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涙嚢炎の鍼灸治療

土曜日, 1月 20th, 2024

涙嚢炎とは

 

涙は涙腺で作られ目の表面を潤した後目頭の上下まぶたにある涙点という小さな排水溝に流れていきます。その後は涙小管、涙嚢、鼻涙管の順に続き最終的に鼻へと流れていきます。

涙嚢炎は涙が鼻へ排出される通り道の涙道の一部が、何かしらの原因により詰まることにより、涙嚢に涙が溜まることで炎症を引い起こす症状の事をいいます。

涙嚢炎の原因

 

涙嚢炎の原因は、涙道の一部である鼻涙管が閉塞する鼻涙管閉塞によるものがほとんどで、先天性の物と後天性の物があります。

先天性鼻涙管閉塞症は、胎児には存在して生まれるときには無くなっているはずの鼻涙管の膜が残ったままの状態で生まれてしまったことにより起こります。先天性鼻涙管閉塞症は生後1年~1年半でほとんどの方は自然に良くなります。

※当院では新生児、乳幼児への涙嚢炎の施術は対応しておりません。

後天性鼻涙管閉塞症は、高齢者によく見られ主に加齢によって鼻涙管が狭窄する事で起こります。しかし、若年者でも狭窄を引き起こすこともあり、鼻ポリーブ、鼻炎、蓄膿症といった鼻の病気、結膜炎の炎症が波及する、外傷、腫瘍等が原因になることがあります。

これらの原因で涙道が詰まると、涙道の一部である涙嚢が細菌感染を引き起こし炎症が起こることで発症します。主な細菌は黄色ブドウ球菌、表皮ブドウ球菌、肺炎球菌、レンサ球菌、緑膿菌、インフルエンザ球菌、嫌気性菌、真菌など様々です。

 

涙嚢炎の症状

 

涙嚢炎にかかると涙が多くなり目やにも出現します。進行すると涙嚢の周囲まで炎症が拡がり涙嚢部分の発赤、腫瘤、痛みが起こります。涙嚢を軽く圧迫すると涙点から膿が出てくるのが特徴です。

先天性のものは生後1年~1年半頃までに90%近くが自然治癒すると言われていますが、後天性のものは自然治癒が難しく、亢菌薬で一時的に炎症が治まっても再発を繰り返す事が多いです。

 

涙嚢炎に対する当院の治療

 

涙嚢炎は風邪を引くなど免疫力が低下場面で発症確率が高くなります。

そのため免疫力を司る自律神経の調節を行ってきます。自律神経のバランスを調節することにより免疫力、自然治癒力の働きを促します。

ご希望があれば当院に設置している自律神経測定器でリアルタイムの自律神経の状態を確認していきます。

また、涙嚢の患部周囲や目のツボに鍼やお灸を施し炎症を抑えていきます。痛みが強い場合は低周波鍼通電法で鎮痛作用を促します。

 

当院は涙嚢炎への施術は首肩の筋緊張も大きな関わりを持っていると考えています。

首肩の筋緊張を緩めて涙鼻菅への血流を促進させていきます。

それ以外に、東洋医学観点から眼と関わりのある「肝」や「腎」のツボを鍼やお灸で刺激して、涙道の詰まりの回復を促していきます。

涙嚢炎はすぐに良くなる病気ではないため継続的な治療が大切です。

治療間隔は週に1~2回が理想です。

 

涙嚢炎に対する病院で行う治療

 

涙嚢炎に罹患したらまずは眼科に受診しましょう。

涙嚢炎の症状が当てはまるようでしたら、眼科ではまず涙道の詰まりの有無を確認するために目頭にある涙点から生理食塩水を注入してその流れを観察する涙道通水検査を行います。

正常であれば生理食塩水が鼻の奥へ通過していくことが確認されますが、涙点に逆流する状態であれば鼻涙管が狭窄している状態になります。

他には一般的な眼科検査や必要に応じてCTといった画像検査、原因菌を確認するために皮膚から針を穿刺して膿を採取する細菌検査を行うこともあります。

急性涙嚢炎には抗生物質や抗菌薬を投与したり、局所麻酔をし局部に鍼を穿刺して溜まった膿を排出、洗浄をくりかえす治療を行います。

慢性涙嚢炎も抗生物質の投与や排膿処置が行われますが根治しにくく、放置すると角膜潰瘍を引き起こす可能性もあるため手術を行う場合もあります。

 

涙囊炎の東洋医学的観念

 

東洋医学では肝は目に開窮(かいきょう)すると考えられています。

これはどういう意味かというと、肝の経絡は目と繋がっており、肝の病気や機能低下が起こると肝と繋がっている目にも悪い影響が出てしまうと行くことを指しています。

東洋医学での肝は西洋医学での肝臓の働きと多少異なっていて、血液を貯めてそれを必要に応じて目や筋肉に送る働きや、胃腸の働きを助ける、気の流れの調節、感情のコントロールを司っていると考えられています。肝は感情のコントロールを司っているためストレスの影響を受けやすく、慢性的なストレスで肝が疲れてしまい機能が低下してしまいます。肝の働きが弱くなると目に血液を送ることができないため、目の病気になりやすくなります。

 

そのため、目の病気を治療するには肝の機能を回復させることも必要になってきます。

また、肝は腎とも深い関わりがあります。肝と腎の関係は肝腎同源と言い、肝と腎は互いを助け合っています。しかし、肝と腎のどちらかが陰虚になりそれが継続すると両方とも陰虚状態になってしまい助け合うことができなくなってしまいます。

そのため腎の機能を強化することも大切になります。

 

鍼灸で肩こりの根本治療

木曜日, 1月 18th, 2024

当院での肩こりの鍼灸施術について

当院の肩こりに対する鍼灸施術の特徴は、頸肩の筋緊張の緩和と同時に自律神経の状態を整えていくということです。

ストレス社会といわれる現代では、自律神経の状態も整えていかないことには肩こりの完本的な解決には至りません。それは、当院のコンセプトであり他院にはない施術となります。

肩こりの自律神経調整鍼灸治療

 

もちろん頸肩の筋緊張の緩和(頸肩への施術)がメインの施術とはなりますが、お腹や手足のツボも用いて自律神経の状態も整えていきます。当院には多くの肩こりでお悩みの方がご来院されますが、多くは自律神経の状態も乱れた方々です。

自律神経の状態も整えて頸肩の筋緊張も緩和させることで長期的な施術効果や肩こりの根本解決に繋がっております。

肩こりの鍼灸治療

問診時にあまりに自律神経の乱れがあると判断された場合には、自律神経測定器で自律神経の状態を測定して今の自律神経の状態を把握して施術していく場合もあります。またご希望であれば自律神経測定器で自律神経の状態を測定することも可能です。

問診時には、肩こりばかりでなく、体の様々なお悩みもご相談ください。

肩こりの鍼灸治療症例

30代女性

仕事はデスクワークが主で仕事のある日は、平均10時間ほどはデスクワークをしており、仕事が終わる時間も夜の10時ごろと遅くまで仕事をやる日が多い。

肩こり症状は、慢性的で20代の頃から悩まされていて疲れが溜まった時などは、マッサージに行ってほぐしてもらってしのいでいたが、ここ最近はマッサージをしてもあまり効果が感じられずに肩こり以外にも後頭部や側頭部の頭痛を感じるようになり、症状がひどいと市販の頭痛薬を飲んで症状を抑えていた。

同じような症状で悩まされている同僚から鍼灸治療が効いたということを聞いて、鍼灸治療は初めて少し怖さもあったが少しでも症状が改善されればということでご来院されました。

 

鍼灸治療
触診したところ頸部及び肩部の筋緊張が強くそれに引っ張られるようにして肩甲骨内側も筋緊張が強い状態でした。メインはその筋肉の緊張緩和を目的に鍼灸施術を行っていきました。
また、仕事も遅くまで行っており、なかなか疲れが取れずに疲れが溜まりやすいということで自律神経の状態も測定して自律神経も整えるような施術をお腹や手足のツボを使って行っていきました。

経過
最近は毎日といっていいほど頭痛が起こり症状が強く出ていると感じたため、3~4日おきに4回ほど治療を行っていきました。
その間で頭痛はほとんど感じられなくなり、首肩の筋緊張もだいぶ緩和されてきました。触診すると表面の大きな筋肉の緩和は見られたもののまだ深部の筋肉が緩んでいない状態でした。
治療間隔を1週間に1回ほどに伸ばして5回ほど治療を受けて頂きました。自律神経の状態もだいぶ整っていき、身体の疲れもだいぶ取れてきた様子。
頸肩の深部の筋緊張も緩和されてきて肩こりも感じにくくなってきたが、仕事で無理をするとどうしても肩が気になる時もあるとのことで少しでも休憩時間を設けてもらい、首肩のストレッチで自己ケアも行ってもらうようにしていただきました。

 

肩こりとは

肩こりとは、首肩の筋緊張から肩に違和感や痛みを感じて辛さを感じることです。症状が慢性化・進行してしまうと肩の奥深くの痛みや吐き気を伴なったり頭痛や眼の痛みなどといった症状も起きてしまいます。

肩こりは、デスクワークやスマートフォン操作などでの姿勢の悪さから日本人の多くが悩まされている国民病ともいえます。厚生労働省の調べによりますと、肩こりは日本人女性で身体の悩まされている部分1番目で日本人男性でも2番目になるとも結果が出ています。

しかし、肩こりはよく見られる症状だからといって放っておいてはいけません。処置が遅れると慢性的に肩こりに悩まされて症状が常態化してしまったり、また単なる肩こりとは違って内臓の状態の悪化が肩こり症状となって表面化している場合もあります。

 

 

肩こりの原因

 

肩こりの原因と言いましても様々なものがあります。稀ではありますが、その中でもとりわけ注意しなければならないのが内臓疾患からくる肩こりです。その他、姿勢の悪さからくるものや身体の冷え、精神的ストレスからくる肩こりは比較的よくみられる原因です。

 

姿勢の悪さからくる肩こり

肩こりの原因で最も多いのがこの姿勢の悪さからくる肩こりです。特にデスクワーク時には首は前傾して肩は丸まり、手は前に突き出した姿勢を取りがちです。すると背部から頸部にかけて背骨の生理的湾曲が損なわれて頭部の重さが肩や首にのしかかってしまい筋肉に負担が重くかかってしまうのです。筋肉に負担のかかる状態が長く続くと筋肉は緊張状態が続いて局所的な循環が悪くなります。肩こり症状でよく見られるのが僧帽筋や脊柱起立筋、肩甲挙筋、菱形筋などといわれる筋肉です。

