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強膜炎の鍼灸治療

火曜日, 6月 18th, 2024

①強膜炎に対する当院の鍼灸治療

 

強膜炎の鍼灸治療方針

当院の強膜炎に対する施術は、第一に目周辺のツボに鍼をさして強膜の炎症をおさえる作用を促します。

強膜炎の鍼通電治療
また強膜炎は五臓六腑の肝に深く関係しているので肝に関する経穴を用いて肝血を補うことや肝気の巡りをよくします。肝の陽気が過亢進して頭の方へのぼっていくことで症状を起こしているとも考えられるので肝の陽気を抑えて下げる治療もする必要があります。

強膜炎の場合、強い痛みのため寝不足となったり、常にイライラしたりと交感神経が過亢進状態となりやすいです。それは、自律神経の乱れとなり、様々な全身症状へと繋がってしまいます。
そこで当院では自律神経を測定して施術することで自律神経のバランスを調整します。
自律神経のバランスを整えることで人間が本来持っている免疫力を回復させます。

 

強膜炎の自律神経調整鍼灸

 

 

②強膜炎の東洋医学的考え

 

東洋医学では五臓六腑の肝は目に開竅するといわれており、眼の疾患は肝の機能障害が深く影響していると考えられています。

肝血が不足してしまうと視覚の異常や運動系の異常などがみられます。また肝の陰陽のバランスが崩れてしまい肝の陽気の過亢進がおきると次第に陰液を消耗して肝陽が頭の方へ上がっていきます。
すると強膜炎などのさまざまな目の疾患・高血圧頭痛自律神経失調症などを引き起こします。また外からの風熱の邪気が体に侵入すると目は侵されやすく、強膜炎を引き起こす原因にもなります。

 

 

③強膜炎の鍼灸治療症例

症例1

50代 女性

当院にご来院される半年ほど前から強膜炎を発症し、眼科でステロイド薬の点眼薬を処方してもらったが、なかなか症状が改善されず当院にご来院された。眼科では、強膜炎になった原因は特定されなかったが、既往歴に自己免疫疾患があり、ストレスなどと深く関係しているのではないかとご本人とおっしゃっていました。

強膜炎の症状として目の痛みはなく視力の低下や目の充血、日中太陽の光をあびるととてもまぶしく感じるとのこと。また、症状に対するストレスなどにより睡眠が浅く、朝の目覚めがすっきりしない。

 

・当院の治療
まず、自律神経測定器で自律神経の状態を計測してから治療に入りました。まず、仰向けで自律神経調整療法を行い、自律神経の状態を整えてうつ伏せで首や肩の筋緊張をとっていきます。
そして再度仰向けになっていただき目の周りの施術をしました。

 

・経過
1回目 
自律神経測定器の結果、交感神経が過度に亢進している状態でしたので、交感神経を下げて副交感神経の働きを上げるような柔らかなお灸と鍼の刺激を施していきました。

2回目
1回目の治療後ステロイドの薬を以前は1日2回点眼していたが、1日1回で済むようになった。首肩部の筋の緊張はまだ緩和されていない

3回目
1回目の施術後のように点眼薬を1日1回ですんでいる。

4回目
眼科を受診したところ残りの目薬を使い切って、その後目に異常が出なかったらステロイドの点眼薬をもうしなくて良いと言われた

5回目
点眼薬をしなくても目の症状は落ち着いている。

 

 

 

症例2

40代女性
一年ほど前に目に強い痛みや視力低下が出たため病院を受診したところ、右目の強膜炎と診断された。左側頭部や左目周囲の痛みが強かったため鎮痛剤とステロイド剤を処方された。少しして症状が軽減したが、また仕事や家事が忙しくなると再発して薬を処方してもらうというサイクルを繰り返していた。
しかし、一か月前に症状が出て薬を飲んでもあまり効き目がなく痛みで睡眠もうまくとれなくなってきて当院にご来院された。

 

当院の治療
仕事も立ち仕事で特に目を酷使しているわけではないが、身体が疲労してくると症状が出るということで自律神経測定器で自律神経の状態を計測してから施術にはいりました。痛みも強い状態、検査結果から自律神経も乱れている状態だったので自律神経を整えて首肩の筋緊張をとってから電気鍼療法で鎮痛効果をねらい施術しました。

 

経過
1回目
治療後、左目・左側頭部の痛みは軽減した。2日ほどたったらまた痛みが少し戻ったとのこと。

2回目
側頭部の痛みはほぼ感じなくなったが目の痛みはまだ少し感じる。夕方疲れてくると視界のぼやけを感じる

3~6回目
症状が少し強くなったり、全く感じなかったりを繰り返す

7回目
左目・左側頭部の痛みはまったく感じなくなった。薬の服用も中止

8回目以降
2週間に1度のペースで治療。以前は一か月周期で左目が痛くなっていたが3か月経っても今のところ症状が出ていないでいる

 

 

 

症例3

50代女性
5年ほど前に目の痛みと赤みの症状が出て眼科を受診したところ強膜炎と診断された。ステロイドの点眼薬と痛み止めの注射をして痛みは治まったが、赤みは常にある状態が続いていた。痛み止めをすると1か月かけて徐々に痛みは治まるが、2~3か月後にまた痛くなり、注射をうつという状態が続いていた。視力は昔から悪く左右共に0.01ほど。
当院にご来院される1か月前に痛み止めの注射を打ってもらったが、痛みが続いて目の赤み症状も強く出ていた。何とかこの痛みだけでも解消したいと当院にご来院された。

 

当院の治療
痛みが出始めるきっかけは本人としてもわからず、特に体に疲労が溜まっている時や目を酷使した時などに発症するというわけではなくイレギュラーに痛みが出てくるので本人としても対策のしようがないとのこと。しかし、痛くなる前は必ずと言っていいほど首肩がこって痛くなるとのことで、自律神経の状態・首肩の筋緊張も整える形で治療していきました。

 

治療経過
1回目
両目ともに痛みや赤みが見られたが、左目の方が症状が強く出ていたのでまず左目を中心に治療していきました。

2回目
前回治療後、痛みが軽減。違和感程度になった。赤みはまだ消えていない

3回目
左目は痛みというよりも違和感程度になった。赤みも軽くなってきて左目の内側だけまだ赤い

4回目
左目が良くなったことで右目が気になるようになってきたとのことで右目中心に治療

5回目
右目の違和感はなくなった

6回目
全体的に赤みもだいぶ減ってきて、1日のうちでたまに痛みが走る時がある

7回目
ステロイドの点眼薬を少しずつ減らしている。赤みが消えて眼科の先生にも驚かれたと嬉しそうにおっしゃっていた

 

 

症例4

30代 女性

産後にいきなり目の痛みと充血に襲われて病院を受診したところ強膜炎と診断を受けた。ステロイド点眼薬と服用薬を処方されて最初の目の痛みと充血が2週間くらいかけて軽減していった。

その後体調が悪いせいか、強膜炎を繰り返し起こすようになってしまった。

その度に比較的強いステロイド剤で炎症を抑えて時間が経つとまた発症するの繰り返し。

昔から漢方薬を服用するなど東洋医学に興味があり、鍼灸治療でどうにか回復しないかと当院にご来院されました。

 

経過

ご来院された3日ほど前から強膜炎が発症。目の痛みと充血のほかに痛みが強いせいか頭痛やめまいも感じるとのこと。明るい日差しで視界が真っ白、視力も低下。

また、育児と仕事の両立で身体は疲弊しきっている。仕事もパソコン等のデスクワークが中心で日常的に眼精疲労も感じやすい。

最近痛みのせいか睡眠不足もあるため自律神経の状態も乱れていないか診るために自律神経の状態も測定していきました。

 

治療間隔は5回ほどを3日〜5日の間隔で鍼灸治療を行っていきました。その後治療間隔を延ばしていき、2週間に1回ほど。

治療効果は出やすく、1回目のあとから目の痛みや充血は引いていった。病院でもステロイド剤の強さがワンランク下がったとのこと。

痛みがたまに出て痛みが出るとめまいにつながる感覚。

治療5回目までは症状に波がある日が多かったです。痛みが出るときもあるが痛みの程度はだいぶマシになっていった。

視力が元々悪く病院でも普段メガネをかけることを勧められていたがコンタクトレンズをつけてもいいとのことで強膜炎の状態はかなり改善されてきた。

8回目の施術後、病院でステロイド剤が処方されてず、炎症もだいぶ引いたとのこと。視力・羞明感も回復。

 

 

症例5

50代 女性

2か月前ほど前から眼の充血、痛みが気になり始めた。眼の痛みがかなり強くなったため眼科へ受診したら強膜炎と診断された。薬を処方してもらい多少楽になったが、強い痛みが続いており、日常生活で支障が出るほど苦痛なため当院を受診した。

患部は左目で、強膜部分は広範囲に充血が見られる。まぶしさは感じないが、もともと痛みに弱くこの痛みが続くかと思うと夜も眠れない。

当院の施術

まず、自律神経測定器で現在の自律神経の状態を確認していきました。

緊張やストレスを感じる事で反応する交感神経が過剰に働いており、リラックスした精神状態にさせる副交感神経の働きが弱い状態でした。

これは強い眼の痛みによってそれがストレスになり、交感神経を優位にしてしまっていると考えられます。交感神経優位になると自然治癒力も低下し治癒が遅れてしまいます。また、人によっては痛みに対して過敏になってしまいます。

