バセドウ病の鍼灸治療は、その方によって様々な症状が出るためその症状に合わせた施術を行っていきます。
特に当院では、バセドウ病の目に関する疾患に力を入れて成果をあげています。眼球突出の場合は、眼窩組織に炎症が起きているため、炎症を早く収めるような鍼通電療法やお灸療法を行っていきます。


その他、複視やドライアイ、目の充血症状、眼精疲労などの症状も行っております。
・複視の鍼灸治療について
・ドライアイの鍼灸治療について
・眼精疲労の鍼灸治療について
目の症状以外にも東洋医学的観点により、五臓六腑のどの部分が異常を起こしているのか診断して正常に戻すような施術や自律神経のバランスを整える全身調整施術も併せて行っていきます。

当院では、環境の変化や過度なストレスがバセドウ病を起こす引き金となり得るということから自律神経バランスの乱れもバセドウ病の発症に影響を与えていると考えております。そこで当院では、初診時に自律神経測定器で自律神経のバランスを測定してから施術していきます。
バセドウ病は、自己の持つ免疫機能が自分自身の細胞を外的をみなして攻撃してしまう自己免疫疾患の一つです。バセドウ病では、通常よりも多くの甲状腺ホルモンが甲状腺より分泌されることで体に様々な症状を呈します。
甲状腺は、首の前面に位置しておりのどぼとけの少し下に位置します。甲状腺は、甲状腺ホルモンを分泌するのが主な役割で、甲状腺ホルモンは食物から取り入れられた栄養素を体の働きのために使えるようにエネルギーに変えて新陳代謝を促進する重要な役割があります。

甲状腺ホルモンは血液中に多くても少なくても体に悪影響をもたらすため、血液中の甲状腺ホルモン量は通常一定に保たれるように脳の下垂体という部分で制御されています。
下垂体からは、甲状腺刺激ホルモンという物質が分泌されてその量によって甲状腺から分泌される甲状腺ホルモンの量を調節しているのです。
バセドウ病では、下垂体からの甲状腺刺激ホルモン分泌がなくても甲状腺が常に刺激されてしまい、甲状腺ホルモンを過剰に分泌されてしまう状態です。
それにより体に様々な症状が出ます。甲状腺ホルモンは代謝を促進する作用があり、バセドウ病では、それが過剰な状態となるため
・動悸
・汗が出やすい
・疲れやすい
・体重減少
・食欲が旺盛となる
などの症状が出ます。その他甲状腺ホルモンは筋肉や神経系の亢進状態をまねくため、手の震えや怒りっぽくなるといった症状が出ます。

バセドウ病で、忘れいけない症状としまして目の症状があります。甲状腺ホルモンが目の周囲の筋肉を刺激して炎症をおこして目に様々な症状を呈します。
・眼球突出
眼球が収まっている眼窩組織の炎症によって、外眼筋や眼窩脂肪が腫れあがることで眼球が前に押し出されてしまって眼球が飛び出して見えるようになってしまいます。眼球突出は比較的に若い方に多く見られます。それは年を重ねるごとに眼窩内組織は硬くなりやすく、眼球が前に押し出されても眼球が突出することがされにくくなるからです。
・眼瞼後退
甲状腺ホルモンの過剰分泌の影響からまぶた部分の筋肉が異常収縮を起こしてまぶたが吊り上がったような状態となります。症状が強く出るとまぶたを閉じにくくなったり、眼球が突出しているかのように見えます。
・複視
甲状腺ホルモンが過剰に分泌されて炎症反応が出ることで眼球運動をつかさどる外眼筋の働きが低下して焦点が合わすことが難しくなり、物が二重に見える複視の症状が出ます。外眼筋は、上直筋・下直筋・上斜筋・下斜筋・内側直筋・外側直筋の6つの筋肉があり、それらの筋肉が協調運動することで焦点が合うのです。一つでも筋肉に不具合が生じてしまうと物が二重に見えてしまいます。バセドウ病による複視の症状は、中年以降の方に発症しやすいと言われています。
複視の鍼灸治療について
・視神経障害
その他、炎症による目の充血やまぶたを開閉する筋肉の衰弱によりまぶたが完全に閉めることが難しくなり、ドライアイやまぶたが閉まりにくい状態で周りに余計な負担がかかることで眼精疲労の症状も出やすい状態となります。
ドライアイの鍼灸治療について
眼精疲労の鍼灸治療について
※自律神経の乱れ症状も
自律神経とは、内臓の機能や血流など自分の意識とは無関係に働いている神経です。ホルモンの分泌も自律神経が深く関係しています。そのうちバセドウ病のような甲状腺ホルモンの過剰は、自律神経のうち交感神経の活動を高めてしまう危険性もあります。動機や倦怠感、震えやイライラ、便通異常なども自律神経が乱れることで起こる原因になってしまうのです。症状が進行すると不眠やパニック発作など日常生活に大きな影響を与えてしまう睡眠障害やうつ病、パニック障害へと悪化してしまうこともあります。
バセドウ病にかかってしまったら仕事内容や生活習慣などを改善していく必要もあります。過度なストレスや不規則な生活習慣は症状を悪化させてバセドウ病だけではなく二次的な疾患も併発してしまわないように注意しなければいけません。
バセドウ病は、比較的若い世代の女性に多く発症すると言われています。日本人では役1000人に5人ほどの割合で発症しているという統計があり、その中でも女性の方が男性よりも4倍以上罹患率があがります。
バセドウ病は、自分自身の細胞を攻撃してしまう自己抗体が作られて甲状腺を攻撃してしまう自己免疫疾患の一つと考えられています。自己免疫疾患には様々な症状があり、よく知られている関節リウマチや全身性エリテマトーデスなどがあります。
その他バセドウ病は、遺伝的要因や免疫状態の悪化・ストレス過多状態なども影響すると言われています。体の抵抗力・免疫力が低下していたり、仕事や家庭などでの過度なストレスが引き金となり、発症してしまう危険性もあるのです。
・平滑筋の緊張を抑える
眼窩後退の原因は過剰な甲状腺ホルモンが平滑筋を刺激する事です。そのため平滑筋の働きを抑えるα遮断薬の点眼や筋肉を弛緩させる注射を行います。
・眼窩組織の炎症を抑えて内圧を下げる
眼窩内圧の上昇を引き起こす眼窩組織の炎症はリンパ球の作用によるものと言われています。これに対しては今のところ次のような対症療法が行われます。ただ、炎症の発生には自己抗体の影響が強いため甲状腺摘出手術などによって甲状腺ホルモンだけでなく、自己抗体も正常レベルに下がる事で眼窩組織の炎症も和らいでいきます。
・抗炎症薬による薬物療法
炎症反応や自己抗体反応を抑える作用を持つステロイド薬を点眼、服用したり、眼球周囲に注射します。炎症が強い時には入院して薬を点滴する事もあります。炎症が軽いものであれば非ステロイド性消炎薬を使います。しかし、これらの治療は炎症が起きている時でないと効果がありません。
・放射線治療
眼窩組織に向けて少量の放射線を当てて炎症反応の引き金であるリンパ球を破壊し、炎症を鎮める方法です。この治療法も炎症が起きている時でないとあまり効果がありません。放射線治療の副作用としてこめかみ辺りの脱毛が起こることがありますが、数カ月すると元に戻ります。
・眼窩減圧手術
眼科を構成している骨の一部を削り、眼窩内部のスペースを拡大する事で内圧を下げる方法です。他の治療を行っても眼球突出が改善せずに角膜や結膜などに重い症状がある時や眼窩内圧の上昇で視神経障害の後遺症が心配される時にこの手術を検討します。合併症で複視になることがあります。
清水大地

資格
はり師
きゅう師
2008年
鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む
2011年
おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年
中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年
渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年
三軒茶屋α鍼灸院を開院
東洋医学では腎機能を補う『補腎』を基礎に経絡でいう腎経と肝経の反応点に鍼灸治療をしていきます。

東洋医学でいう「腎」は西洋医学のものとは少し異なります。東洋医学の腎は内分泌系泌尿生殖器系、中枢神経系の一部、免疫監視系なども含めた機能系だと考えられています。腎が虚することで症状が進行するということです。
当院では慢性腎炎特効穴の一番の反応点に微弱電流を流していきます。それにより糸球体の血液量があがります。それに加えて自律神経調整治療を行っていきます。
主に使用するツボ
腎兪 大腸兪 命門 関元 気海 京門
三陰交 足三里 陰陵泉 太谿
慢性的な腎疾患の時に使う取穴です。
慢性腎臓病の進行をとめ、腎機能の改善を治療の目的としています。