僧帽筋
僧帽筋は背中の筋肉の中で一番表層部にある筋肉です。肩甲骨の動きに大きく関与しており、腕を持ち上げる運動など日常生活上でも非常によく使われる筋肉です。背部の広い範囲を覆っており、この筋肉が疲労してしまうと肩こりとして感じやすかったり、機能が低下してしまうと猫背などの姿勢も悪くなってしまいます。

脊柱起立筋
脊柱起立筋は、背骨に沿って走行する筋肉で棘筋と最長筋、腸肋筋の3つの筋肉で構成されています。機能としては上半身を起こした状態を維持する姿勢筋です。そのほか上半身を後ろにそらせる働きもあります。デスクワークなどで椅子に腰かけている状態が長く続いてしまうとこの脊柱起立筋が疲労してきます。すると背中の張り感を感じたり、連動して肩こりも感じやすくなってしまうのです。

 

肩甲挙筋
肩甲挙筋は、僧帽筋の下にある比較的深層にある筋肉です。首を左右に動かす際に働く筋肉で日常生活の動作でもよく使われており、疲労が起こりやすい筋肉の一つです。肩甲挙筋は深層にあるので疲労してコリとなってしまうと深いコリとなり、コリを取るのが難しくなる筋肉です。肩甲挙筋が原因による肩こりは、比較的よく見られ慢性的な頑固な肩こりの方のほとんどはこの肩甲挙筋が過緊張状態を起こしています。

 

菱形筋
菱形筋は、その名の通りひし形の形をしており、背骨と肩甲骨内側を繋ぐ筋肉で呼吸などで胸を開く際に収縮して肩甲骨を背骨に引き寄せる働きがあります。また、デスクワークでパソコン作業をしている時は、手が前に出て肩甲骨と背骨の位置関係は遠くなり、菱形筋は引き伸ばされた状態が続きます。その状態が長時間続いてしまいますと筋肉は傷付きやすくなってしまいます。

 

身体の冷えからくる肩こり

身体の冷えからも肩こりが起こることがあります。筋肉は冷えると緊張して縮こまってしまう性質があります。冷房など冷たい風が肩付近にあたると筋肉は緊張してその付近の循環は悪い状態となってしまいます。すると、そこの部分に疲労物質が溜まりやすくなってしまったり、栄養ある血液を筋肉に行き届かせづらくなってしまうことで肩こり症状が起きてしまいます。

 

首肩の疾患からくる肩こり

首肩の疾患からも肩こり症状を感じることがあります。

・五十肩
医学用語では、肩関節周囲炎といいます。文字通り肩関節周囲の靭帯や筋肉に何らかの原因によって炎症が起きてしまうことを言います。なぜ五十肩と言いますと五十代に多くあらわれるからです。その原因として筋力の低下や筋肉や靭帯の柔軟性の低下が挙げられます。柔軟性が欠けてしまいますと一定の部分に負荷がかかることでその部分が限界を超えてしまい炎症を起こしてしまうのです。五十肩のこわいところは、何か今日は肩が凝るなということでは終わらないことです。五十肩がひどくなってしまうと夜間痛といいまして夜中寝ているだけでも痛みによって眠りが妨げられたり、著しく肩の動かせる範囲が狭まってしまいます。完璧に治るまで1~2年もの要することも少なくありません。

五十肩の鍼灸治療について

 

・頚椎椎間板ヘルニア
頚椎椎間板ヘルニアの場合には、肩こりの他にも頸肩に痛みや腕や手の部分に痛みや痺れ、知覚鈍麻が起きることがあります。ヘルニアは一度椎間板から飛び出してしまった物質がすぐに吸収されてしまえば一過性の症状となりますが、多くの場合そうとはならずに慢性的な頸肩の痛みやコリに繋がりかねません。あまりに椎間板の間の物質の飛び出し程度がひどい場合には病院で手術を施されることもありますが、多くは保存療法で温熱療法や電気療法、けん引療法等が病院でも行われます。

頚椎椎間板ヘルニアの鍼灸治療について

内臓疾患からくる肩こり

関連痛と言いまして内臓とは別の場所で痛みを感じることがあり、肩の痛みやコリの病態として内臓疾患があらわれることがあります。

・狭心症や心筋梗塞
狭心症や心筋梗塞でも肩こりが起きる場合があります。しかし、その場合放散痛といって胸の痛みや背中、みぞおち上がりの痛みが出ます。肩こり以外にもそのような症状が出てしまった場合は即病院で検査を受ける必要があります。

 

・脳動脈瘤
脳動脈瘤で起きる肩こりの場合は、その他に頭痛や吐き気、目の奥の痛みや違和感、頭が重たく感じることやめまい症状が出ます。こちらもそれらの症状が肩こりと併発して起きている場合は、即病院で検査を受ける必要があります。

 

 

精神的ストレスからくる肩こり

精神的ストレスからくる肩こりもあります。それは、精神的ストレスにより自律神経が乱された場合に起こりやすいです。特に自律神経のうちの交感神経の活動が高まってしまっている状態が長く続いてしまうと血流が滞ってしまい疲労物質が溜まりやすくなってしまいます。また、筋肉は緊張した状態が続いてしまうことで筋肉のコリに繋がります。

肩こりを根本的に改善すると考えた場合、自律神経を整えることもとても重要となってくるのです。

 

症例

50代女性

 

主にデスクワークで8時間ほどパソコン作業をしている。5~6年ほど前から首肩コリがひどくなってきて痛みも感じるようになってしまった。特に低気圧が近づいてきて雨の日は特に状態が悪くなることが多かった。

1年ほど前から特に肩こりの症状が強くなってきて、デスクワークをするのも辛さを感じてしまうほどに。

老眼による視力低下も出てきてデスクワークの姿勢も悪くなってしまってさらに肩こりを感じるようなってしまった。

 

当院での鍼灸施術

 

自律神経の状態を測定させていただいたところ自律神経のバランスも悪く、特に交感神経が亢進状態でした。

背中や首肩を触診したところ肩甲骨周囲の筋肉が異常に緊張しており、それが背部全体ましてや腰の筋肉の緊張にも繋がっていました。

 

全身的な自律神経のバランスを整える自律神経調整施術を行いつつ、メインは首肩背中・腰回りの筋緊張緩和の鍼灸施術を行います。

 

また、肩甲骨周囲の筋緊張が異常に強かったため手技療法で肩甲骨を動かしつつ肩甲骨周囲の筋緊張の緩和も行っていきました。

 

目の疲れも気なるとのことで眼科鍼灸施術コースで目の周りの施術もプラスして行っていきます。

 

経過

 

1回目の施術後、デスクワーク中の首肩のつらさが半減したとのこと。自律神経のバランスが整ったおかげか深い睡眠がその日はできて疲れが日常的にも取れやすくなったように感じたと嬉しいお言葉をいただきました。

 

目の方はあまり変化を感じられなかったため目の周囲も電気鍼治療を用いて刺激量を上げていきます。

 

施術回数を重ねるごとに体調が整っていき首肩のこりやつらさを感じにくくなっていきました。

今では、どうしても仕事で無理をしてしまったときや疲れがピークになった時など1か月に1回程度で鍼灸施術を受けられております。

2月1日(木)より院長清水の施術料改定のお知らせ

木曜日, 1月 11th, 2024

いつも東京α鍼灸院をご利用いただき、誠にありがとうございます。お陰様で多くの方に支えられ、これまで以上に質の高いサービスを提供できるよう努力してまいりました。

誠に勝手ながら、経費の変動やサービス向上のための改善策を実施することとなり、院長清水の施術に限りまして料金改定をさせていただくことになりました。

改定後の主な料金は下記の通りです。

 

◆院長全身はりきゅう施術料金◆

6,900円 → 7,900円

◆院長眼科鍼灸施術及び耳鼻科鍼灸施術料金◆

7,900円 → 8,900円

◆院長美顔鍼灸及び全身ゆったり施術料金◆

9,900円 → 10,900円

◆回数券料金◆

今までと同様に5回券は8%オフ・10回券は10%オフ

 

 

新しい料金は2024年2月1日(木)から適用となります。

今回、院長清水の料金改定のみになります。他の施術者の施術料は変更ございません。

これからもより一層の満足度向上に向けて、心を込めた施術とサービスを提供してまいります。何かご質問やご不明点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

今後とも変わらぬご愛顧賜りますようお願い申し上げます。

 

 

予期不安に対する鍼灸治療

金曜日, 12月 29th, 2023

◯予期不安に対する鍼灸治療

予期不安に対する鍼灸の治療方針は、

「心(しん)の働きを整えること」と

「頸・背中のコリを解消させること」です。

「心(しん)の働きを整えること」

人の情動や精神活動を司る「心」は気が不足すると焦燥感や不安を起こしやすくなります。この状態は、電車や人混みなど発作の起きやすい場面を想像した際に発症する予期不安を誘発します。

そのため「心」の気の充足が重要になります。

また、「心」の働きを強めるのが「肝」の働きになります。「肝」は身体の気の巡りや自律神経系を司ります。

「心」と「肝」が充分に働くようお身体に合わせて手足にあるツボに鍼や灸をしていきます。

例)神門・太衝

「頸・背中のコリを解消させること」

頸・背中のコリは自律神経の交感神経が過剰に働いてしまう原因の一つです。また身体の状態と精神の状態はとても深く影響し合っています。そのため発作は抑えられていてもコリが残っていると予期不安が続いてしまう場合がみられます。

なので頸や背中の筋肉にあるコリに鍼をしていきます。

例)後頭下筋群・胸鎖乳突筋・僧帽筋・脊柱起立筋

◯予期不安の東洋医学

東洋医学では、予期不安は「心」と深い関係にあると考えられます。五臓六腑の「心」とは精神活動や情動を司るとされ、「心」を病むと精神的な症状(不安・動悸・睡眠障害など)が現れます。また「心」は五臓六腑全ての活動を統率し、身体全体が正常に働くよう調和を計っている役割があります。つまり脳や内臓、神経、ホルモン、筋肉、血液全ての組織・器官の働きが適切に行われるためには「心」が正常に働き統率する必要があります。

