで自律神経調整鍼灸治療を行ったあとにうつ伏せにて背部の筋緊張の緩和背部兪穴といわれる五臓六腑の状態を整える重要なツボを鍼灸にて刺激していきます。過換気症候群の方の多くは肩甲骨の内側の筋肉が過緊張状態にあります。

そうなってしまうと肺が圧迫されて大きく息を吸うことができずに浅く速い呼吸になりがちです。背中の筋緊張の緩和を行うことでゆっくりと呼吸することが可能になるのです。

 

過換気症候群のうつ病の鍼治療

 

初診時にしっかり問診と検査を行ってから1時間の治療を受けていただいた後には効果を実感していただける方が多いです。

治療期間の目安は、人によって症状の重さがありますので、一概には言えませんが、初めの5回までを一週間のペースで来ていただけると効果が現れやすいです。
効果が現れてからは、一週間半に一度、二週間に一度、一か月に一度と間隔が広がっていき治療終了となります。

過換気症候群でお悩みの方は一度東京α鍼灸院にお越しください。

 

 

東洋医学による過換気症候群の考え

過換気症候群は肝気鬱結となります。肝気鬱結は内傷七情(精神的ストレスや感情の抑うつ)あるいは外感病、外傷、食滞などが原因となります。

肝気鬱結が続くと頭痛、のぼせ、いらいら、顔面紅潮、難聴、不眠など肝鬱化火になって熱証が生じます。

過換気症候群にの多くの方は、心配性や神経質な方が多くパニック障害など元々疾患を持っている場合が多いです。

元々もっているパニック障害や鬱病なども合わせて施術していきます。
肝気鬱結によく使う経穴として、太衝・檀中・内関・肝兪・脾兪・足三里・肺兪・百会です。

 

過換気症候群の頭部への鍼治療

 

 

 

過換気症候群とは、突然に呼吸が深く早くなることです。不随意的に発症する発作により、呼吸器や循環器、その他にも神経や筋肉系統などが全身性に多彩な身体症状を起こす症候群です。

パニック障害の患者さんに多くみられます。

男女比では、1:2と女性の方が多くみられます。発症時期では、25歳以下で思春期に多いと言われていますが、近年では、中年以降男性にも多くみられるようになってきました。

病態は、過換気により血中の二酸化炭素が排出されPHが上昇することで血液がアルカリ性になり呼吸アルカローシスが生じます。それに伴い交感神経β受容体の機能亢進状態が起きることで症状が出現すると考えられています。

過換気症候群

 

 

過換気症候群の症状

発作を起こすと、呼吸が苦しくなり、突然起きることや頻度が多いため死の恐怖などを伴い強い不安状況になります。呼吸困難指先や口周囲の痺れ胸苦しさ、などが症状として現れます。

死に繋がることはないとされていますが、ひどい場合には、テタニー様症状全身けいれん、後弓反張などがあらわれて失神することもあります。

 

原因としては、精神的な不安や中枢神経異常、サリチル酸などの薬剤の中毒などのものや日常生活では心因性の反応と考えられています。

 

診断と検査

  1. 不随意的な過換気発作により全身性の多彩な症状を呈し、器質的疾患にはよらない
  2. 過呼吸テストにより、臨床症状の出現
  3. 発作時PaCO2(動脈血中の二酸化炭素分圧)の異常な低下とpHの異常な上昇(呼吸性アルカローシス)
  4. 交感神経機能の亢進
  5. paper bag rebreathing法または、3~5%CO2混合空気の吸入により臨床症状が軽減または消失
  6. 発症とその後の経過に関与している心理的因子の処理により、軽快または治癒

 

過呼吸テスト
1分間に30回以上の速さで深い呼吸を3~5分間行うテストです。

 

 

発作が起こったときの対処法

過換気症候群の発作が起こってしまった時に口元に紙袋やビニール袋を当てて吐き出した呼気を再度吸い込むペーパーバック法という処置が知られています。過換気発作を起こしている時に体は二酸化炭素が不足した状態で手足のしびれを感じている状態です。吐き出した呼気は二酸化炭素が多い状態ですのでそれを吸うことで体に二酸化炭素が多くなる状態を作り出すのです。
しかし、このペーパーバック法は、過換気症候群の発作の対処法としてそれほど効果が見られないそれどころか危険な状態をさらにまねいてしまうことがわかってきました。
その理由としてペーパーバック法は、手足のしびれや痙攣が改善されることが期待できるだけで過呼吸状態や呼吸困難の状態を改善することが難しいからです。過呼吸や呼吸困難な状態に陥ってしまっている方に袋を口元に当てるとさらに恐怖心やパニック状態を加速させて精神的ストレスが増強して症状が進行してしまう危険性があるのです。
さらに注目しなければいけない点は過換気症候群の発作のような症状は、肺塞栓心筋梗塞脳卒中などの命の危険性も高い疾患でも起こり得るということです。医学文献では、過換気症候群の発作と判断してペーパーバック法を行った結果、実際は過換気症候群ではなく低酸素症で死亡した事例が紹介されている文献もあります。安易な判断でペーパーバック法を行うことは危険なのです。医療機関では、発作の状況を踏まえて動脈血の検査を行ってから診断されます。発作が起きた時点では過換気症候群かは判断がつかないのです。

それでは実際に発作が起こってしまった場合どのような処置を行うことが必要なのでしょうか。
それは疾患が何もわからない状態ではまず救急車を呼ぶことです。そしてそばについて不安や恐怖でパニックになってしまっている方を安心させることです。そして呼吸は吐くことを意識させてゆっくりと腹式呼吸させるように促します。

 

一般的な治療

精神的な不安肉体的過労などが過換気症候群と関連することが多いため、安静や休息をとってもらうようにして、必要であらば抗不安薬を処方します。心理療法行動療法を行うこともいいとされています。

 

過換気症候群は基礎疾患の確認も必要です。区別するために呼吸器内科や循環器、精神科を受診して調べる必要があります。

類似疾患として、不安神経症、神経循環無力症があります。

不安神経症とは、不安を主症状とする疾患です。現在では、神経症とは言わずにパニック障害と呼ばれるのが一般的になっています。過換気症候群では不安がさらなる発作を誘発する可能性があります。過換気症候群による悪循環として不安神経症に基づく情動不安性があります。

神経循環無力症とは、普通の意味では、心臓病はないがその割に心臓関連の症状が多いと下される診断名です。症状として、息切れ・悸亢進・胸痛・疲れやすさなどがあります。


Posted by 中目黒の鍼灸院 東京α鍼灸院|眼精疲労 at 09:02 / 院長コラム コメント&トラックバック(0)

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