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多汗症の鍼灸治療

日曜日, 3月 1st, 2026

多汗症に対する鍼灸治療

多汗症に対する当院の鍼灸施術は、まず第一に自律神経を整える施術を行っていきます。

多汗症の自律神経調整鍼治療

最初の施術の前に自律神経測定器で自律神経の状態を把握してからその方に合ったオーダーメイドの施術を行っていきます。自律神経とは、自分の意識とは無関係に働いている神経で血液循環であったり、内臓の働きや筋肉の動きなども主っているものです。

その他自律神経は、ホルモンバランスの調整なども行っております。ホルモンバランスの乱れは多汗症の原因にもなると考えられており、特に過度なストレスによる交感神経の活動が優位になっている状態では多汗症になるリスクは高まってしまいます。

多汗症の治療では、自律神経の調整の中でも特に交感神経の活動を抑制するような施術を行っていきます。
また、東洋医学的観点から多汗症を診て施術していきます。汗は東洋医学的にみると津液という物質から変化したものと考えられており、衛気によって分泌が調整されています。

多汗症のうつ伏せ鍼灸治療

 

衛気は、脈管外をくまなく運行する気で体表を保護して外からの邪気の侵入を防ぎ、汗腺や立毛筋を調整して体温を調整しています。そして五臓六腑の『』と衛気は深い関係にあり、肺の機能が異常をきたしている『肺気虚』の症状となると多汗症となる危険性があるのです。

また、『汗は心液である』ともいわれており、五臓六腑の『心』とも深い関係にあり、心の病変が汗となって表れやすいです。
よって当院では、『肺』と『心』の重要なツボも用いて施術していくことにより、機能異常を治していきます。

多汗症の東洋医学的鍼灸治療

治療感覚の目安は1週間に1~2回ほどのペースとなります。治療開始して最初の一か月ほどは治療間隔を詰めたほうが効果が出やすいです。2か月目以降は徐々に治療感覚を伸ばしていきます。そして2~3か月を一つのクールとします。

その他、多汗症の改善には生活習慣の見直しもとても重要です。食生活では辛い物や熱いものを食べ過ぎないように注意しましょう。

辛い物を食べて汗をかくということは誰しも経験があるかと思いますが、それが過剰となってしまうと味覚性の多汗症となり、普段精神的に緊張する場面でも局所的に汗をかきやすくなってしまいます。

また、カフェインが多く含まれるコーヒーや紅茶などを摂りすぎてしまうと交感神経を刺激して交感神経が優位になりやすくなり、多汗症の改善にはよくありません。カフェインには、中枢神経興奮剤という物質が含まれているため多量に摂取しないようにしましょう。
その他、睡眠をよくとることや仕事の長時間行わないなど身体にできるだけストレスを溜め込まないように注意しましょう。

 

多汗症の鍼灸治療症例

20代男性
2~3年前から、緊張する場面や食後などに顔から頭部に異常に汗をかくようになった。昔から汗はかきやすい体質だったが、その比ではないくらい発汗する。気温が低い日にも起こり、発汗が起こると火照りを感じ、顔から汗が流れたり髪の毛が濡れてしまい、営業の仕事をしているため人と顔を合わせる機会が多く、周囲の目が気になり非常に悩んでいる。今まで特に治療といった治療はしてない。最近は特に症状悪化しているため不安になり、鍼灸治療を一度試してみようと思ったという事でご来院される。

最初に自律神経測定器でお身体の状態を診ていきました。発汗を促す交感神経が過亢進状態で副交感神経の働きが抑えられた状態でバランスに大きく乱れがありました。自律神経のバランスを整える治療を中心に東洋医学的観点から、五臓六腑の肺、心の治療穴も取り入れました。また、下半身に冷えがあり逆に上半身の首から上部に熱感が見られたため頭部、顔面部の血流をスムーズにし、頭部に溜まった熱を逃がす為首肩、前頸部の筋緊張の強い場所に鍼や灸で刺激を与え血流を促進する治療、下肢の血流を促進し冷えを除く治療を行いました。

 

経過
1回目
治療行った日は休日で、人と会う機会もなく変化は特に無かった。仕事中はやはり汗が噴き出てしまう。

2回目
施術後、翌日仕事中発汗あったが、いつもよりはやや少なかったように感じる。しかしその翌日には元に戻った。

3回目
大きな変化はないが、顔や頭の火照る感覚は少なくなった。汗は相変わらずだが頻度は心なしか減っている気がする。

4回目
食後の発汗はあるが、全体的に汗の量少し減ってきたと感じる。

5~7回目
火照る感覚がだいぶ治まってきたが、熱いスープや辛い物を食べると汗が噴き出す。汗は頭部顔面部ともに最初に比べると3割ほど症状軽減したと感じる。首肩の動きが良くなり軽くなってきた。

8~10回目
火照りはほとんど感じなくなった。汗も頻度や量は半減程になっている。疲れている、緊張している時は発汗量が上がるが、滴るほど発汗することは最近ない。

11~15回目
火照りは消失。発汗も頻度週に1~2回程度になり、量も普通より少し多い位になった。仕事中も人の目があまり気にならなくなってきた。

16回目
発汗、発症する前くらいに戻った。

 

 

症例2

30代 女性

以前から多汗症に悩まされていて、ここ最近ひどくなってきた。気になり始めたのは中学生の頃で、とくにテストのような緊張する場面で手汗や脇汗がひどくなっていた。今は会議などで緊張すると必ず手や脇、足の裏の汗が過剰に出てしまう。

真面目な性格で、いつも考え込んでしまう。身体の力を抜くことが昔から苦手で、仕事がデスクワークもあり、常に首肩や背中の筋肉が硬くなっている感覚がある。ストレスは常に感じている方。

睡眠はなるべく意識してしっかりとるようにしており、最低7時間は寝ている。

しかし、たまになかなか寝付けなかったり途中で目が覚めてしまう事もある。

少しでも改善できないかと思い、当院を受診した。

当院の施術

まず自律神経測定器で現在の自律神経の状態を確認していきました。

通常は交感神経が働いていないといけない昼間に測定したにもかかわらず、夜や睡眠時に働く副交感神経の活動が強くなっており、交感神経と副交感神経が逆転している状態でした。

多汗が増悪してきた原因は、自律神経の大きな乱れと判断し、自律神経の調節を目的とした施術を中心に行っていきました。

また、首肩の筋肉のコリも自律神経の乱れに関りがあるため、筋緊張を緩める施術も同時に行っていきました。

施術間隔は週に1~2回目のペース。

初めての鍼治療という事もあり、慣れるまでは弱い刺激で身体に負担の無いよう施術を進めていきました。

経過

1回目

大きな変化はない。

2回目

身体は少し軽くなったような気がするが、まだ汗は変わらず。

3回目~6回目

少し汗の量が減ってきた気がする。首肩のコリも軽くなってきた。

7回目~10回目

少しずつ改善してきている。

多汗症でお悩みの方は東京α鍼灸院・渋谷α鍼灸院・三軒茶屋α鍼灸院にご相談ください。

 

 

多汗症とは

汗をかくということは、通常激しい運動をした後や厚さを感じている時、辛い物を食べたときなど体温が上昇した時に体温を調節するための役割があります。しかし、多汗症となるとそういった体温が上昇した時以外にも大量の汗をかいてしまい日常生活にも支障をきたす危険性のある疾患です。 多汗症は、決してよく言われる汗かきとは違います。汗かきも多汗症も汗を多量にかくことに変わりありませんが、汗かきは運動後や食事中など体温が上昇した時に多量に汗をかき、代謝の良い男性には比較的多く病的な反応ではありません。

しかし、多汗症は体温調節のいらない場面で汗をかいてしまい、多量の汗のために

・書類が手汗でぬれてしまう

・キーボードやマウスが汗でぬれてしまう

・手汗のせいで握手や手をつなぐことを避ける

・車の運転中に手汗でハンドルが滑ってしまう

・テスト中に汗で答案用紙が破れてしまう

・精神的に緊張すると大量の汗が出る

・人と話していると顔から多量の汗が出てしまい人に合うのが億劫になる

 

など日常生活にも支障をきたしてしまうのです。症状を放っておいてしまうと、対人恐怖症や不安神経症などで外出することができなくなってしまう危険性までもあるのです。

 

多汗症はあまり聞きなれない疾患かと思われますが、日本人の実に7人に1人は多汗の自覚をしているほど多い疾患なのです。その中でも汗を多量にかいて日常生活での支障により悩んでいる方は約80万人もいると言われています。

多汗症

 

汗が出る仕組み

 

汗が出る条件は、湿熱性発汗精神的発汗味覚性発汗の3つあります。 湿熱性発汗は、気温が上昇して厚さを感じたり、激しい運動後に体温が上昇した時に体温調節をしようとして全身に汗をかく生理現象です。 精神的発汗は、極度の緊張や不安により、額や手のひら、足の裏、脇下にかく汗です。大事なプレゼン発表中など人前で話すときに一度は緊張による汗をかいたことがあるかと思います。
味覚性発汗は、辛い物や酸っぱいものなど刺激が強い食べ物を食べた時に顔面を中心にかく汗です。

そして汗が出る汗腺には、二つあります。エクリン汗腺とアポクリン汗腺です。この2つは、配置されている場所や役割が異なってきます。多汗症に関連している汗腺は、エクリン汗腺と言われています。

エクリン汗腺の役割

エクリン汗腺は基本的に全身の真皮内に存在しており200万~400万個もあると言われています。特に顔や手足、脇下に多くあります。エクリン汗腺の役割は、体温が上昇した時に体温を下げるために汗を出します。この体温が上昇した時に体温を下げるために出る汗は実は高等動物にしかありません。犬や猫は暑い時に体温調節の汗が出ないために口を開けて舌を出して水分を蒸発させることで体温を下げているのです。

エクリン汗腺を制御しているのが交感神経です。交感神経は自律神経の一つで、身体を活動的にする神経です。逆に体を休めるリラックス神経が副交感神経です。体温が上昇すると大脳視床下部にある体温調節中枢が交感神経を介してエクリン汗腺に信号を送って発汗を促します。交感神経は、精神的緊張や味覚刺激、カフェイン、ニコチンなどによっても刺激されて過度に刺激されると発汗が促されると言われています。

このエクリン汗腺から出る汗は99%が水分で残りは塩分と乳酸、タンパク質です。よって汗はサラサラでほぼ無臭です。

 

アポクリン汗腺

アポクリン汗腺はエクリン汗腺から出る汗とは違い、においがあって粘り気のある汗を出します。アポクリン汗腺は、脇下に多くその他にも陰部前面、肛門周辺、乳首周辺、耳の中にもあります。アポクリン汗腺から出る汗の役割は、もともと異性を惹きつけるためのフェロモンの役割があったと言われています。アポクリン汗腺から出る汗のにおいによって種を見分けて人間が進化していったともいわれています。アポクリン汗腺が性的な部位に集中してあるのはそのためです。

 

 

 

多汗症の種類と原因

多汗症は全身的に汗をかく全身性多汗症と身体の一部分だけ多量に汗をかく局所性多汗症の主に2つあります。

全身性多汗症

全身性多汗症は全身に多量に汗をかき、原因が特定できる続発性多汗症の場合も多いですが、はっきりとした原因がわからない場合もあります。多汗症の約1割は全身性多汗症といわれています。 全身性多汗症は遺伝的要因、甲状腺機能亢進症(バセドー病)、褐色細胞腫、更年期障害、自律神経失調症、結核やがん、脳梗塞の後遺症などが原因として隠れていることもあります。

・甲状腺機能亢進症(バセドー病)
甲状腺ホルモンが過剰に分泌される疾患で、全身の代謝が高まりすぎるために全身性の多汗症となりやすくなります。

・結核やがん
結核やがんは、発熱性の疾患でその熱を下げるために全身に汗をかきます

・更年期障害
更年期障害は女性ホルモンのバランスが崩れて自律神経も乱されることによって急に身体がほてり大量の汗が出ます。局所的には顔面に汗をかくホットフラッシュがあります。

・自律神経失調症
自律神経は、自分の意識とは無関係に働いている神経で内臓や循環などの調整の他にも発汗の調整の役割を担っています。特に交感神経の活動が過亢進すると汗が出やすくなる場合もあります。

 

局所性多汗症

局所性多汗症は体の特定部分に多量に汗をかく疾患でその場所によって脇下に多量に汗をかく腋窩多汗症、手のひらに多量に汗をかく手掌多汗症、頭と顔面部に多量に汗をかく頭部・顔面多汗症、足裏に多量に汗をかく足蹠感染症があります。
多汗症で悩んでいる方の9割がこの局所性多汗症といわれています。多量に汗をかく場所が2~3か所ある場合もあります。

局所性多汗症は、交感神経の反応が過剰に反応する人に起こりやすいと言われ主な原因は精神的ストレス自律神経の乱れだといわれています。しかし、まだ原因が詳細に特定できていないために局所性多汗症の場合、多くは原因の特定されていない原発性多汗症に分類されています。