「心」を補い、支えているのが「肝」になります。五臓六腑の「肝」とは身体の気の巡り(疎泄)や自律神経系を司っており、「心」の働きを補う役割も担っています。また「肝」は自律神経系に深く関わっているため、「肝」の働きが乱れると頭痛や息苦しさ、下痢、便秘、慢性的な首肩こり、疲労感などを引き起こします。

◯予期不安の病院での治療

薬物療法

パニック発作や予期不安に対して、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)や三環系抗うつ薬、ベンゾジアゼピン系抗不安薬が用いられます。薬物療法のお薬の副作用として悪心やめまい、眠気、立ちくらみ、お薬の依存性が挙げられます。症状を抑えるのにとても有用なお薬ですが依存してしまう可能性がありますので、徐々に服用頻度を減らせるとよいです。

認知行動療法

普段なら難なくできる行動が予期不安でできなくなってしまっている状態に行います。できないことを挙げていき、一番簡単なことから少しずつ行い成功体験を積んでいきます。

◯予期不安とは、、、

予期不安とは、「〜をしたら、〜になってしまうのではないか」という明確な不安です。

一般的な例として、電車内でパニック発作を起こしていた方。この方は症状の軽快後に「電車に乗ったら、パニック発作が出てしまうのではないか」という予期不安が出ます。

このように予期不安が頻繁に起こるようになると、日常の行動一つ一つが行い辛くなります。「音楽ライブや映画館に行くことが怖い」はまだ行くのを控えればよいですが、「学校や仕事場に行くことが事が怖い」があると生活・人生に支障をきたします。

また「外に出る事」や「人に合う事」すら予期不安によって行えなくなる場合があります。このような症状があると日常の生活がとても困難になります。そして併せてうつ症状(気分の落ち込み・やる気が出ない)や自律神経失調症(寝れない・日中怠い・疲れやすい)などを併発することもあります。

他にも不安によって日常生活に支障をきたす不安神経症も存在します。こちらは漠然とした不安から急な動悸や発汗、めまい、呼吸困難を起こします。そのため発作の頻度によっては外出がしにくくなり普段通りに生活を送り辛くなります。

吐き気

◯予期不安のセルフケア

予期不安が出にくくするために出来るセルフケアをご紹介します。

首の後ろで後頭骨と首の筋肉が交わっているラインにコリがあります。このラインの中央にあるコリは瘂門と呼ばれる経穴のある部位です。またその両脇にもコリがあります。経穴は天柱や風池がある部位です。

この後頭部にあるコリは後頭下筋群と呼ばれる小さい筋肉の集まりにコリが出来ています。後頭下筋群は頭蓋骨を支えると同時に脳幹の中の自律神経の中枢(視床下部)に近い重要な筋肉群です。ここにコリがあることでめまいや不安、動悸などの自律神経症状が起きやすくなります。

仰向けに寝た状態で、このコリを母指でゆっくり押していきます。方向は後頭骨にコリを押し付けていきます。首の筋肉は脱力し、母指に頭の重さを感じながら行います。

次に浅い呼吸に対するセルフケアです。

重要な筋肉として、胸鎖乳突筋があります。

この筋肉にコリがあると呼吸が浅くなりやすくなります。

胸鎖乳突筋は耳の後ろの頭蓋骨から鎖骨に付着しています。耳の後ろにあるコリは後頭下筋群と同じように押していきます。鎖骨の方は上から指を引っ掛けるように少し食い込ませて圧迫していきます。このように胸鎖乳突筋の緊張を緩めることでコリを解消していきます。

消化不良の東洋医学

木曜日, 12月 28th, 2023

消化不良に対する鍼灸治療はWHO(世界保健機関)でもその有効性が認められている症状の一つです。消化不良の原因は多く挙げられますが、鍼灸治療を施すことにより東洋医学でいう五臓六腑の機能が整えられたり、自律神経のバランスが整えられることで消化不良の症状が軽減されることが期待できます。

消化不良の東洋医学

東洋医学では五臓六腑の『』と『』が消化吸収に関する重要な臓器と言われています。

東洋医学での脾は、消化器系全般の消化吸収機能や栄養代謝、免疫維持機能などの役割を担っていると考えられています。消化吸収に関しましては、脾の『運化を主る』という機能が重要です。

運化を主るとは、飲食物を消化して消化された栄養物質や水分を脈中などに送り、門脈系やリンパ系を通じて全身に輸送することを指します。この一連の流れを脾と胃の働きによって遂行されています。

この脾の運化作用が低下してしまい、全身のエネルギーとなる気血の生成が不足してしまうと吸収能力や栄養の代謝能力までも低下して全身に気血を行き渡らせることができなくなってしまいます。

すると、四肢や肌肉にも影響が出てきて肌肉がやせたり、力が入らずに、その状態が長く続いてしまうと全身的な栄養不良の状態である『気血両虚』という状態を引き起こしやすくなります。

脾の運化を主る機能が弱って消化不良を起こす病態の多くは、『脾胃気虚』と『脾胃陽虚』という状態です。

当院の消化不良に対する鍼灸施術は、東洋医学的観点によりこの『脾胃気虚』と『脾胃陽虚』を正常な状態に戻す施術を行っていきます。

消化不良の鍼灸治療

そのほか自律神経の状態も整えつつ、全身の巡りを活性化するような全身施術を行っていきます。

消化不良のうつ伏せ鍼灸治療

下肢への脾胃の重要なツボを用いて機能を正常化させる施術も行っていきます。

消化不良の下肢への鍼灸治療

消化不良について

消化不良で食べ過ぎた後やお酒を飲みすぎた後に胸やけや吐き気、便通が悪くなるといった症状を経験したことがある人は多いかと思います。このような場合、単なる消化不良といって放っておくと深刻な病気に繋がってしまう危険性があり、注意が必要です。

 

消化を行う器官を消化管といい、口から食道・胃や腸を経て肛門に出る一本の体を貫く管です。人間は野菜や果物、魚や肉も食するため消化も複雑な構造をしており、消化管の他に唾液腺や肝臓・胆のう・膵臓が消化に関わっており、すべてを含めて消化器系と言われます。

まず、口に運ばれた食べ物は咀嚼運動によって小さく細かくかみ砕かれて嚥下運動を経て食道に運ばれます。この際にもすでに唾液腺から出る唾液により消化は始まっています。

 

次に食道から下りてきた食物は、胃の中に入ります。

食物が胃の中に入ると反射的に胃は動き始めて胃液を分泌します。胃液は、ペプシノゲンという消化酵素が含まれており、タンパク質をペプチドという物質に分解していきます。その他胃酸は、その強い酸性により食物についている菌を殺します。

 

胃の中である程度消化された食物は、腸に運ばれてさらに消化されていきます。小腸は、十二指腸→空腸→回腸へと続く靱帯の中で一番長い消化管で食物はそこで4~8時間かけて消化されていきます。

肝臓で生成された胆汁は十二指腸で分泌されて脂質の消化に深い関わりをもっていきます。また、すい臓で生成された膵液も小腸内で分泌されて酸性の強い胃液の中和や中性脂肪の分解や多糖類の分解を行っています。

 

最後に食物は大腸・直腸を経て肛門から体外へと排出されます。大腸では主に水分が吸収されて、柔らかかった食物も固められて固形の物に変化していきます。

脂肪肝

このように口から運ばれた食物が様々な消化の過程を踏んで肛門から排出されますが、その中で臓器の何かしらの不具合が起きて消化不良となってしまうのです。消化不良は、消化の過程でうまく消化が行うことができずに食物から必要な栄養素や水分を吸収することができずに様々な体の不調を生じさせます。

消化不良の症状として主に

・胃痛

・胃の不快感

・腹部膨満感

・吐き気

・胸やけ

・腹痛

・下痢

・便秘

・げっぷ

 

などが挙げられます。

このような状態が続いてしまうと体は消化不良により、必要な栄養素や水分を体内に取り込むことができていないため、体力や免疫力は低下して重篤な疾患に繋がりかねません。

また、上記のような消化不良の症状が体にすでに重篤な疾患が隠れている際の場合もあります。

・急激な体重減少

・食物をうまく呑み込めない

・真っ黒い便や血便が出る

・嘔吐を頻繁に繰り返す

・めまい症状

・血圧の低下

・冷や汗が出る

 

などの症状を併発した場合はすぐに病院で検査を受ける必要がります。

消化不良

 

 

消化不良が伴う疾患

消化不良は、多くの場合は一時的であったり、検査をしても原因の分からない機能性消化不良の場合が多いですが、そこに重い病気が隠れている場合もあります。

 

・胃潰瘍

胃潰瘍は一度は耳にしたころのある疾患かと思いますが、ストレスなどによる自律神経の乱れや免疫力の低下により、胃液で胃が傷ついて胃痛や吐き気を伴います。

 

 

・逆流性食道炎

胃の中で食物を消化・殺菌するはずの胃液が食道へ逆流してしまう症状です。胃液に含まれる胃酸はとても強い酸性で食道を傷つけてしまい炎症を起こします。食生活の乱れや日常生活での過度なストレスが原因とも言われており、胸やけや呑酸の症状を呈します。

 

・十二指腸潰瘍

十二指腸が傷ついて炎症を起こしている状態です。強い腹痛や食欲不振・吐き気・嘔吐・腹部膨満感が症状としてあらわれます。30~40代の男性に多く発症すると言われており、ピロリ菌や強いストレス・喫煙習慣などが原因となると言われています。

 

・胃炎

胃炎には急に発症する急性胃炎と長期間の炎症が伴う慢性胃炎とがあります。多くは食べ過ぎ・飲みすぎ・喫煙習慣などの生活習慣、過度な精神的・肉体的ストレスによる自律神経の乱れが原因とされています。食べ過ぎ飲みすぎの状態で胃酸が過度に分泌されてしまうために胃の粘膜は傷つきやすく、自律神経の乱れも胃酸過多の状態となりやすくなります。

症状としてみぞおち辺りの違和感や痛み、吐き気や下痢、胸やけや嘔吐など様々な体の不調が出ます。

 

・がん

消化不良は、大腸がんや胃がんなど重篤な疾患が隠れている場合もあります。急激な体重減少や血便などの便の異常が見られた場合はすぐに病院で検査を受けましょう。

 

