当院には鍼灸治療を受けるのが初めてという方が多くご来院されます。多くの方は、鍼灸に興味を持ってはいたが、本当の所効果はあるのか・痛みがあるのかなどの疑問を持って今まで鍼灸治療を受けたことがなかったという方がほとんどです。
そこで、鍼はどういう効果があるの?鍼とお灸は効果が違うの?鍼灸はどこの伝統医療なの?細さはどれくらいなの?と色々な質問をされます。
その度にまだまだ鍼灸治療は世間によく認知されていないのだなと感じます。
今回は、鍼灸の伝統・歴史や効果などをご紹介したいと思います。
鍼灸の発症は中国だと言われています。それが、6世紀ごろに朝鮮半島から日本に伝えれて現在に至っています。
中国で今から2千年以上も前から鍼灸医学が発祥していたことが分かっており、鍼の発症は、膿んでいた部分に偶然にヘイバラという植物のとげが刺さって膿が治り、楽になったためそれから植物のとげや木・石を細くしたもの、魚の骨などを利用して故意に身体を傷つけて病気を治すという発症が生まれたようです。

お灸の場合は、人類が火を扱えるようになると発達し始めた医学だと言われています。初めは、石を火に熱して冷まして適温となったところで背部などに乗せて病気を治したところから始まったようです。

鍼灸の発祥は、2千年以上も前の話なので諸説いろいろありますが、まだまだ現代の医療が発達していない時代に何かしら工夫して病気を治そう・体を元気にしようとして生まれた医学なのです。
中国前漢代には今でも鍼灸治療や漢方処方のバイブルと言われる『黄帝内径』が編集されました。これが、日本にも伝えられて日本の鍼灸治療の基盤となっているのです。この『黄帝内径』には、『未病』という言葉が出てきます。一度は『未病治』という言葉を聞いたことがあるかと思います。『未病治』とは、病気は体内にあるのにまだ体表に出ている状態ではなく、それを放置しておくと必ず体表に出てきて病気となってしまうのでまだ体表に出てきていない時点で治すという考えです。これは、鍼灸治療ひいては東洋医学でもとても重要な考えとなっています。
日本では6世紀ごろに鍼灸の知識が伝えられたと考えられており、日本最古の医学書と言われる『医心法』は鍼博士であった丹波康頼によって中国の医学書をもとに編集されています。平安時代まではお灸治療が盛んに行なわれていたと伝えられており、戦国時代の武将たちはお灸をすえて戦に向かったと言われています。

また、室町時代や江戸時代となると鍼治療が盛んに行なわれるようになりました。元禄期には、盲人の鍼灸師である杉山和一が鍼を管に挿入した状態で刺入する管鍼法という現代でも日本の鍼灸治療で一般的に用いられる手法を確立させました。
ちなみに中国では、この管鍼法は一般的に行われていません。鍼を直接もって身体に刺す方法が主流です。管鍼法は、鍼に直接触れることがないため衛生的でなおかつ素早く刺入することが可能なため痛みを最小限に抑えて皮膚に刺入することができるのです。これは、日本人特有のきめ細かい性格が生み出した方法・技術と言えます。

日本の鍼灸の歴史をみると鍼灸治療の存続の危機に直面したことがわかります。
それは、明治以降の西洋医学が発達してきた時期と戦争が終わりGHQが入ってきた時期です。
明治時代となると西洋医学が日本にも広く知れ渡り、日本の伝統医学は非正統医学として認識されるようになってしまったのです。鍼灸の営業資格こそ残りましたが、それは視覚障碍者に限られたのです。鍼灸治療は、視覚障碍者の職業自立に役立つという考えとなりました。
また戦争が終わり、GHQは鍼灸治療を科学的根拠に欠ける医学として鍼灸治療を禁止しようとしましたが、存続運動などで何とかこの危機を脱しました。
1971年にアメリカのニクソン大統領が中国に訪問した時に鍼麻酔技術が世界的に報道されて鍼灸治療が世界的にも認知されるようになりました。その後、1979年にはWHOが鍼灸治療の適応疾患を発表、1997年にはアメリカの国立衛生研究所が一部の病態・疾患について鍼灸治療の効果を認める声明文を発表して国際的にも鍼灸治療は認められるようになってきたのです。
鍼灸治療は、日本や中国ばかりではなく、アメリカやヨーロッパでも盛んに行なわれているようです。私が北京中医学大学に留学していたころも多くのアメリカやヨーロッパの留学生が一緒に鍼灸の勉強をしていました。

鍼灸の効果は、まだまだ科学的にわかっていない部分も多いです。科学的根拠を示して世間的にもっと認められる医学となるのはこれから鍼灸の課題でもあります。
ただ、これまでも医学的に鍼灸治療は効果があるかという研究は行われており、多くのことがわかってきました。また、鍼治療をするとこういうことが身体で起こっているだろうと仮定されて様々な研究が今も行われています。
鍼治療で最も考えられる作用として、筋への刺入で筋の緊張を緩和することです。筋緊張が緩和されると、血液循環はよくなりコリや痛みの解消につながると考えられています。また、筋への断続的な刺激(低周波鍼通電療法)で痛みを感じる閾値を上げさせることで痛みを感じにくくさせる作用も知られています。

自律神経にも影響を与えると考えられています。施術法にもよりますが主に副交感神経機能を主体的に高めて自然治癒力を高めます。また、交感神経機能を抑えて自律神経の調整効果もあります。
お灸は温熱効果による筋緊張の改善・血流改善、やけどしたと体が勘違いを起こして組織損傷による生体防御反応が起きて修復しようと白血球などの修復する細胞が集まってくるなどが挙げられます。修復細胞が集まることでお灸刺激をした周りの組織も修復してくれたり、消炎作用を促すのです。
(お灸の効果について詳しくはこちら)
鍼灸治療の代表的な症例
30代 男性
以前から寝不足がなかなか疲れが取れない。長時間のデスクワークため同じ姿勢が多く、首肩のコリや腰の重いだるさが気になる。
定期的にマッサージを受けているが、同僚に鍼の事を聞き興味を持って当院を受診した。
今は睡眠時間は6~7時間取れているが、仕事が忙しかった以前は5時間ほどで、日中頭が働かなくボーっとしてしまうこともあった。
首肩コリは慢性的で、酷くなると頭全体が締め付けられるような緊張型頭痛が起こる事もある。
最近は健康のことを意識して、以前はまったくやらなかった運動をするため、週一回ジムで軽く汗を流している。
当院の施術
まず自律神経測定器で、現在の自律神経の状態を確認していきました。
ストレス指数は平均より下回っていましたが、自律神経は交感神経が優位になっており、副交感神経が低下していました。以前の睡眠不足の影響が残ってしまい自律神経の乱れに繋がっていると思われますそのためなかなか疲れが取れず姿勢不良による首肩こりをより増悪してしまっていると考えられます。
そのため、お身体の筋緊張を緩める事と同時に、自律神経の調節を目的とした施術も行っていきました。
経過
◇1回目◇
施術後は身体が軽くなったが、仕事をしているとまた徐々に辛くなってきた。
◇2回目◇
段々楽な状態が長続きしてきてるような気がする。
◇3回目◇
ここ最近また忙しくなってきたため疲れがあるが、何とかこなせている。
◇4回目◇
少しづつ身体の状態が良い方向に向かっている実感がある。
今後も定期的に続けてみようと思う。
東洋医学では、頭重感が起きている状態は『湿邪』によって起こっていると考えられています。東洋医学では、外因によって体に異常がもたらされている場合、その外因を「邪気」としてとらえ、「風邪」「寒邪」「湿邪」「熱邪」「燥邪」「厚邪」の6つの種類があります。
頭重感はその中でも湿邪の病態の一種として考えられます。湿邪の特徴は、全身的あるいは局所的な水液の停滞や消化機能が起きやすいなどがあります。
湿邪は、周囲の環境の湿気との関係が強いと考えられています。体のどの部分が湿邪に侵されているかによっても症状の出方が変わってきます。
体の上部分ですと、頭重感や悪心、食欲不振などの症状が出て体の下部分ですと排尿困難や下肢のむくみなどがでます。
当院ではまず問診時に自律神経の状態を自律神経の状態を把握したうえで施術していきます。
頭重感で悩まされている方は、自律神経の状態が悪い場合が多く、全身的な自律神経のバランスを整えることはとても重要です。

そして、首肩や頭の筋緊張の緩和も重要です。筋緊張やコリのみられる部分に鍼やお灸を施すことで筋肉を緩めていきます。

その他、東洋医学的な観点より湿邪を排出して全身的な気血の滞りを解消するようなツボも用いて施術してきます。
また、頭重感で悩まされる方の多くは、下肢にも湿邪の病態が見られる場合が多く下肢のむくみや冷え症状があります。下肢の流れをよくすることでも頭重感の解消を促していきます。

