ストレスと睡眠には深い関係にあることが知られています。日本人の5人に1人は、睡眠で悩まされ不眠状態に陥っているとも言われています。
特に外出自粛によって生活のリズムが崩れたり、仕事も自宅でする方も増えてさらに不眠で悩まされている方が増えていることが予想されます。

過度なストレスが身体に与える影響としまして自律神経の状態が関係してきます。自律神経は交感神経と副交感神経とがあります。
その中で交感神経は活動的な身体を緊張させる神経で主にお仕事中など日中活動的になる神経で逆に副交感神経はリラックス神経であり主に夜に働く神経です。
この二つの神経の活動割合が
・日中は交感神経6対副交感神経4
・夕方辺りになると交感神経5対副交感神経5
・夜になると交感神経4対副交感神経6
の割合で自律神経が働いていますと正常な状態と言えます。
しかし、生活のリズムが崩れて朝なかなか目覚めるのが遅く夜は眠るのが遅いとだんだんと自律神経の割合が後ろにずれこんでしまいます。
また、自宅でのお仕事でなかなかメリハリが付けられずに夜にまで仕事を持ち込んでしまいますと夜も交感神経が高まった状態になってしまいます。するとストレスホルモンであるアドレナリンも出続けた状態で身体の興奮状態も引き起こします。
いずれにしても夜に交感神経が高まった状態は睡眠の質を下げて眠れない・眠りが浅い状態になってしまうのです。一日だけならそれでも身体的には何とかなりますが、その状態が1ヶ月とか続いてしまいますと身体の疲労が蓄積して体の弱っている部分に出たり(首肩こり・腰痛・頭痛など)、精神的な疾患(うつ病・不安症など)の原因となってしまいます。
・肩こりの鍼灸治療について
・腰痛の鍼灸治療について
・頭痛の鍼灸治療について
・うつ病の鍼灸治療について
・不安症の鍼灸治療について
また、いつか外出自粛が解かれたときに出勤して仕事をするときに支障が出たり、状態が悪くなると外出するのが困難な状態になる危険性があります。
自分ではしっかり睡眠をとれているつもりでも睡眠障害が起きている場合もあります。自覚できる睡眠障害と自覚できない場合もあるのです。下記のような状態が見られる場合は注意して下さい。
・ベッドに入って1時間しても眠れない
・夜中目覚めてしまう
・夜中目覚めた後寝付けない
・朝起きる予定時間より1時間以上前に自然と目覚めてしまう
・朝の目覚めが悪い
・眠った気がしない
・日中異常に眠たくない
・いびきをするようになった
・暑くもないのに寝汗をかいてしまう
・寝言を頻繁に言うようになった
・悪夢を多くみるようになった

いつ外出自粛が解かれて会社に出勤するようになってもいいように今から生活のリズムに気をつけるようにすると実際にスムーズに職場での仕事を再開できるようになると思います。
・起床時間
職場に出勤する時と同じような起床時間にしましょう。自宅勤務ですとどうしても起きる時間が遅くなってしまっている方も多いかと思います。その30分・1時間のずれでも身体を戻すのに時間が掛かってしまいます。それが1~2か月続くようであればなおさらです。
・入眠時間
朝、出勤する時間と同じ時間に起床するには入眠時間も重要です。朝時間的に余裕があると思うと寝る時間も後ろ倒しになってしまいがちです。そこは意識的に以前と同じ睡眠時間か今は免疫力も付けることが大切ですので以前よりも30分とか1時間早くベッドに入ってしっかり休息をとるようにしても良いかと思います。
・朝に日光にあたる
朝目覚めたら日光に当たることは体内時計を整えるうえでとても重要なことです。朝に日光をあびることで体内時計がリセットされて脳内にもセロトニンという物質も出ることで精神安定上良いとされています。特に外出する必要もなく、ベランダに出る・窓際で光にあたるだけでも効果があるとされています。
・昼寝は15分程度に
お昼ご飯をたべて自宅にいる情な状況ですとどうしても眠気が襲ってくる場合もあるかと思います。その場合は、15分ほどの仮眠をとるようにしてください。ベッドに入ってしまうと思わず寝すぎてしまう可能性もあるので椅子に座ったまま眠るようにしてください。
これは、『パワーナップ』といってアメリカの企業を中心に取り入れている企業もあるくらいです。
パワーナップの効果としまして、頭がスッキリして仕事の効率が上がる・集中力が上がる・ストレスが軽減されて生活習慣病の予防になるなど研究結果も出ているほどです。
・運動
自宅にいることが多く、なかなか運動することが難しい状況かと思いますが、家でもできる運動はあります。睡眠のことを考えると有酸素運動を取り入れると効果的です。
ラジオ体操やその場でのもも上げ足踏み、ヨガやストレッチなど家でもできる運動をできれば毎日行うようにしましょう。
運動は脳も活性化されて仕事の集中力も増すとも言われています。
快眠に効果のあるとされるツボはいくつかあります。その中で臨床経験上効果があったツボをご紹介させていただきます。
・神門
手首を手のひら側に曲げた際にできるしわの中央部分に位置します。海外の研究ではこのツボを押すことによって睡眠に重要なホルモンであるメラトニンの量が増えて睡眠の質が改善されたという研究結果も出ています。
・勇泉
足の指を曲げた時にできるへこみ部分がおおよその勇泉のツボの位置になります。経絡でいいますと腎の経穴となり、睡眠に重要なツボになります。
・百会
頭のてっぺんにあり立位で体の一番上に位置するところにあるツボです。百会は、100もの数の経脈が会わさるツボということでそう命名されており、いろいろな症状に用いられます。

