便秘症の鍼灸治療

便秘症に対する当院での鍼灸治療

当院では、自律神経から体の自然治癒力を高めて、治療していきます

始めに自律神経測定器により身体のなかのバランスを測ります。
自律神経の状態はひとにより様々のため治療もその方その方に合ったオーダーメイドの施術が必要になります。
自律神経測定器により、交感神経と副交感神経の活動レベルとバランスを調べて、疲労度や、肉体的ストレス精神的ストレスなどを考慮したうえで治療を行うので、効果が高まりやすいです。

便秘症の鍼灸治療

腸内環境は自律神経が統括していますので、自律神経がストレスによって乱れるとすぐに腸内環境にも影響します。
自律神経を整えることが症状改善の早道だと言えます。鍼灸治療を1時間ほどのゆっくりした時間で受けると自律神経が整いやすいです。

自律神経を整えるには、施術だけではなく受けていただく方の生活習慣にもアドバイスをさせて頂きます。
睡眠不足や偏った食事、朝食の摂り方など、便秘を改善するための習慣を身に付けていただきます。

東洋医学アプローチ
便秘の鍼灸治療では胃や腸の調子を取り戻すようにします。胃、脾、大腸などが乱れているために便秘が引き起こされるので、これらの経絡経穴を用いて、体の不調を治していきます。

 

便秘症のはり灸治療

 

便秘改善のための指導
食物繊維が多く含まれたものをよく摂取してもらいます。

リンゴ
・サツマイモ
・カボチャ
・ニンジン
・ホウレンソウ

など
これらを一度に大量に摂ってもらうのではなく、一日に何回もとってもらうのがいいでうす。
運動
運動により腸の蠕動運動を促しますので、40分程のウォーキングがおすすめです。

 

水分の摂取
水分は柔らかい便にするために必要ですので、便秘の方は、今までよりも多くとってもらいます。

 

脂肪の摂取
脂肪は腸内を滑らかにしますので便の通りを良くします。

通院間隔は、始めの2回から3回ほどは3日置きに来ていただき、効果が出始めましたら1週間に一度、2週間に一度と空けていくのが理想です。症状が治まったあとは再発や予防のためにも月に一度は通われることお勧めします。
症状の度合いや個人差もありますので、上記の通院間隔は参考までに見てください。

 

便秘症の鍼灸治療症例

 

30代 女性
中学生頃から慢性的な便秘症に悩まされていた。3~4日出ないこともよくあった。社会人となり、仕事などでストレスを多く受けると便秘症がさらに悪化。ひどい時は1週間も排便できない時があった。ある時、お腹に強い違和感を感じたため、病院を受診。特に腸の障害は見られずに便秘症と診断されて整腸剤と便秘薬が処方された。薬を服用すると一時的には軽快するが、少しするとまた便秘となり、薬に頼ることを繰り返していた。
このままでは、一生薬を飲み続けないといけないと思い、ほかの対処法はないかと東洋医学に興味を持ち当院にご来院された。

治療
問診の結果、あまり日常生活で野菜や果物などの食物繊維を摂らずに運動習慣もほぼない状態でしたので日々の食生活に注意していただくこととウォーキングなどの運動習慣をもっていただきました。また自律神経の状態を計測したところ自律神経の状態も乱れており、交感神経の活動が異常に高い状態でした。自律神経の状態を整える治療と東洋医学的観点より胃や大腸などの重要な経穴を用いて治療していきました。

◇1~3回目◇
食後などお腹が動いていることを実感。今までにあまりなかった感覚とのこと。4日おきくらいに排便。おならはよく出る

◇4~8回目◇
便秘薬を使うことが少なくなってきた。調子が良いと2日に1回ほどの排便

◇9~12回目◇
毎朝朝食をとると排便したいと思うようになってきた。それでも出ない時もあるが平均すると2日に1回は排便できるようになった。

便秘で悩まれている方は、一度当院の鍼灸施術を受けてみてください。
ストレスにさらされると自律神経の働きが乱れるため、正常な腸の運動が行なわれなくなり、便秘につながることもあります。