 

次に触診でお身体の状態を確認したところ、背中から首、肩、頭部の筋緊張が強くみられました。普段の姿勢によるものが原因として考えられますが、痛みによる精神的ストレスで筋肉が緊張しているものも大きく関係しています。

①鍼とお灸で眼の炎症を抑える、鎮痛を促す

②自律神経の調節

③首、肩、背中、頭部の筋緊張を緩める

上記の内容を中心に施術を行いました。

 

経過

1回目

まだ痛みは続いているが、少し楽になった様な気がする。

2回目

初回より痛みが引いてきた。充血も改善してきた。

3回目

痛みが引いてきたため、よく眠れるようになってきた。

4回目

痛みはあまり気にならなくなってきた。

充血も少し残っているが、ほとんどない。

5回目

痛みは気にならなくなり、快適に過ごせるようになった。

 

 

 

④強膜炎とは

 

強膜炎の症状

 

強膜炎とは、眼球の外側を覆っている強膜という部分に炎症がおこることを言います。強膜は眼球の外壁の後ろ6分の5の白い不透明な組織です。また眼球の外壁の前6分の1は透明で角膜という組織です。

これらは厚くて強靭な密性結合組織から成り、眼球の形を保ち保護します。角膜周囲の強膜の上には、半透明の結膜が張っており、この強膜あるいはその表面に炎症を起こした状態が強膜炎です。

強膜炎は30代~50代の成人に多く見られて、男性よりも女性に多く発症します。患者の3分の1で両眼に発症します。強膜炎は関節リウマチ全身性エリテマトーデスなどの自己免疫疾患を伴うことがあります。

強膜炎の症状として目の充血痛み視力障害などの症状があらわれます。強膜炎は病巣が深いので痛みも強くて充血の範囲も広くあらわれます。突き刺すような目の激しい痛みがあり、あまりの痛さに眠れなかったり、食欲が落ちることがしばしばあります。

そのほか目の圧痛・涙の量の増加・明るい光に対して過敏になるといった症状が出ます。強膜炎が重症の場合は強膜に穴があいたり、薄くなったりします。眼の奥の方にも炎症が起こると視神経に異常が出る場合があるので、眼底検査で確認する必要があります。網膜剥離を起こして視力が低下する場合もあります。

また強膜は、内側でぶどう膜と前方で角膜と接していることから強膜炎となるとそれらにまで炎症が及ぶことがあり、ぶどう膜炎や角膜炎を合併してしまい視力低下や眼痛の症状が一層強く出てしまう危険性があります。

 

⑤強膜炎の原因

強膜炎のほとんどは原因が不明ですが、挙げられる原因として自己の組織を攻撃する自己免疫疾患やさまざまな炎症性疾患などがあります。
慢性関節リウマチ結節性動脈周囲炎全身性エリテマトーデスサルコイドーシス痛風結核梅毒なども強膜炎の原因に挙げられますが、それらの疾患の存在が確定されるケースはそれほど多くはありません。

強膜炎は、発症場所や炎症の性質によって分類されます。

上強膜炎
上強膜炎では強膜の表面部に炎症が起こります。上強膜炎では強膜の表面部分が炎症していることで充血が強くみられますが、それ以外の視力低下や痛みなどの症状は比較的軽いです。上強膜炎は原因がはっきりと特定されておらず、自己免疫疾患などが疑われており症状がなくなっても再発を繰り返すと言われていますが、症状が重症化することは比較的稀です。発症する年代は青年期が多く、男性よりも女性にかかりやすいとされています。

前部強膜炎
前部強膜炎は強膜の深部に炎症が起こっていることを指し、強膜炎というと一般的にこの前部強膜炎のことをいいます。前部強膜炎のなかでも広範囲に炎症が及ぶものをびまん性前部強膜炎、強膜にしこりのようなできものができるものを結節性前部強膜炎、強膜が壊死して溶けてしまうものを壊死性前部強膜炎といいます。

後部強膜炎
後部強膜炎は眼球の後部にまで炎症が進行して炎症が広範囲に広がっていることを指します。後部強膜炎で炎症が広範囲にわたってしまうと脈絡膜にまで炎症が及んで網膜に浮腫ができて網膜が剥離することがあり、視力が著しく低下する危険性があります。

 

執筆者

清水大地

眼精疲労専門の鍼灸師

資格
はり師
きゅう師

2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好医院にて多くの臨床経験を積む

2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立

2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院

2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院

2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院

老眼の鍼灸治療

金曜日, 6月 14th, 2024

老眼の鍼灸治療

 

・自律神経の調整
目と自律神経は実は深い関係にあります。自律神経とは、内臓の働きや血液循環など自分の意識とは無関係に働いている神経であり、目のピントを合わせる調整や目の血液循環にも影響を与えています。
自律神経の状態が乱れていると目のピントを合わせる調整能力が低下したり、目の周りの血液循環は低下してしまいます。

 

老眼の自律神経調整鍼灸

・首肩コリの解消
首肩の筋肉が過緊張状態やコリがあるとその部分で血管を圧迫してしまい脳や目に栄養ある血液が行き届きませんし、脳や目からの血液が下がりにくくなってしまうのです。
また、首肩部分には目に関するツボもあるためその部分を刺激していきます。
東洋医学的にみると目と五臓六腑の『肝』、老化と五臓六腑の『腎』は深い関係にあります。『肝腎同源』という言葉もあり、肝と腎はお互いに影響しあうため症状が現れるときも同時に現れる場合も多いです。首肩の施術と並行して背部に肝と腎の重要なツボがあるためそのツボも刺激していきます。

 

老眼の頸肩鍼灸治療

・目の周りの施術
目の周りに鍼を刺してお灸を施すことで目の周りの筋緊張の緩和や血液循環を改善する目的で施術していきます。

老眼の鍼治療

 

当院ではこの3点を老眼治療として行っていきます。その他にもその方の症状に合わせたツボを用いて施術を行っていきます。

 

老眼とは

老眼とは目の水晶体が老化によって硬くなったり、毛様体筋という水晶体の厚みを調節する筋肉の衰えによって近くのものが見えづらくなることです。

現代の生活の中には、目に負担のかかることが溢れています。仕事中は、パソコン作業をして仕事の時間以外でもスマートフォンを見ていたりテレビを見たりと常に目に負担のかかることをしている方も少なくないと思います。

目に負担のかかる時間の多い人は、老眼となる時期も早まる可能性があります。一般的には老眼は45歳から始まりやすいと言われますが、30代後半くらいから老眼の症状が出る方もいます。

老眼

老眼となる仕組み

老眼となってしまう原因を知るためには目の構造を理解する必要があります。

目に入ってきた情報は、角膜→水晶体→硝子体→網膜と通過して資格情報として視神経を介して脳に伝わります。

目の構造

角膜:角膜は一般的には黒目と言われるもので暑さ0.5ミリほどの厚さです。角膜は透明な組織で外から入ってきた光を網膜上で合わせるために光を屈曲させる役割があります。角膜は、目の構造上一番外にあり外界に触れやすいため傷つきやすいため傷つくと角膜炎となったりします。

角膜炎について詳しくはコチラ

 

水晶体:水晶体はカメラの機能でいうとレンズに相当する目の器官です。角膜の内側に位置します。水晶体の役割は角膜と同じように光を屈折させて網膜上で合わせる役割があります。
しかし、角膜と違う部分は水晶体は毛様体筋の働きによって水晶体の厚さを変化させることができる点です。近くのものに焦点を合わせるときは、毛様体筋は収縮して水晶体は膨らむことで焦点を合わせようとします。逆に遠くのもに焦点を合わせるときは、毛様体筋は弛緩して水晶体を薄くすることで遠くに焦点を合わせます。

水晶体が白く濁って物が見えづらくなる症状を白内障と言います。

・白内障について詳しくはコチラ

 

硝子体:硝子体は水晶体の内側にある目の器官の中ではとても大きい器官です。硝子体の内部は房水というタンパク質で出来ており、眼球の形を保つ役割があります。硝子体の中の房水がうまく排出されなかったりして房水の量が増えてしまうと視神経を圧迫して視界が狭くなったり、中心暗点ができる緑内障となってしまいます。

また、房水が紫外線などによって物質変化して線維化したものが房水内に漂流してしまうと飛蚊症となってしまいます。

・緑内障について詳しくはコチラ

・飛蚊症について詳しくはコチラ

 

網膜:網膜はカメラで言いますとフィルムの役割で角膜・水晶体・硝子体と通ってきた光を視覚情報として電気信号に変えて視神経を介して脳に情報を送る役割があります。成人では厚さは0.2ミリほどで網膜の中心部分、視覚情報が集中する部分を黄斑部といい、この黄斑部分が変性してしまい物が歪んで見えたり、視界が狭くなってしまう症状を加齢性黄斑変性症といいます。

