まず、自律神経測定器にて自律神経のバランスを測定した後治療に移ります。
交感神経が高まると全身の筋肉が緊張し、肋骨の動きを阻害してしまったり、気管支の周りの筋肉がこわばり肺がうまく膨らまないことが考えられますので、自律神経のバランスを整えるツボに鍼やお灸で刺激を与え全身の緊張を和らげます。
また、首の前の筋肉や横隔膜、肋骨周囲の呼吸筋(呼吸を行う際に使われる筋肉)の緊張を和らげます。東洋医学的観点から肺、腎の経絡のツボを用いて呼吸器の機能を調整していきます。
ストレスの蓄積、運動不足などにより生命エネルギーである「気」の流れが悪くなる「気滞」という状態に陥ると、イライラしやすい、喉のつまり感、息苦しさ、お腹の張り、気力の低下などの症状を引き起こします。
この「気滞」という状態に深く関わるのが五臓六腑の「肝」です。ストレスなどにより「肝」の失調が起こると肝の持つ疏泄(そせつ)作用(気を全身へ巡らす作用)が低下し「気滞」に陥りやすくなってしまいます。
また、呼吸は東洋医学では五臓六腑の肺と腎の働きが関係していると考えられています。肺は呼吸をして大気から気の一部となる清気を吸い込み濁気を排出する役割と、水分の循環と排泄を調整する働きをしており、腎は肺が吸い込んだ清気を深く留める働きをしています。
肺と腎の失調は呼吸器のトラブルを引き起こしやすくなるのです。
私たちは普段日常生活において特に意識することなく呼吸をしています。「息苦しい」とは無意識にしていた呼吸が楽に呼吸ができないと感じたり、のどが狭くなって苦しい感覚や酸素が薄いと感じる状態です。
息苦しさは身体を正常に動かすためのエネルギーを作り出す「酸素」が体内へ送り届けられる途中、何らかのトラブルが発生することによって起こると考えられています。
肺は空気中の酸素を取り入れて不要になった二酸化炭素を体外へ排出しています。肺で取り込まれた酸素は血液に取り込まれ全身へ送られます。
しかし何らかの原因で身体に酸素がうまく届けられないと息苦しさが現れます。肺はきちんと機能しているのに身体に酸素が届けられない時やきちんと酸素が行き届いているのに酸素が足りないと勘違いするような状況になっても息苦しさが起こります。
・煙や粉塵(ふんじん)による呼吸器へのダメージ
タバコの煙や、大気汚染、粉塵などにより気管支や肺胞が刺激されて炎症が起こると息苦しさを感じる原因になります。
・アレルギーを引き起こしやすい体質とアレルギー反応
特定の原因物質に対して体の免疫システムが過敏になるのがアレルギーですが、その反応が強く出た際に気管支が狭まって呼吸困難が起こることがあります。
・酸素濃度の低下
密閉された空間や換気の悪いところでは、空気中の酸素濃度が低くなり、息苦しさを感じることがあります。また、高地などの酸素が希薄な場所では、身体がその環境に順応できず息苦しさを感じることがあります。
・激しい運動
全速力で走るなどの激しい運動をすると呼吸が荒くなり、早いペースで呼吸が行われるため酸素の取り込みが間に合わず酸欠状態に陥ることで息苦しさを感じます。
・ストレス
不安や緊張など過度のストレスを感じているときは「交感神経」の緊張が起こり筋肉が緊張状態になったり血圧や心拍数が上昇したりする症状が現れます。
すると呼吸が浅くなり息苦しさを感じてしまうことがあります。また、ストレスによる緊張は横隔膜や肋骨周囲の筋肉も緊張させてしまうため肺が十分に膨らんだりしぼんだりすることが出来なくなることで息苦しさを感じる原因になります。
・慢性閉塞性肺疾患(COPD)
タバコの煙や汚染された空気を吸うことで肺胞が破壊され、空気の取り込みが十分に行われなくなる病気です。重度の呼吸困難や咳などが主な症状です。
・気管支喘息
アレルギー反応により、気管支が炎症を起こし気管支の幅が狭くなり、息が苦しくなる発作を繰り返します。のどが詰まるような感覚と息苦しさ、咳、喘鳴が主な症状で、息を吸うときより吐き出すときの方が苦しくなるのが特徴的です。
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・気胸
外傷などにより肺を覆っている胸膜に穴が開き、胸腔に空気が侵入して肺が急速にしぼむ病気です。突発的に起こる呼吸困難や咳、胸痛が現れるのが特徴です。放置すると肺の機能を大きく損なうばかりか場合によっては生命の危険もある病気です。原因不明で起こる気胸は自然気胸と呼ばれ10代~30代の長身でやせ型の男性に発症しやすいといわれています。
・肺結核
「結核菌」という細菌に肺が感染して起こる病気です。肺以外にもリンパ節や腸、骨などにも感染します。咳や痰、発熱、呼吸困難、体重減少などの症状が現れます。咳などによる飛沫により菌が広がる可能性がありますが、初期症状が軽いため感染に気付かないこともあります。
・肺炎
口や鼻から侵入した細菌が喉から気管支を通って肺胞が炎症を起こすことで肺胞の壁が厚くなり、スムーズに空気の交換が行われなくなる病気です。初めは咳や痰、発熱など風の初期症状と変わりはありません。
しかし、肺炎の場合は咳が長く続いたり、黄色や黒っぽい痰が出るようになったり、息を吸うと胸の痛みが出るようになったりします。息苦しさを関るようになると重症な肺炎になっている可能性があります。
・心不全
心筋梗塞や不整脈などの様々な心疾患が原因で心臓の機能が低下し、身体に十分な血液を送り出すことができなくなった状態です。
全身の血液循環が悪くなるため、肺に水がたまり急激にうっ血が増すと肺水腫による重度の呼吸困難やショック症状が起こることがあります。
・心臓弁膜症
心臓にある四つの弁の中で全身血流に影響の大きい二つのいずれかの弁が十分に開かなかったり、弁がきちんと閉じなくなり血液が逆流したり一部が漏れ出たりすることで起こる疾患です。
・過換気症候群
精神的不安や極度の緊張など過剰なストレスが引き金となり、突然浅く速い呼吸を繰り返す疾患です。
動機や胸部絞扼感(胸がしめつけられる感覚)酸欠状態のような息苦しさがあります。固有回数が増えることで血液中の炭酸ガス(二酸化炭素)が過度に減少し、血液がアルカリ性に傾くことで血管の収縮が起きめまい、手足のしびれ、筋肉のこわばりなどが生じます。
対処法として紙袋で口と鼻を覆い呼吸をするペーパーバック法が有効です。
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・貧血
貧血になると酸素を全身へ運ぶヘモグロビンが減少して体が酸欠状態になり、息切れ、息苦しさなどの症状が起こることがあります。
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・甲状腺機能亢進症
甲状腺ホルモンは心拍数をあげる働きをします。甲状腺機能亢進症の場合は甲状腺ホルモンが過剰であり通常より心拍数が上がった状態になります。
心拍数が最適な状態よりも上がりすぎてしまうため心臓がポンプの役割を十分に果たすことが出来ず、全身に必要な酸素を届けることが出来ないため呼吸困難を起こすことがあります。
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Posted by 中目黒の鍼灸院 東京α鍼灸院|眼精疲労 at 01:00 / 院長コラム コメント&トラックバック(0)