自律神経と胃腸の働き

自律神経と胃腸の働きはとても深い関係にあります。自律神経は自分の意識とは無関係に働き、主に内蔵の働きであったり、血流をつかさどっている神経です。これは、胃腸の働きに関しましても例外ではありません。胃腸も自分の意識で動かそうとしてもできません。自律神経には活動的な神経である交感神経と体を休めるリラックス神経である副交感神経とがあり、この交感神経と副交感神経とのバランスが重要となります。このバランスが崩れるとよく言われる自律神経が乱れとして体に様々な症状が出てきます。

胃腸の働きも自律神経が深く関わっており、交感神経が亢進すると胃腸の働きは低下して胃液や腸内の分泌液は減少して消化不良に陥りやすくなります。逆に副交感神経が亢進すると胃液の分泌が増えて胃腸の働きは活発になります。

しかし、副交感神経が亢進し過ぎても胃酸の量が増えて胃を傷つけたり、胃腸の働きが活発化し過ぎて下痢となる危険性があります。

胃腸の働きは自律神経である副交感神経の活動がとても重要ですが、あまりに副交感神経の働きが活発化してしまうと消化にとっても良くないのです。

 

しかし、現代のストレス社会では明らかに活動的な神経である交感神経が過亢進気味の方が多いです。交感神経は胃腸の働きを低下させて消化不良になりやすいです。

鍼灸治療は、自律神経を整える・主に交感神経の活動を抑制して副交感神経の活動を活発化させることが研究でもわかってきています。鍼灸治療は、この作用を利用して胃腸の働きを正常化するのにとても有効な治療法といえます。

消化不良の鍼灸治療 症例

40代女性

ここ1か月ほど胃の調子が悪く、食事後の胃もたれを強く感じる。

数時間してもなかなか消化されずお腹が全体的に重い。

食後にコーヒーを飲むのが好きだが、最近はコーヒーも飲めなくなってきた。

繁忙期のためゆっくり休むこともできずストレスもたまっている。

睡眠時間はだいたい4時間ほど。背中の胃の裏あたりの圧迫感も気になっている。

 

当院の治療

触診をおこなったところ、腹部と足の冷えが強く、腹部・背部の筋緊張も強くでていました。仕事のストレスや睡眠不足から自律神経が乱れ胃腸の働きが悪くなっているため、鍼灸で全身の調整を行うことにしました。

まずは仰向けで腹部と足に鍼と灸をほどこし、身体全体の血流が良くなるように促します。

次にうつ伏せで背部の筋緊張をゆるめ、胃の六ツ灸を行いました。

日常生活では、湯舟につかること、冷たいものや刺激物はさけること、油ものは控えて腹八分目を心がけることをアドバイスした。

 

◇1回目◇

胃もたれが軽減した。

背中が楽になり呼吸がしやすくなった。

 

◇2回目◇

徐々に良くなってきている。

まだ消化には時間がかかるが、前ほどのもたれ感はない。

仕事もひと段落し、ストレスも減少した。

 

◇3回目◇

胃もたれはほぼなし。

お菓子や油ものを食べると少し違和感があった。

 

◇4回目◇

良くなった。

鍼をはじめてから睡眠の質もあがったように感じる。

 

症例2

30代 女性

1ヶ月前から食後にみずおちに違和感が出るようになり、ここ数日は鈍痛や締め付けられるような痛みが気になるようになってきた。
食べても胃が固まって働きが悪く感じる。

元々ストレスがかかるとみずおちあたりがチクチク痛む事があり、自然に軽快するため今回の胃痛も放置していたが、悪化してきたため当院に来院した。

念のため病院で検査を受けたが特に異常がなく、機能性ディスプペシアと診断された。

当院の施術

問診、触診、自律神経測定器の結果を元に施術を進めていきました。
この方は、胃の痛みから背中の筋緊張が強くなってしまい、そのため胃の負担を増悪させている状態でした。
まずうつ伏せで背部の筋緊張緩和を目的に低周波電気鍼治療を行いました。

また、みずおち部分だけではなく、下腹部の強い張りがありました。詳しくお話を聞いてみると、胃の不調を感じ始めたあたりから便秘気味だったという事です。
胃に食べ物が入ると大腸の蠕動運動が起こり便を肛門まで運ぶ生理反応があります。
この方は胃の働きが低下しているため胃・大腸反射が充分に機能していない事で便秘を起こしていました。

仰向けでは自律神経の調節、腹部の張りに対する施術だけではなく、胃と大腸の反応点や経穴を組み合わせて胃腸を整えていきました。

経過

◇1回目◇
初回の施術では特に効果が得られなかった。

◇2回目◇
今回も胃の状態は変化がないが、良く眠れるようになり睡眠の質が変わったような自覚がある。

◇3回目◇
施術後胃の痛みが少し軽くなったが、また時間が経つと痛みはじめた。便秘の回数も以前より減少してきた。

◇4回目◇
食後の胃の痛みやむかつき感が軽くなってきた。

◇5回目◇
揚げ物やラーメン、辛い物を食べると胃の不快感はまだ出るが、それ以外の食事では気になる事が減ってきた。

◇6回目◇
ほとんど気になる事がなくなった。
食べる事への不安もなくなり、今では以前のように食事を楽しめるようになった。

 

消化不良を予防する

これまで書いた通り消化不良だといって決して侮ってはいけません。消化不良を起こしてしまう原因の多くは食生活などの生活習慣にあり、それらを改善していかなければ重篤な疾患にかかってしまう危険性もあるのです。

・食生活の改善
まず、消化不良を起こしてしまう原因に食べ過ぎがあります。食べ過ぎてしまうと、胃や腸は消化が追い付かなくなってしまうため、消化しきれなかった食物が胃や腸に影響を与えて痛みや不快感、吐き気などの症状を起こしてしまいます。今は飽食の時代でしっかりと栄養を取れている方が多いので、食事は腹6~7分目を目安にお腹いっぱい食べないように心がけましょう。
咀嚼するときも意識的に回数を増やしましょう。咀嚼回数が増えると唾液が多く出るため、唾液に含まれるアミラーゼが消化を助けて消化しやすい状態で胃や腸の消化を助けてくれます。また咀嚼回数を増やすことで食事の時間が長くなり、満腹感を得やすくなります。
食事を摂る時間も重要です。特に寝る直前に食事を摂ってしまうと寝ていると胃や腸の働きは低下するため胃腸に長く食物が滞在して胃もたれなどの原因となってしまいます。

・運動習慣
適度な有酸素運動(ウォーキングや水泳など)をすると腸の働きが活発化して、消化の助けとなります。また、副交感神経の活動も活発化することで胃腸の働きやすい環境となります。

・ストレスを解消する
胃腸の働きは自律神経とくに副交感神経の活動が重要となります。常に緊張して体の力が抜けずリラックスできない状態が長く続いてしまうと交感神経の活動が高まり、胃腸の働きが鈍くなってしまいます。趣味の時間を持つ、十分な睡眠時間を確保するなどして副交感神経の活動を高めて自律神経のバランスを整えることで胃腸の働きは改善されやすくなります。

 

執筆者

清水大地

眼精疲労専門の鍼灸師

資格
はり師
きゅう師
2008年
鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む
2011年
おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年
中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年
渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年
三軒茶屋α鍼灸院を開院

不妊症に対する鍼灸治療

火曜日, 12月 26th, 2023

 

鍼灸治療

実際に現代医学で一般検査をしても原因がわかるのは6割程度です。

現在では生活習慣が妊娠と大きく関係していると見直されています。

ストレス回避や運動習慣など日常の健康管理が妊娠に繋がると考えられています。

 

鍼灸治療では

大まかに悪いところを治す!になります。

健康な身体であれば妊娠しやすいはずですので、鍼灸治療により身体のバランスを整えることが不妊治療にもなります。

女性に多い症状で

  • 女性に多い下半身のむくみや冷え症
  • ・腰部が異常に硬く柔軟性が無い方

があります。これらの方は、骨盤内血流量が下がっています。

骨盤内血流量が直接妊娠に関係しているとはわかっていませんが、子宮血流が良くなると妊娠率も上がってるということはわかっています。

 

不妊症の鍼灸治療

 

中リョウ穴が骨盤内血流量を上げることも知られています。

陰部神経に響くように仙骨側からアプローチすることが有効になります。

血管抵抗が下がり子宮血流が良くなります。

 

不妊症の骨盤内血流改善鍼灸

 

 

冷えに対するアプローチも大切です。

下半身の状態は女性ホルモンに影響しますので、冷えやむくみを改善する事も不妊治療になります。

冷え解消の鍼灸治療

下半身からの冷えた血流や緊張した筋肉が鼡径部に悪影響を与えるためです。

下半身の冷えの改善を目的に腎兪・三陰交に灸頭鍼を行います。
それと症状に合わせた経穴を使うことで、冷えを改善していきます。

 

 

男性側の不妊治療には、腎の気を高めてあげるのと生活習慣を改善してもらいます。

精液は食生活の影響を受けます。コンビニ弁当や偏った食事の方としっかりとした食事をとられている方では精子の運動率や数に大きな差がでるからです。

治療では、肩こりや腰痛などを中心に体の諸症状を治していくことで健康になっていってもらいます。

当然お酒は控えめにしていただき、禁煙してもらうのが一番です。

 

 

 

 

治療期間

 

3か月間の治療を続けていくと効果がでてきやすいです。

 

鍼灸治療で体質改善後から影響を受け始めて、排卵するまでが六か月間になるからです。

思春期になり原始卵胞が順番にスタートラインに並び成熟を開始します。それから順番になって排卵までおよそ三カ月かかります。

今の卵子は三カ月前の生活や体調が関係してくることになります。

三か月前の状態をよくするためにもそこからさらに体質改善に三か月ほどみたいので、

一般的に半年を目安行います。

 

 

その他

健康食品などでは

 

排卵障害にはエストロゲン様作用を持つものを食べて、

黄体機能不全にはプロゲステロン様作用を持つものを食べると良いです。

 

エストロゲンには

  • ・マカ
  • ・ブラックコホッシュ
  • ・レッドクローバー
  • ・イソフラボン

 

プロゲステロンには

  • ・チェストベリー
  • ・チェストツリー

 

 

大切な生活習慣

 

  • ・適度な運動習慣
  • ・バランスのとれた食事
  • ・充分な睡眠
  • ・ストレスを回避する生活

健康的な生活を送っていただけなければ、治療をしても意味がありません。

生活習慣の改善なくしてはその効果は半減します。

特に現代では運動不足、食生活の変化、ストレス、冷え、薬剤、高齢化など生活を見直すことは治療効果にも大きく影響します。

 