腎臓は体の中の老廃物を除去し、水分の調整といった、身体にとって非常に重要な役割を担っています。腎臓は静かなる臓器とも言われ症状が進行してもなかなか自覚症状がでにくいことがしばしあります。主な症状としては、タンパク尿、血尿、高血圧、浮腫(むくみ)などがみられます。進行して悪化すると尿毒症という腎臓の機能がほとんど機能しない状態になります。そうなると透析治療を受けなくてはならないのです。
腎臓病にもいくつか種類があります。ここでは代表的な症状について書きます。
①慢性腎炎(慢性糸球体腎炎)
腎臓内にある糸球体に障害が起こる症状です。
健康診断でタンパク尿を指摘されて発覚する場合や、他の病気の治療中に発見されるケースもあります。代表的な慢性糸球体腎炎には以下のものがあります。
・IgA腎症
・膜性増殖性糸球体腎炎
・膜性腎症
・微小変化群
・巣状糸球体硬化症 など
浮腫(むくみ)を訴えることが多いです。
②腎硬化症
その名のとおり腎臓の血管が硬くなるもので、高血圧や動脈硬化に由来する腎臓病です。
③糖尿病性腎症
糖尿病に由来する腎臓病です。透析患者の導入原因の多くをしめています。初期にアルブミンタンパク尿と呼ばれる尿が見られるようになります。症状が進行すると腎臓の機能は徐々に失われ、血液をろ過できなくなります。
④多発性のう胞腎
腎臓にのう胞ができ腎臓を圧迫し、腎臓の機能が低下する遺伝性の病気です。
⑤ネフローゼ症候群
何らかの原因で腎臓に障害が起こることにより、タンパク質が尿中へ排出されてしまう状態をさします。
腎臓病は腎臓の異常が発生するプロセスによって、原発性と続発性に分けられます。
日常生活の食生活の中で、腎臓に負担をかける主なものは、タンパク質と塩分です。
タンパク質は燃えると尿酸や尿素窒素などの身体に有害な物質になります。腎臓はその有害物質の処理をしています。血液中に塩分がふえると、腎臓は余分な塩分を尿として排出しようと働きます。そのため、タンパク質や塩分を摂りすぎると、腎臓の負担が増えることになります。また常に多量の血液が流れ込んでいるため、血液や血管の状態に影響を受けやすい臓器です。
代表的なものが「糖尿病」と「高血圧」です。糖尿病では毛細管の障害がおこり、高血圧では動脈硬化が起こりやすく、どちらも腎臓病の原因となります。
腎臓の機能が低下して十分に役割が果たせなくなると人工透析を行います。
人工透析とは、その名の通り腎臓の機能を人工的に代替するものです。腎臓は血液をきれいにする役割があり、その機能がほとんど機能しなくなってしまうと生きていくことも難しくなります。
腎臓の重要な役割として
などのとても重要な役割があります。これらの機能が低下すると人間は、生きていくことが難しくなるのです。
人工透析は、体内の血液を手首の血管から取り出して一度ダイアライザーという器械を通して血液を浄化してくれます。
人工透析を行うようになってしまうと様々なリスクがあります。
など様々な健康上のリスクがあります。
さらに透析を一か月受けると自己負担は1万円が上限となりますが、医療費は40万程にもなります。高額医療の特例として保険給付されるのです。それを一年に換算すると一人透析を受けるだけでも保険者にとっては相当な負担となり、透析患者さんが増えることで国の財政にも影響を与えてしまうのです。
超高齢社会となって医療費が増加の一途をたどる中で、透析患者さんを増やさないことは大きな課題となっているのです。
腎臓疾患となると腰痛の原因となりやすいです。腎臓は心臓・胃腸などの臓器よりも背中側に位置しています。しかも腎臓は、左右に一つずつあるため内臓の病変が体表の痛みとなって現れる関連痛の範囲が広いことが知られています。腎臓に異常がある場合はわき腹や腰に鈍い痛みや違和感などを感じることがあります。
一般的に感じる慢性腰痛とは違い、
・横に寝ていても痛みが取れない
・腰を動かしても痛みの変化がない
・顔や足がむくむ
・血圧が高い
・軽くジャンプした時の着地の際に痛みを強く感じる
などの特徴があります。このような腰痛の場合は、ぎっくり腰や慢性腰痛ではない危険性がありますのですぐに病院で診てもらう必要があります。腎臓は一度機能低下してしまうと治りにくい臓器の一つでもあります。早期発見・早期治療がとても重要となってきます。
その他よく見られる関連痛としまして
・肝臓―両肩、右肩甲骨下端
・心臓―左肩、左わき腹、左胸
・膵臓―左肩甲骨内側下端
・胆のう―右腰
・虫垂―右腰
などがあります。
既に慢性化してしまった腎臓病では、病気そのものを治すことは難しく、完治は期待できません。しかし病気の進行を抑え、症状を改善できれば快適な生活を送ることは可能です。食事療法や薬物療法によって腎臓をいたわり、残された腎機能をなるべく長持ちさせることが治療の基本です。
腎機能低下の原因が明らかな場合は、その原因となっている病気を治すことが大切です。
腎臓病を予防するのに重要なことは日々の生活の中にあります。
・塩分やタンパク質の摂り過ぎに注意
・尿量や尿の色などをチェック
血尿や尿に臭いがあれば一度医療機関を受診してください。
・血圧の管理
高血圧は腎臓病の大きな原因でもあり、糖尿病や脳血管障害の原因にもつながります。
・喫煙習慣
喫煙は慢性腎臓病の発症、進行に関与しています。様々な病気の危険因子でもあるので、まずは禁煙することが重要です。
・飲酒
適度な飲酒は慢性腎臓病の危険因子とはなりません。しかし過度の飲酒は慢性腎臓病の危険因子となるので注意が必要です。
・運動習慣
糖尿病や高血圧の発症をおさえ、適正な体重を維持することが非常に重要です。そのために適度な運動習慣があると良いです。
・規則正しい生活習慣
過労や睡眠不足、ストレスの蓄積、昼夜逆転など
不規則な生活リズムだと腎臓に負担はかかります。規則正しい生活リズムであれば他の病気の予防にもつながります。
腎臓病は今や新たなる国民病ともいわれ、予備軍も含むと1000万人以上ともいわれています。もし腎臓の機能が低下し、透析をうけることになれば、今のような生活は難しくなります。
鍼灸治療で腎機能を普段から高めましょう。
当院の視神経症に対する施術は、痛みの強い場合や目の圧迫感がある場合、第一に目周囲のツボにハリをさして鎮痛効果を促します。

そのほかの場合は、ハリやお灸刺激により目周囲の血流改善効果を促します。必要ならばハリに電極をつないで微電流を流すこともあります。電気刺激が苦手という場合は、お申し付けください。決して無理な施術は致しません。

東洋医学の診断・自律神経測定器に基づき全身の調整施術も行っていきます。東洋医学では目ばかりに注目するわけでなく、視神経症でも全身の症状として捉えます。全身の調整施術をすることで目の施術効果も上がり、相乗効果が生まれます。
当院では、眼科疾患の場合、眼科と並行して通院していただくことを推奨しております。疾患の原因によっては当院で施術できない場合もございますのでご了承ください。

中医学では五臓六腑の肝は目に開竅するといわれており、眼の疾患は肝の機能障害が深く影響していると考えられています。特に肝血との関係が深いといわれており、不足してしまうと視力低下などがみられます。
また肝の陰陽のバランスが崩れてしまい肝の陽気の過亢進がおきると次第に陰液を消耗して肝陽が頭の方へ上がっていきます。
すると視力障害や視野障害などのさまざまな目の疾患・高血圧・頭痛・自律神経失調症などを引き起こします。
40代 男性
急に右目の視力が低下してきたと感じその後視野の中心が見えずらくなってきた。すぐに病院を受診して様々な検査をしたところ虚血性視神経症と診断された。若い頃より高血圧と糖尿病を患っておりそれが何かしら影響を与えているのではないかと病院で言われたとのこと。病院ではビタミン薬を処方されて様子を見てと言われただけで特に処置をされなかったと感じ、当院のホームページを見つけてご来院された。
治療
時間をかけて問診をした上で自律神経測定器で自律神経の状態を測定してから施術に入りました。
透析も行っていることから首肩の痛み・コリもひどく、それが目にも悪影響を与えている可能性もあるのでそれらも整えつつ、最後に目の周りに鍼通電療法を行っていきました。治療間隔は週に2回もしくは3回ほど
◇1回目◇
治療後目は特に変化なし。首肩や身体全体は少し楽になったと感じた。
◇2~8回目◇
8回目以降から少しずつ目が見えやすくなってきたと感じ始めた。
◇9~14回目◇
少しずつ視力が回復してきて、日常生活ではそこまで不憫に感じない。左目と視力があまり差がなくなるまでになった。
特発性・虚血性視神経症 治療の専門家をお探しなら、
東京都目黒区中目黒の東京α鍼灸院へご来院ください。
東急東横線「中目黒駅」より徒歩7分の場所にございます。
視神経症とは、視神経への血液供給の停滞による栄養不良・外傷・遺伝などが原因で起こる視神経の障害です。
視神経は網膜の視細胞から伸びた神経線維が眼底の視神経乳頭に集まったものです。視神経は網膜に映ったものの形や色や光などの情報を脳神経細胞に伝達するという役割があります。
視神経症の症状として片眼、時には両眼の視力低下や視野異常をきたします。
視力低下は、数分から数時間で急速に進むこともあれば、2日から7日かけて徐々に進行することもあります。
視野異常は視野の中心が見えにくくなる中心暗点や上または下半分が見えにくくなることが主な症状です。眼球運動痛や目の圧迫感などを伴うこともあります。
視神経症の原因を探るために視力検査、眼底検査、視野検査のほかにMRI、血液検査、髄液検査などが必要に応じて行われますが原因がわからないことも多いようです。
視神経症の分類として特発性視神経炎、虚血性視神経症、外傷性視神経症、遺伝性視神経症、圧迫性視神経症、中毒性視神経症などがあります。
ⅰ)特発性視神経炎
特発性とは原因不明ということです。若年から中年の女性にやや多く発症して比較的急激に片眼または両眼の視力低下が生じます。
視力低下が生じる前あるいは視力低下が起こるほぼ同時期から眼球運動痛や眼球の後ろに痛みを感じる場合があります。また中心暗点や視野全体に霧のようなものがかかるなどだんだん見えにくくなるといった症状がでます。
視神経乳頭が赤く腫れる場合と視神経乳頭が正常に見える場合とありますが、前者は比較的改善率がよいですが、後者は多発性硬化症という視神経以外にも脊髄や脳にも病変が生じてしばしば軽快と悪化を繰り返す疾患の可能性もあります。
ⅱ)虚血性視神経症
虚血性視神経症は特発性視神経炎と並んで視神経症の二大疾患といわれています。
虚血性視神経症は視神経へ栄養を与える血管に循環障害が生じて、視機能低下が起こります。多くは高齢者に突然に発症して片眼に視力低下や視野障害がでます。
ただし、一気に視力が下がる場合と発症時より終日後の方が悪化する場合もあります。視野は中心暗点や下半分あるいは上半分の視野欠損がよく見られます。
ほとんどの場合は高血圧・糖尿病・高脂血症・心疾患・血液疾患などの全身の危険因子が存在しますが、比較的若年で生じたものは視神経乳頭が生まれつき小さいなどの目局所の危険因子が存在することもあります。まれですが、側頭動脈炎などの膠原病が原因となったり、長時間全身の血液循環が悪くなった場合に視神経症を起こすこともあります。
ⅲ)外傷性視神経症
外傷性視神経症は前額部を強打した場合に片側の視神経管内の視神経が損傷して、視力障害や視野障害が起こることです。眉毛部外側の打撲、鼻出血を伴う視力障害は外傷性視神経症を疑います。
ⅳ)遺伝性視神経症
遺伝性視神経症ではレーベル病と優性遺伝性視神経委縮が比較的よく見られます。
レーベル病は青年或いは中年男性に多く、片眼または両眼の比較的急激な視力低下で始まる視神経症で母系遺伝です。両眼とも0.1以下になる例が大半ですが、周辺の視野は正常で若い時期に発症した場合ではかなりの改善がみられることがあります。
優性遺伝性視神経委縮は10歳未満に視力低下がみられる疾患であり、通常著しい低下はみられません。初期では視力低下のほかに色覚異常を示すこともあります。
ⅴ)圧迫性視神経症
視神経は眼球の後部から出て蝶形骨の視神経管を通り、左右の眼窩を出て視交叉をなします。視交叉では左右の視神経線維のうち約半数が脳の対側へ移ります。
残りの半数は交叉せずに視索を経て脳に入ります。この途中で腫瘍や甲状腺機能異常に伴う外眼筋の腫大などにより視神経が圧迫されると徐々に視神経が障害されて視力障害や視野障害が起こります。
ⅵ)中毒性視神経症
中毒性視神経症とは抗結核薬のエタンプトールや抗生物質、抗癌薬の一部などの比較的長期投与などにより視神経症が発症することです。医薬品以外ではシンナーや農薬などで視神経症が発症することがあります。
清水大地

