当院の片側顔面けいれんに対する当院の治療は、第一に顔面部・頭部の筋肉の緊張を和らげます。目の周りや顔の筋肉を緩めることで症状緩和につながります。

また、自律神経を整えることにより、疲労やストレスの緩和もはかります。

片側顔面けいれんとは、顔の片側の筋肉が自分の意思に反してピクピクとけいれんを起こす病気です。
はじめは目のまわりのけいれんから始まることが多く、徐々に額や頬、口、あごにまで広がるのが特徴的です。
症状の進行はゆるやかですが、放置して自然に治ることはありません。
症状が強くでると顔がキューッと突っ張って歪んだ状態になったり、筋肉の麻痺が生じることもあります。
特に50〜70歳の中高齢者の女性に多く発症します。
また、仕事などで緊張やストレスがかかる場面で症状が強く出ることが多く、日常生活にも支障をきたします。

片側顔面けいれんは神経血管圧迫症候群のひとつであり、脳の深部で顔面神経が血管の圧迫を受けることが原因であると言われています。
多くの場合、高血圧や動脈硬化により脳の血管が神経を圧迫することで神経に興奮がおこり、顔のけいれんやゆがみとして現れます。
また、ストレス過多な状態は交感神経が活発になりますので、神経が興奮し、よりけいれんを引き起こしやすくなります。
症状の悪化を防ぐ方法としては、
・顔に冷気が当たらないようにする(冷やさない)
・十分な睡眠をとる
・ストレスを避ける
・禁酒
・禁煙
などが挙げられます。
50代男性
15年前に右目の下あたりがピクピク痙攣するようになった。範囲は徐々に頬や口まで広がり現在は右側全体に痙攣がある。脳神経外科で顔面神経の圧迫箇所が見つかり注射治療をするも特に変化はない。手術も提案されたが抵抗があるため鍼灸治療を試してみたいとのことで来院された。
1日8時間ほどデスクワークをしており首・肩こり(特に右側)が慢性化している。
首の付け根は雨の日など気圧の変化があるときは頭痛が出る。
人前で話すときに症状が出てしまうことがストレスになっている。
当院の治療
自律神経測定器の結果によると交感神経がかなり優位な状態であることが分かった。
常に神経が過敏になっているため、副交感神経を高め、リラックスできる治療を行う。
側頭筋や胸鎖乳突筋も右側のみ硬結があるため筋緊張の緩和を目的に鍼と灸を行った。
また、慢性的な首・肩こりも症状の原因になるため、全身治療によって症状緩和をはかった。
経過
◇1回目◇
治療後、痙攣の引きつり方が弱まった。
3日後にはもとに戻った。
右肩のこりは軽減した。
◇2回目◇
1回目同様、引きつりが弱くなり5日ほど調子がよかった。
◇5回目◇
痙攣はあるが引きつる感じの痙攣はなくなった。
肩こりも気にならない。
◇8回目◇
回数を重ねるごとに痙攣の回数も減っている。
家族からもかなり減ったと言われた。
◇15回目◇
雨の日など体調を崩しやすいときは痙攣が出るが、普段はあまり気にならない程度にまで回復。
今後は施術間隔をあけて治療を続ける。
40代女性
右目下から頬の部分にかけてピクピクと痙攣する症状でご来院。発症して3ヶ月ほど。病院ではMRIの検査を受けたが、特に脳の障害はみられなかったとのこと。
健康診断では、血圧は高くなく、脂質異常は指摘される程度でいつも健康と診断されていました。
3ヶ月ほど前から主に右目下のピクピクとした痙攣が気になり始めて今では1時間に4〜5回程度の頻度で5分間ほど継続する痙攣に悩まされている。病院では、特に治療法は提示されずに葛根湯を処方されて目の酷使を避けるように指導されたのみ。
なにか他に対処法はないかと検索をかけてみたところちょうど当院のホームページを見つけて鍼灸治療で以前腰痛が軽快したことがるので、鍼灸治療には抵抗がなかったため当院にご来院されました。
痙攣は仕事中など集中状態のときはあまり気にならないが家族との食事中や下を向いて顔を洗うときやお風呂に入っているときに必ず発症していた。
問診では仕事や家庭でのストレスも多く、自律神経も乱れがちではとご本人的にも感じておられたため自律神経測定器で測定の上、全身の自律神経のバランスを整える調整施術も行っていき、主に右目周りや右頬中心に鍼やお灸の施術を行っていきました。
経過
1回目の施術後、当日と翌日は痙攣の回数が激減。あまり気にならない状態だったが、時間とともに徐々に痙攣の回数が増えていってしまった。施術3回目辺りまではそのような状態で施術後数日は状態良くなるが戻ってしまう。
4回目以降右目周り中心に鍼通電治療を導入。鍼通電治療を開始して2回ほどで痙攣の回数が1日に2〜3回ほどになるまでに改善。日を追うごとに良くなっていきました。
8回目の施術後、仕事にも支障をきたすことなく、日常生活も普通に過ごすことができるようになったので治療を終了した。
40代 女性
1ヶ月ほど前から左顔面部の痙攣がでるようになった。慢性的な舌の痛みと左側頭部痛にも悩まされている。
顔面部は左のほうれい線から鼻の横、目頭にかけて、時々ピクピクと痙攣する。側頭部は、触れるとピリピリと痛む時がある。右側の舌は違和感とジンジンするような痛みがある。側頭部と舌の痛みは、意識をしなければ、気にならない。
病院の検査の結果、特に問題は見つからなかった。歯医者も受診したが、口腔内の問題もなかった。
不安感が強く、自律神経の乱れも気になるため、当院へご来院された。
施術
1ヶ月前に引っ越しや職場が変わるといった、環境の変化があり、普段よりストレスを感じやすく、心身ともに緊張状態が続いていた。
環境の変化により、自律神経のバランスを乱し、交感神経が優位な状態が続き、顔面の筋肉のけいれんを引き起こしたと考えられる。そのため、自律神経を整え、副交感神経を働かせる施術を行いました。また、側頭部や舌の痛みも、時期によって気になる時と気にならない時があることから、自律神経の乱れによる血行不良や神経伝達の不具合によるものと考えられる。
全身的な自律神経調整施術と、顔面部の血流改善を目的に顔面部の経穴に鍼とお灸を行った。
来院頻度は1週間に1回。
一回目
施術後は、身体が緩む感覚があり、リラックスできた。
二回目
顔面の痙攣の回数が減った。
三回目
仕事で緊張するような場面以外では、顔面が痙攣することはなくなった。
四~六回目
顔面の痙攣は1日1回程度に減った。側頭部と舌の痛みも程度がマシになってきた。不安感が軽くなり、以前より気持ちが明るくなった。
七回目
顔面の痙攣の症状はでなくなった。側頭部や舌の痛みはまだ少し気になる時があるが、以前より楽になった。
症例④
50代の女性
デスクワークが中心で、1ヶ月前から右目の下がピクピクと痙攣する症状に悩まされていました。夕方になると悪化する傾向にあり、全身の疲労感や眠りの浅さ、肩こりも併発していました。更年期に伴うホルモンバランスの変動が自律神経に影響し、交感神経が過度に緊張した状態が続いていました。長時間のパソコン作業による眼精疲労と寝不足が重なり、栄養面の不足も懸念されました。東洋医学的には「肝血虚」と「肝気鬱結」が合わさった病態と分析。肝は血を蓄え筋肉を司るため、血が不足して眼輪筋が栄養されず、ストレスによる気の滞りが痙攣を招いていると考えました。
施術
交感神経の高ぶりを鎮めることを最優先としました。首や肩甲骨周りへの鍼で副交感神経を刺激し、星状神経節に近い部位への刺鍼も行い、頭部から顔面にかけての血流改善を徹底しました。
局所のツボへ細い鍼でアプローチし、遠隔のツボには太衝、三陰交・足三里、合谷などを使い全身の血流の改善を試みました。特に足元には温灸を加え全身の気血の不足を補うよう週1回の頻度で施術を行いました。
経過
◇1回目◇
変化はあまり感じられない。
◇2回目◇
少し睡眠の質が変わって眠れるようになる。
◇3回目◇
痙攣の頻度が少しずつ減ってきている。睡眠もよく取れるようになってきた。
◇4回目◇
1週間の間で痙攣が出る頻度がとても減って来ている。
◇5回目◇
忙しく疲れると出る気配はあるが、それ以外は気にならなくなった。
就寝前のスマホ制限や食事のアドバイスも並行し、約1ヶ月で症状が安定。現在は月1回のメンテナンスへ移行し、健やかな状態を維持されています。
・肝うつ
東洋医学ではストレスを発散させるのは五臓の「肝」(肝臓)の働きと考えます。
過剰なストレスで肝が弱ると、ストレスを発散できずけいれんが起こりやすくなります。
また、筋肉は肝が蓄える「血(けつ)」の栄養によって養われるため、肝機能が低下すると筋肉の状態が悪くなりけいれんを起こすこともあります。
・血虚
けいれんは無意識に筋肉の収縮が続いている状態です。
筋肉は「血(けつ)」の栄養によって養われるため、体内の血が不足すると筋肉の状態も悪くなり、けいれんを引き起こします。
また、血には気持ちを落ち着かせる鎮静の働きがあります。
そのため血が不足すると精神のたかぶりを抑えにくくイライラやストレスからけいれんを起こしやすくなることもあります。
・瘀血
片側顔面けいれんは動脈硬化により顔面神経が圧迫されて起こるとされています。
東洋医学では動脈硬化につながる要因を「瘀血」と考えます。
瘀血の原因は食の不摂生、ストレス過多、疲労だと言われています。
瘀血改善には十分な休息とストレス発散が大切です。
・眼瞼けいれん
まぶたがけいれんする、眩しくて目が開けられないなどの症状がみられます。
両目のまぶたにのみ発症し、範囲は広がりません。
・チック症
頻繁なまばたきやしかめっ面などの症状がみられます。
小児期や青年期に多く、自分の意思で一時的に症状を抑えることができます。
部位は移動します。
・眼瞼ミオキミア
片目のまぶたが一部ピクピクけいれんする症状がみられます。
数日から数週間で自然に消えます。
私たちの体内の環境を一定に保つ働きをするのが、自律神経です。
自律神経は交感神経と副交感神経の2つからなり、私たちの意思と関係なく呼吸や心臓の拍動・血圧・体温などを調整しています。
この2つのバランスが崩れると、全身疲労感・頭痛・肩こり・めまい・便秘・下痢・動機・食欲不振・異常発汗などのさまざまな症状があらわれます。
片側顔面けいれんの特徴である目の周りや顔の筋肉の不快症状も、自律神経が乱れることででることがあります。
過度なストレスは自律神経が乱れる原因にもなりますので、日頃のストレスケアが重要です。
・趣味の時間をつくる
・しっかり休息をとる
・湯舟につかる
・深呼吸をする
・適度な運動をする(軽いジョギングなど)
などリフレッシュすることを心がけましょう。

・のみ薬
症状が軽度の場合、薬で経過をみます。緊張がきっかけで起こることもあるため、鎮静薬や抗不安薬を内服します。
・局所注射治療
けいれんのある部位に注射をし、一時的に筋肉を麻痺させてけいれんを和らげる治療です。効果は3~4か月持続し、症状が出現したら再度うつ必要があります。
・手術
薬物療法がうまくいかないときは、異常な動脈と神経との間に小さなスポンジをおく手術が行われます。
スポンジをおくことで神経の圧迫がなくなり徐々に症状が改善しますが、治癒率は100%ではなく、わずかなけいれんが残る場合もあります。
当院のぎっくり腰に対する治療の目的は、第一に腰部のツボや痛みの強い部位に鍼をさして微電流を流すことで鎮痛効果を促します。
また痛みの強い個所にお灸を施すことで炎症を抑える効果が期待できます。急性腰痛を起こしてしまうとそれを誘発したと考えられる動作に恐怖心を覚えて鋭い痛みがなくなった後でも周りの筋肉が緊張して慢性的な腰痛や筋肉のコリにつながりかねません。

当院では、急性腰痛の痛みが一旦和らいでも動作の恐怖心が和らぐ間は少し定期的に施術を受けられることをお勧めしております。
ぎっくり腰を東洋医学的観点からとらえると、腰は五臓六腑の「腎」に深く関係していると考えられております。よって腎に関するツボを用いて「腎気」を補うことや腰部の気血の流れをよくします。また「風寒」や「湿」の邪気によって引き起こされる場合はそれらを体外に出す治療が必要になります。

中医学の診断方法に基づき全身の調整治療も行っていきます。ぎっくり腰は全身性の疲労や気血の滞りが原因の場合もあるので腰だけの部分的な治療ではなく全身を診て治療していきます。それは東洋医学の特徴でもあります。全身治療を行うことにより人間が本来もっている自然治癒力を高めます。
また当院独自の自律神経調整療法により持続性の高い施術効果が期待でき、多くの方の支持を得ています。