・加齢性黄斑変性症について詳しくはコチラ

 

 

この4つの視覚情報を伝達する過程で老眼となる原因となってしまうのは、水晶体毛様体筋です。水晶体は目の器官で唯一自分で厚さを変えてピントを調節するととても重要な役割があります。その過程で、老化により厚さを変えることができなかったり、筋力の衰えによって厚さの調整能力が低下すると老眼となってしまうのです。

老眼

 

今増えている『スマホ老眼』とは

老眼は思っているよりも早く発症します。40歳以上は目のピントを調整する能力が衰えてしまう老眼世代にあたります。目の調整能力は20歳がピークと言われてそれを境目に段々と落ちてくるといわれていますが、眼を酷使する現代社会ではその年齢も低年齢化していると思われます。

ピント調節筋である毛様体筋の緊張が強く、簡単には筋肉の緊張がほどけない場合もあります。このような場合、子供ならば仮性近視といい、大人であればスマートフォンを長時間艦見続けてピント調整がうまくいかない『スマホ老眼』の方が急増しています。
そのような方々は、厳密にいうと水晶体の弾力性が失われた状態ではないので「老眼」とは診断されませんが、老眼とほぼ同じような症状がでます。

水晶体の弾力性が失われている老眼と違ってスマホ老眼の方がまだ対処が簡単にできます。

一番は長時間のスマホ操作を避ける・30分以上はできるだけ見続けない・合間に遠くを眺めたり目を温めるなどして目の保養時間を作る、ルテインゼアキサンチンなどの栄養素を摂取するなどの対策を行っていけば、段々とスマホ老眼は回復していく可能性が高いです。

逆にスマホ老眼の状態を放っておいてしまいますと、毛様体筋や水晶体周囲にも血流の悪化などで影響が及ぶ危険性があります。

スマホ老眼には眼科鍼灸

老眼と遠視の違い

老眼と遠視はともに近くのものが見えづらくなるということでは同じですが、原因がまるっきり違ってきます。

老眼は先ほども記述した通り、水晶体の硬化や毛様体筋の機能低下により近くのものが見えづらくなる現象ですが、遠視は、眼軸が原因となってきます。眼軸とは角膜から光の焦点が合う網膜までの距離のことをいいます。遠視とは、この眼軸の長さが短いために網膜よりも後ろで焦点が合ってしまい網膜に映る画像がぼやけてしまうのです。

逆に眼軸が長い場合もあります。その場合は、光の焦点が網膜よりも前に来てしまうため遠くのものが見えづらくなってしまうのです。このような近視も近年若い世代中心に増加傾向にあります。目の周りの筋疲労などで眼球が圧迫されることで眼軸が伸びてしまうタイプです。

・近視について詳しくはコチラ

 

 

老眼となる前兆

体の老化は、人間にとって避けられないものです。老化は進行を遅らせたりと予防は十分に可能です。特に目は視覚情報が人間の情報の6~8割も占めると言われ、特に老化現象を身にしみて感じやすいと言えます。ここでは老眼の前兆となる症状をしっかりと把握して、目の衰えを感じたらすぐに対処していきましょう。

 

・細かい作業をしているとすぐに目が疲れる

・以前に比べると新聞の字が見えにくくなってきた

・目の疲れのほかに肩こり、頭痛もする(眼精疲労

・うす暗い所で視力が低下したと感じる

・普段何気ないときに目がかすんで見える

・物が二重に見える(複視

スマホ老眼

 

これらの症状は老眼のサインと考えられます。一度眼科で調べてもらう必要があります。

 

日常生活での注意点

目に負担のかかる生活を続けていると老眼の進行は早まってしまいます。老眼を予防・症状を軽くするためには治療のほかにも日常生活で目に負担のかかる生活をしないように心がけることが必要です

 

・近くのものを長時間見ない(1時間に10分は休憩を挟む)
・パソコン作業の合間に遠くのものに焦点を合わせて目の筋肉を休める
・温めた濡れタオルを目にかけて目を温める
・有酸素運動を習慣化して体全体の血行を良くする

このような日常生活での注意点を頭に入れておきましょう。

早期老眼にならないために

 

症例

 

40代 女性

症状

最近暗い所で仕事をすることが多くなり、少し気になっていた老眼が一気に酷くなった。もともと視力が悪く眼の疲れも感じやすかったが、最近は特に疲れを感じている。

仕事でも困っているが生活で特に困るのが朝のメイクの時、眼鏡をかけることもできないからなんとかしたくて来院。

 

当院の施術

目の周りの筋肉だけではなく、首肩、背中周りまで広く筋肉の緊張があったため、目の周り、筋緊張が強く出ている箇所に鍼で刺激を与えました。また、血行促進と緊張を緩めるための自律神経を整える治療をも仰向けで行い、相乗効果でお身体の改善を早めていきました。

鍼が初めてとのことなので軽めの刺激から筋肉に届くしっかりめの刺激に増やしていきました。

治療頻度は週に2回です。

 

経過

◇1回目◇

視界が明るくなってきた。眼の周りが軽い気がする。

◇2回目◇

治療後は良かったが次の日には戻ってしまった。

◇3回目◇

の調子がよくなり、メイクする時も少し見え方が変わってきた。

◇4~6回目◇

眼の調子も良いが、周りから肌や髪の毛の調子が良い、きれいになったと言われた。

◇7~10回目◇

眼の疲れが出にくくなってきた。

治療を週に1回にし、現在も通院中

 

不正出血の鍼灸治療

月曜日, 5月 27th, 2024

不正出血とは

ホルモン異常や様々な原因によって、分娩や月経時以外にも性器から出血してしまう事を不正出血と言います。

不正出血と月経時の出血を量やにおいによって見分けることは難しく、月経期間以外におきた出血はすべて不正出血になり、子宮に何かしらに異常が起きている状態なので、必ず病院に受診しましょう。

出血量が大量だったり、腹痛、腰痛、性交時痛、排尿痛、発熱、性器のかゆみ等の症状がある場合は、特に要注意です。

 

不正出血の原因

 

不正出血の原因は、以下のようなものが考えられます。

 

① ホルモンバランスの乱れによるもの

女性ホルモンのバランスが乱れると不正出血が起こります。

特に思春期や更年期といったホルモンバランスが乱れやすい時期に起こりやすいです。

それ以外にも、卵巣機能不全、多嚢胞性卵巣症候群といった卵巣の病気によって女性ホルモンの分泌量に異常を起こす事があります。

 

②膣の炎症によるもの

クラミジア、淋菌、トリコモナスといった性感染症や、便中の大腸菌が膣内に入り込み感染すると膣炎を引き起こす事があります。炎症によって膣の粘膜が損傷し出血の原因になることがあります。

また、閉経で女性ホルモンが減少し膣粘膜が萎縮し乾燥した状態になる萎縮性膣炎も原因の一つです。膣粘膜の乾燥で、些細な摩擦刺激により粘膜が弱くなることで不正出血が起きることがあります。

 

③子宮の病気によるもの

子宮がん、子宮筋腫、子宮膣部びらん、子宮ポリーブ、流早産や胎盤剥離、子宮外妊娠などの異常妊娠によって不正出血が起こることがあります。

 

女性ホルモンと不正出血のメカニズム

 

 

 

女性ホルモンには、エストロゲンプロゲステロンという2種類があり、エストロゲンは卵胞ホルモンと呼ばれており、乳管の発育、乳汁分泌の抑制、子宮筋の発育と増大、子宮内膜の増殖と肥厚といった作用があります。

プロゲステロンは黄体ホルモンと呼ばれており、乳腺や乳房の増殖、子宮筋の収縮の抑制、基礎体温の上昇させ受精卵が着床しやすいように子宮内膜を安定させる作用があります。

この2つのホルモンはバランスが正しく分泌していれば問題ありません。しかし、ホルモンバランスが乱れると不正出血を起こしてしまいます。

 

エストロゲンの作用で子宮内膜が増殖し、ある程度まで内膜が肥厚するとその厚さを支えることができず不安定になります。

そこにプロゲステロンが分泌されることによって、成長した子宮内膜を安定化し肥厚しても崩れないようにしてくれます。

 

しかし、プロゲステロンの分泌が止まってしまうと肥厚した子宮内膜はその厚さを支えられず崩壊してしまいます。それが不正出血になります。

 

また、エストロゲンがの分泌が止まらずに出続けてしまうと、子宮内膜が肥厚しすぎてしまうので、内膜が崩壊し不正出血を起こします

 

逆に子宮内膜を厚くするエストロゲンの分泌が減少すると、子宮内膜が脆くなってしまいます。そうすると、内膜の表面の一部が剝がれてしまい出血が起こってしまいます。

 

不正出血の症状

 

不正出血は、頻度、出血量、血液の色など様々な違いがあります。

色は、ピンク色、黄色、茶色、黒色があり、おりものに血が混ざることもあります。

月経以外で鮮血な出血がみられ、閉経しているのにもかかわらず、出血が起こることもあります。痛みやかゆみを伴うこともあります。

閉経後の出血、痛みやかゆみがある場合は緊急性のものの可能性があるため至急病院への受診する必要がありますが、それに関係なく不正出血がみられる場合は必ず病院へ受診しましょう。