資格
はり師
きゅう師
2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好医院にて多くの臨床経験を積む
2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院
歯の周囲にある歯茎だけが腫れている、比較的軽度な炎症のことです。

歯肉炎はごく一般的な病気です。成人のほぼ80%に歯肉炎の症状が見られるといわれています。はっきりと分かる痛みや症状がない場合もあり、多くの人が歯肉炎になっていても気づかないまま過ごしています。
また、中年期以降は加齢により歯ぐきがやせてくる、免疫力が低下するなど歯肉炎にかかりやすくなる要因が加わるため特に注意が必要です。
歯肉炎が進行すると歯ぐきの内部にまで炎症が広がり、歯と歯ぐきのつなぎ目や、歯を支えている骨など歯の周りの組織(歯周組織)が破壊されてしまう歯周炎(歯槽膿漏)になってしまうことがあり注意が必要です。
歯周炎になってしまうと、歯肉炎のように完全な健康な状態に戻ることはほとんどありません。
歯肉炎の直接の原因は磨き残した歯垢(プラーク)です。

歯垢の中の細菌や酵素が歯を支える組織を刺激すると、歯肉が炎症を起こしてしまうのです。また、全身疾患(糖尿病、骨粗鬆症、ホルモン異常など)、薬の長期服用、歯垢を除去しにくい因子(歯石、不正歯列、大きな虫歯、古くなった詰め物や冠など)、乱れた生活リズム、歯ぎしりや噛み合わせの問題、唾液量の低下、口呼吸、ホルモンバランスの乱れ、喫煙、ビタミン不足、などの因子が複雑に絡みあって炎症が進行します。一般的に経過は慢性に進行しますが、急性に起こることもあります。(急性壊死性潰瘍性歯肉炎)
※急性壊死性潰瘍性歯肉炎とは
歯肉の壊死と潰瘍形成を特徴とする歯肉炎で、痛みや出血、悪臭などを伴います。また発熱、頸部リンパの腫れ、倦怠感などの全身症状も伴うことがあります。
原因ははっきりとは解明されていませんが、正常な口内細菌が過剰になり歯肉の感染と炎症を起こすと考えられています。また、口腔内の清潔が保てない状況や栄養不良、精神的、肉体的ストレスなどによって炎症を発症するともいわれています。喫煙習慣がある方も発症リスクが高いです。こうした誘発因子と関係してエイズの発症者や免疫抑制剤を使用している方に発症することもあります。

歯肉炎の症状は、歯間部(歯と歯の間)歯肉の赤みを帯びた腫れ、歯肉からの出血です。歯のブラッシングでに痛みや出血を伴うことがあります。
また、なんとなく違和感がある、鈍痛を感じる、むずがゆく感じるといった自覚症状や、炎症が起きているので、水やお湯などの飲み物が直接歯にしみてしまうこともあります。場合によっては膿や口臭が見られるなどの症状が現れることがあります。
さらに病状が進行すると歯がぐらつくなどの症状が起こることがあります。
歯肉炎は歯科医院や大学病院などの歯周病科といった専門の診療科で治療を行います。
歯肉の炎症や、プラークの蓄積の状態をチェックすることで、歯肉の状態を評価します。また、歯周組織検査を呼ばれる検査を行い、歯の隙間の深さも評価します。また、レントゲン写真を撮影して骨の状態を確認することもあります。
治療法としてプラークコントロールである歯垢の除去や歯石の除去、歯磨き指導などが行われます。口内細菌を除去するための薬を使用することもあります。しかし、歯磨きや歯石除去だけでは歯周ポケット(歯と歯茎の境目の溝)が深いままである場合には外科治療(手術)、歯周組織の再生を促すような再生治療が行われることもあります。また、痛みや炎症、細菌の増殖を抑える内服薬、腫れや出血などを緩和する外用薬が処方されることもあります。
東洋医学では、歯肉炎は熱邪によるものと考え、根底にある免疫力の低下は臓腑機能の衰えにあるととらえられます。

歯肉炎の証(しょう)には以下のようなものがあります。
「胃熱」
熱邪が歯茎をおかし、歯肉炎になりやすい状態です。炎症が強く出血、化膿といった症状が現れます。
「胃陰虚」
五臓六腑の胃の陰液が不足してる状態です。陰液が少ないので相対的に熱が余り、それが熱邪となって歯肉炎を引き起こします。口の中が粘つき、唾液が少ないのが特徴です。免疫力が発揮できず口腔内の免疫機能が落ちている状態です。
「脾気虚」
消化吸収機能が弱く免疫力が低下しているため歯周病菌の勢いがなかなか弱まりません。
これらの証以外にもストレスの影響で炎症が生じやすい「肝火(かんか)」、「心火(しんか)」、歯茎が黒ずんでいる場合は「血瘀(けつお)」などの改善も必要です。
当院ではまず、全身の血流や内臓機能、免疫機能の司令塔である自律神経の状態を測定し、お身体の状態を把握したうえで治療へ移ります。過度のストレスや疲労の蓄積などにより自律神経のバランスが乱れてしまうと口腔内の免疫や血液循環、内臓機能にも悪影響を与えると考えられているからです。

自律神経系の調整施術を行うことで体が本来持つ自然治癒力を高め、症状が治癒しやすい状態へと促します。また、東洋医学的考え方から五臓六腑の「脾」「胃」「肝」「心」などの機能を高めるツボや気血の流れを改善するツボなどを用います。口腔内の血液循環を促進するために首肩周りの筋緊張を緩和する施術も行います。
さらに、口周辺のツボに鍼やお灸で刺激を与え、歯茎の血液循環の促進と歯茎の炎症を抑える作用を促していきます。

腸の中には食べ物や細菌などが存在し、それに対して人の体は色々な細胞や抗体を作り、異物や細菌から体を守ろうとする働きを持っています。
このような働きのバランスが崩れ、腸の一部、または全体に炎症、出血、壊死などが起こることを腸炎と言います。腸炎には経過が急性のものと慢性のものがあります。また、腸炎には様々な原因がありますが、感染性腸炎と非感染性腸炎に分けられます。
・急性腸炎
<感染性腸炎>
ノロウイルスやロタウイルス、アデノウイルス、ブドウ球菌、カンピロバクター、サルモネラ菌、腸炎ビブリオ、O-157大腸菌などのウイルスや細菌感染、カビなど。
<非感染性腸炎>
貝類、キノコ類、山菜などの成分、抗菌剤や抗がん剤などの薬剤の影響、アレルギー、虚血、冷えなどの物理的要因、過食やアルコールなどによっても引き起こされることがあります。