気象病の鍼治療 

金曜日, 2月 27th, 2026

気象病とは

 

気象や天気の変化によって症状が出現する、または悪化する疾患を「気象病」と呼ばれています。雨の前に頭痛がする、梅雨時期になると古傷が痛む、季節の変わり目に体が重だるい、などの症状があります。

気象病

 

 

症状

 

・頭痛
・首肩こり
・めまい
・耳鳴り
・気管支ぜんそく
・関節痛
・神経痛
・鬱(うつ)
・不安症

などが挙げられます。

気象病の原因

 

未だ明確な原因は分かっていませんが、気圧の変化により、人間の体はストレスを感じるため、それに抵抗しようとするため自律神経が活性化することが主な原因ではないかといわれています。主に不調を訴えるのは気圧が低下したときですが、中には気圧が上昇したときに不調を訴える人もいます。

 

また、症状が出やすい時期として低気圧が定期的に通過する春、秋、梅雨時、台風が接近する晩夏から秋にかけてです。一方で気圧が比較的安定する冬は体調が良い日が多いことが特徴として挙げられます。

 

気圧の変化で症状が出やすいため、気候の変化の他にも高層ビルのエレベーターに乗っている時や飛行機に乗っている時などにも症状が出る場合もあります。

 

自律神経は無意識化で体を調整している神経で交感神経と副交感神経があり、交感神経は日中活動時に優位に働く神経で、血管を収縮させたり心拍数を上げ体を興奮させる働きがあります。

副交感神経は血管を拡張し、体をリラックスさせる働きがあります。

この二つのバランスが乱れてしまうと様々な不調の原因になってしまうのです。

気象病にかかりやすい人の特徴としまして耳の内耳の機能が敏感な人にかかりやすいとされています。

 

内耳は気圧の変化を感じてその情報を脳へと送り届けて自律神経を活性化させます。これは、人間本来に備わっている防衛本能の一種と考えられています。昔の人類は、水を確保するため川辺など水に近い場所に住居を構えていました。
水辺に近いので、突然の雷雨は流されてしまう危険性が高まります。そこで気圧の変化で事前に天候の変化をキャッチすることで自分の命を守る防衛機能として内耳の気圧の変化を感じる機能が備わっていると考えられています。

 

その内耳の機能が敏感に反応してしまうと少しの気圧の変化だけでも過剰に脳が反応して自律神経に働きかけて交感神経はるいは副交感神経の活動を亢進させてしまうのです。

 

交感神経が活発になる人では、関節痛や頭痛、神経痛など痛みの症状が出やすく、副交感神経が活発になる人ではうつ症状や不安症、気管支喘息などの症状が出やすくなります。

 

気象病にかかりやすい人は、乗り物酔いになりやすいのも特徴の1つです。内耳のそばには平衡感覚をつかさどる三半規管が存在します。内耳が敏感な場合この三半規管も敏感に反応する場合が多く気象病にかかりやすい人は少しの「揺れ」にも敏感に反応してしまうのです。

 

気象病に対する鍼灸治療

気象病の治療では、自律神経を整えることがとても重要です。

当院には自律神経測定器が常備されており、ご自身の自律神経の状態を知ることが出来ます。

自律神経測定器

 

当院では初診時に自律神経の状態を測定してから施術を行っていきます。

お腹や手足などのツボを用いて自律神経の状態を整えていきます。特にお腹のツボは自律神経の状態を整えるために重要です。

胃腸など内臓の働きは自律神経がつかさどっています。お腹のツボで内臓機能を整えていくと自然と自律神経の状態も整いやすくなるのです。

 

気象病の鍼灸治療

 

その他、気象病の出ている症状に合わせてもオーダーメイドの施術を行っていきます。

頭痛の鍼灸治療について
首コリの鍼灸治療について
肩こりの鍼灸治療について
めまいの鍼灸治療について
耳鳴りの鍼灸治療について
うつ病の鍼灸治療について

 

側頭部痛に対する鍼灸鍼

 

気象病の鍼灸症例

症例 1
40代 女性

10代の頃から、気圧低下時の体調不良に悩まされている。気圧の変化がおこり天気が悪くなる際には、めまいや頭痛、倦怠感が生じる。症状がひどい時には、めまいが強く、寝込んでしまう。慢性的に首や肩のこりを感じている。

施術

気圧の変化は内耳で感受され、その刺激が脳へ伝わり、自律神経のバランスを乱します。それにより、めまいや頭痛、倦怠感といった症状が生じます。そのため、自律神経調整施術をメインに全身的なツボを用いた施術を行っていきました。また、首肩のこりにも慢性的に悩まされている状態でした。首や肩のこりは、頭部の血流の低下や自律神経の乱れを引き起こします。首肩には鍼通電療法を用いて、筋肉を弛緩させるような施術をしていきました。

一ヶ月目
いつも肩や頭が重たい感じがあったのが治療後は、その重さが取れて楽に感じた。

二ヶ月目
深く睡眠がとれるようになった。首肩残りが軽減している。

三ヶ月目
気圧の変化があっても、寝込むことはなくなった。

四ヶ月回以降
気圧の変化時も、以前より症状が軽くすんでいる。

 

胸郭出口症候群の鍼灸治療

月曜日, 2月 23rd, 2026

胸郭出口症候群に対する当院の鍼灸治療

 

当院の胸郭出口症候群に対する治療は胸郭出口付近のツボにお灸を施すことにより斜角筋群の筋の過緊張を緩めてその下に通る動脈・静脈・神経の通りをよくします

 

胸郭出口症候群の鍼治療

また、痺れや痛みの強い付近のツボを刺激することで血行を良くし、筋肉や骨に栄養が行き渡るように促します。また鍼を刺すことにより筋肉の弛緩を促し、鍼の刺激により痛みを感じる閾値を上げて痛みを感じにくくする作用を促します。

胸郭出口症候群は五臓六腑の「」と「」と「」に深く関係しているので肝と腎と脾に関するツボを用いて肝血や腎気を補うことや脾の作用不足を正常に戻すように促します。また「風寒」や「湿」の邪気によって引き起こされる場合はそれらを体外に出す治療が必要になります。
東洋医学の診断方法に基づき全身の調整治療も行っていきます。胸郭出口症候群は、全身性の疲労気血の滞りが原因の場合もあるので部分的な治療ではなく全身を診て治療していきます。
また、お腹や背部も施術することで身体全体の緊張を緩め、自律神経の調整も行っていきます。

 

胸郭出口症候群の全身調整鍼灸治療

腕や手の痺れでお困りの方は、腕の置き場所がなく、夜もよく眠らないという方が多いです。そういった方々に当院独自の自律神経調整法を行うことで改善される方が多いです。

 

 

胸郭出口症候群の東洋医学的考え

 

東洋医学では胸郭出口症候群は体の外から邪気を受けるため発症するものと東洋医学でいう「」と「」と「」が何らかの原因で損傷して働きが弱まって発症するものと考えられています。そういった原因で頸部付近もしくは上肢の気血が滞り、それが痛みや痺れの原因となると考えられています。

体の外からの邪気として一番胸郭出口症候群が発生しやすいのは、寒く風のあたる場所にいた時などに体に悪さをする「風寒の邪気」を受けた時です。次いで湿度の高い場所にいて「湿邪」を受けた時などです。

また長い間重いものを背負っていた時やパソコン作業をしていた時などに気血は滞り、それが頸部付近であった場合に胸郭出口症候群を発症する可能性が高くなります。
東洋医学でいう「肝」は血を貯蔵して必要に応じて供給・消費する作用や自律神経系の作用を通じて血管を収縮あるいは弛緩させて、体内各部の血液量を調節する作用があります。

「腎」は人体の生命活動の基礎となる物質を貯蔵しており、「脾」は筋肉や軟部組織に栄養を供給しています。「肝」・「腎」・「脾」のそれらの機能が弱ると全身的に血や体液が不足し、筋肉や骨などの様々な器官に栄養を送ることができず、さらに上記のような条件が加わることで胸郭出口症候群がおこりやすくなります。

 

 

胸郭出口症候群とは?

胸郭出口とは、鎖骨、一番上の肋骨の間、前斜角筋、中斜角筋などによって構成される隙間のことをさしており、胸郭出口症候群とは、この部分を通る鎖骨化動脈や静脈、それに神経が圧迫されるために起こる疾患です。圧迫される場所によって斜角筋症候群肋鎖症候群過外転症候群頸肋症候群と呼ばれますが、総称して胸郭出口症候群と言います。

症状としてもっとも多いのは、上肢のしびれ感放散痛脱力感など自覚症状が目立つがときに上肢にチアノーゼや筋委縮のような他覚的所見を伴うこともあります。また電車のつり革につかまる時のように手を上にあげる動作でしびれを感じたり、手指の冷感首や肩の凝り・痛みなども症状として挙げられます。

胸郭出口症候群は15~50歳の各年齢層にみられますが、20代に最も多い疾患です。なで肩の体型の人に起こりやすい傾向があり、一般に女性のほうに多いようです。また発症に左右差はなく、両側性よりも片側性のことが多いようです。

 

 

胸郭出口症候群の原因

 

鎖骨周辺で神経や血管を圧迫する原因は、いくつかあり、これらをまとめて胸郭出口症候群と言います。

 

斜角筋症候群
前斜角筋もしくは中斜角筋という首にある筋肉の間で神経・血管が圧迫されると生じると考えられるものです。

 

肋鎖症候群
第1肋骨と鎖骨の間が狭く、そのために神経・血管の圧迫を生じると考えられているものです。

 

過外転症候群
腕を上げて後ろにそらす運動をすることで烏口突起のところで神経・血管が伸ばされ過ぎて小胸筋によって圧迫されて生じるものです。

 

頸肋症候群
頸肋の存在によって胸郭出口が狭められて神経・血管の圧迫を生じるものです。頸肋とは、第7頸椎に接続する余分な異常肋骨で、一種の奇形です。

 

 

胸郭出口症候群の原因は様々なものが考えられています。多い原因としまして過度な筋力トレーニング猫背による小胸筋の過度な筋緊張が起こってしまい胸郭出口症候群の症状が現れます。ジムなどでベンチプレスなどのハードなトレーニングをしている方やデスクワークなどで常に前傾姿勢となってしまい猫背やストレートネックになってしまう方がこれに当てはまります。こういった方々たちに場合症状が慢性化・重症化してしまう場合も少なくなく、上肢や肩の症状ばかりでなく、耳鳴り難聴などの耳症状や顔面部の痺れ症状の原因となってしまう危険性もあります。
耳鳴りについて
難聴について
また、胃や食道の状態も影響を与える場合があり、特に逆流性食道炎で胃液が逆流して食道や口腔内が胃液で刺激されて首肩の筋収縮が起きてしまうために呑酸や胃の使え感とは別に頚椎症・肩こりや胸郭出口症候群の原因となってしまうのです。
逆流性食道炎について
肩こりについて
頚椎症について

その他にもストレスや不安感、精神的な緊張感も斜角筋群・胸筋群に影響を与えてしまいやすいと言われており、過度なストレスや不安感は首肩回りの筋肉に過緊張状態を作り出してしまい胸郭出口症候群を患ってしまうこともあります。

 

※胸郭出口症候群の徒手検査
徒手検査とは、体の中の筋肉の筋力や腱反射、圧迫部位などを特定する検査法で病院などでも行われるものです。当院でも徒手検査をすることでどこの筋肉に異常があるかまたは中枢性の障害か末梢性のものかを特定して施術に反映していきます。胸郭出口症候群の徒手検査では、実際にどの部分の神経が圧迫されているのか徒手検査で特定していきます。
代表的な胸郭出口症候群の徒手検査として

・モーレイテスト
患者さんに座っていただき、鎖骨上の腕神経叢という部分を母子で圧迫します。そのときに腕などに痛みが放散した場合、腕神経叢の圧迫によって胸郭出口症候群が起きている可能性があります。

・ルーステスト
患者さんに座っていただき、肩関節を90度外転・90度外旋・肘を90度屈曲の姿勢をとり、3分間指の曲げ伸ばし運動をしてもらいます。その時3分持たずに前腕部のだるい感じや手指の痺れを感じて腕を下してしまった場合、肋鎖間隙での腕神経叢の圧迫が疑われます。

・ライトテスト
患者さんに座っていただき、施術者は背後から患者さんの橈骨動脈の拍動を触ります。そして、患者さん自身で腕を動かさずに施術者が肩関節を90度外転・90度外旋・肘を90度屈曲に患者さんの橈骨動脈に触れながら腕を動かしていきます。その際に橈骨動脈の拍動が触れなくなった場合、肋鎖間隙での血管の圧迫が疑われます。

・エデンテスト
施術者が患者さんの背後に回り、ライトテストと同様な形で橈骨動脈の拍動を触ります。そして施術者は拍動を触りながら、患者さんの腕を後ろの方へ引っ張っていきます。その際に拍動が弱くなった場合に肋鎖間隙での血管の圧迫が疑われます。