※アメリカでの腰痛治療のガイドライン
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28192789
アメリカ内科学科が公表した腰痛治療に対してのガイドラインでは、急性腰痛に対してまず第一に鍼灸や温熱療法などの非薬物治療を最優先させるべきであるということが書いてあります。慢性腰痛に対しても鍼灸や運動、ヨガなどを第一選択とし、薬物療法は非薬物療法の効果が不十分であった場合に処方されるべきとされています。
アメリカでは、オピオイド系の薬物依存が社会問題となっている背景があるためかと思われますが、日本よりもアメリカの方が鍼灸治療などの代替医療が世間一般に知れ渡っています。
中医学では腰痛は体の外から邪気を受けるため発症するものと腎気が何らかの原因で損傷して発症するものと考えられています。
寒く風のあたる場所にいた際に「風寒の邪気」を受けた時や湿度の高い場所にいて「湿邪」を受けた時、長い間体力仕事をした時などに腰部の経絡の気血は滞り、流れなくなって痛みを発症します。
また「腰は腎の腑」とも呼ばれており、何らかの原因で腎気が損傷を受けると腰部の経絡は温度を保つ作用や栄養を行き渡らせる作用を失い、腰痛を発症します。
・主訴
30代 女性 急性腰痛
・症状
当院に来院する前日に斜め前の物を腰を捻らせながら取ろうとした時に急に腰に痛みが走った。
寝てもしばらく痛みは引かずにずっと痛みが続き、あまり寝ることができないくらいだった。
翌朝早くに当院に来院。
・当院の治療
事務職でずっと座っているせいか慢性的な腰痛はありました。痛みが強い時は、近くのマッサージ院で対応していたとのこと。
今までぎっくり腰の経験がなく、お風呂で温めれば治ると思い、湯船で温まりその後にまた症状が悪化してしまった。
まず炎症を早く引かせるような鍼灸施術を施して、最後にアイシングをしました。また周りの筋肉が痛みによって硬くなっていたのでその部分を軽くほぐす治療をしました。
・経過
◇1回目◇
治療前は仰向けになるだけで腰に痛みが出ていたが、治療後は軽快。腰部を前屈・回旋させるとまだ痛みは出るが、治療前より可動域は広がった。
◇2回目◇
1回目の治療後から2日後に来院。だいぶ痛みは取れたがまだ可動域はせまく、前屈回旋動作で痛みが出た。治療後それほど痛みの程度や可動域に変化なし
◇3回目◇
前回から3日後に来院。前回治療した翌朝腰の痛みは少なく、前屈回旋動作はほぼ正常に動かせるようになった。まだ少し腰部に違和感は残っている状態。炎症はほぼ引いてきたと考え、お灸で温める治療や軽いストレッチで筋肉を弛緩させ、血流を改善させる施術を施しました。
◇4回目◇
前回から一週間後に来院。ほぼ日常生活での腰部の違和感はなくなった。しかし、長時間事務作業をしていると、少し腰がつらくなってくるとのこと。前回の治療よりも少し鍼やお灸の刺激量を増やして施術しました。
◇5回目◇
前回から一週間後に来院。来院当初の痛みはなくなり、急性腰痛はほぼ完治したと判断。普段の仕事の疲れからくる慢性的な腰痛に対してアプローチしました。
・考察
ぎっくり腰は様々な種類がありますが、ほとんどは腰部の炎症が起きています。炎症がひどい時に温めることをするとさらに炎症が悪化して痛みが強くなる場合がありますので、ぎっくり腰になった時は、湯船に長時間入らない方がいいです。この方は慢性的な腰痛持ちで、それが引き金となったと考えられます。普段から長時間のデスクワークを避けて、1時間に一回は席を立って軽いストレッチをしていただくようにアドバイスしました。
・主訴
30代男性 慢性腰痛
・症状
以前より腰痛があったが、当院にご来院される一週間前より痛みが増してきた。本人としては、特に痛みが強くなった原因がわからない。座っていたり、立って腰を前にかがめると特に痛みが強く、常に腰が重だるい感じがするとのこと。
病院でCTを撮ったが特に原因はわからず少し腰椎の並びが曲がっていると言われて湿布薬を処方されたとのこと。症状はあまり変化がみられずに当院にご来院された。
・経過
◇1回目◇
腰の痛みが強く全身を手技療法などで軽くほぐした後で鎮痛効果のある通電気療法をしました。治療後は痛みが少し軽快。
◇2回目◇
一回目終わったあとから痛みがまた戻ってしまった。特に腰を前にかがめると痛む。今回は刺激量を増して腰部の鍼通電気療法と鼠径部の鍼通電気療法を施しました。
◇3回目◇
2回目の施術の効果がかなりあったとのことで腰を前にかがめる動作が楽になった。2回目同様の施術をした
◇4回目◇
腰の重だるさはまだ残ってきているが腰は全体的に楽になった。
◇5回目◇
腰の痛みや重だるさは引いたが、背部や腰部の筋肉の硬さが見られたのでそれらの筋緊張を緩和するため施術を行った。
40代女性
ゴルフでフルスイングした際に腰に違和感を覚え、翌日から腰痛が出現。背中を反らすと痛みが増悪する。また、歩けはするが走ると腰に響くような痛みが出現する。特に右腰が痛む。患部に熱感と圧痛あり。普段はデスクワークでほぼ座って仕事をしていて、運動は週末にヨガやジムで汗を流している。
症例4
20代 女性
◇症状◇
海外旅行から帰国し、旅行中の疲労と長時間のフライトで腰痛を自覚していた。
1週間はなんとか過ごしていたが、椅子へ腰掛けようとしたときにぎっくり腰を発症。3日ほど動けず安静にし、徐々に動けるようにはなったが歩行困難が続き、座り仕事にも支障をきたしていた。
鍼治療は怖いが、知人に勧められ当院を受診。
受診時、ぎっくり腰発症から3週間を経過していた。
前屈で痛み悪化。しびれはない。
◇当院の治療◇
初めての鍼治療に緊張しているため全身へ軽い鍼刺激を行い、自律神経を調節。
腰臀部の深層筋へゆっくり刺入するが刺激に敏感なため、細めの鍼へ変更し響きを少なく施術。
・1回目
緊張のため施術後は疲弊していたが、前屈が施術前より楽になった。
・2回目
前回翌日から動くことが楽になり、痛みはなくなったが、前屈で怖いと思うことがまだある。
・3回目
1ヶ月ほど痛みなく過ごせていたが、旅行で歩き回り腰痛を感じたため受診。
・4回目以降
鍼治療はまだ怖いが、施術後に楽になるので腰の違和感を感じる時に来院している。
治療方針
まず、うつ伏せで下肢の筋肉の筋緊張をマッサージで緩め、炎症があるとみられる部分に消炎、鎮痛を目的とした鍼通電、お灸を用いて施術しました。また、患部の血流改善と消炎を促すため臀部から下肢にも鍼と灸を用いて施術しました。
2回目以降は患部の熱感が消えてきたので、最後に仰向けで大腰筋に鍼をし股関節部のストレッチを行い、可動域を段々と広げていきました。
治療経過
◇1回目◇
前回よりは痛みは軽減し、歩くのも少し楽になったとの事。まだ腰に痛みの余韻があり、歩くのもこわごわ。
◇2回目◇
前回と同じくらいの痛み。小走りをするとまだ腰に響くような痛みが出現するが、歩く分には問題ない。
◇3回目◇
また、少し痛みが軽減した。しかし咳をすると腰に響く。
◇4回目◇
押されると痛みはあるが、だいぶ動くのが楽になってきた。歩行も軽快。日常生活で普通に生活している分にはほぼ痛みを感じない。
ぎっくり腰とは、重い物を持った時や急な体幹の捻転時に起こる急激な痛みのことで、場合によっては激痛のため脂汗が出て歩けなくなるような発作性の腰痛症です。
ぎっくり腰は海外では「魔女の一撃」とも呼ばれており、何かのきっかけで急激に発症した腰痛のことで、内臓疾患によるものではなく、レントゲン写真を撮っても脊椎に異常が見られないものの総称です。
ぎっくり腰は、簡単にいえば腰が炎症を起こしている状態であり、痛み方に特徴があり、焼けるような・脈打つような痛みを感じることが多くあります。
ぎっくり腰は、重いものを中腰で持った時、体幹の捻転時や前にかがんだり長く座ったりして血行状態が悪くなった時に急に痛みを発症します。ぎっくり腰や腰部椎間板ヘルニアにかかる人に重労働の人は意外と少なく、デスクワーカーや車好きに多いと言われています。
座った状態では体重が腰にかかり、椎間板への負担は増大して血液循環も悪くなります。そうなるとどうしても腰や骨盤の筋肉、筋膜、靭帯も損傷しやすく、ぎっくり腰になる可能性も高くなります。
ぎっくり腰は骨盤の仙骨と腸骨の二つの骨よりなる仙腸関節に付着する軟部組織に特に多く発症します。この関節が何らかの原因によって開くことで、腸骨が後下方にずれる場合が多いです。
腸骨がずれる原因として骨盤を支える筋肉が弱くなることや仙腸関節を構成する軟部組織の機能低下により仙腸関節の支持する能力が低下して、ずれると考えられています。また腰部の骨と骨とを連結する椎間板というクッション材が捻挫を起こして、ぎっくり腰を発症してしまうのが腰椎捻挫と言われるものです。
腰椎捻挫は重いものを持ち上げようとするような腰に大きな負担をかける動作だけによって引き起こさるわけではなく、体をひねって後方の物を取る動作や膝を伸ばした状態で床の物を拾う時、またはくしゃみをした際などでも起こることがあり、日常生活の動作によって起こってしまうのです。そうした場合は腰の中心部分が痛むことが多くなります。
腰背部の筋や筋膜の損傷によるぎっくり腰の場合は損傷を受けた筋やその筋膜が一番痛むことになります。また腰椎椎間板ヘルニアでもぎっくり腰のような鋭い痛みが走る場合もあるので注意が必要です。
日々の生活でどんなに気をつけていてもぎっくり腰にかかってしまうこともあります。もしぎっくり腰にかかってしまった際の応急処置としまして温めることは禁物です。ぎっくり腰は腰椎の捻挫や筋肉の挫傷、ヘルニアの場合が多いです。そのような急性の症状の際に温めてしまうとかえって症状が悪化してしまう可能性があります。もし足首を捻挫した場合、温めることはしないかと思います。
ぎっくり腰にかかってしまったらまず患部を氷水で冷やすことです。氷水で冷やすことで炎症を早く引かせる効果があり、症状が早期に回復します。湿布やコールドスプレーも効果はありますが、一番持続的に冷やすことができるという点で氷水を使うことが1番良い方法かと思います。
氷水をつくる際の注意点としまして、水と氷は1:1の比率で氷嚢や袋に入れてください。氷を入れる際は表面を一度水で洗いましょう。冷蔵庫などで凍らせておくと化学物質が表面に付着しており、それによって氷水にした際に温度が下がり過ぎてしまい、患部が凍傷になってしまう危険性があります。氷水を当てる時間は15分ほどで5分間隔で3回程繰り返してください。
そして何よりも安静にすることです。無理に動いてしまうと患部の炎症が悪化してしまう可能性もあるのです。1~2日は極力動かないようにして安静にしましょう。
⑧症例4
30代女性
3日前、重い荷物を持ち上げた際に「ギクッ」という感覚とともに腰部に激痛が走った。現在は腰部正中〜左傍脊柱筋にかけての強い張りと痛みがあり、前屈・体幹回旋が著しく制限されている。長時間同一姿勢での悪化、温めると若干楽になる。排尿・下肢の痺れはなし。
原因
急激な外力による**腰部筋・筋膜の損傷(筋筋膜性腰痛)**が主因。デスクワークによる長時間の前傾姿勢で腸腰筋・多裂筋が慢性的に疲労しており、そこへ急激な負荷が加わったことで発症したと考えられる。椎間板ヘルニアや椎体骨折の除外が必要だが、神経症状がないため筋性腰痛と判断。
治療方針
全身の回復力を高めるために自律神経を整える鍼を入れながら、患部にアプローチ。
初回〜2回目は急性期として、炎症と筋緊張の緩和を優先。腰部、又は下肢を中心に浅刺・置鍼にて
対応。過剰な刺激を避けながら鎮痛効果を図る。
3回目以降は亜急性期へ移行と判断して、深部の多裂筋・腸肋筋へのアプローチを追加。
お灸(灸頭鍼)で血流を促進し、回復を促した。日常生活での姿勢指導も並行して実施。
経過(全5回)
1回目:安静時痛 VAS 8→6
2回目:起床時の痛み軽減、動作開始時痛残存
3回目:体動が楽になり日常生活ほぼ支障なし
4回目:軽度の鈍痛のみ
5回目:ほぼ症状消失、再発予防のセルフケア指導にて終了
今後は月1回程度のメンテナンス治療に移行した。
清水大地

資格
はり師
きゅう師
2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む
2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院

当院の飛蚊症に対する施術は、目の周辺のツボにハリやお灸を施して、目の血行状態をよくします。目の血行状態をよくすることで線維化した硝子体内の物質を排出しやすくします。

当院では目にもお灸治療も積極的に取り入れてお灸による暖かさで血液循環の改善を図っていきます。

また飛蚊症は五臓六腑の肝に深く関係しているので肝に関する経穴を用いて肝血を補って肝陽の抑制などを行います。東洋医学の診断方法に基づき全身の調整治療も行っていきます。当院に飛蚊症でご来院される方は、忙しい日常を送っている方が多く、精神的・肉体的なストレス過多状態の人が少なくありません。
そこで当院では、自律神経測定器を用いて自律神経の状態を検査してから施術することで自律神経のバランスを整える効果が期待できます。また部分的な治療ではなく全身を治療することは東洋医学の特徴でもあります。
全身施術を行うことにより人間が本来もっている自然治癒力を高めて様々な不定愁訴を取り除く効果が期待できます。