・下痢
・腹痛
・吐き気
・嘔吐
・食用不振
・発熱
・血便
など
問診と、検査として糞便、腸液、生検組織の培養などが用いられます。症状が強い場合や特異的な症状の場合、CT検査や大腸カメラなどを行うことがあります。
治療として、一般的には自然に治癒するため対処療法が中心に行われます。下痢をきたす場合は整腸剤、脱水症状がある場合は輸液、重症の場合は入院加療など状態に応じて治療が行われます。
細菌性腸炎の場合には抗生物質を使うことがありますが、ウイルス性には抗生物質が効かないので対処療法のみが治療法になります。
慢性腸炎は、急性腸炎と似ていますが、何らかの原因で腸粘膜の炎症が慢性化したものです。原因不明のものが多いですが細菌やウイルス感染、自己免疫、アルコールの常用、日頃の食生活の暴飲暴食、食物アレルギー、ストレスなどが考えられています。慢性腸炎は急性腸炎から移行するものと、初めから慢性型になるものとがあります。
比較的長期にわたって腹痛、血便、下痢などの便通異常が続ます。腹痛は差し込むような強い痛み、臍周辺に鈍痛が出ることがあります。
他にも腹部の不快感、ガスが溜まってお腹が張る、下腹部の痛み、食欲不振、倦怠感などの症状が出ることがあります。その他、腸の炎症がある疾患として潰瘍性大腸炎やクローン病があります。
慢性腸炎の治療は原因によって治療法が異なるため医師による診断が必要です。治療は対処療法が基本です。
感染症では、抗生物質などの薬剤を使うことがあります。感染症以外のときは副腎皮質ステロイド薬を使うこともあります。
下痢のことを中医学ではその原因を「寒・熱」「虚・実」に分けるのが一般的です。熱証であれば感染性の下痢である場合が多くこれを「痢疾(りしつ)」といいます。
痢疾は実証の傾向に属します。一方で寒証、つまり冷えが原因である場合は腹痛を伴うことが多く、虚証であれば食欲不振になり、体力の消耗を伴います。このような状態を「泄瀉(せっしゃ)」と呼びます。
・泄瀉
「泄」は大便が稀薄で出たり止まったりする症状を指し、「瀉」とは水溶性の下痢のことをいいます。
・痢疾
腹痛、裏急後重、排便回数が少なく粘液便あるいは膿血を含む便を排出することを主症とする状態。
胃腸の機能は五臓六腑の脾・胃・小腸・大腸
また、ストレスの感受性は肝と深く関わっています。
脾には清を吸収して気血を生成し、全身に輸送していきます(運化)。胃の降濁作用に対して、脾は精を肺へ持ち上げあげ(昇清)、運化します。
胃には飲食物を受け入れ(受納)消化し(腐熟)、食べ物を人体に有用な形(精:せい)に変化させ、その清を脾に渡した後、残りのかす(濁)を下の小腸、や大腸に降ろします(降濁)。脾と胃が協調して消化活動全体を司っています。
また、小腸は胃が消化した飲食物を受け取り、時間をかけて消化吸収して栄養分の元とします(受盛化物)。そして水分を吸収し、取り込んだ栄養と残った不要物(濁)を分け大腸へ送ります(秘別清濁)。大腸は小腸が栄養分を吸収した後の、不要物を受け取り、余った水分を更に吸収して便に変え排泄されます(伝導作用)。小腸や大腸の機能が低下すると便秘、下痢などの症状が現れます。
肝は体の諸機能を調整(疏泄:そせつ)します。自律神経系や情緒の安定、気血の流れと深い関係があります。脾胃の消化吸収機能も、肝が調節しています。
当院では、まず胃腸の働きに大きく関与する自律神経のバランスを機械で測定し、お体の状態を把握したうえで治療へ移ります。
自律神経系の調整施術を行い全身的な血液の循環を促進し、免疫力を高め症状が治癒しやすいお体の状態へと整えます。
また、東洋医学的観点からお腹や背中、下肢などにある脾胃、小腸、大腸、肝をはじめとした内臓機能の働きを調整するツボに鍼やお灸で刺激を与え、消化器系の機能を整える治療を行います。

お灸は温熱で血行を良くして、患部を治す事や、経絡経穴に使用することで自然治癒力を高めたりします。
経穴の中には特効穴があり、下痢を止めたり、便秘を治したり、ものもらいに効いたりと色々あります。
症状を和らげることや症状に即効したり、人の自然治癒力を上げることで健康的な身体を作ってくれる作用があります。
怪我や炎症にも効果的です。
炎症部にお灸をすることで
身体がお灸の熱さで火傷した!と思い、患部に白血球を集めて炎症を治します。
昔はわざと火傷させて膿んだことで免疫力をあげる治療法もありましたが
今は科学的に調べられて、火傷させなくても効果がでることがわかってきており、より効果的な治療が施されるようになってきました。
このような過程で、当院でのお灸療法も火傷をしないように施術します。
しかしながら個人個人で肌の強度は違います。少しの熱さでも火傷しやすい方や、凄い熱さでも火傷しにくい方までいますので、施術する際に施術者が熱さを伺いながらお灸をします。

病院でもお灸を勧めるところもあります。
逆子治療にはお灸が有効的です。逆子は、身体の冷えが原因で赤ちゃんが正しい位置から逆さまになって固定された状態のものです。
東洋医学では身体の下半身が冷えて起こるためと考えられており、足の特別な場所にお灸をすることで、下半身が温められて赤ちゃんが正常な位置に戻ってくれる治療法です。
松尾芭蕉とは日本人なら誰もが知っている昔の有名人です。
松尾芭蕉が旅を続けられたのも、足にある足三里という経穴にお灸をしたからと言われています。

女性は冷え性・むくみ・生理痛・便秘・下痢など様々な症状に悩まれる方が多いです。
これも下半身にある経穴を使うことで治療できたり、症状を緩和させることができます。
女性ホルモンは下半身の冷えに大きく関わってきますので、お灸の温熱療法で改善されると悩むことも少なくなると思います。
今はお灸が市販で購入することができますので
ご自宅でセルフケアもできます。
簡単なせんねん灸から煙がでないお灸やアロマの匂い付きのお灸まで簡単に購入できますので、治療院に通うことが難しい方はご自身で調べて経穴にお灸をしていただくと良いと思います。
ただし施術者が患者さまの身体をよく診た状態でお灸を施術した方が効果がありますので、
お悩みされている方や辛い方は治療院にて専門的にお灸施術を受けられた方が良いと思います。

40代女性 腕の重だるさ・痛み
半年ほど前から長時間のデスクワークにより腕の疲労を感じるようになった。
以前は自分で押したりお風呂にゆっくり浸かれば楽になっていたが、ここ最近はあまり効果がなく、重だるさに加えて痛みもでるようになった。
仕事はこれからさらに忙しくなるため、少しでも疲労を回復できればということで来院された。
慢性的な首肩こりがある。
仕事中の姿勢もあまりよくなく、整形外科でストレートネックだと言われた。
鍼灸治療は今まで一度だけうけたことがある。
当院の治療
腕を触診したところ、力をいれていない状態でも硬さが目立ち、筋肉の緊張が強いことが分かりました。
だるさを感じている前腕だけでなく上腕の硬さもあることから、慢性的な肩こりから肩が内巻きになり、腕まで症状が出ていると説明しました。
腕に鍼をしたことがなく恐怖心もあったため、肩は鍼・腕はお灸を行うことにしました。
症状が慢性化している点から、自律神経の調節もあわせて行いました。
治療経過
◇1回目◇
お灸は熱くなく、じんわりあったかい感じで気持ちよかった。
硬さがなくなったわけではないが、痛みはなくなりだるさはずいぶん楽になった。
◇2~4回目◇
回数を重ねるうちに腕がやわらかくなってきた。
仕事が忙しいと疲れがたまるが、前ほど気にならない。
肩こりはまだ残っている。
◇5回目◇
腕の痛みはなくなった。
今後は肩こりの治療をメインに行っていく。

