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アレルギー性鼻炎の鍼灸治療

火曜日, 4月 21st, 2026

アレルギー性鼻炎の鍼灸治療

アレルギー性鼻炎に対する鍼灸治療では、鼻まわりの施術がメインとなります。

鼻炎症状を抑える特効穴として「迎香」「上迎香」「神堂」「神庭」があり、それらを経穴に鍼を刺していきます。

 

アレルギー性鼻炎の鍼治療

 

迎香と上迎香は鼻翼の横にあり、神堂は眉間部分、神庭は頭部にあります。

鍼を刺すばかりでなく、人によっては鍼に電気を流す『鍼通電療法』も用いて症状改善をはかる場合もあります。

アレルギー性鼻炎の鍼通電治療

その他、アレルギー反応は免疫機能異常ともとらえ、免疫機能をつかさどる自律神経の乱れが原因で起きると考えられています。

当院では鼻まわりへの特効穴への施術に加えて全身の自律神経のツボも刺激することで自律神経を調整してまいります。

アレルギー性鼻炎の自律神経調整鍼灸治療

アレルギー性鼻炎に対する鍼灸治療のエビデンス

今までで国内でアレルギー性鼻炎の自覚症状を指標とした症例集積研究が行われています。
その中で頭頸部や後頭部、前傾部、腕などに鍼灸治療を行ったところ鼻炎症状が軽減されたとする報告がされています。
通年性アレルギー性鼻炎の患者さん13例を対象に行われた研究では、鍼灸治療群と何も治療をしないグループとに分けて臨床研究が行われました。

その報告では、鍼灸治療群の鼻症状や鼻粘膜所見の改善が見られて、鼻汁好酸球や非特異的IgEの減少が見られたと報告されています。

ドイツでもアレルギー性鼻炎に対する鍼灸治療の大規模な研究が2008年に行われています。アレルギー性鼻炎患者5237名に対して通常の医療を受けたグループと通常の医療に加えて鍼灸治療を行った2つのグループに分けて鍼治療の有効性を検討しました。

3か月間25分間の治療を行い、3か月後と6か月後にQOL質問票と健康関連包括的尺度によって評価したところ、鍼灸治療を取り入れたグループは対象群と比べて明らかな改善が見られました。

鍼治療をもう行っていない6か月後の評価でも鍼治療を行っていたグループの方が症状の改善が見られたことからドイツではアレルギー性鼻炎患者にとって鍼は有効で安全な治療法の選択肢として考えることができると報告されています。

 

アレルギー性鼻炎の東洋医学的治療

 

東洋医学ではアレルギー性鼻炎の原因を水分の代謝障害「水滞」もしくは「水毒」と捉えます。

普段から冷たい飲食物を摂り過ぎたり、過労やストレス、または虚弱体質などにより胃腸の働きが弱まり消化吸収力が低下すると飲食物がしっかり代謝されずに体内に残ることがあります。

この余分な水分は体の生理機能に影響を与え、鼻や喉の症状に関わるとされる五臓の「」の機能低下を引き起こします。

そのため肺経のツボも多く用いて施術を行っていきます。肺経のツボは上肢に多く存在しており、主にお灸の施術で治療を行っていきます。

 

また、東洋医学では鼻水の質によっても見方が変わってきます。

鼻水の色が黄色っぽく粘性が高い状態では炎症性の熱をもっている状態ですので熱をとる治療を行いますが、色が透明で水っぽく流れ出るような鼻水の場合、体の冷えが原因と考えられているため冷えを除く治療を行います。

また、鼻閉や眼球の充血が見られる場合、鼻粘膜の充血や鬱血がみられます。東洋医学ではこれを「瘀血(おけつ)」と捉えます。

この「瘀血」の病態としてのぼせや、イライラなど「気逆」の状態が一緒に現れることがあります。その場合瘀血や気逆状態を正常に正すツボも用いて施術を行っていきます。

 

アレルギー性鼻炎とは

「アレルギー」とは体の免疫システムが関係して起こる症状で、ある特定の物質に対して起こる防御反応が過敏に起こる体質の人に多く見られます。

「アレルギー性鼻炎」とは鼻の粘膜に入った異物を除去しようという働きが過剰に起こり主に鼻炎状態が続く状態をいいます。風邪の合併症としても同じような症状が見られますが、風邪の症状の原因はウイルスであるのに対し、「アレルギー性鼻炎」の原因は花粉ハウスダストなどが多いといわれています。

 

原因

原因物質はたくさんありますが、抗原にさらされることでアレルギー性鼻炎が出現する点は共通しています。

アレルギー性鼻炎は一年中症状がある通年性アレルギー性鼻炎と、一定の季節に限局して生じる季節性アレルギーに分類されます。

 

通年性アレルギー性鼻炎の原因

ハウスダスト、ダニ、動物の毛、フケ、蛾などの虫等があります。

 

季節性アレルギー性鼻炎の原因

アレルギー性鼻炎の原因(抗原)として最も多いのが花粉で、成人患者の約90%が花粉症といわれています。中でも多いのがスギ花粉症、ヒノキ花粉。次いでイネ科花粉症、ブタクサ花粉症の順になっています。

 

 

症状

くしゃみ、鼻水、鼻づまりが主な症状です。

その他に頭痛、頭重感、発熱、食欲不振、喉、目のかゆみなどの随伴症状が起こることがあります。

頭痛に対する鍼灸治療について
頭重感に対する鍼灸治療について
食欲不振に対する鍼灸治療について

鼻炎

西洋医学的治療

診断のためには問診と診察を行います。症状や発症年齢、症状が出やすい時期、家族歴や他のアレルギーの有無などを確認します。診察は直接鼻の中の観察を行います。

アレルギーの原因物質を探る検査として、血液検査でアレルギーに関連性の深い好酸球やIgEなどを測定します。鼻汁の好酸球を顕微鏡で確認する場合もあります。

また、原因として疑われるアレルギー反応が誘発されるか確認するプリックテスト、皮内テストなどがあります。

アレルギー性鼻炎に対し行われる治療として症状を抑える対処療法と根本的な体質改善が期待できるアレルゲン免疫療法があります。

対処療法として薬物療法が一般的です。内服薬として抗ヒスタミン薬と抗ロイコトリエン薬、鼻に直接投与する噴霧薬、ステロイド点鼻薬などがあります。

アレルゲン免疫療法としてアレルゲンのエキスを少量から体内に投与する「皮下免疫療法」と「舌下免疫療法」があります。

 

 

症例

30代 男性

 

植物の花粉で鼻炎が起こること多いが、季節の変わり目、気温の変化でも鼻炎になってしまう。最近の寒暖差で鼻水が止まらなくなってしまい、平日は薬で誤魔化して乗り切ったが、鼻だけでなく目にも症状がではじめ来院。

学生の頃はアレルギー性鼻炎はなかったが、社会人になり上京して生活のリズムが変わった頃からなってしまった。

鍼に恐怖心はあるがサイトに「痛くない」と書いてあり、鼻も辛いので勇気を出して予約した。

 

当院の治療

鼻周りの局所治療だけでなく、東洋医学的な水分の代謝障害に対する治療をおこないました。

また、社会人になり体質に変化があったとのことでしたので、内蔵機能の向上と自律神経の調節の治療も合わせておこないました。

治療頻度は週1回

 

治療経過

◇1~3回目◇

特に変化なし

◇4回目◇

仕事中に鼻水の量が減ったことに気づいた。徐々に減っていたのか変化に気付かなかった。

◇5~8回目◇

回数を重ねるごとに鼻炎が気にならなくなっていき、薬の量も半分にまで減った。

◇9~10回目◇

日常生活に支障がでないまでに回復した。

 

 

症例 2

20代 男性

昔からもともと花粉症で、毎年春は鼻水、くしゃみ、目のかゆみに悩まされていた。

だが、ここ数年で症状が強くなり、薬の効果も低下してきた感覚があるため、他の方法を探していたところ、当院を見つけた。

とくに鼻水や鼻づまりがひどく、2月~4月にかけてはティッシュペーパーを手放せない状態だ。

花粉症は体質改善が重要と理解しており、長期戦になる事も覚悟している。

仕事はデスクワークも行うが、営業職のため外回りが多く、アレルギー性鼻炎の症状が強く出る日は非常につらい。

鍼灸はたまに首肩こりが酷い時に通っているが、顔への刺鍼ははじめで少し緊張している。

当院の施術

まず、うつ伏せで足や背中、腰のアレルギーに関係する経穴を鍼で刺激し、首肩の硬結にも直接刺鍼し筋緊張を緩める事を目的とした施術を行っていきました。

次に腹部、足、腕や、鼻周囲の鼻炎に効く経穴に刺鍼し、炎症を抑える施術に加え、自律神経やアレルギーに関係する経穴にも鍼やお灸で刺激し、体質改善を目的とした施術も同時に行っていきました。

経過

◇1回目◇

アレルギー性鼻炎に対しては大きな変化はないが、施術後は身体がぽかぽか暖かくなり軽くなった。

 

◇2回目◇

鼻水の量が少し少なくなったような気がするが、日によってひどい時もある。

 

◇3回目◇

いつもより量が少ない実感がある。引き続き鍼灸を継続したい。

 

 

 

執筆者

清水大地

眼精疲労専門の鍼灸師

資格
はり師
きゅう師

2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む

2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立

2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院

2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院

2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院

母指CM関節症の鍼灸治療

日曜日, 4月 19th, 2026

母指CM関節症の鍼灸治療

 

当院ではまず、自律神経測定器にて血管の状態や自律神経のバランスを測定し、現在のお身体の状態を把握した上で治療へ移ります。

自律神経とは私たちの意志とは無関係に作用する内臓機能、血液循環、免疫機能など体の様々な機能を司っている神経で、日中活動時に優位に働く交感神経と、夕方から夜にかけて優位に働く副交感神経この二つを合わせて自律神経といいます。

ストレスや疲労、生活習慣の乱れなどによりこの自律神経のバランスが乱されると全身的な血液循環の悪化や、免疫力の低下を招き、炎症等が治りにくい体質になってしまう原因となります。

東洋医学の特徴である全身を診るという考え方から、自律神経のバランス調整や、ホルモンバランスの崩れも原因の一つとして考えられる場合は内分泌系の機能を調整するツボも用います。

また、東洋医学的観点から「」や「」などの内臓機能調整、「気、血、津液」の巡りを整えるツボも用い全身的なバランスを整えることで本来体が持つ自然治癒力を高めます。

また、母指CM関節症の方の多くは、手をかばう動作で腕や首肩の筋肉の過緊張が見られる場合が多く、そうすると末梢への血液循環も悪くなり関節の変形が進行しやすくなったり、治癒が遅くなる原因となります。そのため、首肩や上腕部の筋緊張を緩める治療を行うことで上肢の筋肉の柔軟性を高め、末梢への血液循環を促進します。

 

母指CM関節症の首肩鍼灸治療

 

その後前腕や手に位置するツボに鍼やお灸で刺激を与え、筋肉の緊張を緩め、血液の循環を促進することで、関節の炎症による腫れや痛みの治癒の促進、変形の進行の抑制、関節可動域の拡大が期待できます。

母指CM関節症の鍼灸治療

母指CM関節症とは

手の母指には3つ関節がありますが、そのうち一番身体に近い関節が手根中手関節で略称として一般にCMと呼ばれます。母指CM関節症は母指CM関節に生じる変形性関節症です。

手指の関節は膝と同じように変形性関節症(軟骨の摩耗や反応性の骨増殖を伴う病気)が生じやすい部位です。

母指は物をつまんだり、握る際に非常に大事で、「曲げる、伸ばす、開く、閉じる、廻す」など様々な方向に動く特徴がありますが、その分負荷がかかりやすく軟骨の摩耗や変性が生じやすいのです。

CM関節症は閉経後の女性に多く、これは女性ホルモンのエストロゲンは腱や滑膜の腫れをとる作用があり、閉経後急にエストロゲンが減少することで腱や関節に炎症が起こりやすくなるためと考えられています。

 

 

原因

過度の関節の酷使や加齢に伴い、この関節を支えている靭帯がゆるくなったり関節の表面を覆う軟骨がすり減ることで発症します。

その他骨折や脱臼の後にも起こることがあります。進行すると亜脱臼を起こします。

 

 

症状

親指の付け根の痛み、腫れ、不安定性などが出現します。特に物をつまむ動作や瓶のふたを開ける時など親指に力を入れる動作で痛みが強く感じます。

親指は手の動作においてとても重要な関節ですのでその他の色々な日常生活動作にも障害が出てきます。進行に伴い関節が亜脱臼して骨が出っ張ってきます。

母指が開きにくくなり、スワンネック変形という独特の変形が徐々に生じてくる場合があります。

 

 

西洋医学的治療

 

診断は症状、圧痛部位の確認や疼痛誘発試験、レントゲン画像から行います。

治療は、初期の段階では消炎鎮痛薬、安静を保つための装具固定、関節内へのステロイド注射などが中心となります。それらの治療を行っても痛みが強く、動きも制限されている場合、あるいは変形が強く不便を感じたり外観が気になる場合などには手術が考慮されます。

傷んだ関節軟骨を切除し腱による関節の安定化を行います。

 

東洋医学的考え方

 

中医学では関節痛や神経痛など痛みの病気を総称して「痺症(ひしょう)」と呼びます。

「痺」には「詰まって通じず」という意味があり、痛みが起こるのは体内の気血の流れの悪さにより引き起こされる症状と考えられています。

「痺症」の内的要因として、血液の流れが悪い、いわゆる「瘀血(おけつ)」の状態であることや、体内にある必要な水分で全身を潤し関節、靭帯、筋肉に潤いを与え動きを円滑にする役割を持つ「津液」が不足したり、流れが悪くなり停滞することや、老化や慢性病などによる血虚、気虚、腎虚などが素因と考えられています。