30代男性
一か月ほど前から慢性的な頭重感と目の疲れ、首肩こりに悩まされている。PCを長時間使用する仕事に従事しており、この半年ほどは仕事が忙しく、睡眠時間も十分に確保できないほどだった。
肉体的、精神的に疲れが溜まっているのを感じるものの、環境を変えるのは難しいため鍼灸治療にて日常生活に支障がない程度まで回復できればとの思いで来院される。
当院での治療
自律神経測定器の結果、夜の時間帯にもかかわらず交感神経が過亢進状態でバランスに大きく乱れがみられました。まずうつ伏せで首から背部まで鍼やお灸で刺激を与え筋肉の緊張を和らげました、その後仰向けで頭部、目の周囲と律神経系を整えるツボに鍼とお灸を用いて刺激を与え目の周囲、頭部の血液循環の促進と全身的な血行促進、内臓機能調整、免疫力を高める施術を行いました。
1回目
鍼終えた後は首のコリが緩和され頭に血が巡る感覚があった。3日程調子よかったものの状態戻ってしまった。
2回目
目の疲れが少し緩和された。首と肩こりは施術後は楽になるが、1週間仕事をするとやはり徐々に状態戻ってしまう。
3回目
頭が少しすっきりしてきた。首肩のコリが以前より楽になり動きやすくなっている。
目の疲れは感じるものの以前よりは楽に感じる。
4回目
首肩こりが緩和されてから徐々に頭の重さも取れてきている。今週は週の後半に一度のみ症状出現したがそれ以外は特に気にならなかった。
5回目
残業が多かったため前回よりは症状強かった。目の疲れと首のコリがあるが、頭重感は出ていない。
6回目
調子が良い日のほうが悪い日に比べて増えてきている。首のつまった感覚が消失した。筋疲労は感じるものの寝れば楽になっているのでそこまで苦ではない。
7回目
頭重感ほぼ消失。首、肩こり、眼精疲労が以前よりはぐっと楽になった。症状安定しているため治療間隔を伸ばす。
8回目
前回来院時から一度だけ頭重感出現したが翌日には楽になった。
首のコリが少し気になる。眼精疲労は日によって感じるが翌日まで持ち越さない。
9回目
自覚症状ほぼ消失した。メンテナンスのため同じ治療内容で施術行う。また、体調悪化することがあったらまた来院されるとのこと。
症例2
40代 男性
1か月前から頭の重さに悩まされている。ひどい時は頭全体に鈍痛が起こり、仕事に集中できないこともある。念のため病院で検査を受けたが異常はなく、肩こりからくる筋緊張性頭痛と診断された。
普段はデスクワークで1日8時間パソコンを使用していて、忙しい時は眼精疲労やめまいを起こすこともある。
普段はストレスを感じることが多く、忙しさのため寝不足が続くと不眠になってしまうことがある。そのため慢性的な疲労感も抱えている。
運動は週に1~2回行っていて、ジョキングでリフレッシュしている。運動をすると頭がすっきりする。
当院の施術
この方はストレートネックと巻き肩の状態がひどく、首肩の筋緊張が非常に強い状態でした。特に後頭部から首の後ろ側のコリが強く、そこが頭痛やめまいを引き起こしている原因部になります。
不眠や慢性的な疲労が残りやすいというのは自律神経の乱れからくるものなので、自律神経調節治療と同時に、首肩と頭部の筋緊張に対する施術を行いました。
この方は首肩コリの自覚があまりなく、マッサージや整体、鍼灸も初めての経験だったため少し緊張されていたので、初回はあまり刺激を入れずソフトな鍼刺激で施術を進めていきました。慣れてきたら少しずつ刺激を強めて深い層の筋肉のコリにも対応していきました。
施術間隔は、週に1~2回になります。
経過
◇1回目◇
症状は変わりないが、とてもリラックスできた。
◇2回目◇
肩が軽く感じる。肩ほどではないが、頭の重さも軽減してきたような気がする。
◇3回目◇
頭の痛みが少なくなってきた。
◇4回目◇
忙しいと頭が重くなることがあるが、すぐにおさまる。
◇5回目◇
ほとんど気にならなくなった。
快適に日常生活が送れるようになっている。
症例3
30代 男性
業務中は常にパソコン作業なので常に頭が重い感じがする。
慢性的な頭痛や肩こりは数年前からあったが、ここ最近は無気力感のような疲労がずっとある。
フリーランスで仕事をしているため、休もうと思えば休めるのだが、仕事を断る事への不安感や罪悪感でなかなか休日を作るのが難しい。
家族にはもう少し休んで欲しいともいわれるが、家族のために頑張りたい気持ちもある。
鍼灸は一度やったことがあるが、何年も前なのでかなり久しぶり。
注射が苦手なので、なるべく痛みがないような方法でお願いしたい。
当院の治療
自律神経測定器での結果は、ストレス値が高く、交感神経優位な状態にありました。
在宅のお仕事とのことで、プライベートとお仕事の時間が分けにくいとお話をうかがいました。リラックス出来るはずのご家族とのお時間も仕事ばかり考えてしまうそうです。
当院の治療としては、自律神経を整えることと、首肩周りの筋緊張も目立つため、血流改善で筋肉を緩めていく治療を行いました。
治療経過
◇1~3回目◇
変化なし
◇4回目◇
首と肩の周りが軽く感じる。頭重感は変化なし
◇5~8回目◇
回数を重ねると、気づいたら頭の重さが気になるタイミングが減っていた。
◇9回目◇
かなり頭スッキリして一日中過ごせるようになった。
◇10回目◇
頭重感はほとんど気にならなくなった。メンテナンスとしてこれからも通院する。
頭重感とは、医学用語では「ずじゅうかん」と呼びます。症状としては、漢字の通り、「頭が重たい感じ」が続いてしまう状態です。
頭重感は様々な原因で発症します。中には、命の危険性のある疾患が隠されている場合もあるため注意が必要です。

・脳疾患
まず頭重感が起きて一番注意しないといけないのが、脳の疾患による頭重感です。くも膜下出血や脳卒中(脳出血・脳梗塞)、脳腫瘍などで頭重感が出ることがあります。頭重感のほかにも手足が痺れる・ろれつが回らない・視界が悪い・フラフラして歩くことが難しいなどの症状が出た場合は脳疾患の可能性もありますのですぐに病院を受診しましょう。
・筋緊張性頭痛
筋緊張性頭痛は、頸肩周りの筋緊張等によって側頭筋や後頭筋など頭部の筋肉も筋緊張が起こることによって締め付けられるような頭痛と頭重感やめまいなどの症状を呈します。今、デスクワークを中心とする職業が増えているためこの筋緊張性頭痛で悩まされている方が増えています。
座ってパソコン作業をするとどうしても姿勢は背中が丸まって手は前に出すような姿勢となります。すると、首の生理的な湾曲が失われてストレートネックとなり、頸肩に頭の重さが直に伝わることで頸肩への負担が増大することで筋緊張が起こりやすくなります。
・副鼻腔炎などの鼻症状
副鼻腔炎や鼻炎などの鼻づまりでも頭重感が起こることがあります。副鼻腔炎とは副鼻腔という鼻の穴の奥の部分に鼻水や膿が溜まって炎症を起こしてしまうことで頭重感や頭痛、嗅覚や味覚の異常などの症状を呈します。
・眼精疲労
目の酷使によって目の周囲の筋肉、眼輪筋などの筋緊張によっても頭重感が起こることがあります。
目の周囲の筋肉は、前頭部の筋肉や側頭部の筋肉をと繋がっており、目の周りの筋肉の疲労で筋肉が過緊張状態となっているとそれと連動して前頭部・側頭部の筋肉も引っ張られて緊張状態になりやすく、それが頭部の症状・頭重感や頭痛となって現れやすくなってしまうのです。
・急性緑内障
急性の緑内障は何らかの原因によって眼圧が急上昇してしまう疾患です。眼圧とは、眼球内を流れる房水という液体が眼球内で過剰になってしまいます。房水は、毛様体で生成されて一定の圧で眼球内を循環して眼球の形状を保つ役割があります。
通常、シュレム管という管から眼球外へと排出されますが、その部分が目詰まりを起こすなどして房水が眼球内で多くなると眼球内の圧(眼圧)が高くなってしまい、頭重感や頭痛、目の痛み、吐き気などの激しい症状が見られます。
また、眼圧が上昇するとその傍を走行している視神経を圧迫することで神経細胞が壊死してしまい視野が狭くなってしまったり、中心が見えなくなってしまう危険性もあります。
・自律神経の乱れ
自律神経の著しい乱れが、頭重感を引き起こすことがあります。自律神経は活動的な神経の交感神経とリラックス神経の副交感神経とがありますが、頭重感の症状が出ている人の特徴は、交感神経の活動が亢進していることが多いです。
交感神経は、朝から日中にかけて活動が高まりやすいことが特徴です。交感神経は、血管や筋肉を緊張させるため仕事や勉強中をはかどらせるためには非常に有効な神経ですが、その状態が長時間続いてしまうと筋肉は過緊張状態、血流は滞ってしまい老廃物質や発痛物質もとどまりやすくなってしまうのです。その状態が頸肩や頭部の筋肉に起こってしまうと頭重感となって現れるのです。
また、夜遅くまで仕事や夜更かしをしてしまうタイプに多いのが副交感神経の活動の弱まりです。夜は体を休める副交感神経の活動が優位となり、しっかりと休息や睡眠をとることで体の疲労は取れやすくなります。しかし、夜遅くまでの作業は副交感神経の活動を弱めてしまい体の疲労がたまりやすい状態になるのです。
そして、身体は調整する作用が働き体を休めようとするため逆に日中に副交感神経を高めようとします。しかし、仕事や勉強をしなければいけないという意思が働き心と体のギャップが生まれてしまいさらに自律神経を乱して頭重感を引き起こしやすくなってしまうのです。
清水大地

資格
はり師
きゅう師
2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む
2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院
胃が行う飲食物から栄養を吸収し、不要なものを下に降ろすという働き(受納・降濁作用)は肝の協調によって行われています。肝は感情をコントロールし、ストレスを受け止める働きがありますが、ストレスなどが原因で肝の働きが妨げられると胃も影響を受けその働きが上手くいかなくなります。
(肝胃不和)また、中医学では体に悪影響を及ぼす自然の変化を「邪気」と呼びますが、梅雨から夏にかけて増える湿気の邪気は「湿邪」と呼ばれます。
胃と協調して消化吸収を行う五臓の「脾」は「湿を嫌い乾を好む」性質があるため、梅雨から夏にかけては体に余分な水分が溜まり胃腸の働きが低下しやすいのです。冷たいものの摂りすぎや、冷房の効き過ぎも胃腸の働きが低下してしまう原因となると東洋医学でも考えられています。
胃酸過多症の方は自律神経のバランスが乱れている方が多いため、まず、自律神経測定器で血管の状態や自律神経のバランスを測定していきます。その結果をふまえた上でその方々に合わせたオーダーメイドの施術を行っていきます。

胃酸の分泌を制御している自律神経のバランスを整え、胃、肝、脾の機能を高めるツボに鍼やお灸で刺激を与えます。また、身体の冷えは内臓機能を低下させる原因となるため冷えのある方には冷えを除く治療も合わせて行っていきます。