・アレンテスト
施術者は患者さんの背後に回り、患者さんの症状が出ている方の腕の脈を触りながら、患者さんの腕をルーステストと同様の肢位をとります。さらに患者さんは腕を上げた方と逆側に首を回します。その際に橈骨動脈の拍動が弱くなった場合、斜角筋群の過緊張状態や短縮による神経もしくは血管の圧迫が疑われます。

 

 

 

⑥症例

症例1

40代 男性

・症状
デスクワークを一日10時間以上こなしていて、普段から肩こりや首の痛みを感じていた。ここ二週間前より肩より上に腕を上げる動作が強くなり、パソコンを打っている時に腕に痺れを感じるようになってきた。当院来院の2,3日前より痺れ症状が強くなり、腕に力が入りにくくなってきた。整形外科で胸郭出口症状群と診断されて当院に来院された。
趣味のテニスなども力が入らずにつらい状況であったため、なんとか鍼灸で痛み無くテニスを行いたいとのことだった。

・当院の治療
1.まず、問診や触診をしっかり行います。
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2.自律神経側器で自律神経の状態を測定します。
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3.自律神経測定治療・圧迫している部位をほぐす治療をします。
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4.最後に手技療法で仕上げの治療をします。
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・治療経過

1回目
治療後の反応として痺れは強く出たが、肩こりや首の痛みはだいぶ楽になった。

2回目
仕事が忙しく、少し間隔があいてしまったため痛みが戻っていた。治療後は、1回目と同じような体の反応があった。

3回目
4日後に来院。痺れはまだ残っているが痛みの方はだいぶ軽減。パソコン作業を長時間すると腕にだるさを感じる。

4~6回目
仕事が立て込み疲れてくると症状が強く出るが、痺れも比較的楽な日が出てきた。

7~10回目
控えていたテニスを再開。5割程度の力と量で行っていただいた。プレー中は痛みは出なかったが、終わってからは少し症状が出た。

11回目
痛みが出る以前と同じようにテニスができるようになった。仕事でパソコン作業を行ってもつらくなくなった。

 

症例2
30代男性

2~3年ほど前から左側の首から背中の痛みを感じるようになってきた。仕事はパソコン作業と力仕事が半分半分程度とのこと。その状態が長く続いて、あまりに辛い症状が出た時はマッサージに行くなどしてその場をしのいでいた。そして、ここ2カ月ほど前から首や背中の症状に加えて左上腕や左手までに痛みや重だるい感じが出てきた。

整形外科を受診して電気治療・湿布・牽引の治療等行ったが、あまり改善されずに当院にご来院されました。

 

治療経過

触診の結果、左の胸鎖乳突筋や斜角筋群が硬く筋緊張が見られた。また左上腕・前腕も硬く特に上腕二頭筋・橈側手根伸筋に筋緊張が強くみられた。治療としては筋緊張の強く出ている筋肉に置鍼療法・鍼通電療法とお灸刺激を加えて筋緊張をとっていきました。

まずうつぶせで施術を行い、次にうつ伏せで左右の首肩部の経穴に刺激をして筋緊張をとるアプローチをしてから最後にそれでも取れきれない部分を手技療法やストレッチ療法で取っていきました。

◇1回目◇
治療後、身体全体のだるさが出た。次の日にはだるさもなく、身体が楽になった感じ。左側の症状はあまり変化は見られず

◇2回目◇
治療後、前回ほどのだるさは見られない。左側の症状、次の日は痛みやだるさがいくらかましになったと感じたとのこと。

◇3回目◇
左側の症状、痛みが強く出る場所が日によって違う。

◇4回目◇
左側全体的に楽になってきた。一番つらい時の痛みを10とすると4回目治療後では4程度とのこと。

◇5回目◇
今週仕事が忙しいことに加えて天候悪く身体も重だるい。治療後はすっきり。痛みの段階は前回同様4程度。

◇6回目◇
左の頚部が一番つらい。その他の部分の痛みやだるさは感じなくなった。

◇7回目◇
左頚部の痛みほぼ感じない。仕事で疲労してくると少し気になる程度。痛みの段階は2程度。

◇8回目以降◇
仕事が立て込んだり、身体の調子を崩すとその都度ご来院されて身体の調子を整えています

 

 

症例3

50代男性

3か月前から右手~腕にかけて強いしびれが発症した。ゴルフ中首を痛めたのがきっかけだったが、病院の診断では胸郭出口症候群と言われた。時間に経過とともに軽減してきたが、1か月前から右前腕、上腕、示指、母指にしびれが強くなり始めた。

徐々に強くなり、現在も進行中。

他にも鍼灸やマッサージを受けてみたがあまり良くならず、藁をつかむ思いで来院した。

年に80回プレイをするぐらいゴルフ好き。ゴルフが生活の一部で、しびれによりゴルフが思うようにできないのがかなりつらい。

ボールインパクト時に頸部が浮いてしまう癖があり、それを防ぐために首に力が入り負担が掛かっている可能性がある。

頸部は前弯が消失しており、ストレートネック。

首を前屈することでしびれが増強される。

 

当院の施術

頸部や肩、肩甲骨周辺に鍼を打ち、電気を流して筋緊張による神経の圧迫を解消する施術を行いました。とくに頸部の斜角筋や、小胸筋といったしびれの原因部分である筋肉を徹底的に緩めていきます。

しびれが出ている患部にも直接鍼やお灸を施し、症状を抑制していきました。

治療経過
◇1回目◇

5%程良くなった。

◇2回目◇

前回からあまり変わらない。

◇3回目◇

前回よりは軽くなったが、まだしびれは強い。

◇4回目◇

少しずつ良くなっている。

◇5回目◇

前回後、しびれがかなり軽快してきた。

◇6回目◇

調子が良かったため少しゴルフを練習して、また悪化してしまった。

◇7回目◇

しびれが前回から30%まで軽減。

◇8回目◇

しびれは50%まで軽減。

◇9回目◇

しびれはほとんど気にならなくなった。

ゴルフをしてみたが、悪化もせず以前のようにプレイできた。

◇10回目◇

2か月ぶりに来院。調子がいい。ゴルフも問題なくできる。

 

症例 4
40代 男性

1ヶ月ほど前から、両手の平から指にかけてのしびれと冷たさを感じるようになった。整形外科を受診したところ、胸郭出口症候群と診断された。仕事で重い荷物を運ぶことが多く、首肩周りのこりは常に感じている。

施術

触診では、首肩から腕にかけての強い筋緊張がみられました。まずは、うつぶせで首肩周りに鍼通電を行っていきました。次に仰向けで、首と腕に鍼通電を行い、筋緊張の緩和、血液循環の促進を図りました。足の先にも冷えがあり、全身的な血行の悪さがみられたため、自律神経調整施術を同時に行っていきました。

経過

来院頻度は1周間に1回で、施術を重ねるごとに症状の軽減がみられ、六回目の施術で症状はほとんど気にならない程度にまで改善されました。季節の変わり目や、過労が続いたときには、再び症状がぶり返すことがあり、その都度、施術を行い改善がみられています。

 

執筆者

清水大地

眼精疲労専門の鍼灸師

資格
はり師
きゅう師

2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好医院にて多くの臨床経験を積む

2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立

2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院

2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院

2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院

鍼灸治療について

金曜日, 2月 20th, 2026

 

 

当院には鍼灸治療を受けるのが初めてという方が多くご来院されます。多くの方は、鍼灸に興味を持ってはいたが、本当の所効果はあるのか・痛みがあるのかなどの疑問を持って今まで鍼灸治療を受けたことがなかったという方がほとんどです。

そこで、鍼はどういう効果があるの?鍼とお灸は効果が違うの?鍼灸はどこの伝統医療なの?細さはどれくらいなの?と色々な質問をされます。

 

その度にまだまだ鍼灸治療は世間によく認知されていないのだなと感じます。

今回は、鍼灸の伝統・歴史や効果などをご紹介したいと思います。

 

 

鍼灸の歴史

鍼灸の発症は中国だと言われています。それが、6世紀ごろに朝鮮半島から日本に伝えれて現在に至っています。

中国で今から2千年以上も前から鍼灸医学が発祥していたことが分かっており、鍼の発症は、膿んでいた部分に偶然にヘイバラという植物のとげが刺さって膿が治り、楽になったためそれから植物のとげや木・石を細くしたもの、魚の骨などを利用して故意に身体を傷つけて病気を治すという発症が生まれたようです。

はり

お灸の場合は、人類が火を扱えるようになると発達し始めた医学だと言われています。初めは、石を火に熱して冷まして適温となったところで背部などに乗せて病気を治したところから始まったようです。

灸

鍼灸の発祥は、2千年以上も前の話なので諸説いろいろありますが、まだまだ現代の医療が発達していない時代に何かしら工夫して病気を治そう・体を元気にしようとして生まれた医学なのです。

中国前漢代には今でも鍼灸治療や漢方処方のバイブルと言われる『黄帝内径』が編集されました。これが、日本にも伝えられて日本の鍼灸治療の基盤となっているのです。この『黄帝内径』には、『未病』という言葉が出てきます。一度は『未病治』という言葉を聞いたことがあるかと思います。『未病治』とは、病気は体内にあるのにまだ体表に出ている状態ではなく、それを放置しておくと必ず体表に出てきて病気となってしまうのでまだ体表に出てきていない時点で治すという考えです。これは、鍼灸治療ひいては東洋医学でもとても重要な考えとなっています。

 

日本では6世紀ごろに鍼灸の知識が伝えられたと考えられており、日本最古の医学書と言われる『医心法』は鍼博士であった丹波康頼によって中国の医学書をもとに編集されています。平安時代まではお灸治療が盛んに行なわれていたと伝えられており、戦国時代の武将たちはお灸をすえて戦に向かったと言われています。

お灸治療

また、室町時代や江戸時代となると鍼治療が盛んに行なわれるようになりました。元禄期には、盲人の鍼灸師である杉山和一が鍼を管に挿入した状態で刺入する管鍼法という現代でも日本の鍼灸治療で一般的に用いられる手法を確立させました。

ちなみに中国では、この管鍼法は一般的に行われていません。鍼を直接もって身体に刺す方法が主流です。管鍼法は、鍼に直接触れることがないため衛生的でなおかつ素早く刺入することが可能なため痛みを最小限に抑えて皮膚に刺入することができるのです。これは、日本人特有のきめ細かい性格が生み出した方法・技術と言えます。

鍼治療

 

鍼灸治療の危機

日本の鍼灸の歴史をみると鍼灸治療の存続の危機に直面したことがわかります。

それは、明治以降の西洋医学が発達してきた時期と戦争が終わりGHQが入ってきた時期です。

明治時代となると西洋医学が日本にも広く知れ渡り、日本の伝統医学は非正統医学として認識されるようになってしまったのです。鍼灸の営業資格こそ残りましたが、それは視覚障碍者に限られたのです。鍼灸治療は、視覚障碍者の職業自立に役立つという考えとなりました。

 

また戦争が終わり、GHQは鍼灸治療を科学的根拠に欠ける医学として鍼灸治療を禁止しようとしましたが、存続運動などで何とかこの危機を脱しました。

 

 

中国での鍼麻酔で世界的認知

1971年にアメリカのニクソン大統領が中国に訪問した時に鍼麻酔技術が世界的に報道されて鍼灸治療が世界的にも認知されるようになりました。その後、1979年にはWHOが鍼灸治療の適応疾患を発表、1997年にはアメリカの国立衛生研究所が一部の病態・疾患について鍼灸治療の効果を認める声明文を発表して国際的にも鍼灸治療は認められるようになってきたのです。

鍼灸治療は、日本や中国ばかりではなく、アメリカやヨーロッパでも盛んに行なわれているようです。私が北京中医学大学に留学していたころも多くのアメリカやヨーロッパの留学生が一緒に鍼灸の勉強をしていました。

鍼通電治療による鍼麻酔

 

鍼灸の効果

鍼灸の効果は、まだまだ科学的にわかっていない部分も多いです。科学的根拠を示して世間的にもっと認められる医学となるのはこれから鍼灸の課題でもあります。

ただ、これまでも医学的に鍼灸治療は効果があるかという研究は行われており、多くのことがわかってきました。また、鍼治療をするとこういうことが身体で起こっているだろうと仮定されて様々な研究が今も行われています。

鍼治療で最も考えられる作用として、筋への刺入で筋の緊張を緩和することです。筋緊張が緩和されると、血液循環はよくなりコリや痛みの解消につながると考えられています。また、筋への断続的な刺激(低周波鍼通電療法)で痛みを感じる閾値を上げさせることで痛みを感じにくくさせる作用も知られています。

低周波鍼通電治療

自律神経にも影響を与えると考えられています。施術法にもよりますが主に副交感神経機能を主体的に高めて自然治癒力を高めます。また、交感神経機能を抑えて自律神経の調整効果もあります。

お灸は温熱効果による筋緊張の改善・血流改善、やけどしたと体が勘違いを起こして組織損傷による生体防御反応が起きて修復しようと白血球などの修復する細胞が集まってくるなどが挙げられます。修復細胞が集まることでお灸刺激をした周りの組織も修復してくれたり、消炎作用を促すのです。
お灸の効果について詳しくはこちら