当院では、飛蚊症の原因がわかった段階で施術します。飛蚊症は、失明に繋がる怖い病気の前兆の場合もあり、早急な対応が必要な場合があるからです。原因によっては当院で施術できない場合もありますので、ご相談ください。
東洋医学では五臓六腑の肝は目に開竅するといわれており、眼の疾患は肝の機能の障害が深く影響していると考えられています。肝血が不足してしまうと視覚の異常や運動系の異常などがみられます。
また肝の陰液不足のため肝陽を抑制できないためにおこる肝陽上亢や肝の陽気の過亢進による肝火上亢によって目の充血や炎症が起こります。目の充血や炎症は飛蚊症の原因になると考えられます。
※肝陰虚・肝陽上亢
肝の陰液不足によって、肝の陽を抑制できないため肝陽が上に昇っていってしまうために起こる病態です。上に昇っていくことで顔面部や頭部に熱証が見られます。具体的には、のぼせ・めまい・ふらつき感・頭痛・顔面紅潮・目の充血・耳鳴りなどが挙げられます。
また、『肝腎同源』と言われ、東洋医学では肝と腎はとても深い関係にあるため、肝の陰液不足は、腎陰不足にも繋がります。よって肝腎陰虚の症状もあらわれるのです。肝腎陰虚は、西洋医学でいう高血圧症・自律神経失調症・更年期障害・慢性腎炎・不眠症などの症状がみられます。
30代男性 飛蚊症
数年前から目の前を細かい浮遊物が飛んで見えるようになり、眼科を受診したところ生理的飛蚊症と診断された。眼科では、ドライアイの目薬を処方されて症状は昇降状態だったが、当院に来院される半年前頃から飛蚊症の症状がひどくなり始めた。仕事はデスクワークが主でパソコンの前に座って作業する時間が多く、夕方など目が疲れてくると、浮遊物が多くなり仕事に集中できないとのこと。
それに伴い首や肩にこりに痛みを感じてつらい。またずっと座っていると右腰もつらくなってきて、右足も重だるくなってくる。
治療
生理的飛蚊症の場合、パソコンを多く見る習慣や不規則な睡眠・食事、運動習慣の少なさなど生活習慣が多くかかわってきます。まず問診や自律神経側的でお体のバランスをしっかり把握したうえで施術にはいります。
この方の場合、お仕事が多忙で交感神経が過亢進状態で、寝つきも悪いことが週に2~3日あるとのことでした。また運動習慣も少なく、パソコン作業をすると6時間休憩を取らずにぶっ続けで行うこともあり、そういった習慣も改善していく必要があります。
治療ではまず全身の自律神経のバランスを整える自律神経調整療法を施し、首・肩・腰部の治療をしてから最後に目の周りの施術をしました。
治療経過
◇1回目◇
触診したところ首肩の筋肉に左右差があり、右が明らかに金の緊張がみられる状態でした。それらの筋肉をほぐすと共に以前に鍼治療を受けられており鍼治療に慣れているということで一回目から目の周りにの施術も少し強めで行いました。
◇2回目◇
目・首・肩・腰の症状にあまり変化が見られなかったが1回目の治療後お腹が動く感じがあり、胃腸の働きが良くなったと実感できたとのこと
◇3回目◇
以前たまに夜目覚めることがあったが、最近それがみられなくなったとのこと。
◇4回目◇
以前は右肩がつらかったが、それがとれて今度は左肩の不調を感じるようになった。目やにの量が少なくなった。
◇5回目◇
身体全体的な状態は楽になってきた。
◇6回目◇
飛蚊症の症状に変化が見られてきた。以前は目が疲れると浮遊物が増えて仕事に集中できなかったがそれがなくなった
◇7回目◇
以前の状態が続いている
◇8回目◇
日常生活の中で飛蚊症の症状が気になることは少なくなった。ただしまだ青空を見上げると浮遊物があると確認できる。
◇9回目◇
体の状態に変化見られず。
◇10回目◇
青空を見上げても浮遊物が見えなくなった。
症例2
60代 女性
当院にご来院された2か月ほど前から目の前に浮遊物の見える飛蚊症の症状が出てきた。眼科で検査を受けたが特に異常は見られなかった。眼科では特に治療は受けずに経過観察と言われて他に治療法はないかと探していたところ当院のホームページを見つけてご来院された。
当院の治療
普段からパソコンで仕事をしていて、それ以外にもスマホやテレビを見る機会が多く、目は相当酷使していたとのこと。普段から目の疲れは感じていた。
それに加えてここ最近は母の介護が加わり、体力的にも落ちていて胃の調子など体調を少し崩している状態でした。目の浮遊物は両方見えて特に右目に大きな黒い塊が見える。視力は左右ともに0.3でコンタクトレンズをつけている状態。
自律神経のバランスを測定したところ、自律神経のバランスが乱れている状態でしたのでバランスを整えつつ、目の周りの施術をしていきました。
治療経過
◇1回目◇
施術後、目の疲れはだいぶ軽減されたように感じた。飛蚊症はまだまだある。
◇2回目◇
仕事と介護でストレス。睡眠不足で目の調子も少し悪い
◇3回目◇
今回施術後から飛蚊症の細かい浮遊物は見えなくなってきた。まだ右目の大きな黒い塊はある
◇4~6回目◇
段々と飛蚊症も薄くなってきていると感じる。身体の疲れも良くなってきて睡眠の質も向上
◇7回目◇
飛蚊症、明るい所や天気の日に少し気になる程度になってきた
◇8回目◇
目が疲れてくると細かい浮遊物は多少見えるが、それ以外普段は浮遊物を見られなくなった
症例3
30代 男性
2年前から視界に糸くずのような物が飛んでいて気になるようになっていた。その後、前から視力が悪く気になっていたためレーシック手術を受けて視力の回復をする手術を受けた。手術を受けて視力は上がったように感じたが、飛蚊症がさらに気になるようになってしまった。
最初は、右目だけ気になるようだったが今では左目も糸くずのようなものが飛んでいるのが気になる。
パソコン作業が主な仕事のため、明るいデスクを見ると飛蚊症がさらに気になり、仕事にも集中できない。
飛蚊症が気になり始めると、頭痛や目の周りの痛みも感じることが多い。
飛蚊症の他に、ひざ痛や左坐骨神経痛もあり、ランニング中や趣味のテニスをしている時に痛みが強くなるとのことで目の施術と合わせて施術を行っていきました。
鍼灸治療
以前から鍼治療は良く受けており、受け慣れていたため刺激の量は若干はじめから強めに行ってしっかりと刺激量は入れていきました。
目の周りの鍼通電治療やお灸施術を中心にして膝周りや大腿四頭筋の筋緊張の緩和、頸部の板状筋・僧帽筋の筋緊張の緩和なども併せてはり灸施術を行いました。
■1回目
飛蚊症に対しては特に変化は見られない。ランニング中の膝の痛みは軽減された。VAS7→3
■2~6回目
あまり変化は見られない。飛蚊症は少し薄く見えるようになったかもとのこと。まだ仕事中もかなり気になる。天気のいい日の空を見上げるとはっきりと飛蚊症が見える
■7~15回目
治療開始8回目あたりから少しずつ飛蚊症の数が減少。以前は視界全体にバーっと拡がっていたが今はだいぶ少なくなってきた。パソコン作業の仕事も集中してできる時間が段々と増えてきた。
身体もだいぶ楽になってランニングやテニス時のひざ痛や坐骨神経痛はVAS8→2にまで痛みは軽減された。
症例4
50代 女性
1年前から飛蚊症が気になるようになった。半年ほど前から中心に濃く見えるようになり、パソコン作業中に特に気になるようになったためご来院された。眼科で検査の結果、生理的飛蚊症と診断された。
仕事はほぼ1日中パソコン作業を行っており、普段から目の疲れや、目から頭にかけてのおもだるさを感じている。また、全身の疲れや首肩のこりも慢性的にある。
治療
飛蚊症の原因となっている硝子体内の物質の排出を促すため、血流改善・新陳代謝の活性化を目的に、目の周りに鍼通電を行いました。また、全身的な血流の改善、筋緊張の緩和のため自律神経調整施術も行っていきました。
治療頻度は一週間に一回。
一〜五回目
目の周りや頭にかけての重さがとれた。飛蚊症は色が少し薄くなった。首肩のこりは依然気になる。
六〜十回目
飛蚊症は施術の回数を重ねるごとに段々と色が薄くなっていった。首肩のこりも以前より気にならなくなってきた。
十一〜二十回目
飛蚊は色がさらに薄くなり、中心から外側に移動した。身体の疲れが軽くなり、首肩のこりは気にならない。
二十五回目以降
飛蚊症の色は透明になり、輪郭がぼやけて見えている。パソコン作業では気にならなくなった。
症例5
30代男性
長時間のデスクワークとリモートワークが続く中、視界の端に黒い糸くずのようなものがふわりと浮かんでいることに気づいた。目をこすっても消えないず白い壁や明るい空を見るたびに、いくつもの黒い点や線が視野の中を漂うようになりました。
当時の生活状況は、連日深夜までの残業、睡眠時間は平均5時間以下、元々強度の近視もあり、眼科を受診したところ「生理的飛蚊症」と診断された。網膜に異常はなく、「加齢と疲労、近視の影響でしょう。様子を見てください」と告げられたが、症状は日々気になり集中力の低下やストレスによる生活の質の低下にもつながっていた。
当院の治療
週1回の治療を開始。眼のまわりと首回りのツボを中心に眼周囲の血流を促します。
次に手足のツボを使って、自律神経を整える施術を行い、全身の気血を整えるアプローチを行いました。
また、スクリーンタイムの制限・入浴による体の温め・睡眠時間の確保も並行して指導しました。
経過
◇1ヶ月◇
眼精疲労の軽減はするが、疲労が溜まったり、アルコールを飲んだ翌日は
症状が戻ってしまう。
◇2ヶ月目◇
飛蚊症の症状が減った気がすると変化を感じはじめる。
調子の良い時は普段の生活でそこまで気になることがなくなった。
ただ、体調が悪い時はまだ出るなど好、不調の波が残る。
◇3ヶ月目◇
症状が大幅に気にならなくなった。完全消失には至らないものの、集中力が戻り、仕事のパフォーマンスも向上。現在は月2回のメンテナンス治療を継続しながら、良好な状態を維持している。
飛蚊症とは、明るいところや白い壁などを見つめた時、目の前を小さな浮遊物が飛んでいるように見えます。その形状は虫や糸くずであったりします。視界からはずそうと視線を動かしても一緒に移動してきます。また、まばたきや目を擦っても一向にきえません。
眼球の内容の大部分は硝子体が占めています。硝子体は透明で粘稠な組織で血管や神経はありません。目から入ってきた光はこの硝子体を通過して網膜まで達します。ところがその硝子体になんらかの原因で濁りが生じると蚊や糸くずが飛んでいるように見えます。


飛蚊症の原因は大きく分けて5つあります。
ⅰ)生理的飛蚊症
母体内で胎児の眼球が作られる途中では、硝子体に血管が通っています。眼球が完成すると普通血管はなくなります。しかし、生後血管が残っていると飛蚊症として感じることがあります。このタイプの飛蚊症は生理的なもので健康な人にも起こりうるので症状が悪化しないかぎり心配する必要はありません。
成人の場合では、硝子体内の分質の変化により線維化した物質が浮遊物として見える場合があり、眼科で検査しても病的ではなく、原因がわからない場合が多いです。
ⅱ)硝子体剥離による飛蚊症
硝子体剥離は飛蚊症の原因としてもっとも多いと考えられています。高齢者に多くて、歳をとると硝子体はゼリー状から液状に変化し、硝子体は次第に網膜から剥がれます。この現象を硝子体剥離といい、飛蚊症の症状をもたらします。また若い人でも強度の近視の場合は硝子体剥離がおこります。
ⅲ)網膜裂孔、網膜剥離による飛蚊症
網膜裂孔は硝子体と網膜が癒着した部分があると、網膜が委縮した硝子体に引っ張られた際に破れて孔が開いてしまいます。その時に網膜の血管が切れて出血が起こり、硝子体が濁ることによって飛蚊症の症状が現れてきます。
網膜裂孔が起こる前に目の前を光が走るように感じられることがあります。それは、暗い場所でも目を閉じていても感じられます。網膜剥離は網膜裂孔を放置しておいた場合に起こる場合がほとんどです。網膜剥離が起こると剥がれた部分ではものを見ることができなくなります。また黄斑部という視力に深くかかわっている部分が剥離すると極端に視力が低下してしまいます。無症状でゆっくり進行するものもありますので、注意が必要です。
ⅳ)硝子体出血による飛蚊症
目の中に出血して血液が硝子体のなかに入ると飛蚊症として感じます。出血量が比較的少ない場合に飛蚊症の症状が現れます。
出血量が大量であると視力も落ちます。硝子体出血を起こすものとして糖尿病網膜症と網膜静脈閉塞症があります。どちらも眼底を走る血管の血流が阻害されることにより血管が破れて出血を起こします。
硝子体は血管がなく、血の循環が悪いところなのでなかなか血液を吸収せず、症状が改善するのに時間がかかります。
ⅴ)炎症による飛蚊症
眼球の炎症性の病気によって硝子体が混濁して飛蚊症の症状が現れることがあります。最も多いものが、ぶどう膜炎です。目に炎症が起こると血管から白血球や滲出液が硝子体に入り込み硝子体を混濁して飛蚊症の症状が現れます。この場合の飛蚊症は症状の軽いものから始まり、だんだん症状が悪化していき、やがては物を見るのに支障をきたす場合もありますので注意が必要です。
飛蚊症を予防・改善させる自分できる対策として目に発生した活性酸素を分解させる・なるべく活性酵素を発生しにくくさせるという対策があります。
硝子体や水晶体は紫外線を浴びると活性酸素が発生してしまいます。通常、その活性酸素を分解してくれる酵素が分泌されますが年齢を重ねていくとどうしてもその分泌量が減少していってしまうのです。
さらに、今は目を酷使している人が増えているため目の周りの循環も悪くなってしまい、わかくても活性酸素を分解してくれる酵素の分泌量が減っている人が多く、若くして飛蚊症で悩んでいる方も少なくあります。
よって飛蚊症となってしまう過程で活性酸素をできるだけ発生させない・活性酸素を分解してくれる酵素を出しやすい体の状態にするという事が重要となるわけです。
・サングラスをかける
紫外線を浴びると水晶体や硝子体に活性酸素が増えやすくなってしまいますので外に出る時はなるべくサングラスをかけるかUVカットのメガネを着用するようにしてください。
・パソコンやスマホ画面を長時間見ない
パソコンやスマホ画面を長時間見ると目の周りの筋肉が過緊張状態となり、血液循環が悪くなるので最低1時間に5~10分程は目を休める時間を取りましょう。
・蒸しタオルなどで目の周りを温める
目の周りを温めることで目の周りの血液循環が改善されて活性酸素が分解される酵素が分泌されやすくなります。
清水大地

資格
はり師
きゅう師
2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む
2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院

パニック障害に対する当院の治療は、まず第一に自律神経の状態を整えることです。

当院では、自律神経測定器を用いて自律神経の状態を把握してから治療していきます。
自律神経の状態を把握することはパニック障害の治療においてとても重要なことであり、自律神経の状態を把握することで高い治療効果が期待できます。
また、東洋医学的観点から身体全体のバランスを診ていきます。パニック障害においては、上記のような東洋医学でいう『肝』や『心』の機能低下が起きている場合が多いです。そのような機能が低下している部分やまた逆に機能が亢進し過ぎている部分を調整していきます。
パニック障害は、仕事や学校に行くことができずに生活の質(QOL)を著しく低下させている方が多いです。そのような方が、社会復帰できるように全力でサポートしていきます。
パニック障害の方は、首横の筋肉の胸鎖乳突筋が過緊張状態の方が多く、当院ではその筋肉をほぐすために首横へも鍼灸治療を施していきます。

