テニス肘の鍼灸治療

2018年11月1日

①テニス肘(上腕骨外側上顆)に対する当院の鍼灸治療


当院のテニス肘(上腕骨外側上顆炎)に対する施術は、第一に患部が延焼していた場合、鍼やお灸の刺激により炎症を抑える効果を促します。

また肘関節付近のツボや痛みの強い部位に鍼をさして微電流を流すことにより痛みを感じる閾値を上げて痛みを感じにくくする作用を促します。

テニス肘(上腕骨外側上顆炎)は五臓六腑の「大腸」と「」「」に深く関係しているので、大腸や肝と腎に関するツボを用いて大腸の機能を正常に戻すこと、または肝血と腎気を補うことや肘関節の気血の流れをよくします。また「風寒」や「湿」の邪気によって引き起こされる場合はそれらを体外に出す治療が必要になります。

テニス肘のうつ伏せ鍼灸治療

上腕骨外側上顆炎は日常生活動作での影響が大きく、自然と負担がかかる動作をしていたり、筋肉の使い過ぎによる原因がほとんどです。
当院では、日常生活動作での改善点をお伝えることも重要だと考えております。施術後、注意点の説明を行い、早期回復を目指します。

当院のテニス肘(上腕骨外側上顆炎)の施術目的は、テニス肘(上腕骨外側上顆炎)の回復程度を高めて、回復を速めることです。また西洋医学とは違う東洋医学の観点により少しでもテニス肘(上腕骨外側上顆炎)が回復できる機会を提供します。

テニス肘の鍼灸治療

テニス肘の鍼灸治療効果の研究について

全日本鍼灸学会では、上腕骨外側上顆炎の論文が発表されています。

上腕骨外側上顆炎に対する鍼治療の効果

対象患者は平均年齢49・2歳で鍼治療と前腕伸筋ストレットを並行して行い、平均治療回数は6.5回で結果がVASが10から1になった(著効に軽減)のが15%でVAS10から2~5になった(有効)のが77%、VAS10から6~8になった(やや有効)のが8%と良好な治療成績が出たと報告されています。

②テニス肘(上腕骨外側上顆炎)の東洋医学的


中医学でテニス肘(上腕骨外側上顆炎)は、肘付近の気血の運行がスムーズにいかずに気血が滞り、それが痛みやしびれの原因となると考えられています。
寒く風のあたる場所にいた際に「風寒の邪気」を受けた時や湿度の高い場所にいて「湿邪」を受けた時、長い間肘を酷使する仕事やスポーツをした時などに気血は滞り、それが肘外側付近であった場合にテニス肘(上腕骨外側上顆炎)を発症する可能性が高くなります。

上腕骨外側上顆に付着する長橈側手根伸筋と短橈側手根伸筋の走行は中医学でいう「大腸経」の走行と類似しており中医学でいう「大腸」にもなんらかの不調があると考えられます。

また中医学でいう「肝」と「腎」の機能が弱ると全身的に血や体液が不足し、筋肉などの様々な器官に栄養を送ることができず、さらに上記の条件が加わるとテニス肘(上腕骨外側上顆炎)がおこりやすくなります。

両者の関係は深いので「肝腎同源」とも言われており、「肝」と「腎」の症候が同時にあらわれることが多いです。

●肝血虚
肝血虚とは中医学でいう「肝」が血を貯蔵して必要に応じて供給・消費する機能と自律神経系の作用を通じて血管を収縮あるいは弛緩させ、体内各部の血流量を調整する機能が異常をおこして発症します。

筋のけいれん・手足のしびれ・目の乾燥感や女性では、月経のおくれ・月経血の過少・無月経などがみられることが特徴です。

③症例

30代 男性 テニス肘

◇症状◇
週末の土日に2時間ほどテニスをしていたが、先日テニス中に肘の外側が痛み当院に来院。学生時代は、テニス部に所属して毎日のようにテニスをしていた。
社会人となり、週末に趣味程度に楽しんでいた。右肘の内側は依然痛めたことはあるが、外側は初めてとのこと。その他にも脇腹の痛み(肋間神経痛のような痛み)が走るときもあり、テニスを最近休んでいる

◇当院の治療◇
肘を触ってみると少し腫れていて、熱感もあったため、はじめは炎症をとるような鍼灸治療を施しました。右上腕から肩部・頸部にかけて筋肉の緊張がみられたため、その部分には、筋の緊張をとるため鍼灸治療と軽いマッサージやストレッチを施しました。3週間ほどはテニスを中止していただき、4週目からは全力ではやらずに徐々にならすように再開していただきました。