30代 男性
3ヶ月程前から仕事が多忙でストレスから暴飲暴食を続けていたせいか、数日前から空腹時の胃痛と食後の胃もたれと胸やけを起こすようになった。なんとなく常に胃部に不快感を感じ、特に夕方から夜にかけて症状が重い。
脂っこいものを食べた後や飲酒後、歯みがきの際の刺激などで吐き気を催し、時には嘔吐してしまう。
当院での治療
自律神経測定器の結果、交感神経が過亢進状態でしたので、自律神経のバランスを整える治療を主に、腹部、下肢、背部にある消化器系の機能を調整するツボを取り入れながら治療を行いました。慢性的な肩こりがあるということで、触診したところ頚肩、背部に筋緊張が見られたため、そちらの治療も合わせて行い全身的な緊張や疲労を緩和する治療も行いました。また、問診の中で食生活、飲酒、喫煙、運動習慣等の生活習慣の指導も行いました。
◇1回目◇
施術後当日は変化感じなかったが、翌日は胃のもたれと胸やけが少し楽に感じた。その後は徐々に状態戻った。胃痛、胃部不快感と吐き気は変わらない。
◇2回目◇
治療後は胃の痛みはさほど強く感じなかった。胃のもたれは変化ないが、胸やけは少し楽になった。以前はほぼ毎日飲酒していたが最近は控えていることも関係あると思われる。
胃部不快感は押すと感じる。吐き気、嘔吐は時折あり。最近仕事が残業続きで肩こりが酷い。
◇3回目◇
胃もたれ、胸やけ以前は毎日あったが、現在は3日に1回程度。胃部不快感はまだあるが、胃痛はたまにチクッと痛む程度になっている。吐き気も時折あるが強くはない。肩こりは痛む部位は狭くなった。
◇4回目◇
仕事で飲み会があった日は胃のもたれ、胸やけ、吐き気強く出たが、それ以外の日は胃症状軽くなってきたと感じる。胃部不快感は食後に感じるが、それ以外はそこまで気にならない。肩こりは全体的に楽になってきたと感じる。
◇5回目◇
吐き気を最近は感じなくなった。仕事でストレスを感じる事があり、その日は胃痛が久しぶりに出たが、それ以降は出ていない。胃もたれ、胸やけは脂っこいものを摂らなければあまり感じなくなった。肩こりが以前より楽になり体が軽くなったと感じる。
◇6回目◇
胃の痛みは消失した。胃もたれは、たまに脂っこいものを食べた時や飲酒を多めにした時くらいで胸やけも最近は出ていない。胃部不快感は押すと感じるが日常生活で気にならない程度。吐き気は歯ブラシの刺激のみ起こるが実際に嘔吐する事は無い。肩こりも押すと硬いところはあるが痛みが気にならない程度になった。
症状が日常生活であまり気にならなくなったので、治療間隔を延ばしてあと何回か健康維持のために通院したいとのこと。
症例 2
40代 女性
もう何年も前から胃の調子を崩しやすい状態だった調子が良い時もあり、増悪と緩和を繰り返してきた。
薬を飲むと楽になるが、なるべく薬に頼らないように生活したいと思い当院を受診した。
症状は胸やけ、胸の痛み、みぞおち付近の痛み、食欲不振、呑酸があり、空腹時や食後横になると増悪する傾向がある。
また、寒さに弱く体が冷えると痛みが起きやすい。
食事はなるべく脂肪分が多いものは取らないようにしたり気を付けているつもりだが、お菓子が好きでクッキーやチョコレートをつまみ食いしてしまう。
ストレスはあまり感じない。
仕事はデスクワークで、一日中座りっぱなしのため、首肩こりや腰痛も慢性的に悩まされている。
当院の施術
まず自律神経測定器で現在の自律神経の状態を確認していきました。
交感神経と副交感神経のバランスに差があり、大きな乱れを確認しました。
胃の働きは自律神経がコントロールしており、、自律神経が乱れると胃酸が過剰に分泌してしまうことがあります。さらに自律神経も乱れは胃の粘膜を保護する粘液の減少を招いてしまうこともあり、胃酸と粘液のバランスが乱れて胃の不調を感じやすくなってしまいます。
そのため、自律神経の調節を目的とした施術をベースとし、背部の胃の経穴に鍼とお灸で刺激、腹部の緊張の緩和、首肩の筋緊張を緩める施術も併せて行いました。
経過
◇1回目◇
首肩と背中の緊張がとれ身体全体が軽くなった。
◇2回目◇
胃の不調が少し軽減したような気がする。
◇3回目◇
気温が低く、身体が冷えると調子が悪い。
背中の胃の経穴に低周波鍼通電法を用いり刺激を上げた。
◇4回目◇
また調子が良くなってきた。痛みはあるが以前より強くない。
現在も継続的に通院中。
胃酸過多症とは、何らかの原因によって通常よりも多く胃液が分泌される病気です。食べ物を消化する胃酸は非常に酸性が強いのですが、通常胃は胃酸で胃壁を溶かしてしまわないように胃粘膜から粘液を分泌して胃壁を守っています。胃酸が過多な状態では、この胃粘膜と胃酸のバランスが崩れ自分の胃を攻撃してしまうため身体の色々な部分に悪影響が現れます。
症状
・胃もたれ、むかつき
胃酸過多になると胃の粘膜が荒れてしまい、消化機能に支障が生じて胃もたれやむかつきが起こります。
・胃の痛み
胃酸が過剰に分泌される事で胃の粘膜が傷つき、炎症が起こると胃痛を感じることが多くなります。胃痛はみぞおちに感じることが多く、空腹時などにキリキリと痛みます。
・胸やけ
胃酸が過剰に分泌されると、食道と胃を繋ぐ筋肉が緩み食べた物や胃酸が逆流しやすくなります。胸からみぞおちまでの間に焼けつくような不快感を感じたり、チクチク刺されるような痛みを感じます。
・ゲップ
胃酸が過剰に分泌されると食べ物外で消化される際に大量のガスが発生します。そのため頻繁にゲップが出るようになります。食道と胃の間には弁があり胃の中の空気やガスは逆流しないようになっているのですが量が多すぎると弁では支えきれなくなりゲップとして出てきます。早食いをすると食べ物と一緒に空気が胃の中に入りやすくなりゲップも出やすくなります。
・吐き気、嘔吐
胃酸が過剰に分泌されると食道と胃を繋ぐ筋肉が緩むため口の中に胃酸が上がってきます。すると喉を圧迫し吐き気や嘔吐が起こりやすくなります。
その他
・胃部、腹部膨満感
・食欲減退
・口の中の酸っぱさ
・喉の奥の違和感
などが挙げられます。

ストレス
胃酸と胃の粘液は自律神経(交感神経・副交感神経)の働きにより分泌のバランスが制御されており、通常は胃の中に食べ物がある時に胃酸が分泌されます。交感神経が優位になると胃酸の分泌が減少し、反対に副交感神経が優位になると胃酸の分泌は増加します。
ストレスを感じると交感神経が優位になります。すると胃の血管が収縮し、胃酸の分泌が減少します。しかし、交感神経が強く働くと体はバランスを保つために副交感神経の働きも盛んにします。そのため胃の蠕動運動が活発になり、胃液の分泌を促進するため胃酸過多の状態となるのです。
食生活の乱れ
刺激物の食べ過ぎも原因となります。香辛料、酢を使う料理、アルコール、カフェイン、脂質や糖質の摂りすぎは胃酸の分泌を促進させます。また、早食いや食べ過ぎなどの食習慣も胃酸過多を招きます。
喫煙
喫煙は交感神経を刺激するため、胃の血流が悪くなり消化機能が低下して胃酸の分泌量を低下させます。しかし自律神経はバランスをとるため副交感神経の働きを強めるため胃酸の分泌が増加します。また、たばこに含まれるニコチンには一部中枢神経を刺激して、胃酸を分泌させる働きもあるため過度な喫煙は胃酸過多を招きます。
過剰なガストリン分泌
ガストリンとは胃の出口にある幽門前庭部から分泌されるホルモンの一種で、胃酸や消化酵素を分泌させる作用や血糖値を下げるインスリンの分泌を促進する作用があります。
ガストリンが大量に分泌されるのは、消化機能が低下した際や、ピロリ菌の産生の原因となるアンモニアが発生した際に、それに対抗するためだと考えられています。ガストリンが過剰に分泌されると胃酸も過剰に分泌されるようになります。
・逆流性食道炎、逆流性胃腸炎
胃酸過多によって胃酸が逆流して炎症が起こる病気です。逆流性食道炎と逆流性胃腸炎の違いは炎症が起こっている場所の違いです。逆流性食道炎の場合は食道に、逆流性胃腸炎の場合は胃腸に炎症が起こっています。この二つの病気の症状は似通っていて胸やけ、ゲップ、喉の違和感、胃もたれ、吐き気、胃痛などが起こります。
逆流性食道炎の鍼灸治療について
・十二指腸潰瘍
十二指腸の粘膜が炎症を起こし、粘膜や組織の一部が損傷してしまう病気です。症状としては、空腹時や夜間に上腹部が痛む、下腹部の違和感、胸やけ、ゲップ、吐血、下血などが挙げられます。
・胃潰瘍
胃の粘膜がただれ、傷つき損傷した状態の事を言います。進行すると胃壁に穴が開いてしまうこともあるので、病院で早期治療を受けることが大切です。主な症状としてゲップや胸やけ、吐き気、空腹時のみぞおちの痛み、腰痛や背中の痛み、吐血、黒い便が出る、などの症状が挙げられます。
・胃炎
胃の粘膜に炎症が起きた状態です。
・胃がん
胃粘膜の表面の組織が、がん細胞に変わってしまう事で発病します。胃がんの症状は他の胃の病気と非常に似通っており、胸やけ、胃痛、ゲップ、食欲不振、消化不良、吐血、黒色便が出る、貧血などがあります。
慢性的な胃炎や胃潰瘍により胃の粘膜が傷ついているので、細胞の遺伝子が損傷しやすく、細胞の再生時にがん細胞化しやすいと言われています。
また、塩分の過剰摂取も胃がんのリスクを高めるというデータもあります。
清水大地

資格
はり師
きゅう師
2008年
鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む
2011年
おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年
中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年
渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年
三軒茶屋α鍼灸院を開院
頭痛の鍼灸治療はWHO(世界保健機構)に適応疾患として定義されております。
https://alfashinkyu-tokyo.com/column/index-991.html
①問診で生活習慣、仕事、日常の姿勢、食事習慣、精神状態、など詳しくお話をお聞きします。
②ストレスは自律神経のバランスを乱し頭痛の原因となるため、必要であれば自律神経測定器で現在のストレスの度合いや自律神経の状態を確認します。
③ベットに横になって頂いて、触診にて筋肉の状態や冷えなどお身体の状態を確認していきます。
④問診、触診、自律神経測定器の結果をもとに、施術を行います。
⑤施術後は日常生活へのアドバイス、適切な施術間隔をお伝えします。
⑥お会計、次回のご予約を済ませ終了となります。

まず、頸肩部周辺にの経穴に刺鍼し筋肉を緩めることで頭部の血液循環を促していきます。
頸は僧帽筋上部、頭半棘筋部の「天柱」「風池」、頭板状筋や胸鎖乳突筋の「完骨」、肩は僧帽筋の「肩井」、「肩外兪」、肩甲間部の「膏肓」棘下筋の「天宗」といったっけ経穴を主に刺鍼していきます。
頭部は「百会」や「頭維」「四神聡」の経穴以外にもコリや疼痛部にも直接刺鍼し、そこに低周波を流す「電気鍼療法」を行い頭部の筋緊張を緩め痛みを緩和させていきます。
※電気鍼療法が苦手な方は刺鍼のみでも対応可能です。お気軽にお申し付けください。
同時にストレスの緩和や体質改善を目的に自律神経を整える施術を行っていきます。自律神経を整えることによって、滞っている全身の血流がよくなり蓄積した疲労が回復が回復していきます。また、副交感神経を高めることでリラックス効果が生まれ、ストレスによる過剰な筋緊張が改善していきます。

精神的ストレスで自律神経の交感神経が過剰に働きます。交感神経が過剰に働くと筋肉を必要以上に収縮させてしまいます。さらに血流も悪くなるので頭部の筋緊張が増悪し頭痛が引き起ります。
また、食いしばりとの関連性も大きいです。ストレスで交感神経が亢進すると、睡眠の質が低下し食いしばりを起こします。こめかみにある側頭筋は顎を動かす咬筋と連動して収縮します。こめかみを触りながら歯をぐっと噛みしめると側頭筋が動くのがわかります。
食いしばる時間が長ければ長いほど頭痛が起きやすくなります。
頸肩の筋肉の硬さが頭部に波及して頭痛が増幅することもあります。
また脳内のセロトニンがストレスなどの原因で一次的に増加し血管が収縮し、ふたたび拡張されることで刺激され痛みが起こるという説もあります。
片頭痛の誘因でもある喫煙、飲酒、チョコレートの食べ過ぎというストレス解消による行動も頭痛の原因になります。