 

鍼灸治療の代表的な症例

 

30代 男性

以前から寝不足がなかなか疲れが取れない。長時間のデスクワークため同じ姿勢が多く、首肩のコリや腰の重いだるさが気になる。

定期的にマッサージを受けているが、同僚に鍼の事を聞き興味を持って当院を受診した。

今は睡眠時間は6~7時間取れているが、仕事が忙しかった以前は5時間ほどで、日中頭が働かなくボーっとしてしまうこともあった。

首肩コリは慢性的で、酷くなると頭全体が締め付けられるような緊張型頭痛が起こる事もある。

最近は健康のことを意識して、以前はまったくやらなかった運動をするため、週一回ジムで軽く汗を流している。

 

当院の施術

まず自律神経測定器で、現在の自律神経の状態を確認していきました。

ストレス指数は平均より下回っていましたが、自律神経は交感神経が優位になっており、副交感神経が低下していました。以前の睡眠不足の影響が残ってしまい自律神経の乱れに繋がっていると思われますそのためなかなか疲れが取れず姿勢不良による首肩こりをより増悪してしまっていると考えられます。

そのため、お身体の筋緊張を緩める事と同時に、自律神経の調節を目的とした施術も行っていきました。

 

経過

◇1回目◇

施術後は身体が軽くなったが、仕事をしているとまた徐々に辛くなってきた。

 

◇2回目◇

段々楽な状態が長続きしてきてるような気がする。

 

◇3回目◇

ここ最近また忙しくなってきたため疲れがあるが、何とかこなせている。

 

◇4回目◇

少しづつ身体の状態が良い方向に向かっている実感がある。

今後も定期的に続けてみようと思う。

 

頭が重たい状態を改善する鍼灸治療

日曜日, 2月 15th, 2026

頭重感の東洋医学

 

東洋医学では、頭重感が起きている状態は湿邪によって起こっていると考えられています。東洋医学では、外因によって体に異常がもたらされている場合、その外因を「邪気」としてとらえ、「風邪」「寒邪」「湿邪」「熱邪」「燥邪」「厚邪」の6つの種類があります。

頭重感はその中でも湿邪の病態の一種として考えられます。湿邪の特徴は、全身的あるいは局所的な水液の停滞や消化機能が起きやすいなどがあります。

湿邪は、周囲の環境の湿気との関係が強いと考えられています。体のどの部分が湿邪に侵されているかによっても症状の出方が変わってきます。

 

体の上部分ですと、頭重感や悪心、食欲不振などの症状が出て体の下部分ですと排尿困難や下肢のむくみなどがでます。

 

 

頭重感の鍼灸治療

 

当院ではまず問診時に自律神経の状態を自律神経の状態を把握したうえで施術していきます。

頭重感で悩まされている方は、自律神経の状態が悪い場合が多く、全身的な自律神経のバランスを整えることはとても重要です。

頭重感の自律神経調整鍼灸治療

 

そして、首肩や頭の筋緊張の緩和も重要です。筋緊張やコリのみられる部分に鍼やお灸を施すことで筋肉を緩めていきます。

頭重感の鍼灸治療

 

 

その他、東洋医学的な観点より湿邪を排出して全身的な気血の滞りを解消するようなツボも用いて施術してきます。

 

また、頭重感で悩まされる方の多くは、下肢にも湿邪の病態が見られる場合が多く下肢のむくみや冷え症状があります。下肢の流れをよくすることでも頭重感の解消を促していきます。

 

頭重感の下肢への鍼灸治療

 

頭重感の鍼灸治療症例

 

30代男性

 

一か月ほど前から慢性的な頭重感と目の疲れ、首肩こりに悩まされている。PCを長時間使用する仕事に従事しており、この半年ほどは仕事が忙しく、睡眠時間も十分に確保できないほどだった。

肉体的、精神的に疲れが溜まっているのを感じるものの、環境を変えるのは難しいため鍼灸治療にて日常生活に支障がない程度まで回復できればとの思いで来院される。

 

当院での治療

自律神経測定器の結果、夜の時間帯にもかかわらず交感神経が過亢進状態でバランスに大きく乱れがみられました。まずうつ伏せで首から背部まで鍼やお灸で刺激を与え筋肉の緊張を和らげました、その後仰向けで頭部、目の周囲と律神経系を整えるツボに鍼とお灸を用いて刺激を与え目の周囲、頭部の血液循環の促進と全身的な血行促進、内臓機能調整、免疫力を高める施術を行いました。

 

1回目
鍼終えた後は首のコリが緩和され頭に血が巡る感覚があった。3日程調子よかったものの状態戻ってしまった。

 

2回目
目の疲れが少し緩和された。首と肩こりは施術後は楽になるが、1週間仕事をするとやはり徐々に状態戻ってしまう。

 

3回目
頭が少しすっきりしてきた。首肩のコリが以前より楽になり動きやすくなっている。

目の疲れは感じるものの以前よりは楽に感じる。

 

4回目
首肩こりが緩和されてから徐々に頭の重さも取れてきている。今週は週の後半に一度のみ症状出現したがそれ以外は特に気にならなかった。

 

 5回目
残業が多かったため前回よりは症状強かった。目の疲れと首のコリがあるが、頭重感は出ていない。

 

6回目
調子が良い日のほうが悪い日に比べて増えてきている。首のつまった感覚が消失した。筋疲労は感じるものの寝れば楽になっているのでそこまで苦ではない。

 

7回目
頭重感ほぼ消失。首、肩こり、眼精疲労が以前よりはぐっと楽になった。症状安定しているため治療間隔を伸ばす。

 

8回目
前回来院時から一度だけ頭重感出現したが翌日には楽になった。

首のコリが少し気になる。眼精疲労は日によって感じるが翌日まで持ち越さない。

 

9回目
自覚症状ほぼ消失した。メンテナンスのため同じ治療内容で施術行う。また、体調悪化することがあったらまた来院されるとのこと。

 

 

症例2

40代 男性

 

1か月前から頭の重さに悩まされている。ひどい時は頭全体に鈍痛が起こり、仕事に集中できないこともある。念のため病院で検査を受けたが異常はなく、肩こりからくる筋緊張性頭痛と診断された。

普段はデスクワークで1日8時間パソコンを使用していて、忙しい時は眼精疲労やめまいを起こすこともある。

 

普段はストレスを感じることが多く、忙しさのため寝不足が続くと不眠になってしまうことがある。そのため慢性的な疲労感も抱えている。

運動は週に1~2回行っていて、ジョキングでリフレッシュしている。運動をすると頭がすっきりする。

 

当院の施術

 

この方はストレートネックと巻き肩の状態がひどく、首肩の筋緊張が非常に強い状態でした。特に後頭部から首の後ろ側のコリが強く、そこが頭痛やめまいを引き起こしている原因部になります。

不眠や慢性的な疲労が残りやすいというのは自律神経の乱れからくるものなので、自律神経調節治療と同時に、首肩と頭部の筋緊張に対する施術を行いました。

 

この方は首肩コリの自覚があまりなく、マッサージや整体、鍼灸も初めての経験だったため少し緊張されていたので、初回はあまり刺激を入れずソフトな鍼刺激で施術を進めていきました。慣れてきたら少しずつ刺激を強めて深い層の筋肉のコリにも対応していきました。

 

施術間隔は、週に1~2回になります。

 

経過

 

◇1回目◇

症状は変わりないが、とてもリラックスできた。

 

◇2回目◇

肩が軽く感じる。肩ほどではないが、頭の重さも軽減してきたような気がする。

 

◇3回目◇

頭の痛みが少なくなってきた。

 

◇4回目◇

忙しいと頭が重くなることがあるが、すぐにおさまる。

 

◇5回目◇

ほとんど気にならなくなった。

快適に日常生活が送れるようになっている。

 

 

症例3

30代 男性

 

業務中は常にパソコン作業なので常に頭が重い感じがする。

慢性的な頭痛や肩こりは数年前からあったが、ここ最近は無気力感のような疲労がずっとある。

フリーランスで仕事をしているため、休もうと思えば休めるのだが、仕事を断る事への不安感や罪悪感でなかなか休日を作るのが難しい。

家族にはもう少し休んで欲しいともいわれるが、家族のために頑張りたい気持ちもある。

鍼灸は一度やったことがあるが、何年も前なのでかなり久しぶり。

注射が苦手なので、なるべく痛みがないような方法でお願いしたい。

 

当院の治療

自律神経測定器での結果は、ストレス値が高く、交感神経優位な状態にありました。

在宅のお仕事とのことで、プライベートとお仕事の時間が分けにくいとお話をうかがいました。リラックス出来るはずのご家族とのお時間も仕事ばかり考えてしまうそうです。

当院の治療としては、自律神経を整えることと、首肩周りの筋緊張も目立つため、血流改善で筋肉を緩めていく治療を行いました。

 

治療経過

◇1~3回目◇

変化なし

◇4回目◇

首と肩の周りが軽く感じる。頭重感は変化なし

◇5~8回目◇

回数を重ねると、気づいたら頭の重さが気になるタイミングが減っていた。

◇9回目◇

かなり頭スッキリして一日中過ごせるようになった。

◇10回目◇

頭重感はほとんど気にならなくなった。メンテナンスとしてこれからも通院する。

 

 

頭重感とは

 

頭重感とは、医学用語では「ずじゅうかん」と呼びます。症状としては、漢字の通り、「頭が重たい感じ」が続いてしまう状態です。

頭重感は様々な原因で発症します。中には、命の危険性のある疾患が隠されている場合もあるため注意が必要です。

 

 

頭重感が起きる疾患

 

・脳疾患
まず頭重感が起きて一番注意しないといけないのが、脳の疾患による頭重感です。くも膜下出血や脳卒中(脳出血・脳梗塞)、脳腫瘍などで頭重感が出ることがあります。頭重感のほかにも手足が痺れる・ろれつが回らない・視界が悪い・フラフラして歩くことが難しいなどの症状が出た場合は脳疾患の可能性もありますのですぐに病院を受診しましょう。

 

 

・筋緊張性頭痛
筋緊張性頭痛は、頸肩周りの筋緊張等によって側頭筋や後頭筋など頭部の筋肉も筋緊張が起こることによって締め付けられるような頭痛と頭重感やめまいなどの症状を呈します。今、デスクワークを中心とする職業が増えているためこの筋緊張性頭痛で悩まされている方が増えています。

座ってパソコン作業をするとどうしても姿勢は背中が丸まって手は前に出すような姿勢となります。すると、首の生理的な湾曲が失われてストレートネックとなり、頸肩に頭の重さが直に伝わることで頸肩への負担が増大することで筋緊張が起こりやすくなります。

 

筋緊張性頭痛の鍼灸治療について

 

 

・副鼻腔炎などの鼻症状
副鼻腔炎や鼻炎などの鼻づまりでも頭重感が起こることがあります。副鼻腔炎とは副鼻腔という鼻の穴の奥の部分に鼻水や膿が溜まって炎症を起こしてしまうことで頭重感や頭痛、嗅覚や味覚の異常などの症状を呈します。

副鼻腔炎の鍼灸治療について

 

 

・眼精疲労
目の酷使によって目の周囲の筋肉、眼輪筋などの筋緊張によっても頭重感が起こることがあります。
目の周囲の筋肉は、前頭部の筋肉や側頭部の筋肉をと繋がっており、目の周りの筋肉の疲労で筋肉が過緊張状態となっているとそれと連動して前頭部・側頭部の筋肉も引っ張られて緊張状態になりやすく、それが頭部の症状・頭重感や頭痛となって現れやすくなってしまうのです。

眼精疲労の鍼灸治療について

 

 

・急性緑内障
急性の緑内障は何らかの原因によって眼圧が急上昇してしまう疾患です。眼圧とは、眼球内を流れる房水という液体が眼球内で過剰になってしまいます。房水は、毛様体で生成されて一定の圧で眼球内を循環して眼球の形状を保つ役割があります。

通常、シュレム管という管から眼球外へと排出されますが、その部分が目詰まりを起こすなどして房水が眼球内で多くなると眼球内の圧(眼圧)が高くなってしまい、頭重感や頭痛、目の痛み、吐き気などの激しい症状が見られます。
また、眼圧が上昇するとその傍を走行している視神経を圧迫することで神経細胞が壊死してしまい視野が狭くなってしまったり、中心が見えなくなってしまう危険性もあります。

緑内障の鍼灸治療について

 

 

・自律神経の乱れ
自律神経の著しい乱れが、頭重感を引き起こすことがあります。自律神経は活動的な神経の交感神経とリラックス神経の副交感神経とがありますが、頭重感の症状が出ている人の特徴は、交感神経の活動が亢進していることが多いです。