パニック障害は東洋医学では、五臓六腑の『肝』と『心』が深く関係していると言われています。
・肝の重要な機能
東洋医学でいう『肝』の重要な機能として挙げられるのが『肝は疏泄を主る』『肝は血を蔵する』という機能です。
肝は、情緒を安定させて精神状態を正常に保つ役割や自律神経系の機能によって全身の各機能を円滑に働かせる機能があります。
また肝は、血を貯蔵して状況に応じてその量を調整しています。血管の収縮や弛緩などで全身の血流量も調整しているのです。
・心の重要な機能
東洋医学でいう『心』の重要な機能として挙げられるのが、『心は血脈を主る』『心は神を主る』という機能です。
『心は血脈を主る』という機能は西洋医学の心臓と似たような働きです。心臓の拍動によって循環を正常に遂行させるというものです。それに加えて各部分の新陳代謝などの機能も担っています。
『心は神を主る』の『神』は思考や分析や判断にあたるもので、それらを主っているのが『心』だと考えられています。
・肝と心の関係
血の運行でとても深い関係にあります。循環系は『心』の血脈を主る作用と『肝』の血を蔵するという機能によって調整されています。
また、思考や精神状態の安定にも『心』と『肝』は深い関係にあり、『心血』や『肝血』によって正常に保たれています。よって『心』や『肝』の機能低下によって『心血』や『肝血』が不足してしまうとパニック障害などの精神疾患に罹ってしまうのです。
30代 女性
仕事が忙しく、夜は終電時間を超えてまで仕事をしていることも多い。土日も休まず働く日々が3か月ほど続いた。睡眠時間も一日5時間程度で食事も外食やコンビニ弁当ばかりでバランスよく取れていなかった。
ある日、仕事の会議中に激しい動悸と息苦しさ・手の痺れが出て、会議を途中で退席した。横になってしばらくすると症状は治まったが、それ以降その現象がいつ起こるのかという恐怖・不安感を持つようになってしまった。病院で検査をしたが、特に体の異常は見つからずに心療内科の受診を促されて受診をしたところパニック障害と診断された。
会議中はもちろんのこと電車や人混みの中でも強い恐怖感を感じるようになり、仕事にも行けなくなり、休職せざるおえなくなった。
当院の治療
自律神経測定器を用いて自律神経を測定したところ午後7時頃の測定だったにもかかわらず交感神経が過亢進状態でした。
まずは、自律神経の状態を整えて東洋医学的診断法に基づいて治療していきました。
治療経過
◇1回目◇
治療後、帰り道など恐怖感や不安感はまだ強い状態だったが、その夜はぐっすりと睡眠することができた。
治療に加えてバランスの良い食事と入浴後のストレッチをしてもらうようにしました。
◇2~4回目◇
電車や人混みではまだ恐怖感や不安感を感じる。休職前は手汗をすごくかいていたが、最近はあまりかかなくなった。
◇5~7回目◇
だんだんと恐怖心が薄らいできた。コンビニや本屋などは恐怖心を感じず、行けるようになった。
◇8回目◇
以前は電車や人混みで恐怖心が強く、心に余裕が持てなかったが少しずつ心にも余裕が持てるようになってきた。
◇9回目◇
職場に復帰。最初は、労働時間を短くしてもらい少しずつ体を慣れさせていった。恐怖感・不安感は多少感じるが以前ほどではない。
◇10回目◇
身体が仕事に慣れていくうちに徐々に恐怖感・不安感を感じなくなった。
症例 2
20代 女性
バイト中に急にめまいと動悸がして、このまま死んでしまうのではないかという恐怖感を感じた。その日はなんとかバイトを最後まで行った。テスト勉強も重なり、体が疲れていたからだと感じ、一晩多めの睡眠をとれば治ると考えていた。しかし、次の日もバイト中にめまいと動悸を感じて昨日よりもそれらが強く出て不安感や恐怖感も強く感じた。さすがにバイトを続けることができずに内科を病院に受診したところ特に検査で異常が見つからず、心療内科の受診を勧められた。
心療内科を受診したところパニック障害と診断されて抗不安薬や抗うつ剤を処方されて服用していたが、あまり改善されずに当院にご来院された。
治療経過
問診を詳しく行っていくと、症状が強く前にテスト勉強でほぼ徹夜状態が続き、テストが終わっても友人と飲みに行くその翌日に発作が起きたとのことでした。自律神経測定器で検査した結果、午前11時にもかかわらず副交感神経の活動が高く、正常な自律神経の反応とは違う結果が出ていました。
最近では、不安感を感じる場面が増えてきて電車の中や人込みでも恐怖感・不安感におそわれることもある。
◇1回目◇
治療を受けた直後から身体のだるさを感じてその夜は熟睡できたとのこと。電車の中ではまだ不安感を感じる。治療と並行して生活のリズムを整えて行き、睡眠時間の確保と早朝の散歩、規則正しい食事を心がけていただいた。
◇2回目◇
電車の中の不安感はいくらか和らいだ。しかし、まだ外に出る恐怖感が消えずに外出を控えているとのこと。大学もテスト後休みに入っており、バイトも今は休んでいる。
◇3回目◇
夜寝つきが悪い日があり、その次の日は不安感を感じやすい。よく眠れた日は不安感を感じにくく、外出する元気も出てきた。
◇4回目◇
前回よりも今回は睡眠が安定してきて電車の中での不安感は感じなくなった。
◇5回目◇
バイトに復帰。最初は、2時間程度から始めた。バイトに入る前は不安感を感じたとのことだが、始まると不安感は徐々に消えていった。
◇6回目◇
治療間隔も少しずつ伸ばしていった。前回までは3~4日に一回ほどだったが1週間に1度程度にした。バイトも続けているが問題なくやれているとのこと
◇7回目以降◇
治療を2週に1回、1カ月に1回と徐々に延ばしていき、疲れが少し溜まってきたら治療を受けるようになった。たまに不安感を感じることもあるが、以前のようにひどくなることも治まっていくとのこと。
症例 3
20代 女性
社会人になってから、電車とバスといった公共交通機関に乗車すると、強烈な不安感に襲われるようになった。
病院に受診したところパニック障害と診断され、抗不安薬を処方され投薬治療を続けている。
仕事のストレスが強く、自律神経の乱れや慢性的な肩こりも気になっていた事もあり、体調を整える事を目的に当院に受診した。
パニック障害のが起きると、不安感の他にめまいや動悸、発汗、息苦しさがあらわれ、あまりにもひどい時は途中で下車し一定時間休まないと活動できない。そのため、通勤に支障が出てしまい、迷惑をかけているのではないかというやるせない気持ちになる。
当院の施術
話をお聞きすると、もともとまじめな性格で責任感が強く、社会人になり周囲の期待に応えようとする気持ちが強くなり、無意識に自分に過剰なプレッシャーをかけていたようです。
会社でたった一度ミスをしてしまい、自分を責めすぎてしまったことで会社に行くことが強いストレスになってしまったようでした。公共交通機関=通勤となってしまい、電車やバスの乗車への不安へと変化してきたという事です。
当院でのパニック障害に対しての施術は、自律神経の調節、首肩の筋緊張の緩和、を中心に行っていきます。
またこの患者様は呼吸の浅さも目立ったため、呼吸が少しでも楽になるように背中の筋緊張の緩和を目的とした施術も行っていきました。
パニック障害とは、突然何も前触れもなく全身に汗をかいたり、動悸やめまい、息苦しさなどの異常を感じてこのままだと死んでしまうのではないか、気が狂ってしまうのではないかと恐怖に襲われることです。
この恐怖に襲われることをパニック発作といいます。大体は、10分~1時間程度でおさまることが多く、発作が起きて病院などで診てもらう時には治まっていることが多く、血液検査や心電図などの検査をしても何も異常が出ないのが特徴です。
パニック発作を繰り返していると、また発作が起きてしまうのではないかと不安に駆られて人混みや電車の中などあまり逃げ場のない場所に出ることが難しくなります。これを「予期不安」と言われ、代表的なものに広場に出ると恐怖感が出る「広場恐怖」などがあります。
パニック障害は日本人の100人に1人の割合で罹る病気と言われており、決して珍しい病気ではありません。
パニック障害は気持ちの問題というようなものではなく、脳の働きの変化が関わっていると最近では研究で明らかになってきました。決して一人で抱え込むものではなくて早期に適切な処置を受ける必要があるのです。早期に治療を開始するとそれだけ予後も良好な場合が多いです。
パニック障害は何も処置をせずに放っておくと「パニック発作」➡「予期不安」➡「広場恐怖」➡「うつ病」という経過をたどる場合が多いです。

・パニック発作
パニック発作の症状や起きる状況は人によって様々です。
多くは、突然の激しい不安感や動悸、息苦しさ、体の一部の痺れや震え、めまい、ふらつき感などを感じます。体の状態としては、寝不足・炎天下での作業・風邪などで体が弱っている時に起きる場合が多いです。
パニック発作が起きやすい状況は、電車に乗っている時や多くの人の視線が集まる会議中やプレゼンの時、車を運転している時などです。
・予期不安
パニック発作が起きてしまうとそれと似た状況になった時などに、また発作が起きてしまうのではないかという不安感に駆られてその不安感が段々と大きくなり、日常生活でも不安感を感じやすくなります。
・広場恐怖
パニック発作が起きてしまうとパニック発作が起きてしまった状況を避けようとします。そのような発作が起きてしまうのではないかといった恐怖感を広場恐怖といい、広場恐怖を感じるとそれらの行動を避けようとします。多くは、公共の乗り物や高速道路での運転、会議中などその場から逃げ出せないような状況の時に恐怖感を感じやすいです。
・うつ病
パニック発作を適切な処置をせずに放っておくと、うつ病を併発してしまう場合があります。
パニック発作を繰り返しているうちに出掛けることが億劫になってきたり、仕事に支障が出てきたりと気分が落ち込みやすく、繰り返していくうちにうつ状態になりやすくなります。
パニック障害の診断はよくアメリカで提唱されている基準が使用されています。
以下の13項目のうち4つ以上あてはまる場合は、パニック障害の可能性があると言われており、専門医の診断を受けた方が良いでしょう。
パニック障害の原因は未だに詳しくは解明されていません。しかし、様々な研究で脳内の神経伝達物質の異常によって引き起こされるという原因が有力と言われています。
人間は恐怖を感じると逃避行動に出ます。それは脳内の偏桃体や大脳皮質という部分が深く関係しています。特に偏桃体は、情動反応や記憶を処理する部分です。大昔では、外敵や動物から身を守るために危険がせまり、恐怖を感じると偏桃体が反応して血管など身体を収縮させて素早く逃げやすくさせる反応が起きます。
しかし現代ではそういった状況になることは、稀です。仕事や人間関係、家庭などでストレスが蓄積しやすい現代では、むしろ上記のような会議中や電車の中など逃げ場のない状況で恐怖を感じて偏桃体が反応してしまうのです。
偏桃体から恐怖感や不安感が発信されますが、その信号を抑制している物質セがロトニンやGABAです。しかし、パニック障害に罹ってしまう方の多くは何らかの原因でこのセロトニンやGABAという物質が少なくなっていることが明らかになっています。
また、パニック障害の方は恐怖を感じると、脳の青斑核という部分から排出されるストレスホルモンであるノルアドレナリンが多量に出てパニック障害の症状が出てしまうという説もあります。
うつ病を始めパニック障害なども原因が明らかにされておらず、原因解明のために様々な研究が今も続けられています。様々な研究の中でどういった方がパニック障害に罹りやすいのかということがわかってきました
・遺伝の関係
親や兄弟などの親族がパニック障害を患っていると、パニック障害に罹りやすいという研究結果が多く報告されています。
ある研究によると親族にパニック障害に罹ったことがある方とそうでない方とではパニック障害に罹る確率が約8倍も増えたという結果もあります。
・養育環境や家庭環境
幼少期に虐待を受けたことがあるなどの養育環境に問題がある場合や親またはパートナーとの関係が上手くいっていない場合にパニック障害を患いやすいという研究結果が出ています。
・性格
厳密な研究結果は出ていませんが、パニック障害を患う人の性格的な特徴はあります。性格的に内気な人・引っ込み思案の人・悲観的な人・人見知りな人などの方に多い傾向にあります。
パニック障害は、正直なところすぐに治るような病気ではありません。治療期間中にも発作が起きてしまうことも少なくありません。起きてしまった時でも発作を抑えて起きても平気だと思えることが治癒への第一歩となります。
もしパニック発作が起きてしまった時にはまず呼吸に意識を向けることが重要です。呼吸が浅く速い呼吸となってしまうと交感神経の活動を高めてしまいさらに発作を助長してしまう危険性がります。呼吸法としましてはとにかくゆっくりと深く呼吸をすることが重要です。どうしても呼吸するときは吸うことを意識してしまいがちですが息を吐くことに意識を向けます。そして4秒間鼻から息を吸ってゆっくり口から6秒間息を吐くというように呼吸に意識を向けます。
また、その際に余裕があれば心を落ち着かせる手のツボ『神闕』というツボを押しながら行うと良いです。そのツボに関しましてご来院の際に場合によっては皮内鍼といって鍼のシールを貼って常に刺激させる治療を行うこともあります。
そして、パニック発作は永遠に続くことはないと思うことも重要です。必ず発作はいつかは治まるのです。そう自分に言い聞かせるのです。気の持ちようなのかと思われるかと思いますが、発作が起きている時にそう思えるだけで発作が意外と早く収まっていく方が多いです。
また、どうしても発作がコントロールできない何をしても収まらないと感じたら「逃げ場」を作っておくことも重要です。電車内で発作が起きやすいのであればドア近くにいたり、映画館であれば出口近くの座席に座るなどです。
運動習慣は、身体面の利点ばかりでなく、精神面での利点も様々な研究により明らかになってきています。運動は、身体だけでなく脳にもいい影響をもたらしてくれます。
2004年アメリカのサザンミシシッピだいがくで行われた研究です。
不安感受性が高く、全般性不安障害を抱えている運動不足気味の学生54名を対象とした研究で2つにランダムに分けて行われました。どちらのグループにも2週間の間に20分間の運動を6回させましたが、一方のグループは最大心拍数の60~90%の強度でランニングを行ってもらい、もう一方のグループには最大心拍数のおよそ半分ほどのゆったりとしたペースでランニングを行ってもらいました。
結果は、どちらのグループにも不安感受性の低下が認められましたが、運動強度の高いグループの方が大きな効果が出ました。
運動強度の高いグループでは運動によって鼓動が早くなり、一種のパニック発作のような感覚を身体に出現させて、そうした肉体的な現象が必ずしも不安の発作につながらないということを脳に教え込んだといえます。パニック発作はある種の体の興奮状態でそれを脳は恐怖と捉えるわけであり、運動によって体の興奮が気持ち良いものと捉えることで不安やパニックが解消されやすくなるのです。
清水大地

資格
はり師
きゅう師
2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好医院にて多くの臨床経験を積む
2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院
関節炎とは、関節内に炎症を生じる病気すべての総称です。原因は多岐に渡り、リウマチなどの関節に炎症を生じる病気や外傷、関節の変形、細菌感染などが挙げられます。
関節炎は全身の様々な関節に起こり得ます。そのため原因や発症部位によって症状は大きく異なり治療法にも違いがあるため正確な診断が必要です。