頭痛には一次性頭痛と二次性頭痛があります。
一次性頭痛は原因疾患が特定できない頭痛で、二次性頭痛は原因疾患が特定できる頭痛をのことを言います。
原因疾患とは脳出血、くも膜下出血、脳梗塞、脳腫瘍、外傷、感染症などといったものがあり、これらによって起こる頭痛は二次性頭痛に分類されます。
上記のような疾患が検査しても見つからず、原因疾患の存在が否定され初めて一次性頭痛を疑います。つまり、脳出血や脳梗塞などが二次的に頭痛を引き起こしているため、これらは二次性頭痛と言われるのです。
一次性頭痛は片頭痛、緊張性頭痛、群発性頭痛などが上げられ、これらは二次性頭痛の検査結果が陰性で、頭痛の部位、性質、誘因、持続時間、光や音に対しての過敏性、前兆の有無など情報を考慮し鑑別していきます。
片頭痛は原因がはっきりわかっていませんが、ストレスにより三叉神経が刺激され神経末端から炎症物質が放出されることによって脳の血管が急激に拡張することで頭痛が起こると考えられています。吐き気や嘔吐も伴うことがあり、音や光に過敏になります。チョコレートやワイン、チーズ、柑橘類が誘因になることがわかっています。
ズキンズキンと脈打つような痛みなのが特徴です。
緊張性頭痛は精神的ストレスや頸肩コリ、眼精疲労による頭部の筋収縮から起こる頭痛です。頭全体または一部に締め付けられるような痛みが発生し、その痛みがストレスになりさらに筋収縮を引き起こし頭痛を増悪するという悪循環ができてしまいます。
群発性頭痛は左右どちらかの目の奥に耐え難い痛みが起こる頭痛です。
例えるなら、目の奥をえぐられるような、またはバットで頭を殴られるような痛みと言われるほど強烈なものです。この頭痛は持続性はなく、30分~1時間といった比較的短時間で消失します。通常は1~3か月程規則的に起こり、その後は数か月~数年と頭痛のない日が続きます。
痛みは目の奥だけではなく、時には片側の側頭部や目の周辺にも出現することがあります。
群発性頭痛のはっきりとした原因はまだ分かっていませんが、目の裏側にある太い血管が拡張し、それが神経を刺激するためではないかと言われています。
※突然今まで経験したことのない強烈な痛みや、発熱、しびれや感覚が無いなどの麻痺、ろれつが回らない、物が二重に見える、意識が朦朧とするなどの症状がある場合は脳梗塞、脳出血、くも膜下出血ような緊急性の病気の疑いがあります。その場合は一刻も早く病院に受診しましょう。
症例
20代 男性
仕事の人間関係でストレスを感じるようになってから仕事中に頭痛がするようになった。最初は30分ほどでおさまっていたが、最近は仕事中だけではなく、出勤前にも痛みが出てくるようになり、かなり辛い。現在は仕事中は常に痛みがある状態になった。
主に痛みがあるのが仕事中のため、現在は薬で誤魔化して働いているが、業務にも支障をきたすかもしれないと不安になって来院。
当院の施術
自律神経を整える事をメインで考え治療。また、頭に行く血液は肩、首を通り脳に流れるので肩と首、背中の筋緊張を緩める治療も同時に行った。
特に頭痛の症状が現れている側頭部、後頭部の筋緊張が強く、血行促進と緊張緩和のために他の箇所と比べ筋肉にしっかり刺激を入れた。
週に2回来院。
◇1回目◇
治療中に寝てしまうくらいリラックスできた。身体の血流良くなった気がする。
◇2回目◇
前回はすぐ元に戻ってしまった。治療後には楽になる。
◇3〜5回目◇
肩が動かしやすくなり、頭痛の時間が短くなってきた。
◇6〜9回目◇
出勤前の頭痛が出なくなり、朝の時間が楽に過ごせるようになった。
◇10〜15回目◇
仕事中に頭痛はあるが、前のような激しい痛みはなくなり、かなり痛みが軽くなった。来院頻度を週に1回にして様子を見ながら治療。
◇16回目~20回目◇
仕事中常に頭痛がある日がなくなり、頭痛がでる以前のように仕事に集中できるようになった。
◇20回目以降◇
体調や疲労の度合いをみて月に数回来院。
症例2
30代 女性
職場の人間関係と仕事量でかなり精神的に辛い状態にいる。今までは頭痛で悩んだ事はなかったのだが、上司が人事異動で変わり、今の職場状況になってから薬が手放せなくなった。
最初の頭痛は職場にいる時だけだったのが、朝の出勤時にも痛くなったり、休日も仕事の事を考えると頭が痛くなってしまうようになった。
特に仕事中に頭痛がしてしまうと、作業のペースが落ちてしまい、結果仕事が終わらずにまたストレスになってしまう悪循環になってしまう。
鍼は学生の時にスポーツをしていたので、膝治療はやったことはあるが、全身は初めて。
当院の治療
自律神経測定器で測定したところ、ストレスがかなり高い数値の結果がでました。
自律神経の乱れからか、ストレス対処能力も下がっており精神的な出来事が身体に大きく影響しているようです。
触診してみると、頭皮が固くなっており、特に側頭筋の筋緊張が一番強かったです。毎日ストレスの多い環境にいるためか、首肩周りも同様に固くなっていました。
血流改善をして筋緊張を緩めていくことと、自律神経の調節で総合的に治療を行いました。
治療経過
◇1回目◇
リラックスして寝てしまった。
◇2~5回目◇
治療後は楽になるが、すぐに元に戻ってしまう。
◇6回目◇
変化なし
◇7回目◇
仕事中は頭痛がするが、朝の痛みは減った。
◇8~12回目◇
回数を重ねるうちに仕事中の痛みもかなり楽になった。
今後も定期的に通院する。
視力低下の原因には、様々なものがあり特に急激な視力低下には隠れた病気が発見される場合もあります。主に視力低下が疑われる疾患としまして
・黄斑変性症
・近視
・乱視
・老眼
・緑内障
・白内障
・網膜色素変性症
・ぶどう膜炎
・中心性網膜症
・シェーグレン症候群
・糖尿病
などが挙げられます。特に急激な視力低下が見られた場合、すぐに処置が必要な場合もございますので、一度眼科の方で診断を受けてください。
鍼刺激によって視力が向上するという研究結果は様々な論文で報告されています。
白内障手術を行った患者30例を対象として、合谷・太陽・上せいめいというツボに鍼刺激を行った結果、裸眼視力および矯正視力に有意な視力向上が認められたという報告や屈折異常意外に特別な疾患を持たずに日頃から疲れ目を感じている被験者を対象として合谷・太陽・攅竹に鍼刺激を行った結果、鍼刺激を行ったグループに有意な裸眼視力の向上または被験者が普段用いている眼鏡を用いた際の視力の向上が見られたなどの報告があります。
また、それらの報告では、シャム経穴刺激群といってツボの正確な位置から少し外した群や実際に鍼は刺さないが鍼管といって鍼を刺入する際に用いる管だけで刺激を与える偽鍼刺激群に分けてランダム化した研究を行い、それらに実際の鍼刺激群との有意な差は見られなかったという報告もあります。
したがって鍼刺激をしないまでも自分である程度のツボの位置を刺激するだけでも一定の視力回復効果が得られるかもしれません。
その他、海外の研究でも鍼治療の視力向上効果に対する症例集積による報告もあり、網膜色素変性症や強度近視、白内障、無水晶体症、緑内障などの疾患に鍼治療を行ったところ中心視力が改善する場合があることや近視・緑内障・網膜色素変性症・視神経委縮などの患者50例を対象に鍼治療を行ったところすべての患者に自覚的な視力向上が認められたとの報告があります
鍼治療による視力向上のメカニズムはいくつかの可能性が考えられています。
一つは鍼刺激によって縮瞳が生じてピンホール効果という効果によって視力が向上するというものです。
ピンホール効果は眼内に入ってくる光を制限して網膜上にずれを少なくするというもので、小さい穴から景色を見ると見えやすくなるという原理を利用した効果です。
鍼治療では、そのピンホール効果を小さい穴出なく縮瞳によって行い視力が回復しているという可能性があります。
点眼薬によって賛同させた場合では鍼治療の視力向上効果が認められなくなったという報告からも鍼治療でピンホール効果が起こり視力向上が起こるという可能性が高いとも言われています。
なぜ縮瞳が起こるかについては、縮瞳は副交感神経優位の状態であり、鍼刺激によって副交感神経が優位になったと考えられています。
その他、鍼刺激後に眼精疲労が軽減するという研究報告があり、目の調節機能の改善の関与や緑内障患者における鍼治療によるコントラスト視力の有意な向上なども研究報告もされており、まだ未解明な要素もありますが、鍼刺激によって視中枢の反応性増大なども考えられています。
参考文献
『鍼灸臨床最新科学』
医歯薬出版株式会社
当院では、目の周りに鍼刺激・鍼通電刺激・お灸刺激を行い視力回復の施術を行っていきます。