ストレスや病気が原因で起こるもの
・眼瞼ミキオネア
眼精疲労、疲れやストレス、栄養不足などにより眼輪筋の攣縮がが起こります。コーヒーなどの興奮性の食品や薬剤などの摂取も症状が強く出る傾向にあります。上眼瞼、もしくは下眼瞼がさざ波状に動く状態で通常片側に起こります。
痙攣も数秒程と短時間ですが、一日に何度も起こることが多いといわれています。通常数日から数週間で自然に治まります。
・眼瞼痙攣
瞼を開閉させる筋肉が勝手に痙攣を起こす病気です。40代~70代の中高年に多く男性よりも女性に多い病気で、原因がハッキリとは解明されていませんが、脳内の運動を制御するシステムが機能障害を起こすや他の眼病からの刺激、抗うつ剤の副作用などが考えられています。
・片側顔面痙攣
最初に下まぶたの引きつる感じから始まり目の周囲の痙攣、次第に上まぶたまで痙攣が広がります。そのうち頬に広がりさらに悪化するとまぶたが一時的に閉じた状態になります。緊張した時や、寝不足の時などは痙攣が増強する傾向にみられます。発症年齢は40歳から60歳代の女性に多いといわれています。
痙攣はほとんど片側ですが約1%の方は両側に起こります。
原因
顔面の運動を司るのは顔面神経ですが、耳の後ろのあたりの頭蓋内、小脳橋角部というところで顔面神経を動脈硬化などにより蛇行した動脈が接触し、その拍動性に圧迫刺激することによって、顔面神経が過敏な状態となり、顔面の筋肉を動かそうとしないのに活動電位の情報が伝わってしまい、痙攣を引き起こすと考えられています。
検査、診断
①誘発検査
口をすぼめたり、まばたきなどの動作で痙攣が誘発されるかどうかを見ます。
②筋電図検査
健側顔面痙攣に特徴的な異常な筋電図反応や、顔面筋のF波の異常反応をとらえます。
③画像検査
CTやMRIにより血管の蛇行(動脈硬化)の有無や、痙攣を起こす他の病気(脳腫瘍など)が無いか調べます。
治療
薬物療法
内服
症状が初期で、痙攣が目の周囲に限られている場合、抗けいれん薬、抗不安薬などの内服治療がありますが、有効性は低く効果的な治療は現時点ではありません。
注射
注射することで神経の伝達物質を抑えることで人為的に軽度の麻痺を起こし筋肉の収縮を抑える方法です。約90%の人に効果があるといわれています。しかし、効果は平均4カ月程度で、そのため年に数回繰り返し注射を行う必要があります。
神経ブロック注射
アルコールを顔面神経に注射し軽度の麻痺を起こして痙攣を抑えますが、数カ月経つと再発することがあります。
手術療法
血管の圧迫を外科的に取り除く手術で神経血管減圧術と呼ばれており、耳の後ろの頭蓋骨に穴をあけ、顕微鏡を使って行う手術です。根本的な治療で有効率は高いですが、手術後の後遺症で聴力低下が起こることがあります。これは、顔面神経と聴神経が近い位置にあり、血管と顔面神経を離す際に、聴神経に触れてしまうことで起こります。
眼の下のけれんに対する鍼灸治療は、眼の下の部分の血流改善と自律神経の調整治療、東洋医学的観点からの治療の3つが主となります。
・目の下の血流改善
筋肉は栄養が行き届かない状態ですと痙攣を起こしやすいです。たとえば、サッカーなど激しい運動を行った後は足が痙攣することがよくありますが、あれは乳酸などの老廃物が筋肉に溜まり筋肉の異常痙攣を起こしている状態です。
目を良く使う現代の社会では目が疲労しやすく、目の周りの循環が悪い状態にあります。
そこで、目の周りに鍼やお灸の施術を施すことで目の周りの循環を改善していきます。
また、必要であれば刺した鍼に電極を繋いで鍼通電療法を施していきます。筋肉は神経からの電気信号で動いているため電気の刺激を加えていくことで改善をはかっていきます。


・自律神経調整治療
ストレスなどの自律神経が乱れると筋肉に異常が起こりやすくなります。
自律神経は、血液循環を主っておりそれにより筋肉にも影響が出てきます。特に交感神経の活動が活発な時間が長い状態が続くと全身の血流は悪くなってしまい弱い部分の異常が起こりやすいとされます。

・東洋医学的観点からの治療
東洋医学では、目と筋肉に深い関係がある五臓六腑があるといわれています。
それは、『肝』です。
西洋医学の肝臓を思い浮かべてしまいますと、ピンと来ないかと思いますが、東洋医学では肝は目に開竅するといわれ、肝は肌肉をつかさどるとされているのです。
それは、肝の病変は目や筋肉に現れやすいということです。
当院では、目の治療に対して肝のツボを多く用いて施術していきます。また、東洋医学では肝と腎は深い関係にあるとされ、『肝腎同源』と言われています。これは、肝と腎は同じ源で補い合う関係で肝が異常の場合腎も異常をきたしている可能性が高いということを示しています。当院では、腎のツボも積極的に用いまして、施術を行っていきます。

30代 男性
パソコン作業が多く、目の疲れを感じていた。ある日突然左目の下がピクピクと牽連する様になってしまった。今では、ほとんど一日中痙攣している。他人から見るとそこまで痙攣しているかのように見えないが、本人としては痙攣することによって仕事に集中できない状態。たまに右目も痙攣する様になってしまっている。
治療
目の周りの循環改善を主に自律神経の状態や腎・肝のツボを用いた全身調整の施術も行っていきました。初診時に自律神経測定器を用いて自律神経の状態も測定しました。
経過
7回ほどの治療でほぼ軽快。最初の3回目ほどは、痙攣が徐々に治まっていき、目が疲れた夕方以降に痙攣を感じるようになった。一進一退の状態がしばらく続いたが、7回目を終わったあとにはほぼ痙攣を感じなくなりました。
40代 女性
元々は、眼精疲労で夕方以降パソコン作業をしていると、目の疲れや痛みの治療に当院に通院されていました。
ある日、急に左目下がピクピクと痙攣するようになってしまってなかなか治らない。眼科でも特に異常なしとのことで目を休めるように言われたとのこと。
当院の治療
その方は、デスクワークがメインで一日に8時間以上はパソコン作業をするような仕事で目を酷使されています。
目ばかりでなく、自然と食いしばりをしているせいか顎周りの筋肉の緊張状態も強く、肩首コリもひどい状態なのでまずうつぶせで首肩回りの施術を行って首肩回りを緩めた状態から次に仰向けとなり、左目の下を中心に左右目の周りや顎周り、頭部の経穴を用いてお顔全体の血流量を上げていきます。
また、手足やお腹の経穴も用いて自律神経のバランス調整施術も合わせて行います。
左目下の痙攣の治療経過としまして、その方の場合定期的に施術を受けて頂いているおかげか2回目で左目下の痙攣は消失しました。
清水大地

資格
はり師
きゅう師
2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む
2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院
当院の書痙に対する施術は、まず第一にはりやお灸を施すことにより全身の調整を図り、自律神経のバランスを整えます。東洋医学では局所的に診るのではなく、全体的に診ることが特徴のひとつであり、全身施術を行うことにより自然治癒力を高めます。