 

不正出血に対する東洋医学的考え

 

不正出血は東洋医学では「心」「脾」が深く関係していると考えられています。

 

東洋医学での心は、

心は血脈を主る(ポンプ作用、新陳代謝)

心は神を主る(思考や分析、判断処理といった意思決定)といった作用

 

脾は、

脾は運化を主る(消化された栄養物質を全身に送る。気・血・津液等の生成)

脾は統血する(栄養物質を脈外に出さないようにする)

脾は四肢・肌肉を主る(四肢や肌肉に栄養する)といった作用があります。

 

飲食したものは気や血に変化し、気血は脾胃の作用でよって体内へ送り運びますが、脾の機能が低下してしまうと、気血うまく運べなくなってしまうので、不正出血がおこります。

また、心の血脈を主るという心臓のポンプ作用が低下してしまうと、血液が十分にまわらなくなり、不正出血を引き起こすと考えられています。

 

脾が血の生成の元を供給し、その血を心が循環させるという役割から、お互いが大きく関係し合っています。そのため、脾の機能が低下すると心に影響を及ぼし、逆に心の機能が低下すると脾にも影響が及んでしまいます。

 

不正出血に対する当院の施術

 

当院での不正出血に対する鍼灸施術は自律神経の乱れや、女性ホルモンのバランスを整えることで不正出血の改善を促していきます。

 

問診

 

 

記入していただいた問診票をもとに、症状やお身体の状態、生活習慣などを確認し、治療方針を組み立てていきます。

 

 

自律神経測定器

 

 

女性ホルモンのバランスは自律神経の乱れと大きく関わりがあるため、測定ご希望の方や必要に応じて施術前に自律神経のリアルタイムの状態を測定していきます。

 

鍼灸施術

 

 

仰向けとうつ伏せの体勢で、自律神経の調整、女性ホルモンの調整、不正出血に関わる経穴を組み合わせ使用した東洋医学的観点の施術を主に行っていきます。

 

不正出血の病院での治療

 

婦人科では一般的に内診により出血量や出血源を確認します。また、子宮や卵巣の状態を確認するため超音波検査、子宮がん検査やおりもの検査、血液検査、尿検査を行います。

検査結果で明らかな異常や腫瘍が見られない場合は経過観察を行うことが多く、不正出血が続く場合はホルモン剤などが処方されます。

 

 

頭の疲れが取れない・脳疲労でお困りなら鍼灸治療を

月曜日, 5月 27th, 2024

脳疲労とは

 

脳疲労とは「脳が疲れて正常に機能しなくなった状態」のことを指します。脳疲労は正式な病名ではありません。

脳の不調を理解するためにまずは脳のネットワークについて知っておきましょう。

人間の脳には大脳新皮質と大脳辺縁系という司令塔があります。大脳新皮質は、思考や学習など精神活動を、大脳辺縁系は食欲や性欲などの本能や情動を担っています。

また大脳の下には、自律神経中枢や食欲中枢を司る間脳があります。間脳は無意識に心臓を適切なリズムで動かしたり、適切に体にエネルギーを入れるための食欲をコントロールしている脳です。

この三つの関係性は人間の体を機能させる高度情報処理システムといえます。

人間を取り巻く環境は「情報」または「情報源」といえます。もし、高度情報処理システムの処理能力を上回る情報が脳に入ってくる(情報過多)とこの高度情報処理システムの機能は破綻してしまいます。まず、本能を司る大脳辺縁系が機能不全に陥り、大脳新皮質にも影響を及ぼし始めます。やがてその影響は間脳にも達し、脳全体の働きが鈍ってしまいます。これが「脳疲労」の仕組みです。

 

 

脳疲労の原因

 

・スマートフォンやパソコンの使い過ぎ

脳疲労の原因には、スマートフォンやパソコンなどのデジタルデバイスの影響も考えられます。

検索サイトで手軽に調べ物が出来たり、SNSで友人とコミュニケーションが取れたりと便利な反面、脳が受け取る情報量が増加して脳疲労につながる可能性があります。

 

・睡眠不足

脳はノンレム睡眠と呼ばれる深い睡眠時に休んでいるため睡眠が十分でないと、脳の疲労が回復せず、次の日に疲れを持ち越してしまうのです。また、脳の疲労が蓄積すると慢性的な疲労状態となり、集中力の低下などにつながってくるとされています。一方のレム睡眠も、脳波としては浅い睡眠でありますが、多量に入ってきた情報を淘汰し消去するために必須と考えられています。朝の目覚めのすっきり感には双方の睡眠が必須なわけです。

 

・精神的ストレス

現代社会はストレス社会と言われていて仕事や家庭でストレスを抱えている人が増えています。恋人関係や夫婦関係など人間関係においてもストレスを継続的に抱えることで、脳の処理が刺激に対して追いつけず、機能不全に陥ってしまうのです。

 

脳疲労の症状

集中力の低下、感情のコントロールがしにくくなる、自律神経の乱れなどが挙げられます。また、脳疲労が続くとうつ病や不安障害のリスクもあるといわれています。

・うつ病の鍼灸治療について
・不安障害の鍼灸治療について

 

脳疲労を回復させる対処法とは

 

・リラックスする時間を増やす

脳の疲労を回復させるために必要なのはストレスをためないことです。アロマなどを活用したり、音楽を聴いたりしてリラックスする時間を積極的に取りましょう。また、マッサージをすると体を弛緩させ、よりリラックスできるようになります。

 

・スケジュールを整理する

覚えておく事柄が多いと、脳の負荷も大きくなってしまいます。リマインダーを活用したり、タイマーをかけたりしてテクノロジーの力に頼るのも一つの方法です。スマートフォンは使いすぎると脳疲労の原因にもなり得ますが、うまく活用すると脳疲労の軽減にも役立ってくれます。

 

・睡眠を十分にとる

十分な睡眠をとることは、脳疲労の回復のために非常に重要です。適切な睡眠時間は個人差がありますので、あまり時間にはこだわらず、毎日すっきり自然に起きられる状態を目指すとよいでしょう。

 

・睡眠前のデジタル機器の利用を控える

スマートフォンなどの光は、睡眠や覚醒のリズムを調整するメラトニンというホルモンの分泌を抑制します。

ベッドに入ってから眠りにつくまでの間、スマートフォンについ手を伸ばしてしまいがちという方は、枕元に置くのではなく、充電器をデスクの上に置くなどして物理的に距離を置くこともよい方法です。

 

脳疲労の自己診断11ヶ条

 

1.夜中に目が覚めたり、用がないのに朝早く目覚める

2.寝つきが悪い

3.食事がおいしいと思わない

4.便秘する

5.体を使わないのに疲労感がある

6.気持ちが沈んで重い

7.希望が持てない

8.考えがまとまらない

9.イライラする

10.不安だ

11.自分は価値がない人間だと思う

 

これら項目に多く当てはまればはまるほどに脳疲労が起きている危険性が高くなります。

 

当院の脳疲労に対する鍼灸治療

 

当院では自律神経測定器でストレス、疲労度、自律神経のバランスを測定しお体の状態を把握したうえで治療へ移ります。

 

脳血流を促進するため肩や首の筋緊張を緩和します。脳疲労のある方はデスクワークでPCを長時間使用したり、スマートフォン、タブレットなどデジタルデバイスを長時間使用する方も多く、首肩の筋肉が過緊張状態の方が多く見られます。首肩コリがあると脳へ行く血管を圧迫し脳の血流が悪くなってしまいます。

脳疲労の首肩治療

頭周りのツボを鍼で刺激を入れていき脳の血流を改善し脳に栄養が届けやすくなることで、効率よく脳が働けるようになり疲れにくくなります。

脳疲労への頭への鍼治療

併せて自律神経系の調整施術を行うことで、自律神経の乱れが調整され、自律神経症状の緩和や就寝時の質の高い睡眠作用が期待できます。また、免疫機能や内臓機能を高め、健康なお体の状態へと近づけていきます。

 

症例

50代 男性

ここ数か月リモートワークが主体となり、不慣れなパソコン作業が増え、休みの日はぼーっとしてしまう時間が増えた。常に身体が重い感じがして、何に対してもやる気が出ない。

慢性的に首肩回りのこりはあるが、20年以上のものなので、諦めている。

不眠も続き、ひどいときは1時間ごとに目が覚める。市販の薬や医者に処方してもらった薬もあったが効かなくなってきた。

 

当院の治療

長年の首肩の筋肉の固さで、脳に流れるはずの血液がうまく循環できていませんでした。筋肉の過緊張を和らげるために、うつ伏せの治療では首肩の筋肉に鍼とお灸で血行促進を行い、仰向けの治療では四肢と腹部に鍼とお灸で自律神経を整える治療を行いました。

 

