非定型顔面痛の鍼灸治療

非定型顔面痛に対する当院の鍼灸治療

非定型顔面痛は、自律神経の状態が深く関係していると考えています。

自律神経のバランスが崩れると血行不良や神経伝達の不具合などで痛みを感じやすくなってしまいます。その痛みが更なるストレスをまねいて自律神経をさらに乱す原因となってしまうのです。その負のスパイラルを鍼灸施術で取り除いていきます。
そのため、初診時に自律神経測定器で自律神経の状態を測定していきます。そしてその方に合わせた自律神経調整施術を行っていきます。

非定型顔面痛の自律神経を整える鍼灸治療

 

また、顔面部の痛みが出ている部分・周囲にもアプローチしていきます。痛みが強く出ている部分には、鍼通電療法を行っていく場合もございます。刺した鍼に電気を流すことで鎮痛効果がより一層高まります。

非定型顔面痛の鍼通電治療

その他、東洋医学的観点より施術を行っていきます。東洋医学では局所的な痛みは気血の滞りや病邪の侵入が原因と考えられています。よって顔面部の気血の滞りの解消や病邪を体外に排出しやすくするよう施術していきます。

非定型顔面痛のうつ伏せ鍼灸治療

 

 

 

非定型顔面痛とは

 

非定型顔面痛とは、三叉神経痛以外の顔面神経痛のことを指します。原因は、詳しく特定されておらず、薬物療法も確立されていないため症状が慢性化しやすく常に顔面部のうずくような痛みや締め付けられる痛みに悩まさされる疾患です。

非定型顔面痛

顔面部の感覚を支配する神経

顔面部の感覚を支配する神経を『三叉神経』といいます。三叉神経は第五脳神経で脳神経であり、脳神経の中でも一番太い神経です。顔面部の感覚を脳に伝える重要な神経で顔面部の痛みが発生した場合まず三叉神経が原因で痛みを発症している三叉神経痛を疑います。
三叉神経は、顔面部で3つの主要な枝に分岐しています。第一枝は目の上の上眼かれつを出て前頭部やまぶた、鼻周囲の知覚を主っています。第二枝は正円孔から出て上あご全体の伸びて歯茎や上唇、頬、下まぶた副鼻腔の部分の知覚を支配しています。第三枝は卵円孔を出て下あご全体に分布して歯茎や下唇、頬下から首にかけて外耳部分の知覚も主っています。

三叉神経痛の特徴は、突き刺すようなズキッと激しい痛みが電気の走ったように突然襲われることです。痛みの程度がきつい場合、精神的な負担もおもく、それが原因でうつ病や不眠症などの精神的な疾患にも繋がりかねません。
三叉神経痛は日常な様々な動作で発言する可能性があり、洗顔時や化粧時、ひげをそっている時など顔面部に何らかの刺激が加わっている時に突発的に長くても週十秒程度激しい痛みが出ます。このように三叉神経痛の痛みは顔面部特に痛みが強く出る部分に触ると痛みが誘発されることが特徴です。
また三叉神経は3つに分かれていることを上記で述べましたが痛みが出る領域にも特徴があり、第一枝~第三枝の支配領域でそれぞれ痛みが出ると三叉神経痛による顔面痛の場合がほとんどです。1枝だけでなく2枝にわたって痛みが出る場合もまれにありますが、第一枝と第三枝が同時に起こる場合はなく、第一枝と第二枝・第二枝と第三枝の組み合わせで痛みが起こります。

 

顔面部に出る様々な痛み

顔面部の感覚神経は、三叉神経であることは上記で説明しました。三叉神経痛は顔面部の痛みで最もポピュラーな疾患ですが、このほかにも様々な疾患が原因で顔面部に痛みを発症します。

・副鼻腔炎
副鼻腔は鼻周囲、前頭部や眉間部分にも広がっており、副鼻腔炎によってその部分が炎症が起きると痛みがでます。その場合、鼻づまりや鼻閉などの鼻の不調が併発します。

副鼻腔炎の鍼灸治療

・帯状疱疹後神経痛
帯状疱疹は体内に潜伏していたヘルペスウイルスが体の免疫力の低下などによって活発化して皮膚上に出てくる疾患です。水ぼうそうのような小さな水膨れが出た後にかさぶたとなります。水ぼうそうが神経の走行上に出ることが特徴でその際に強い痛みも出ます。顔面部にも帯状疱疹が起こることがあり、水ぼうそうやかさぶた治っても痛みだけが残ることがあります。