 

また、外的要因として「風」「寒」「湿」(湿気、冷えなど)などの外邪の影響(季節や環境によるもの)により血行不良を引き起こすと考えられています。

 

五臓六腑のうち筋肉がやせたり、軟骨や骨が変形した状態というのは、「腎」は骨と関係が深く、「肝」は筋と関係が深いといわれ、肝腎の不足と考えられます。

 

「腎」は西洋医学でいう腎機能のほかに生殖機能、ホルモン分泌、中枢神経系や造血などを担っており骨の発育や歯など骨格の形成に大きく関与していると考えられています。

腎は先天の精と後天の精があり、両親から授けられた生まれ持って備えている腎精(先天的なもの)と、食生活や生活習慣などから備わる腎精(後天的なもの)があります。女性は閉経もあることからだいたい49歳から、男性は56歳くらいで衰えていくと言われています。

この腎の衰えにより骨や歯が弱くなると考えられています。また、「肝」は「血」という栄養を蓄え、血流量を調整し筋肉の維持、生成などに関与しているとされています。

「腎」と「肝」は協力関係にあり一方が不調になるともう一方にも影響が及ぶと考えられています。

症例

40代 男性

最近、異動があり職務内容が変わったためパソコン操作が多くなって手の痛みを感じるようになった。特に親指の母指球あたりが最初はコリを感じる程度だったものがどんどんと悪化してパソコン作業をしていると痛みとなって感じるようになってしまった。

仕事を休み休み行ったり自分でもみほぐすなどしてだましだまし行っていたが、痛みが強くなって仕事にも支障が出てくるようになってしまい当院にご来院されました。

施術

まずお身体を診させていただいたところ前腕から母指球にかけての筋肉の緊張が強く首や肩の筋緊張も強く出ているような状態でした。

まずうつ伏せから施術を行い、頸肩周りや肩甲骨周りの筋緊張を和らげてから次に仰向けとなり前腕から母指球にかけて施術を行い筋緊張の緩和や鍼治療の鎮痛効果を目的に施術を行っていきました。

経過は、3回の施術で痛みは3割程度に軽減して仕事に支障がないほどに改善していきました。
仕事が忙しいとどうしても手関節周りの違和感等を感じることがあるためそのような時にメンテナンス的に施術を受けられています。

 

症例 2

 

50代 男性

長年飲食店に勤務し、手首の痛みと戦いながらだましだまし働いてきたが、半年前から左母指の付け根の痛みが強くなりはじめた。

整体や整形外科に受診し治療を受けていたが、なかなか改善されず他の方法を試したいと思い当院を受診した。

左右の親指の付け根が痛く、手を酷使することが多い仕事中はもちろん、それ以外のペットボトルのキャップを開ける動作、タオルを絞る動作、人差し指と親指で物を掴んで持ち上げる動作で痛みが出やすい。

仕事中も時間とともに痛みが強くなり、毎回痛みとの闘いでもある。

まだ変形は見られていないが、軽く圧しただけで強い痛みが出る。

 

当院の施術

まず、腱鞘炎との鑑別のを確かめ目的でグラインドテストやレバーテストといった手関節の簡単な徒手検査を行っていき、手首周辺の熱の有無、腫脹、圧痛、可動域、前腕の筋緊張の度合いを確認していきました。

施術は、肩や首、前腕の筋緊張の緩和、患部の母指CM関節部の痛みが出現している所に直接鍼とお灸で刺激し、鎮痛を目的とした施術を行っていきました。

 

経過

 

◇1回目◇

施術直後は少し痛みが引いたが、また痛みが戻ってしまった。

 

◇2回目◇

あまり大きな変化はない。

 

◇3回目~5回目◇

日常生活での動作では、少し痛みが軽くなったような気がする。

 

◇6回目~8回目◇

日常生活、仕事中ともに痛みが気にならなくなってきた。

忙しい日は痛みが強くなる。

 

◇9回目~11回目◇

以前より痛みが軽くなっている。

 

現在も定期的に施術を継続中

 

執筆者

清水大地

眼精疲労専門の鍼灸師

資格
はり師
きゅう師

2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む

2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立

2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院

2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院

2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院

緑内障の鍼灸治療

日曜日, 4月 5th, 2026

緑内障の鍼灸治療はWHO(世界保健機構)に適応疾患として定義されています。

WHOの適応疾患について←

①緑内障に対する当院の施術

当院の緑内障に対する施術は、第一に目の周辺のツボにハリやお灸の刺激をすることのより目の血行状態をよくします。緑内障は眼底の血流不足で発症するという報告もあり、眼底の血流改善の目的でも施術します。また必要の場合は、電気ハリも用います。緑内障では、眼圧の上昇は症状の進行につながるため眼圧を下げる効果のある経穴に鍼やお灸を用いて刺激していきます。当院の鍼灸施術で、眼圧が低下して安定して緑内障の視野欠損が改善または進行を防ぐことができた方が多くいらっしゃいます。

 

また緑内障を東洋医学的に見ますと五臓六腑の肝と腎が深く関係していると考えられていますので、肝や腎の特に重要なツボも用いてハリやお灸の刺激をしていきます。
東洋医学の特徴である全身を診て治療いくことにより、人間の本来持っている体を正常に戻そうとする自然治癒力を引き出します

緑内障の治療は西洋医学の目薬の治療だけでなく、東洋医学的治療を加えることで症状の改善・症状の進行を防ぐことができる可能性が高まります。病院と並行して鍼灸治療を受けることで相乗効果が生まれることが期待できます。

緑内障の鍼治療

緑内障の原因は眼圧が高くなることが一般的に知られていますが、日本人に一番多いのは、正常眼圧範囲でも緑内障を発症してしまう正常眼圧緑内障です。

緑内障のお灸治療

↑お灸治療も用いて血流の改善を図っていきます。

 

 

②緑内障についての東洋医学的考え

東洋医学では五臓六腑の肝は目に開竅するといわれており、目の疾患は肝機能の障害が深く影響していると考えられています。肝血が不足してしまうと視覚の異常や運動系の異常などがみられます。
また東洋医学では緑内障は瞳孔の疾患と考えられていて瞳は五臓六腑でいう腎に当てはまります。よって緑内障は肝が最も深く関係していますが、腎の疾患でもあります。また肝と腎は相互に依存しており、互いにとても深い関係にあります。

 

様々な研究で明らかになってきた緑内障の発症・進行を食い止める方法

 

緑内障を食い止める

 

緑内障の発症や進行には、眼圧や加齢、酸化ストレスなどさまざまな要因が複雑に絡み合って関与していると考えられています。

・強度近視の人

強度近視の方は、眼軸長が長く楕円形みたくなっている場合が多くただでさえ視神経が障害を受けやすくなっており、緑内障の発症リスクが高いと言われています。よってこれ以上近視が進みにくくするように日常生活で気を付ける必要があります。
スマートフォンやパソコンなどを長時間見ない・一定時間見たら必ず目の休憩時間を取るといったことが重要です。

 

・酸化ストレスをへらす、消去する

体内に取り込まれた酸素のうち数%は活性酸素に変わると言われています。活性酸素は増えて過ぎてしまうと正常な細胞や組織を傷つけてしまうリスク(酸化ストレス)があります。
緑内障の重症度と酸化ストレスを調べた研究では、緑内障が進行している人ほど酸化ストレスが多い傾向があるという結果が出ました。
比較的若い世代にもその傾向が強く、酸化ストレスをへらすことで緑内障の発症リスクや進行リスクを減少させる可能性があります。

酸化ストレスを増やしてしまう要因として、激しい運動や紫外線、精神的ストレス、喫煙習慣、睡眠不足が挙げられます。それらをなるべく控えるようにしてビタミンA/C/Eが豊富に含まれる果物や野菜を摂るようにしましょう。

 

・カロリー制限をすると緑内障の進行予防になる

マウスを使った実験でカロリー制限によって緑内障の進行が抑えられたという結果が出ています。
正常眼圧緑内障を引き起こすマウスに位一日おきに絶食をさせたマウスは、同じように正常眼圧緑内障が発症して通常の食事を摂らせたマウスに比べて視神経の変性が抑えられて見る機能が悪化しにくくなることがわかりました。カロリー制限をすることで活性酸素の発声を抑えることができ、酸化ストレスの軽減に役立ったのではないかと推測されています。

マウスと同じように一日おきの絶食はほかの弊害が起こる場合もありますので腹八分目に食事を抑えるなどして食事量を減らすことを心がけると酸化ストレスを抑えられて同様の効果が得られる可能性があります。

 

③緑内障の鍼灸治療症例

症例1

50代 女性
10年ほど前から緑内障を患っており、一番症状がひどい時は眼圧が24mmHg程と高かった。現在は眼圧が20mmHgと少し下がってはいるものの薬を点眼し続けているため副作用も出てきて本人としては薬を使わないようにしたいとのこと。小さい時から強度の近視で先天性の白内障や網膜剥離も患っており目の疾患は今までも多かった。
目の症状の他に首から肩甲間部にかけて硬く、つらい。睡眠の質が悪く朝すっきりとしないことや冷え性、下痢など自律神経症状もみられる。

 

当院の治療
目ばかりでなく、全身の症状を時間をかけてじっくりと問診した後、自律神経測定器で自律神経の状態を計測しました。
治療方針として
1.自律神経の調整
2.首肩の筋緊張の緩和
3.目の周りの筋緊張の緩和

この3点を重点的に行いました。
この患者さんの場合は鍼灸治療が久しぶりということもあり、最初は刺激量を抑えて鍼も細い鍼を使用し、鍼灸治療の刺激を徐々に体に慣らしていくように施術していきました。

 

治療経過
◇1回目◇
自律神経測定器の結果、交感神経が過亢進の状態でしたので、まず心地よい程度の熱さのお灸で体をリラックス状態に持っていき、副交感神経の活動を上げる施術を重点的に行った。

◇2回目◇
1回目の治療後体が温まった感じが続いて長年の手足の冷えが良くなったと感じたとのこと

◇3回目◇
手足は継続して温かいと感じる。目の状態はあまり変化が見られない

◇4回目◇
首や肩の症状がいくらか和らいできた

◇5回目◇
見えづらさなどの目の状態が少しずつ改善されてきた。

◇6回目◇
眼科で眼圧を測定したところ眼圧が14~15mmHgと下がっていた。このままの眼圧だと薬の量を将来的には減らしていけるとのこと。

 

症例2

40代 男性

 

◇症状◇

3年前ほど前にたまたま検査を行った際、眼圧が高いことが発覚した。正常眼圧が平均14、15ぐらいなのに対し、両目とも25であった。自分で生活面での改善を行った結果、19まで落ちていたが、このままの状態が続けば視野傷害が出現する恐れもあり、それを鍼灸治療で食い止めたいという思いから当院に来院した。目のかすみが若干あるが緑内障自体の症状はまだない。

 

◇当院の治療◇

まずは自律神経測定器にて現在の身体の状態を計測。自律神経の乱れもあり、血管の働きも低下していたので、自律神経調節の治療を行った。房水の排出を狙い目の周りにあるツボに刺鍼をし、そこに低周波を流した。デスクワークが多く目への血流の妨げになっていると考えられる首肩周りの緊張を取るため首肩、肩甲骨まわりにも刺鍼。

 

・1回目
施術後、目の疲れが軽くなったが、目のかすみがまだ目立つ。

・2回目
目の疲れがだいぶ取れてきた。かすみも薄くなってきた。

・3回目
眼科で精密検査を行ったところ、眼圧が19のままであった。

・4回目
かすみがさらにとれてきている。

・5回目
かすみが取れてきて、目も疲れにくくなってきた。

・6回目
再び検査を行った結果、眼圧が16まで下がっていた。

 

 

症例3

50代 男性

 

1年前にかすみやドライアイが気になり始め、半年前から視界が一部黒くなった事に気がついた。急いで病院で受診したら緑内障と診断された。

眼圧は当初、右眼が40、左目が20と右眼が特に異常に高い状態だった。

右眼の手術を受けて正常範囲内まで下がったが、また一時的に40まで上昇し、現在は両目25前後で落ち着いている。

正常範囲内まで眼圧を下げることを希望して来院した。

高眼圧の影響で常に頭痛に苦しめられている。

また、デスクワークやストレスの影響で首肩、背中の筋緊張が強く見られた。

 

当院の施術

 

まず、自律神経測定器でお身体の状態を確認しました。

運動習慣がなく、食生活も脂質が多いものを好むという事のためか、血管の弾力性が低下しており、血管年齢が20歳も実年齢を上回ってました。また、交感神経と副交感神経の割合が9:1とバランスがかなり乱れており血流低下、自然治癒力の低下など身体の機能が正常に活動していないことが予測されました。

 

施術内容としましては、自律神経調節治療、首肩、背中の筋緊張緩和、眼の周囲に刺鍼し低周波で刺激する鍼通電療法を行いました。この3つを組み合わせることにより、眼の血液循環が改善し、房水が排出されるようになります。

通院間隔は最初の1週間は1回~2回、眼圧が正常範囲内で安定してきたら、2週間~4週間に1回とメンテナンスとして通っていただいています。

 

経過

 

