気管支炎の鍼灸治療

2018年10月13日

気管支炎に対する鍼灸治療

東洋医学では気管支炎は主に五臓六腑の『』の機能異常によって起こるものと考えられています。肺には、「宣散・粛降を主り、水道を通調する」という機能があります。それは、気や津液を体のすみずみに行き渡らせて全身の機能を保持させたり、肺呼吸や皮膚呼吸により津液を発散させたり、または呼吸筋を調整して呼吸機能を正常に保つ機能のことです。

その機能が『肺陰虚』や『肺失宣粛』の症状によって阻害されてしまうと、気管支炎にかかりやすくなってしまうのです。

当院の気管支炎に対する鍼灸治療では、まず肺の機能を正常に戻すようなつぼに刺激をして肺機能の正常化を図ります。

気管支炎のうつ伏せ鍼灸治療

 

そのほか、自律神経バランスの乱れにより、免疫力の低下をまねいて気管支炎にかかりやすく、症状も長期化している可能性もありますので、自律神経のバランスを測定して自律神経調整療法も行っていきます。

気管支炎の自律神経調整鍼灸治療

東洋医学では、病気の出ている部分だけでなく体全体を診て治療していきます。気管支炎に対してもその部分だけでなく全身を診てバランスの調整も行っていきます。

 

※肺陰虚
肺陰虚とは、肺の陰液不足の状態で炎症による津液の消耗や乾燥した環境での居住や労働などによって生じることがあります。気管支炎で生じるような咳や鼻炎などの症状の他にも嗄声あるいは声が出ない、顔面紅潮、全身状態の悪化として痩せ症状もでることもあります。それらは、慢性気管支炎や気管支拡張症、喘息、肺気腫、肺炎などの肺の疾患でもあらわれることがあります。

 

※肺失宣粛
肺には、気や津液を全身のすみずみの細胞に行き渡らせる機能があります。その機能が病邪によって阻害されてしまうと身体に様々な症状となって表れます。
寒の邪気によって肺気が障害されてしまうと、風邪やインフルエンザ、気管支炎、アレルギー性鼻炎などのような症状が見られます。具体的には薄く透明の痰が大量に出たり、頭痛やくしゃみ、身体痛なども出ます。

熱の邪気によって肺が障害されると炎症作用が強く出る疾患が多く、インフルエンザや咽頭炎、扁桃炎、肺化膿症などがみられます。症状としては黄色く粘っこい痰や黄色い鼻汁が出たり、のどの痛み発熱症状も出ます。
燥の邪気が肺を犯した場合は、痰が少ないですが粘っこくなかなか吐き出しにくく、症状が強く出た場合では単に血が混じるような症状が出ます。また、皮膚の乾燥や喉の寛総監と痛み症状が出ることもあり、主に秋口などの空気が乾燥する時期に発症します。

 

気管支炎の肺経への鍼治療

 

気管支炎とは

気管支炎は、その名の通り気管支に炎症が起こるもので咳や痰などの呼吸器の症状が主な症状となります。

症状としては風邪の症状と似ていますが、風邪の症状は、上気道感染で起こるのに対して気管支炎はそれよりも末梢部分の下気道の炎症で起きます。

上気道は、鼻から鼻腔、咽頭、喉頭までをいい、下気道は気管や気管支、肺までの組織をいいます。

気管支は線毛(せんもう)の生えた上皮と粘液を分泌する細胞(胚細胞)に覆われた空気の通り道で、呼吸のたびに外界からの塵や微生物を含んだ空気が通過します。侵入した異物は分泌された粘液に絡めとられ線毛の運動で痰として排出されます。

 

微生物の感染により気管支粘膜に炎症が起こり痰を伴う咳が見られると、一般的に気管支炎と言われます。気管支炎は大気汚染や喫煙、喘息などのアレルギーによっても起こります。

風邪と気管支炎の症状はとてもよく似ていますが、風邪の症状の場合は比較的軽めの咳や鼻炎症状に対して、気管支炎の場合長期化する事が多く風邪の症状に加えて、首や背中の痛み違和感下痢嘔吐などの全身症状が出ることがあります。

そして、気管支は下気道のため肺に近くにあり、下気道まで到達したウィルスや細菌は肺にまで及ぶ危険性が高くなります。単なる気管支炎といって決して侮ってはいけません。症状が進行すると肺炎などの命の危険性も出てくることもあるのです。早めの治療や生活環境の改善必要となってくるのです。

 

 

 

急性気管支炎と慢性気管支炎

 

気管支炎は発症期間に応じて「急性気管支炎」と「慢性気管支炎」の二つに分けられ、90日以内の咳や痰の症状が治まる場合を「急性気管支炎」、90日以上、時には数カ月に渡って症状が続く場合を「慢性気管支炎」と呼びます。

 