その他にも首肩の筋緊張の緩和や全身施術によって自律神経のバランスを整えることも行い、施術効果の持続性を上げていきます。


60代女性
目の酷使により視力が著しく低下。パソコンとスマホをほぼ一日中みていた。今はそれらをやめ、遠くをみたり負担をあまりかけないように注意している。明日運転免許の試験があるため、どうしても視力をあげたいとのことで来院された。
当院の治療
原因がパソコンとスマホの使いすぎと明確になっているため、目の血液循環の改善を第一に施術を行った。首のこりもあったのでうつ伏せから首肩まわりの血流改善から行う。目のまわりだけでなく頭も固さがでていたため、目と頭に鍼通電療法を行った。
治療後
治療直後は目がスッキリして視界がクリアになり、翌日の検査で0.7まで視力が回復したと報告があった維持を目標に適度な運動とスマホを見すぎないようにするなどのアドバイスを行った。それ以降1か月に1回メンテナンスとして治療を継続しており、視力は保たれている。
40代 男性
ここ最近、歳とともに徐々に視力が低下してきている。
1か月後に運転免許の更新をするが、できれば裸眼で更新したいため当院で視力回復の施術を希望。視力は両目で0.5。
普段はデスクワークが中心で、多い時は1日12時間はパソコンを使用している。
首肩コリも強く、睡眠も浅く感じる。
当院の施術
まず、うつ伏せで首肩の筋緊張を緩める施術を行いました。首肩の筋緊張を緩めることによって眼の血流が改善します。
次に、仰向けで眼の周囲に低周波鍼療法で眼の血流を促し、さらに自然治癒力、血流のコントロールを担っている自律神経の調節も合わせて行いました。
更新が1か月後と短いスパンで結果を出さなくてはいけない状態だったため、週に2~3回と短いスパンでご来院して頂きました。
1回目
目の疲れは少し軽減。
とてもリラックスできた。
2回目
目の疲れが改善してきた。
施術後の帰宅中の視界が少しクリアになってきた。
3回目~6回目
仕事後の視界は同じだが、朝起床時の視界はクリアになってきた。
7回目~11回目
今まで見れなかった字が少し見えるようになったような気がする。
その後、無事裸眼で免許を更新できたというご報告をいただきました。
症例3
40代 女性
デスクワークの仕事を長年やってきたためか、若い頃に比べるとかなり視力が悪くなった。
もうすぐ自動車の運転免許の更新なのだが、確実に視力が落ちているため更新日までに視力を良くしたい。妻がこちらに通っているので、自分も通いたくなった。
視力が落ちたのはずっと画面を見ていて仕事をしているため、眼精疲労が慢性的にある。また、眼からくる頭痛や首肩こりも10数年の付き合いになっている。
当院の施術
自律神経測定機で測定したところ、かなり交感神経が優位な状態になっていました。疲労も溜まっており、休める時間にも身体が緊張状態にあり、睡眠の質が悪くなっている可能性がありますとお伝えしました。
常に緊張で筋肉が固まっている状態ですので、自律神経を調整する治療をメインで行い、首肩、眼の周りの固くなっている筋肉の血行を促進させて緩めていく治療を同時に行いました。
首肩周りが固いと、それだけで眼に行く血液循環が悪くなってしまいます。なので、首肩周りと局所の目の周りは特に集中的に治療しました。
経過
◇1回目◇
眼が軽くなって、視界が明るくなった。
◇2回目◇
治療後はいいが、数日したら元に戻ってしまう。
◇3〜6回目◇
特に変化なし
◇7回目◇
仕事中に眼が疲れてシパシパしなくなった。
◇8回目◇
前に比べると、かなり遠くが見えるようになった。
◇9回目◇
免許更新の前日に治療して明日免許センターに行ってくる。
症例 4
50代 男性
1年ほど前から視力の低下を感じるようになった。2年前までは、両目ともに視力が1.5だったが、現在は、左目が0.6、右目が1.0にまで下がっている。遠くの距離のものがぼやけて見えにくい。眼科を受診したところ、眼に問題はなく、加齢と眼精疲労が原因と言われた。日常的にパソコンを使用することはないが、スマートフォンやテレビの見過ぎにより目の疲れを感じている。
施術
スマートフォンやテレビを長時間見続けていると、眼のピントを調節する筋肉が凝り固まり、循環が悪くなり、視力の低下を引き起こします。そのため、目の周りの筋肉をほぐし、血流を促すために、目の周りのツボに鍼通電療法を行いました。また、首肩周りの筋緊張が強く見られたため、首肩周りの筋硬結に刺激を入れぼぐしていきました。全身的な血液循環の促進、回復力を高めていくために、全身のツボを用いた自律神経調整施術も同時に行っていきました。
経過
施術頻度は1週間に1回のペース。
施術回数を重ねるごとに、目の疲れの改善、遠くの距離の見えやすさを実感し、施術開始2ヶ月後の視力検査では、左目が1.0、右目は1.5に上がりました。以降は、メンテンスのため月に2回のペースでご来院中。
視力を回復させるためには生活習慣も重要です。特にパソコンやスマートフォン操作が増えてきている現代では近くのものを集中してみる時間が増えています。
近くのものを集中してみている時間が長くなってしまうと目のピントを合わせる毛様体筋が疲労してきてピントを合わせる機能が不十分となってきてしまいます。
・作業の間に遠くのものを見るようにして目の休憩を入れる
最低でもパソコンやスマートフォン操作、細かい目を使う作業をした後には最低でも1時間に一回は遠くのものに視点を合わせるようにして毛様体筋を休めるようにしましょう。遠くといいましても遠くの景色を眺めるというわけではなく、4~5メートル離れたものに視点を合わせるだけでも毛様体筋が休むことができると言われています。
・目の周りのマッサージ
お昼休憩や仕事の終わりなど時間が比較的長く取れる休みの際に目の周りを軽くマッサージすることで目の周りの血液循環の改善に繋がり、老廃物質を排出させることで目の疲労がとれやすく、疲労が蓄積されにくくなります。
顔面部の血管はとても細く繊細であるためあまりグリグリと押しすぎないように注意してください。
・目の周りを温める
これも目の周りをマッサージする効果と同じような効果が期待できます。
一番簡単な方法としましてタオルを熱湯で濡らして程よい暖かさにして目の上に置くという方法でも良いです。また、お風呂の際にシャワーを30秒ほど当てるだけでも効果が期待できます。
目は比較的血液循環が豊富な部分でもありますので少しの刺激だけも血液循環は改善されやすいです。

清水大地
資格
はり師
きゅう師
2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む
2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院

気分障害とは、精神障害のうち、長期間にわたり悲しみで気持ちがふさぎ込む、(うつ病)、喜びで過度に気持ちが高揚する(躁病)、またはその両方を示す感情的な障害を示す障害を気分障害といいます。
以前は「感情障害」と呼ばれていましたが、快不快、喜怒哀楽という感情の病気というよりも、もう少し長く続く感情の持続的な病気という意味で「気分障害」と呼ばれるようになりました。
うつ状態や躁状態が持続、悪化することによりこれまで普通に行ってきた日常動作や対人関係ができなくなり、社会生活が困難になります。そして重度の場合は、考え方に偏りやゆがみを生じ、極端な場合、考えの異常は妄想になり自殺の危険が高くなります。
うつ病
うつ病の明確な発症メカニズムは未だ解明されていません。しかし、うつ病患者は情動行動を制御する神経伝達物質の中のセロトニンやドパミンの機能低下が関与している可能性が示唆されています。
また、脳の海馬や前頭葉での領域で学習機能に重要な「神経栄養因子」が減少していることも示唆されています。
ストレスを受けるとストレスに対処するためにコルチゾールが分泌されますが、このホルモンが長期に過剰放出されると神経細胞が障害されることが知られており、うつ病発症を誘起すると考えられています。
双極性障害の原因は明らかになっていません。しかし、双極性障害の発症には遺伝子が影響するといわれています。
原因となる遺伝子は特定されていませんが、脳神経をつなぐシナプス、神経細胞からの神経伝達物質の放出、神経細胞の興奮性の調整に関わるイオンチャンネルなどに関連する遺伝子とのつながりが指摘されています。
症状
うつ病
・何をしても楽しくない、何にも興味がわかない、性欲がなくなる
・疲れているのに眠れない、一日中眠い、いつもよりかなり早く目覚める
・イライラして何かにせき立てられているようで落ち着かない
・思考力が落ちる
・死にたくなる
・食欲がない
・何をするにもおっくうになる
・悪いことをしたように感じて自分を責める、自分には価値がないと感じる
双極性障害(躁うつ病)
双極性障害は、躁状態とうつ状態という二つの状態が現れます。
うつ状態のほうは症状の上ではうつ病と大きな差はありません。
<躁状態の場合>
・睡眠時間が短くても疲れを感じない、寝なくても元気で活動を続けられる
・人の意見に耳を貸さない、態度が横暴になる
。話し続ける、お節介になる
・根拠のない自信に満ちあふれる
・買い物やギャンブルにはまる
・性的に奔放になる
・イライラして怒りっぽくなる、やたらと説教をする
・絶好調と感じている
などの症状が現れます。
うつ病の場合
診断・検査
一般的な病気のように血液検査や画像検査で異常がみられることがありません。そのため、うつ病の診断は患者との面接場面で現れている症状、日常生活の困難さ、その誘因など様々な情報を総合して下されます。
治療
心の休養・環境調整
うつ病はストレスを誘引にして発症することが多いため、過度なストレスがかからない環境において心の休養をさせることが重要です。例えば仕事量の増加がきっかけでうつ病を発症した場合には仕事量の軽減や自宅療養などの措置を行います。
薬物療法・精神療法
うつ病治療の主体となるのは薬物療法です。現在日本で用いられる主なうつ病治療薬はSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)やSNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)と呼ばれる「抗うつ薬」です。そのほか症状に合わせて「抗不安薬」「睡眠導入剤」「気分安定薬」「非定型抗精神病薬」などが使用されます。
また、薬物療法と同時に行うことが多いのが精神療法です。医師や臨床心理士と対面して会話をしていく中で症状の改善を目指します。また、絶望感や自己否定感など実際の状況にふさわしくない感情が強いときは、その考えと現実との歪みを修正する「認知行動療法」がよいとされています。
その他の治療法
その他うつ病の専門的治療法として、高照度光療法、修正型電気けいれん療法、経頭蓋磁気刺激法などが用いられる場合もあります。
双極性障害の場合
診断・検査
近年の精神科では、双極性障害の診断を「ICD」と「DSM」という操作的診断を基準に行っています。操作的診断とは「それぞれの基準にいくつ該当する症状があるか」という見方で、その結果によって病名を診断するやり方です。
また、症状の経過を見ながら、患者さん本人の生活や家族歴、併せて他の体の症状の有無、服薬状況などを総合的に見て診断します。場合によっては血液検査、CTやMRIなどの画像検査を用いることもあります。
双極性障害の分類
双極Ⅰ型障害
躁状態とうつ状態が現れるタイプです。Ⅰ型の躁状態は、社会生活に支障をきたすほどの激しい躁状態を引き起こします。たとえば、夜も眠らずに動き回る、話が止まらない、大きな声で話し遮られると怒るなどの突飛な行動を引き起こします。
双極Ⅱ型障害
Ⅰ型の躁状態と比べ、程度の軽い軽躁状態とうつ状態が現れるタイプです。軽躁状態がⅠ型の躁状態よりも激しくないから軽い病気ではないということではありません。また、うつ状態の期間はⅠ型より長く、自殺のリスクも高いとされています。
治療
薬物療法
気分安定薬や抗精神病薬を用いて治療を行います。躁状態に用いる薬剤、うつ状態に用いる薬剤などがあり、薬剤によって期待できる働きが異なります。
心理・社会的療法
心理・社会的療法では。病気に対する理解を深め対処法を学びます。心理教育や行動認知療法などがあります。

東洋医学では「鬱病」のことを「鬱証」といいます。鬱証は精神的抑圧から精神のバランスが崩れ体内の「気」の流れがスムーズに流れなくなってしまい鬱々とした気分が続いている状態と考えます。鬱証の起こるメカニズムは複雑ですが、最も重要なのは肝・脾・心の損傷と気血の失調です。
鍼によって、脳にも変化が起きることが最近の研究で分かりつつあります。
鍼治療の前後で脳の血流量を見たところ特に前頭葉で大きく改善。脳活動が活発に炎症物質を減らしたことが脳の神経細胞の活動を活性化し、その結果うつ病や双極障害の症状が改善されたという報告もあります。
また、鍼灸治療を施すことによって自律神経の状態を整えることで脳内の神経伝達物質やホルモンバランスを整え、症状を改善させていきます。