◇1回目◇

身体がリラックスできて、眼もスッキリした。

◇2回目◇

とても眠れるようになったが、忙しいと心身ともに疲労感が強くなる。

◇3回目◇

身体の疲労感が取れ

◇4回目~10回目◇

定期検査で右14、左13まで眼圧が低下していた。

◇11回目~15回目◇

視野狭窄の進行が止まっており、眼圧も前回の検査と同じ数値だった。

◇16回目~20回目◇

繁忙期や気温の急激な低下など複合的な要因があり、眼圧が右16、左15と少し上昇した。

◇21回目~25回目◇

また眼圧の低下がみられ、両目とも13で落ち着いている。

現在は月に1回の頻度で定期的に通院中。

 

症例4
50代 男性

幼少期より近視であった。3年ほど前から、眼科の検査で眼圧が両目とも20mmHgあり、点眼薬は使用せず、様子をみていた。今回、定期検査の結果、眼圧が両目とも23mmHgとなり、薬をあまり使いたくないため、当院へご来院された。目の痛み、視野欠損や頭痛の症状はない。日常的にパソコンを使用するため、眼の疲れを感じている。また、仕事が忙しく身体の疲労や、首肩こり、腰痛などの症状もある。

施術

全身の筋緊張緩和や血流改善のため、自律神経調整施術を行いました。

触診では、首肩から腰にかけて強い筋緊張がみられたため、うつ伏せの際は首肩と腰に鍼通電を行い、筋緊張の緩和を図りました。

仰向けの際には、房水および血液循環を促すため、眼の周囲に鍼通電を行いました。

さらに、身体の自然回復力の向上、副交感神経の働きを高めるため、全身的な自律神経調整施術を行っていきました。

来院頻度は1週間に1回。

一回目

施術後は目が軽くなった。

二回目〜七回目

眼精疲労と首肩の凝りが軽減された。

八回目

眼圧が右目は18mmHg、左目は20mmHgにまで下がった。

一五回目

定期検査の結果、眼圧が両目とも18mmHgまで下がった。

視野検査の結果も問題がなかった。

以降も正常眼圧を維持するため、来院頻度を下げご来院中。

 

 

症例5

50代 女性

◇症状◇

2年前ほど前に眼科で緑内障の兆候があると診断されたがまだ目薬を使うレベルではないとの判断で経過観察だったが、最近、左目の視野の一部にモヤがあることに気づき当院を受診。

眼圧は21~22mmHgと境界線の状況。進行しないよう現状維持を希望されている。

 

◇当院の治療◇

首の凝りと後頭部のつまりが強く、自覚として眼の奥の重さがある。

自律神経の調節を目的に全身治療、首と後頭部へは筋肉まで刺入し筋緊張を緩めた。眼の周りのツボへ刺鍼を行い血流改善を促した。

 

・1回目
施術後、なんとなく流れが良くなったような感覚があった。

・2回目
当初の自覚的症状から6~7割くらいになった。

眼圧は15~16mmHgと低下していたが、正常眼圧緑内障の場合12mmHgくらいまで下げた方が良いと医師から言われている。

・3回目
施術後しばらくは感じないが、日数が経つにつれ左目の奥の重だるさが再発してくる。

・4回目以降
重だるい感じやモヤは軽減され、治療効果の維持する日数は伸びているように感じる。

眼圧と体調を維持すため、月に1回のペースで治療を続けている。

 

 

④緑内障の日常生活での注意点

緑内障は症状が進行すると失明にまで至るとても怖い病気です。視野欠損や中心暗点の症状に気づいた時点で症状がかなり進行していることも多いので、普段の日常生活で日ごろから緑内障にならないように予防していく必要があるのです。
日常生活で緑内障を予防するために

・糖分を控える
糖分を過剰摂取すると血液中の糖分が増えて血液はドロドロ状態となりやすくなってしまいます。眼の血管は細かい血管が多く血液がドロドロ状態ですと詰まりやすくすぐに血行不良の状態へと陥りやすくなります。眼底の血流不足は緑内障の原因となるとも言われるため日常生活での糖分の過剰摂取は控える必要があります。

・アルコールを控える
過度なアルコール摂取は、眼圧を高くすると言われ緑内障の原因になる可能性があります。また東洋医学的に診ても目と肝は関係が深く、アルコールにより肝が痛めつけられて目の症状が出やすい状態となってしまいます。

・目の疲れを溜め込まない
普段、パソコン作業やスマートフォン操作で多くの時間を費やす方は特に目の休息を意識して目を休める時間を確保するように心がけましょう。近くのものを見るということは人間の目にとってはとても負担の大きいものとなります。作業に合間で遠くのものにボーっと視点を合わせるようにして目の筋肉を休息させましょう。

・適度な有酸素運動
有酸素運動は高まりすぎた交感神経の活動を抑制させて副交感神経の活動を高めるリラックス効果があります。すると、全身の血行は良くなり、緑内障の予防となります。

 

 

⑤緑内障とは

緑内障とは何らかの原因で視神経が障害されて視野が狭くなる疾患です。緑内障では一般的に自覚症状はほとんどなく、知らないうちに病気が進行していることが多くあります。視野障害の進行としてまず目の中心を少しずれた場所に暗点ができます。
実際にはその暗点は両目で見ることにより補われたり、目を動かすことにより気付かないことが多いようです。症状が進行してくると暗点は徐々に拡大していきます。視野はさらに狭くなって、ついには日常生活に支障をきたすようになり、さらに放置すると失明に至る場合も少なくありません。緑内障は糖尿病性網膜症を抜いて一番の失明の原因となっています。

 

※眼圧が低いと…
緑内障は眼圧が高くなってしまい眼球が視神経を圧迫してしまうことにより視神経細胞を傷つけて視野欠損や視力の低下を招く疾患です。では、逆に眼圧が低すぎる場合は、目に何か不具合を生じさせるのでしょうか。
眼球内の硝子体の中には房水と言われる液体が入っています。房水は毛様体で生成されて硝子体内に排出されます。硝子体内には欠陥が存在しないために房水は、硝子体内の一定の圧力によって循環することで栄養を運ぶ役割や眼球の形を保つ重要な役割があります。この圧力を保てないと房水の働きが十分にできなくなってしまったり眼球の形を正常に保つことが難しくなってしまうのです。もちろん眼圧が高くなってしまっても視力や視野に影響を与えてしまいますが低すぎてもダメなのです。
眼圧が低すぎる状態は、眼球の形を一定に保つことが難しくなるためピントを合わせずらくなってしまうのです。すると視力が低下するばかりでなく物が歪んで見えたり、ひどいと歩くこともままなくなり日常生活に大きな支障をきたしてしまうのです。
正常な眼圧の範囲は、一般的に10~20㎜Hgと言われており、眼圧が10㎜Hgを下回ってしまった場合注意が必要です。ちなみに眼球はまぶたを閉じれば自分でその硬さを知ることができます。眼球を抑え過ぎるのは目に良くないことですが、自分の眼球の硬さを知ることは病気の早期発見に役に立ちます。

目の構造

 

②緑内障の原因

緑内障は眼球における房水の流出路が障害されて起こると考えられています。目の中には血液のかわりとなって栄養などを運ぶ、房水とよばれる液体が流れています。
房水は毛様体で生成されてシュレム管から排出されます。隅角はその経路の一部であり、緑内障にとってとても重要な場所です。眼の形状は房水の圧力によって保たれていてこれを眼圧といいます。緑内障はその眼圧が上昇することによって視機能が障害される疾患でもあります。緑内障の種類は5つあります。

ⅰ)原発閉塞隅角緑内障
虹彩の根もとが前に押し出されて隅角が狭くなり、房水の流出が悪くなって緑内障が起こります。中高年の女性に多いとされています。急性型と慢性型があります。急性型は眼圧が急に上がった状態で眼痛とともに頭痛や吐き気、嘔吐などがしばしば合併しますので内科疾患と間違えられる場合があります。
他覚的所見として瞳孔は散大して結膜の充血も強くみられます。慢性型は症状が軽い時は、頭痛や眼のかすみ・軽い痛みがあります。重い時は急性型の症状が現れることもあります。

ⅱ)原発開放隅角緑内障
隅角は狭くないが、その機能が悪く、房水の流出が障害されるもので慢性に経過します。正常よりも眼圧がやや高い状態が続いて、そのため視神経が障害されて、次第に視野が狭くなって視力も低下していきます。
そして視神経までも委縮してついに失明に至る場合もあります。また頭痛・軽い眼痛や眼のかすみといった症状を訴えることもあります。

ⅲ)正常眼圧緑内障
眼圧は正常範囲(10~21mmHg)であるが、視神経が障害されて視野の狭窄が見られるものをいいます。緑内障は、眼圧が高くなることが原因だと知られていますが、実は日本人で一番多いのが、この正常眼圧緑内障です。
視神経の障害を起こさない眼圧には個人差があり、人によっては低い眼圧でも視神経障害を起こすことがあります。眼圧が正常であること以外は原発開放隅角緑内障と同じ症状が現れます。

ⅳ)続発緑内障
ぶどう膜炎・ステロイド薬の長期点眼・外傷・眼内腫瘍・網膜疾患などでも緑内障の症状が起こる場合があります。

ⅴ)先天緑内障
隅角の形成不全による房水の流出障害で起こります。角膜が混濁するほか、乳児の場合は眼球の伸展性あるため眼球全体が大きくなります。自覚的に羞明や混濁などの症状があります。

Ⅵ)薬の副作用
薬の副作用でも緑内障が起こることが知られています。特に抗精神薬や抗不安薬、睡眠導入剤において目の副作用として原発性閉塞隅角緑内障があります。日本緑内障学会が行った調査によりますと有病率は決して多くないとされていますが、緑内障の急性発作が起こる危険性があると示されています。また多くの精神疾患に関する薬には目に対する副作用があると報告されています。ムスカリン性アセチルコリン受容体遮断作用による調節障害により目のかすみ症状が起きることがあります。その他の精神疾患薬の副作用として首や顔・眼球の筋肉にゆっくり持続的な異常収縮が起こることがあります。目ではまれに眼球上の瞼のけいれんが起こることがあり、注意が必要です。

 

 

執筆者

清水大地

眼精疲労専門の鍼灸師

資格
はり師
きゅう師

2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好医院にて多くの臨床経験を積む

2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立

2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院

2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院

2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院

耳閉感(耳が詰まる、耳が詰まった感じ)の鍼灸治療

火曜日, 3月 24th, 2026

耳閉感とは

耳がつまる感じとは、専門用語では耳閉感(じへいかん)といいます。耳閉感はごくありふれた症状で誰でも一度や二度は経験していることと思いますが、原因はいろいろなことが考えられます。

また、「耳がつまった感じ」、「塞がった感じ」、「耳の中に水が入った感じ」、「膜が張った感じ」など耳閉感の訴え方は様々です。

耳閉感

 

耳閉感の原因

 

耳閉感は聴覚路のどこが原因でも起こります。代表的なものとして、耳垢や気圧の変動などで耳管が影響を受ける、中耳炎で水や膿がたまる、その他メニエール病や突発性難聴などがあります。

 

耳閉感を伴う主な疾患

 

・急性中耳炎

喉の奥から耳管を介してウイルスや細菌が中耳で炎症を起こしている状態です。風邪などをきっかけとして起こります。

中耳炎に対する鍼灸治療

 

・慢性中耳炎

鼓膜に穴が開いて中耳の炎症が慢性化した状態です。

 

・滲出性中耳炎

耳と鼻をつないでいる耳管の機能不全や副鼻腔炎、アデノイド増殖症などの鼻の病気が原因で鼓室に浸出液が持続的に溜まる病気です。幼児期、学童期前半までのお子さんに多い疾患です。

 

・好酸球性中耳炎

中耳の粘膜に血球の一つでアレルギー疾患と関連がある好酸球が浸潤し、にかわ状の浸出液が溜まる中耳炎です。
難治性であり慢性副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎、気管支喘息が合併していることがほとんどです。貯留液が中耳腔に溜まることで難聴や耳閉感、耳鳴りなどが生じます。

 

・耳管狭窄症

耳管の換気機能が低下して、鼻の奥から中耳(鼓膜の内側)に空気が通らない病気です。

 

・耳管開放症

正常な耳管の閉開が出来ず、耳管が常に開放、またはほとんどずっと開放されいている状態です。短期間での無理なダイエット、ストレス、手術などによって体重が大きく減少したときに、耳管近くの脂肪が落ちることが原因になります。耳閉感、自分の声が響く、めまい、難聴などの症状を伴います。

耳管開放症の鍼灸治療

・突発性難聴

内耳障害により、突然聞こえの悪くなる病気です。はっきりとした原因はわかっていませんが、ストレス、慢性疲労などが発症と関わっているのではないかと言われています。耳閉感、耳鳴り、めまい、吐き気などの症状を伴います。

突発性難聴の鍼灸治療

 

・低音障害型感音難聴

低音の周波数の聞こえに支障が出るのと同時に耳閉感があるのが低音障害型感音障害です。
はっきりとした原因は不明ですが、大きなストレスを感じたり、睡眠不足や疲れ、体調不良などが続く度に何度も起こるようになります。

 

・メニエール病

内リンパ液が過剰にたまり、内耳が浮腫んだ状態です。はっきりとした原因はわかっていませんが、耳閉感、難聴、耳鳴り、めまいなどの症状を伴います。

メニエール病に対する鍼灸治療

 

・聴神経腫瘍

聴神経を包む細胞から発生する良性腫瘍です。平均して一年間で直径で約2mm弱大きくなるといわれています。増大してくると聴神経のすぐ隣の顔面神経の圧迫により難聴、耳鳴り、めまい、顔面神経麻痺が起こってくるようになります。

 

・耳垢栓塞

耳垢が完全につまってしまい、鼓膜が見えない状態です。

 