感染症としての急性気管支炎の原因としてはウイルスがほとんどです。

・ライノウイルス

・インフルエンザ

・アデノウイルス

・パラインフルエンザ

 

 

などが挙げられます。

 

マイコプラズマや百日咳菌、クラミジアによる細菌感染も原因になることがありますが、細菌が原因になることは稀です。

ウイルスや細菌感染が原因となる気管支炎を感染性気管支炎と言い、その他タバコの煙やスモッグなどの汚染物質や植物性、鉱物性の粒子などを吸い込むことで起こる気管支炎は刺激性気管支炎と言います。

 

 

急性気管支炎は急性上気道炎などに合併し、気管支粘膜の炎症によって、発熱や咳、痰が症状として認められます。その他肩こり背中のこわばり胸の不快感手足の関節痛や筋肉痛食欲不振全身倦怠感下痢や嘔吐、を伴うこともあります。

 

 

慢性の気管支炎の場合、咳や痰、また、息切れの症状が出ます。気管支内が腫れることで空間が狭くなりゼーゼーとする喘息音が聞こえるようになる事もあります。

 

慢性気管支炎の原因としては

・長期の喫煙による気道壁への悪影響

・大気汚染やハウスダストなど

 

肺や気道壁に刺激を与えるような環境が原因になることがあります。

 

慢性気管支炎は酷くなるとひどい息切れや呼吸困難になり、さらに悪化すると寝たきりになる可能性もあります。また、気管支炎ではなく重大な病気が進行している可能性もありますので、咳や痰が何カ月も続く場合は呼吸器科で診察を受けましょう。

 

気管支炎の診断と治療

 

気管支炎は明確な診断基準はなく症状と肺炎の否定によって行われます。肺炎の否定のためには診察と、胸部X線検査を行います。また、聴診で、粒の大きな水泡音(湿性ラ音)主体で肺野末梢に雑音が聞かれず、胸部X線でも陰影が認められなければ気管支炎と診断し、その発症が急性であれば急性気管支炎という診断が下されます。

 

治療方法は鎮咳薬や去痰薬、消炎薬などが対症療法として使われます。原因微生物に対する特有な治療はウイルスが原因の場合はインフルエンザを除き有効のものはありません。

 

下気道への気管支炎は炎症を起こしている状態であり、アレルギーや喫煙などが原因で発症した場合は風邪のように感染する事はありませんが、原因がウイルスや細菌などによって生じている場合にはくしゃみや咳により感染する可能性があります。ウイルス感染しても必ずしも気管支炎になるというわけではありませんが、風邪やインフルエンザのように予防する事が大切です。

 

 

気管支炎にかかりやすい人の特徴

気管支炎の原因は、主にウィルス感染や細菌感染、喫煙習慣や大気汚染、ハウスダストなどの気道に刺激を与えるようなものが主になります。しかし、同じ環境で生活していながら全ての人が気管支炎にかかるというわけではありません。

その違いはどこにあるのでしょうか。

 

それは、まず体の免疫力の違いという点が挙げられます。

人間は本来ウィルスや細菌などの外敵から体を守る免疫能力をもっています。その免疫能力は人によって様々で免疫能力が高い人もいれば低い人もいます。免疫能力が低い人の場合、容易にウィルスや細菌が体に侵入しやすく、気管支炎にかかる危険性が高くなります。

免疫力はその人にもともと備わった力が大きいですが、生活環境でも変わってきます。例えば、睡眠時間が短かったり、十分な栄養が取れていない・栄養に偏りがある場合は免疫力は低下しやすいです。また、免疫力は自律神経がつかさどっている部分が大きく、過度なストレスで交感神経が過亢進状態が続いてしまうと免疫力は低下するといわれています。
不眠症について
自律神経失調症について

このことから気管支炎にかからない、気管支炎を長期化・重症化させないために以下の点に気を付けて生活するようにしましょう。

 

・睡眠を十分にとる

睡眠をしっかりとることで体の免疫力は高まりやすくなります。

・禁煙 喫煙習慣は高い確率で気管支炎の原因になりえます。気管支炎になっても喫煙を続けていた場合、症状が慢性化するばかりでなく、肺にまで病気が進行する危険性もあります。

・バランスの摂れた食事

栄養バランスのとれた食事は体の免疫力を高めます。気管支炎の症状が強く出ている時は咳や痰で一度多くの食事がとれないこともあります。そのような時は、食事をこまめにとって栄養量は低下しないように注意しましょう。

・気道を清潔に湿度も注意する

痰が気道に溜まった状態ですと咳が続いてしまいます。気道を清潔に保つために水分を多く摂取したり、室内が乾燥しないように加湿器などで室内の湿度を保つようにしましょう。

 


Posted by 中目黒の鍼灸院 東京α鍼灸整骨院|眼精疲労 at 22:58 / 院長コラム コメント&トラックバック(0)

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