鍼灸治療には、自律神経の状態整えることが国内の研究結果でもわかってきました。
睡眠障害では特に副交感神経を高める必要があり、鍼灸治療はその点に優れています。
また、上述しているツボを中心に東洋医学的にも睡眠障害に効果のあるツボを中心に施術をしていきます。
特に東洋医学では睡眠障害は『心』や『腎』の状態が悪いと症状が出やすいことが多いのでそれらに関するツボを用いていきます。


レイノー症候群とは寒冷刺激や精神的ストレスが原因の血管攣縮によっておこる手指などの皮膚色変化を有する総称で、他も手指の痛みやしびれなどの自覚症状を伴います。
原因が明らかなものをレイノー現象、原因不明なものをレイノー病と言います。
一般的には若年層の女性に多く、手指の第2~第5指の指先からMCP関節(丁度指と手の間ぐらいにあるグーにした時の骨が出る部分)ぐらいまでの所が好発部位です。また、足の指や鼻先、耳、顎の先端部分、舌にも発症することがあります。
また、成人の約5%~10%の人に発症する言われています。
レイノー現象はまず最初に血流低下による手指の蒼白化がおこり、指先の疼痛や締め付けられる感覚、冷感が現れます。
その数分後にはチアノーゼにより紫色に変化し、血管が反応的に拡張するため充血し赤色に帯びてきて、徐々に正常に戻るという過程を繰り返します。これらは数分から数10分続きます。
また重篤になると、強い疼痛を伴う壊疽や潰瘍形成も現れることがあります。
〇原発性
・自律神経系機能異常
・寒冷刺激
〇続発性
・膠原病(全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、シェーグレン症候群、強皮症、多発性筋炎、多発性皮膚筋炎など)
・閉塞性の血管疾患(閉塞性動脈硬化症、閉塞性血栓血管炎、血栓塞栓症、胸郭出口症候群)
・血液疾患(多血症、クリオグロブリン血症、マクログロブリン血症)
・職業病(振動工具病、白蝋病)
・その他(甲状腺機能低下症、褐色細胞腫、低血糖、原発性肺高血圧、特発性間質性肺炎、原発性胆汁性肝硬変症)
などがあります。
※膠原病とは・・・
膠原病とは,皮膚や筋肉、関節や骨、血管、内臓の細胞が慢性的な炎症を繰り返す自己免疫疾患で、本来、自分の体の防御機能でもある免疫が異常を起こし、自己の正常な細胞(細胞同士を繋げているコラーゲン)を異物として間違って攻撃をしてしまう病気の事です。
女性にかかる事がほとんどで、代表的なものが関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群があります。
レイノー症候群は東洋医学的観点だと「瘀血」が深く関与していると考えられます。瘀血とは血液の流れが滞ってしまい循環が悪くなる状態を言います。油っぽい食事に偏った生活や不規則な生活、ストレス、運動不足、過労によって血の循環や貯蔵を司っている「肝」の機能が低下することが瘀血になる原因となります。
また、瘀血になることで血液の供給量が低下し、同時に気の不足や流れの滞り状態である気虚や気滞を引き起こす事になります。
病院ではまず、病歴、職業、生活環境、喫煙歴、服用中の薬剤、発熱、全身倦怠感、関節や皮膚・筋肉の症状の有無といった詳細な問診を行い、膠原病との関わりを鑑別していきます。
次に、皮膚の職長変化や腫瘍形成の有無、患部の皮膚温度や動脈圧の左右差の確認、爪圧迫テストを行っていきます。
治療方法は、血管拡張薬や抗血小板薬といった薬物療法を基本ですが、外科療法も取り入れることもあります。
レイノー現象は血流低下によって起こるので、血管運動をコントロールしている自律神経調節治療を行っていきます。
次に患部の血流量を上げるために各中手骨間部や手三里穴、曲池、合谷といったツボに置鍼を行います。
症状や鍼刺激の慣れに合わせて、少しづつ鍼通電療法に変えていきます。
さらに、膠原病を伴う関節痛など他の症状がある場合は全身的な鍼灸治療を併せて行っていきます。