・外耳炎

鼓膜の手前を指す外耳(外耳道)と呼ばれる部位に炎症が起こる病気のことです。耳かきや耳の中をかくことなどで外耳に傷ができ、最近が感染することで発症します。

 

 

西洋医学的治療

問診では聞こえ方や最近の体調、ストレスの有無などについて確認します。外耳や中耳は、顕微鏡または内視鏡で診ることで状態が把握でき、そこで異常がなければ内耳の疾患の可能性が高くなります。中耳炎の場合は鼻の中も確認します。

 

検査

・鼓膜所見

耳垢などがあれば視診で分かります。

 

・聴力検査・ティンパノメトリー

中耳や内耳の評価を行います。

 

西洋医学的治療

 

耳閉塞感の治療は、原因となる疾患の治療を行うことで改善されます。

外耳道の異物や耳垢栓塞の場合、異物や耳垢を取り除きます。外耳炎は炎症を抑える処置や内服治療、滲出性中耳炎は鼓室の中の貯留液を取り除いていくための鼓膜切開またはチュービングが必要になります。

好酸球性中耳炎はそれらに加えて中耳に直接ステロイドを注入します。鼻や副鼻腔の炎症を抑えるため、鼻処置やネブライザー療法も必要となる場合が多いです。その他、マクロライドの少量長期療法、抗アレルギー剤内服を行うこともあります。

また、内耳疾患から耳閉感がある場合、内リンパ水腫という病態を取り除くことが必要なので、日常生活ではなるべくストレスを溜めないようにしつつ、高浸透圧利尿剤を内服します。ビタミンB12やアデホスなどを内服し、内耳の代謝を助けることも有効です。

 

耳閉感に対する東洋医学的考え方

耳閉感を東洋医学的に考えると、気滞血瘀(きたいけつお)、腎虚、水滞が挙げられます。

この気滞血瘀は首周辺の筋肉のコリなどで血行をはじめとする代謝が低下して気や血が滞った状態を指します。

五臓の腎は「腎は耳に開竅する」と言われ、泌尿器以外に免疫、生殖、骨、耳、髪、成長に関係すると考えられています。年齢を重ねるごとに腎の機能は低下し骨や歯は弱くなり、耳が弱くなると耳鳴りや難聴をはじめとした耳の異常を起こしやすくなります。
また、体質の虚弱や慢性疲労などで腎虚を生じる場合もあります。

水滞は水毒とも呼ばれ、いわゆる浮腫みに起因するもので、水分の取りすぎ、お酒の飲みすぎ、内臓機能の低下、自律神経のバランスの乱れなどから体の中の水分の巡りが悪くなると耳にも余分な水が溜まりやすく、それが原因でめまいや難聴、耳閉感などの症状を引き起こすことがあります。

 

 

当院の耳閉感に対する鍼灸治療

当院では、内耳の血液循環やストレスなどに関わる自律神経のバランスを機械で測定し、お体の状態を把握したうえで治療へ移ります。

自律神経の調整施術を行い免疫機能、内臓機能、血液循環を整え症状が治癒しやすいお体の状態へ整えます。

東洋医学的観点から腎を補うツボや気・血・水の流れを整えるツボを取り入れます。また、腎と関係の深い肝のツボなどにも刺激を与えます。

また、首や肩周りの筋緊張は耳への血流に大きく影響を及ぼします。そのため首や肩の筋緊張を緩める施術も行います。

耳閉感に対する首周りの治療

さらに、直接耳の周囲のツボに鍼やお灸で刺激を与えることで、血行を促進し耳の機能を整えていきます。

 

耳閉感の鍼灸治療症例

 

症例 1
20代 女性

1年ほど前から耳のつまりを感じるようになった。症状が起こる頻度は徐々に増え、今では毎日症状が起こる。耳がつまる時は自分の声が響いて聞こえる。耳のつけねでパキパキと音が鳴ることがあり気になる。耳鼻科では耳管開放症と診断され、半年前までは漢方などを服用していたが改善がみられなかった。

ストレスの自覚はなく、慢性的に首や肩のこりがある。

施術

全身的な血液循環の改善、治癒力回復のため自律神経調整を行ってから、耳周りの循環改善のため、耳周りのツボに鍼とお灸を行いました。首肩の筋緊張が強かったため、首肩の筋肉にはしっかりと刺激を入れ、筋緊張の緩和を図りました。

一~二回目

施術後は、首肩コリが楽に感じた。耳のつまりや音が少し減った。

三〜六回目
症状は軽減してきている。

鍼の刺激に慣れてきたため、首肩と耳周りに鍼通電を行っていきました。

七回目以降
耳のつまりはほとんど気にならないぐらいに解消された。パキパキと鳴る音は、以前は左右差があり左の方が大きかったが、同じくらいの大きさになった。まだ少し気になるため、通院加療中。

 

症例 2
60代 女性

以前から左耳が水に潜った時の様な詰まり感があり、聞こえにくくなることがある。 なるべくステロイドは使用したくないため、漢方薬を服用し、月に2回びわの葉灸を受けているがここ1年は耳の詰まりが頻発している。 慢性的に首肩こりがあり、最近は原因不明の微熱が起こり、発熱すると倦怠感で活動に支障がでる。

治療(週に1回)

1回目

首肩は皮膚表面から深部まで張った感じであったため、全身の緊張を取り、循環改善を目的に施術を行った。

経過 2回目(1週間後)

治療5日後に耳の違和感があったが、その日以外は特に感じなかった。 7.2°の微熱があった。

4回目

耳の違和感は時々あるが、長く続くことは無くなった。 日により微熱は起こる。

5回目

耳の症状はほとんどなくなった。 1日おきだった微熱が2日おきくらいになった。

9回目

耳の違和感は時々感じるが気にならない程度で安定している。 微熱は週に1回程度あるが、気候や忙しさが関係している様子。 8回目からは鼻周りの施術も追加 頬が緩んだことで表情が明るくなり、目的を体調維持と美容に変え隔週で治療を継続している。

症例 3

40代 女性

2週間ほど前に低音障害型難聴を発症した。耳鼻科での検査の結果、右耳の低音の聴力低下がみられた。耳鳴りはないが、耳閉感が気になる。慢性的な首肩こりがある。発症時は、仕事で大きなプレッシャーがあり、忙しく睡眠不足が続いていた。耳鼻科で処方されたステロイドとビタミン剤を服用している。

施術

精神的ストレスや、睡眠不足による慢性的な疲労により自律神経の乱れ、内耳の循環不良が起きていると考えられる。首肩には強い筋緊張がみられた。内耳の循環改善のため耳周りのツボに鍼通電を行い、身体の回復力を高め疲労やストレス緩和のため、全身のツボを用いた自律神経調整施術を行っていきました。

一回目

施術後はリラックスでき、睡眠時間が伸びた。

二回目 

耳の聞こえは良くなっている感じがする。耳閉感は残っている。

三回目

耳鼻科での聴力検査の結果、聴力はほぼ改善している。耳のつまりを感じる時間帯が減っており、程度も軽減している。

五回目

首肩こりが軽くなり、身体の調子が良い。耳閉感はあまり気にならなくなった。

 

ドライマウスに対する鍼灸治療

土曜日, 3月 21st, 2026

ドライマウスに対する当院の鍼灸治療について

 

ドライマウスとは、その名の通り口の中が乾いてしまうことで様々な不快な症状を引き起こしてしまい、生活の質が著しく低下してしまうこともあります。

ドライマウスでは唾液の分泌が低下してしまっています。唾液には、

唾液の作用

があります。

唾液の分泌が低下してしまいますと、歯の病気歯周病などにかかりやすくなってしまいますし、さらには口臭の原因食べ物が飲み込みづらくなり食欲の低下などにもつながりかねません。

当院が施術するドライマウスの鍼灸治療では、3つのポイントに重視して行っております。

ドライマウスの施術ポイント

 

・自律神経の調整施術

自律神経とドライマウスに関係するのと疑問を持たれるかもしれませんが、実は唾液を分泌する唾液腺は自律神経である副交感神経と交感神経とに支配されており、唾液分泌が反射的に調節されています。
主に副交感神経刺激時にはサラサラとした唾液が分泌されて、交感神経刺激には主としてネバネバした唾液を分泌させます。
よく緊張した状態では、口の中がネバネバして乾くような状態となりますが、交感神経は身体が緊張時に働く神経ですのでその反応として口の中がネバネバするように感じるのです。
ドライマウスの原因は様々なものが挙げられますが、ストレスの一つの原因だと考えられており自律神経の状態も関係してくるものと考えられます。

自律神経測定pptx

当院では現在の副交感神経・交感神経の状態、どちらが優位に活動しているのかを把握した上でその方々に合わせた施術を行っていきます。
ドライマウスでご来院される方の多くは、副交感神経の活動が弱い方が多いので基本的に副交感神経の活動を高めるようなお灸でリラックスできる治療も行っていきます。

自律神経調整

 

・首肩回りや手足のツボを刺激

自律神経の状態を整えるうえで首肩回りや背中の施術は特に重要となっています。脊柱の周りに自律神経節なども存在しており、背部の施術でも自律神経の状態を整えていきます。

当院のドライマウスの施術ではまずうつ伏せで背部や頸肩周りの施術を行ってから次に仰向けとなってお腹や手足さらに頬部を中心に施術を行います。

ドライマウスに関連するツボは頬部に多くあるため頬周りの施術は重要となってきますが、上肢にある合谷や下肢にある足三里太谿といったツボもドライマウスに関連したツボであるためそれらも刺激していきます。

ドライマウスの首肩治療

 

・頬部へのツボの刺激

頬部にある下関・頬車・地倉・廉泉などといったツボに鍼を刺して唾液分泌を促します。それらのツボに鍼を刺して電気を流す鍼通電治療をおこなうことで唾液分泌量が増加したという研究結果もあります。

ドライマウスの電気鍼

 

当院ではこの3つのポイントを重点的に行うことでドライマウスの改善をはかっていきます。
鍼が初めてで少し抵抗があるや電気を流すのが怖いといった方もいらっしゃいますので最初は刺激量はご相談の上決めさせて頂いてなるべく患者様の身体に負担をかけさせないように努めておりますので、何なりとご相談下さい。

 

症例

50代 女性

シェーグレン症候群によるドライマウスに苦しんでいる。

普段から飴を舐めていないと口が乾いてしまい、食事の時は水が手放せない。

とくにパンやビスケットなど水分が少ない食べ物を食べると口や喉に張り付いてしまい非常に苦痛を感じる。

もともとストレスはあまり感じる方ではなかったが、ドライマウスの症状がストレスになりますます口の渇きがひどくなったような気がする。

趣味や湯船に浸かったりリラックスしている状態になると口の渇きは多少マシになる。

当院の施術

自律神経測定器で自律神経の状態を確認しました。

自律神経の状態は、交感神経の働きが過剰になっており副交感神経とのバランスが大きく乱れた状態でありました。

唾液は、ネバネバした粘液性唾液とサラサラした漿液性唾液があります。粘液性唾液がは交感神経によってコントロールしており、緊張したりストレスを感じることで交感神経が高まり粘液性唾液が多く分泌されます。粘液性の唾液が多くなると口がネバネバして乾いた状態になってしまうので、シェーグレン症候群に加え、自律神経の乱れがドライマウスの症状を増悪していることが考えられます。

施術内容は

①自律神経の調節

②首肩の筋緊張の緩和

③顎や耳の下の経穴に鍼通電を施す唾液腺への刺激

以上を中心に行いました。

施術間隔は週に1~2回。

経過

◇1回目◇

施術中に唾液が出てきた感覚があったが、大きくは変化がない。

◇2回目◇

施術後に唾液が滲み出てきた。その後の食事もいつもより楽に食べることができた。

◇3回目◇

食事中に水を飲む回数が減ってきた。

 

症例 2

60代 女性

2年前から口腔内の乾燥感を自覚し始め、特に夜間から朝方にかけての乾燥が強く、睡眠が妨げられることもあった。唾液の分泌が少なくなり、食事がしづらい、話しにくいといった症状も伴っていた。歯科医院で口腔乾燥症と診断され、保湿剤や人工唾液を処方されたが、一時的な効果しか得られず、根本的な改善を求めて鍼灸治療を希望された。

唾液の減少のため食事中の嚥下困難で水が常時必要になり、飲み物がないと飲み込めない。また、会話時にもすぐに口が乾いてしまう。

当院の施術

唾液の分泌は自律神経がコントロールしているため、自律神経を調節する施術をベースに、翳風(耳下腺の近くにあり、唾液分泌促進を期待)頬車( 顎関節や咬筋に関連し、唾液腺の活性化を促す。)廉泉(舌の動きや唾液分泌に関連するツボ。)といった経穴を電気鍼で刺激し唾液の分泌を促す施術を行いました。

経過

◇1回目〜3回目◇

夜間の口渇感がわずかに軽減。日中の乾燥感も少し改善が見られた。

◇4回目〜6回目◇

 夜間目が覚める回数が減少し、睡眠の質が向上。食事の際の嚥下も以前より楽になったと感じるようになった。

◇7回目〜10回目◇

口腔内の潤いが持続する時間が増え、保湿剤の使用頻度が減少した。目の乾燥感も軽減された。舌の乾燥も改善傾向が見られた。

◇11回目以降◇

 症状は安定し、良好な状態を維持。現在も月に1〜2回のペースでメンテナンス治療を継続中。

 

症例 3

40代女性

3年ほど前から、ドライマウスの症状に悩まされている。病院での検査の結果、特に問題は見つからなかった。ほとんど唾液は出ず、出たとしてもネバネバとした唾液が少し出る状態。食事は水を飲みながらでないと食べられない。