交感神経は、朝から日中にかけて活動が高まりやすいことが特徴です。交感神経は、血管や筋肉を緊張させるため仕事や勉強中をはかどらせるためには非常に有効な神経ですが、その状態が長時間続いてしまうと筋肉は過緊張状態、血流は滞ってしまい老廃物質や発痛物質もとどまりやすくなってしまうのです。その状態が頸肩や頭部の筋肉に起こってしまうと頭重感となって現れるのです。
また、夜遅くまで仕事や夜更かしをしてしまうタイプに多いのが副交感神経の活動の弱まりです。夜は体を休める副交感神経の活動が優位となり、しっかりと休息や睡眠をとることで体の疲労は取れやすくなります。しかし、夜遅くまでの作業は副交感神経の活動を弱めてしまい体の疲労がたまりやすい状態になるのです。

 

そして、身体は調整する作用が働き体を休めようとするため逆に日中に副交感神経を高めようとします。しかし、仕事や勉強をしなければいけないという意思が働き心と体のギャップが生まれてしまいさらに自律神経を乱して頭重感を引き起こしやすくなってしまうのです。

 

執筆者

清水大地

眼精疲労専門の鍼灸師

資格
はり師
きゅう師

2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む

2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立

2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院

2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院

2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院

胃酸過多症の鍼灸治療

木曜日, 2月 12th, 2026

胃酸過多症の東洋医学的

 

胃が行う飲食物から栄養を吸収し、不要なものを下に降ろすという働き(受納・降濁作用)は肝の協調によって行われています。肝は感情をコントロールし、ストレスを受け止める働きがありますが、ストレスなどが原因で肝の働きが妨げられると胃も影響を受けその働きが上手くいかなくなります。

肝胃不和)また、中医学では体に悪影響を及ぼす自然の変化を「邪気」と呼びますが、梅雨から夏にかけて増える湿気の邪気は「湿邪」と呼ばれます。

 

胃と協調して消化吸収を行う五臓の「」は「湿を嫌い乾を好む」性質があるため、梅雨から夏にかけては体に余分な水分が溜まり胃腸の働きが低下しやすいのです。冷たいものの摂りすぎや、冷房の効き過ぎも胃腸の働きが低下してしまう原因となると東洋医学でも考えられています。

 

 

胃酸過多に対する当院での鍼灸治療

 

胃酸過多症の方は自律神経のバランスが乱れている方が多いため、まず、自律神経測定器で血管の状態や自律神経のバランスを測定していきます。その結果をふまえた上でその方々に合わせたオーダーメイドの施術を行っていきます。

胃酸過多の鍼灸治療

 

 

胃酸の分泌を制御している自律神経のバランスを整え、胃、肝、脾の機能を高めるツボに鍼やお灸で刺激を与えます。また、身体の冷えは内臓機能を低下させる原因となるため冷えのある方には冷えを除く治療も合わせて行っていきます。

 

胃酸過多のうつ伏せ鍼灸治療

 

 

胃酸過多の下肢へのお灸治療

 

 

胃酸過多症の鍼灸治療症例

 

30代 男性

3ヶ月程前から仕事が多忙でストレスから暴飲暴食を続けていたせいか、数日前から空腹時の胃痛と食後の胃もたれと胸やけを起こすようになった。なんとなく常に胃部に不快感を感じ、特に夕方から夜にかけて症状が重い。

脂っこいものを食べた後や飲酒後、歯みがきの際の刺激などで吐き気を催し、時には嘔吐してしまう。

 

 

当院での治療

自律神経測定器の結果、交感神経が過亢進状態でしたので、自律神経のバランスを整える治療を主に、腹部、下肢、背部にある消化器系の機能を調整するツボを取り入れながら治療を行いました。慢性的な肩こりがあるということで、触診したところ頚肩、背部に筋緊張が見られたため、そちらの治療も合わせて行い全身的な緊張や疲労を緩和する治療も行いました。また、問診の中で食生活、飲酒、喫煙、運動習慣等の生活習慣の指導も行いました。

 

◇1回目◇

施術後当日は変化感じなかったが、翌日は胃のもたれと胸やけが少し楽に感じた。その後は徐々に状態戻った。胃痛、胃部不快感と吐き気は変わらない。

 

◇2回目◇

治療後は胃の痛みはさほど強く感じなかった。胃のもたれは変化ないが、胸やけは少し楽になった。以前はほぼ毎日飲酒していたが最近は控えていることも関係あると思われる。

胃部不快感は押すと感じる。吐き気、嘔吐は時折あり。最近仕事が残業続きで肩こりが酷い。

 

◇3回目◇

胃もたれ、胸やけ以前は毎日あったが、現在は3日に1回程度。胃部不快感はまだあるが、胃痛はたまにチクッと痛む程度になっている。吐き気も時折あるが強くはない。肩こりは痛む部位は狭くなった。

 

◇4回目◇

仕事で飲み会があった日は胃のもたれ、胸やけ、吐き気強く出たが、それ以外の日は胃症状軽くなってきたと感じる。胃部不快感は食後に感じるが、それ以外はそこまで気にならない。肩こりは全体的に楽になってきたと感じる。

 

 

◇5回目◇

吐き気を最近は感じなくなった。仕事でストレスを感じる事があり、その日は胃痛が久しぶりに出たが、それ以降は出ていない。胃もたれ、胸やけは脂っこいものを摂らなければあまり感じなくなった。肩こりが以前より楽になり体が軽くなったと感じる。

 

◇6回目◇

胃の痛みは消失した。胃もたれは、たまに脂っこいものを食べた時や飲酒を多めにした時くらいで胸やけも最近は出ていない。胃部不快感は押すと感じるが日常生活で気にならない程度。吐き気は歯ブラシの刺激のみ起こるが実際に嘔吐する事は無い。肩こりも押すと硬いところはあるが痛みが気にならない程度になった。

症状が日常生活であまり気にならなくなったので、治療間隔を延ばしてあと何回か健康維持のために通院したいとのこと。

 

症例 2

40代 女性

 

もう何年も前から胃の調子を崩しやすい状態だった調子が良い時もあり、増悪と緩和を繰り返してきた。

薬を飲むと楽になるが、なるべく薬に頼らないように生活したいと思い当院を受診した。

症状は胸やけ、胸の痛み、みぞおち付近の痛み、食欲不振、呑酸があり、空腹時や食後横になると増悪する傾向がある。

また、寒さに弱く体が冷えると痛みが起きやすい。

食事はなるべく脂肪分が多いものは取らないようにしたり気を付けているつもりだが、お菓子が好きでクッキーやチョコレートをつまみ食いしてしまう。

ストレスはあまり感じない。

仕事はデスクワークで、一日中座りっぱなしのため、首肩こりや腰痛も慢性的に悩まされている。

 

当院の施術

まず自律神経測定器で現在の自律神経の状態を確認していきました。

交感神経と副交感神経のバランスに差があり、大きな乱れを確認しました。

胃の働きは自律神経がコントロールしており、、自律神経が乱れると胃酸が過剰に分泌してしまうことがあります。さらに自律神経も乱れは胃の粘膜を保護する粘液の減少を招いてしまうこともあり、胃酸と粘液のバランスが乱れて胃の不調を感じやすくなってしまいます。

そのため、自律神経の調節を目的とした施術をベースとし、背部の胃の経穴に鍼とお灸で刺激、腹部の緊張の緩和、首肩の筋緊張を緩める施術も併せて行いました。

 

経過

◇1回目◇

首肩と背中の緊張がとれ身体全体が軽くなった。

 

◇2回目◇

胃の不調が少し軽減したような気がする。

 

◇3回目◇

気温が低く、身体が冷えると調子が悪い。

背中の胃の経穴に低周波鍼通電法を用いり刺激を上げた。

 

◇4回目◇

また調子が良くなってきた。痛みはあるが以前より強くない。

 

現在も継続的に通院中。

 

胃酸過多症とは

 

胃酸過多症とは、何らかの原因によって通常よりも多く胃液が分泌される病気です。食べ物を消化する胃酸は非常に酸性が強いのですが、通常胃は胃酸で胃壁を溶かしてしまわないように胃粘膜から粘液を分泌して胃壁を守っています。胃酸が過多な状態では、この胃粘膜と胃酸のバランスが崩れ自分の胃を攻撃してしまうため身体の色々な部分に悪影響が現れます。

 

症状

・胃もたれ、むかつき

胃酸過多になると胃の粘膜が荒れてしまい、消化機能に支障が生じて胃もたれやむかつきが起こります。

 

・胃の痛み

胃酸が過剰に分泌される事で胃の粘膜が傷つき、炎症が起こると胃痛を感じることが多くなります。胃痛はみぞおちに感じることが多く、空腹時などにキリキリと痛みます。

 

・胸やけ

胃酸が過剰に分泌されると、食道と胃を繋ぐ筋肉が緩み食べた物や胃酸が逆流しやすくなります。胸からみぞおちまでの間に焼けつくような不快感を感じたり、チクチク刺されるような痛みを感じます。

 

・ゲップ

胃酸が過剰に分泌されると食べ物外で消化される際に大量のガスが発生します。そのため頻繁にゲップが出るようになります。食道と胃の間には弁があり胃の中の空気やガスは逆流しないようになっているのですが量が多すぎると弁では支えきれなくなりゲップとして出てきます。早食いをすると食べ物と一緒に空気が胃の中に入りやすくなりゲップも出やすくなります。

 

・吐き気、嘔吐

胃酸が過剰に分泌されると食道と胃を繋ぐ筋肉が緩むため口の中に胃酸が上がってきます。すると喉を圧迫し吐き気や嘔吐が起こりやすくなります。

 

その他

・胃部、腹部膨満感

・食欲減退

・口の中の酸っぱさ

・喉の奥の違和感

などが挙げられます。

 

胃酸過多となる原因

 

ストレス

胃酸と胃の粘液は自律神経(交感神経・副交感神経)の働きにより分泌のバランスが制御されており、通常は胃の中に食べ物がある時に胃酸が分泌されます。交感神経が優位になると胃酸の分泌が減少し、反対に副交感神経が優位になると胃酸の分泌は増加します。

ストレスを感じると交感神経が優位になります。すると胃の血管が収縮し、胃酸の分泌が減少します。しかし、交感神経が強く働くと体はバランスを保つために副交感神経の働きも盛んにします。そのため胃の蠕動運動が活発になり、胃液の分泌を促進するため胃酸過多の状態となるのです。

 

食生活の乱れ

刺激物の食べ過ぎも原因となります。香辛料、酢を使う料理、アルコール、カフェイン、脂質や糖質の摂りすぎは胃酸の分泌を促進させます。また、早食いや食べ過ぎなどの食習慣も胃酸過多を招きます。

 

喫煙

喫煙は交感神経を刺激するため、胃の血流が悪くなり消化機能が低下して胃酸の分泌量を低下させます。しかし自律神経はバランスをとるため副交感神経の働きを強めるため胃酸の分泌が増加します。また、たばこに含まれるニコチンには一部中枢神経を刺激して、胃酸を分泌させる働きもあるため過度な喫煙は胃酸過多を招きます。

 

過剰なガストリン分泌

ガストリンとは胃の出口にある幽門前庭部から分泌されるホルモンの一種で、胃酸や消化酵素を分泌させる作用や血糖値を下げるインスリンの分泌を促進する作用があります。

ガストリンが大量に分泌されるのは、消化機能が低下した際や、ピロリ菌の産生の原因となるアンモニアが発生した際に、それに対抗するためだと考えられています。ガストリンが過剰に分泌されると胃酸も過剰に分泌されるようになります。

 

 

胃酸過多から疑われる病気

 

・逆流性食道炎、逆流性胃腸炎

胃酸過多によって胃酸が逆流して炎症が起こる病気です。逆流性食道炎と逆流性胃腸炎の違いは炎症が起こっている場所の違いです。逆流性食道炎の場合は食道に、逆流性胃腸炎の場合は胃腸に炎症が起こっています。この二つの病気の症状は似通っていて胸やけ、ゲップ、喉の違和感、胃もたれ、吐き気、胃痛などが起こります。
逆流性食道炎の鍼灸治療について

 

・十二指腸潰瘍

十二指腸の粘膜が炎症を起こし、粘膜や組織の一部が損傷してしまう病気です。症状としては、空腹時や夜間に上腹部が痛む、下腹部の違和感、胸やけ、ゲップ、吐血、下血などが挙げられます。

・胃潰瘍

胃の粘膜がただれ、傷つき損傷した状態の事を言います。進行すると胃壁に穴が開いてしまうこともあるので、病院で早期治療を受けることが大切です。主な症状としてゲップや胸やけ、吐き気、空腹時のみぞおちの痛み、腰痛や背中の痛み、吐血、黒い便が出る、などの症状が挙げられます。

 

・胃炎

胃の粘膜に炎症が起きた状態です。

・胃がん

胃粘膜の表面の組織が、がん細胞に変わってしまう事で発病します。胃がんの症状は他の胃の病気と非常に似通っており、胸やけ、胃痛、ゲップ、食欲不振、消化不良、吐血、黒色便が出る、貧血などがあります。

