多汗症の鍼灸治療

2018年10月12日

多汗症に対する鍼灸治療

多汗症に対する当院の鍼灸施術は、まず第一に自律神経を整える施術を行っていきます。

多汗症の自律神経調整鍼治療

最初の施術の前に自律神経測定器で自律神経の状態を把握してからその方に合ったオーダーメイドの施術を行っていきます。自律神経とは、自分の意識とは無関係に働いている神経で血液循環であったり、内臓の働きや筋肉の動きなども主っているものです。

その他自律神経は、ホルモンバランスの調整なども行っております。ホルモンバランスの乱れは多汗症の原因にもなると考えられており、特に過度なストレスによる交感神経の活動が優位になっている状態では多汗症になるリスクは高まってしまいます。

多汗症の治療では、自律神経の調整の中でも特に交感神経の活動を抑制するような施術を行っていきます。
また、東洋医学的観点から多汗症を診て施術していきます。汗は東洋医学的にみると津液という物質から変化したものと考えられており、衛気によって分泌が調整されています。

多汗症のうつ伏せ鍼灸治療

 

衛気は、脈管外をくまなく運行する気で体表を保護して外からの邪気の侵入を防ぎ、汗腺や立毛筋を調整して体温を調整しています。そして五臓六腑の『』と衛気は深い関係にあり、肺の機能が異常をきたしている『肺気虚』の症状となると多汗症となる危険性があるのです。

また、『汗は心液である』ともいわれており、五臓六腑の『心』とも深い関係にあり、心の病変が汗となって表れやすいです。
よって当院では、『肺』と『心』の重要なツボも用いて施術していくことにより、機能異常を治していきます。

多汗症の東洋医学的鍼灸治療

治療感覚の目安は1週間に1~2回ほどのペースとなります。治療開始して最初の一か月ほどは治療間隔を詰めたほうが効果が出やすいです。2か月目以降は徐々に治療感覚を伸ばしていきます。そして2~3か月を一つのクールとします。

その他、多汗症の改善には生活習慣の見直しもとても重要です。食生活では辛い物や熱いものを食べ過ぎないように注意しましょう。

辛い物を食べて汗をかくということは誰しも経験があるかと思いますが、それが過剰となってしまうと味覚性の多汗症となり、普段精神的に緊張する場面でも局所的に汗をかきやすくなってしまいます。

また、カフェインが多く含まれるコーヒーや紅茶などを摂りすぎてしまうと交感神経を刺激して交感神経が優位になりやすくなり、多汗症の改善にはよくありません。カフェインには、中枢神経興奮剤という物質が含まれているため多量に摂取しないようにしましょう。
その他、睡眠をよくとることや仕事の長時間行わないなど身体にできるだけストレスを溜め込まないように注意しましょう。

 

多汗症の鍼灸治療症例

20代男性
2~3年前から、緊張する場面や食後などに顔から頭部に異常に汗をかくようになった。昔から汗はかきやすい体質だったが、その比ではないくらい発汗する。気温が低い日にも起こり、発汗が起こると火照りを感じ、顔から汗が流れたり髪の毛が濡れてしまい、営業の仕事をしているため人と顔を合わせる機会が多く、周囲の目が気になり非常に悩んでいる。今まで特に治療といった治療はしてない。最近は特に症状悪化しているため不安になり、鍼灸治療を一度試してみようと思ったという事でご来院される。

最初に自律神経測定器でお身体の状態を診ていきました。発汗を促す交感神経が過亢進状態で副交感神経の働きが抑えられた状態でバランスに大きく乱れがありました。自律神経のバランスを整える治療を中心に東洋医学的観点から、五臓六腑の肺、心の治療穴も取り入れました。また、下半身に冷えがあり逆に上半身の首から上部に熱感が見られたため頭部、顔面部の血流をスムーズにし、頭部に溜まった熱を逃がす為首肩、前頸部の筋緊張の強い場所に鍼や灸で刺激を与え血流を促進する治療、下肢の血流を促進し冷えを除く治療を行いました。