腹部のツボなども用いて内臓の働きを活性化させて自律神経の状態を整えていきます。

その他、書痙の症状が出ている腕にも鍼治療を行っていきます。

また書痙は東洋医学的に見ると「風邪」の発生と「肝」の機能障害により「気」「血」「津液」のバランスが崩れて発症すると考えられているので、はりやお灸を用いてツボを刺激することで「風邪」を体外に出したり、「肝」の機能を正常に戻すように促します。
東洋医学の診断方法に基づき全身の調整施術も行っていきます。書痙は全身性の疲労や精神的ストレスが原因となり自律神経系の乱れに繋がる場合が多いです。
そこで当院では、自律神経測定器を用いて自律神経の状態を把握して施術にあたります。当院独自の自律神経調整療法を施すことで、自律神経系が整えられ、書痙の症状が徐々におさまっていきます。
書痙の施術期間は、長くかかる症状の一つです。しかし、当院の施術を受けることで、書痙の回復程度を高め、着実に仕事や生活の質の向上が期待できます。お困りの方はぜひ一度ご相談ください。
書痙は中医学でいう「風邪」の影響と「肝」の機能障害により「気」「血」「津液」のバランスが崩れて発症すると考えられています。
「風邪」には、突然発症する・変化が多い・人体の表面や上部を侵しやすいという特徴があります。病理反応としては、主に自律神経系や末梢神経の障害によると考えられます。「風邪」が発生する原因には内因(体質素因・精神的素因)と外因(生活素因・自然素因)などがあり、書痙は主に内因によって発症します。
東洋医学でいう「肝」には、精神情緒の安定・自律神経系を介した機能調節・栄養物質としての血の貯蔵・運動神経系の調節などの役割があります。そういった機能が失調すると筋肉に栄養が循環できなくなり、ひきつり・痙攣・ふるえなどの症状が現れます。中医学では古くより痙攣やふるえなどの原因は「肝」と関係が深いと考えられています。
また東洋医学でいう「肝」と「腎」の機能が弱ると全身的に血や体液が不足し、筋肉などの様々な器官に栄養を送ることができず、さらに「風邪」に侵されるなどの病態が重なると書痙がおこりやすくなります。両者の関係は深いので「肝腎同源」とも言われており、「肝」と「腎」の症候が同時にあらわれることが多いです。
東洋医学の「肝」機能
疏泄を主る
精神情緒の安定、自律神経を介した機能調節
血を蔵する
栄養物質としての血の貯蔵、自律神経系を通じた血流調節
筋を主る 運動神経の調節
目に開窮し、華は爪にある 視覚系の調節、爪の栄養
50代男性
お仕事柄右手でペンや筆で字を書く機会が多く、2・3年前から字を書くときに震えや肘周辺の筋肉が硬直してしまい上手く字が書けない。比較的朝は調子が良いが、体が疲れてくる夕方ごろになると症状が強く出て字が全く書けないほどになってしまう。また、食事で箸を使って食べる際も細かい食べ物などが持ちずらく、落としてしまうことが多い。
心療内科や整形外科を受診したが、特に治療という治療はしてもらえなかったということで当院にご来院されました。
当院の治療
寝つきも悪く、自律神経の状態も乱れていることが考えられたので、施術に入る前に自律神経測定器で自律神経の状態を把握してから治療に入りました。自律神経側敵の結果で交感神経の高い状態だったので、まず交感神経の活動を抑え副交感神経を上げられるような体の力が抜けリラックスできる治療をしました。
次に右手や右の頸肩部・肩甲骨周辺を触診してみたところ、とても硬くなっていたのでそれを解消できるように鍼灸施術や手技療法でアプローチしました。
治療経過
◇1回目◇
治療後少し字を書くのが楽に感じた。しかし、夕方ごろになると書きづらさはかわらなかった
◇2~4回目◇
前回同様の結果だった
◇5回目◇
ペンで書いてもだいぶ平気になってきた。以前は筆を持って字を書くことがまるっきりできなかったが、少しずつできるようになってきた
◇6回目◇
右手に上手く力が入るようになってきて箸で食べ物もつかむことが困難ではなくなってきた。
◇7~10回目◇
治療を重ねていくごとに徐々にペンや筆をかける時間が増えてきて寝つきなどもよくなってきた。
症例2
20代 男性
一年前から原因不明の書痙に悩まされている。
病院で検査を受けたが何も問題はなく心因的なものと診断された。
今まで様々な治療を試したがなかなか改善が見られず、当院のホームページをたまたま見つけて来院した。
字を書こうとすると手や腕に力が入り、震えてしまうため思ったとおりに書くことができない。字がうまく書けないことへの不安や焦り、憤りを強く感じてしまい、そのためますます力みが生じ書けなくなる。
当院の施術
はじめに自律神経測定器で現在のストレスや自律神経の状態を計測してみたところ、交感神経の割合が高く、逆に心身をリラックスさせる副交感神経の働きが少ない状態でした。
また、精神的ストレス肉体的ストレス共に非常に高く慢性的な疲労が影響しているように感じました。
まず、うつ伏せで首肩背中周りの筋緊張の緩和のためコリに直接刺鍼を行いました。
次に仰向けになり自律神経の調節やリラックス効果のある経穴、利き腕の文字を書く事に関わりがある特に緊張が強い筋肉に鍼とお灸で刺激し、緊張の緩和を目的とした施術を行いました。
◇1回目◇
特に目立った変化はない。
◇2回目◇
心身ともにリラックスできる。
字も以前より書きやすい。
◇3回目◇
まだ完全ではないが、すらすら書けるようになってきた。
◇4回目◇
少し力みが出て、いつもより書きづらい。
睡眠不足や過剰なアルコール摂取した翌日はうまく書けないことが多い。
◇5回目◇
再度スムーズに書けるようになってきた。
◇6回目◇
調子がいい。字に対してあまり変な意識が少なくなってきた。
◇7回目◇
字を書くことに対し、恐怖心がなくなってきた。
調子が良いため施術間隔少し開けてみて様子を見てみる。
◇8回目◇
問題なく書けるようになってきた。
☑字を書こうとする際に痛みや振るえが生じて、まともに書くことができない。
☑力が入り過ぎてうまく字を書けない。
☑誰も見ていないところでは書けるが人前で字を書こうとするとうまく書けない。
こういった症状でお悩みではありませんか?それは書痙という症状かもしれません。
書痙とは、字を書こうとすると疼痛あるいは痙攣や自分の意志とは関係なく指に力が入り過ぎたりして字を書くことができなくなってしまう疾患です。人前で字を書く際、特にこういった症状が出やすく、大量に字を書く事務系の職業の人に多く発症。。
書痙症例の4分の1は両手に生じて、発症率は10万人に3~7人と少ないものの仕事・自己評価・社会生活に深刻な影響を及ぼします。基本的に会社などでストレスの多い20~40代の男性に多いと言われています。
書痙の症状は書字障害を主として、とくに人前で書くときに症状が強くなります。
ⅰ)硬直型:手の筋肉が過度に緊張して、力が入り過ぎるまたは痙攣して字が書けない。
ⅱ)振戦型:手が細かく震えて、線をまっすぐに書けない。
ⅲ)ジストニア型:自分の意志とは関係なく指に力が入ってしまい、手が屈曲して字が書けない。
その他筆圧が下がりうまく字を書けない・手首や指、腕が痛むと感じて字が書けないなどの症状もあり、人によって出る症状は様々です。初期症状としては文字を書くときの場合が多いですが、症状が重症化してしまうと字を書くときに使う筋肉以外の筋肉にも波及することがあり、箸がうまく持てない・ボタンをうまく締めることができないなど日常生活に多大な影響が出てしまいます。
書痙の類似症状は、ピアニストやバイオリニストなどの音楽家に見られることも多く、楽器を演奏するときだけに指が曲がって伸びなくなったり、突っ張ったりします。また手に力が過剰に入るために手や肘に痛みを発症したり、肩こりを伴うことがあります。
書痙は神経質で不安や強迫観念の強い人に多く発症すると言われており、心理的ストレスなどの要因が影響して発症する心身症(精神的・心理的要因から起こる身体的な症状)と考えられています。
また近年の研究で書痙は、大半が筋肉の緊張や動作を司る脳内運動メカニズムの不調によるジストニアであることがわかってきました。
書痙の一般的治療として心理療法と薬物療法があります。
心理療法として行動療法(問題となる行動を修正し、結果的に破綻に至らないようにする治療法)や自律訓練法(自己暗示によって心身のリラックスをはかる訓練法)などがあります。
薬物療法として抗不安薬・抗けいれん薬や注射などがあります。しかし特効薬といったものはありません。
注射は海外では書痙に対して有効とみなされており積極的に行われているようです。また重度の書痙症状に対しては、ジストニア治療で活用される定位脳手術を行うことがあります。定位脳手術は脳の支障という部分に電気刺激を与えることで改善をはかるものでジストニア治療の際に行われる術法です。
その他抗コリン薬や抗てんかん薬なども処方されることもありますが、まだ効果は十分ではなく新薬の研究開発が進められている段階のようです。
清水大地

資格
はり師
きゅう師
2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好医院にて多くの臨床経験を積む
2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院
肝機能障害に対する鍼灸治療はWHOが定める鍼灸治療が有効とされる疾患の一つとして挙げられています。
鍼灸治療は自律神経のバランスを整えて内臓の機能を高めることであまり認知されてはいませんが、肝機能障害に対しても有効とされているのです。そこで今回は肝機能障害に対する鍼灸治療ということで書かせていただきます。
肝機能障害に対する鍼灸治療は、まず第一に東洋医学的観点より症状を判別して肝機能を高める施術を行うことです。

主に五臓六腑の肝の機能を正常に戻す施術施しますが、その他にも症状によっては「腎」や「胆」にも異常が見られる場合もありますのでそれらの箇所も東洋医学的に施術していきます。

また、内臓の臓器は自律神経の支配を受けており自律神経が乱された状態ですと機能も低下して肝臓の場合でも機能低下をきたしやすいと言えます。そこで当院では、自律神経測定器を用いて自律神経の状態を把握したうえで自律神経を正常な状態へと戻すような施術も行っていきます。

自律神経の状態を整えることは肝機能を正常に回復させる方法としてとても重要なものとなります。
その他施術以外にも積極的に生活指導も行っております。それは施術を受けても飲酒習慣が続いたりするとどうしても症状の回復は見込めないからです。本気で肝機能を正常に戻すには治療の他にも生活習慣を見直す必要があるのです。
※生活上の注意点
肝機能障害を回復させるためには日常生活での食事や運動などが重要となってきます。いくら肝機能障害の治療を受けていても暴飲暴食を続けていたのなら回復する可能性は低くなります。
・お酒の飲む量を調節する
アルコールやアセトアルデヒドなどの分解の役割を肝臓が担っているため過度な飲酒は肝臓に負担をかけて肝細胞が死滅する原因となってしまいます。症状がだいぶ進行した人であるならば断酒する必要もあります。
しかし、肝臓の状態がそれほど悪くない方の場合は、飲酒量を減らす・アルコール度数の低いお酒にする・休肝日をつくるなどして制限すれば決して断酒する必要もありません。
厚生労働省の研究によると日本酒で約7合を毎日10年以上飲み続けた場合では、約20%の人が肝硬変を発症するというデータがあります。さらに15年以上飲み続けた場合では半分の方が肝硬変を発症しています。これだけ高いデータがあるのでまだ肝機能に異常がない方でも飲酒の量は考えて飲む必要があります