症例
20歳 女性
現在大学生で、ゼミでの他の学生とトラブルになり、それがきっかけだったのかわからないが、その日からたまに強烈な不安感に襲われたり、夜一人でいると特に理由もなく涙が出てくるようになった。もともとストレスに弱く繊細な性格で落ち込みやすい。
心療内科に受診しうつ病と診断され薬を処方してもらっているが、少しでも精神的にとても不安定な感覚を和らげたく他の治療方法も探していたところ当院を見つけ受診した。
当院の施術
まず自律神経測定器で現在の自律神経やストレスの状態を確認していきました。自律神経の状態は、交感神経と副交感神経のバランスが大きく乱れており、ストレス指数も60と平均値を上回っていました。
またお身体の状態を触診したところ、首肩や背中の筋緊張が非常に強く、手足末端の冷えもありました。
首肩の筋肉の過剰な緊張は、デスクワークやスマートフォンの使用によるものだけではなく、精神的な不調によっても起こります。筋肉の緊張や手足末端の冷えに共通する原因は交感神経の活動の高まりが固定化してしまい、血管が収縮することでおこります。
首肩の筋緊張が強くなるとさらに自律神経の乱れの原因にもなり、セロトニンの分泌も阻害してしまう事があります。。
そのため自律神経を調節する施術に加え、首肩の筋緊張を緩める施術も同時に行っていきました。
胸鎖乳突筋とは、耳の後ろの乳様突起と呼ばれる部分から首の側面を通り鎖骨、胸骨にかけて繋がる筋肉で、顔を横に向けた時に浮き出る筋肉です。
首を上下左右に動かす、回す、傾ける動作などに使われます。胸鎖乳突筋の後ろには頸椎から分かれた細い神経が通っており、これらの神経は頚神経や腕神経と呼ばれ後頭部、耳、首、肩や腕、指先の感覚や運動を支配しています。
胸鎖乳突筋は物理的な疲労(頭を支えるなど)以外にも、自律神経の不調や精神的ストレスでも筋肉を緊張させ様々な不調の原因となる筋肉です。
胸鎖乳突筋が緊張すると
・首肩こり
・頭痛
・首や顔のむくみ
・めまい
・耳鳴り
・耳閉感
・不眠症
・動悸
・手の痺れ
・うつ病
・パニック障害
・自律神経失調
・更年期障害
などの様々な症状が現れることがあります。これまでも多くの疾患の元になるのが胸鎖乳突筋です。
胸鎖乳突筋のすぐ下には脳や耳などにつながる血管や腕の方へと伸びる神経・血管が通っているため胸鎖乳突筋が過緊張状態で固まってしまっているとその下を通過する神経や血管を圧迫することで循環が悪い状態となってしまいます。
循環の悪い状態が長く続いてしまいますと脳や耳、上肢などの器官に栄養ある血液を送り届けることができずに機能低下を起こしてしまうのです。
また、循環が悪くなることでブドウ糖が乳酸などの疲労物質や発痛物質に変化してしまい痛みやコリの原因にもなります。
胸鎖乳突筋の過緊張状態で起きる頭痛はこめかみなどの側頭部に締め付けられるような痛みが生じてしまうことが特徴です。一般に筋緊張性の頭痛と呼ばれますが、筋肉の緊張している部位によっても頭部の痛みが出る部分が変化してきます。
・筋緊張性頭痛の鍼灸治療について詳しくはこちら←
胸鎖乳突筋の過緊張状態は、耳への循環低下を起こしてしまうことで聴覚への影響や耳の内耳にある三半規管にも影響を与えてしまうためめまいや耳鳴りの原因にもなります。
・めまいに対する鍼灸治療について詳しくはこちら←
・耳鳴りに対する鍼灸治療について詳しくはこちら←
胸鎖乳突筋の過緊張によって腕の方へと伸びる血管や神経が圧迫されてしまうことで痛みや痺れの原因となります。特にデスクワークでパソコン作業が主な人に多く発症する症状です。
うつ病や自律神経失調症など自律神経の乱れが原因で症状が現れやすい方は、胸鎖乳突筋の過緊張がほとんどの方に診られます。
胸鎖乳突筋の過緊張による脳への栄養供給の滞りが原因で精神症状が現れるとも考えられています。
単なる首コリや肩こりだと放置したままですとこれら心療内科系疾患にかかってしまう危険性があるため注意が必要なのです。
・うつ病に対する鍼灸治療について詳しくはこちら←
・自律神経失調症に対する鍼灸治療について詳しくはこちら←
うつむき姿勢
胸鎖乳突筋の過緊張状態の原因で一番多いのが長時間のうつむき姿勢(PC作業、スマートフォンの操作、家事など)です。
うつむき姿勢の状態は、重い頭部が前に傾きそれを支えるために頸部の筋肉には通常時の何倍もの負担となってしまいます。
姿勢を保持する姿勢筋は、その耐久性に優れた筋肉であるため少しの疲労では、感じにくくなっています。パソコン作業で頸肩がこってしまうということは、相当にその筋肉に負担がかかっている証拠です。
自律神経の乱れ
自律神経の乱れでも胸鎖乳突筋の過緊張状態が引き起こされます。主に交感神経の活動が活発になりすぎると胸鎖乳突筋が緊張しやすい状態となります。
交感神経とは活動的な神経で日中など仕事や勉強などしている時に主に働く神経で血管や筋肉などを緊張させて覚醒させる神経です。通常は夜なると活動を抑えて逆にリラックス神経である副交感神経の活動が活発となります。
しかし、夜遅くまで仕事やスマートフォン操作などをして交感神経の活動が活発のままですと自律神経が乱されやすいです。
夜になっても交感神経の活動が活発なので筋肉は休むことができずにコリや痛みの原因となってしまうのです。
喰いしばり
喰いしばりによる胸鎖乳突筋の緊張も多い原因です。意外と意識していなくても何か集中して作業している時に歯を食いしばっている方が多いです。
一度力強く食いしばってみると理解できるかと思いますが食いしばると頸の筋肉も引っ張られるように緊張していることがわかります。
喰いしばりの状態が長く続いてしまいますと胸鎖乳突筋のコリの原因となってしまうのです。
胸鎖乳突筋の鍼治療では、鍼をピンポイントに痛みやコリの原因となっている部分にアプローチをすることが可能です。
また、刺した鍼に電気刺激を加えて強制的に筋肉に収縮・弛緩のポンプ運動を起こさせることで血液循環の改善をして疲労物質や発痛物質を流してあげることで痛みやコリを取り除きます。

また、自律神経が乱れが胸鎖乳突筋のコリや痛みとなることもあるため全身的な調整鍼灸施術も行っていきます。
当院には自律神経測定器が常備されていますので自律神経の測定をしてその方に合わせたツボを用いたオーダーメイド鍼灸治療を行っております。

症例
20代 女性
10代から食いしばりが強いため顎の張り感に悩まされてきた。
酷い時は顎の痛みが数日続く事があり、マウスピース治療を受けている。
ここ最近になって顎の張りだけではなく、首の前側から耳の下あたりまで左右とも突っ張る症状が気になるようになってきた。今は顎の張りよりも首の張りや痛みの方が気になるようになり、当院に受診した。
ストレスはあまり感じる方ではないが、無意識に噛みしめたり、体の力が入ってしまう自覚は昔からあり、改善しようと意識はしているが難しい。
普段はデスクワークがメインだが重いものを持つこともあり、首に過剰な力が入っている感覚がある。ひどくなると、側頭部の重だるさや鈍痛が起こる。
首の側屈の可動域に制限がかかっている。
当院の施術
この方のような食いしばりによる胸鎖乳突筋の筋緊張は精神的ストレスが大きな原因になります。ストレスを感じなくても無意識に蓄積している場合があり、気がついたら慢性的な筋肉のコリが強くなっていることがあります。そのため、筋肉の緊張に対する施術だけではなく、自律神経の調節が根本的な治療になります。
まずうつ伏せで、背中、肩、肩甲骨、首の後面に刺鍼し筋緊張を緩和していきました。
次に、仰向けで自律神経調節治療、患部である胸鎖乳突筋、関連する咬筋、側頭筋に低周波電気鍼療法を行ってきました。
鍼灸治療は未経験という事で少し緊張もされていたため、慣れるという意味でも初回は刺激量を落とし負担を最小限に抑えた施術を行いました。
経過
◇1回目◇
体全体の緊張がとれ、とてもリラックスできた。
首の緊張も少し柔らかくなった気がして楽になった。
◇2回目◇
首の張りが以前より気にならなくなってきた。
夜の睡眠の質も良くなったような気がする。
◇3回目◇
忙しい日は眠りが浅くなるためか、首の張りが気になる。
◇4回目◇
前回よりも張り感がとれ、気にならなくなってきた。
夜も熟睡している。
◇5回目◇
今はほとんど気にならない。
たまに辛くなることもあるが、鍼治療を受けるとすぐに緩和する。
症例 2
50代 男性
もともと筋肉が緊張しやすく、肩が凝りやすい体質であった。
数年前から首周りのコリが強く感じるようになり、整体やマッサージを受けるも一時的には改善するがすぐに元に戻ってしまう。
別の方法を試そうと思い、以前から興味があった鍼治療を受けたく当院に受診をした。
最近では首の筋緊張が強いため喉の圧迫感が強く、声が出しにくくなっている自覚があり、会議といった人前で発言するときに支障が出ている。精神的にストレスを感じるとより締め付け感が強くなる傾向である。
首は横から前にかけての筋肉の硬さが一番気になるが、顎回りや頭の硬さも気になる。
当院の施術
まず、首や肩関節の可動域や全身の筋肉の硬さを確認していきました。
特に緊張が強いのは胸鎖乳突筋で、他にも僧帽筋、頭板状筋の筋緊張も強く感じました。
筋肉の緊張は姿勢といった物理的要因の他に、精神的ストレスによるものも多く含まれます。
そのため、筋緊張の強い患部にだけ施術を行うだけではなく、自律神経を調節する事に対してもアプローチしていきました。
うつ伏せでは、足、腰、背中のツボに刺鍼し、首肩の筋緊張が強い患部に直接鍼で刺激し、さらに低周波電気鍼を行っていきました。
次に仰向けになり、お腹、腕、足のツボに鍼やお灸で刺激し、患部の胸鎖乳突筋を中心とした筋緊張の強い部分に再度低周波電気鍼を行って筋緊張を緩めていきました。
経過
◇1回目◇
施術後は楽になったが、しばらくたってまた元に戻ってしまった。
◇2回目◇
以前より筋肉が緊張している感じが少なくなってきた。
◇3回目◇
忙しくなったり、ストレスを受けるとまたコリが強くなる。
◇4回目◇
少しずつ良くなってきて気にならない時間も増えてきた。
症例3
40代 女性
首が張りすぎて動かせない、常に痛みがあり、首の血流が悪いせいか頭痛もする。
仕事は事務なので、業務時間はずっとパソコンの画面を見ているため眼精疲労もたまっている。
今通っている鍼灸院はあるのだが、3ヶ月通って効果がなかったので、別の所を探そうと思い来院。
ここの治療院は電気鍼をやってくれるところを探していたので、電気鍼をやってほしい。
首の筋肉が硬いせいか、風邪も引きやすく冬の季節は毎日のど飴を舐めないと生活ができない状態が続いてしまう時もある。
当院の治療
鍼灸院に通われていたこともあり、全体的なお身体は固くなっていませんでしたが、首の筋肉だけが別人の様に張って固くなっていました。
電気鍼の治療をご希望でしたので、うつ伏せ、仰向けのどちらの治療でも首と肩周りの筋肉を中心的に行いました。
治療経過
◇1回目◇
電気パルスのおかげか、首が動かしやすくなった。
◇2回目◇
数日たつと元に戻るが、治療後はかなり良くなる。
◇3~8回目◇
回数を重ねると、柔らかさが数日続くようになってきた。
◇9回目◇
仕事をしてても眼の疲れや、首の辛さがなくなってきた。
◇10回目◇
寒い時期になると、いつも喉風邪を引いて長引くのだが、今年は軽くてすぐに治る。
今後も通院する。
腹部膨満感とはお腹が張って苦しい状態のことを指します。
一般的に腹部膨満感は大きく分けて2種類あります。
「お腹が張って苦しい」「お腹が重い」「お腹がゴロゴロする」などの消化器官にガスが溜まって生じるものと、「胃が重苦しい」「胃に不快感がある」などの胃の運動機能が低下して起こる腹部膨満感です。
その他、腹腔内の炎症、腫瘍、妊娠などが原因で腹部膨満感がみられる場合があります。