施術

自律神経測定器の結果、交感神経が過剰に優位な状態で、身体の疲労が溜まっている状態でした。唾液腺は自律神経の支配を受け、サラサラとした唾液は副交感神経の働きによって分泌が促されます。慢性的な疲労や仕事のストレスにより交感神経が優位な状態が続き、唾液の分泌が減少する可能性があります。

全身のツボを用いた自律神経調整施術と、唾液腺を刺激するために顔面部への鍼やお灸、頬に鍼通電を行いました。

治療頻度は週に1回。

一回目

唾液の分泌に変化はなかった。

二~五回目

ネバネバだが唾液の量が増えてきた。

六~十回目以降

サラサラとした唾液も出るようになったが、安定して出続けない。

十一回目以降

安定して唾液が出るようになった。

 

 

症例4

30代 男性

15年前から唾液が泡状になり、飲み込むことで空気がお腹に溜まる。話す時も泡が気になるため人と話すことが苦手になっていた。

自覚的には唾の量が多いと思っていたが、病院ではドライマウスと診断を受け、体質改善を目的として当院を受診。

唾液が気になりだした頃から寝つきも良くない。

 

当院の施術

施術を始めるため横になったが、肩が上がって力が抜けない。力を抜くように声掛けしても、力の抜き方がわからないとのこと。

自律神経を整える目的で腕のツボに100Hzで15分パルス治療を行い、首肩から背中は筋肉を緩め、唾液腺に関わるツボへ刺鍼を行った。

週に1回の治療。

 

経過

◇1回目〜2回目◇

特に変化はなく、入眠も時間がかかる。

◇3回目◇

 今週は良かったが、治療当日は口の乾く感じが強い。泡は当日までほぼ感じなかった。

◇4回目〜7回目◇

唾の事を気にすることが減り、睡眠も落ち着いていたが、仕事のストレス等で症状が悪化することもある。

◇8回目以降◇

 口の状態は安定。首の凝りが唾の状態と関連している自覚があるため、現在も月に2〜3回のペースでメンテナンス治療を継続中。

 

 

ドライマウスの鍼灸治療のエビデンス

日本における1997年の研究ではドライマウス・ドライアイが主症状となるシェーグレン症候群患者12例と健常成人群5例に対して顔面部へ鍼を刺して低周波鍼通電療法を10分間行い唾液分泌量および涙液分泌量にどのような影響を及ぼすか比較試験を行いました。報告では、唾液障害重症度によって差異は生じるが、低周波鍼通電療法で唾液及び涙液が増加したという結果が出ています。

別の1999年の研究でも口内感想を訴えるシェーグレン症候群の患者11例を含む32例に足して鍼治療の効果を検証した比較試験があります。その結果、鍼治療1カ月後で25例中18例(72%)の唾液分泌量が著しく増加して、6カ月後では23例中17例(74%)の患者に分泌量の増加が見られました。

これらの結果から鍼刺激による唾液分泌量や涙液分泌量の増加についてはカルシトニンなどの血管拡張物質の作用やアセチルコリンの関与によって唾液腺血管の拡張さらに神経ペプチドの活性化などによって分泌量が増加したと考えられています。

※参考文献
『鍼灸臨床 最新科学』 医歯薬出版株式会社

ドライマウスの原因

ドライマウスの原因は様々なものが挙げられます。最近口がよく乾くと言って放置しておくと大変なこと病気が隠れている場合もありますので一度内科などを受診してしっかりと検査することをお勧めします。

ドライマウスの検査から糖尿病シェーグレン症候群などの自己免疫疾患が分かる場合もあります。

シェーグレン症候群の鍼灸治療について

 

他にもドライマウスの原因となるものにストレスからくる自律神経の状態が良くないことなどや咀嚼時間が短いなども挙げられます。

よく噛むことで唾液は分泌されます。しかし、食生活の変化で近年ではよく噛まない人が増えていると言います。咀嚼は唾液の分泌を促すばかりでなく唾液腺自体が衰えていくことでますます唾液の分泌量が低下してしまうのです。

 

ドライマウスチェックシート

ドライマウスチェックシートに当てはまりお困りの方はお気軽にお問い合わせください。

 

妊娠期の諸症状に対する鍼灸治療

土曜日, 3月 21st, 2026

妊娠期の諸症状に対する鍼灸治療

 

東洋医学では、主に腎虚』『風寒』『寒湿からくると考えられます。
腎虚からくる腰痛では
・腎兪
・太谿
・委中

などを使います。

風寒や寒湿などには
・三陰交
・腎兪
・委中
・陽陵泉
・崑崙

などを使います。

 

妊娠期の諸症状の鍼灸治療

 

関節や筋肉
骨盤周囲の関節や靭帯には関節運動をつける手技を行い、圧痛点などを施術していきます。
針治療が苦手で身体が緊張してしまう方には、鍼を使わず手技療法とお灸で施術しますのでご安心してください。

 

骨盤周囲への鍼灸治療

 

東洋医学での微弱陣痛

東洋医学では、気血両虚が原因になります。それ以外にも気滞お血なども考えられます。
気血を補うために

・太谿
・復溜
・三陰交
・足三里

などを使用します。それ以外にもお血や全体の状態から経穴を決めます。

現代医学的な鍼灸では、子宮の収縮力を高めることを目的に交感神経を緊張させることを治療目的にします。副交感神経である骨盤神経を刺激することでも効果が期待できるので、骨盤や腰部の経穴を刺激します。

妊娠中の腰痛

 

妊娠中に腰痛を感じる割合は全体の50%前後と言われています。妊婦はお腹が大きくなるにつれて反り返る姿勢になるため自然と腰に負担がかかりやすくなります。妊娠中の腰痛は妊娠前期のようにお腹が大きくなる前から感じることもあります。
心理的要因や自律神経の不安定などが関係していると考えられます。お腹が大きくなるにつれて骨盤の形が変わってくるため骨盤周りの関節や靭帯からくる痛み腰の負担からくる腰部周辺の筋肉からくる痛みがあります。
妊娠中の腰痛には薬物の投与は胎児への影響から使用を控えたいと考えられるため鍼灸治療や手技療法などが効果的な治療法の一つだとおもいます。

 

 

自律神経関連や心理的要因も治療の必要があります。自律神経測定器で交感神経と副交感を調べてバランスがとれるよう治療していきます。全身の経穴を用いて施術しますので治療後には、効果を身体で実感されると思います。

自律神経測定器

 

妊娠中の腰痛は、腰痛と一言ではまとめられないほど様々な原因があります。もともと持っていた素因も影響してきます。これらが複合的に合わさって腰痛になるためその人その人に合った施術をしていかなければなりません。
妊娠中の腰痛で悩まれている方は一度当院までお越しください。
個室でプライベートを完備しておりますのでご安心して施術を受けていただけれると思います。

 

つわり

つわりの症状として、

・吐き気
・嘔吐
・倦怠感
頭痛
・眠気

など様々なものがあります。
臭いに敏感になることや偏食になることもあります。
全妊婦の50%から80%発生頻度です。大体が一過性のものです。
妊娠中のつわりの吐き気は、ケトン体の酸性増加に伴う糖代謝障害が原因と最近では考えられています。
つわりに代謝障害や栄養障害が伴うものを悪阻と言い治療が必要になります。

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つわりに対する鍼灸治療

東洋医学では、妊娠や月経をつかさどる器官の女子胞に十分な血液の供給がされないために全体の気血が不足して症状がでると考えます。
女子胞は心・肝・脾・腎によって調節されます。

この四つを整えることが治療目的になります。
自律神経の調節も大切です。ホルモンバランスの崩れや精神の状態も大きく影響します。
自律神経バランスを整えてストレスを減らす治療をする必要もあります。

骨盤位 逆子

胎位とは、胎児の子宮内での向きを指す言葉で、通常は胎児の頭が下に向かう頭位ですが、頭が上に向く骨盤位になることがあります。この状態を通称逆子と言います。
逆子になりやすい時期は、妊娠後期21週から31週です。
原因としては、母体の冷えや過労、ストレスによる誘因とされています。

冷え症から来る逆子の原因として、母体の足元が冷えることで、足元から来る冷たい静脈の血液が、腰部や腹部を直撃します。
赤ちゃんは自分の頭を防衛するために心臓に近い方に頭を反転させて心臓からくる暖かい動脈の血液で自分を温めようとしていると考えられています。

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逆子に対する鍼灸治療

足元にある経穴を使用します。基本穴は『至陰』になります。
お灸を使って下半身の冷えを改善させていくことが重要になります。
医学が進歩した現在でもお灸によって逆子が改善された事例がたくさんあります。

逆子のお灸治療

妊娠期の精神状態の重要性

妊娠期は、体の変化とともにホルモンバランスの変化などから精神状態も不安定となりがちです。特に妊娠中のストレスはオキシトシンの分泌に影響を与えるともいわれています。オキシトシンは陣痛や授乳に関係するホルモンだと知られています。

オキシトシンは、子宮の筋肉に関与して分娩を促す役割があります。出産後も大量にオキシトシンが分泌されることで子宮を小さくして胎盤が剥がれ落ちるのを防いでくれるのです。

 

その他にもオキシトシンは別名「愛情ホルモン」や「幸せホルモン」などとも呼ばれます。それは、人の感情面に深く関わっているということです。

オキシトシンの分泌が充実している状態だと精神的にも安定するのです。逆にオキシトシンの分泌が少ない状態だと精神状態は不安定で出産の妨げとなってしまいます。

また、オキシトシンの減少は出産後の子育てにも影響を与えてしまいます。産後うつの原因となったり、赤ちゃんに愛情わかなくなったり、夫婦仲が悪くなったりと様々な悪影響が考えられるのです。

オキシトシンの分泌減少を解消させるためには、ストレスの少ない環境づくりやリラックスできる時間をつくるなどがあり、当院ではお灸の心地よい刺激やマッサージなどの手技療法で妊産婦の方には普段よりもよりリラックスできる施術を心がけております。

陣痛促進

陣痛は、赤ちゃんが子宮から外に出る際に起こる子宮が収縮するときの痛みです。
陣痛の異常として、陣痛が弱い微弱陣痛があります。
微弱陣痛とは、子宮収縮が弱く、子宮収縮の持続時間が短く、子宮収縮の周期の長い陣痛を言います。正常な陣痛は次第に強くなっていき分娩に進行していくのですが、陣痛が弱く長く続くと母体が疲労していき分娩が順調に完了する可能性が低くなることがあります。
微弱陣痛の頻度は、全分娩中の0.6から9%にみられるとされています。発生する時期によって原発性微弱陣痛と続発性微弱陣痛に分類されます。

病院では、問診や超音波検査、骨盤X線検査などが行なわれます。母体が健康で体力があれば経過を見ることがあります。
胎盤の機能低下があるときなどは陣痛促進剤を使われます。オキシトシンやプロスタグランディンなどがあります。

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症例

30代 女性

妊娠35週目で、腰や首肩こりがつらく来院した。

最近まで仕事もしており、デスクワークためもともと首肩こりが慢性的に辛かったが、妊娠して臨月に近づくにつれてコリ感が酷くなってきた。

腰は、今までぎっくり腰を2回しており、梨状筋症候群による坐骨神経痛で苦しんでいた時期もあり、お腹が大きくなり腰の負担が強くなったため腰の辛さが限界に達している。

出産まであとわずかだが、少しでも首肩こり、腰の辛さが軽くできたらと思い来院した。

鍼灸は慣れており、妊娠前は他の鍼灸院に定期的に通っていた。

当院の施術

まずは肩関節の可動域などのアライメントや実際の筋緊張の強さといったお身体の状態を確認していきました。

首肩や腰に対しては負担の少ない横向きで対処し、鍼は慣れているという事ですが初産という事もあり、安全を考慮して刺激はあまり入れず負担のかからない刺激量で施術を行っていきました。

また、お腹が大きくなるにつれて夜なかなか寝つけなかったり、途中で目が覚めてしまいなかなか再入眠できないことも多いということなので、睡眠や血流促進、自然治癒力に関係する自律神経の調節を目的とした施術も同時に行っていきました。

経過

◇1回目◇

施術後は少し軽くなったが、また戻ってしまった。

◇2回目◇

少しずつ楽になってきている。

◇3回目◇

首肩や腰は楽になったが、お腹が大きいため身体は重い。早く出産したい。

 

緊張型頭痛に対する鍼灸治療

水曜日, 3月 18th, 2026

頭痛で悩んでいる人は日本人の3人に1人と言われるほどです。
しかし頭痛について知っている方は案外少ないものです。

緊張型頭痛、「頭痛」とはなにか見ていきましょう。

【頭痛の種類】

頭痛にはさまざまな種類があります。一般的な種類として、片頭痛緊張型頭痛群発頭痛などが挙げられます。
片頭痛は一側の頭痛で、頭痛とともに吐き気や光過敏、音過敏が起こることがあります。
緊張型頭痛は両側の頭痛で、長時間続く鈍い痛みが特徴です。
群発頭痛は非常に激しい一側の頭痛で、発作が集中して起こり、周期的に再発する特徴があります。