◇1回目◇

首肩コリは楽になった気がする

◇2回目◇

治療後は楽になるが、すぐに元に戻ってしまう。

◇3回目◇

睡眠時に起きる回数が減った。

◇4回目◇

睡眠時に起きない日があった。身体が軽くなり、頭もクリアになることが増えてきた。

◇5回目◇

かなり改善してきた。全身の血流が良くなっている事がわかる。治療間隔を週に2回から週に1回に変えて経過観察をしていく。

日光アレルギーに対する鍼灸治療

水曜日, 5月 22nd, 2024

日光アレルギー(光線過敏症)とは 

日光アレルギーとは、日光を浴びることで発生したり、悪化したりする皮膚の総称で、『光線過敏症』『日光過敏症』などとも呼ばれています。『総称』とあるように、日光アレルギーは一つの病気ではなく、いくつかの病気をまとめた呼び名になります。

日光アレルギーに含まれる病気はたくさんありますが、遺伝や代謝の異常などが関係する内因性のものと、薬剤や化粧品などがきっかけとなる外因性のものの2つに大きく分けられます。

日光アレルギーの主な症状としては、日光を浴びた後に、皮膚にかゆみや赤み、水ぶくれなどの症状が出る病気です。

放っておくと症状が悪化して、日常生活に支障をきたすことがあります。 

 

内因性の日光アレルギー

内因性の日光アレルギーは、はっきりとした原因が解明されていないものが多いですが、多くの原因としては遺伝や他の病気などが関係していて、紫外線や可視光線を浴びることで皮膚に症状が現れます。

 

代表的な内因性の日光アレルギー

日光蕁麻疹:ある日突然、日光が当たった部分に蕁麻疹ができます。軽症の場合であれば自然に症状が消えていくことが多いのですが、ひどい場合はめまいや頭痛など、全身症状を伴うことがあります。また、紫外線以外の可視光線で症状がでる人もいます。

 

多形日光疹:日光に当たる部分(主に腕や顔)に赤く小さな丘疹ができます。痒みを伴い、水ぶくれになることもあります。春から夏にかけて症状が出やすく、若い女性に多くみられます。

 

慢性光線性皮膚炎:光の当たる部分に、赤みのあるゴツゴツとした湿疹ができます。中高年の男性に多くみられます。原因は分かっておらず、治療も難しい病気です。

 

色素性乾皮症:遺伝性の難病で、日光が当たった部分にシミができたり、皮膚が乾燥したりする病気です。赤ちゃんのうちから症状が出ることもあります。症状に気づかずに紫外線を浴び続けると、10〜20代で皮膚がんに移行する可能性が高くなります。

これらの他に、自己免疫疾患の『全身性エリテマトーデス』や代謝異常症の一つである『ポルフィン症』のように、ほかの病気が原因となることもあります。

 

外因性の日光アレルギー

外因性の日光アレルギーでは、薬や化粧品などを塗ったり、服用することがきっかけとなり発症します。一部の薬剤や化粧品、香水、果物や野菜などには光に過敏に反応する物質が含まれていて、それらを体内に取り込み、日光を浴びることで化学反応を起こしたり、皮膚に何らかの症状が現れると考えられています。また外因性の日光アレルギーには、光アレルギー性と光毒性の2つの発生メカニズムがあることがわかっています。

【光アレルギー性】

体内に取り込まれた原因物質が紫外線と化学反応を起こすと、アレルギーの原因物質(抗原)が作られることがあります。その物質が体内に取り込まれて、紫外線を浴びた際に、過剰な免疫反応が起きてしまい、赤みを伴う腫れ、丘疹、浮腫や水ぶくれ、痒みなどの症状が現れます。

こうした症状は、すべての人に起こるものではなく、花粉症などと同じように抗原が作られた人のみ起こります。一度、抗原が作られてしまうと、ごくわずかな量でも症状が出やすくなります。

【光毒性】

薬や香水などに含まれる物質に紫外線が当たることにより、活性酸素が作られ、それが細胞などを攻撃することで皮膚炎が起こるものです。光アレルギー性のように免疫反応の異常によるものではないので、血液中に一定量の原因物質があり、一定量の紫外線を浴びれば、誰でも発症する可能性があります。

紫外線が当たると数分から数時間後に、赤みや腫れといった日焼けに似た症状が現れ、その後、落屑や色素沈着がおこります。

 

代表的な外因性の日光アレルギー

光接触皮膚炎:一般的に『光かぶれ』とも呼ばれていて、一部の外用薬や香料、日焼け止めなどに含まれる物質が原因となります。特に、ケトプロフェン系の湿布薬は、鎮静効果が高い一方で光接触皮膚炎が起きやすいことで知られています。そのは他、セロリやパセリ、オレンジなどが原因になることもあります。

 

光線過敏型薬疹:一部の利尿剤や降圧剤、抗菌剤、抗がん剤、抗ヒスタミン剤、抗精神病薬などの内服薬が原因になります。口から摂取し体内に取り込まれることで、そこに含まれる原因物質が皮膚に影響を及ぼし、それが紫外線(主にUV-A)に反応することで、発疹などの症状が現れます。

 

日光アレルギーの一般的な治療法

日光アレルギーは病気によって、抗ヒスタミン薬、ステロイドなどの外用薬、原因となる光線をあえて照射して身体を慣れさせる治療法など様々です。そのため、血液検査や光パッチテストなどを行い、原因となってる光の種類を特定していきます。

 

日光アレルギーに対する当院の鍼灸治療

東洋医学ではアレルギー症状の原因は水分の代謝障害『水滞』または『水毒』と考えられています。

普段から冷たい飲食物を摂りすぎていたり、過労やストレス、または虚弱体質のなどが原因となり胃腸の働きが弱まり、消化吸収が低下すると飲食物がしっかりと吸収されずに体内にとどまってしまいます。

この余分な水分が、体の生理機能の低下を引き起こし、アレルギーを引き起こすのです。

また、アレルギー反応は免疫機能の異常とも考えられるため、免疫機能を主る自律神経の乱れが原因で起きると考えられます。

自律神経はストレスや過労、温度差や不規則な生活などが主な原因となり乱れてしまいます。

当院には自律神経測定器があり、この測定器では交感神経と副交感神経のバランスや肉体的・精神的ストレスなども測る事ができます。測定結果を元に、お一人お一人に合ったオーダーメイドの治療をします。そして、東洋医学の治療法と自律神経療法を組み合わせることでより治療効果を高めることができます。

鍼灸治療は自律神経を整えるのにとても優れた治療法です。自律神経を整える経穴やストレス解消の特効穴を用いて症状改善を目指します。

また、自律神経のバランスを整える事で心身の過緊張を緩和し、血行を促進して症状を改善し、症状の再発や悪化を防ぎます。

日光アレルギーの症状でお悩みの方は、東京α鍼灸院へお越しください。

 

胃痛の鍼灸治療

水曜日, 5月 8th, 2024

胃痛とは

胃痛とは一般的にみぞおち(左右の肋骨の間)のあたりに痛みや不快感を感じる症状のことを指します。何かの拍子に突然痛くなることもあれば、長期間にわたって痛みが繰り返されることもあり、その原因も様々です。

胃痛

胃痛が起こる主な原因

 

・胃酸の影響

過剰に分泌された遺産が胃の内側にある胃粘膜を攻撃し、炎症が起きている状態です。空腹時などにシクシク、もしくはキリキリと痛むことが多いとされます。胃炎や消化性潰瘍などがこれにあたります。

 

・胃痙攣

胃の筋肉が痙攣を起こし、神経を刺激することで起こります。キューッと差し込むような痛みと表現されることが多く、吐き気や食欲不振などを伴うこともあります。

 

・胃腸機能の低下

胃そのものに症状の原因となるものは見つからないにもかかわらず、胃痛や胃もたれなどを起こす疾患で、機能性ディスペプシアなどがこれに挙げられます。
痛みは食後に起こることが多く、心理的・身体的ストレスなどが原因となり、胃の働きに支障が出て、胃の不調を起こすと考えられています。

 

・ストレス

胃などの消化器官の働きは自律神経(交感神経と副交感神経)が関わっています。
ストレスによる刺激が脳から「副交感神経」を通って胃に伝えられ、過剰な胃酸分泌を促しさらに胃の蠕動運動を促進します。ストレスによる刺激は、もう一方では脳から「交感神経」にも伝わり、胃の血管を収縮させ、血流や胃の粘膜の分泌を減少させます。

 

・食生活の影響

暴飲暴食、油っぽい食事、消化に悪い食べ物を摂取し続けると胃酸の分泌が高まって胃の粘膜が傷つけてしまいます。その結果胃痛が起こります。

 

・ピロリ菌

胃の中は強い酸の影響によって細菌は生息できませんが、ピロリ菌はウレアーゼという酵素によって尿素からアンモニアを作り自分の周囲を酸性からアルカリ性に変化させることができます。
胃の中で生息することができるピロリ菌に感染すると、胃の中の粘膜を傷つけて胃痛が起こります。

 

 

胃痛が起きると疑われる病気

 

みぞおちの痛みが起きているときに疑われる病気

みぞおちの痛みは様々な病気で発生します。胃液が過剰に分泌されていると、胃粘膜を傷つけてみぞおちが痛くなります。胃炎や胃潰瘍が疑われます。その他胃がんや膵臓の病気、心臓の病気によってもみぞおちが痛くなることがあります。

