主訴
目の疲れ・ドライアイ
症状
30代男性でパソコン作業が主な仕事で一日10時間はパソコン作業を行い、長い時は15時間パソコン作業を行っていました。最初は、夕方になると目の疲れや目の渇きを感じていたが、徐々に症状が強くなってきて、一日中症状を感じるようになっていった。そして、仕事に支障をきたして一時休職せざるおえなくなってしまった。
パソコン画面を見ると体が反応してすぐ目に不快感をおぼえて、みてられない
当院の治療
まず、自律神経測定器を用いて自律神経の状態を把握しました。測定した時間が夜なのにもかかわらず交感神経の数値が高く、常に神経が緊張している状態でした。聞くと寝つきが悪い時が多いとのこと。
とりあえず仰向きで自律神経を整えるような鍼灸施術をした後でうつ伏せで首肩の筋緊張をとっていきました。
最後にまた仰向けとなってもらい目の周りと頭部を鍼やお灸で刺激することで緊張をとってあげたり、血流の改善を促しました。
経過
1回目
目の疲れは少し楽になったが、まだパソコン画面を見ることができない
2~4回目
だいぶ目の症状が楽になり少しずつパソコン画面を見られるようになってきた。体が軽くなってきたと感じる
5~9回目
少し長い間パソコンを見ると目が気になってくるが、合間に休憩をとると回復する。会社への復帰を考えるようになってきた
10回目
会社に復帰することができた。会社に事情を理解してもらい、最初は短い時間から働くこととなった。
11~15回目
徐々に働く時間を戻していき、休職前と変わらずに仕事をこなせるようになった
考察
こちらの症例の男性患者さんも首肩のこり・痛みが強く出ていたためそちらの方もしっかり症状をとるような施術をしました。
休職前と同じように仕事をしていてはまだ症状がぶり返してしまう恐れがあるため、日々日常的に自分でできる目の疲労ケアを実践していただきました。
パソコン作業を主に行うオフィスワーカにとくに多いのが肩こり・頭痛・目の疲れ(ドライアイ)の3症状で悩まれている方です。
それは、目の周囲の筋肉・頭の筋肉・首肩の筋肉がお互い影響を受けていることが原因と考えられます。
目周囲・頭部の筋肉
眼輪筋
目の周囲に輪状にある筋肉で、まぶたを閉じる役割があります。
前頭筋
ちょうどおでこにある筋肉で眉毛を上にあげる役割があります。
帽状腱膜
前頭筋と後頭筋を繋げる役割があります。
後頭筋
後頭部付近にあり、帽状腱膜についています。
首肩の筋肉
僧帽筋
後頭部から始まり鎖骨や肩甲骨についています。肩甲骨を動かす役割があります。
胸鎖乳突筋
耳裏のでっぱりについて胸骨・鎖骨を挙上する役割があります。
その他、頭の動きをつかさどる筋肉の多くは後頭部について頭を動かす役割を担っています。
目・首・肩の筋肉は帽状腱膜という組織を介して繋がっているといえます。
パソコン作業を長時間行うと目周囲の筋肉が疲労して目をばっちり開けることが難しくなってきます。またどうしても細かい字などを見る時は目を細めてみようとします。
すると前頭筋や後頭筋も引っ張られて疲労しやすくなります。
また引っ張られるため頭が締め付けられるような頭痛を感じやすくなります。
そして、それが僧帽筋や頭部を動かす筋肉にも影響を与えるのです。
パソコンを行う姿勢にも問題がありますが、目の使い過ぎが原因による肩こり・首の痛みの場合も多いのです。
よって当院では、目の疲れの症状でも首肩周りの筋肉や頭の筋肉の過緊張をとるために鍼灸施術や手技療法を施します。
目の症状・首肩の症状は、一つのセットであり両方の問題をとることで症状が軽快していく場合が多いです。
これらの症状でお困りの方は、一度お気軽にご相談ください。
Posted by 中目黒の鍼灸院 東京α鍼灸院|眼精疲労 at 12:20 / 院長コラム 眼精疲労と肩こりの鍼灸治療症例 への4件のコメント