 

経過
1回目
治療行った日は休日で、人と会う機会もなく変化は特に無かった。仕事中はやはり汗が噴き出てしまう。

2回目
施術後、翌日仕事中発汗あったが、いつもよりはやや少なかったように感じる。しかしその翌日には元に戻った。

3回目
大きな変化はないが、顔や頭の火照る感覚は少なくなった。汗は相変わらずだが頻度は心なしか減っている気がする。

4回目
食後の発汗はあるが、全体的に汗の量少し減ってきたと感じる。

5~7回目
火照る感覚がだいぶ治まってきたが、熱いスープや辛い物を食べると汗が噴き出す。汗は頭部顔面部ともに最初に比べると3割ほど症状軽減したと感じる。首肩の動きが良くなり軽くなってきた。

8~10回目
火照りはほとんど感じなくなった。汗も頻度や量は半減程になっている。疲れている、緊張している時は発汗量が上がるが、滴るほど発汗することは最近ない。

11~15回目
火照りは消失。発汗も頻度週に1~2回程度になり、量も普通より少し多い位になった。仕事中も人の目があまり気にならなくなってきた。

16回目
発汗、発症する前くらいに戻った。

多汗症でお悩みの方は東京α鍼灸整骨院・渋谷α鍼灸整骨院・三軒茶屋α鍼灸院にご相談ください。

 

 

多汗症とは

汗をかくということは、通常激しい運動をした後や厚さを感じている時、辛い物を食べたときなど体温が上昇した時に体温を調節するための役割があります。しかし、多汗症となるとそういった体温が上昇した時以外にも大量の汗をかいてしまい日常生活にも支障をきたす危険性のある疾患です。 多汗症は、決してよく言われる汗かきとは違います。汗かきも多汗症も汗を多量にかくことに変わりありませんが、汗かきは運動後や食事中など体温が上昇した時に多量に汗をかき、代謝の良い男性には比較的多く病的な反応ではありません。

しかし、多汗症は体温調節のいらない場面で汗をかいてしまい、多量の汗のために

・書類が手汗でぬれてしまう

・キーボードやマウスが汗でぬれてしまう

・手汗のせいで握手や手をつなぐことを避ける

・車の運転中に手汗でハンドルが滑ってしまう

・テスト中に汗で答案用紙が破れてしまう

・精神的に緊張すると大量の汗が出る

・人と話していると顔から多量の汗が出てしまい人に合うのが億劫になる

 

など日常生活にも支障をきたしてしまうのです。症状を放っておいてしまうと、対人恐怖症や不安神経症などで外出することができなくなってしまう危険性までもあるのです。

 

多汗症はあまり聞きなれない疾患かと思われますが、日本人の実に7人に1人は多汗の自覚をしているほど多い疾患なのです。その中でも汗を多量にかいて日常生活での支障により悩んでいる方は約80万人もいると言われています。

多汗症

 

汗が出る仕組み

 

汗が出る条件は、湿熱性発汗精神的発汗味覚性発汗の3つあります。 湿熱性発汗は、気温が上昇して厚さを感じたり、激しい運動後に体温が上昇した時に体温調節をしようとして全身に汗をかく生理現象です。 精神的発汗は、極度の緊張や不安により、額や手のひら、足の裏、脇下にかく汗です。大事なプレゼン発表中など人前で話すときに一度は緊張による汗をかいたことがあるかと思います。
味覚性発汗は、辛い物や酸っぱいものなど刺激が強い食べ物を食べた時に顔面を中心にかく汗です。

そして汗が出る汗腺には、二つあります。エクリン汗腺とアポクリン汗腺です。この2つは、配置されている場所や役割が異なってきます。多汗症に関連している汗腺は、エクリン汗腺と言われています。

