更年期障害の鍼灸治療

2018年10月3日

更年期障害の鍼灸治療

 

自律神経がバランスを取れた状況ですと、身体の循環が上手く働きますので、身体本来が持っている自然治癒能力が最大限に発揮されます。

この自然治癒能力が最大限に発揮されることが更年期障害を治す鍵になります。 ホルモンバランスの乱れやストレス環境による悪化症例でも自律神経活動を高めてあげることで症状の改善が期待できます。

更年期障害の鍼灸治療

当院では自律神経を調整することを治療方針に入れています。 自律神経測定器により現在の自律神経状態とその人の身体の体質を検査します。

交感神経優位か副交感神経優位の体質を調べた上で治療を行います。 鍼灸治療は、鎮痛治療や免疫力を上げる他にも自律神経を調整することに優れた治療法でもあります。

しっかりと問診をした上で、その人その人に合った治療を1時間ほどの時間をかけて丁寧に行います。

治療が終わったころには治療効果を実感されると思います。 治療期間は人によって症状が違いますので一概には言えませんが、目安としては2か月から3か月ほどをみてください。人間の細胞は3か月に一度のペースで入れ替わっていくと言われています。体質の改善はそれくらいの期間が必要です。

更年期障害の背部への鍼灸治療

ホルモンバランスや自律神経調整は体質改善になりますので、一回の治療で終了になることはありません。一週間に1回程の治療をさせていただくと効果が出やすいです。 どうしても忙しい方は、最低月に2回ほどは来院されるといいです。

治療の流れ

1、問診
しっかりと時間をかけて問診をしていきます。
丁寧な問診

2、更年期障害評価表
更年期障害評価表を記入していただきます。
更年期障害評価表

治療を数回した後にも記入していただき、症状の改善具合を把握します。

3、自律神経測定器
自律神経の状態を計測したうえで治療に反映させて、治療効果を上げていきます。
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4、仰向け治療
お腹や手足の重要な経穴を用いて自律神経の状態を整えていきます。

 

5、うつ伏せ治療
腰部や肩首部また五臓六腑の重要な経穴を用いて筋肉の過緊張を取り除いたり、気血の流れをスムーズにしていきます。

 

 

 

更年期障害の鍼灸治療症例

 

40代女性
40代も後半となり、最近急に顔がほてるようになって汗が止まらなくなったり、体が疲れてくると何となく体が重くなり、めまいや頭痛で悩まされていた。日に日に肩こりやイライラ感など様々な身体の不調が出てくるようになり、それがさらに体への負担となり、疲れが溜まっていった。ある日めまいを強く感じたため内科を受診したところ特に異常がみられなかったため更年期障害ではないかと言われた。薬を処方されてめまい自体は治まってきたが、頭痛や肩こりなどその他の症状は軽快されなかったため当院にご来院されました。

治療
最初に問診・更年期障害評価表の記入・自律神経測定器で自律神経の状態を計測を行っていただいてから施術していきました。更年期障害評価表では数値も高く、治療を必要とする数値でした。また自律神経の状態も交感神経の活動が高い状態で副交感神経の活動が抑えられている状態でした。

まず仰向け治療で自律神経の状態を整えてからうつ伏せとなり首肩を中心に施術していきました。

経過
◇1回目◇
その日はぐっすり眠れた。疲れが取れたと感じたとのこと。

◇2回目◇
頭痛や肩こりの症状はまだ残ってはいるが半分くらいには軽減

◇3~5回目◇
仕事が忙しい日は身体も調子が良くないが、次の日には回復する

◇6~8回目◇
少しずつ体の重たい感じもとれてきた感じがするとのこと。

◇9~10回目◇
身体の重たさ・頭痛・めまい症状はほぼ消失。首肩こりはたまに感じる程度

 

症例2

50代女性

6年ほど前に閉経。それ以前からたまに動悸と顔がほてる感じがあった。不整脈もあったことから病院で検査を受けたが、心臓などに異常は見られなかった。更年期障害の一つの症状と考えられるとのことで産婦人科を受診。エストロゲンを処方される。

それからは、動悸やほてり感があってもそれまで気にせずに生活できていたが、1年前にお子さんが一人暮らしを初めて夫と2人の生活をし始めてパートもすることになり、それがストレスと感じて動悸や顔のほてり症状が強く出るようになってしまった。頭痛や首肩こり症状も強く、手足の冷えや寝つきも悪い日がある。

治療
ご本人の自覚としても顔はホテルが手足は冷たいと感じている。首肩こりが強く出るとそれに伴い頭痛もひどくなる。また、パートや夫との仲が悪くなると顕著に症状が悪くなり、不安感も感じるようになってきた。

治療ではまず自律神経の状態を計測して治療して行きました。交感神経の活動が高く、副交感神経の活動は抑制されていたので、全体的にリラックスできる心地よい刺激を心掛けて治療しました。

経過
◇1回目◇
治療後は寝つきがよくぐっすりと眠ることが出来た。その他症状はあまり改善がみられない

◇3回目◇
前回治療後からたまに起こる動悸は起きていない。不安感もいくらか和らいできた感じがするとのこと

◇7回目◇
まだまだ体調に波があり、調子が割る時もあるが、身体の調子がいいと首肩こりや頭痛症状も感じず顔のほてり感もない

◇10回目◇
仕事でイライラすることがあり、不安感が再燃。寝つきも悪かった。手足の冷えも感じる

◇15回目◇
仕事で嫌なことがあっても少しずつ気持ちを整理して落ち着けるようになってきた。最近は不安感は感じていない。首肩こりは最初と比べると3割程度まで改善。動悸や顔のほてり感はない