 

治療方針

 

治療には女性も男性も同じぐらいの意識をもって治療を受けて頂けるのが理想です。

女性だけの問題ではなく、男性も原因を持っていることがあるためです。

男性側と女性側が取り組んでからの治療効果になります。全員で妊娠にアプローチしていくのが当院の治療方針です。

妊娠

 

 

 

不妊症の原因

 

妊娠を試みて2年経っても妊娠しない状態と定義されています。避妊せずに一定の頻度性交渉を行った場合、一年で80%、2年で90%のカップルが妊娠するという統計があります。

その妊娠に至らなかった残り10%が何かが原因で妊娠に至らなかったと考えます。

不妊症

 

一般的には女性側が取り上げられますが、原因としては、女性側、男性側、原因不明そして男女両方に原因がある場合に分かれます。
女性側の原因としては

  • ・排卵因子
  • ・卵管因子
  • ・子宮因子
  • ・免疫因子
  • ・内膜症

 

男性側の原因としては

  • ・造成機能障害
  • ・精子成熟、保護障害
  • ・精路障害
  • ・射精障害

それ以外にも精子の運動率や数によるものもあります。

 

頻度は

  • ・排卵因子25~30%
  • ・卵管因子30~35%
  • ・男性因子30~35%

となっており、これら3つが三大原因と言われます。

この原因は単独だけではなく重複していることもあります。

 

実際には女性と男性は同じ程度に原因があると言われています。

 

 

妊娠の流れ

 

受精

受精は卵管の膨大部で起こります。

ここで射精された精子が卵子を待ち受けるのですが、精子の寿命は4~7日くらいになります。

 

排卵された卵子は寿命が1日しかありません。

精子と卵子が受精した後は細胞分裂を繰り返しながら子宮内腔に運ばれます。内腔に到達するのは、受精からだいたい5日目になります。

この間に子宮内膜は女性ホルモンの作用で着床環境を整えます。

内膜はいつでも着床できるわけではなく、着床できるのは数日間だけです。

 

このように非常に複雑なメカニズムが働いて妊娠します。

このメカニズムが正常に働いてくれるようにお助けするのが鍼灸治療です。

 

不妊症の鍼灸治療症例

30代女性

過去に2回流産をしたことがあり、婦人科では多嚢胞性卵巣症候群の可能性が高いと言われていた。

生理周期もながく、ホルモンバランスも乱れていると診断を受けていました。

友人に鍼灸治療をすすめられて不妊症の鍼灸治療を試してみたいと当院にご来院されました。

 

仕事のストレスも過大にかかっており、中途覚醒や多汗症、のぼせや下肢の冷え症状など自律神経のバランスも乱れているような症状も多くみられたため初診時に自律神経の状態を測定してから施術を行っていきました。

足底の結果、交感神経の活動も高く、ストレス指数も高いような状態でしたので、全身的なバランス調整の施術や自律神経調整施術をしっかりと行っていき、三陰交や腎経・下腹部の経穴など婦人科で特に重要なツボを用いまして施術を行っていきました。

 

経過

婦人科にも並行して通院していただき、体温を測定してタイミング療法も同時に行っていきます。

仕事のストレスが多く、睡眠が浅く中途覚醒も一晩で2~3回あったのでまずはしっかりと睡眠のツボを刺激して眠れるような施術をメインに行っていきました。

次第と眠れるようになり、下肢の冷えや仙骨付近の冷えも目立ってきましたのでその個所に鍼やお灸を施すことで血流量を上げて冷え改善を行っていきました。

施術開始後4か月経過してタイミング療法で結果がなかなか出なかったため、体外受精に移行。

すると1か月後に妊娠確認が取れました。以前に流産経験があるため心拍確認がしっかりととれるまでは安心できないので、しっかりと気を抜かずに自律神経の状態を整えたりと鍼灸施術で体調管理を行っていきました。

その後心拍確認も取れて安定期に入ることができて体調管理のために鍼灸施術は1~2週間おきに受けておられます。

【年末年始診療のお知らせ 】

火曜日, 12月 19th, 2023

 

誠に勝手ながら、当院の年末年始の診療は、下記のとおりとさせて頂きます。

令和5年12月30日~令和6年1月3日まで休診

年内診療 12月29日金曜日まで
年始診療 1月4日木曜日から

本年はご愛顧頂き誠にありがとうございました。
来年もよろしくお願い申し上げます。

 

足底筋膜炎の鍼灸治療

日曜日, 12月 17th, 2023

足底筋膜炎に対する当院の鍼灸治療

足底筋膜炎に対する当院の治療はまず第一に局所の抗炎症作用を促進させて、鎮痛効果を目的に施術していきます。

足底筋膜炎の鍼灸治療

 

かかと付近のツボや痛みの強い部位に鍼をさして微電流を流すことにより痛みを感じる閾値を上げて痛みを感じにくくする作用を促します。

足底筋膜炎の鍼通電治療

 

また、足底筋膜炎は、五臓六腑の「」と「肝」の不調に深く関係しているので、「腎」と「肝」に関するツボを用いてそれらの機能を正常に戻し、足底部の気血の流れを良くします。「風寒」や「湿」の邪気によって引き起こされる場合はそれらを体外に出す治療が必要になります。

足底筋膜炎の腰への鍼治療

 

足底筋膜炎は、オーバーユースによる負担のかけ過ぎやスポーツを行う前のストレッチ不足が原因の場合もあります。
当院では、日常生活動作での改善点をお伝えることも重要だと考えております。施術後、注意点の説明を行い、早期回復を目指します。

当院の足底筋膜炎の施術目的は、足底筋膜炎の回復程度を高めて、回復を速めることです。また西洋医学とは違う東洋医学の観点により少しでも足底筋膜炎が回復できる機会を提供します。

足底筋膜炎の下肢への鍼灸治療

 

 

足底筋膜炎の鍼灸治療症例

30代 男性
ランニングが趣味で週末は10㎞以上ランニングをしていた。平日も仕事が早く終わった時はランニングするなどして体を動かしていた。マラソン大会に出場を予定しており、当院にご来院される数日前からランニングの量を増やしていた。すると、足裏の痛みを感じるようになり整形外科を受診。足亭筋膜炎と診断され、湿布薬が処方されて足底を普段から伸ばすように指導されて実践していたが、痛みがあまりひかなかったため当院にご来院されました。

最初は、ランニング中だけ足底の痛みを感じていたが、日常生活で歩行する際にも少しずつ痛みを感じるようになってきたとのこと。仕事は主にデスクワークで座ったままあまり動かない。

 

当院の治療
足底筋膜の鎮痛目的で内踝の下から足底筋に向かい鍼をして通電療法を用いました。また炎症を早くひかせる目的で足底に直接灸を行いました。
腰部の筋の左右のバランスの乱れ・骨盤の傾きも見られたのでそれらも調整していきました。ご本人がどうしてもマラソン大会に出場したいとのことで短期的な集中治療を行いました。大会は2週間後で治療は2日に一度のペースで行っていきました。

◇1回目◇
治療後、日常生活の歩行ではあまり痛みを感じなくなった。朝や貯時間座った後の動き始めは少し違和感を感じる。

◇2回目◇
治療後、歩く分には痛みをまったく感じなかったので試しにランニングをしてみたら10分後に痛みを感じた。

◇3~5回目◇
炎症が取れ切れていない段階でランニングをするとまた炎症が悪化する可能性があるのでランニングは大会の直前まで避けていただき、治療に専念してもらった。

◇6回目◇
大会2日前に軽く走って見たが痛みが全く出なくなっていた。距離を伸ばしていくとまだまだ不安があるが、大会に出ることになった。

◇7回目◇
大会後、ご来院された。大会中はうそのように痛みが感じなかったが、無理をしたせいか終わった後に痛みを感じて歩いても痛みを感じる。しかし、アイシングをしたらだいぶ治まった。今は違和感程度とのこと。

◇8回目◇
その後少し間隔を空けてのご来院。ランニングも再開して少しずつ距離を伸ばしていっている。痛みは感じないが、ランニングが終わると違和感を感じることがある。

 

症例2
40代 女性
普段はデパートでの立ち仕事でヒールを履くことが多い。休みの日は、山でのハイキングが趣味で体を動かすことが好きだった。ある日、ハイキングへ出かけた帰りに足の裏が痛むような感覚があり、次の日になるとさらに痛みが増していた。
その日の仕事中も常に足裏に痛みを感じていて仕事にも影響が出ていた。次の日からも動き始める時や夕方疲れがたまった時などに足裏に痛みを感じるようになってしまった。整形外科を受診したところ足底筋膜炎と診断されてしまった。

治療
足の前面から筋緊張をとるような鍼灸施術を行い、次にうつ伏せとなり足裏とふくらはぎ辺りに通電療法を行いました。また、腰にも筋肉の張り感があったのでそれらも取るような施術をしていきました。

経過
◇1回目◇
治療後、すぐは痛みが引いたように感じたが、次の日痛みが戻ってしまった

◇2回目◇
今回も治療後痛みが軽減。次の日も少し痛みが引いたように感じた
◇3回目◇
仕事に集中しているとあまり痛みを感じない程度になってきた

◇4回目◇
足裏の痛み少なくなってきたとのことでハイキングに参加。ハイキング後、足裏に違和感を感じたが痛みまでにはならなかった

◇5回目◇
ほぼ痛みは消失。多少違和感が出る時あり

 

症例3

25歳 男性

1か月前フルマラソン完走後、左足裏に違和感が出て少しずつ踵付近の所に鈍痛が起こり始めた。今は歩くたびに痛みが走りランニングを中止している。

今までも足の裏が痛くなることはあったが、今回はなかなか改善しないため通院を決意した。

2年前にマラソンを始め、今では1日に15km、休日は30km走っている。練習すればするほど良い成績が得られるため、走るのが楽しくついついオーバーワーク気味になってしまう。左腓腹筋肉離れの既往歴あり。

当院の治療

まず、脚全体の筋肉の状態を確認していきました。

腓腹筋と足底の筋緊張の左右差が見られたため、できるだけ均等な重心に近づけるよう左右の筋肉のバランスを整えていきました。

 

また、患部の炎症を抑えるために痛みが強く出ているところに施灸、鎮痛を目的に鍼通電療法を行いました。

 

自然治癒力を高めるために自律神経調節治療も合わせて行い、少しでも早く競技復帰に向けて施術を継続していきました。

経過

◇1回目◇

施術後は少し痛みが軽減したが、その日のうちにまた痛み出す

 