エクリン汗腺の役割

エクリン汗腺は基本的に全身の真皮内に存在しており200万~400万個もあると言われています。特に顔や手足、脇下に多くあります。エクリン汗腺の役割は、体温が上昇した時に体温を下げるために汗を出します。この体温が上昇した時に体温を下げるために出る汗は実は高等動物にしかありません。犬や猫は暑い時に体温調節の汗が出ないために口を開けて舌を出して水分を蒸発させることで体温を下げているのです。

エクリン汗腺を制御しているのが交感神経です。交感神経は自律神経の一つで、身体を活動的にする神経です。逆に体を休めるリラックス神経が副交感神経です。体温が上昇すると大脳視床下部にある体温調節中枢が交感神経を介してエクリン汗腺に信号を送って発汗を促します。交感神経は、精神的緊張や味覚刺激、カフェイン、ニコチンなどによっても刺激されて過度に刺激されると発汗が促されると言われています。

このエクリン汗腺から出る汗は99%が水分で残りは塩分と乳酸、タンパク質です。よって汗はサラサラでほぼ無臭です。

 

アポクリン汗腺

アポクリン汗腺はエクリン汗腺から出る汗とは違い、においがあって粘り気のある汗を出します。アポクリン汗腺は、脇下に多くその他にも陰部前面、肛門周辺、乳首周辺、耳の中にもあります。アポクリン汗腺から出る汗の役割は、もともと異性を惹きつけるためのフェロモンの役割があったと言われています。アポクリン汗腺から出る汗のにおいによって種を見分けて人間が進化していったともいわれています。アポクリン汗腺が性的な部位に集中してあるのはそのためです。

 

 

 

多汗症の種類と原因

多汗症は全身的に汗をかく全身性多汗症と身体の一部分だけ多量に汗をかく局所性多汗症の主に2つあります。

全身性多汗症

全身性多汗症は全身に多量に汗をかき、原因が特定できる続発性多汗症の場合も多いですが、はっきりとした原因がわからない場合もあります。多汗症の約1割は全身性多汗症といわれています。 全身性多汗症は遺伝的要因、甲状腺機能亢進症(バセドー病)、褐色細胞腫、更年期障害、自律神経失調症、結核やがん、脳梗塞の後遺症などが原因として隠れていることもあります。

・甲状腺機能亢進症(バセドー病)
甲状腺ホルモンが過剰に分泌される疾患で、全身の代謝が高まりすぎるために全身性の多汗症となりやすくなります。

・結核やがん
結核やがんは、発熱性の疾患でその熱を下げるために全身に汗をかきます

・更年期障害
更年期障害は女性ホルモンのバランスが崩れて自律神経も乱されることによって急に身体がほてり大量の汗が出ます。局所的には顔面に汗をかくホットフラッシュがあります。

・自律神経失調症
自律神経は、自分の意識とは無関係に働いている神経で内臓や循環などの調整の他にも発汗の調整の役割を担っています。特に交感神経の活動が過亢進すると汗が出やすくなる場合もあります。

 

局所性多汗症

局所性多汗症は体の特定部分に多量に汗をかく疾患でその場所によって脇下に多量に汗をかく腋窩多汗症、手のひらに多量に汗をかく手掌多汗症、頭と顔面部に多量に汗をかく頭部・顔面多汗症、足裏に多量に汗をかく足蹠感染症があります。
多汗症で悩んでいる方の9割がこの局所性多汗症といわれています。多量に汗をかく場所が2~3か所ある場合もあります。

局所性多汗症は、交感神経の反応が過剰に反応する人に起こりやすいと言われ主な原因は精神的ストレス自律神経の乱れだといわれています。しかし、まだ原因が詳細に特定できていないために局所性多汗症の場合、多くは原因の特定されていない原発性多汗症に分類されています。


Posted by 中目黒の鍼灸院 東京α鍼灸整骨院|眼精疲労 at 09:21 / 院長コラム コメント&トラックバック(0)

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