・急性単関節炎
主な原因は、関節内への細菌感染や過度な運動による関節内摩擦などです。
また、痛風や偽痛風など、関節内に結晶を形成する病気でも関節炎を発症することがあります。
・急性多関節炎
多くはウイルス感染が原因です。代表的なウイルスには、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、HIV,風疹、パルボウイルスなどが挙げられます。
また、感染性心内膜炎によって血行性に関節内細菌感染を生じて、二次的な関節炎を生じることがあります。
・慢性単関節炎
加齢による変形性関節症、外傷などによる非炎症性と結核感染などによる感染性に分類されます。
・慢性多関節炎
関節リウマチやエリテマトーゼスなどの自己免疫疾患が主な原因として挙げられますが、痛風や偽痛風などの関節内血漿による関節炎がいくつかの関節に生じて炎症が慢性化することがあります。
また、皮膚疾患である乾癬(かんせん)も関節炎を引き起こすことが知られています。(乾癬性関節炎)。最近では乾癬性関節炎と類似疾患をまとめて脊椎関節炎を総称することも多くなっています。
関越炎では、骨、関節軟骨、関節包、滑膜、靭帯など、関節を構成する素構造の組織にダメージが生じることで様々な症状が引き起こされます。
関節内で骨と骨同士のクッションのような役割をする関節軟骨は、神経や血管、リンパ管が無いため、ダメージに対する修復能力が極めて低く、破壊、変性の変化を生じます。
その血管骨同士の摩擦が増えて痛みを生じたり、関節の可動域が低下したりします。
また、滑膜は関節包の内張りの組織であり、滑らかな関節運動を可能にしています。滑膜は関節内で重要な役割を担いますが、滑膜に炎症が生じると関節液が増加する症状が現れます。
炎症が慢性化すると滑膜自体が肥厚し、関節の動きが悪くなることもあります。
関節液が過度に溜まることで関節包や靱帯が引き伸ばされて関節が緩くなったり、関節包や靱帯に炎症が及んで組織が脆弱化したり、組織同士が癒着を生じると関節が硬くなって関節運動に制限が生じることがあります。
また、感染症疾患や自己免疫疾患などが原因の場合には発熱や倦怠感などの全身症状が現れることが特徴です。
関節炎の検査では関節の状態を確認する検査と、関節炎の原因を調べる検査が行われます。
関節の腫れや圧痛、関節液貯留の有無などを調べる身体診察、レントゲン、CT、MRI、超音波などの画像検査が行われます。
原因を調べる検査として、炎症状態や自己抗体の有無などを確認するために血液検査が行われ、関節液が貯留している場合には穿刺しえ関節液の性状を調べる検査が行われます。
治療として感染性によるものでは、原因菌に適した抗菌薬の投与や手術による関節内部の洗浄が行われます。
また、痛風や偽痛風などの関節内結晶が原因の場合には、原因疾患に対する治療を第一に行います。
関節の痛みの強い場合には鎮痛薬の内服などの対処療法が行われます。
また、軟骨の破壊が著しい変形性関節症では、関節内にヒアルロン酸注射などが行われます。対処療法によっても症状が改善せず、歩行障害など日常生活に支障をきたしてるようなケースでは、人工関節置換術のための手術が行われることもあります。
東洋医学では、筋肉や関節に痛みやしびれを起こす病証のことを「痺証」といいます。
「痺」には「つまって通じない」という意味があります。痺証は生体の弱りに乗じて、風邪、寒邪、湿邪などの外邪(人体に影響を及ぼす気候的変化)が体内に侵入し、四肢の経絡の「気」や「血」の流れが滞るとそれが痛みとなって現れると考えられています。痺証は主に四つのタイプに分類されます。
・行痺(風痺)
行痺は主に風邪が原因の場合にみられる痺証です。痛みの部位が一定ではなく移動するのが特徴です。また、寒さを感じる風にあたると症状が悪化しやすいです。
・痛痺(寒痺)
痛痺は主に寒邪が原因の場合にみられる痺証です。寒邪は気血を凝滞させやすいため、固定性の激しい痛みが生じます。痛痺は冷えにより症状が悪化し、逆に温めることで症状が緩和するという特徴があります。
・着痺(湿痺)
湿邪が原因の場合にみられる痺証で、常に同じ部位が痛む固定性疼痛が特徴です。また、関節の重だるさやしびれ、雨天の場合に症状が増悪しやすいです。
・熱痺
熱邪が経絡を阻害するタイプですが、もともとは風、寒、湿邪が長時間鬱滞した結果、化熱して生じる場合も少なくありません。関節部の発赤、腫脹、疼痛、灼熱感などの症状が見られ、冷やすことで症状が軽減するといった傾向がみられます。
また、東洋医学では、五臓六腑の「肝」は気血の巡りをコントロールしたり、筋肉の正常な運動に大きく関わっています。
当院では、患部の関節に関連した筋肉の重要なツボに鍼やお灸で刺激を与え、筋肉の緊張を緩め、血液循環を促進して炎症物質や疲労物質の代謝を促します。
また、痛みが強い場合は鍼に微弱な電気を流すことで痛みの閾値を上げ鎮痛作用を促します。
東洋医学的観点から、肝をはじめとした内臓機能と気血を補うツボ、患部に関わる経絡の流れを整えるツボも取り入れていきます。さらに、自律神経系の調整施術を行うことで内臓機能や免疫機能を高め、症状が治癒しやすいお身体の状態を整えていきます。
関節炎は疾患によっては完治が難しい場合もありますが、鍼灸治療によって症状を緩和させる効果が期待できます。

症例
80代 男性
5、6年前から膝関節炎で歩行時や階段の昇り降りの動作での痛みに苦しんでいた。
発症した当時に整形外科に受診したところ、変形性膝関節症と診断を受けたが痛みも少なく日常生活に支障がなかったためあまり気にしていなかったが、半年前ぐらいから痛みが強くなってきた。他の鍼灸院に通っていたが、移転するため通えなくなってしまったため、近所で通いやすい当院を受診した。
両方の膝が痛くなり、場所ははっきりっしておらず、奥の方が痛い感覚がある。
痛みは鈍痛で、階段の昇り降り以外に朝の起床時や座った状態から立つまでの動作といった動き始めで痛みが出やすい。また、長時間の歩行でも痛くなる。
当院の施術
膝や下肢、大腿などの状態を確認したところ、膝は炎症により水腫がみられ膝蓋骨がくっきり見る事ができない状態でした。また大腿四頭筋やハムストリングスの筋緊張が強く、股関節の柔軟性も低下しているため、膝の炎症を抑える施術に加えて、股関節や大腿四頭筋、ハムストリングスの筋緊張を緩める施術も行っていきました。
膝には刺鍼以外にもお灸の熱刺激も加えていきました。
経過
◇1回目◇
あまり変化はないが、身体全体的に軽くなった。
◇2回目~5回目◇
少しだけ痛みは軽くなったような気がする。腫れも少し引いてきた。
◇5回目~10回目◇
痛みは以前より軽くなり、歩くのも楽になってきた。
まず、自律神経測定器で血管の状態や自律神経のバランスを測定しお身体の状態を把握したのち治療を行っていきます。
まず、背部にある五臓六腑に関連するツボや、頸部や肩周りのツボに鍼やお灸で刺激を与え、筋肉の緊張を緩和し顔面部の循環を促進します。

その後仰向けで頭部や顔面部、前頸部に鍼やお灸で刺激を与え血液やリンパ液の循環を促します。

また、自律神経のバランスを整える施術を取り入れることで、全身の血液循環を促して体を温め、免疫力の向上、内臓の機能を整え、体が本来持つ自然治癒力を引き出す効果が期待できます。

「むくみ」とは、体内の血液やリンパ液などがうまく循環しなくなることにより、皮下組織に溜まってしまう状態の事を指します。
顔は他の部位よりも皮膚が薄く浮腫が現れやすく、顔のむくみが生じると瞼が腫れぼったくなり目つきが悪く見えたり、フェイスラインがぼやけて顔が膨張して見える原因になります。
顔のむくみは、基本的に朝に症状が現れて時間が経つにつれ軽減していきます。これは、静脈やリンパは顔から下に向かって流れているため、日常生活では重力の影響でこの流れは促進されているのですが、寝ている間は身体が水平になるため重力の影響をほとんど受けず、細胞間質液が体中に均等に行き渡るためです。
逆に日中は下半身の静脈の流れは重力に逆らっているため、夜に近づくにつれ下肢にむくみが現れやすいといわれています。

東洋医学においてむくみと関係の深い臓器は「脾」、「肺」、「腎」の三つと言われています。
「脾」は飲食物の中から必要な水分の吸収と輸送を行い、「肺」は津液(血液以外の体内の水分の総称)を全身に分布し体を潤し、余分な水分は汗や尿として排泄する過程の調整を行い、「腎は」水分代謝の主導的な役割を担っている臓器です。
これらの機能が低下したり障害されると余分な水分が順調に排泄されず停滞し、むくみが発生すると考えられています。
血行不良
動脈は栄養分や酸素を運び、静脈は細胞の活動で生じた老廃物や水分を回収しています。リンパ管も余分な水分を回収しますが、静脈はその約10倍の働きをすると言われています。
そのため運動不足や身体の冷えなどにより血液循環が悪くなると、血管から染み出た水分の回収がスムーズに行われず、むくみやすくなります。また、長時間の無理な姿勢やパソコン、スマートフォン操作などによる筋疲労によって首や肩の筋肉が硬くなると顔面を流れる血管やリンパ液の流れを阻害し慢性的な顔のむくみに繋がります。
塩分・糖分の摂りすぎ
食事で塩分を多く摂ると体内のナトリウム濃度が高くなり、ナトリウム濃度を一定に保つために身体がより多くの水分を必要とするため、体内に水分をため込みむくみが生じます。
また、糖分は水分を吸収するという性質を持っているため、摂りすぎると体の中の水分の循環がうまく行われなくなってしまい、代謝が低下し老廃物の排出がうまく出来なくなってしまうため顔がむくむ原因になります。
お酒の飲みすぎ
お酒を飲むと血中アルコール濃度が上昇し、体温が上昇して血管が拡張します。上昇した血中アルコール濃度を薄めようと血管に水分が取り込まれ、さらに血管が拡張し、むくみの原因となります。
ホルモンバランスの乱れ
女性ホルモンとむくみには深い関係があります。女性ホルモンの一つであるプロゲステロンは妊娠に備えた身体を作るためのホルモンですが、体温を上昇させ、妊娠後のために栄養、水分を身体にため込む作用があります。プロゲステロンは排卵後から生理前は分泌量が増加します。そのため、特に生理前は顔のむくみが出やすい状態になってしまいます。
自律神経の乱れ
睡眠不足やストレス、過労、冷えなどで体の機能を調整している自律神経のバランスが乱れることにより血液循環や水分代謝に影響を与えむくみを引き起こす原因となります。
筋力の低下
筋肉は収縮することによりポンプ機能の役割を果たし、血液の流れをスムーズにしています。加齢や運動不足などにより筋力が低下することにより、筋肉のポンプ作用が低下するためむくみが起こることがあります。一般的に女性がむくみやすいといわれるのは男性に比べて筋肉量が少ないのが理由の一つと考えられています。
※泣くと目の周りがむくむのは何故か
泣くと目の周囲がむくむのは、泣いた際に目を擦ることにより眼の周囲に炎症が起き、それを冷やそうとして水分(血漿成分)が集まり溜まってしまうためといわれています。目の周りの皮膚は体の中でも最も薄く外部の刺激に敏感なため、擦りすぎたり強めに圧迫したりすると毛細血管が傷つきやすまた、目の周りの組織は粗く水分が入り込みやすい事や、涙腺から涙を分泌させるため、涙腺とその周囲の血液量が一時的に増える事によりまぶたがむくむためといわれています。
心疾患
狭心症、心筋梗塞、心不全などにより心臓の働きが低下すると様々な症状が現れます。尿量の減少、体重増加、咳や痰に加え顔のむくみや手足のむくみが現れます。これは、体内の血液の循環が悪くなるため、水分が体のあちこちに留まるためです。
肝疾患
肝硬変、門脈圧亢進症などの肝臓の病気でもむくみが現れる事があります。肝臓の機能低下により血液中のアルブミンというタンパク質の量が少なくなります。アルブミンは血管壁の浸透圧を調整する役割を持っているため、アルブミンが減少する事により水分が細胞と細胞の間に溜まってしまうことでむくみを引き起こします。
腎疾患
腎臓の異常で大量のタンパク質が尿から排出されてしまうネフローゼ症候群でもむくみを生じる事があります。初期に目の周りやまぶた、顔、足に強いむくみが生じます。重症化すると胸や腹に水が溜まるといった症状が現れます。低タンパク血漿を引き起こすためむくみ以外にも、尿の異常などの症状が現れます。
内分泌系疾患
ホルモンを分泌する内分泌系の病気でむくみを生じるのがクッシング症候群です。コルチゾールという、副腎から分泌される血圧を調整するホルモンが過剰に分泌されることで、顔が満月のようにむくんでしまう満月様顔貌や、手足は痩せているのにお腹や顔が太ってしまう中心性肥満、高血圧などの症状が現れます。
その他にも上大動脈が閉鎖する上大静脈症候群やバセドウ病や橋本病といった甲状腺疾患でもむくみを生じる事があります。
症例1
20代 女性
これから半年間に結婚式が6回控えており、久しぶりに会う友人も多くキレイな自分で再会したくて美容鍼を希望。
毎朝の顔のむくみが気になっており、特に顎周りをシャープにしたい。
他にも、肌荒れ改善、肌のトーンアップ、を希望
通常の眼科コースと交互に治療していく、治療頻度は週に1回、美容張りは月に2回。
当院の施術
元々眼精疲労で通院されている患者様のため顔周りの鍼に慣れていたので、表情筋や顎回りの筋緊張が強い筋肉の緊張緩和と血行促進。また、フェイスラインをしっかり上げる、溜まっている老廃物が流れていく道を作る、お肌のターンオーバーを促進させるために表情筋、顔周りの経穴に刺入し治療しました。
◇1回目◇
治療前と治療後のお顔を鏡で確認していただきフェイスラインがスッキリし、顔のむくみが取れて小さくなったきがする。
◇2回目◇
前回と同様の変化と、眼の周りも眼科コースよりしっかり治療してもらえている気がして眼がらくになる効果も感じる。
◇3回目◇
朝起きて自分の顔のむくみが前よりも気にならなくなってきた。
◇4回目◇
天候の変化で頭痛が時々あったが、軽い痛みで済むようになった。顎のラインが細くなった。
◇5回目◇
肌の色が明るくなったように感じる、メイクの時間が前よりも楽しくなった。
症例2
60代 女性
◇症状◇
顔の浮腫み、眼の下のたるみが気になり当院を受診。
数年前、別の鍼灸院で美容鍼を2回経験。
慢性的な眼精疲労もある。
◇当院の治療◇
全身の循環を良くするため、手足・体幹への軽い施術と、首肩周りを緩める刺鍼、眼の周りへ鍼通電での施術を行った。
・1回目
施術後、眼がスッキリした感覚。
・2回目
前回治療の翌朝、むくみがなくなった。
・3回目以降
維持するため2週間に1回の治療を継続している。
清水大地