【各頭痛の原因とメカニズム】

片頭痛の原因は脳の血管の異常や神経の知覚異常にあるとされています。特定の刺激(例えば気圧、ストレス、食物、睡眠不足など)によって脳血管が拡張し、神経の過敏化が起こります。これによって血管拡張に伴う炎症物質が放出され、痛みを引き起こすと考えられています。前駆症状として閃輝性暗点(突然視野の中に稲妻のようなギザギザの光の波が現れ、徐々に四方に広がり、その場所が暗くはっきり見えなくなる現象)
がみられます。
緊張型頭痛の原因はストレスや筋肉の緊張が関与しており、筋肉の緊張が血流を制限し、酸素不足が起こることで痛みが発生します。主な原因となる筋肉は僧帽筋や後頸筋群、菱形筋の過緊張があり発生します。
長時間のPC業務やスマホ動画視聴により、眼精疲労をともないます。首・肩が凝る、背中が張っているなどの自覚症状がある場合が多いです。
群発頭痛の原因はまだ明確ではありませんが、神経の異常機能やホルモンの関与が考えられています。結膜充血や鼻汁前頭部発汗など自律神経症状が伴います。

【病院で行う頭痛の治療】

病院で行われる頭痛の治療は、まず正確な診断が重要です。診断には患者の症状や生活状況の詳細なヒアリング、神経学的な検査、画像検査などが行われます。治療の方法は頭痛の種類により異なりますが、一般的な治療法としては、薬物療法が挙げられます。片頭痛の場合、痛みを和らげるための鎮痛剤や三叉神経阻止剤が処方されることがあります。また、予防的な薬物療法も行われることがあります。

【頭痛の東洋医学的な考え】

まず東洋医学は局所的に診るのではなく、全体的に診ることが特徴のひとつです。全身治療を行うことにより免疫力・自然治癒力を高めます。

頭痛において東洋医学では、気や津液(血液)の滞りやバランスの乱れが原因とされています。体のエネルギーである気が滞ることで緊張型頭痛が起こると考えられています。また、気と津液(血液)の流れが円滑でないことが片頭痛の原因とされています。東洋医学では外因と内因の2つに二分でき、頭痛の多くは内因によって発生しています。特に頭と関係の深い肝・腎・脾の3つに異常をきたすと頭痛が起きます。
肝は血液の流れやストレスに対応する能力と深い関係にあります。頭部への血流を調節する働きやストレスで身体が病まないようにする働きがあります。
腎は精神的・身体的な活動において根源的な活力「気」を司ります。過労になると腎が機能不全になり倦怠感や脱力感といった症状が現れます。気は血液を正常に全身に送る働きを持ちます。そのため気が不足すると頭部への血流が減り、頭痛が出ます。
脾は消化吸収と水分の運搬の働きがあります。脾の機能が弱まると、頭がむくみ、頭重感や頭痛が出ます。また脳は身体の中で1番エネルギーを消費する場所です。消化吸収不良による栄養素の不足は、脳疲労・頭痛に繋がります。

・気血両虚による頭痛:胃腸不良による栄養の欠乏している場合、首肩周りの筋肉が硬くなり血行が不充分な場合、過度な疲労で気を消耗している場合など現代でとても多い頭痛です。

・痰濁による頭痛:頭部の浮腫による頭痛です。低気圧や暴飲暴食(脂っこい食べ物、甘い食べ物の過剰摂取)により起こります。

 

【頭痛の東洋医学的な治療】

緊張型頭痛では、後頸部にある僧帽筋や頭半棘筋上の天柱・風池、胸鎖乳突筋や頭板状筋停止部上の完骨、肩甲上部にある僧帽筋上部繊維上の肩井、肩甲間部上にある肺兪・厥陰兪・心兪、肩甲骨上角付近の肩中兪・肩外兪・天髎を治療部位として用いる。そうすることで肩甲骨と頸部周囲の筋肉の緊張が緩み、頭痛が緩和します。

気血両虚による頭痛の治療では、脾胃の気虚を補うことと養血を促すことが必要になります。主に用いる経穴は、足部で三陰交・陰陵泉・足三里・血海、腹部で中脘、背部では脾兪です。また頭部の百会・上星に刺鍼することで気血の巡りを促します。

痰濁による頭痛では、身体に滞っている湿痰(余分な水分)を巡らせて身体の外に排泄できるようにすることが必要です。そのため水の運搬を司る脾胃の能力を高めます。主に用いる経穴は、陰陵泉・豊隆・脾兪・胃兪です。

【家庭でできる頭痛の予防法】

家庭で頭痛の予防に取り組むことも重要です。まずは十分な睡眠をとることや、ストレスを軽減するためのリラックス法(例: ヨガ、瞑想)を取り入れることが効果的です。また、適度な運動やバランスの良い食事を心掛けることも大切です。加えて飲酒やタバコの過度な摂取を控えることも頭痛の予防につながります。定期的な休息やストレッチは緊張型頭痛の予防に役立つので、日常生活に取り入れることをおすすめします。

 

【鍼灸症例】

症例 1

40代 男性

先月自分の会社を売り、諸々の手続きが多く数ヶ月間まともに休むことなく働いていた。元々の性格でイライラしやすいと自覚はあったが、忙しい日々を送る中で次第に余裕がなくなっていき常に頭痛がおきるようになった。

仕事柄パソコンを朝から晩まで見ていたが、オンラインでのやり取りが増えたことと、自宅での作業が増えたことで、更にリラックスする時間と場所が無くなったように感じている。

一番気になるのは頭痛だが、眼の疲れも慢性的にあるので、一緒に治療して欲しい。

 

当院の治療

自律神経測定器で検査したところ、交感神経がかなり優位になっていた。また、ストレスの数値と疲労度の高い数値ででていたため、肉体的な疲労回復と、自律神経の調整治療、そして特に筋肉が硬く緊張している側頭筋を重点的に頭、首、肩、肩甲骨周りに鍼とお灸で刺激を与えて血行促進を目的とした治療を行った。

治療間隔は週に2回

 

治療経過

◇1回目◇

治療中に深い睡眠が取れた。肩の力が抜けた気がする。

◇2回目◇

よく寝たら逆に頭痛が悪化した。首を中心的に治療し、頭の血流を改善した。

◇3~6回目◇

治療後に好転反応で痛みが強くなることを繰り返しながら、少しずつ痛みが軽くなってきた。

◇7回目◇

深い眠りについても頭痛が起こらなくなり、日中も気にならなくなってきた。

治療頻度を週に1回に変更

◇8回目◇

頭痛をほぼ感じなくなってきた。

◇9回目◇

これからは眼精疲労が気になった時にメンテナンスとして来院することになった。

 

症例 2
20代 女性

慢性的な緊張型頭痛に悩まされている。子供の頃から、頭痛があり、頭痛がひどい時には鎮痛薬を飲んでいる。緊張しやすい性格で、常に身体に力が入っている感じがある。就職してから、環境の変化や多忙な日々により、頭痛が頻繁に起こるようになり、最近では、鎮痛薬を飲んでも頭痛が治まらない時がある。デスクワークによる首肩の凝りを強く感じている。

施術

自律神経測定器の結果、夕方の時間帯でしたが、交感神経が過剰に優位な状態で、精神的ストレスや身体の疲労度も高い状態でした。強い筋緊張は、ストレスにより交感神経が優位な状態が続き、身体に力が入ってしまうことが大きな原因となります。

全身的な自律神経調整施術を行い、首肩や頭部には鍼通電療法を用いて、筋緊張の緩和を図りました。

一回目
施術した日は、リラックスできよく眠れた。翌日には身体の軽さを感じ、首肩のこりを感じなかった。

二~五回目
施術後数日は首肩のこりを感じず、頭痛も起こらないが、週末後半になると、首肩のこりを感じるようになり、頭痛が起こる。以前より痛みのレベルは下がっており、鎮痛薬は飲んでいない。

六回目以降

鍼灸施術を受け始めてから、鎮痛薬は飲まなくても大丈夫になった。通院間隔を空け、月1、2回ほどメンテナンスとしてご来院している。

 

多汗症の鍼灸治療

日曜日, 3月 1st, 2026

多汗症に対する鍼灸治療

多汗症に対する当院の鍼灸施術は、まず第一に自律神経を整える施術を行っていきます。

多汗症の自律神経調整鍼治療

最初の施術の前に自律神経測定器で自律神経の状態を把握してからその方に合ったオーダーメイドの施術を行っていきます。自律神経とは、自分の意識とは無関係に働いている神経で血液循環であったり、内臓の働きや筋肉の動きなども主っているものです。

その他自律神経は、ホルモンバランスの調整なども行っております。ホルモンバランスの乱れは多汗症の原因にもなると考えられており、特に過度なストレスによる交感神経の活動が優位になっている状態では多汗症になるリスクは高まってしまいます。

多汗症の治療では、自律神経の調整の中でも特に交感神経の活動を抑制するような施術を行っていきます。
また、東洋医学的観点から多汗症を診て施術していきます。汗は東洋医学的にみると津液という物質から変化したものと考えられており、衛気によって分泌が調整されています。

多汗症のうつ伏せ鍼灸治療

 

衛気は、脈管外をくまなく運行する気で体表を保護して外からの邪気の侵入を防ぎ、汗腺や立毛筋を調整して体温を調整しています。そして五臓六腑の『』と衛気は深い関係にあり、肺の機能が異常をきたしている『肺気虚』の症状となると多汗症となる危険性があるのです。

また、『汗は心液である』ともいわれており、五臓六腑の『心』とも深い関係にあり、心の病変が汗となって表れやすいです。
よって当院では、『肺』と『心』の重要なツボも用いて施術していくことにより、機能異常を治していきます。

多汗症の東洋医学的鍼灸治療

治療感覚の目安は1週間に1~2回ほどのペースとなります。治療開始して最初の一か月ほどは治療間隔を詰めたほうが効果が出やすいです。2か月目以降は徐々に治療感覚を伸ばしていきます。そして2~3か月を一つのクールとします。

その他、多汗症の改善には生活習慣の見直しもとても重要です。食生活では辛い物や熱いものを食べ過ぎないように注意しましょう。

辛い物を食べて汗をかくということは誰しも経験があるかと思いますが、それが過剰となってしまうと味覚性の多汗症となり、普段精神的に緊張する場面でも局所的に汗をかきやすくなってしまいます。

また、カフェインが多く含まれるコーヒーや紅茶などを摂りすぎてしまうと交感神経を刺激して交感神経が優位になりやすくなり、多汗症の改善にはよくありません。カフェインには、中枢神経興奮剤という物質が含まれているため多量に摂取しないようにしましょう。
その他、睡眠をよくとることや仕事の長時間行わないなど身体にできるだけストレスを溜め込まないように注意しましょう。

 

多汗症の鍼灸治療症例

20代男性
2~3年前から、緊張する場面や食後などに顔から頭部に異常に汗をかくようになった。昔から汗はかきやすい体質だったが、その比ではないくらい発汗する。気温が低い日にも起こり、発汗が起こると火照りを感じ、顔から汗が流れたり髪の毛が濡れてしまい、営業の仕事をしているため人と顔を合わせる機会が多く、周囲の目が気になり非常に悩んでいる。今まで特に治療といった治療はしてない。最近は特に症状悪化しているため不安になり、鍼灸治療を一度試してみようと思ったという事でご来院される。

最初に自律神経測定器でお身体の状態を診ていきました。発汗を促す交感神経が過亢進状態で副交感神経の働きが抑えられた状態でバランスに大きく乱れがありました。自律神経のバランスを整える治療を中心に東洋医学的観点から、五臓六腑の肺、心の治療穴も取り入れました。また、下半身に冷えがあり逆に上半身の首から上部に熱感が見られたため頭部、顔面部の血流をスムーズにし、頭部に溜まった熱を逃がす為首肩、前頸部の筋緊張の強い場所に鍼や灸で刺激を与え血流を促進する治療、下肢の血流を促進し冷えを除く治療を行いました。

 

経過
1回目
治療行った日は休日で、人と会う機会もなく変化は特に無かった。仕事中はやはり汗が噴き出てしまう。

2回目
施術後、翌日仕事中発汗あったが、いつもよりはやや少なかったように感じる。しかしその翌日には元に戻った。

3回目
大きな変化はないが、顔や頭の火照る感覚は少なくなった。汗は相変わらずだが頻度は心なしか減っている気がする。

4回目
食後の発汗はあるが、全体的に汗の量少し減ってきたと感じる。

5~7回目
火照る感覚がだいぶ治まってきたが、熱いスープや辛い物を食べると汗が噴き出す。汗は頭部顔面部ともに最初に比べると3割ほど症状軽減したと感じる。首肩の動きが良くなり軽くなってきた。

8~10回目
火照りはほとんど感じなくなった。汗も頻度や量は半減程になっている。疲れている、緊張している時は発汗量が上がるが、滴るほど発汗することは最近ない。

11~15回目
火照りは消失。発汗も頻度週に1~2回程度になり、量も普通より少し多い位になった。仕事中も人の目があまり気にならなくなってきた。

16回目
発汗、発症する前くらいに戻った。

 

 

症例2

30代 女性

以前から多汗症に悩まされていて、ここ最近ひどくなってきた。気になり始めたのは中学生の頃で、とくにテストのような緊張する場面で手汗や脇汗がひどくなっていた。今は会議などで緊張すると必ず手や脇、足の裏の汗が過剰に出てしまう。

真面目な性格で、いつも考え込んでしまう。身体の力を抜くことが昔から苦手で、仕事がデスクワークもあり、常に首肩や背中の筋肉が硬くなっている感覚がある。ストレスは常に感じている方。

睡眠はなるべく意識してしっかりとるようにしており、最低7時間は寝ている。

しかし、たまになかなか寝付けなかったり途中で目が覚めてしまう事もある。

少しでも改善できないかと思い、当院を受診した。

当院の施術

まず自律神経測定器で現在の自律神経の状態を確認していきました。

通常は交感神経が働いていないといけない昼間に測定したにもかかわらず、夜や睡眠時に働く副交感神経の活動が強くなっており、交感神経と副交感神経が逆転している状態でした。