・便秘
便秘とは3日以上排便していない状態、もしくは毎日排泄していても残便感がある状態のことをいいます。便秘が長い期間続くと、腸内に溜まったガスが排出されずに膨満感を引き起こします。
・腸閉塞
腸閉塞は腸管の流れが途中で阻害されてしまう状態のことを言います。腹痛や膨満感、嘔吐などの症状を引き起こします。
・過敏性腸症候群(IBS)
ストレスによって自律神経が乱れ、大腸の蠕動運動が過剰に活発になった結果、膨満感や下痢が起こります。成人の5人に一人が過敏性腸症候群に悩んでいると言われており、どちらかというと女性に多い病気です。
・呑気症
呑気症とは、無意識に大量の空気を飲み込むことで、胃や食道、腸の中に空気が溜まり、腹部膨満感やげっぷ、おならが頻繁に出る症状のことを言います。
日本では20~50代の女性の患者が多い傾向にあります。呑気症の最大の原因はストレスといわれており、仕事や学業などでストレスを抱えやすい現代社会において増えてきている病気です。

<腹部膨満感のメカニズム>
人は食事をとると、必ず消化管でガスが発生します。そして定期的に溜まったガスは呼気(呼吸)や放屁(おなら)として排泄されていきます。
この時消化管内のガスの産生と排泄のバランスが崩れ、ガスが腸管内にたまった状態の時に腹部膨満感は起こります。
ガス過剰生産
・心因性
緊張したりストレスがかかると空気を異常に飲み込んでしまう呑気症や自律神経の機能異常があります。最近多くみられる過敏性腸症候群(IBS)による腹部膨満感や腹痛の原因にもなります。
・腸内ガス産生の過剰
腸内細菌叢の変化で悪玉菌が増えてくると、異常発酵による腐敗ガスが発生します。また、繊維質の多い食事や糖質を含む食べ物はガスを増やしやすく、吸収不良や腸内細菌叢の変化により過剰なガスが発生します。
・ガス排泄量低下
消化管の運動機能が低下すると、腸管にたまったガスが排泄されずに腹部膨満感が起こります。便秘や過敏性腸症候群がこの状態です。その他、腸閉塞では、腸内容物とともにガスも排泄できません。腸粘膜の炎症や循環障害では、ガスが体に吸収されて呼気として排泄できませんので腹部膨満感が起こります。
症状
消化器症状としてお腹の張り、吐き気、便秘、下痢などを伴います。
食べ過ぎない・飲みすぎない
食べ過ぎや飲みすぎなど不規則な食生活を続けると胃腸に負担がかかります。食事はバランスよく腹八分目を心掛け、規則正しい時間に食事を摂るようにしましょう。
ストレスを溜めない
ストレスは胃腸の働きを低下させます。ストレスを溜めすぎない生活を心がけ、趣味や運動などでストレスを上手に解消させることも大切です。
張りを解消する食べ物・飲み物を摂る
お腹の張りを解消してくれる食べ物や飲み物を積極的に摂取するのは有効な手段です。
①ヨーグルト・乳酸菌飲料
ヨーグルト、乳酸菌飲料には腸内環境を整えてくれる善玉菌が多く含まれています。ヨーグルトの他キムチや漬物、納豆などの発酵食品にも善玉菌が多く含まれています。
②生姜
生姜には消化不良による膨満感を和らげてくれる働きがあります。
③バナナ・アボガド
主に食塩として摂取されるナトリウムには細胞内に水分を引き込む作用があるため、摂取しすぎるとお腹の張りの原因となります。バナナやアボガドには過剰なナトリウムを排出し、体内の水分バランスを適切に保ってくれるカリウムが豊富に含まれています。
検査
問診、診察を通して原因を特定し必要に応じて血液検査、腹部超音波、胃内視鏡検査、大腸内視鏡検査、レントゲン検査を行います。
治療
病気が原因の場合その治療を行います。
また、便秘や消化機能低下が原因の場合には下剤や消化管運動亢進薬による治療を行います。腸内フローラのバランスを改善するようプロバイオティクス(乳酸菌、ビフィズス菌、酪酸菌、糖化菌、豆菌、酵母菌)も有効です。医師の判断で胃腸のガスや腹部膨満感を和らげる薬を処方することもあります。
胃は六腑の一つであり、飲食物を受け入れ(受納)、消化(腐熟)し食べたものを人体に有用な形(清)に変化させ、それを脾に渡し、その残りかす(濁)を下の小腸・大腸に降ろします(降濁)。
また、五臓の一つである脾は、清を吸収し肺に持ち上げ(昇清)気血を生成し全身に輸送(運化)します。
腹部膨満感はこの五臓六腑の脾胃の機能の失調が深く関わっていると考えられています。また五臓の肝の機能失調のよる肝気鬱滞も関わりが深いと考えられています。
当院では、内臓機能に深く関わる自律神経のバランスを機械で測定し、患者様のお体の状態を把握したうえで治療へ移ります。
自律神経系の調整施術を行うことで胃腸の機能を整える作用を促します。また、免疫機能、自然治癒力を高める作用も期待できます。東洋医学的観点から脾胃や肝の機能を整えるツボや気の巡りを整えるツボにも鍼やお灸で刺激を与えます。
また、冷えは胃腸の働きを低下させます。触診を行い冷えがみられる場合、腹部を中心にお灸の施術を行い冷えを取り除いていきます。

症例
20代 女性
10代から便秘に悩まされており、数日前から便秘になってしまった。便が出ないためかガスも溜まってしまいお腹の張りが苦しい状態が続いている。
便秘気味のため食事は気を付けているが、ストレスを溜めやすく上手く発散できていない。ストレスがたまると便秘が続いてしまう傾向がある。便秘が続くとひどい時は1週間近く出にくくなってしまい、膨満感で苦しくなる。
睡眠時間は5、6時間程度で仕事が忙しいとなかなか寝付けない時もある。
食欲もあり胃の調子は問題ない。
当院の施術
消化器系など内臓機能は自律神経が働きをコントロールしているため、まず自律神経測定器でお身体の状態を確認していきました。
ストレスの影響か交感神経が過剰に働いており、胃腸の働きを促進させる副交感神経が低下している状態でした。
次の腹部の状態を確認したところ、外側から軽く触れるだけでもわかるぐらい強い張りがあり、施術者にも苦しさが伝わってくるほどでした。
当院では、自律神経調節を目的とした施術、腹部の緊張の緩和、東洋医学観点から腸の働きを整える施術、以上を中心に行っていきました。
経過
1回目
施術した後、帰宅したらトイレに行きたくなり、便が出た。
2回目
施術の期間が空くとまた便秘気味になるが、施術した後は便が出る。
3回目
最近お通じの調子が良い。お腹の張りも気にならない。
イライラとは、一般的には物事が自分の思うようにならなかったり、不快なことがあったりして神経が高ぶり、いら立っている状態を指します。
医学的には、些細なことで不機嫌になることを「易刺激性(いしげきせい)」、怒りっぽいことを「易怒性(いどせい)」と呼びます。
これは、日常茶飯事誰にでもあることですが、程度が過ぎると日常生活に支障をきたすこととなります。

イライラの原因は、まず、ストレスが挙げられます。また、ホルモンバランスの乱れや病気などが関係していることもあります。
ストレスとは外からの刺激に対して緊張した状態を指します。
具体的には恋人や友人、上司、妻、夫などとの人間関係がうまくいかない場合や、仕事でやることが多すぎたり、予定通りに仕事がうまくいかない場合、職場の環境に慣れない場合、人生のいろいろなことに不安があり眠れない場合などの心理的、社会生活によるストレスや、気温、騒音、天気などの環境による刺激、疲労や睡眠不足、病気などの身体が受けた影響、クラス替えや進学、転職、結婚や出産、引っ越しなど喜ばしいと思われる出来事も含まれ、これらもストレスを引き起こす原因になります。
ホルモンバランスによるイライラは本人の意思とは無関係にイライラする場合で、ホルモンバランスが崩れていることが原因で起こります。
具体的には生理前になると普段気にならないことでもカッとなったりイライラする「月経前緊張症(PMS)」と閉経前の女性に起こる、加齢に伴う卵巣機能の低下により女性ホルモン(エストロゲン)の分泌が減少し、そのため様々な不定愁訴が出現する「更年期障害」があります。また、男性も加齢に伴い男性ホルモンの分泌が低下して起こる「男性更年期障害」によってイライラが起こることがあります。
・月経前緊張症(PMS)の鍼灸治療について
・更年期障害の鍼灸治療について
・男性更年期障害の鍼灸治療について
同様に20~40歳の場合でも、ストレスや不規則な生活リズムで睡眠不足が続いていたり、忙しくて食事ができない、あるいは極端なダイエットをしたために栄養不足が女性ホルモンの分泌にも影響することがあり、更年期障害と同じような症状が現れることがあります。
また、妊娠中もホルモンバランスが不安定なため、自分では気が付かないうちにイライラして人に当たったりして対人関係がうまくいかなかったりすることがあります。また、すぐにイライラして子供を叱りつけたり、日常生活に不安を感じたりします。
このようなストレスやホルモンバランスの乱れは全身の器官やホルモン分泌を調整する神経である自律神経のバランスを崩す原因となり、心身に様々な不調が現れやすくなります。
病気との関連では、心の病気(双極性障害、統合失調症、依存症など)のほとんどはイライラを引き起こしやすいことが知られています。また、脳の病気(脳卒中、低酸素脳症、脳炎、認知症、発達障害など)や怪我による高次脳機能障害もイライラの原因となることがあります。特に認知症は攻撃的な発言をしたり、すぐに怒鳴ったりという初期症状が出ることがあります。認知症の周辺症状の一つで性格、人格の変化として現れることもあります。

精神的なストレスによるイライラは老若男女を問いません。多くの場合は何かしらのストレスを抱えていて、その解決、納得がしにくいときに起こります。その状態が長かったり、程度がひどかったりすると生活に支障をきたしかねません。また、これといった精神的ストレスや病気がなくても、生活の乱れによってリラックスする時間が取れないとイライラしやすくなります。
例えば、睡眠不足が続いている、忙しくて疲労がたまっている、運動不足、コミュニケーション不足などが挙げられます。
東洋医学ではストレスを七情といって「怒」「喜」「思」「憂」「驚」「恐」の七つに分類していますが、イライラの原因はこの中の「怒」になります。
ストレスは「気」の流れを停滞させる「気滞(きたい)」や気が本来の巡り方と逆行させる「気逆(きぎゃく)」血の滞りである「瘀血(おけつ)」を起こす原因になります。また、五臓の「肝」に影響しその機能を失調させます。
「気滞」になると気分が落ち込む、イライラ、不眠、頭が重い、ボーっとする、喉のつまり感、胸のつまり感、お腹の膨満感、ガスが多いといった症状が現れます。
「気逆」はのぼせや動悸、頭痛、めまいなど上半身に症状があり、足が冷えます。
「瘀血」は緊張性の頭痛、胸、腹部の張り、痛み、イライラ、情緒不安定などの症状が現れます。女性の場合、月経前に最も症状が出やすくなります。
「肝」が失調するとイライラ、不眠、目の充血、筋肉痛や筋肉のコリ、耳鳴り、末端の冷え、ゲップやガスが出やすい、便秘、胸や脇が張る、生理周期の乱れ、生理痛、肌荒れ、など様々な症状を呈します。