 

便秘症とは

 

便秘とは3日以上排便が無い状態、または毎日排便があっても残便感がある状態と定義されています。

ですが、これは明確な定義ではないようです。健康な成人は一日に一回の排便をしますが、これも排便習慣により個人差が大きく分かれるため、毎日排便しても、排便困難を感じる場合もありますし、便が柔らかい状態で2日から3日に一度の排便の方でもなんら苦痛を感じない方もいます。下痢や柔らかい便であっても便秘になることはあります。

排便困難や残便感があって苦痛を感じる場合に便秘異常だとして、治療をお勧めします。

便秘になると腸内環境が悪くなりますので、全身の血行循環の悪さに繋がり、肩こり腰痛などを強くしたり、肌荒れなどの全身症状までに影響します。

 

食べ物が、排便となるまでには口から摂取して、長い道のりで大腸にたどり着きます。口から摂取したものが排泄されるまでにかかる時間は健康な人で、24時間から72時間だといわれています。

だいたい、大腸にたどり着くのは食後5時間前後だと言われています。

大腸では、小腸で吸収されなかった、水分や無機質の吸収を行います。ここで消化過程の最終働きが行なわれます。この大腸部分に便が何日もいると水分吸収がますます進み硬い便に変わってしまいます。

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便秘症に対する電気鍼治療の研究

日経メディカルの記事に電気鍼治療の慢性機能性便秘症の有効性に対する記事が掲載されています。

「電気鍼は慢性機能便秘の治療に有効」

https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/etc/201701/549793.html

記事の内容は中国医科学院広安門医院の重症の慢性機能性便秘に行った臨床研究の内容が掲載されています。

研究では、便秘を引き起こす器質的な疾患が検査でも出なくて1週間当たりで排便回数が平均2回以下の状態が3か月以上継続していた18~75歳の患者1712人に対して行われています。その患者を電気鍼治療を行う群とシャム治療(鍼治療を行わない)群に分けて電気鍼治療に有効性があるのか研究されました。

結果は、治療開始から1週から8週目までの自然排便回数が週あたりで1・76回の増加がみられたとのことです。それはシャム治療群より0.9回の増加がみられ、9週から20週までの期間では1.96回の増加が見られました。また週に平均3回以上の自然排便があった割合では37.7%と鍼治療の有用性が認められています。

便秘症の原因

 

便秘には、続発性便秘と突発性便秘の二つに大別されます。

続発性便秘
続発性便秘とは、器質性便秘ともよばれます。薬などの副作用や病気が原因で起こるものです。病気としては、大腸癌イレウス腸管癒着などがあります。この種類は病気ですので、ただ排便ができないだけではなく、血便や激しい痛み、吐き気なども出る場合もあります。その場合はすぐに病院へいかれた方がいいです。

突発性便秘

突発性便秘とは、機能性便秘とも呼ばれます。大腸の運動や直腸の機能異常が原因で起こるものです。この中には食事性や直腸性、痙攣性、弛緩性などの便秘に細分類されます。
直腸性便秘は、高齢者や排便を我慢する方に多く、便が直腸に達しても排便反射が起こらずに便が滞ってしまう状態です。
痙攣性便秘は、ストレスや過敏性腸症候群が誘因となることが多く、腸管の緊張により便が上手く運ばれないために起こるものです。これは便秘と下痢を繰り返して起こすこともあります。
弛緩性便秘は、女性や高齢者に多く、極端なダイエットや運動不足、水分不足、食物繊維不足などが原因となって起こり、腸の蠕動運動が十分に行なわれないことにより起こるものです。

 