多汗が増悪してきた原因は、自律神経の大きな乱れと判断し、自律神経の調節を目的とした施術を中心に行っていきました。

また、首肩の筋肉のコリも自律神経の乱れに関りがあるため、筋緊張を緩める施術も同時に行っていきました。

施術間隔は週に1~2回目のペース。

初めての鍼治療という事もあり、慣れるまでは弱い刺激で身体に負担の無いよう施術を進めていきました。

経過

1回目

大きな変化はない。

2回目

身体は少し軽くなったような気がするが、まだ汗は変わらず。

3回目~6回目

少し汗の量が減ってきた気がする。首肩のコリも軽くなってきた。

7回目~10回目

少しずつ改善してきている。

多汗症でお悩みの方は東京α鍼灸院・渋谷α鍼灸院・三軒茶屋α鍼灸院にご相談ください。

 

 

多汗症とは

汗をかくということは、通常激しい運動をした後や厚さを感じている時、辛い物を食べたときなど体温が上昇した時に体温を調節するための役割があります。しかし、多汗症となるとそういった体温が上昇した時以外にも大量の汗をかいてしまい日常生活にも支障をきたす危険性のある疾患です。 多汗症は、決してよく言われる汗かきとは違います。汗かきも多汗症も汗を多量にかくことに変わりありませんが、汗かきは運動後や食事中など体温が上昇した時に多量に汗をかき、代謝の良い男性には比較的多く病的な反応ではありません。

しかし、多汗症は体温調節のいらない場面で汗をかいてしまい、多量の汗のために

・書類が手汗でぬれてしまう

・キーボードやマウスが汗でぬれてしまう

・手汗のせいで握手や手をつなぐことを避ける

・車の運転中に手汗でハンドルが滑ってしまう

・テスト中に汗で答案用紙が破れてしまう

・精神的に緊張すると大量の汗が出る

・人と話していると顔から多量の汗が出てしまい人に合うのが億劫になる

 

など日常生活にも支障をきたしてしまうのです。症状を放っておいてしまうと、対人恐怖症や不安神経症などで外出することができなくなってしまう危険性までもあるのです。

 

多汗症はあまり聞きなれない疾患かと思われますが、日本人の実に7人に1人は多汗の自覚をしているほど多い疾患なのです。その中でも汗を多量にかいて日常生活での支障により悩んでいる方は約80万人もいると言われています。

多汗症

 

汗が出る仕組み

 

汗が出る条件は、湿熱性発汗精神的発汗味覚性発汗の3つあります。 湿熱性発汗は、気温が上昇して厚さを感じたり、激しい運動後に体温が上昇した時に体温調節をしようとして全身に汗をかく生理現象です。 精神的発汗は、極度の緊張や不安により、額や手のひら、足の裏、脇下にかく汗です。大事なプレゼン発表中など人前で話すときに一度は緊張による汗をかいたことがあるかと思います。
味覚性発汗は、辛い物や酸っぱいものなど刺激が強い食べ物を食べた時に顔面を中心にかく汗です。

そして汗が出る汗腺には、二つあります。エクリン汗腺とアポクリン汗腺です。この2つは、配置されている場所や役割が異なってきます。多汗症に関連している汗腺は、エクリン汗腺と言われています。

エクリン汗腺の役割

エクリン汗腺は基本的に全身の真皮内に存在しており200万~400万個もあると言われています。特に顔や手足、脇下に多くあります。エクリン汗腺の役割は、体温が上昇した時に体温を下げるために汗を出します。この体温が上昇した時に体温を下げるために出る汗は実は高等動物にしかありません。犬や猫は暑い時に体温調節の汗が出ないために口を開けて舌を出して水分を蒸発させることで体温を下げているのです。

エクリン汗腺を制御しているのが交感神経です。交感神経は自律神経の一つで、身体を活動的にする神経です。逆に体を休めるリラックス神経が副交感神経です。体温が上昇すると大脳視床下部にある体温調節中枢が交感神経を介してエクリン汗腺に信号を送って発汗を促します。交感神経は、精神的緊張や味覚刺激、カフェイン、ニコチンなどによっても刺激されて過度に刺激されると発汗が促されると言われています。

このエクリン汗腺から出る汗は99%が水分で残りは塩分と乳酸、タンパク質です。よって汗はサラサラでほぼ無臭です。

 

アポクリン汗腺

アポクリン汗腺はエクリン汗腺から出る汗とは違い、においがあって粘り気のある汗を出します。アポクリン汗腺は、脇下に多くその他にも陰部前面、肛門周辺、乳首周辺、耳の中にもあります。アポクリン汗腺から出る汗の役割は、もともと異性を惹きつけるためのフェロモンの役割があったと言われています。アポクリン汗腺から出る汗のにおいによって種を見分けて人間が進化していったともいわれています。アポクリン汗腺が性的な部位に集中してあるのはそのためです。

 

 

 

多汗症の種類と原因

多汗症は全身的に汗をかく全身性多汗症と身体の一部分だけ多量に汗をかく局所性多汗症の主に2つあります。

全身性多汗症

全身性多汗症は全身に多量に汗をかき、原因が特定できる続発性多汗症の場合も多いですが、はっきりとした原因がわからない場合もあります。多汗症の約1割は全身性多汗症といわれています。 全身性多汗症は遺伝的要因、甲状腺機能亢進症(バセドー病)、褐色細胞腫、更年期障害、自律神経失調症、結核やがん、脳梗塞の後遺症などが原因として隠れていることもあります。

・甲状腺機能亢進症(バセドー病)
甲状腺ホルモンが過剰に分泌される疾患で、全身の代謝が高まりすぎるために全身性の多汗症となりやすくなります。

・結核やがん
結核やがんは、発熱性の疾患でその熱を下げるために全身に汗をかきます

・更年期障害
更年期障害は女性ホルモンのバランスが崩れて自律神経も乱されることによって急に身体がほてり大量の汗が出ます。局所的には顔面に汗をかくホットフラッシュがあります。

・自律神経失調症
自律神経は、自分の意識とは無関係に働いている神経で内臓や循環などの調整の他にも発汗の調整の役割を担っています。特に交感神経の活動が過亢進すると汗が出やすくなる場合もあります。

 

局所性多汗症

局所性多汗症は体の特定部分に多量に汗をかく疾患でその場所によって脇下に多量に汗をかく腋窩多汗症、手のひらに多量に汗をかく手掌多汗症、頭と顔面部に多量に汗をかく頭部・顔面多汗症、足裏に多量に汗をかく足蹠感染症があります。
多汗症で悩んでいる方の9割がこの局所性多汗症といわれています。多量に汗をかく場所が2~3か所ある場合もあります。

局所性多汗症は、交感神経の反応が過剰に反応する人に起こりやすいと言われ主な原因は精神的ストレス自律神経の乱れだといわれています。しかし、まだ原因が詳細に特定できていないために局所性多汗症の場合、多くは原因の特定されていない原発性多汗症に分類されています。

気象病の鍼治療 

金曜日, 2月 27th, 2026

気象病とは

 

気象や天気の変化によって症状が出現する、または悪化する疾患を「気象病」と呼ばれています。雨の前に頭痛がする、梅雨時期になると古傷が痛む、季節の変わり目に体が重だるい、などの症状があります。

気象病

 

 

症状

 

・頭痛
・首肩こり
・めまい
・耳鳴り
・気管支ぜんそく
・関節痛
・神経痛
・鬱(うつ)
・不安症

などが挙げられます。

気象病の原因

 

未だ明確な原因は分かっていませんが、気圧の変化により、人間の体はストレスを感じるため、それに抵抗しようとするため自律神経が活性化することが主な原因ではないかといわれています。主に不調を訴えるのは気圧が低下したときですが、中には気圧が上昇したときに不調を訴える人もいます。

 

また、症状が出やすい時期として低気圧が定期的に通過する春、秋、梅雨時、台風が接近する晩夏から秋にかけてです。一方で気圧が比較的安定する冬は体調が良い日が多いことが特徴として挙げられます。

 

気圧の変化で症状が出やすいため、気候の変化の他にも高層ビルのエレベーターに乗っている時や飛行機に乗っている時などにも症状が出る場合もあります。

 

自律神経は無意識化で体を調整している神経で交感神経と副交感神経があり、交感神経は日中活動時に優位に働く神経で、血管を収縮させたり心拍数を上げ体を興奮させる働きがあります。

副交感神経は血管を拡張し、体をリラックスさせる働きがあります。

この二つのバランスが乱れてしまうと様々な不調の原因になってしまうのです。

気象病にかかりやすい人の特徴としまして耳の内耳の機能が敏感な人にかかりやすいとされています。

 

内耳は気圧の変化を感じてその情報を脳へと送り届けて自律神経を活性化させます。これは、人間本来に備わっている防衛本能の一種と考えられています。昔の人類は、水を確保するため川辺など水に近い場所に住居を構えていました。
水辺に近いので、突然の雷雨は流されてしまう危険性が高まります。そこで気圧の変化で事前に天候の変化をキャッチすることで自分の命を守る防衛機能として内耳の気圧の変化を感じる機能が備わっていると考えられています。

 

その内耳の機能が敏感に反応してしまうと少しの気圧の変化だけでも過剰に脳が反応して自律神経に働きかけて交感神経はるいは副交感神経の活動を亢進させてしまうのです。

 

交感神経が活発になる人では、関節痛や頭痛、神経痛など痛みの症状が出やすく、副交感神経が活発になる人ではうつ症状や不安症、気管支喘息などの症状が出やすくなります。

 

気象病にかかりやすい人は、乗り物酔いになりやすいのも特徴の1つです。内耳のそばには平衡感覚をつかさどる三半規管が存在します。内耳が敏感な場合この三半規管も敏感に反応する場合が多く気象病にかかりやすい人は少しの「揺れ」にも敏感に反応してしまうのです。

 

気象病に対する鍼灸治療

気象病の治療では、自律神経を整えることがとても重要です。

当院には自律神経測定器が常備されており、ご自身の自律神経の状態を知ることが出来ます。

自律神経測定器

 

当院では初診時に自律神経の状態を測定してから施術を行っていきます。

お腹や手足などのツボを用いて自律神経の状態を整えていきます。特にお腹のツボは自律神経の状態を整えるために重要です。

胃腸など内臓の働きは自律神経がつかさどっています。お腹のツボで内臓機能を整えていくと自然と自律神経の状態も整いやすくなるのです。

 

気象病の鍼灸治療

 

その他、気象病の出ている症状に合わせてもオーダーメイドの施術を行っていきます。

頭痛の鍼灸治療について
首コリの鍼灸治療について
肩こりの鍼灸治療について
めまいの鍼灸治療について
耳鳴りの鍼灸治療について
うつ病の鍼灸治療について

 

側頭部痛に対する鍼灸鍼

 

気象病の鍼灸症例

症例 1
40代 女性

10代の頃から、気圧低下時の体調不良に悩まされている。気圧の変化がおこり天気が悪くなる際には、めまいや頭痛、倦怠感が生じる。症状がひどい時には、めまいが強く、寝込んでしまう。慢性的に首や肩のこりを感じている。

施術

気圧の変化は内耳で感受され、その刺激が脳へ伝わり、自律神経のバランスを乱します。それにより、めまいや頭痛、倦怠感といった症状が生じます。そのため、自律神経調整施術をメインに全身的なツボを用いた施術を行っていきました。また、首肩のこりにも慢性的に悩まされている状態でした。首や肩のこりは、頭部の血流の低下や自律神経の乱れを引き起こします。首肩には鍼通電療法を用いて、筋肉を弛緩させるような施術をしていきました。

一ヶ月目
いつも肩や頭が重たい感じがあったのが治療後は、その重さが取れて楽に感じた。

二ヶ月目
深く睡眠がとれるようになった。首肩残りが軽減している。

三ヶ月目
気圧の変化があっても、寝込むことはなくなった。

四ヶ月回以降
気圧の変化時も、以前より症状が軽くすんでいる。

 

胸郭出口症候群の鍼灸治療

月曜日, 2月 23rd, 2026

胸郭出口症候群に対する当院の鍼灸治療

 

当院の胸郭出口症候群に対する治療は胸郭出口付近のツボにお灸を施すことにより斜角筋群の筋の過緊張を緩めてその下に通る動脈・静脈・神経の通りをよくします

 

胸郭出口症候群の鍼治療

また、痺れや痛みの強い付近のツボを刺激することで血行を良くし、筋肉や骨に栄養が行き渡るように促します。また鍼を刺すことにより筋肉の弛緩を促し、鍼の刺激により痛みを感じる閾値を上げて痛みを感じにくくする作用を促します。

胸郭出口症候群は五臓六腑の「」と「」と「」に深く関係しているので肝と腎と脾に関するツボを用いて肝血や腎気を補うことや脾の作用不足を正常に戻すように促します。また「風寒」や「湿」の邪気によって引き起こされる場合はそれらを体外に出す治療が必要になります。
東洋医学の診断方法に基づき全身の調整治療も行っていきます。胸郭出口症候群は、全身性の疲労気血の滞りが原因の場合もあるので部分的な治療ではなく全身を診て治療していきます。
また、お腹や背部も施術することで身体全体の緊張を緩め、自律神経の調整も行っていきます。

 

胸郭出口症候群の全身調整鍼灸治療

腕や手の痺れでお困りの方は、腕の置き場所がなく、夜もよく眠らないという方が多いです。そういった方々に当院独自の自律神経調整法を行うことで改善される方が多いです。

 

 

胸郭出口症候群の東洋医学的考え

 

東洋医学では胸郭出口症候群は体の外から邪気を受けるため発症するものと東洋医学でいう「」と「」と「」が何らかの原因で損傷して働きが弱まって発症するものと考えられています。そういった原因で頸部付近もしくは上肢の気血が滞り、それが痛みや痺れの原因となると考えられています。

体の外からの邪気として一番胸郭出口症候群が発生しやすいのは、寒く風のあたる場所にいた時などに体に悪さをする「風寒の邪気」を受けた時です。次いで湿度の高い場所にいて「湿邪」を受けた時などです。

また長い間重いものを背負っていた時やパソコン作業をしていた時などに気血は滞り、それが頸部付近であった場合に胸郭出口症候群を発症する可能性が高くなります。
東洋医学でいう「肝」は血を貯蔵して必要に応じて供給・消費する作用や自律神経系の作用を通じて血管を収縮あるいは弛緩させて、体内各部の血液量を調節する作用があります。

「腎」は人体の生命活動の基礎となる物質を貯蔵しており、「脾」は筋肉や軟部組織に栄養を供給しています。「肝」・「腎」・「脾」のそれらの機能が弱ると全身的に血や体液が不足し、筋肉や骨などの様々な器官に栄養を送ることができず、さらに上記のような条件が加わることで胸郭出口症候群がおこりやすくなります。

 

 

胸郭出口症候群とは?