当院では、自律神経測定器で計測を行いお身体の状態を把握したうえで治療へ移ります。ストレス、疲労の蓄積、生活習慣の乱れなどで自律神経のバランスが乱れるとイライラ、情緒不安定などの精神症状が現れやすくなるためです。
自律神経を整えるツボに鍼やお灸で刺激を与え、内臓機能や免疫力を高め、全身的な血流を良くし自己治癒力を高めていきます。また、東洋医学的観点から気の巡りや血の巡りを整えるツボや「肝」をはじめとした五臓六腑の機能を整えるツボを選択していきます。
イライラ、怒りっぽい症状がみられる場合、身体的な緊張もみられることがほとんどです。身体的な緊張があると気や血の巡りも悪くなります。
特にストレスを感じると防御反応として首や肩周りに筋緊張が現れやすいため、首肩周りの施術も行っていきます。
また、問診や触診により精神症状の他にも不定愁訴や、緊張の強い部位、冷えのある部位を確認しそれに合わせて施術を行います。

心の症状が強く出ている場合には心療内科、精神科、メンタルクリニック、ホルモンバランスの崩れから起こるイライラは婦人科、産婦人科などを受診することをお勧めします。
産婦人科的な病気、内科の病気、薬物の関与が疑われれば、そちらに対する精密検査と治療が必要です。これらがない場合は、ストレスの有無を確認し、ストレス源がある場合は環境を調整するようなアドバイスをします。また、カウンセリングや行動認知療法などで心の整理を行うことで安定が得られる場合もあります。
明らかなうつ病、適応障害などの精神疾患と判断できる場合や薬を使わないケアだけでは日常生活の障害が解消しない場合は、抗うつ薬や抗不安薬などの薬物療法が有効です。
ホルモンバランスの崩れによるイライラの治療法はその原因となっている病気の治療を行うことが第一です。更年期障害のホルモン補充療法や、月経前緊張症のホルモン療法、漢方薬療法などがあります。また、カウンセラーに相談する精神療法、抗うつ薬や抗不安薬、睡眠薬などが処方される薬物療法などがあります。
症例 1
40代 女性
首肩のこり、頭痛を主訴として来院された。問診では、更年期障害や生活でのストレスで常にイライラしてしまうとのこと。イライラすることで、身体に力が入り、首肩の凝りを強く感じる。ひどい時には頭痛が起こる。さらに、中途覚醒が多く睡眠の浅さにも悩まされている。
施術
イライラしてしまうことで、血流低下や筋緊張が起こり、首肩のこりや、それに伴う緊張型頭痛の症状が出ていました。イライラする原因が、更年期障害や生活上でのストレスということでしたので、身体の方からアプローチし、自律神経を整える施術を行っていきました。
更年期はホルモンバランスの乱れから、睡眠の質の低下やイライラといった精神的な不調が起こりやすくなります。ホルモン分泌は自律神経の支配を受けるため、自律神経の働きを整えることは、非常に重要となります。自律神経の中でも交感神経が過剰に働きすぎると、精神的にはイライラしたり、身体的には血流の低下や筋緊張、動悸といった症状が起こります。この患者様は過剰な首肩の筋緊張や血流の低下により、緊張型頭痛の症状もみられました。
自律神経を整えることを目的とした、全身的な自律神経調整施術、首肩周りの筋肉と頭のツボへの鍼通電療法を行いました。
一回目
施術後は身体の緊張がほぐれリラックスできた。
二回目
頭痛が起こる頻度が低下した。施術後2日ほどは夜も眠りやすく、中途覚醒がなかった。
三~五回目
首肩のこりが以前よりは気にならなくなってきた。イライラすることが減ってきて、気分が良い時が多くなった。
六回目以降
中途覚醒がほとんど起こらなくなり、睡眠がよく取れるようになった。そのため、身体の疲れも以前より楽になった。
突発的にイライラすることが減り、精神的にも楽に過ごせている。
当院のゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎)に対する施術は、第一に肘関節付近のツボや痛みの強い部位にはりやお灸を施すことにより血行を良くします。

また鍼を刺すことにより痛みを感じる閾値を上げて痛みを感じにくくする作用を促します。
ゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎)は五臓六腑の「小腸」「心」に深く関係しているので、小腸と心関するツボを用いて小腸や心の機能を正常に戻すことまたは、肘関節の気血の流れをよくする施術を施します。また「風寒」や「湿」の邪気によって引き起こされる場合はそれらを体外に出す治療が必要になります。
また東洋医学では、筋肉・関節の不調は体全体の不調も影響していると考えられており、ゴルフ肘の場合においても全身施術を行います。そうすることにより、肘関節の痛みの施術効果はもちろんのこと全身の施術効果が期待できます。

ゴルフをされている方は、肘の特に内側を痛めやすい傾向にあります。ゴルフは比較的年を重ねても楽しめるスポーツの一つであり、それに伴う筋力の低下などにより肘関節の不調を訴える方は年々増えております。

症例 1
50代男性
2週間ほど前にゴルフをしていたところ、インパクトの瞬間突然右肘の内側に激痛みが走り、その後整形外科を受診し上腕骨内側上顆炎と診断された。消炎鎮痛剤を服用し湿布を張り徐々に痛みが楽になったが6割位痛みが残存している。以前は頻繁にゴルフをしていたが、今回は久しぶりで準備運動もほどほどに腕を酷使してしまったことが原因と考えられるとのこと。また、仕事でPCを主に使用するため日常的にタイピングにより前腕の筋疲労があった可能性も考えられる。現在は腕を伸ばす、カバンを持つ、手を握る動作などで痛みが出現する。
当院での治療
触診した結果右の肩関節周囲、肩甲骨周囲に筋緊張がみられましたので、うつ伏せで筋緊張を和らげ肩周囲の筋肉の柔軟性を向上させ前腕部への血液循環を促進する施術を行い、次に仰向けで上腕骨内側上顆に付着する前腕の筋肉や上腕二頭筋に鍼やお灸で刺激を与え、血液循環を良くし筋肉の緊張を和らげる施術と自律神経を調整する施術を行い、全身的な血行促進、免疫力、自然治癒力を高める施術を行いました。
1回目
施術当日はあまり変化を感じなかったが、翌日から少し痛みが緩和した。しかしまだ同じ動作で痛みは出現する。
2回目
施術後2、3日は痛みかなり改善したと感じたが、その後徐々にまた状態戻ってしまった。しかし、初回に比べると痛みは現在6割程になっている。
3回~4回目
手を握る動作でまだ痛み感じるが、それ以外の動作は楽になってきた。以前は前腕のストレッチ痛みでできなかったが徐々にできるようになってきた。
5回目
手を握る動作も楽になってきたが、まだ1~2割ほどの痛みはある。ストレッチの際痛みの出ない範囲で継続して行っている。
6回目
痛みは消失した。しかし、筋肉の張り、違和感は少し感じる。
7回目
肘周りの違和感、筋肉の張りも施術後徐々に消失した。発症以前の状態に戻ったと感じるため一度通院中止する。一か月後にゴルフする予定がある。この調子だとおそらく大丈夫だと思うが、また違和感があったら来院したい。
症例 2
50代 男性
1ヶ月ほど前から右肘に痛みを感じるようになってきた。ゴルフを週に1、2回ほど行う。ゴルフのプレイ後に肘の痛みが出始めた。整形外科を受診したところ、ゴルフ肘と診断され、湿布薬が処方された。しかし、痛みが引かず、夜間痛も出てきたため、当院にご来院された。
施術
痛みが強く出る肘周りには鍼通電療法を用いて、鎮痛と筋肉を弛緩させるような施術をしていきました。また、肩周りの筋緊張も強く見られたため、肩周りにも鍼通電を行い、より広い範囲で肩から肘にかけての筋肉をほぐしていきました。
痛みで眠りが浅くなることもあるとのことで自律神経調整を行いました。
施術
一回目
いつも右肘や腕が重たい感じがあったのが1回目の治療後は、その重さが取れていくらか楽に感じた。肘の痛みも少し軽減した。
二〜四回目
肘の夜間痛が起こらなくなった。痛みは半分程度にまで軽減してきている。肘の痛みをかばって、肩が少し凝っている。
五回目
肘の痛みはほとんど感じなくなった。
中医学でゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎)は、肘付近の気血の運行がスムーズにいかずに気血が滞り、それが痛みやしびれの原因となると考えられています。
寒く風のあたる場所にいた際に「風寒の邪気」を受けた時や湿度の高い場所にいて「湿邪」を受けた時、長い間肘を酷使する仕事やスポーツをした時などに気血は滞り、それが肘内側付近であった場合にゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎)を発症する可能性が高くなります。
上腕骨内側上顆に付着する屈曲筋群の走行は中医学でいう「小腸経」あるいは「心経」の走行と類似しており中医学でいう「小腸」や「心」にもなんらかの不調があると考えられます。
上腕骨内側上顆炎とは、手などを使った際に肘関節の内側上方が痛むことです。日常生活の中で発症する場合もありますが、多くは手を使うゴルフやテニスなどのスポーツをしている人に発症する場合でゴルフ肘やテニス肘とも呼ばれます。ゴルフは、比較的年配の方でも楽しめるスポーツであり、プレー中のけがも多くゴルフ肘はその代表的な疾患です。
肘関節は、3つの骨から構成されており、肩から肘にある上腕骨、肘から手首まであり親指側の橈骨と小指側の尺骨があります。
上腕骨内側には、手首を手のひら側に曲げるあるいは親指側に倒す橈側手根屈筋、手首を手のひら側に曲げるあるいは小指側に倒す尺側手根屈筋、手首を手のひら側に曲げる長掌筋、手のひらを下に向けるように腕を捻る動作をする回内筋という筋肉が付着しています。
使い過ぎなどによりこの付着している部分に負担が重なって細かい断裂や出血などによる炎症が起こり、そういった動作をすると痛みを発症します。
・橈側手根屈筋・・・肘の外側から始まり、人差し指・中指に伸びる筋肉です。橈側手根屈筋は、手首を手の表側に曲げる筋肉の中で一番強い筋肉です。ゴルフでスイングする際にとても重要な筋肉の一つです。
・尺側手根屈筋・・・上腕骨の内側上顆・尺骨から出て手の小指の方まで伸びていく筋肉です。
・長掌筋・・・上腕骨の内側上顆から出て手掌腱膜につきます。手首を手のおもてに曲げたり、グリップ握ったりするときに作用する筋肉です。
・円回内筋・・・上腕頭・尺骨頭から出て頭骨に付着します。前腕を内側に捻る動作をします。ゴルフ肘の方はこの円回内筋に過度な負担がかかっている場合が多く、この部分にサポーターなどを巻くと痛さが弱まる場合があります。
動作痛
•スポーツではゴルフでスイングした際、テニスのフォアハンドストロークやオーバーハンドサーブなどの動作をした際に肘関節内側に痛みを発症する場合が多いです。
圧痛
•肘関節の内側を押すと痛みが出ます
ゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎)は30~50歳代の女性に好発します。誘発試験としては明確なものはないものの肘を伸ばして手のひらを下に向けるように腕を捻る動作をさせて検者がそれと反対方向に力を加え捻る動作をさせないようにすると肘内側に痛みを発症します。ゴルフ歴があることや上記のような典型的な症状が出ていれば、ゴルフ肘(上腕内側上顆炎)と予想できます。ゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎)では肘関節の運動そのものには制限や疼痛は基本的にないです。
清水大地

資格
はり師
きゅう師
2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む
2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院