みぞおちの痛みは、機能性ディスペプシアでも起こります。機能性ディスペプシアは「胃痛や吐き気、胃もたれなどが続いているにもかかわらず、内視鏡検査をしても粘膜などに異常が見つからない」病気と定義されています。

 

胸やけが起きているときに疑われる病気

胸やけが起きているとき、胃酸が食道に逆流している可能性があります。これを逆流性食道炎といいます。食道と胃のつなぎ目は通常飲み食いしていないときはしっかり閉じていますが、それが緩むときがあります。

そのため、胃の中の強い酸性の胃液が食道に入ってきて、むねやけの症状を引き起こします。また、慢性胃炎でも胸やけが起こるときがあります。

 

 

胃もたれが起きているときに疑われる病気

 

胃もたれが起きているとき、食べ物が胃の中にとどまりすぎている可能性があります。食べ物は胃の中でドロドロになったら十二指腸へ流れますが、胃の排出機能が低下してその流れが起きないことがあります。

それで胃が重く感じるようになってきます。胃液の量が足りず、食べたものが消化されず胃の中へとどまって胃もたれを起こすこともあります。慢性胃炎や機能性ディスペプシアでも胃もたれが起きます。

吐き気や嘔吐が起きているときに疑われる病気

吐き気や嘔吐が起きているとき、機能性ディスペプシアの可能性があります。吐き気や嘔吐の症状は、その他にも胃炎、イレウス、片頭痛、脳神経の病気でも起きます。

 

胃痛に対する東洋医学的考え方

・ストレスによる肝の機能低下

胃が行っている、飲食から必要な栄養を吸収し、不要なものを下に降ろす(受納・降濁:じゅのう・こうだく)は、肝の協調によって行われています。何らかの影響で肝の働きが妨げられると胃も影響を受け、受納降濁の働きがうまくいかなくなってしまいます。(肝胃不和:かんいふわ)

肝は身体のバランスを整えている場所で、感情の影響を受けやすいところです。過度なストレスを受けることで肝の働きは低下し「肝鬱気滞」という気の停滞を生じます。これが胃の働きを邪魔して胃痛を生じると考えれられています。

・冷えによる胃痛

また、冷えが原因で胃痛になることがあります。例えば冷たい飲食物を多く摂りすぎたり冷房の効いた室内で体が冷えたときにお腹が痛くなった経験はないでしょうか。このような胃の痛みは温かいものを食べたりお腹を温めると痛みが楽になります。

・胃腸虚弱

もともとの体質で胃腸の機能が弱い方、東洋医学でいう「脾」と「胃」の機能が低下すると、水分代謝機能が低下します。それがしばらく続くと湿気のように重くなかなか排出できず溜まってしまい、各所に張ったような痛みやつかえた感じが腹部にも起こると考えられています。

 

当院の鍼灸治療

 

 

当院では胃酸の分泌や胃の働きなどに大きく関わる自律神経のバランスを測定しお体の状態を把握したうえで治療へ移ります。

胃の働きを調整している自律神経系の調整施術と腹部や背部、下肢などにある脾、胃の働きを整えるツボ、東洋医学的観点から肝の機能を整えるツボなどを用いて治療を行います。

また、胃の機能低下は冷えとも関係があるため、お体の状態を見て必要であれば冷えを除くようなツボに刺激を与えたり、お灸を用いて体を温めるような施術を行います。

外耳炎の鍼灸治療

日曜日, 4月 28th, 2024

外耳炎とは

 

外耳炎とは、鼓膜の外側にある外耳道という部分に炎症が起こる疾患です。

通常は耳掃除といった外耳を傷つける要因になることを中止し清潔にすれば自然に軽快していきますが、高齢者や糖尿病患者は治りが悪くなることがあります。重症の場合、外耳の細菌感染が頭蓋骨まで浸食し悪性外耳道炎を引き起こすこともありますので、治りが遅い場合には早めに耳鼻科へ受診することが大切です。

 

外耳炎の原因

 

外耳炎は、外耳道を耳かきや爪で引っ掻くことで傷ができ、そこに黄色ブドウ球菌、緑膿菌、真菌などの細菌が感染することによって起こります。

それ以外でも水泳で耳の内部に水が入ることや、整髪料やヘアカラー剤などの刺激物が耳の中に入ることがきっかけで発症することもあります。耳栓や補聴器、イヤホンの使用も外耳炎のリスクが高まります。

 

 

外耳炎の症状

 

外耳炎は、急性限局性外耳道炎、びまん性外耳道炎、悪性外耳道炎の3つに分類されます。

 

・急性限局性外耳道炎

急性限局性外耳道炎は多くの場合、耳の入口あたりの皮膚が腫れ上がり、激痛を伴います。

食事で咀嚼時に顎を動かしたり、耳の入口付近や耳介、耳珠を押したり引っ張ったりすると痛みが増します。歯や頭頂部に痛みが放散する事もあります。

 

・びまん性外耳道炎

びまん性外耳道炎は外耳道の骨部という部位に発症する事が特徴で、主な症状は強いかゆみと痛みになります。

悪化すると奥の方まで炎症が広がり鼓膜周辺まで腫れ上がることがあります。中耳炎での耳漏、耳せつ、外耳道湿疹に続発して起こる事もあります。

 

・悪性外耳道炎

悪性外耳道炎は、強い炎症が起こりそれにより、炎症が外耳道周辺の組織まで広がり、側頭骨の骨髄炎を生じるのが特徴で、進行すると頭蓋骨底部の頭蓋底にまで炎症が波及してしまうこともあります。

外耳道に緑膿菌が感染することが主な原因で、それ以外にも細菌、真菌、アスペルギルスやMRSAを含む黄色ブドウ球菌でも発症することがあります。発症には免疫力の低下が関与していると考えられており、発症者の約80%が糖尿病に罹患していると言われています。

症状は、耳の強い痛みで、特に夜間に強くなる事が多いです。また、耳から悪臭のある分泌物を出し、外耳道に膿やカスが見られ、聴力の低下めまい、耳鳴りが起きる事もあります。外耳道に肉芽が形成されてしまうと耳閉感も現れ、頭蓋底まで感染が広がると、顔面神経、舌院神経、迷走神経など様々な脳神経が障害され、顔面神経麻痺などの神経障害が引き起こす事もあります。

炎症が顎関節に広がると、顎周辺に腫れや痛みが起こり、口が開きにくいといった症状も起こります。

炎症が頭蓋内に及ぶと、髄膜炎や脳膿瘍を生じ意識障害や痙攣などが引き起こされる事もあります。

 

 

外耳炎の当院の治療

 

当院ではまず、自律神経の調節施術を行い、内蔵機能と全身的な血流循環の促進、免疫機能を高め、治癒しやすいお身体の状態へと整えていきます。

 

自律神経調整

 

ご希望の方は、施術前に自律神経測定器で現在の自律神経の状態や、ストレスの状態、血管の状態を測定していきます。

 

自律神経測定

 

また、外耳炎の東洋医学の観点から「肝」「腎」「脾」に関連する経穴を使用し体質を整えていく事や、耳の血流を促進し回復を促すため首肩の筋緊張を緩める施術も行っていきます。

 

さらに耳周囲の経穴に鍼やお灸で刺激を与え、炎症や痛みを抑える作用を促していきます。

状態によっては刺入した鍼に微弱な電気を流す低周波鍼通電法を用いて痛みを抑制していきます。

頭鳴りの耳周りのツボへの施術

 

外耳炎で鍼灸治療で使用される経穴は「耳門」「聴宮」「聴会」「翳風」になります。耳門は水分調節や老廃物を排出する働きに効くツボで、翳風は外耳炎の化膿による痛みに効果的なツボになります。

 

外耳炎の東洋医学の考え

 

東洋医学では、「腎」「肝」「脾」の機能が低下することで耳の症状が現れると考えられています。

腎は、慢性的な身体の疲労、または加齢によって低下し、肝は精神的ストレス、脾は胃腸などの消化器系の不調や、自律神経系の失調により機能が低下します。

 

外耳炎の病院で行う治療や検査

 

外耳炎は外鏡検査で、発赤、腫脹、耳漏を確認していきます。耳漏が認められたら、原因の微生物の種類を見極めるために、外耳から分泌液を採取して細菌検査を行います。

 

悪性外耳道炎の場合は、外鏡検査、細菌検査の他に周囲の骨破壊や膿腫の形成の有無、上咽頭や頭蓋内の癌などの鑑別を行うために、レントゲン検査やCT検査を行います。

また、悪性外耳道炎と類似した症状を示す外耳道癌や中耳結核との鑑別を行うために、外耳道に形成された皮膚組織や肉芽を採取して顕微鏡で観察する病理検査、炎症反応などの全身状態を評価するための血液検査も行われます。

 

病院で行う治療は、脱脂綿や吸引機で軽く耳の内を清掃して清潔な状態にします。それから局所へステロイドの点耳薬、軟膏塗布を行います。

びまん性外耳道炎の場合は抗生物質の塗布や投与が中心になります。

また、患部を切開して膿を除去する処置や痛みが激しい場合は、鎮痛剤が処方されることもあります。

悪性外耳道炎では、肉芽組織を除去する手術も行われることがあります。

 