資格
はり師
きゅう師
2008年
鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む
2011年
おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年
中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年
渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年
三軒茶屋α鍼灸院を開院
当院の歯痛に対する治療は、鎮痛目的の鍼治療と痛みによって乱れている自律神経のバランスを整える自律神経調整療法です。

以前、中国では鍼で麻酔の効果を引き出して手術が行われたことがあるほど痛みを抑制させるのに鍼は有効です。歯痛に対する鎮痛治療で有効なツボは、頬にある『頬車』『地倉』や上肢にある『合谷』や『曲池』です。それらのツボに鍼を刺してさらに鍼に電極を繋いで低周波を流すことでさらに鎮痛効果が望めます。

また、施術に入る前に自律神経測定器で自律神経の状態を把握した上で施術に入ります。痛みは交感神経を過亢進状態に導き、自律神経の乱れの原因にもなります。それを放置していくと不眠症やうつ病も併発しかねませんので、しっかり治療して行く必要があります。
その他にも交感神経過亢進状態が続いてしまうと、筋肉や血管は収縮して血流が悪くなり、痛みの物質はそこに留まりやすく、痛みが継続する原因ともなってしまうのです。痛みはさらに交感神経を過亢進状態にもっていくため、痛みの悪循環を引き起こしてしまっている可能性があるのです。
自律神経の状態を整えることでそれらの痛みの悪循環を断ち切る必要があるのです。

歯痛に対する治療ですのでもちろん頬や側頭部など歯周囲の施術を中心に行いますが、自律神経の状態を整えることや首肩の筋緊張を取り除くなど全身的な施術も行っていきます。
東洋医学では、五臓六腑の『胃』『大腸』『腎』が深く関係していると言われています。特に『胃』の機能が低下してしまうと上の歯が、『大腸』の機能が低下してしまうと下の歯に影響を及ぼすと考えられています。
また、東洋医学では歯を『骨余り』と呼びます。骨の成長に携わるのが『腎』ですので、『腎』の機能低下は直結して歯に現れることが多いのです。
しかしながら、腎は先天の精と言われ、年を重ねるごとに年々機能は低下傾向にあるのは仕方ないことです。『肝腎同源』という言葉もあることから肝の機能低下は腎にも影響を与えるので、注意が必要です。
40代 女性
数ケ月前から歯の痛みを感じて歯科を受診したが、虫歯などは見つからなかった。痛みがあまりにもひどい場合は痛み止めを飲むように処方されたが、それでも痛みは引かなかった。噛み合わせが悪いということも指摘されて夜寝る間にマウスピースをつけて寝るように指導されたが、それをしても歯の痛みは軽減されなかった。歯の痛みがひどい場合は、その痛みが波及するように頬やこめかみ辺りが痛くなり、肩も凝ったように感じて仕事に集中できなくなってしまった。
どうにかして痛みを軽減させたいということで当院にご来院されました。
当院の治療
痛みを感じる少し前から職場環境の変化による人間関係のストレスを感じていたということで自律神経もなにかしら痛みに関係している可能性があるので自律神経測定器を用いて自律神経のバランスもチェックしていきました。また、触診の結果首肩の筋肉にもはりがみられた。
自律神経測定器の結果、交感神経の活動が過亢進気味でバランスも乱れていたので自律神経のバランスを整える治療、首肩のコリをとる治療、歯周囲の痛みが強く出てる部分に鎮痛目的の鍼通電療法を行っていきました。
◇1回目◇
治療後、歯の痛みは少し軽減したかのように感じたが、半日ほどするとまた痛みが戻ってしまった。
◇2回目◇
歯の痛みはまだ強いがこめかみなどの周りの組織の痛みは軽減された
◇3~5回目◇
首肩のコリもだいぶ取れたように感じた。以前は歯の痛みを常に感じていたが、気にならない時も出てきた
◇6~8回目◇
痛みが徐々に軽減されて8回目の治療が終了後、ほぼ痛みが消失されたということで治療を終了した。
症例②
40代 男性
30代の頃に虫歯になってその原因が親知らずということで親知らずを抜いた。その後から右の奥歯の方が常に鈍痛がするようになってしまった。歯医者でみてもらっても特に異常がないということでずっと放っておいた。その痛みが最近変わり始めてズキッと鋭い痛みがふとした時に走るようになってしまった。
病院で痛み止めを処方してもらったが、効果がなくふとした時に痛みが走る。
治療
歯の痛みのため頬や頸部の筋肉はとても緊張していて硬くなっていました。自律神経の状態も交感神経の活動が高く、体から力が常に抜けない状態でした。まず自律神経の調整治療を行った後に頸肩の筋緊張をとってから次に頬部に鍼通電療法を行っていきました。
◇1回目◇
治療後は痛みが軽減。次の日には痛みがまた戻ってしまった
◇2回目◇
2回目の施術の後は痛みの軽減が3日ほど続いた。
◇3回目◇
鋭いズキッとした痛みは感じなくなった。体の力も抜けたように感じて睡眠の質も良好
◇4回目◇
鋭い痛みが消えて前から感じていた鈍痛を感じるようになった。
◇5回目◇
5回目治療後から鈍痛も感じなくなってほぼ痛みを感じることはなくなった。
症例③
30代 女性
2ヶ月くらい前から左下の歯が痛み始め、最初は気にしていなかったが、1週間前から急激に痛みが激しくなってきた。
特に夜間痛が酷く、夜眠れない程痛む。食事をするときも痛みのせいで常に緊張しており飲みこむのもつらい。
歯医者にも行ったが、異常なしと言われて痛み止めをもらったが、もうすぐなくなってしまうし、昨日飲んだときは効きめが薄くなってきたので、解決する方法を探していたらここのホームページを見つけた。
鍼は初めてだが、改善するなら多少痛くても耐えられる。
当院の治療
自律神経測定器で測定したところ交感神経が優位の状態になっており、ストレス値も高い測定結果がでました。
痛みのため無意識で常に嚙みしめており咬筋も緊張していましたので、顎、頬周りの局所治療と、自律神経調節治療をおこないました。
治療頻度は週2回
治療経過
◇1回目◇
リラックス効果はあったが痛みは変わらない。
◇2~5回目◇
回数を重ねるごとに顎周りの筋肉が柔らかくなっているのを感じる。
◇6回目◇
痛みで夜に起きる回数が減った。治療頻度を週1回に変更した。
◇7~10回目◇
激しい痛みがほぼ出なくなり、少し響くような痛みが残っているが最初に比べてかなり楽になった。
◇11回目◇
日常生活に支障が出ないくらいに回復した。
症例④
20代 男性
数年前に近所の歯科でむし歯の治療をしたあとから、歯茎から刺すような痛みが発生し、病院に受診し検査をしたところ、三叉神経に傷をついているという診断を受けた。歯科医では虫歯の治療のため神経を抜く治療を行ってその日の夜から痛みが発生したため何か関係していると可能性もあるが、はっきりとした因果関係は不明のままといわれた。
数年から少しずつ痛みは落ち着いてきているが、常にうずくような痛みや、時折起こる電撃痛に悩まされている。
特に朝の起床時と終業後の夜の時間帯が一番気になり日中は仕事に集中しているためか、痛みが軽減する。
病院では精神安定剤や抗不安薬を処方され服薬している。他の方法を試したいと思い当院を受診した。
仕事はデスクワークで首肩の慢性化した凝りは常に気になるが、ストレスに対して弱いためちょっとしたことでくよくよ落ち込んでしまう。また痛みに対してもすごく敏感なためちょっとしたことが気になってしまう。
当院の施術
まずお身体の状態を確認していきました。
首肩周辺の筋緊張は強く、力が自然と入ってしまうような筋肉の硬さが目立ちました。
また、顎周りの筋肉も硬直し、日常的に無意識にくいしばりをしているような印象がありました。
うつ伏せで背部兪穴への刺鍼、首肩の筋緊張を緩めるために金幾の硬結に直接鍼で刺激をしていきました。
次に仰向けで、自律神経の調節を目的とした施術、鎮痛を目的とした施術も同時に行っていきました。
非定型歯痛とは、虫歯や歯の損傷がないにもかかわらず、歯の痛みを引き越してしまう疾患です。歯科に行っても原因が特定されずに持続的な歯の痛みに悩まされます。
いろいろな歯科をまわり、原因が特定されないため精神的ストレスも大きく特に40代女性に多く発症します。
痛みの程度は人によって様々で場所も局所的なものからそれが波及して顔全体に痛みを感じる場合もあります。
下記のような症状がある方は非定型歯痛かもしれません。
・虫歯の治療をしたのに歯がまだ痛み
・冷たい物が歯にあたっても痛みが増強しない
・CTやMRIの検査を受けたが原因が特定されない
・痛みが持続的で数週間や数カ月にわたって痛む
・歯周囲の痛みが波及して顔全体が痛む
・麻酔やロキソニンなどの痛み止め薬が効かない
・いくつかの歯科で治療を行ったが痛みが軽減しない
・痛みが歯から違う歯へと転々とする
このような特徴があります。非定型歯痛は、専門医が少なく非特定歯痛の診断はかなり難しいのが特徴です。

歯痛を起こす原因は、虫歯か歯周病が原因ですが、その他にも様々なものがあります。
歯根膜痛
歯ぎしりや日々の食いしばりによって歯を支える歯根膜という組織が炎症を起こしてしまいます。現代は、パソコン作業中などで集中している時に自然と歯を食いしばっていたりと歯根膜痛で悩まされている方も増えています。
三叉神経は顔面部や歯の感覚を司っているため三叉神経の異常が歯の痛みとしてあらわれる場合もあります。痛みの特徴として電気が走ったかのように鋭くズキッと痛みます。
歯周囲の筋肉異常による歯痛
食事などで歯をかみしめる際に働く筋肉として左右の耳の上にある側頭筋や左右の頬に分布する咬筋などがありますが、それらの筋肉が原因で歯痛となる場合もあります。側頭筋や咬筋が原因によって起きるは三叉神経の痛みと違って鈍い痛みで比較的持続的な痛みをていします。
偏頭痛・群発性頭痛からの歯痛
偏頭痛や群発性頭痛から歯痛に波及する場合もあります。頭痛により三叉神経や顔面神経が過敏となって異常をきたしている場合に歯痛が起こりやすくなります。
心疾患による歯痛
関連痛といって心臓に疾患がある場合に肩や背中に痛みが出ることはよく知られていますが、心疾患の関連痛は歯にも痛みを発生させてしまう場合もあります。
腫瘍による歯痛
顔面部などに腫瘍や動脈瘤ができている状態で歯に痛みを発生させてしまう場合があります。
ストレスによる歯痛
痛みの経路はまだ科学的にすべて解明されているわけではありません。ストレスがどのように身体に影響を与えて痛みを引き起こしてしまっているのか、わかっていない部分も多いですが、肉体的及び精神的ストレスによっても歯痛の原因となる場合もあります。
非特定歯痛の原因はいまだ解明されておらず、原因不明とされていますが、精神的ストレスと脳の中で起こっている痛みの伝わるメカニズムの障害という説があります。
精神的ストレス
精神的ストレスによって自律神経が乱れて痛みの物質が歯に溜まって滞っている状態によって歯痛が引き起こされている場合があります。ストレスを感じると血中のカテコールアミンの量が増加しては周囲の血管が充血して歯痛が引き起こされるという説もあります。
また、現代では精神的ストレスによって自然と歯の食いしばりが多いということが知られています。歯を食いしばる事で頬や側頭部の筋肉が過緊張状態となりそれが影響して歯痛の原因となる場合もあります。
歯痛に限らず近年では、歯科領域の症状と精神症状との相関関係が注目されており、歯科心身症とも呼ばれています。日本歯科医師会では6つの症状を歯科心身症と定義しています。
・歯科恐怖症
過去に歯医者で受けた痛みなどのトラウマにより、治療を受けないといけない状態にもかかわらずに治療を受けないで放っておいてさらに状態が悪化してしまいます。実際に無理して歯医者で治療を受けようとすると、過呼吸やパニック発作を起こしてしまうこともあります。
・かみ合わせの異常
実際にはのかみ合わせに異常がないのにもかかわらずにかみ合わせが悪いために体にさまざまな悪影響が出ていると思い込んでしまいます。歯には特に異常が見られないため歯医者では治療が施されずに体の状態がさらに悪化することもあるようです。
・顎関節症
精神的ストレスや疲労感から歯を食いしばったり、寝ている最中に歯ぎしりを起こしてしまい、顎にある歯を食いしばる筋肉に異常をきたして痛みなどの症状が出てきます。
・口腔内セネストパチー
口の中に特に異常が見られないのにもかかわらずに口の中の異常感や痛みを訴えます。口腔内セネストパチーでも精神的ストレスなどのこころの状態が関係していると言われています。
脳内の痛みの伝達障害
歯の痛みが脳に伝わり、脳が痛みを感じる間に何かしらの異常が生じて歯痛が継続して感じられる場合があります。
そこで重要な脳内物質として挙げられるのがセロトニンです。脳内セロトニンの役割は多岐にわたり、生体リズムや睡眠、体温調節や不安感の抑制などがあります。脳内のセロトニンが不足するとうつ病や睡眠障害に患いやすいということは広く知られていますが、脳内セロトニンは痛みの伝達にも影響を与えます。
脳内セロトニンは疼痛を抑制させたり、または疼痛を促進させたりします。その過程で脳内セロトニンの痛みの伝達に何かしらの不具合が生じて痛みを持続的に感じている可能性もあります。
当院の耳鳴りに対する治療目的は、まず第一に鍼灸治療を施すことにより全身の調整を図り、自律神経のバランスを整えることです。鍼灸治療は、交感神経を抑制し副交感神経の働きを促すばかりでなく、双方の神経の活動量を高めて自律神経のバランスを整えることが研究結果でも出ています。
また内耳の血流不足を改善するという点から頸肩部周辺や耳周辺の経穴に鍼を刺して電気を流します。当院独自の治療選穴により高い治療効果が出ております。耳周辺の治療穴として「翳風」「耳門」「聴会」「聴宮」などの経穴を用いてその方の状態に合わせて首や頭の経穴を決めます。
めまいは東洋医学的に診ると「腎」の不調が原因で発症すると考えられているので、鍼灸治療を用いて経穴を刺激することで「腎」の機能を活性化させます。
また過度な身体的・精神的ストレスは、自律神経を乱して耳鳴りの原因となります。さらに耳鳴りがストレスとなり、睡眠障害やうつ病などにかかりかねません。
そこで当院では、東洋医学の特徴である全身を診て治療することにより全身をリラックス状態へと導き、交感神経の過亢進を抑制して過度なストレスを和らげます。
また身体全体の調子が上がっていくことも期待でき、実際に当院でも耳鳴りの治療で「目が疲れなくなった」「便秘が解消した」「ゆっくりと体が休められ、熟睡できた」などといった声が数多く聞かれます。東洋医学では局所的に診るのではなく、全体的に診ることで自然治癒力を高めるといわれ、様々な効果が期待できます。