胸郭出口とは、鎖骨、一番上の肋骨の間、前斜角筋、中斜角筋などによって構成される隙間のことをさしており、胸郭出口症候群とは、この部分を通る鎖骨化動脈や静脈、それに神経が圧迫されるために起こる疾患です。圧迫される場所によって斜角筋症候群肋鎖症候群過外転症候群頸肋症候群と呼ばれますが、総称して胸郭出口症候群と言います。

症状としてもっとも多いのは、上肢のしびれ感放散痛脱力感など自覚症状が目立つがときに上肢にチアノーゼや筋委縮のような他覚的所見を伴うこともあります。また電車のつり革につかまる時のように手を上にあげる動作でしびれを感じたり、手指の冷感首や肩の凝り・痛みなども症状として挙げられます。

胸郭出口症候群は15~50歳の各年齢層にみられますが、20代に最も多い疾患です。なで肩の体型の人に起こりやすい傾向があり、一般に女性のほうに多いようです。また発症に左右差はなく、両側性よりも片側性のことが多いようです。

 

 

胸郭出口症候群の原因

 

鎖骨周辺で神経や血管を圧迫する原因は、いくつかあり、これらをまとめて胸郭出口症候群と言います。

 

斜角筋症候群
前斜角筋もしくは中斜角筋という首にある筋肉の間で神経・血管が圧迫されると生じると考えられるものです。

 

肋鎖症候群
第1肋骨と鎖骨の間が狭く、そのために神経・血管の圧迫を生じると考えられているものです。

 

過外転症候群
腕を上げて後ろにそらす運動をすることで烏口突起のところで神経・血管が伸ばされ過ぎて小胸筋によって圧迫されて生じるものです。

 

頸肋症候群
頸肋の存在によって胸郭出口が狭められて神経・血管の圧迫を生じるものです。頸肋とは、第7頸椎に接続する余分な異常肋骨で、一種の奇形です。

 

 

胸郭出口症候群の原因は様々なものが考えられています。多い原因としまして過度な筋力トレーニング猫背による小胸筋の過度な筋緊張が起こってしまい胸郭出口症候群の症状が現れます。ジムなどでベンチプレスなどのハードなトレーニングをしている方やデスクワークなどで常に前傾姿勢となってしまい猫背やストレートネックになってしまう方がこれに当てはまります。こういった方々たちに場合症状が慢性化・重症化してしまう場合も少なくなく、上肢や肩の症状ばかりでなく、耳鳴り難聴などの耳症状や顔面部の痺れ症状の原因となってしまう危険性もあります。
耳鳴りについて
難聴について
また、胃や食道の状態も影響を与える場合があり、特に逆流性食道炎で胃液が逆流して食道や口腔内が胃液で刺激されて首肩の筋収縮が起きてしまうために呑酸や胃の使え感とは別に頚椎症・肩こりや胸郭出口症候群の原因となってしまうのです。
逆流性食道炎について
肩こりについて
頚椎症について

その他にもストレスや不安感、精神的な緊張感も斜角筋群・胸筋群に影響を与えてしまいやすいと言われており、過度なストレスや不安感は首肩回りの筋肉に過緊張状態を作り出してしまい胸郭出口症候群を患ってしまうこともあります。

 

※胸郭出口症候群の徒手検査
徒手検査とは、体の中の筋肉の筋力や腱反射、圧迫部位などを特定する検査法で病院などでも行われるものです。当院でも徒手検査をすることでどこの筋肉に異常があるかまたは中枢性の障害か末梢性のものかを特定して施術に反映していきます。胸郭出口症候群の徒手検査では、実際にどの部分の神経が圧迫されているのか徒手検査で特定していきます。
代表的な胸郭出口症候群の徒手検査として

・モーレイテスト
患者さんに座っていただき、鎖骨上の腕神経叢という部分を母子で圧迫します。そのときに腕などに痛みが放散した場合、腕神経叢の圧迫によって胸郭出口症候群が起きている可能性があります。

・ルーステスト
患者さんに座っていただき、肩関節を90度外転・90度外旋・肘を90度屈曲の姿勢をとり、3分間指の曲げ伸ばし運動をしてもらいます。その時3分持たずに前腕部のだるい感じや手指の痺れを感じて腕を下してしまった場合、肋鎖間隙での腕神経叢の圧迫が疑われます。

・ライトテスト
患者さんに座っていただき、施術者は背後から患者さんの橈骨動脈の拍動を触ります。そして、患者さん自身で腕を動かさずに施術者が肩関節を90度外転・90度外旋・肘を90度屈曲に患者さんの橈骨動脈に触れながら腕を動かしていきます。その際に橈骨動脈の拍動が触れなくなった場合、肋鎖間隙での血管の圧迫が疑われます。

・エデンテスト
施術者が患者さんの背後に回り、ライトテストと同様な形で橈骨動脈の拍動を触ります。そして施術者は拍動を触りながら、患者さんの腕を後ろの方へ引っ張っていきます。その際に拍動が弱くなった場合に肋鎖間隙での血管の圧迫が疑われます。

・アレンテスト
施術者は患者さんの背後に回り、患者さんの症状が出ている方の腕の脈を触りながら、患者さんの腕をルーステストと同様の肢位をとります。さらに患者さんは腕を上げた方と逆側に首を回します。その際に橈骨動脈の拍動が弱くなった場合、斜角筋群の過緊張状態や短縮による神経もしくは血管の圧迫が疑われます。

 

 

 

⑥症例

症例1

40代 男性

・症状
デスクワークを一日10時間以上こなしていて、普段から肩こりや首の痛みを感じていた。ここ二週間前より肩より上に腕を上げる動作が強くなり、パソコンを打っている時に腕に痺れを感じるようになってきた。当院来院の2,3日前より痺れ症状が強くなり、腕に力が入りにくくなってきた。整形外科で胸郭出口症状群と診断されて当院に来院された。
趣味のテニスなども力が入らずにつらい状況であったため、なんとか鍼灸で痛み無くテニスを行いたいとのことだった。

・当院の治療
1.まず、問診や触診をしっかり行います。
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2.自律神経側器で自律神経の状態を測定します。
自律神経測定

3.自律神経測定治療・圧迫している部位をほぐす治療をします。
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4.最後に手技療法で仕上げの治療をします。
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・治療経過

1回目
治療後の反応として痺れは強く出たが、肩こりや首の痛みはだいぶ楽になった。

2回目
仕事が忙しく、少し間隔があいてしまったため痛みが戻っていた。治療後は、1回目と同じような体の反応があった。

3回目
4日後に来院。痺れはまだ残っているが痛みの方はだいぶ軽減。パソコン作業を長時間すると腕にだるさを感じる。

4~6回目
仕事が立て込み疲れてくると症状が強く出るが、痺れも比較的楽な日が出てきた。

7~10回目
控えていたテニスを再開。5割程度の力と量で行っていただいた。プレー中は痛みは出なかったが、終わってからは少し症状が出た。

11回目
痛みが出る以前と同じようにテニスができるようになった。仕事でパソコン作業を行ってもつらくなくなった。

 

症例2
30代男性

2~3年ほど前から左側の首から背中の痛みを感じるようになってきた。仕事はパソコン作業と力仕事が半分半分程度とのこと。その状態が長く続いて、あまりに辛い症状が出た時はマッサージに行くなどしてその場をしのいでいた。そして、ここ2カ月ほど前から首や背中の症状に加えて左上腕や左手までに痛みや重だるい感じが出てきた。

整形外科を受診して電気治療・湿布・牽引の治療等行ったが、あまり改善されずに当院にご来院されました。

 

治療経過

触診の結果、左の胸鎖乳突筋や斜角筋群が硬く筋緊張が見られた。また左上腕・前腕も硬く特に上腕二頭筋・橈側手根伸筋に筋緊張が強くみられた。治療としては筋緊張の強く出ている筋肉に置鍼療法・鍼通電療法とお灸刺激を加えて筋緊張をとっていきました。

まずうつぶせで施術を行い、次にうつ伏せで左右の首肩部の経穴に刺激をして筋緊張をとるアプローチをしてから最後にそれでも取れきれない部分を手技療法やストレッチ療法で取っていきました。

◇1回目◇
治療後、身体全体のだるさが出た。次の日にはだるさもなく、身体が楽になった感じ。左側の症状はあまり変化は見られず

◇2回目◇
治療後、前回ほどのだるさは見られない。左側の症状、次の日は痛みやだるさがいくらかましになったと感じたとのこと。

◇3回目◇
左側の症状、痛みが強く出る場所が日によって違う。

◇4回目◇
左側全体的に楽になってきた。一番つらい時の痛みを10とすると4回目治療後では4程度とのこと。

◇5回目◇
今週仕事が忙しいことに加えて天候悪く身体も重だるい。治療後はすっきり。痛みの段階は前回同様4程度。

◇6回目◇
左の頚部が一番つらい。その他の部分の痛みやだるさは感じなくなった。

◇7回目◇
左頚部の痛みほぼ感じない。仕事で疲労してくると少し気になる程度。痛みの段階は2程度。

◇8回目以降◇
仕事が立て込んだり、身体の調子を崩すとその都度ご来院されて身体の調子を整えています

 

 

症例3

50代男性

3か月前から右手~腕にかけて強いしびれが発症した。ゴルフ中首を痛めたのがきっかけだったが、病院の診断では胸郭出口症候群と言われた。時間に経過とともに軽減してきたが、1か月前から右前腕、上腕、示指、母指にしびれが強くなり始めた。

徐々に強くなり、現在も進行中。

他にも鍼灸やマッサージを受けてみたがあまり良くならず、藁をつかむ思いで来院した。

年に80回プレイをするぐらいゴルフ好き。ゴルフが生活の一部で、しびれによりゴルフが思うようにできないのがかなりつらい。

ボールインパクト時に頸部が浮いてしまう癖があり、それを防ぐために首に力が入り負担が掛かっている可能性がある。

頸部は前弯が消失しており、ストレートネック。

首を前屈することでしびれが増強される。

 

当院の施術

頸部や肩、肩甲骨周辺に鍼を打ち、電気を流して筋緊張による神経の圧迫を解消する施術を行いました。とくに頸部の斜角筋や、小胸筋といったしびれの原因部分である筋肉を徹底的に緩めていきます。

しびれが出ている患部にも直接鍼やお灸を施し、症状を抑制していきました。

治療経過
◇1回目◇

5%程良くなった。

◇2回目◇

前回からあまり変わらない。

◇3回目◇

前回よりは軽くなったが、まだしびれは強い。

◇4回目◇

少しずつ良くなっている。

◇5回目◇

前回後、しびれがかなり軽快してきた。

◇6回目◇

調子が良かったため少しゴルフを練習して、また悪化してしまった。

◇7回目◇

しびれが前回から30%まで軽減。

◇8回目◇

しびれは50%まで軽減。

◇9回目◇

しびれはほとんど気にならなくなった。

ゴルフをしてみたが、悪化もせず以前のようにプレイできた。

◇10回目◇

2か月ぶりに来院。調子がいい。ゴルフも問題なくできる。

 

症例 4
40代 男性

1ヶ月ほど前から、両手の平から指にかけてのしびれと冷たさを感じるようになった。整形外科を受診したところ、胸郭出口症候群と診断された。仕事で重い荷物を運ぶことが多く、首肩周りのこりは常に感じている。

施術

触診では、首肩から腕にかけての強い筋緊張がみられました。まずは、うつぶせで首肩周りに鍼通電を行っていきました。次に仰向けで、首と腕に鍼通電を行い、筋緊張の緩和、血液循環の促進を図りました。足の先にも冷えがあり、全身的な血行の悪さがみられたため、自律神経調整施術を同時に行っていきました。

経過

来院頻度は1周間に1回で、施術を重ねるごとに症状の軽減がみられ、六回目の施術で症状はほとんど気にならない程度にまで改善されました。季節の変わり目や、過労が続いたときには、再び症状がぶり返すことがあり、その都度、施術を行い改善がみられています。

 

執筆者

清水大地

眼精疲労専門の鍼灸師

資格
はり師
きゅう師

2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好医院にて多くの臨床経験を積む

2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立

2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院

2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院

2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院

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