慢性的な胃炎や胃潰瘍により胃の粘膜が傷ついているので、細胞の遺伝子が損傷しやすく、細胞の再生時にがん細胞化しやすいと言われています。

また、塩分の過剰摂取も胃がんのリスクを高めるというデータもあります。

 

執筆者

清水大地

眼精疲労専門の鍼灸師

 

資格
はり師
きゅう師
2008年
鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む
2011年
おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年
中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年
渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年
三軒茶屋α鍼灸院を開院

ストレス頭痛の鍼灸治療

火曜日, 2月 10th, 2026

頭痛の鍼灸治療はWHO(世界保健機構)に適応疾患として定義されております。

https://alfashinkyu-tokyo.com/column/index-991.html

 

ストレス性頭痛の治療の流れ

 

①問診で生活習慣、仕事、日常の姿勢、食事習慣、精神状態、など詳しくお話をお聞きします。

 

②ストレスは自律神経のバランスを乱し頭痛の原因となるため、必要であれば自律神経測定器で現在のストレスの度合いや自律神経の状態を確認します。

 

③ベットに横になって頂いて、触診にて筋肉の状態や冷えなどお身体の状態を確認していきます。

 

④問診、触診、自律神経測定器の結果をもとに、施術を行います。

 

⑤施術後は日常生活へのアドバイス、適切な施術間隔をお伝えします。

 

⑥お会計、次回のご予約を済ませ終了となります。

施術内容

 

まず、頸肩部周辺にの経穴に刺鍼し筋肉を緩めることで頭部の血液循環を促していきます。

頸は僧帽筋上部、頭半棘筋部の「天柱」「風池」、頭板状筋や胸鎖乳突筋の「完骨」、肩は僧帽筋の「肩井」「肩外兪」、肩甲間部の「膏肓」棘下筋の「天宗」といったっけ経穴を主に刺鍼していきます。

 

頭部は「百会」「頭維」「四神聡」の経穴以外にもコリや疼痛部にも直接刺鍼し、そこに低周波を流す「電気鍼療法」を行い頭部の筋緊張を緩め痛みを緩和させていきます。

 

※電気鍼療法が苦手な方は刺鍼のみでも対応可能です。お気軽にお申し付けください。

 

同時にストレスの緩和や体質改善を目的に自律神経を整える施術を行っていきます。自律神経を整えることによって、滞っている全身の血流がよくなり蓄積した疲労が回復が回復していきます。また、副交感神経を高めることでリラックス効果が生まれ、ストレスによる過剰な筋緊張が改善していきます。

 

 

ストレス性頭痛の原因やメカニズム

 

精神的ストレスで自律神経の交感神経が過剰に働きます。交感神経が過剰に働くと筋肉を必要以上に収縮させてしまいます。さらに血流も悪くなるので頭部の筋緊張が増悪し頭痛が引き起ります。

また、食いしばりとの関連性も大きいです。ストレスで交感神経が亢進すると、睡眠の質が低下し食いしばりを起こします。こめかみにある側頭筋は顎を動かす咬筋と連動して収縮します。こめかみを触りながら歯をぐっと噛みしめると側頭筋が動くのがわかります。

 

食いしばる時間が長ければ長いほど頭痛が起きやすくなります。

頸肩の筋肉の硬さが頭部に波及して頭痛が増幅することもあります。

また脳内のセロトニンがストレスなどの原因で一次的に増加し血管が収縮し、ふたたび拡張されることで刺激され痛みが起こるという説もあります。

片頭痛の誘因でもある喫煙、飲酒、チョコレートの食べ過ぎというストレス解消による行動も頭痛の原因になります。

 

 

頭痛の種類

 

頭痛には一次性頭痛二次性頭痛があります。

 

一次性頭痛は原因疾患が特定できない頭痛で、二次性頭痛は原因疾患が特定できる頭痛をのことを言います。

原因疾患とは脳出血、くも膜下出血、脳梗塞、脳腫瘍、外傷、感染症などといったものがあり、これらによって起こる頭痛は二次性頭痛に分類されます。

上記のような疾患が検査しても見つからず、原因疾患の存在が否定され初めて一次性頭痛を疑います。つまり、脳出血や脳梗塞などが二次的に頭痛を引き起こしているため、これらは二次性頭痛と言われるのです。

 

一次性頭痛は片頭痛、緊張性頭痛、群発性頭痛などが上げられ、これらは二次性頭痛の検査結果が陰性で、頭痛の部位、性質、誘因、持続時間、光や音に対しての過敏性、前兆の有無など情報を考慮し鑑別していきます。

 

片頭痛は原因がはっきりわかっていませんが、ストレスにより三叉神経が刺激され神経末端から炎症物質が放出されることによって脳の血管が急激に拡張することで頭痛が起こると考えられています。吐き気や嘔吐も伴うことがあり、音や光に過敏になります。チョコレートやワイン、チーズ、柑橘類が誘因になることがわかっています。

ズキンズキンと脈打つような痛みなのが特徴です。

 

緊張性頭痛は精神的ストレスや頸肩コリ、眼精疲労による頭部の筋収縮から起こる頭痛です。頭全体または一部に締め付けられるような痛みが発生し、その痛みがストレスになりさらに筋収縮を引き起こし頭痛を増悪するという悪循環ができてしまいます。

 

群発性頭痛は左右どちらかの目の奥に耐え難い痛みが起こる頭痛です。

例えるなら、目の奥をえぐられるような、またはバットで頭を殴られるような痛みと言われるほど強烈なものです。この頭痛は持続性はなく、30分~1時間といった比較的短時間で消失します。通常は1~3か月程規則的に起こり、その後は数か月~数年と頭痛のない日が続きます。

痛みは目の奥だけではなく、時には片側の側頭部や目の周辺にも出現することがあります。

群発性頭痛のはっきりとした原因はまだ分かっていませんが、目の裏側にある太い血管が拡張し、それが神経を刺激するためではないかと言われています。

 

※突然今まで経験したことのない強烈な痛みや、発熱、しびれや感覚が無いなどの麻痺、ろれつが回らない、物が二重に見える、意識が朦朧とするなどの症状がある場合は脳梗塞、脳出血、くも膜下出血ような緊急性の病気の疑いがあります。その場合は一刻も早く病院に受診しましょう。

 

症例

20代 男性

仕事の人間関係でストレスを感じるようになってから仕事中に頭痛がするようになった。最初は30分ほどでおさまっていたが、最近は仕事中だけではなく、出勤前にも痛みが出てくるようになり、かなり辛い。現在は仕事中は常に痛みがある状態になった。

主に痛みがあるのが仕事中のため、現在は薬で誤魔化して働いているが、業務にも支障をきたすかもしれないと不安になって来院。

 

当院の施術

自律神経を整える事をメインで考え治療。また、頭に行く血液は肩、首を通り脳に流れるので肩と首、背中の筋緊張を緩める治療も同時に行った。

特に頭痛の症状が現れている側頭部、後頭部の筋緊張が強く、血行促進と緊張緩和のために他の箇所と比べ筋肉にしっかり刺激を入れた。

週に2回来院。

 

◇1回目◇

治療中に寝てしまうくらいリラックスできた。身体の血流良くなった気がする。

◇2回目◇

前回はすぐ元に戻ってしまった。治療後には楽になる。

◇3〜5回目◇

肩が動かしやすくなり、頭痛の時間が短くなってきた。

◇6〜9回目◇

出勤前の頭痛が出なくなり、朝の時間が楽に過ごせるようになった。

◇10〜15回目◇

仕事中に頭痛はあるが、前のような激しい痛みはなくなり、かなり痛みが軽くなった。来院頻度を週に1回にして様子を見ながら治療。

◇16回目~20回目◇

仕事中常に頭痛がある日がなくなり、頭痛がでる以前のように仕事に集中できるようになった。

◇20回目以降◇

体調や疲労の度合いをみて月に数回来院。

 

 

 

症例2

 

30代 女性

 

職場の人間関係と仕事量でかなり精神的に辛い状態にいる。今までは頭痛で悩んだ事はなかったのだが、上司が人事異動で変わり、今の職場状況になってから薬が手放せなくなった。

最初の頭痛は職場にいる時だけだったのが、朝の出勤時にも痛くなったり、休日も仕事の事を考えると頭が痛くなってしまうようになった。

特に仕事中に頭痛がしてしまうと、作業のペースが落ちてしまい、結果仕事が終わらずにまたストレスになってしまう悪循環になってしまう。

鍼は学生の時にスポーツをしていたので、膝治療はやったことはあるが、全身は初めて。

 

当院の治療

 

自律神経測定器で測定したところ、ストレスがかなり高い数値の結果がでました。

自律神経の乱れからか、ストレス対処能力も下がっており精神的な出来事が身体に大きく影響しているようです。

触診してみると、頭皮が固くなっており、特に側頭筋の筋緊張が一番強かったです。毎日ストレスの多い環境にいるためか、首肩周りも同様に固くなっていました。

血流改善をして筋緊張を緩めていくことと、自律神経の調節で総合的に治療を行いました。

 

治療経過

◇1回目◇

リラックスして寝てしまった。

◇2~5回目◇

治療後は楽になるが、すぐに元に戻ってしまう。

◇6回目◇

変化なし

◇7回目◇

仕事中は頭痛がするが、朝の痛みは減った。

◇8~12回目◇

回数を重ねるうちに仕事中の痛みもかなり楽になった。

今後も定期的に通院する。

 

 

視力回復の鍼灸治療

金曜日, 2月 6th, 2026

視力低下の原因

視力低下の原因には、様々なものがあり特に急激な視力低下には隠れた病気が発見される場合もあります。主に視力低下が疑われる疾患としまして

黄斑変性症
近視
乱視
老眼
緑内障
白内障
網膜色素変性症
ぶどう膜炎
中心性網膜症
シェーグレン症候群
・糖尿病

などが挙げられます。特に急激な視力低下が見られた場合、すぐに処置が必要な場合もございますので、一度眼科の方で診断を受けてください。

視力回復の鍼灸治療の臨床研究

 

鍼刺激によって視力が向上するという研究結果は様々な論文で報告されています。

白内障手術を行った患者30例を対象として、合谷・太陽・上せいめいというツボに鍼刺激を行った結果、裸眼視力および矯正視力に有意な視力向上が認められたという報告や屈折異常意外に特別な疾患を持たずに日頃から疲れ目を感じている被験者を対象として合谷・太陽・攅竹に鍼刺激を行った結果、鍼刺激を行ったグループに有意な裸眼視力の向上または被験者が普段用いている眼鏡を用いた際の視力の向上が見られたなどの報告があります。

また、それらの報告では、シャム経穴刺激群といってツボの正確な位置から少し外した群や実際に鍼は刺さないが鍼管といって鍼を刺入する際に用いる管だけで刺激を与える偽鍼刺激群に分けてランダム化した研究を行い、それらに実際の鍼刺激群との有意な差は見られなかったという報告もあります。

したがって鍼刺激をしないまでも自分である程度のツボの位置を刺激するだけでも一定の視力回復効果が得られるかもしれません。

 

その他、海外の研究でも鍼治療の視力向上効果に対する症例集積による報告もあり、網膜色素変性症や強度近視、白内障、無水晶体症、緑内障などの疾患に鍼治療を行ったところ中心視力が改善する場合があることや近視・緑内障・網膜色素変性症・視神経委縮などの患者50例を対象に鍼治療を行ったところすべての患者に自覚的な視力向上が認められとの報告があります

 

視力向上の鍼治療のエビデンス

 

鍼治療による視力向上のメカニズムはいくつかの可能性が考えられています。
一つは鍼刺激によって縮瞳が生じてピンホール効果という効果によって視力が向上するというものです。
ピンホール効果は眼内に入ってくる光を制限して網膜上にずれを少なくするというもので、小さい穴から景色を見ると見えやすくなるという原理を利用した効果です。

鍼治療では、そのピンホール効果を小さい穴出なく縮瞳によって行い視力が回復しているという可能性があります。
点眼薬によって賛同させた場合では鍼治療の視力向上効果が認められなくなったという報告からも鍼治療でピンホール効果が起こり視力向上が起こるという可能性が高いとも言われています。

なぜ縮瞳が起こるかについては、縮瞳は副交感神経優位の状態であり、鍼刺激によって副交感神経が優位になったと考えられています。

その他、鍼刺激後に眼精疲労が軽減するという研究報告があり、目の調節機能の改善の関与や緑内障患者における鍼治療によるコントラスト視力の有意な向上なども研究報告もされており、まだ未解明な要素もありますが、鍼刺激によって視中枢の反応性増大なども考えられています。

参考文献
鍼灸臨床最新科学
医歯薬出版株式会社

 

 

当院の視力回復の鍼灸治療

当院では、目の周りに鍼刺激・鍼通電刺激・お灸刺激を行い視力回復の施術を行っていきます。

視力回復の鍼治療

 

その他にも首肩の筋緊張の緩和や全身施術によって自律神経のバランスを整えることも行い、施術効果の持続性を上げていきます。

視力回復の首肩鍼灸治療

 

 