◇2回目◇

前回から痛みが軽減してきた

長く歩くとまた痛みが強くなる

 

◇3回目◇

ランニングはまだ難しいが、歩行時での痛みが気にならなくなってきた

 

◇4回目◇

歩行時ではほとんど痛みがない

まだ完全な状態ではないので、大事をとってランニングでなはくエアロバイクで身体を動かしている

 

◇5回目◇

軽く走ってみたら痛みが軽くなっていた

 

◇6回目◇

症状が緩和しているため少し長めに走ってみたら、徐々に痛みが増してきたのでランニングを中止した

 

◇7回目◇

痛みが増してからすぐに施術を受けたため、悪化を防ぐ事ができた

 

◇8回目◇

ランニング、歩行と共に徐々に痛みが軽減

 

◇9回目◇

長時間走ってもほとんど気にならない

 

足底筋膜炎の東洋医学的考え

東洋医学で足底筋膜炎は、足底部の気血の運行がスムーズにいかずに気血が滞り、それが痛みやしびれの原因となると考えられています。
寒く風のあたる場所にいた際に「風寒の邪気」を受けた時や湿度の高い場所にいて「湿邪」を受けた時、慢性的な疲労が足底部の筋に蓄積した時に足底部の気血が滞ってしまうのです。

また、足底部は東洋医学の「腎経」という経絡が通っているため、「腎」の障害も起こりやすくなります。東洋医学の腎の障害の代表的なものとして全身の疲労感や膝・腰に力が入らない、耳鳴り、めまいなどがあります。

足底筋膜炎の場合それらの症状も出やすくなるので注意が必要です。
それに加えて東洋医学でいう「」の機能が弱ると全身的に血や体液が不足し、筋肉などの様々な器官に栄養を送ることができないため、「肝虚」の状態ですと、足底筋膜炎にかかりやすくなってしまいます。

「腎」と「肝」の関係は深いので「肝腎同源」とも言われており、「肝」と「腎」の症候が同時にあらわれることが多いです。

●肝血虚
肝血虚とは中医学でいう「肝」が血を貯蔵して必要に応じて供給・消費する機能と自律神経系の作用を通じて血管を収縮あるいは弛緩させ、体内各部の血流量を調整する機能が異常をおこして発症します。

 

 

足底筋膜炎とは

足底筋膜炎とは、足の裏や踵から指の付け根にかけて伸びている足底筋という組織がスポーツや偏平足などにより過度に負担がかかり、炎症を起こして痛みを発症させてしまう疾患です。
主に足に負担が多くかかるランニングなどをする方に多く、スポーツ選手などにも多い症状の一つです。また、40代以上の方でスポーツをされる方にも多い症状で、年を重ねると足底筋膜が硬くなり、柔軟性がなくなることで亀裂が生じやすくなります。すると炎症が起こり、足の裏やかかとの部分に痛みが生じるのです。

足底筋膜は足の付け根からかかとまで伸びている膜で、足の裏に張っている腱組織です。足の甲の骨は、アーチ状になっていますが、足底筋膜はそのアーチの端を繋いで弦のように張っています。そうすることで、足の裏にかかる負担を軽減させているのです。

しかし、多くの負荷がかかっているためランニングやジャンプなどを繰り返すことによって負担が大きくなり、炎症が起きやすくなるのです。また、組織の弾力性がなくなることによっても炎症が起こりやすくなります。

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足底筋膜炎の症状

足底筋膜炎は足の裏やかかとの痛みが主ですが、痛みの出方にも特徴があります。

・朝の動き初めに痛む
朝起きて動き始める時に足の裏・かかとに痛みが出ることが多いです。夜の間、動かさなかったり、座っている時間が多かったりすると足底筋膜は硬くなり、弾力性が失われます。その状態で一歩目を歩くと痛みが出やすくなります。

・歩行時・ランニング時に痛くなる
日常生活ではそれほど痛みが出ていなくても、運動時だけに痛みが出る場合があります。強い負荷がかかる時だけに痛みが誘発される場合もあります。

・横になっている状態でも足裏に痛み・痺れが出る
炎症が強い場合ですと、何もしなくて横になっている状態でも足裏に痛み・痺れが出ます。炎症が強いため、鼓動を打つように痛みが出たり、患部に熱感を持っていたりします。

・足の裏に違和感を感じる
痛みまでも行かないまでも足の裏・かかとに違和感を感じる方もいます。症状が進行すると痛みに変わる可能性があります。

・足底筋膜炎の原因
足底筋膜に炎症が起こり、痛み症状として現れる原因はいくつか考えられています。

・オーバーユースや疲労の蓄積による炎症
使い過ぎによる炎症です。ランニングやジャンプの動作をよくするスポーツをする方に多く、足裏への過度な負担に耐え切られず、足底筋膜に炎症を起こしてしまいます。
また足底筋の疲労が蓄積して筋膜の柔軟性が損なわれて炎症が起きる場合もあります。筋肉は疲労が蓄積すると硬くなり、柔軟性が低下します。柔軟性が低下した筋肉は、少しの力で傷つきやすくなってしまうのです。

・足底筋をあまり動かしていない
普段から運動習慣がなかったり、長時間立ち仕事をしている方が足底筋膜炎にかかってしまう原因で多いのが、足底筋をあまり動かしていないということです。
筋肉は伸ばしたり動かしたりしていないと段々と硬くなります。足底筋に関しても普段から使う機会少ないと硬くなってしまい、急に運動をした際に傷ついてしまうのです。

・偏平足
足裏のアーチがあまりないと、地面からの衝撃を吸収できずに足裏に多くの負荷がかかりやすいです。すると足裏の筋肉も疲労しやすいため足底筋膜炎にかかりやすくなってしまうのです。

・靴
ヒールの靴や靴が足に合っていない場合でも足裏に多くの負担がかかるため足底筋膜炎にかかってしまいやすくなります。

足底筋膜炎の一般的治療

足底筋膜炎に対する治療は、急性期の場合まず患部を冷やして安静に保つことが重要です。局所の炎症が治まったら足湯などで温めて血流を良くしたり、軽くストレッチなどを行うなどして足底筋の柔軟性を戻していきます。筋肉の柔軟性を戻すことで足底筋膜への負担を軽減させる効果があります。
また、急性期の場合消炎鎮痛剤を内服したり、痛みどめの注射を痛みのある部分に打つ場合もあります。かかとの骨に骨棘というトゲができていて痛みの出ている場合は、そのトゲを除去する手術をする場合もあります。

動眼神経麻痺の鍼灸治療

火曜日, 11月 28th, 2023

動眼神経麻痺に対する当院の鍼灸治療

 

当院の動眼神経麻痺に対する施術は、目の周辺のツボにハリをさして微電流を流すことにより目の血行状態を良くし、さらに筋に刺激を与えて麻痺の解消を促します。

動眼神経麻痺の鍼治療

 

また動眼神経麻痺は五臓六腑の肝に深く関係しているので肝に関する経穴を用いて肝血を補うことや肝気の巡りをよくします

動眼神経は、運動神経と自律神経の二つがあり、動眼神経麻痺は自律神経の状態を知ることがとても重要となってきます。そこで当院では、自律神経測定器を用いて自律神経の状態を把握した上で施術致します。

動眼神経麻痺の鍼灸治療

 

当院では糖尿病を併発している場合、目周囲の施術の刺激量を抑えて施術致します。糖尿病の方の場合血管がもろくなっており、目周囲への過度な施術は、目の血管の細い部分を出血させてしまう危険性を伴うからです。施術の際は必ずお申し付けください。

・動眼神経麻痺による複視の治療
動眼神経麻痺の症状でよく当院にご来院される方の多くが複視の症状を患ってご来院されます。動眼神経は、上直筋、下直筋、内側直筋、下斜筋、眼瞼挙筋と多くの眼球を動かす筋肉をつかさどっているため動眼神経に異常が起きてしまうと筋肉が正常に働かなくなってしまうため焦点が左右の目で合いづらくなってしまう複視の症状が起こってしまうのです。

そこで当院の鍼灸施術では動眼神経麻痺で複視の症状が出ている方に対して鍼通電療法を行っております。目の周りの筋肉に鍼を刺して刺した鍼に電極を繋いで電気の刺激を加えていくことで強制的に筋肉を動かして筋肉が正常に機能するように働きかけていきます。また神経は電気信号によって感覚や動作の指令などが伝わっていくため電気刺激を行うことにより神経にも刺激を与えて神経が正常に機能するようにアプローチしていきます。

その他目の周りに跡のつかない程度のお灸で熱の刺激を加えていきます。お灸の刺激は、皮膚が火傷をしたと体に勘違いをさせることでその周囲に火傷を修復させようと白血球などの修復させる役割のある細胞が集まってきます。そうすることで周囲の損傷している筋肉や神経細胞を修復してくれるのです。

動眼神経麻痺のお灸治療

 

 

動眼神経麻痺の東洋医学的考え

中医学では五臓六腑の肝は目に開竅するといわれており、眼の疾患は肝の機能の障害が深く影響していると考えられています。肝血が不足してしまうと視覚の異常や運動系の異常などがみられます。

そのほか肝は運動神経系の調節に関係があると考えられています。動眼神経麻痺は、動眼神経の運動神経支配である外眼筋麻痺を引き起こすのでそのことからも肝と関係が深いと考えられます。
また、肝は精神情緒の安定、自律神経系を介した機能調節もおこなっており、それらの機能低下は動眼神経の副交感神経にも影響を及ぼすと考えられます。

 

 

動眼神経麻痺とは

 

動眼神経麻痺とは何らかの原因で、外眼筋(上直筋、下直筋、内側直筋、下斜筋、眼瞼挙筋)と毛様体筋瞳孔括約筋を支配している動眼神経が麻痺を生じることです。
動眼神経は、眼球運動に強く関わるほか上眼瞼をあげて眼を開く上眼瞼挙筋の運動、毛様体によりレンズの厚みを調節してピントを合わせる毛様体筋の運動、瞳孔括約筋により瞳孔を収縮させてレンズに入る光の量を調節する運動をつかさどります。

動眼神経には運動神経と副交感神経があります。運動神経は中脳から起こり、上眼窩裂を通って眼窩に入ります。そして上直筋、下直筋、内側直筋、下斜筋の眼球を動かす4つの筋と上眼瞼を引き上げる上眼瞼挙筋を支配します。