耳鳴の鍼灸治療効果は、論文としても報告されています。
明治東洋医学専門学校 鍼灸学科
『耳鳴に対する鍼治療の効果;症例集積による検討』
この研究では、耳鳴り患者46症例の内鍼治療を5回以上継続できた31症例について分析されています。耳鳴り症状で悩んでいる期間は、1ヶ月以上が81%を占めて、10年以上の方も16%占めていました。鍼治療の間隔は週に1回を5回単位の間隔で行い、鍼治療終了時にVAS(Visual Analogue Scale )や自覚的表現検査などで評価していき、頭頚部の圧迫時に耳鳴りが変化した6症例では全例で改善がみられたとのことです。頭頚部圧迫時に耳鳴りが変化しなかった場合でも改善57%、不変14%、悪化29%でした。
首回りの筋緊張の緩和は耳鳴り改善では特に重要かもしれません。
海外での耳鳴りに対する鍼治療のエビデンス研究
海外でも耳鳴りに対する鍼治療の研究報告があり、症例集積研究で鍼治療によって自覚症状が軽減して、耳鳴りの感じる音が軽減されたという報告があります。
2006年のブラジルの研究では、76例の耳鳴り症状の患者さんに頭鍼を行ったところ主観的な耳鳴り症状が軽減されて鍼治療が有意に効果があったと報告されています。
また、2007年の中国の研究でも90症例の耳鳴り患者さんに対して20分間の鍼治療を30回行ったところ薬物療法よりも有意に効果があったと報告されています。
その研究では、鍼刺激によって耳音響放射()が変化すると報告しています。耳音響放射とは静かな場所で誰しもが聞こえる単調な高音のことで生理的耳鳴りとも言われます。
耳音響放射は内耳から発生する音だと知られており、それらが変化したということで鍼刺激が内耳の外有毛細胞に影響を及ぼして、内耳機能を制御させることで耳鳴りが軽減されたと考えられています。
鍼治療は耳鳴りの発生源である内耳やストレスなどで機能が乱された中枢に作用して耳鳴りの有用な治療方法となることが示唆されています。
※参考文献
『鍼灸臨床最新科学』
医歯薬出版株式会社
東洋医学では、五臓六腑の「腎」と耳が深い関係にあると言われています。
「腎は耳に開竅する」と言われており、聴覚が東洋医学でいう腎臓と深いかかわりがあるということを示しています。
東洋医学の「腎」は、西洋医学でいうそれとは違った役割を持っています。
東洋医学の「腎」の役割は、主に生長・発育・生殖・水液代謝を主ることです。その中でも腎の精気は、聴覚と関係が深く、多ければ聴覚機能は正常に働き、逆に少なければ聴覚機能は減退してしまいます。
腎の精気は、年を重ねるごとに減少していく傾向にあり、高齢者の聴覚は衰えていきます。
また腎の水をつかさどるという役割は、耳鳴りにも影響を及ぼします。耳鳴りは耳の中のリンパ液が関係していることが多いことから、腎の水をつかさどる(体液代謝全般に対して腎が根本的な調節作用を行う)という機能が減退していると考えられます。
耳鳴り 渋谷区 男性 40代
・症例
2週間前より突然の耳鳴り・聞こえづらさを訴えて、耳鼻科を受診。
ステロイド剤・血流改善薬・筋弛緩剤などを処方されたが、一向に改善されず、一週間後には寝つきが悪い・仕事もやる気にならない・常にイライラしているなどの精神的な症状も出てきたとのこと。
心療内科も受診して薬を処方してもらっている。
・経過
◆1回目
耳鳴り少しおさまり、耳の詰まった感じも軽減。
◆2回目
耳鳴りが少しずつおさまってきた。
◆3回目~10回目
症状あまり変わらず、良くなったり悪くなったりしている
◆11回目
耳鳴りまだ気になるが、寝つきもよく不安感がなくなってきた。
◆12回目~16回目
症状だいぶ軽減。まだ仕事などで忙しかったり、イライラしたことがあると耳鳴りを感じることがある。
◆現在も通院中
・考察
この患者さんは、仕事も忙しく、家庭内でもストレスを感じていたため普段から寝つきが悪かったり、全身の倦怠感などもあったとのこと。
当院の自律神経測定器で自律神経の状態を測定したところ交感神経が優位な状態でした。
全身の自律神経を整える治療を施し、耳鳴りの治療もすることで治療効果をえられたと考えられます。最初の一か月間は週に2~3回来院していただきました。
症例2
30代 女性
産休が終わり、久しぶりに職場に戻って仕事をしている。だが、仕事、育児、家事でキャパオーバーになってしまい、心身共に限界だったのか耳鳴りが止まらなくなってしまった。昔も疲れが溜まっている時や、体調不良になると耳鳴りがする時はあったが、長くても1~2週間したらいつのまにか治っていたのであまり気にしなかったが、今回は1ヶ月以上続いているのと、症状も以前に比べると酷くなっていると感じて来院。
ずっと高い音がなっていて酷い時は頭が痛くなることもある。
まだ子供も小さく世話をしないといけないので夜もゆっくり眠れないので、疲れもとれない。
当院の治療
自律神経測定器で測定を行ったところ、夕方の時間に測定したのですが、交感神経が優位な結果が出ました。正常な状態では、活動する時間帯で交感神経が優位に、寝る時間が近づく夕方以降は副交感神経が優位になります。ですが検査の結果、かなり自律神経の乱れが確認できました。
当院の治療と致しまして、お身体の疲労と自律神経の乱れが深刻でしたので、疲労回復に効果のある経穴への刺激と自律神経の調節をメインで行いました。
治療経過
◇1~6回目◇
身体は楽になるが耳鳴りは変化なし
◇7回目◇
寝るときにずっと鳴っている音が小さくなった。
◇8回目◇
日中はほぼ気にならないくらいの音に変わった。
◇9回目◇
一番音が大きかった夜も気にならなくなった。
◇10回目◇
日常生活で困らないくらいに改善した。
症例3
50代 女性
◇症状◇
エステにてナノカレント・インキュアラジオ波・強いマッサージを受けた後、高音の耳鳴り発症。
耳鼻科を受診したところ高音域の聴力が少し落ちていた。末梢神経障害の診断を受け、メコバラミンとアデホスコーワを処方された。
薬を服薬して耳鳴りは少し落ち着いたが、当院受診前日の飲み会で症状が悪化。発症後約3週間で当院を受診。
◇当院の治療◇
発症原因から電気治療は抵抗があるため鍼とお灸のみの施術を希望。
無意識に全身緊張している状態。
首肩周りと耳、アゴ周りを緩め、全身の緊張をとるよう自律神経調節を目的として手足末端のツボへ施術を行った。
・1回目
施術後、全身の緊張感が抜けた。
・2回目
前回治療の後、耳鳴りが大きくなったが、翌朝には落ち着いた。
・3回目
耳鳴りは鳴っているが、気にならない時間が増えている。
発症時の耳鳴りから7割ほど改善されている。
・4回目
耳鳴りはゼロではないが、こんなものかなと気持ちも落ち着いている。
症状が落ち着いたので治療終了とした。
耳鳴りとは、体の外に音源がないのにも関わらずに耳の中や頭の中で音がしているように感じることです。
日常的に誰もが経験する耳鳴りとして、飛行機に乗った時や高いビルにエレベーターで上った時などに耳がキーンとする・静かな場所にいるとシーンと聞こえてくるなどがあります。
誰もが経験することですが、耳鳴りで悩んでいる方は、そういった音が常に聞こえていたり、耳の中の炎症や腫瘍などにより音が大きく聞こえたりします。
そして耳鳴りで悩んでいる方の多くは、その音をストレスに感じて、眠れなくなったり、うつ病にかかってしまったりと耳鳴りの症状ばかりでなく様々な症状に悩まされている方がほとんどです。
耳鳴りには大きく分けて二つのパターンがあり、自分にだけ音が聞こえる自覚的耳鳴りと他の人にも音が聞こえる他覚的耳鳴りとがあります。
自覚的耳鳴り
体の中にも外にも音源がなく、耳鳴りが他の人には全く確認できず、本人にしか聞こえない耳鳴りを自覚的耳鳴りといいます。
耳鳴りの症状で悩んでおられる方の大半はこの自覚的耳鳴りといわれています。耳鳴りの音は、人それぞれで「セミが鳴いているような音」「リンリンと虫が鳴いている音」「ブーンといった低い音」など様々です。
自覚的耳鳴りの多くは、耳の構造(外耳・中耳・内耳)や音が脳に伝わるまでの過程で問題があるために起こることが多いです。
他覚的耳鳴り
耳鳴りの音が他の人にも確認できる耳鳴りを他覚的耳鳴りといいます。
他覚的耳鳴りの場合は、音源が特定されることが多く、脈の鼓動と共に拍動音が聞こえる場合や呼吸をするたびに「スー、ハー」と聞こえます。
音源がはっきりしている場合はそれを取り除けば、治るわけですから手術などの処置をすれば耳鳴りが聞こえなくなる場合が多いです。
耳には、平衡感覚をつかさどる器官と聴覚をつかさどる器官があるため、耳鳴りの症状と併発して、難聴とめまいの症状も出る場合がほとんどです。
耳鳴りはストレスが原因で生じる場合も多く、耳鳴りを感じ始めたら体の重要なシグナルだと受け止めて早めの対処が重要になってきます。
難聴と耳鳴りとの関係
難聴と耳鳴りが併発することが多いことが知られています。その原因としては、内耳の音を電気信号へと変換させて脳にその信号を送り届ける発信点である有毛細胞が何らかの不具合で音が正常に脳に送り届けることができずに耳鳴りとなってしまったり、音が聞こえづらくなるためです。
特に高齢の方は、老人性難聴といって耳が遠くなることが多いですがそれは内耳の有毛細胞の機能が低下して音が脳に伝わりにくくなってしまっている状態です。そのような状態ですと脳は音が聞こえないなと音信号への感度を上げようとします。誰しも周りに音がない状態ですとキーンと音が鳴っていると感じたことがあるかと思いますが、その状態が高齢の方の場合常態化してしまい老人性耳鳴りを発症する危険性が高くなります。よって老人性難聴と老人性耳鳴りは併発して起こることが多くなってくるのです。

耳鳴りの原因は、様々なものが挙げられており、原因を特定できない場合も少なくありません。耳鳴りの原因を特定するには、どういった音がするのか・どういったタイミングで起きるのか・その他の症状があるかということが重要となってきます。
なぜ耳鳴りが発生するのかははっきりとは分かっていませんが、耳鳴りを引き起こすほとんどの原因が内耳の問題だといわれています。
また、脳腫瘍や聴神経腫瘍、脳動脈瘤、高血圧、動脈硬化、糖尿病などによっても耳鳴りが引き起こされる場合があるため耳鳴りを感じたらすぐに耳鼻咽喉科や内科を受診する必要があります。
突然発症する耳鳴り
耳鳴りの多くは難聴を伴う場合が多く、突然耳鳴りや難聴を感じたら突発性難聴や外リンパ腫の可能性があります。
徐々に発症する耳鳴り
徐々に感じる耳鳴りとして加齢に伴う老人性の場合や自律神経の不調によって起こる場合があります。特に65歳以上の高齢者は30%以上の方が耳鳴りを感じているとも言われています。
耳鳴りが強くなったり弱くなったりする
耳鳴りが強くなったり弱くなったりする場合にメニエール病の可能性があります。
メニエール病は、耳鳴りのほかに難聴やめまいも感じる場合が多く、めまいの症状が強く出て耳鳴りがあまり気にならないことも多いようです。
しかし、めまいの症状がおさまった時に耳鳴りの症状を強く感じて、不眠症やうつ病など様々な症状に繋がることも少なくありません。
頭を動かすとコロコロと耳鳴りがする
じっとしている時は、音がしないのに頭を動かすとコロコロと耳鳴りがする方は、耳の中に耳垢や砂、小石などが外耳道に入りこんでいる可能性があります。耳鳴りの他に音が聞こえづらい・耳が詰まったように感じることもあります。
耳鳴りを発症した場合すぐに耳鼻科などで検査を受けて原因を特定する必要がありますが、耳周りや脳の腫瘍など検査で調べて分かる場合とわからない場合があります。当院にご来院される方の多くの場合は後者にあたり、耳鼻科で検査を受けてもわからない方がほとんどです。
そのような方に多く見られるのが自律神経の乱れや首周りの過度な筋緊張(主に胸鎖乳突筋)が原因です。自律神経測定器で計測すると交感神経が過亢進状態であったり、逆に副交感神経が過亢進状態の場合もあります。二つの場合に言えるのが自律神経のバランスが悪いということです。自律神経が乱れると血流が悪い状態と逆に血流が良すぎる場合とがあり、言うなれば血流が安定しない状態が続きます。首周りの筋肉が過緊張状態が続いている場合も耳への血流は不安定な状態が出やすくなってしまうのです。こういった方々たちの場合、症状は耳鳴りだけにととどまらずに寝つきが悪いや睡眠が浅い・頸肩こりや痛みなどの症状を訴える場合も多くあります。
・肩の痛みについて
・耳鳴りとストレスとの関係
耳鳴りとストレスは深い関係にあると言われています。前述通り耳鳴りは自律神経との関係が深いですが、その自律神経との関係が深いのがストレスなのです。特に現代はストレス社会とも言われ、ストレスがとても多くかかる時代とも言われます。ストレスは、身体的・精神的なものが挙げられますが、仕事や家庭でので人間関係のストレスの他にも騒音や空気汚染・寒暖の変化・食品添加物・パソコンなどの異常な光なども体はストレスとして受け止める場合もあります。そういったストレスが引き金となって耳鳴りとなってしまうのです。
自律神経には交感神経と副交感神経の2つがありますが、現代社会では交感神経の活動がより活発な人が多い印象を受けます。交感神経は、血管を収縮させて体を動かす活発的な行動をする際にはとても有効な神経ですが、その状態が長く続いてしまうと内耳や脳の血流の状態に異常をきたしてしまう場合があるのです。それが耳鳴りの原因となるとも考えられているのです。
そして耳鳴りの症状が出てしまうとその音を身体は異常な騒音と感じてしまいさらに自律神経を乱してしまう悪循環を生んでしまう危険性があります。だからと言って現代社会を生きていく中でストレスを減らしていくことは容易なことではありません。そこで当院では、自律神経測定器を用いて自律神経の状態を把握したうえで自律神経を整える施術を行い耳鳴りの改善を行っていきます。もちろん、自律神経を整える施術の他にも耳鳴りに関する東洋医学的に重要なツボも持ちて施術をしていきますので高い施術効果が実感できるのです。
清水大地