視力回復の自律神経調整鍼灸

 

視力回復の鍼灸治療 症例

60代女性

目の酷使により視力が著しく低下。パソコンとスマホをほぼ一日中みていた。今はそれらをやめ、遠くをみたり負担をあまりかけないように注意している。明日運転免許の試験があるため、どうしても視力をあげたいとのことで来院された。

当院の治療

原因がパソコンとスマホの使いすぎと明確になっているため、目の血液循環の改善を第一に施術を行った。首のこりもあったのでうつ伏せから首肩まわりの血流改善から行う。目のまわりだけでなく頭も固さがでていたため、目と頭に鍼通電療法を行った。

治療後

治療直後は目がスッキリして視界がクリアになり、翌日の検査で0.7まで視力が回復したと報告があった維持を目標に適度な運動とスマホを見すぎないようにするなどのアドバイスを行った。それ以降1か月に1回メンテナンスとして治療を継続しており、視力は保たれている。

 

 

40代 男性

 

ここ最近、歳とともに徐々に視力が低下してきている。

1か月後に運転免許の更新をするが、できれば裸眼で更新したいため当院で視力回復の施術を希望。視力は両目で0.5。

普段はデスクワークが中心で、多い時は1日12時間はパソコンを使用している。

首肩コリも強く、睡眠も浅く感じる。

当院の施術

まず、うつ伏せで首肩の筋緊張を緩める施術を行いました。首肩の筋緊張を緩めることによって眼の血流が改善します。

次に、仰向けで眼の周囲に低周波鍼療法で眼の血流を促し、さらに自然治癒力、血流のコントロールを担っている自律神経の調節も合わせて行いました。

 

更新が1か月後と短いスパンで結果を出さなくてはいけない状態だったため、週に2~3回と短いスパンでご来院して頂きました。

 

1回目

目の疲れは少し軽減。

とてもリラックスできた。

 

2回目

目の疲れが改善してきた。

施術後の帰宅中の視界が少しクリアになってきた。

 

3回目~6回目

仕事後の視界は同じだが、朝起床時の視界はクリアになってきた。

 

7回目~11回目

今まで見れなかった字が少し見えるようになったような気がする。

 

その後、無事裸眼で免許を更新できたというご報告をいただきました。

 

 

症例3

40代 女性

 

デスクワークの仕事を長年やってきたためか、若い頃に比べるとかなり視力が悪くなった。

もうすぐ自動車の運転免許の更新なのだが、確実に視力が落ちているため更新日までに視力を良くしたい。妻がこちらに通っているので、自分も通いたくなった。

視力が落ちたのはずっと画面を見ていて仕事をしているため、眼精疲労が慢性的にある。また、眼からくる頭痛や首肩こりも10数年の付き合いになっている。

 

当院の施術

 

自律神経測定機で測定したところ、かなり交感神経が優位な状態になっていました。疲労も溜まっており、休める時間にも身体が緊張状態にあり、睡眠の質が悪くなっている可能性がありますとお伝えしました。

常に緊張で筋肉が固まっている状態ですので、自律神経を調整する治療をメインで行い、首肩、眼の周りの固くなっている筋肉の血行を促進させて緩めていく治療を同時に行いました。

首肩周りが固いと、それだけで眼に行く血液循環が悪くなってしまいます。なので、首肩周りと局所の目の周りは特に集中的に治療しました。

 

経過

◇1回目◇

眼が軽くなって、視界が明るくなった。

◇2回目◇

治療後はいいが、数日したら元に戻ってしまう。

◇3〜6回目◇

特に変化なし

◇7回目◇

仕事中に眼が疲れてシパシパしなくなった。

◇8回目◇

前に比べると、かなり遠くが見えるようになった。

◇9回目◇

免許更新の前日に治療して明日免許センターに行ってくる。

症例 4 

50代 男性

1年ほど前から視力の低下を感じるようになった。2年前までは、両目ともに視力が1.5だったが、現在は、左目が0.6、右目が1.0にまで下がっている。遠くの距離のものがぼやけて見えにくい。眼科を受診したところ、眼に問題はなく、加齢と眼精疲労が原因と言われた。日常的にパソコンを使用することはないが、スマートフォンやテレビの見過ぎにより目の疲れを感じている。

施術

スマートフォンやテレビを長時間見続けていると、眼のピントを調節する筋肉が凝り固まり、循環が悪くなり、視力の低下を引き起こします。そのため、目の周りの筋肉をほぐし、血流を促すために、目の周りのツボに鍼通電療法を行いました。また、首肩周りの筋緊張が強く見られたため、首肩周りの筋硬結に刺激を入れぼぐしていきました。全身的な血液循環の促進、回復力を高めていくために、全身のツボを用いた自律神経調整施術も同時に行っていきました。

経過
施術頻度は1週間に1回のペース。

施術回数を重ねるごとに、目の疲れの改善、遠くの距離の見えやすさを実感し、施術開始2ヶ月後の視力検査では、左目が1.0、右目は1.5に上がりました。以降は、メンテンスのため月に2回のペースでご来院中。

 

視力回復させる生活習慣

視力を回復させるためには生活習慣も重要です。特にパソコンやスマートフォン操作が増えてきている現代では近くのものを集中してみる時間が増えています。

近くのものを集中してみている時間が長くなってしまうと目のピントを合わせる毛様体筋が疲労してきてピントを合わせる機能が不十分となってきてしまいます。

・作業の間に遠くのものを見るようにして目の休憩を入れる
最低でもパソコンやスマートフォン操作、細かい目を使う作業をした後には最低でも1時間に一回は遠くのものに視点を合わせるようにして毛様体筋を休めるようにしましょう。遠くといいましても遠くの景色を眺めるというわけではなく、4~5メートル離れたものに視点を合わせるだけでも毛様体筋が休むことができると言われています。

・目の周りのマッサージ
お昼休憩や仕事の終わりなど時間が比較的長く取れる休みの際に目の周りを軽くマッサージすることで目の周りの血液循環の改善に繋がり、老廃物質を排出させることで目の疲労がとれやすく、疲労が蓄積されにくくなります。
顔面部の血管はとても細く繊細であるためあまりグリグリと押しすぎないように注意してください。

・目の周りを温める
これも目の周りをマッサージする効果と同じような効果が期待できます。
一番簡単な方法としましてタオルを熱湯で濡らして程よい暖かさにして目の上に置くという方法でも良いです。また、お風呂の際にシャワーを30秒ほど当てるだけでも効果が期待できます。
目は比較的血液循環が豊富な部分でもありますので少しの刺激だけも血液循環は改善されやすいです。

執筆者

眼精疲労専門の鍼灸師
清水大地

資格
はり師
きゅう師

2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む
2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院

 

気分障害(感情障害)の鍼灸治療

火曜日, 2月 3rd, 2026

気分(感情)障害とは

 

 

気分障害

気分障害とは、精神障害のうち、長期間にわたり悲しみで気持ちがふさぎ込む、(うつ病)、喜びで過度に気持ちが高揚する(躁病)、またはその両方を示す感情的な障害を示す障害を気分障害といいます。

以前は「感情障害」と呼ばれていましたが、快不快、喜怒哀楽という感情の病気というよりも、もう少し長く続く感情の持続的な病気という意味で「気分障害」と呼ばれるようになりました。

うつ状態や躁状態が持続、悪化することによりこれまで普通に行ってきた日常動作や対人関係ができなくなり、社会生活が困難になります。そして重度の場合は、考え方に偏りやゆがみを生じ、極端な場合、考えの異常は妄想になり自殺の危険が高くなります。

 

気分障害となる原因

 

うつ病

うつ病の明確な発症メカニズムは未だ解明されていません。しかし、うつ病患者は情動行動を制御する神経伝達物質の中のセロトニンやドパミンの機能低下が関与している可能性が示唆されています。

また、脳の海馬や前頭葉での領域で学習機能に重要な「神経栄養因子」が減少していることも示唆されています。

ストレスを受けるとストレスに対処するためにコルチゾールが分泌されますが、このホルモンが長期に過剰放出されると神経細胞が障害されることが知られており、うつ病発症を誘起すると考えられています。

 

双極性障害(躁うつ病)

 

双極性障害の原因は明らかになっていません。しかし、双極性障害の発症には遺伝子が影響するといわれています。

原因となる遺伝子は特定されていませんが、脳神経をつなぐシナプス、神経細胞からの神経伝達物質の放出、神経細胞の興奮性の調整に関わるイオンチャンネルなどに関連する遺伝子とのつながりが指摘されています。

 

症状

うつ病

・何をしても楽しくない、何にも興味がわかない、性欲がなくなる

・疲れているのに眠れない、一日中眠い、いつもよりかなり早く目覚める

・イライラして何かにせき立てられているようで落ち着かない

・思考力が落ちる

・死にたくなる

・食欲がない

・何をするにもおっくうになる

・悪いことをしたように感じて自分を責める、自分には価値がないと感じる

双極性障害(躁うつ病)

双極性障害は、躁状態とうつ状態という二つの状態が現れます。

うつ状態のほうは症状の上ではうつ病と大きな差はありません。

<躁状態の場合>

・睡眠時間が短くても疲れを感じない、寝なくても元気で活動を続けられる

・人の意見に耳を貸さない、態度が横暴になる

。話し続ける、お節介になる

・根拠のない自信に満ちあふれる

・買い物やギャンブルにはまる

・性的に奔放になる

・イライラして怒りっぽくなる、やたらと説教をする

・絶好調と感じている

などの症状が現れます。

西洋医学的治療

うつ病の場合

診断・検査

一般的な病気のように血液検査や画像検査で異常がみられることがありません。そのため、うつ病の診断は患者との面接場面で現れている症状、日常生活の困難さ、その誘因など様々な情報を総合して下されます。

 

治療

 

心の休養・環境調整

うつ病はストレスを誘引にして発症することが多いため、過度なストレスがかからない環境において心の休養をさせることが重要です。例えば仕事量の増加がきっかけでうつ病を発症した場合には仕事量の軽減や自宅療養などの措置を行います。

 

 

薬物療法・精神療法

うつ病治療の主体となるのは薬物療法です。現在日本で用いられる主なうつ病治療薬はSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)やSNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)と呼ばれる「抗うつ薬」です。そのほか症状に合わせて「抗不安薬」「睡眠導入剤」「気分安定薬」「非定型抗精神病薬」などが使用されます。

また、薬物療法と同時に行うことが多いのが精神療法です。医師や臨床心理士と対面して会話をしていく中で症状の改善を目指します。また、絶望感や自己否定感など実際の状況にふさわしくない感情が強いときは、その考えと現実との歪みを修正する「認知行動療法」がよいとされています。

その他の治療法

その他うつ病の専門的治療法として、高照度光療法、修正型電気けいれん療法、経頭蓋磁気刺激法などが用いられる場合もあります。

・うつ病の鍼灸治療について

双極性障害の場合

診断・検査

近年の精神科では、双極性障害の診断を「ICD」と「DSM」という操作的診断を基準に行っています。操作的診断とは「それぞれの基準にいくつ該当する症状があるか」という見方で、その結果によって病名を診断するやり方です。

また、症状の経過を見ながら、患者さん本人の生活や家族歴、併せて他の体の症状の有無、服薬状況などを総合的に見て診断します。場合によっては血液検査、CTやMRIなどの画像検査を用いることもあります。

双極性障害の分類

双極Ⅰ型障害

躁状態とうつ状態が現れるタイプです。Ⅰ型の躁状態は、社会生活に支障をきたすほどの激しい躁状態を引き起こします。たとえば、夜も眠らずに動き回る、話が止まらない、大きな声で話し遮られると怒るなどの突飛な行動を引き起こします。

双極Ⅱ型障害

Ⅰ型の躁状態と比べ、程度の軽い軽躁状態とうつ状態が現れるタイプです。軽躁状態がⅠ型の躁状態よりも激しくないから軽い病気ではないということではありません。また、うつ状態の期間はⅠ型より長く、自殺のリスクも高いとされています。

 

治療

薬物療法

気分安定薬や抗精神病薬を用いて治療を行います。躁状態に用いる薬剤、うつ状態に用いる薬剤などがあり、薬剤によって期待できる働きが異なります。

心理・社会的療法

心理・社会的療法では。病気に対する理解を深め対処法を学びます。心理教育や行動認知療法などがあります。

 

・双極性障害の鍼灸治療について

当院の鍼灸治療

 

東洋医学では「鬱病」のことを「鬱証」といいます。鬱証は精神的抑圧から精神のバランスが崩れ体内の「気」の流れがスムーズに流れなくなってしまい鬱々とした気分が続いている状態と考えます。鬱証の起こるメカニズムは複雑ですが、最も重要なのは肝・脾・心の損傷と気血の失調です。

鍼によって、脳にも変化が起きることが最近の研究で分かりつつあります。

鍼治療の前後で脳の血流量を見たところ特に前頭葉で大きく改善。脳活動が活発に炎症物質を減らしたことが脳の神経細胞の活動を活性化し、その結果うつ病や双極障害の症状が改善されたという報告もあります。