副交感神経は運動神経と共に眼窩に入り、眼球に進入して瞳孔括約筋、毛様体筋など平滑筋に分布します。よって動眼神経麻痺がおこると、外眼筋の麻痺がおこり上、内、下、外上方向の眼球運動ができません。正常な眼でまっすぐ前方を見ているときに、侵された側の眼は外側を向いてしまって物が二つに見える複視が起こります。
侵された側の眼で内側を見ているときは、中央にしか動かせず、上下方向には動かせません。まぶたは垂れて瞳孔が散大したり、時には瞳孔が固定して大きさが変化しなくなったりします。

動眼神経麻痺の症状でよく見られるのが、眼瞼下垂です。眼瞼下垂とは、まぶたが垂れ下がり、動眼神経麻痺で眼瞼下垂が起きる場合、まぶたが目の半分以上も覆い、視界が狭くなることがあります。まぶたを上げる筋肉には上眼瞼挙筋とミュラー筋という筋肉があります。この上眼瞼挙筋が動眼神経の支配を受けているため、動眼神経が麻痺してしまうとまぶたが上がらなくなってしまうのです。まぶたを上げる筋肉で主に働いているのが上眼瞼挙筋である一方、補助的な役割を担っているのがミュラー筋という筋肉でこちらは自律神経の支配を受けています。動眼神経麻痺でまぶたが垂れ下がってしまっていると補助的な役割を持つミュラー筋に過度な負担がかかってしまうために自律神経の状態も乱れやすくなってしまいます。
すると、睡眠障害うつ状態なども併発しやすくなってしまうのです。また、視界の上部がまぶたでおおわれて視界が悪くなってしまうためそれを首の上下運動で補おうとするため頚椎症や肩こりなどの症状も呈しやすくなってしまうのです。
まぶたの開閉運動もままならくなってしまうためドライアイの症状も出やすくなります。このように動眼神経麻痺は目の症状ばかりでなく体全体に影響を及ぼす危険性があります。

 

 

 

動眼神経麻痺の原因

動眼神経麻痺は通常、後天性の発症ですが、稀に先天性動眼神経麻痺にも認められます。片眼性動眼神経麻痺も多いが、両眼性動眼神経麻痺もあります。

動眼神経麻痺は動脈瘤に合併して発症することが多いです。また糖尿病の合併症である末梢神経障害のひとつとして動眼神経麻痺が起こることもよく見られます。
動脈瘤に伴う場合は、初期には散瞳や対光反射の消失など自律神経障害のみが起き、眼瞼下垂などの外眼筋麻痺は遅れて起きます。糖尿病に伴う場合は外眼筋麻痺による複視や眼瞼下垂が起こりやすく、瞳孔症状を欠くことがあります。これらはすべて末梢性の動眼神経麻痺です。

また動眼神経麻痺以外にも重症筋無力症などの神経筋接合部の障害や眼筋ミオパチーなど眼筋そのものの異常で外眼筋麻痺は起こる場合があります。中枢性の動眼神経麻痺は対光反射の消失などが起こります。

 

 

 

動眼神経麻痺の一般的治療

動眼神経麻痺は様々な原因で、また様々な病変の場所で起きる疾患を含むので、治療法もそれに合わせて様々です。糖尿病が原因の場合はもちろん内服薬などで糖尿病の治療をする必要がありますし、動脈瘤が原因の場合は手術療法が行われる場合もあります。
また複視がある場合はプリズム眼鏡などを使って対症療法が施されます。

 

症例1

70代 男性

1週間前から左目が急に外斜視になり、時間とともに左瞼が開かなくなってしまった。

病院でMRI検査をした所、脳に異常がなく外傷などもないことから原因不明の動眼神経麻痺と診断された。

仕事ではパソコンをよく使用するが、眼の疲れはあまり気にならない。

そのかわり、首肩のこりが強く感じる。

瞼に力を入れても全く動かず、完全に閉じてしまっている。

他動的に瞼を引き上げてみると、強度な外斜視になっている。

当院の施術

まず、うつ伏せで筋緊張を緩和するために首や肩に刺鍼を行いました。

今回鍼が初めてという事でしたので、初回は慣れるために刺激量を抑えていきました。

 

次に仰向けになり、自律神経調節治療と並行して眼の周辺にある経穴に低周波電気鍼療法を行いました。

治療経過

◇1回目◇

あまり変化はない。

◇2回目◇

今回も変化は見られない。

◇3回目◇

今回から刺激量を上げるため、電気の数を増加。

◇4回目◇

まだ大きな変化はない。

◇5回目◇

少し開くようになってきたが、まだ10分の1程度。

◇6回目◇

少しずつ開いてきた。

外斜視はまだ強く出ている。

◇7回目◇

半分まで開くようになってきた。

外斜視も先週より改善。

◇8回目◇

ほぼ開いてきている。

外斜視も完全ではないが正常化してきた。

 

症例2

40代男性

当院にご来院される2週間ほどまえに急に頭痛がおきてめまいと複視症状がおそった。すぐに病院に駆け込んで診てもらったところ脳に異常はみられなく、原因不明と診断を受けて薬を処方されて帰宅。

2日後から左目の瞼が開かなくなってしまって眼球の動きも悪くなり、また病院を受診したところ動眼神経麻痺と診断。ただし脳には異常が見られずに経過観察と言われた。発症当初、ほとんど瞼が開かず眼球の動きが悪いため治るまで相当時間がかかるかもしかしたら治らないかもと言われて、他に治療法はないかと模索していたところ当院のホームページに辿り着いた。

糖尿病性の網膜症も患っており中心視力は0.01とかなり悪い状態。

 

鍼灸施術

睡眠の質も悪く、3時間から5・6時間程度しか睡眠をとれないことが続いていたとのことで全身的な自律神経の状態も整えつつ、左目周りを中心に施術を行っていきます。

お身体の状態も頸部の筋緊張や腰部の筋緊張状態が強く常に力が入ってしまっている状態でした。

まずうつ伏せの状態で首肩周りや背部兪穴の重要な経穴に鍼やお灸さらに頸部と腰部に鍼通電治療を用います。

 

次に仰向けの状態となり、左目周り中心に鍼通電治療、手足のお腹の経穴で睡眠や自律神経に対してアプローチをしていきます。

経過

施術後3回ほどでまず身体の状態に変化がみられてきました。具体的には睡眠の状態が改善してきて中途覚醒の消失と食欲も出てきました。

施術開始5回目で何となく左目を開く力が出てきたとのことで実際にも2割くらい瞼が開くようになっていました。睡眠の質もますます改善されてきて睡眠時間も伸びてきました。

週に2回ほどのペースで鍼灸施術を受けていただいて施術開始後2か月で目の開きが7割程度開くようになりました。眼球の動きも出てきて今までは全く複視の状態で左目をつぶって生活せざるを得ない状態だったのが、正面や左側の視界はものが一つになって見えるようになってきました。

施術開始後3か月で目の状態・視界の状態はほぼ完治しましたが、まだ目が疲れやすく仕事にも多少なりとも支障がでており、その解消のために定期的に受診なさっています。

 

執筆者

清水大地

眼精疲労専門の鍼灸師

資格
はり師
きゅう師

2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好医院にて多くの臨床経験を積む

2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立

2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院

2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院

2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院

 

つわりの鍼灸治療

火曜日, 11月 28th, 2023

 

つわり・妊娠悪阻の鍼灸治療

自律神経のみだれが原因と考えられていますので、当院では、自律神経のバランスを特殊な検査機器で調べたのち自律神経を整える治療法を行います。女性のようにデリケートな体質には自律神経からのアプローチが必要になります。

つわりの鍼灸治療

 

自律神経の働きを最大限に上げることで症状の改善を図ります。
体質改善を治療方針としますので、初めの2回から3回は3日置きに来院されると鍼灸治療の効果が出やすいです。効果が出始めてからは、一週間から二週間に一度の来院ペースに変えていきます。

症状には個人差がありますので、上記のように変わっていかれない方もいます。

自律神経以外にもホルモンバランスの崩れや精神状態の改善を目的に施術を行います。
初産婦のため精神状態も不安定になりやすい状況で症状を悪化させやすいことから治療の必要性があります。

身体という器を和らげてあげることで精神状況も落ち着いてきて症状が改善されていきます。
鍼灸治療には副交感神経を上げることに有効な治療方法です。小一時間受けていただくことで精神状況もかなり落ち着いてくるかと思います。

 

当院のつわりに対する鍼灸治療

鍼灸治療は経穴(ツボ)を鍼やお灸で刺激することで、生体反応を利用した施術方法です。

使用する鍼も髪の毛より細く、病院で使われる注射とは太さにかなり差があります。針という印象が痛そうと思われますが、ほとんど痛みがなく施術を受けられる方が多いです。お灸は小さい個所を温めるものから足や手などの部位全体を温めるものがあります。

当院では、火傷が起きないよう温かいぐらいの感覚で終わるお灸をしようしています。
皮膚などが弱い方には稀に小さい火傷や水泡ができてしまうこともあります。
鍼灸治療はWHO(世界保健機構)に認めらて様々な症状に効果があると認められた治療方法です。

 

つわりに使用する経穴

内関・裏内庭・だん中・三陰交・足三里などといった経穴がつわりに効くと言われています。

 

つわりに対する下肢への鍼灸治療

 

この経穴に鍼とお灸を施術することで症状の改善を行います。
当院で使用する鍼もお灸も刺激が弱いものです。
刺激が強くなることで、お腹に影響がでないよう細心の注意を払って施術にあたりますのでご安心下さい。

自己ケア
・少量だけでもこまめに食事をとる
・枕元などに簡単に摂れるお菓子などを置いておく
・好きなものを食べるようにする。
・水分と食事の摂取を心掛ける。

 

 

つわりの鍼灸治療症例

30代女性
妊娠7週目の妊婦。1週間ほど前から悪阻が出始め空腹時の胃のむかつき、吐き気、だるさが続いている。食べると吐き気は治まるので以前より食べる量は増加している。今のところ体重の増加は無いが今後体重が増えすぎないか心配との事。夜中、朝方も吐き気がある為ベッドの横にも常に食べ物を用意している。