資格
はり師
きゅう師
2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む
2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院
肉離れとは筋膜や筋繊維の損傷や断裂した状態を意味します。
特に太ももの筋肉やふくらはぎといった、大きな筋肉にみられることが特徴です。受傷時に「急に力が抜けた」「バキッと音が鳴った」などの訴えもあります。
また、肉離れとは俗称で医学的には「筋挫傷(きんざしょう)」と呼びます。

運動中のジャンプやダッシュ動作、急な切り返し動作など、筋肉の瞬間的な収縮が過度に行われることで、筋肉や筋膜が急に引き伸ばされて損傷します。
しかし、その背景にはオーバーユース、筋肉の柔軟性の低下や筋肉の疲労、筋力不足、加齢、ウォーミングアップ不足、脳から筋肉への指令系統(運動神経)の不調和、関節運動の不安定、ミネラル不足、体の冷えなど様々な要素が関与しています。
・筋肉の過緊張
筋肉にはゴムのように伸びたり縮んだりする作用があり、それによって関節を動かし、運動時の出力を上げています。ところが、疲労やストレッチ不足などが原因で筋肉が過度に緊張していると、古くなったゴムのように切れやすくなってしまい、肉離れのリスクが高くなります。
・水分不足
体にはいくつものミネラルが存在していますが、汗をかく水分不足に陥ってしまうと体内のイオンバランスが崩れ、筋肉がつりやすくなってしまい、それが肉離れにリスクが高くなります。
・冷え
冬場やクーラーの風が直接当たるなどして体が冷えていると、血流が悪化し筋肉が硬くなりやすい状態になっています。筋肉が硬くなると外力により筋繊維が断裂しやすく肉離れを起こしやすくなります。
損傷を起こした筋肉の痛みと圧痛が主な症状です。痛みは、伸ばした時(伸長痛・ストレッチ痛)や力をかける時(収縮時痛)に強く出ます。
そのため、ももやふくらはぎに肉離れが生じると、重度の場合、体重をかけることで痛みが強くなり、うまく歩くことができなくなってしまいます。
また、重症度の肉離れを起こすと、見た目の変化を伴うこともあります。例えば断裂した部分がへこんだり、内出血を伴ったりすることがあります。また、肉離れによる腫れが大きい場合、血行が悪くなることで患部がしびれるコンパートメント症候群がみられることがあります。重度のコンパートメント症候群では、筋肉の壊死を引き起こすことがあり注意が必要です。
肉離れは普段からストレッチを行うなどして予防に努めることが重要です。
・ウォーミングアップをしっかり行う
運動前にはウォーミングアップを行い、筋肉を温めておきましょう。
・運動後はストレッチを行う
スポーツ終了後のクールダウンをしっかり行うことで筋肉に疲労が残りにくくなります。

肉離れを起こしてから48時間以内はRICE処置が有効です。
・R:Rest(安静)
肉離れは筋繊維が断裂しており、動かしてしまうと内出血がひどくなってしまいます。なるべく患部には体重をかけず動かさないように安静を保ちましょう。
・I:Ice(冷却)
患部を氷嚢などで冷やしましょう。15~20分ほど冷やしたら一度様子を見て、痛みや腫れが続くようであればさらに冷やしましょう。
・Compression(圧迫)
患部を弾性包帯などで固定し、炎症による腫れを抑えましょう。※あまり強く圧迫してしまうと血流が悪化してしまうため注意が必要です。
・E:Elevation(挙上)
可能であれば患部を心臓よりも高くし、炎症の拡大を抑えましょう。
診断
問診、診察、エコー(超音波検査)、CT(コンピューター断層診断)、MRI、レントゲンなどの画像診断などによって状態を確認します。肉離れ、剥離骨折の有無、軽傷・重症の判断を行います。
肉離れ重症度の分類
・Ⅰ型:出血所見が特徴である軽傷型
・Ⅱ型:肉離れの典型例で筋腱移行部、腱膜の損傷が特徴の中等 症型
・Ⅲ型:腱性部の断裂や腱付着部での裂離損傷といった重症型
受傷直後は、RICE処置で対応します。RICEとはRest(安静)、Ice(患部の冷却)、Compression(圧迫)、Elevation(挙上)です。適切なRICE処置を行えばその後の治療も良好な経過をたどります。
肉離れは基本的に保存療法とその後のリハビリによる治療が中心となります。痛みが強く荷重歩行が困難な時にはギプス固定や松葉杖を用いて免荷(めんか:体重をかけないこと)をすることもあります。
また、ストレッチ痛の強いⅢ型に関しては手術療法も考慮する必要があります。

当院では肉離れの早期回復と再発防止の為の施術を行っています。炎症の強い急性期には必要であればアイシングを行い、患部やその周囲のツボに鍼やお灸で刺激を与え炎症を抑える作用を促し、損傷した筋肉を改善させるための施術を行います。
また、肉離れの周辺の筋肉が凝り固まり違和感を覚えたり痛みの原因になることがありますが、この筋肉のしこりも鍼やお灸の刺激で筋肉の柔軟性を高めたり血流を良くすることで取り除くことができます。
慢性期では、根本的治療として全身の筋肉のバランスを整え肉離れの再発を防ぎます。また、筋肉の血流改善と組織の修復促進のため患部やその周囲のツボを用いて施術を行います。
症例
40代 女性
症状
3日前に自宅でトレーニングしていたらふくらはぎから変な音がして急に息ができないくらいの痛みがふくらはぎにでた。その場で冷やし、応急処置はしたが歩くことが難しい。病院に行く前に少しでも楽になりたいので来院。
当院の施術
筋肉の炎症と緊張が強く、少しでも動くと痛みがあるようでした。
特に痛みの強いふくらはぎから大腿四頭筋までの筋肉に鍼と電気で刺激をあたえて筋肉の血流改善をし、筋肉細胞の修復を速める事を目的とした治療をうつ伏せで行い、仰向けでは自律神経を整えて身体全体の自然治癒力を高め、回復を手助けする効果のある治療を週に2回行いました。
経過
◇1回目◇
治療直後は変化なし。
◇2回目◇
痛みと腫れはまだあるが、軽減してきた。
◇3回目◇
炎症反応が強くなり、痛みが戻ってきた。
◇4回目◇
前回の痛みがかなり良くなった。少し歩けるようにまで回復した。
◇5回目◇
一気に痛みがなくなり、ゆっくりであれば歩けるようになった。
◇6回目◇
痛みはほぼなくなり、日常生活に支障がなくなった。
これからは再発防止と体のメンテナンスとして週に1回のペースで通いたい。
症状2
40代男性
ジョギング中にふくらはぎにブチッという衝撃と共に激痛が走り、歩行困難な状態で来院。
初診時、患部に軽度の陥凹と皮下出血斑、強い圧痛が認められた。
当院の施術
回復力を高めるために自律神経を整える鍼を入れながら、患部にアプローチ。
初期は炎症の抑制と鎮痛を目的に、患部周囲の緊張の強い筋肉に置鍼を行い、安静を優先。
中期からは組織の修復を促すため、患部への電流パルスと、緊張が強い周囲筋への置鍼、灸を組み合わせ、血行改善
を図った。
後期は競技復帰を見据え、腰部や殿部など全身の連動性を整える調整に加え、患部へのストレッチ指導を実施。
経過
◇1回目〜3回目◇
通常歩行が可能となり、夜間痛も消失。
◇4回目〜6回目◇
軽いジョギングが許可できるまで回復した。
◇7回目◇
患部の硬結がほぼ消失し、関節可動域も正常に回復。
再発予防のためのセルフケア法を伝達し、本症例の集中治療を終了とした。働き盛り
の年代特有の筋疲労も背景にあったため、今後は定期的なメンテナンスへの移行を推奨して
いる。
味覚の感度が低下したり、消失したりする状態が味覚障害です。味覚は、噛むことで唾液と混ざった「味を持つ物質」を舌やその周辺にある味細胞(みさいぼう)という受容体で感知し、神経を通して大脳の味覚野に伝わることで認識されています。味覚障害はこのプロセスのどこかに異常が生じると発症します。

味覚障害の原因は不明な点も多いですが次のことが知られています。
・全身疾患の影響による味覚障害
糖尿病、慢性腎不全、内分泌機能の低下などの全身疾患で味覚障害が生じます。特に糖尿病では神経や血管が障害されるため、糖尿病の患者の約1/4に味覚異常が生じるという報告があります。
・口腔、のどの病気に伴う味覚障害
舌炎や風邪による咽頭炎等、口腔やのどの病気でも味覚障害が起こります。また、シェーグレン症候群など唾液分泌が低下し、口内が乾燥すると味覚障害をきたします。
また、喫煙も味覚に悪い影響を与えます。
・味を伝える神経の障害による味覚異常
鼓索神経は中耳を通るので慢性中耳炎がある場合味覚異常を生じることがあります。顔面神経麻痺の際に味覚が障害されることがありますが、これは鼓索神経、大錐体神経が顔面神経の枝であるからです。
また、頭部外傷や脳血管障害などにより脳の味覚中枢が障害されても味覚異常は生じます。味覚と共に嗅覚も障害されることもあります。
・薬剤による味覚障害
関節リウマチ、高血圧症、パーキンソン病、糖尿病等の薬の影響で味覚が障害されることがあります。
これらの薬剤が亜鉛や銅などの代謝に影響を与えると推測されます。投薬中止により味覚は戻りますが、回復に時間がかかることもあります。
・偏った食生活による亜鉛不足
味覚に異常が生じる原因として代表的なものは亜鉛不足です。体内の亜鉛が不足すると、味蕾の新陳代謝が十分に行われなくなって味覚障害が生じます。インスタント食品などに含まれる食品添加物は食品中に含まれる亜鉛が体内に吸収されるのを妨げると言われています。
・舌の表面の粘膜の異常
舌の表面には舌苔(ぜったい)という白い苔のようなものが薄くついています。これは舌の表面が剥がれたものや食べ物のカス、細菌、白血球の残骸などが溜まったものです。疲れたりストレスを感じたりすると舌苔が厚くなったり色が変わったりして、舌の違和感や味覚障害を感じることがあります。
・嗅覚障害による味覚の低下
風邪などで鼻頭まりを起こしている時に食べ物の味を感じなくなった経験はどなたにもあるでしょう。風邪、花粉症、鼻づまりなど、鼻疾患を伴う場合味覚の低下を生じる場合があります。
・心因性
うつ病やストレスを感じた時に味覚障害が起こることがあります。
ひとくちに味覚障害といってもその症状は様々です。
☆味覚減退・味覚消失
食べ物の味を感じにくくなったり、味を感じなくなったりします。
☆味覚過敏
食べ物の味が本来より濃く感じる
☆異味症
本当は甘いのに、苦く感じるなど違った味を感じる
☆自発性異常味覚
口の中に何もないのにもかかわらず、口の中が苦い、渋いなどを感じる
☆解離性味覚障害
ある特定の味(甘い)などが分からない
☆悪味症
何を食べても嫌な味がする
味覚障害になると、味覚が低下していることに気付かないうちに塩分や糖分をとりすぎて、生活習慣病を誘発する恐れがあることです。また、何より味が分からず食べる喜びが無くなってしまいます。
耳、鼻、口腔の診察と、問診で服用している薬物の有無や種類の確認や、採血をして血液中の亜鉛の値の計測、尿検査にて肝、腎機能検査なども行い、味覚そのものの検査としては電気刺激による味覚検査や味の溶液を用いた検査が行われます。
治療は原因によって治療法が異なります。
原因となる病気がある場合にはその病気の治療を行います。
亜鉛欠乏性味覚障害は亜鉛剤を内服します。原因不明の場合もこの亜鉛内服が有効なことが多いため同様の治療となります。薬剤性味覚障害は、原因薬剤の使用を中止したり、減量する必要があります。これに亜鉛剤の内服が付け加えられることもあります。頭部外傷や顔面神経麻痺の場合、神経障害に効果が期待できるビタミン剤や循環改善薬などが使われます。口内炎や口の渇きが酷い場合などは
味覚障害に対する鍼灸治療では頬周りがあご周りの味覚障害に効果のあるとされるツボを主に用いて施術を行っていきます。
また、風邪や鼻炎などで鼻詰まりが起こることで嗅覚が低下することで味覚低下の原因があるため鼻周りもツボを使用して鼻の通りを改善することで味覚の低下も解消していきます。
その他味覚障害では心因性が原因で起こることもあり得るとされており、ストレス過多などの自律神経の乱れなども深い関与があることが多いです。
当院では自律神経測定器で自律神経の状態を把握したうえでそれの状態に合わせた全身的な調整施術も行っていきます。

症例
50代 女性
半年前にコロナウイルスに罹患し、改善した後に嗅覚と味覚異常が出現した。甘い、辛い、しょっぱい、すっぱいなど単純な味は分かるが、繊細な風味が以前に比べて感じにくくなってしまった。特に鰹節や、おだし、味噌、が感じにくく、他の料理全般も以前より明らかに感覚が低下している。
自分自身の食事に楽しみも半減してしまったことはもちろん、家族に対しても、味覚異常の影響で味見が上手くいかず美味しい手料理を作って上げれてないのじゃないかという不安な気持ちになってしまっている。
病院の検査では、味蕾の状態は問題なかった。
発症時よりは改善してきているが、完全な状態にまで戻っていないため、病院の治療とは別の方法を試したい、という思いから当院を受診した。
当院の施術
まず、自律神経測定器でリアルタイムの自律神経の状態を確認していきました。
普段定期的に運動をして、食事にも気を使っているため血管の状態は非常に良く、血管年齢も実年齢より5歳ほど若い結果になりました。しかし、自律神経の方は乱れがあり、特に交感神経が強く働いていおり、逆に副交感神経の働きが低下していました。自律神経は自然治癒力を司っており、自律神経の乱れは味覚の回復力にも影響が出てしまいます。
また、この方の味覚異常は、嗅覚の低下が味覚に影響していると考え、舌の血流を促進す施術に合わせて嗅覚や自律神経に対してのアプローチも行っていきました。
経過
◇1回目◇
大きな変化は見られない。
◇2回目◇
まだ変化はない。
◇3回目~6回目◇
少し風味をはっきり感じる時もあるが、一瞬だけ。
◇7回目~10回目◇
少しずつ全体的に風味が強くなってきている。鰹節や味噌などは感じにくい。
◇11回目~15回目◇
鰹節や味噌も分かるようになってきた。