帯状疱疹後神経痛の鍼灸治療

・顎関節症
顎関節が使いすぎや突発した動きなどによって炎症を起こすと頬部やあごに痛みが出ます。

・群発性頭痛
群発性頭痛は目の周囲がえぐられるような強い痛みが出ることが特徴です。激しい痛みで三叉神経痛と痛みが似ている部分もありますが、群発性頭痛は発作時間が1~2時間程度と三叉神経よりも痛みの持続時間が長いこと、体を動かすと痛みまぎれることが特徴です。その他群発性頭痛は、目の充血や流涙などの自律神経症状も併発することがあります。

頭痛の鍼灸治療

原因が特定できない顔面痛

上記のようなに痛みが特定できる顔面痛のほかにもいろいろな診療科で受診しても原因が特定できない顔面痛も少なくありません。

そのような場合を『非特定顔面痛』といいます。非特定顔面痛の特徴は、ズキッと激しい痛みが走る三叉神経痛などとは異なり、締め付けられるような重い痛みが継続的に続きます。痛みの領域も神経走行に沿わずに痛みの部分も限局的ではありません。

原因は特定されていませんが、非特定顔面痛で悩まされている方の特徴は、精神的な問題を抱えてる方に多いことです。うつ病自律神経失調症の方、睡眠障害パニック障害の方で感情の変化や体調の悪化などによって誘発されることもあります。そのような診断を受けていない方でも仕事でのストレスや家庭内でのストレス、疲れが溜まっていたり、睡眠が不十分の場合に非特定顔面痛の症状が出る引き金となり得るのです。

うつ病の鍼灸治療

自律神経失調症の鍼灸治療

睡眠障害の鍼灸治療

パニック障害の鍼灸治療

 

 

非定型顔面痛の生活上の注意点

非定型顔面痛は、特に原因が分かってはいませんがうつ病やパニック障害によって発症するとも考えられているため過剰なストレスをため込むなど日常生活で注意しなければならない点があります。また頸部の筋緊張も強くみられるため頸部のストレッチなど日常的にも筋が過緊張を取り除くことも重要です。

・十分な睡眠時間
睡眠時間の低下は自律神経の乱れに繋がります。疲労の蓄積や自律神経のバランスを乱して血流が悪い状態になってしまいます。日中の眠気に襲われる時は夜の睡眠時間が少なかったり、睡眠時間が足りていない証拠です。最低6時間以上の睡眠をとるようにしましょう。

・栄養バランスのとれた食事
待るべく決まった時間に1日3食の栄養バランスのとれた食事を摂るようにしましょう。生活のリズムが整い自律神経が整いやすくなります。

・適度な運動
適度な運動特に散歩や軽いジョギングなどの有酸素運動を習慣化しましょう。有酸素運動は副交感神経の活動を高めて全身の血流改善につながります。また、現代人は交感神経の活動が高すぎる方が多いです。有酸素運動を取り入れて興奮しがちな交感神経の活動を抑えるようにしましょう。

・長時間のデスクワークを避ける
長時間のデスクワークは、目の周囲の筋緊張を強める可能性があります。それが顔面部の筋緊張と繋がり痛みの原因となることもあります。定期的に休憩時間を設けて目を休めたり首をゆっくり回すことで頸部の筋緊張を緩和させましょう。

・入浴後の頸部のストレッチ
身体が温まっている時にストレッチを行うと筋肉が伸びやすくコリなどの過緊張状態を取り除くのに適しています。

・冷たい風に顔面部をさらさない
筋肉は冷えると固まりやすくなる性質があります。特に顔面部は衣服等もなく直接外気が触れる箇所でもあります。その部分に冷たい風が当たりさらに温度が低下してしまうと筋緊張が増して痛みの原因となる可能性があります。

 

執筆者

清水大地

眼精疲労専門の鍼灸師

資格
はり師
きゅう師

2008年
鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む
2011年
おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年
中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年
渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年
三軒茶屋α鍼灸院を開院


Posted by 中目黒の鍼灸院 東京α鍼灸院|眼精疲労 at 12:42 / 院長コラム コメント&トラックバック(0)

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