治療方針
まず、ホルモン分泌と関わりの深い自律神経に焦点をあて、測定器で自律神経のバランスを測定していきました。交感神経が過亢進状態で、触診したところ胃の冷感があったため、温灸器や灸で腹部を温めながら自律神経の調整施術を行いました。また、ホルモンバランスを整える経穴に鍼と灸を用いて刺激していきました。その後うつ伏せになって頂き、胃部の筋緊張を緩める為背部に鍼をし、さらに胃を補う経穴を用い施術していきました。

治療経過
一回目
施術の後胃の不快感が少し軽減した感じがあった。しかしまだ吐き気はあり、辛さのピークに向かっている感じがある。

二回目
前回施術後、二日位少し楽な感じがした。においに敏感になり、食べられるものが限られてきた。

三回目
やはり鍼の後は楽になる感覚がある。まだ悪阻自体はあるが、以前よりは楽に感じる。

四回目
明け方だけ胃がからっぽで少し辛いが、吐き気を感じる事が以前より少なくなった。食事量も安定している。

 

つわりに対する東洋医学的考え

東洋医学では、妊娠や月経をつかさどる器官を女子胞と呼びます。

女子胞は、心・肝・脾・腎などによって調節されています。女子胞は腎の精気と肝血によって栄養されています。

また脾はの「運化をつかさどる」という機能は、飲食物の消化や吸収と密接な関係にあり、「気血」をつくりだす源であり、心は血を巡らす重要な役割があります。
「心・肝・脾・腎」それらの機能に異常が起きると妊娠や月経に異常をきたしてしまいます。特に妊娠時には、女子胞に十分な血液の供給が必要となるため全体の気血が不足がちとなります。

そこにさらに「心・肝・脾・腎」の不調がかさなるとつわりのような症状を呈しやすくなります。

東洋医学でつわりの状態は、「妊娠嘔吐」や「悪阻病」とよばれています。妊娠悪阻は、胃の病変とも考えられており、胃気上逆という胃の異常によって引き起こされると考えられています。代表的なものとして、

・胃気虚
・胃陽虚
・肝胃不和

が挙げられます。

胃気虚
もともと胃の気が弱い方に多く現れる症候です。もともと弱い胃の気の働きが妊娠によってさらに障害されて胃気上逆症状が起こり、悪心・嘔吐や食べ物の匂いをかいだだけでも気持ちやるくなったり、食べてもすぐ吐いてしまうなどの症状があらわれます。
その他にも全身の倦怠感や日中でも眠気に襲われたりと全身症状が出ます。

胃陽虚
もともと胃が弱い方に起こる胃気虚とは違い、食事の不摂生(冷たい飲食物を摂りすぎるなど)により胃の機能が低下したところで、妊娠期によるさらなる医機能の低下によりおこるつわり症状です。
特徴的な症状としましては、手足の冷えや冷えによって気分が悪くなったり、嘔吐症状が出たりします。

肝胃不和
日常的なストレスによって肝の機能が弱くなってしまい、肝気鬱結の状態となってそれが妊娠期と重なると、肝血が不足状態となってしまいます。すると肝の気を全身に巡らす機能は低下して、胃の気は上逆反応を引き起こしてしまい、悪心・嘔吐などのつわり症状を呈します。この肝胃不和によるつわり症状が近年では増加傾向にあります。
つわりの原因としてホルモンバランスの変化から考えると、東洋医学で腎がホルモンバランスの調節の役割を担っているため腎の病変とも考えられます。

・腎は精を蔵し、生長・発育・生殖をつかさどる
腎は人体の生長や発育、生殖などを維持して促進させる精を貯蔵しています。
これはホルモンを分泌させる内分泌系全般の機能を指すものと考えられており、腎の不調や腎精の不足は人体の発育・生殖に多大な影響を与えると考えられます。

 

 

つわりとは

つわりとは、妊娠5週前後から妊娠14~16週を過ぎるあたりまでに消失する、悪心、嘔吐、嗜好の変化などといった症状をいいます。つわり症状のピークは妊娠して3か月と言われています。臭いに敏感になり、食べた後に必ず吐くことやお腹はすいているのに胃液も吐いて水も飲めないようにもなる場合があります。

妊婦の5割から8割くらいの方にみられる生理的な現象で自然に消失していきます。
つわり

つわり症状

つわり症状は人によって様々です。ここでは代表的な症状を挙げてみます。

・吐き気、嘔吐
つわり症状の中でも一番よくみられる症状です。吐き気や嘔吐の症状などにより妊娠に気づく場合も多いようです。つわり症状がひどい時期は、においに敏感になりご飯のにおいなど今までは特に気にならなかった臭いが気になるようになり、吐き気嘔吐をもよおすようになります。また、妊娠による子宮の形の変化から胃が持ち上げられるような不快感を感じることもあります。

・倦怠感
妊娠によるホルモンバランスの変化自律神経の乱れなどから気怠い感じや身体が重い感覚が出ることがあります。だるさや身体が重いという症状は、つわり症状の一種だととらえることが重要です。無理せずに体を休めることが重要です。

・頭痛、頭重感
頭痛や頭が重いという症状もつわり症状の一種です。出産への不安や仕事の悩みなどを多く抱える方に見られる症状です。

・眠気が強く出る
しっかり睡眠をとっているのにもかかわらず、眠気に襲われることがあります。仕事をしている方の場合、それがとてもストレスとなりさらに体に負担をかけてしまいます。

・偏食になる
妊娠すると嗜好の変化が生じる場合があり、とくに酸っぱい食べ物を食べたくなる傾向にあります。栄養やカロリーが偏らないように食事に気を遣う必要があります。

 

これらの症状が強くなり、頑固に繰り返すようになると、脱水症状や栄養障害を起こすようになり、時には妊婦の命を脅かすほどになり入院の必要があるものを妊娠悪阻といいます。つわりと比べてかなり少ないですが、症状が重いと入院の必要があります。
つわりの原因は様々な説がありますが、精神的要因も考えられるため、妊娠に対する不安などからくる精神的ストレスの多くかかる初産婦の方がつわり症状が出やすいと言われています。また単胎より多胎に多いと言われています。

 

つわりの原因

原因は明らかではありませんが、ホルモン説や自律神経説、アレルギー説、精神的要因など幅広く考えられています。妊娠初期に起こることから、内分泌や代謝の急激な変化によるものと、精神的や体質的な因子により母体の適応症候群だとも言われています。

・ホルモンバランスの変化説
黄体ホルモンや絨毛性ゴナドトロピンが大量に分泌されるためにその変化に体が適応できずにつわり症状が出てしまうという説。

・自律神経の乱れ説
急激な体の変化や出産・妊娠に対する不安などからストレスを感じて自律神経のバランスを乱します。一種の自律神経失調症のような状態となってしまいます。

・アレルギー反応説
妊娠したばかりは、体がまだ胎児を異物だととらえて一種のアレルギー反応としてつわり症状が出てしまうという説

 

軽度の悪心、嘔吐、嗜好の変化やつわりの増悪で頑固な悪心、嘔吐を繰り返すと栄養障害や代謝障害が出現し、尿中にケトン体やアセトン体がでて全身状態が衰弱して重症妊娠悪阻となります。
頭痛や下痢などの症状を伴うこともあります。

臭いに敏感になったり、嗜好の変化により好き嫌いが強くでたりします。つわりによる、食欲がなくなったり、吐き気などは消化器症状です。食べ物を少量にすると栄養障害の恐れがありますが、逆に少しずつ食べ続けると太ってしまうこともあります。

 

 

病院での治療法

病院での治療法には薬物療法食事療法輸液療法があります。

・薬物療法
薬物療法は、この時期に胎児の器官形成期にあたるため安易な薬物の使用は行われません。嘔吐を抑える薬や鎮静薬、漢方薬などが処方されます。

・食事療法
食事療法は、空腹時に嘔吐が多く出現するため、栄養価の高い食事を摂らせることで空腹を避けるようにします。そのうえで回数も多くします。食事の内容は、糖質の高いものと低脂肪を中心にします。臭いにも敏感になるので強い臭いもの食事は避けます。

・輸液療法
嘔吐が強くなると食事を摂りづらくなりますので、その場合は輸液療法が必要となります。輸液療法は、電解質やブドウ糖、ビタミン剤の輸液を行います。脱水状態や電解質異常、飢餓状態を積極的に改善していきます。
症状が改善してくれば、流動食の経口摂取に切り替えていきます。

胎児にとってもこの時期はたくさんの栄養はいりませんので心配をし過ぎないことも大切です。

 

つわりに良い食事や生活習慣について

 

つわりの症状は個人差があり、どの食べ物が良いかは個々の体調によることが多いです。ただし、以下は一般的につわりの軽減に役立つとされる食事のアドバイスです。ただし、個人差があるため、自分の体に合った食事を見つけることが重要です。

小分けで頻繁な食事
大量の食事ではなく、小分けで頻繁に摂ることがおすすめです。これにより、血糖値が安定し、つわりの症状が緩和される可能性があります。

 

消化の良い食品
消化の良い食品を選ぶことも大切です。例えば、白米や白パン、蒸し野菜などが挙げられます。これらは胃への負担が少なく、つわりの症状を和らげることが期待されます.

 

タンパク質の摂取
肉、魚、卵、豆腐などのタンパク質を摂ることが重要です。これらの食品は栄養価が高く、エネルギーを効果的に提供してくれます。

 

生姜の利用
生姜はつわりの症状を軽減する効果があると言われています。生姜茶や生姜を使った料理を摂ることで、胃の不快感を和らげることが期待されます。

 

水分補給
脱水症状を避けるためにも十分な水分を摂ることが重要です。しかし、一度に多くの水を摂りすぎないように気をつけてください。氷を使ったり、水分を少しずつ摂ることが役立つことがあります。

 

つわりの症状を和らげるためには、食事だけでなく生活習慣にも気を配ることが大切です。以下はその他の気を付けるポイントです。

 

 

十分な休息
十分な休息がとれるように心がけましょう。特につわりの症状が強い場合、昼寝や夜更かしを避け、十分な睡眠を確保することが重要です。

 

ストレスの軽減
ストレスはつわりの症状を悪化させる可能性があります。リラックスするためには、ゆっくりとした音楽を聴いたり、散歩をするなどの方法があります。また、妊娠中は無理な仕事やスケジュールを避け、自分の体調に合わせた生活を心がけましょう。

 

適度な運動
軽い運動は体調を整えるのに役立ちます。ウォーキングやヨガなど、妊娠に適した運動を選んで行うと良いでしょう。ただし、医師と相談の上で行うようにしてください。

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