 

更年期障害とは

更年期障害とは、40代半ばで閉経を迎える前後の期間に起こる様々な主訴を持つことです。日本産科婦人科学会では 「更年期に現れる多種多様の症候群で、器質的変化に相応しない自律神経失調症を中心とした不定愁訴を主訴とする症候群」 と更年期障害は定義されています。

更年期とは卵巣機能が低下してきて女性ホルモンが減少してくる時期です。 これは、40代半ばで月経異常や月経不順が続くのが多くなる頃です。

更年期には個人差があります。閉経を迎える前後となりますと、40代半ばから50歳が目安になります。 なかには、若年性のものもあったり、男性にも起こるものです。

 

若年性更年期障害とは、20代や30代の女性が生理不順になったり、月経が無くなることで更年期障害と同じ症状がみられることから若年性更年期障害と呼ばれるようになりました。 若い人でも一年以上月経が無いと医学的に閉経とみなされます。

男性ではテストステロンの低下により起こるものだと考えられています。欧米では、後発性性腺機能低下症と呼ばれています。 ストレス無理なダイエットにより不規則な生活習慣から起こるものだと考えられています。またはスポーツ選手のように体の負担が大きい方も運動が原因となることがあります。

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更年期障害の症状

更年期障害における不定愁訴は、自律神経失調症症状と精神症状が多いです。

  • 更年期における自律神経失調症症状として
  • ・動悸
  • ・のぼせ
  • ・火照り
  • めまい
  • ・だるさ
  • ・むくみ
  • ・多汗
  • ・吐き気
  • ・食欲不振
  • 耳鳴り
  • ・冷え

 

  • などがあります。顔の火照りやのぼせ、発汗などはホットフラッシュと呼ばれます。 更年期によく見られる症状です。急に顔がのぼせたり、ほってた状態になり、大量の発汗がみられます。この状態は他人と会話するときや外出先で生じることがあるため大きな悩みとなってストレスになります。 そこから更年期と重なり、さらに不安になったり、イライラ感が強くなります。

 

  • 更年期における精神症状として
  • ・怒りっぽくなる
  • 不安
  • うつ
  • ・神経質
  • ・意欲低下
  • 不眠                      etc

 

  • 更年期における生理異常として
  • 月経異常
  • ・不正出血     etc

 

  • 更年期における運動器系の症状として
  • 頭痛
  • 肩こり
  • 腰痛
  • ・手足の痺れ
  • ・関節の痛み                     etc

 

  • 男性の更年期障害の症状として
  • ・発汗
  • ・ほてり
  • ・寝汗
  • 疲労感
  • ・性欲低下
  • などの症状で鬱などの状態も含まれます。

 

更年期障害の原因

更年期障害の原因については今だ不明な点が多いですが、わかっている原因は以下の通りです。

 

①卵巣機能の低下
加齢による卵巣機能の低下すなわち女性ホルモンのエストロゲンの減少により生じると考えられています。 更年期になり卵巣の機能が衰えてくるとエストロゲンの分泌が減少します。

身体にとって必要なエストロゲンがないと脳が卵巣に分泌するように指令を出しますが、機能が衰えているので、過剰な卵胞刺激ホルモンが出ることになります。 エストロゲンの減少と卵胞刺激ホルモンの増加がホルモンバランスを乱している原因であると考えられています。

女性ホルモンには排卵や月経の周期以外にも、女性の美しさと健康を作り出す働きがありますので、女性ホルモンが正常な働きをすると女性の身体と心を健康に保ってくれます。 それだけ女性にとって大切なホルモンになります。

 

ホルモンバランスの乱れは身体をコントロールする自律神経にも影響が出ます。

自律神経の働き自体も女性では40代から副交感神経が下がる研究データもあるほどです。

副交感神経活動が下がることで、交感神経優位の体質に変わります。交感神経優位だと血圧上昇や消化機能の低下で食欲不振から便秘になりやすいです。興奮状態ですので瞳孔が開いて、不眠症にもなりやすいです。

血管を収縮する作用があるため、疲れなどがとれにくい全身の疲労感、本来自然回復するはずの筋肉が治癒しないため肩こり腰痛などが運動器疾患としても出てきます。 自律神経は、ストレスも関係が深く、副腎などのホルモンの産生場所にも影響を及ぼします。

この副腎の機能が低下することでも更年期障害症状がでてくるのです ストレスを感じると副腎が働くことから、長くストレスを感じている方は、更年期障害の症状を強く感じることになります。

 

➁生活環境の変化

更年期(45~55歳)は様々な環境の変化が起こりやすい時期です。子供が成長してきて手がかからなくなる・子供の進学や就職することで心配がなくなる・両親など親族の死・自分自身の身体の変化への不安感などがその要因として挙げられます。 また仕事をしている女性の場合であっても立場や地位が上になることでの責任感・ストレスの増加などがあります。 そういった変化に適応できればいいのですが、適応が上手くできない人にとっては大きなストレスとなってしまい、精神症状不定愁訴を引き起こします。


Posted by 中目黒の鍼灸院 東京α鍼灸整骨院|眼精疲労 at 16:11 / 院長コラム コメント&トラックバック(%)

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