外耳炎の予防や注意点

 

外耳炎は過剰な耳掃除によるものが一番多いです。そのため耳かきをしすぎないことが大切です。耳かきを行う頻度は月に1~2回程度がおすすめです。

耳の中の深部は皮膚が薄く非常に傷がつきやすいです。また、耳垢は入口から1cmぐらいの深さに存在しますので、それ以上の深さで行わないように注意しましょう。

 

 

 

耳掃除以外にも、長時間のイヤホンの使用やヘアスプレーが耳の中に入らないように注意することも外耳炎の予防に非常に大切なことです。

 

もし、外耳炎の症状がある場合はプールやお風呂に潜らないようにし、早めに耳鼻科に受診しましょう。

 

気虚に対する鍼灸治療

金曜日, 4月 26th, 2024

気虚とは

気虚(ききょ)とは、東洋医学で用いられる言葉であり、体や心の状態を表す概念です。気は体内に存在する生命エネルギーでネルギーであり、体内の機能やバランスを調整する役割を果たしています。気虚とは、この気の不足や弱さを指し、体力、免疫力、集中力などの低下や疲労感、体のだるさなどの症状が現れる状態を指します。

 

気虚の具体的な症状

気虚の症状は人によって異なりますが、以下に代表的な症状をいくつか挙げます。

 

1 疲労感:気虚の人は体力が低下しており、疲れやすい傾向があります。日常的な活動や運動においても、通常よりも早く疲れを感じることがあります。

 

2 集中力の低下:気虚の人は集中力が乏しくなり、仕事や勉強、日常生活においても思考や注意力の散漫さを感じることがあります。

 

3  免疫力低下:気虚の人は免疫力が低下し、風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなります。体が弱く、抵抗力が低下しているためです。

 

4 冷えやだるさ:気虚の人は体の冷えやだるさを感じやすくなります。特に手足の末端が冷たくなることが多く、むくみや脚のおもだるさ、冷え性の症状が現れることもあります。

 

5 睡眠障害:気虚の人は睡眠障害を抱えることが多く、入眠困難や中途覚醒、ぐっすり眠っても疲労感が取れないなどの症状が現れることがあります。

 

6 頭痛やめまい: 脳血流が不足するため、頭痛やめまいを感じることがあります。特に体力を使った後や、ストレスを感じた後に起こりやすいです。

 

7 情動の不安定:気は感情のコントロールにも関わっています。適切な度合いの感情は必要ですが、過度な怒りや悲しみ、反対に全く反応が無くなってしまう場合があります。普段気にならないことでもイライラしたり、攻撃的になる場合があります。

ストレスによる睡眠障害

気虚が起こる原因

気虚が起こる原因は生活習慣に大きく関わっています。

 

1 長期の過労やストレス:過度の仕事やストレスは気虚を引き起こす要因の一つです。長時間の労働や精神的なストレスが続くと、気の消耗が起こり、気虚の症状が現れることがあります。

 

2 栄養不足:栄養バランスの悪い食事や食欲不振による栄養不足は気虚を引き起こす原因となります。特にビタミンやミネラル、たんぱく質などの摂取が不足すると、気の生成や運行に必要な栄養素が不足し、気虚の状態が生じます。

 

3 過度の運動や過労のスポーツ活動:過度の運動や過労のスポーツ活動は、筋肉の疲労だけでなく、気の消耗も引き起こすことがあります。特に長時間の激しい運動や短期間での過度のトレーニングは、気虚の症状を生じやすくします。

 

4 慢性的な睡眠不足:睡眠不足や睡眠の質の低下は、気の不足を引き起こす原因となります。日常的に睡眠時間が短いと身体だけでなく胃腸の活動も低下します。食事からの栄養吸収効率が低下すると気虚になりやすくなります。

気虚によって起こりうる疾患

このように気虚では、基礎代謝や免疫力など健康の基盤が弱くなります。つまり血液循環が低下します。そのため身体のいたるところで症状が見られます。

脚の血液循環が低下すると、末端冷え症やふくらはぎのこむら返り、浮腫を起こします。

内臓の血流が低下すれば体重減少や栄養失調、下痢などお腹の症状に繋がります。

頭部の場合は、目や耳、鼻に症状が現れます。

 

目の症状:目の重だるさ、かすみ目、ドライアイなど

耳の症状:突発性難聴、耳鳴り、めまいなど

鼻の症状;鼻汁、嗅覚障害、後鼻漏など

また、気虚では情動の不安定性が見られます。

多くの場合は2つのケースにわかれます。感情の起伏が激しくなり、怒りや悲しみが強く発現して感情が抑えられなくなる場合と、物事に対するリアクションが軽微になり喜びや楽しさを感じにくくなる場合があります。

情動の不安定性による疾患:統合失調症、気分障害(双極性障害・うつ病)、不安神経症など

当院での鍼灸治療

気虚の状態では自律神経の働きが低下している場合が多くみられます。

そのため自律神経の働きを上げることと、交感・副交感神経の働きのバランスを整える必要があります。

 

当院では自律神経測定器を導入しており、治療の前に測定して現在の自律神経の状態を確認します。

うつ症状が見られる場合は副交感神経が優位な場合が多く、イライラや睡眠障害が見られる場合は交感神経が過剰活動になっている場合があります。

うつ伏せ治療では、首や肩、背中、腰、脚にあるツボや筋肉の硬さ(硬結)に鍼をします。

その周囲を温めることでより効果的に血流を改善していきます。

仰向け治療では手足、お腹にあるツボに鍼をします。頭痛やめまい、目や耳にも症状があれば局所とその症状にあうツボにも鍼と灸をします。

気虚の症状は慢性的に発症していることが多く、その場合はある程度の治療期間が必要になります。また一時的に改善しても再発しやすいのも特徴です。そのため定期的な治療を受けることで良い状態を維持していくことが重要になります。

腱板炎に対する鍼灸治療

木曜日, 4月 25th, 2024

腱板とは

腱板とは、肩甲骨から上腕骨(腕の骨)につく、棘上筋棘下筋小円筋肩甲下筋の4つの筋肉をさします。

肩をあげたり捻じる動作を行うため、回旋筋腱板(ローテーターカフ)とも呼ばれます

これら4つの筋肉が肩のインナーマッスルとなり、肩関節の動きとして重要な役割をしています。

 

腱板を痛めてしまう原因

腱板炎をおこしてしまう主な原因は、使いすぎにあります。

野球の投球動作やゴルフ、テニスのサーブやバレーボールのアタックなどオーバーハンドスポーツ、水泳などをされるアスリートに多くみられます。一般の方ですと、肩を上げたり捻じる動作が日常的に多く、肩を酷使される方に多く見受けられます。

 

分類とと症状

病態の損傷と分類としては、微細損傷不全断裂完全断裂に分かれます。

不全断裂や完全断裂の主な症状としては、肩の可動時痛です。

腱板炎は五十肩と似た症状ですが、五十肩の場合原因がはっきりとしないのに対し、腱板炎は腱板の炎症、または断裂が疑われるものをいいます。筋肉の損傷ですので、損傷している部分の筋肉に力が入ると痛みが出ます。

五十肩は、他人に動かしてもらっても痛みは変わりませんが、腱板炎の場合は、関節自体に問題があるわけではないので、力を抜いた状態で他人に動かしてもらった場合、痛みが出ることはありません。

夜間痛が強い方も多く、急性期には強い痛みが出る場合もあるため、安静と可動域制限(固定)も考慮し日常生活では注意しなければいけません。

また損傷の程度によって筋肉の萎縮が見られる為、肩に力が入りづらくなることもあります。

 

腱板筋のそれぞれの作用(動き)

【棘上筋】

三角とともに肩の外転(腕を真横に上げる)働きがあります。肩関節の固定性と上腕骨の滑りを担っているため、棘上筋が弱くなったり硬くなってしまうと、肩の安定性が乏しくなり、棘上筋腱(上腕骨に付着している部分)に炎症を引き起こしてしまうことがあります。

【棘下筋】

肩甲骨と上腕をつないで肩関節を安定させる役割。また、上腕を後方へ引く動作に関与している為、ボールの投球時などの振りかぶる動作や、背中を掻いたり頭を洗ったりする際などに使われます。日常的によく使う筋肉のため、あまり休まる時がない筋肉です。

【小円筋】

肩関節の後方の安定性と腕を外向きにひねる役割りを果たしていおり、小円筋が硬くなると、内側にひねる動作に制限がでたり、痛みが生じます。

【肩甲下筋】

 肩甲骨と上腕骨をつなぎ、支えるための重要な筋肉です。また、肩の内旋(内側にひねる動き)を担っています。肩甲下筋が縮んで硬くなると、肩の外旋(外にひねる動き)の範囲が狭くなります。

※なかでも、1番痛めやすいのが棘上筋です。棘上筋は肩甲骨から始まり、肩甲骨の突起(肩峰:けんぽう)の下をくぐるように上腕骨の大結節というところに付着します。

そのため、肩の使い過ぎや筋肉疲労によって、上腕骨と肩峰に挟み込まれた衝撃や摩擦により棘上筋の筋繊維を損傷してしまいます。その他の筋肉は回旋時(肩を回す時)に作用するため、回旋時のストレスが蓄積されることによって痛めてしまいます。