◇経過◇
・1回目
治療後一日二日は、痛みが強く出たが三日目からは痛みが引いてきた

・2回目
まだ、痛みが出て日常生活の中でもたまに痛みが出る

・3~5回目
日常生活の中では、肘の痛みはほぼなくなった。

・6回目
無理をしない・痛くなったらすぐ中止することを守っていただきテニスを再開していただいた。

・7回目
テニスをしている最中は痛みや違和感を感じなかったが終わった直後に痛みが少し出た。テニスが終わった後に肘にアイシンなどの対応をしてもらった。

・8回目
ほぼ違和感なくテニスができるようになった。

◇考察◇
肘の部分の炎症があったが、首や肩の筋肉が固くてそれが、肘のほうにも影響を与えていた。首や肩の筋肉をほぐすことで肩もスムーズに回るようになり、肘への負担がおさえられて痛みも出づらくなったと考えられます。

 

 

症例②

30代 女性 

 

◇症状◇

1年位前から両肘の外側が痛み始め、病院でテニス肘と診断された。そのまま整形外科で治療を続けてきたが一向に改善されず、鍼灸治療を試してみたいという事で当院に来院した。

テニスの経験や腕を動かす習慣はないが仕事でパソコン作業が多いせいか肩や肩甲骨まわりの柔軟性が低く、肩が前に丸まっている。それが原因で腕に連動して肘が動きにくくなっている。それに加えキーボードを長時間叩く動作を繰り返すため、前腕の筋肉が強く固まってしまい肘に負担がかかっている。特に右肘の方が痛みが強い。炎症はほぼない様子。

 

◇当院の治療◇

まず、筋肉の引っかかりがあり痛みが起きているので前腕部分や肘まわりの硬結部に刺鍼を行った。肩首、肩甲骨まわりの筋肉を緩めるために置鍼をし、最後に自然治癒力を高めるために自律神経治療を行った。

 

◇経過◇

・1回目

一回目を終わったあとはあまり変化なし。

 

・2回目

左肘は痛みが軽減したが右肘は痛みがある。

 

・3回目

肘はあまり変化がない。今まで刺激量が強かったので、少し抑えめで施術。右の臀部が少し痛いので、最後に横向きで大腿筋膜張筋や上殿筋を狙って刺鍼。

 

・4回目

左肘の痛みはほぼ無くなった。右肘は少しあるが軽減。

 

・5回目

痛みもだいぶ治まってきた。物をつかむ動作で少し違和感が出る程度に軽減。

 

・6回目

ほぼ痛みがなくなり、日常生活にも支障がない。

 

④テニス肘(上腕骨外側上顆炎)とは?


上腕骨外側上顆炎とは、手を使った際に肘関節の外側上方が痛むことです。
日常生活の中で発症する場合もありますが、多くは手を使うスポーツをしている人に発症する場合で
テニス肘とも呼ばれます。
症状名が「テニス肘」というだけで、テニスプレーヤーにだけ発症するわけではなく、ゴルフ(ゴルフ肘)・バトミントン・ボーリングなど肘をよく使うスポーツでも発症します。

肘関節は、3つの骨から構成されており、肩から肘にある上腕骨、肘から手首まであり親指側の橈骨と小指側の尺骨があります。
上腕骨外側には、手首を反らせるあるいは親指側に倒す長橈側手根伸筋短橈側手根伸筋、手首を反らせあるいは小指側に倒す尺側手根伸筋、指の人さし指から小指まで指を伸ばす総指伸筋、手のひらを上に向けるように腕を捻る動作をする回外筋という筋肉が付着しています。

そういった筋肉の使い過ぎなどによりこの付着している部分に負担が重なって細かい断裂出血などによる炎症が起こります。炎症によりちょっとした動作で痛みを発症してしまうのです。

動作痛
•スポーツではテニスのバックハンドストロークの際・日常生活ではタオルを絞る・フライパンを持つ・ドアノブを回すなどの動作で痛みを発症する場合が多いです。

圧痛
•肘関節の外側を押すと痛みが出ます。

テニス肘(上腕骨外側上顆炎)は30~50歳代の女性に好発し、種々の誘発試験により見分け方は比較的容易です。
誘発試験として、肘を伸ばした状態で手首を抵抗に逆らって反らせると肘関節の外側に痛みを生じるトムセンテスト、肘を伸ばした状態で中指を抵抗に逆らって伸ばすと肘関節の外側に痛みを生じる中指伸展試験、肘を伸ばした状態で椅子を持ち上げると肘関節の外側に痛みを生じるチェアテストなどがあります。これらのテストで痛みが生じる場合は、テニス肘(上腕骨外側上顆炎)と予想できます。

テニス肘の鍼灸治療

 

 


Posted by 中目黒の鍼灸院 東京α鍼灸整骨院|眼精疲労 at 16:28 / 院長コラム テニス肘の鍼灸治療 への2件のコメント

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