・食べ過ぎない
食べ過ぎで毎日栄養過多の人は、栄養代謝で肝臓への負担は大きくなり、肝機能障害を発症しやすいと言えます。また、太りすぎの方は肝臓への負担が大きくかかることもわかっています。毎日原6~7分目を心がけて決して食べ過ぎないように注意しましょう。
・肝臓によい食事
破壊された肝細胞を修復するのに良い栄養素としてタウリン・ビタミンB・セサミン・アラニンなどが知られています。それら肝臓にいいとされる食材としてブロッコリー・ニンニク・玉ねぎ・リンゴ・グレープフルーツなどがあります。バランスよくそれらの食材を毎日の食事に取り入れていきましょう。
・運動習慣
運動習慣特にウォーキングや体操などの有酸素運動の習慣があると自律神経も整いやすいですし、体脂肪を落とすにはやはり運動は必要となってきます。運動すことで自律神経が整えられて太りすぎ状態を防ぐことで肝機能障害になりにくくなります。
東洋医学での「肝」の働きは西洋医学での肝臓の働きと似ている部分もありますが、全然似ていない部分もかなりあります。
東洋医学での肝は、肝臓の部分機能や血液循環の調節機能の他に自律神経系・情動活動に関連する中枢神経系・運動神経系・視覚系の一部もつかさどっているという考えがあります。
・肝は疏泄をつかさどる
肝は気を体の隅々にまで行き渡らせる機能があります。これは、情緒を安定させて精神状態を安定的に保つこと、視床下部や自律神経系の機能によって全身の各機能を円滑に行われ
るように保つことにあたります。
・肝は血を蔵する
肝は血を貯蔵して必要に応じて供給・消費する機能があります。自律神経系を介して血管を収縮・弛緩させて体内の血液量を調節することにあたります。
・肝は筋をつかさどる
肝は運動神経系の調節をつかさどっています。筋膜や腱の緊張・運動を弛緩・制御することことで肝は筋をつかさどっています。
・肝は目に開竅する
肝は自律神経系の調節などの作用によって視覚の一部をつかさどっています。よって肝の機能異常は視覚・目にも影響が出やすいと考えられています。
30代女性
ここ半年で体重が10㎏増加し、病院で肝機能に障害があると診断された。
肝臓の数値をよくするために漢方薬を処方されて1か月飲んだところ数値が少し改善。
漢方と併用して鍼治療を行えばさらに回復が見込めるのではとのことで来院された。
もともとアトピー体質で、肝機能が低下するとアトピーもひどくでる。
症状が強いときはかゆみで夜眠れない日もある。
肝臓の数値と、アトピー肌の改善を鍼治療で行い体質改善をしたい。
当院の治療
これまでの生活習慣をきいたところ、昼夜逆転の生活や目の酷使、ストレスをためやすい、生理痛が重いなど「肝」に負担がかかる状態にあった。日常の積み重ねで今回の症状が現れたと推測できる。鍼灸治療では「肝」の経絡を中心に刺激をいれ、自律神経の調節も行った。また、1時~3時は東洋医学では肝の時間なので、その時間に睡眠をとり肝を休めるようアドバイスをした。
アトピー症状も強くでていたので、皮膚の熱をさげターンオーバーを促進するツボを用いて鍼とお灸施した。
◇1回目◇
施術当日は夜かゆみもなくぐっすり眠れた。
初めての鍼で緊張もしていたが痛みはほとんどなくリラックスできた。
◇2回目◇
初回から1週間だが効果は持続しているように感じる。
かゆみもゼロではないが落ち着いている。
夜12時には布団にはいるようにしてから調子がよくなっている実感がある。
◇3回目◇
生理があり体調が崩れた。かゆみも少し強め。
婦人科系のツボも使って前回同様に全身の調節を行った。
◇4回目◇
一時的に症状悪化したがそのあとすぐに改善。
アトピーの薬はのまなくても過ごせるようになった。
体重はまだ減ってないが、以前より疲れを感じにくくなったいし変化はしている気がする。
次の検査までは週一のペースで通って経過をみていきたい。
肝機能障害について知るうえでまずは肝臓の役割を抑えておく必要があります。
肝臓は臓器の中で一番大きい臓器で重さも1.2~3kgもあるもい臓器です。場所は、みぞおちの右側に位置しており、外側に肋骨がある事で外部からの衝撃から守られるような場所にあります。肝臓には右葉と左葉があり右葉が全体の65%、左葉が全体の35%をしめて全体的にみると三角形の形をしています。
肝臓は他の臓器に比べて血液量が多い臓器の一つです。肝臓には主に門脈と肝動脈という二つの血管が出入りしています。門脈は腸や脾臓から栄養素の多く含んだ血液を運んでおり、肝動脈は大動脈から流れる酸素を多く含んだ血液を直接肝臓に運んでいます。それらの栄養素や酸素を多く含んだ血液により、肝臓は様々な働きができるのです。
肝臓は、細かく分ければ500以上もの身体の働きを担っていますが、その働きがなかなか感知されにくいため、「沈黙の臓器」とも呼ばれています。
肝臓の役割としてまだまだ解明されていない部分もありますが、分かっている範囲で大まかに分けて3つあります。

解毒・分解作用
アルコールが解毒される場所は、肝臓であるということはよく知られているかと思います。アルコールばかりでなく、アンモニア・有害なウィルスや細菌なども無害なものに解毒・分解する作用が肝臓にはあります。 しかしこの肝臓の解毒・分解作用にも限界があります。アルコールの多量摂取や薬物の過剰な摂取は肝臓を傷めつけて気付いたときには肝臓機能が再起不能状態となってしまい解毒作用が出来ない状態ですでに手遅れという状態となる危険性があるので注意しなければいけません。
栄養素の代謝・貯蔵
肝臓は、取り込んだ栄養素をエネルギーに変える重要な役割があります。タンパク質や脂質、タンパク質などの栄養素は体に取り込んだだけでは何の役にも立ちません。そのような栄養素は肝臓でほかの物質に変えられて初めて体内に吸収することができてエネルギーとなるのです。この栄養素を化学反応によって体内に吸収させる物質に変化させることから肝臓は「体内の化学工場」とも言われます。
栄養素としてよく知られているタンパク質・糖・脂質・ビタミds8ン・ミネラルなどの代謝は肝臓で行われているのです。 そしてそれら体内に吸収されるようになった物質は、肝臓内に貯蔵して必要に応じて体に送り出す機能も担っているのです。その肝臓の機能が低下した状態となってしまうと体はエネルギー不足となってしまいすぐに疲労してしまいます。
胆汁の生成
胆汁は、脂肪の消化吸収を手助けしている液体ですが、胆汁も肝臓で生成されていて間接的に脂肪の消化吸収の役割も担っているのです。肝臓では一日に700~1000ccほどの胆汁が生成されており、胆汁の生成が十分な状態に陥ってしまうと、消化吸収の機能が低下してエネルギーが十分に確保できなくなってしまったり、消化不良を起こしやすく便秘にもなりやすくなってしまうのです。
肝機能障害といいましても一つというわけではありません。肝機能は様々な役割があるため症状の出方もそれによって異なってきます。下記の症状が続くようでしたら、肝臓の異変も考えられますので一度病院で検査を受ける必要があります。
☑何をしてもすぐに疲れる
☑常に身体が重だるい
☑食欲がわかない
☑身体のむくみが取れない
☑尿の色が濃い状態が続いている
☑お腹がパンパンに張る
☑眼球の白めの部分や皮膚が黄色味がかる
☑全身がかゆい

肝臓の異常は、なかなか体に現れにくいため上記の症状が出たら症状が進行している危険性もあるので早急な対応が必要となります。肝臓にはもともと再生能力が備わっています。
それは臓器の中で肝臓だけに備わっている能力でたとえ肝細胞の一部が壊されたとしてもすぐに再生したり、再生の間でも別の肝細胞が活動を補うことが可能なためなかなか症状として体に現れにくく、現れた時には症状がかなり進行しているということが往々にしてあります。
肝機能障害の代表的なものとして
脂肪肝
脂肪肝は一度は耳にしたことがあるかと思いますが、その名の通り肝臓に脂肪がたまりすぎている状態です。正常時の10倍以上も脂肪が肝臓に溜まっている状態ですが。脂肪肝の症状はほとんどありません。脂肪肝が進行すると肝炎や肝硬変となってしまう危険性があります。
上記にもある通り肝臓には取り込んだ脂肪を代謝して貯蔵して必要に応じて各器官に送る機能がありますが、脂肪摂取の多い暴飲暴食やアルコール摂取が多いと肝臓内に貯蔵される脂肪が増えて脂肪肝となってしまいます。
脂肪肝には、アルコール性脂肪肝と非アルコール性脂肪肝とがあります。アルコール性脂肪肝は、アルコール摂取が多くアルコールの解毒の過程で肝臓の働きが低下することで肝臓内の中性脂肪がたまっていきます。非アルコール性脂肪肝は、肥満や糖尿病の人でインスリンの働きが鈍くなり糖の代謝が鈍ることで肝臓に脂肪がたまりやすい状況となります。
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肝炎
肝炎にはウィルス性のものとアルコール性のものとがあります。 ウィルス性肝炎にはA型・B型・D型・E型があり、日本ではB型肝炎とC型肝炎が大半を占めます。B型とC型は血液を介して感染します。A型とE型は水や食べ物を介して感染しますが、現代では衛生環境が整っているため減少傾向にあります。
アルコール性肝炎は脂肪肝の状態でもアルコール摂取量を減らさない状態を続けていると約2割の人はアルコール性肝炎を発症すると言われています。アルコール性肝炎は脂肪肝とは異なり、発熱やわき腹痛、食欲不振、むくみなどの症状が出ます。この状態でも禁酒をすれば肝臓の機能は改善する見込みがあります。しかしこの状態でもアルコール摂取を控えないと肝硬変となってしまい、肝機能は禁酒をしても効果がえられなくなってしまいます。
肝硬変
肝硬変は、その名の通り肝臓が固くなってしまった状態です。肝炎が進行して肝細胞が傷ついて修復する過程でだんだんと細胞が線維化して硬くなってしまいます。
肝硬変が重症化してしまうと肝臓がんとなり、最悪の場合生命の危険にさらされます。肝硬変となると肝臓の栄養の消化吸収作用や解毒作用がうまく機能せずに倦怠感や体重の減少、便秘、筋肉の痙攣などが症状として出ます。また肝機能が衰えることで血液を固める血小板が十分に作られなくなるためちょっとした刺激で内出血が起こりやすくなったり、鼻血が出やすくなってしまいます。
定期検診や人間ドッグなどで肝臓の検査が良く行われますが、簡単な基準値を頭に入れておくと良いでしょう。
・GOTとGPT
GOTとGPTは主に肝臓内にある肝細胞で働いている酵素で体の中の重要な構成要素であるアミノ酸の生成する役割があります。肝臓が正常に働いている状態ではGOTとGPTも正常に働きますが臓器が損傷することで分量が増加するため血液中のGOTとGPTの数値は高くなってしまいます。GOTは肝臓の他にも心筋や骨格筋にも多く存在しているため数値が高くなると、肝臓の病変以外にも心筋梗塞や筋ジストロフィーなども疑われます。
基準値は30IU/L以下と定められています。基準値を下回っていればほぼ問題ないと言えます。数値が50IU/Lが越えてしまった場合は注意が必要で肝臓に何らかの異常がある可能性があります。さらに100IU/Lを超えた場合は、ウィルス性肝炎や肝硬変の疑いがあります。
・γ-GTP
γ-GTPは肝臓や腎臓などで生成されて肝臓の解毒作用に関与している酵素です。また、エネルギー代謝を助けてたんぱく質を分解・合成する酵素でもあります。肝臓や胆管の細胞が破壊されると血液中にあふれ出すことから数値が基準値を超えると注意が必要です。
数値が上がっても身体に何か症状が出るわけではありませんが、数値が高いと脂肪肝や胆石などの疑いがあるので注意が必要です。 γ-GTPはアルコール性の脂肪肝や肝炎に反応してアルコールを飲みすぎると短期的に数値が上昇します。基準値は50IU/L以下で、それを超える100IU/L以上となってしまった場合は脂肪肝が進行している可能性があります。200IU/L以上となった場合、アルコール性肝炎や肝硬変、胆石や胆道がんなどの疑いも出てきますのでさらに詳しい検査が必要となってきます。
が整えられて太りすぎ状態を防ぐことで肝機能障害になりにくくなります。
一般的には水分の多い液状便、またはそれに近い状態の便をたびたび排泄する状態を「下痢」と呼んでいます。
正常な有形便の水分含有量は70~80%です。水分量が80~90%になると泥状、90%以上になると水様になります。