 

また、鍼灸治療を施すことによって自律神経の状態を整えることで脳内の神経伝達物質やホルモンバランスを整え、症状を改善させていきます。

 

気分障害のお灸治療

 

 

 

症例

20歳 女性

 

現在大学生で、ゼミでの他の学生とトラブルになり、それがきっかけだったのかわからないが、その日からたまに強烈な不安感に襲われたり、夜一人でいると特に理由もなく涙が出てくるようになった。もともとストレスに弱く繊細な性格で落ち込みやすい。

心療内科に受診しうつ病と診断され薬を処方してもらっているが、少しでも精神的にとても不安定な感覚を和らげたく他の治療方法も探していたところ当院を見つけ受診した。

当院の施術

まず自律神経測定器で現在の自律神経やストレスの状態を確認していきました。自律神経の状態は、交感神経と副交感神経のバランスが大きく乱れており、ストレス指数も60と平均値を上回っていました。

またお身体の状態を触診したところ、首肩や背中の筋緊張が非常に強く、手足末端の冷えもありました。

首肩の筋肉の過剰な緊張は、デスクワークやスマートフォンの使用によるものだけではなく、精神的な不調によっても起こります。筋肉の緊張や手足末端の冷えに共通する原因は交感神経の活動の高まりが固定化してしまい、血管が収縮することでおこります。

首肩の筋緊張が強くなるとさらに自律神経の乱れの原因にもなり、セロトニンの分泌も阻害してしまう事があります。。

 

そのため自律神経を調節する施術に加え、首肩の筋緊張を緩める施術も同時に行っていきました。

 

 

胸鎖乳突筋への鍼治療

月曜日, 2月 2nd, 2026

胸鎖乳突筋とは

胸鎖乳突筋とは、耳の後ろの乳様突起と呼ばれる部分から首の側面を通り鎖骨、胸骨にかけて繋がる筋肉で、顔を横に向けた時に浮き出る筋肉です。

首を上下左右に動かす、回す、傾ける動作などに使われます。胸鎖乳突筋の後ろには頸椎から分かれた細い神経が通っており、これらの神経は頚神経や腕神経と呼ばれ後頭部、耳、首、肩や腕、指先の感覚や運動を支配しています。

胸鎖乳突筋は物理的な疲労(頭を支えるなど)以外にも、自律神経の不調や精神的ストレスでも筋肉を緊張させ様々な不調の原因となる筋肉です。

胸鎖乳突筋が緊張すると

・首肩こり
・頭痛
・首や顔のむくみ
・めまい
・耳鳴り
・耳閉感
・不眠症
・動悸
・手の痺れ
・うつ病
・パニック障害
・自律神経失調
・更年期障害

などの様々な症状が現れることがあります。これまでも多くの疾患の元になるのが胸鎖乳突筋です。

胸鎖乳突筋のすぐ下には脳や耳などにつながる血管や腕の方へと伸びる神経・血管が通っているため胸鎖乳突筋が過緊張状態で固まってしまっているとその下を通過する神経や血管を圧迫することで循環が悪い状態となってしまいます。

循環の悪い状態が長く続いてしまいますと脳や耳、上肢などの器官に栄養ある血液を送り届けることができずに機能低下を起こしてしまうのです。

また、循環が悪くなることでブドウ糖が乳酸などの疲労物質や発痛物質に変化してしまい痛みやコリの原因にもなります。

 

頭痛×胸鎖乳突筋

胸鎖乳突筋の過緊張状態で起きる頭痛はこめかみなどの側頭部に締め付けられるような痛みが生じてしまうことが特徴です。一般に筋緊張性の頭痛と呼ばれますが、筋肉の緊張している部位によっても頭部の痛みが出る部分が変化してきます。

・筋緊張性頭痛の鍼灸治療について詳しくはこちら←

 

めまい・耳鳴り・耳塞感×胸鎖乳突筋

胸鎖乳突筋の過緊張状態は、耳への循環低下を起こしてしまうことで聴覚への影響や耳の内耳にある三半規管にも影響を与えてしまうためめまいや耳鳴りの原因にもなります。

めまいに対する鍼灸治療について詳しくはこちら←
耳鳴りに対する鍼灸治療について詳しくはこちら←

 

 

腕や手の痛み・痺れ×胸鎖乳突筋

胸鎖乳突筋の過緊張によって腕の方へと伸びる血管や神経が圧迫されてしまうことで痛みや痺れの原因となります。特にデスクワークでパソコン作業が主な人に多く発症する症状です。

 

 

うつ病・自律神経失調症×胸鎖乳突筋

うつ病や自律神経失調症など自律神経の乱れが原因で症状が現れやすい方は、胸鎖乳突筋の過緊張がほとんどの方に診られます。

胸鎖乳突筋の過緊張による脳への栄養供給の滞りが原因で精神症状が現れるとも考えられています。

単なる首コリや肩こりだと放置したままですとこれら心療内科系疾患にかかってしまう危険性があるため注意が必要なのです。

 

うつ病に対する鍼灸治療について詳しくはこちら←
自律神経失調症に対する鍼灸治療について詳しくはこちら←

 

胸鎖乳突筋が過緊張状態となる原因

 

うつむき姿勢

胸鎖乳突筋の過緊張状態の原因で一番多いのが長時間のうつむき姿勢(PC作業、スマートフォンの操作、家事など)です。

うつむき姿勢の状態は、重い頭部が前に傾きそれを支えるために頸部の筋肉には通常時の何倍もの負担となってしまいます。

姿勢を保持する姿勢筋は、その耐久性に優れた筋肉であるため少しの疲労では、感じにくくなっています。パソコン作業で頸肩がこってしまうということは、相当にその筋肉に負担がかかっている証拠です。

自律神経の乱れ

自律神経の乱れでも胸鎖乳突筋の過緊張状態が引き起こされます。主に交感神経の活動が活発になりすぎると胸鎖乳突筋が緊張しやすい状態となります。
交感神経とは活動的な神経で日中など仕事や勉強などしている時に主に働く神経で血管や筋肉などを緊張させて覚醒させる神経です。通常は夜なると活動を抑えて逆にリラックス神経である副交感神経の活動が活発となります。

しかし、夜遅くまで仕事やスマートフォン操作などをして交感神経の活動が活発のままですと自律神経が乱されやすいです。
夜になっても交感神経の活動が活発なので筋肉は休むことができずにコリや痛みの原因となってしまうのです。

 

喰いしばり

喰いしばりによる胸鎖乳突筋の緊張も多い原因です。意外と意識していなくても何か集中して作業している時に歯を食いしばっている方が多いです。
一度力強く食いしばってみると理解できるかと思いますが食いしばると頸の筋肉も引っ張られるように緊張していることがわかります。
喰いしばりの状態が長く続いてしまいますと胸鎖乳突筋のコリの原因となってしまうのです。

 

胸鎖乳突筋の鍼治療

 

胸鎖乳突筋の鍼治療では、鍼をピンポイントに痛みやコリの原因となっている部分にアプローチをすることが可能です。

また、刺した鍼に電気刺激を加えて強制的に筋肉に収縮・弛緩のポンプ運動を起こさせることで血液循環の改善をして疲労物質や発痛物質を流してあげることで痛みやコリを取り除きます。

胸鎖乳突筋への鍼治療

また、自律神経が乱れが胸鎖乳突筋のコリや痛みとなることもあるため全身的な調整鍼灸施術も行っていきます。

当院には自律神経測定器が常備されていますので自律神経の測定をしてその方に合わせたツボを用いたオーダーメイド鍼灸治療を行っております。

自律神経測定器

 

 

症例

 

20代 女性

10代から食いしばりが強いため顎の張り感に悩まされてきた。

酷い時は顎の痛みが数日続く事があり、マウスピース治療を受けている。

ここ最近になって顎の張りだけではなく、首の前側から耳の下あたりまで左右とも突っ張る症状が気になるようになってきた。今は顎の張りよりも首の張りや痛みの方が気になるようになり、当院に受診した。

ストレスはあまり感じる方ではないが、無意識に噛みしめたり、体の力が入ってしまう自覚は昔からあり、改善しようと意識はしているが難しい。

普段はデスクワークがメインだが重いものを持つこともあり、首に過剰な力が入っている感覚がある。ひどくなると、側頭部の重だるさや鈍痛が起こる。

首の側屈の可動域に制限がかかっている。

 

当院の施術

この方のような食いしばりによる胸鎖乳突筋の筋緊張は精神的ストレスが大きな原因になります。ストレスを感じなくても無意識に蓄積している場合があり、気がついたら慢性的な筋肉のコリが強くなっていることがあります。そのため、筋肉の緊張に対する施術だけではなく、自律神経の調節が根本的な治療になります。

まずうつ伏せで、背中、肩、肩甲骨、首の後面に刺鍼し筋緊張を緩和していきました。

次に、仰向けで自律神経調節治療、患部である胸鎖乳突筋、関連する咬筋、側頭筋に低周波電気鍼療法を行ってきました。

鍼灸治療は未経験という事で少し緊張もされていたため、慣れるという意味でも初回は刺激量を落とし負担を最小限に抑えた施術を行いました。

 

経過

◇1回目◇

体全体の緊張がとれ、とてもリラックスできた。

首の緊張も少し柔らかくなった気がして楽になった。

 

◇2回目◇

首の張りが以前より気にならなくなってきた。

夜の睡眠の質も良くなったような気がする。

 

◇3回目◇

忙しい日は眠りが浅くなるためか、首の張りが気になる。

 

◇4回目◇

前回よりも張り感がとれ、気にならなくなってきた。

夜も熟睡している。

 

◇5回目◇

今はほとんど気にならない。

たまに辛くなることもあるが、鍼治療を受けるとすぐに緩和する。

 

症例 2

50代 男性

もともと筋肉が緊張しやすく、肩が凝りやすい体質であった。

数年前から首周りのコリが強く感じるようになり、整体やマッサージを受けるも一時的には改善するがすぐに元に戻ってしまう。

別の方法を試そうと思い、以前から興味があった鍼治療を受けたく当院に受診をした。

最近では首の筋緊張が強いため喉の圧迫感が強く、声が出しにくくなっている自覚があり、会議といった人前で発言するときに支障が出ている。精神的にストレスを感じるとより締め付け感が強くなる傾向である。

首は横から前にかけての筋肉の硬さが一番気になるが、顎回りや頭の硬さも気になる。

当院の施術

まず、首や肩関節の可動域や全身の筋肉の硬さを確認していきました。

特に緊張が強いのは胸鎖乳突筋で、他にも僧帽筋、頭板状筋の筋緊張も強く感じました。

筋肉の緊張は姿勢といった物理的要因の他に、精神的ストレスによるものも多く含まれます。

そのため、筋緊張の強い患部にだけ施術を行うだけではなく、自律神経を調節する事に対してもアプローチしていきました。

うつ伏せでは、足、腰、背中のツボに刺鍼し、首肩の筋緊張が強い患部に直接鍼で刺激し、さらに低周波電気鍼を行っていきました。

次に仰向けになり、お腹、腕、足のツボに鍼やお灸で刺激し、患部の胸鎖乳突筋を中心とした筋緊張の強い部分に再度低周波電気鍼を行って筋緊張を緩めていきました。

経過

◇1回目◇

施術後は楽になったが、しばらくたってまた元に戻ってしまった。

◇2回目◇

以前より筋肉が緊張している感じが少なくなってきた。

◇3回目◇

忙しくなったり、ストレスを受けるとまたコリが強くなる。

◇4回目◇

少しずつ良くなってきて気にならない時間も増えてきた。

 

 

症例3

40代 女性

 

首が張りすぎて動かせない、常に痛みがあり、首の血流が悪いせいか頭痛もする。

仕事は事務なので、業務時間はずっとパソコンの画面を見ているため眼精疲労もたまっている。

今通っている鍼灸院はあるのだが、3ヶ月通って効果がなかったので、別の所を探そうと思い来院。

ここの治療院は電気鍼をやってくれるところを探していたので、電気鍼をやってほしい。

首の筋肉が硬いせいか、風邪も引きやすく冬の季節は毎日のど飴を舐めないと生活ができない状態が続いてしまう時もある。

 

当院の治療

 

鍼灸院に通われていたこともあり、全体的なお身体は固くなっていませんでしたが、首の筋肉だけが別人の様に張って固くなっていました。

電気鍼の治療をご希望でしたので、うつ伏せ、仰向けのどちらの治療でも首と肩周りの筋肉を中心的に行いました。

 

治療経過

◇1回目◇

電気パルスのおかげか、首が動かしやすくなった。

◇2回目◇

数日たつと元に戻るが、治療後はかなり良くなる。

◇3~8回目◇

回数を重ねると、柔らかさが数日続くようになってきた。

◇9回目◇

仕事をしてても眼の疲れや、首の辛さがなくなってきた。

◇10回目◇

寒い時期になると、いつも喉風邪を引いて長引くのだが、今年は軽くてすぐに治る。

今後も通院する。

 

 

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