男性より女性に多い理由として、男性よりも腹筋などの筋力が低いためや、女性ホルモンの黄体ホルモンが水分を蓄積しようと働くため、排便に十分な水分がなくなり便秘になりやすい。このような理由から男性より女性の方が便秘になりやすいという科学的根拠があります。

 

症状の度合いや個人差もありますので、上記の通院間隔は参考までに見てください。

 

 

便秘を改善させる生活習慣や食材

 

便秘を解消するためには、以下の生活習慣を取り入れることが効果的です。

 

適切な食事

食物繊維を多く含む野菜、果物、穀物などをバランスよく摂取しましょう。食物繊維は腸の動きを促進し、便通を改善します。また、水分をしっかり摂取することも大切です。

 

運動

適度な運動を行うことで腸の動きが活発化し、便秘の解消に役立ちます。ウォーキングやストレッチなど、日常的に続けられる運動を取り入れましょう。

 

規則正しい生活リズム

規則正しい生活リズムを整えることで、体内時計が整い、腸の動きも安定します。食事、睡眠、排便などを一定の時間に行うように心がけましょう。

 

ストレス管理

ストレスが便秘を引き起こす要因の一つです。ストレスを溜めないように心がけ、リラックスする時間を取り入れることが大切です。

 

 

 

便秘解消に効果的な食材には、以下のものが含まれます。

〇食物繊維が豊富な食品

野菜(ほうれん草、レタス、キャベツなど)、果物(りんご、バナナ、イチゴなど)、穀物(オートミール、全粒穀物パンなど)は、腸の動きを促進し、便通を改善します。

〇水分を多く含む食品

水分を多く含む食品は便の柔軟性を高め、排便をスムーズにします。例えば、スープ、果物、野菜など水分を多く含む食品を摂取しましょう。

 

〇プロバイオティクス

ヨーグルトや発酵食品(キムチ、納豆など)に含まれる善玉菌は、腸内環境を整え、便秘を改善します。

 

〇オメガ-3脂肪酸

オメガ-3脂肪酸を含む食品(魚、亜麻仁油、チアシードなど)は、腸の健康をサポートし、便秘を緩和します。

 

〇マグネシウムを含む食品

マグネシウムは腸の収縮を促進し、便通を改善します。マグネシウムを多く含む食品には、ほうれん草、アーモンド、バナナなどがあります。

 

 

避けたい生活習慣や食材

便秘を解消するために、以下の食材や生活習慣は控えるか避けることが良いでしょう。

〇加工食品や精製された食品

高脂肪や高糖質の加工食品や精製された食品は消化が遅くなり、便秘を引き起こす可能性があります。これらの食品を避け、できるだけ自然な形での食事を心がけましょう。

 

〇低食物繊維の食品

食物繊維が少ない食品は腸の動きを促進しづらく、便秘を引き起こす可能性があります。白米や精製されたパンなどの低食物繊維の食品は避け、代わりに全粒穀物や野菜、果物を選びましょう。

 

〇過剰な乳製品の摂取

過剰な乳製品の摂取は一部の人にとって消化が難しくなり、便秘を引き起こすことがあります。乳製品に過敏な人は、摂取量を調整したり、代替品を探したりすることが良いでしょう。

 

〇運動不足

運動不足は腸の動きを鈍らせ、便秘を引き起こす可能性があります。適度な運動を日常的に行い、体を動かすことで腸の健康を維持しましょう。

 

〇ストレスや不規則な生活リズム

ストレスや不規則な生活リズムは腸の動きを乱し、便秘を引き起こす可能性があります。ストレスを軽減し、規則正しい生活リズムを整えることで、便秘を予防することができます。

 

 

執筆者

清水大地

眼精疲労専門の鍼灸師

資格
はり師
きゅう師

2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む

2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立

2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院

2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院

2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院


Posted by 中目黒の鍼灸院 東京α鍼灸院|眼精疲労 at 12:03 / 院長コラム 便秘症の鍼灸治療 への2件のコメント

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