下痢には四種類のパターンがあります。
<浸透圧性下痢>
過度なアルコール摂取や脂質の多い食事が習慣化することによって起こる下痢です。
暴飲暴食による腸への負担、食べ過ぎ)栄養の過剰摂取)で腸の吸収機能を弱め、水分電解質などの吸収が十分できなくなることが要因です。
<分泌性下痢>
分泌性の下痢は腸粘膜から腸液などの分泌が過剰に行われることで起こります。また、腸粘膜障害、細菌などにより腸管内の塩類と水分の分泌が促進される場合もあります。
<腸管運動性下痢>
腸の内容物を肛門まで運ぶ運動のことを蠕動運動といいます。腸の筋肉が伸び縮みを繰り返し水分を吸収しながらゆっくりと肛門まで送り込むのです。
ところが、ストレスなどが原因でこの蠕動運動が過剰に働いてしまうと、十分に水分や食物が消化・吸収できないまま腸管を通過し下痢が生じます。また、逆に蠕動が障害されて便が滞った場合も、増殖した腸内細菌の刺激によって下痢が起こります。
<滲出性下痢>
潰瘍性大腸炎やクローン病など、腸に炎症があることによって起こる下痢症状を滲出性下痢といいます。腸の粘膜から血液成分や細胞内の液体が流れ出てしまうことによって、便の水分量が多くなってしまいます。また、炎症によって水分吸収能力が低下することも要因として挙げられます。
・感染性胃腸炎
感染性胃腸炎の代表的な病原体はノロウイルスです。激しい下痢と嘔吐に悩まされます。
・炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)
潰瘍性大腸炎は、下痢や血便の症状が併発します。軽い微熱や、渋り腹といったスッキリしない排便も見られます。長期化すると大腸がんを合併することがあります。定期的な大腸内視鏡検査が必要です。
・虚血性腸炎
大腸に栄養を送る血管の血流が阻害されることで大腸の粘膜障害が起き、炎症によって粘膜のただれや潰瘍などが生じる病気です。虚血性腸炎の3大症状として、腹痛(左側腹部~下腹部)、下痢、血便の3つがあげられます。
・過敏性腸症候群(IBS)
お腹の張りなどの便通異常が慢性的に(3か月以上)続いている場合、過敏性腸症候群が疑われます。下痢と便秘を繰り返すことが多く精神的なストレスから発症する場合もあります。
・慢性膵炎
慢性膵炎は進行すると、体重減少や下痢などの痛み以外の症状も出てきます。膵臓からの消化酵素の分泌が低下することで、主に脂肪分の消化がうまくできなくなり、液状の白っぽい脂肪便が見られる場合があります。
・大腸がん
大腸がんの兆候として「繰り返す便秘と下痢」の症状が挙げられます。大腸がんが進行し、大腸の管腔が狭くなることで誘発される症状です。

検査・診断
下痢の原因は様々なので、まずは問診を行い、症状、既往歴、服薬中の薬、摂取した食べ物などを確認します。そのうえで必要に応じて血液検査、腹部エコー検査、大腸カメラ検査などを行います。
治療方法
下痢の場合、ウイルス・細菌感染による胃腸炎が原因で起こることが多いので、整腸剤を使って治療するほか、必要に応じて抗生物質を投与します。
慢性下痢の場合には、大腸カメラ検査などの各種検査を行い原因を判明させたうえで、適切な治療を行います。また、病気が原因の場合はその病気の治療を行います。原因となる病気が見つからない場合、過敏性腸症候群(IBS)が考えられるため、生活習慣の改善やストレスの解消などをアドバイスして治療していきます。
東洋医学では感染性の下痢を「痢疾(りしつ)」、一般的な下痢を「泄瀉(せっしゃ)」といい、泄瀉は水分のとりすぎや冷房、夏バテや食あたりなどが原因で、体に余分な「湿」が溜まった状態である「水毒」により胃腸機能の低下を招いたものと考えられています。また、下痢と関係のある臓腑は「脾胃」「肝」「腎」です。
下痢は、実証と虚証の二つのタイプに分けられます。
<実証のタイプ>
①寒証
冷たいものの取りすぎや冷房によって体を冷やしたことが原因で、胃腸の機能が低下して水分代謝が滞り、下痢が起こるもの
寒証の症状
下痢、食欲不振、口の粘つき、むくみ、胸のつかえ、吐き気、腹痛など
②熱証
暴飲暴食や食あたり、細菌やウイルスの体への侵入により、消化不良を起こし、熱性の下痢が起こるもの
熱証の症状
下痢(便の臭いが強く回数も多い)、消化不良、黄疸など
<虚証のタイプ>
過労やストレス、生活の不摂生や虚弱体質などが原因で気のエネルギーが不足して、胃腸機能が低下する「脾気虚」や脾気虚の長期化や冷え、加齢などによる「腎」の機能低下による「脾腎陽虚」があります。
また、「肝」は気の流れをスムーズにし、精神面の調整において重要な臓腑ですが、普段から情緒不安定やストレスがあると肝気の流れが悪くなり、消化機能に影響を与え下痢を引き起こすことがあります。
脾気虚の症状
下痢(泥状便)、疲れやすくいつもだるい、顔色が悪い、食後すぐ眠くなる、食後お腹が張りやすい、ゲップなど
脾腎陽虚の症状
下痢(水様性の便)、みぞおち当たりの痛み、むくみ、尿が出にくい、尿の色が薄いまたは透明で多量に出るなど

当院では、消化器官などの働きを調整している自律神経のバランスを機械で測定し患者様のお身体の状態を把握したうえで治療へ移ります。
自律神経系の調整施術を行い、消化器官の機能を整えるとともに内臓機能や免疫力を高め、全身的な血流を促進し、自然治癒力を高めることで症状が治癒しやすいお身体の状態へ整えます。また、東洋医学的観点から「脾胃」「肝」「腎」をはじめとした五臓六腑を整えるツボや、気の流れを整えるツボを選択していきます。
さらに、腹部や腰背部などにある消化器系に関係するツボに鍼やお灸で刺激を与えることで消化器系の機能を整えていきます。
症例
40代 男性
年末の忘年会で週7で飲み会があり、そこからお腹の調子が悪くなってしまった。仕事中、プライベートに関わらず腹痛に襲われ下痢をしてしまう。
もともとお腹はゆるい方だったが、数日もすれば気にならない程度には回復していたが、今回は3ヶ月たっても良くならなかった。原因は食べ過ぎ、飲み過ぎのため病院には行っておらず、いつも飲んでいるドラッグストアの胃腸薬で誤魔化してきたが、同僚に紹介されて来院。
治療頻度は週に1回
当院の治療
胃腸の調子が悪くなってからお肌の調子も悪い、顔面、背中、腕に湿疹があり、赤くなり痒みも出ているとのこと。腸のダメージは肌にでやすいので、かなり内臓系が弱っていると予想し内臓の回復の為の自律神経の調整治療、血行促進の治療、消化器系と関わりのある経絡経穴に刺激を与える東洋医学治療をメインで行った。
経過
◇1回目◇
身体は軽くなった、お腹の変化はなし。
◇2回目◇
肌の痒みが軽くなった、お腹の変化はなし。
◇3回目◇
腹痛が軽くなった、トイレに行く回数等は変化なし。
◇4~8回目◇
治療回数を重ねるごとに腹痛、肌の湿疹が改善していった。
◇9回目◇
腹痛はほぼなくなった。
◇10回目◇
昨日の飲み会のあと、家系ラーメンを食べたら腹痛が戻ってしまった。治療後に落ち着いた。
◇11回目◇
便はゆるいが、おなかの調子が悪くなる前の状態にほぼ戻ってきた。