 

検査と一般的な治療法

【検査】

レントゲンでは腱板の損傷はうつらないため、問診やテスト法、可動域の検査や、MRI検査、超音波検査などを行います。

【治療法】

急性期の場合は、固定やアイシングなど怪我の基本的な処置が必要となることがあります。極端に大きな負荷がかかった場合は腱板の完全断裂を疑われるので、専門医の精査が必要となります。

そして、治療法は保存療法と手術療法に分けられます。保存療法の場合は、2週間ほど固定し安静に保ちます。その後、手技療法で可能なストレッチを行い患部周囲をほぐしたり、段階に応じた運動療法を取り入れて組織の再強化を行います。

※腱板損傷は、外傷性のものもありますが、ほとんどは度重なる運動や動作のストレスによるものです。日頃から肩にストレスが蓄積されないように、ストレッチなどを取り入れて、セルフケアをしっかりと行いましょう。

 

腱板炎に対する当院の鍼灸治療

鍼灸治療で適応となるのは微細損傷と不全断裂となり、慢性期に移行した際には、機能回復治療として鍼灸治療が選択の1つとなります。

局所や痛みに関連している経絡を使い、反応のあるツボに刺激を入れて痛みの軽減を図ります。また、上腕二頭筋の緊張を緩め、筋の摩擦を軽減し炎症を抑えていきます。急性期にはアイシングや患部の安静が重要になります。

東洋医学的観点において筋肉の問題は『肝』に関係していると言われています。肝が損われると、筋に引きつれが起こりやすいと考えられているため、肝の経穴に刺激を与えることで、筋肉の過緊張を取り除き、体にかかる負担を軽減させる治療を行います。そして上腕二頭筋や関連している筋肉の状態に応じて鍼に微弱な電気を通し、鎮痛作用や筋緊張の緩和、血流の促進を促します。

また当院では、自律神経測定器にて自律神経の状態を把握した上で治療をします。

自律神経は交感神経、副交感神経の二つに分けられ、交感神経は日中の活動時に活発に働く神経で、副交感神経は夕方から夜にかけて優位に働くリラックス神経です。この二つの神経がバランスをとりながら無意識下で全身の筋肉や血管、ホルモンの分泌など様々な調整を行っているため、ストレスや疲労、生活習慣の乱れなどから自律神経のバランスが乱れると、心身の不調をきたします。

また自律神経が乱れることで、就寝時に交感神経が優位になってしまい身体が休まらず疲労が溜まってしまい、筋肉の緊張が取れにくい身体になってしまいます。

そしてなにより、東洋医学の治療法と自律神経療法を組み合わせることでより治療効果を高めることができるため、お一人お一人に合ったオーダーメイドの治療を行っていきます。

鍼灸治療は自律神経を整えるのにとても優れた治療法です。自律神経を整える経穴や肝の特効穴を用いて症状改善を目指します

また、自律神経のバランスを整える事で筋肉の過緊張を緩和血行を促進して鎮痛効果と症状を改善し、免疫力をあげることで再発や悪化を防いでくれます

腱板炎の症状でお悩みの方は、東京α鍼灸院へお越しください。

 

気滞症状に対する鍼灸治療

土曜日, 3月 30th, 2024

気滞とは

気滞とは、文字通り気の滞りのことを指します。次に気とは生命活動の源とされるもので、普段は滞りなく全身を巡っています。気は血液や熱と類似しており、ある部位で滞ってしまうと身体に症状が現れます。この身体症状が気滞です。具体的な症状は気滞が起こる部位によって異なります。そのため気滞によって引き起こされる症状は多岐にわたります。

 

気滞が起こる原因

まず気とは血液や熱に類似しているとお伝えしました。さらに詳しくは血液の中に気が含まれて全身に巡っており、内臓や筋肉、骨など全身を栄養しています。つまり気滞症状ではその巡りが滞ってしまうことで引き起こされる症状になります。

この気滞は生活環境や身体環境の様々な原因によって起こります。

 

 食生活

食事は身体のエネルギー源であり、健康に欠かせない要素です。しかし、過度の食べ物摂取や不健康な食習慣は、消化器系に負担をかけ、エネルギーの流れが滞る原因となります。例えば、過食や脂っこい食事は消化に時間がかかり、胃腸の動きを乱すことがあります。その結果、気滞が発生し、体調不良や消化不良の症状が現れることがあります。気滞を解消するためには、バランスの取れた食事を摂ることや、食べ過ぎないことが重要です。

食事

運動不足

運動不足は身体の血液やリンパの流れを鈍らせ、気滞を引き起こす可能性があります。適度な運動は、身体を活性化させ、エネルギーの流れを促進します。例えば、座りっぱなしのデスクワークや長時間のスマートフォンの使用は、身体を動かさずに時間を過ごすことになります。その結果、筋肉の硬直や血行不良が引き起こされ、気滞が生じることがあります。気滞を解消するためには、適度な運動を取り入れることが大切です。ウォーキングやヨガなどの軽い運動がオススメです。

ストレス管理

ストレスは心身に深刻な影響を与える要因の1つです。ストレスは自律神経のバランスを乱し、エネルギーの流れを阻害する可能性があります。仕事のプレッシャーや人間関係のストレスなど、さまざまな要素がストレスを引き起こす原因となります。例えば、ストレスを抱えていると、血圧や心拍数の上昇、筋肉の緊張などが起こります。これらの症状は、気滞を引き起こす一因となります。気滞を解消するためには、ストレス管理法を取り入れることが必要です。瞑想や深呼吸、趣味の時間を作ることなど、ストレスを軽減する方法を積極的に取り入れましょう。

チック症

気滞が起こりやすい部位

身体の中で気滞を起こしやすい部位があります。それはです。首は頭と身体の境にあります。頭部にある目や脳は大量のエネルギーが必要でより多くの血液を滞りなく巡らせる必要があります。また身体の心臓から血液を上に持ち上げて頭に送らなければならないのでより負担がかかっています。さらに首の筋肉は重量のある頭を常に支えています。現代ではデスクワークやスマホによる不良姿勢が原因で首の筋肉が固まってしまっている方が多くなっています。これらの理由により首で気滞が起こりやすくなっています。

気滞が起こる部位は筋肉だけでなく内臓でも起こるとされています。

中でもは特に気滞が起こりやすい部位です。

胃は熱を過剰に持ちやすい内臓です。胃で気滞が起こると、心窩部の膨満感噯気(ゲップのこと)が現れます。胃にある空気を噯気で外に出すことで気が滞ってできた熱を逃すためです。

 

気滞によって引き起こされる疾患

頭痛

気滞によって頭部の血流が悪くなり、頭痛を引き起こす場合があります。また、気滞が長く続くと、頭部のエネルギーバランスが乱れ、慢性的な頭痛に発展することもあります。

消化器疾患

気滞が胃や腸に影響を与えるため、消化器疾患を引き起こすことがあります。胃もたれや食欲不振、胃酸過多などの症状が現れることがあります。また、気滞が腸内環境に悪影響を与え、便秘や下痢などの症状を引き起こすこともあります。

筋骨格系の疾患

気滞によって筋肉や関節の血行不良が引き起こされ、肩こりや腰痛などの症状が現れることがあります。また、気滞が続くと筋肉の硬化や筋不全症を引き起こすこともあるため、適切な運動やストレッチが重要です。

皮膚トラブル

気滞が肌にも影響を及ぼし、肌荒れやニキビ、じんましんなどの皮膚トラブルを引き起こすことがあります。

不眠症

気滞が睡眠中の気の流れを妨げ、不眠症を引き起こすことがあります。気が滞ると、頭の中が活発になり、うまくリラックスできないことが原因とされています。

胃のトラブル

胃は気滞が起こりやすい部位の一つです。胃で気が滞ると、噯気(ゲップのこと)や心窩部の膨満感を感じます。さらに悪化していくと、逆流性食道炎や呑気症といった疾患に繋がります。

東洋医学における気滞症状

東洋医学において、気滞は「肝」の不調と考えられます。

「肝」とは気の巡りを司る働きを担っており、この働きが不調になると正常に気が巡らず、首元や胃で気滞を起こしてしまいます。また、気の巡りを司る「肝」は他にも自律神経と深く関わっており、パソコン業務などで目を酷使した際や全身的に疲労した際は「肝」の機能が落ちるため、情動の抑えが利かずにイライラを強く感じやすくなったり、目の乾きや充血がみられたりします。

 

当院での鍼灸治療

気滞によって起こっている症状に合わせて、全身的に鍼をしていきます。

特に気滞が起こりやすく筋肉が固まりやすい首を緩めていくためには、手や腕にあるツボを使います。

また「肝」の機能を補ってあげることで気の巡りが正常に戻るので、脚にある「肝」と関わりの深いツボにも鍼をしていきます。

患者様によっては交感神経が優位で緊張状態にある場合があるため、その際はお腹や頭といった部位にも鍼をしてリラックスできる身体にしていきます。

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