一般的に異常な熱感のことをほてりといい、それが頭や顔に起こった状態をのぼせといいます。
※ホットフラッシュとは
更年期障害の代表的な症状で、ほてりやのぼせ、発汗、めまい、動悸などの症状が現れます。
更年期には卵巣機能が低下することで女性ホルモンのエストロゲンが減少し、血管の収縮や拡張、体温調整などをコントロールしている自律神経の働きが乱れることにより起こります。
・気温の変化や長時間の入浴などによる体温の上昇
炎天下での作業など長時間の入浴などで血管が拡張したままの状態になると脳の血液循環に異常をきたし一時的なのぼせやほてりが生じます。
・精神的な緊張やストレスによる自律神経の乱れ
強い緊張や精神的ストレスにより自律神経のバランスが乱れると、血管の収縮、拡張がコントロールできなくなることでのぼせやほてりの症状が起こります。
・女性ホルモンのバランスの乱れ
女性ホルモンのバランスが乱れると、自律神経に影響を与え、血管の拡張や収縮のコントロールが狂うことによってのぼせることがあります。
特に出産後や閉経前後の更年期には女性ホルモンのバランスが乱れやすくなります。
・血行不良によるもの
血行の良い人ほど顔がほてりやすいと思われがちですが、実は冷え性の人の方がほてりやすいのです。手や足の先の冷えは血管が収縮することで起こります。そのため手や足の血管が収縮すると、体の中心や頭部に血液が集中し、のぼせやほてりが起こりやすくなります。
・疾患によるもの
・感染症(風邪、インフルエンザなど)
・熱中症
・甲状腺機能亢進症(バセドウ病)
・自律神経失調症
・更年期障害
・高血圧症
などが挙げられます。
その他、遺伝や肥満、塩分の摂りすぎなどからのぼせが引き起こされることがあります。
・自律神経失調症の鍼灸治療について
・更年期障害の鍼灸治療について
・高血圧症の鍼灸治療について
頭や顔が異常に熱いと感じます。頭痛やめまいを伴うこともあります。また、頭や顔が熱いと感じる一方で下半身や手先は冷えている場合もあります。
のぼせを起こしている疾患が明確な場合にはその治療が間接的にのぼせ症状の緩和に繋がります。しかし、原因不明の場合(体質的、生活習慣的なもの)だと西洋医学的な治療を行うのは難しいです。
更年期障害の場合、治療法として生活習慣の改善、漢方療法、減少したエストロゲンを薬で補充するホルモン補充療法(HRT)、抗うつ薬、非薬物療法(心理療法やカウンセリング)などがあります。
中医学ではのぼせやほてり、発汗の症状は気逆(きぎゃく)、瘀血(おけつ)、陰虚などにより引き起こされると考えられています。
気逆とは気の流れに異常が生じ、下降しなければならなかった気が逆流し上昇してしまう状態のことを指します。生体を巡るエネルギーである「気」は、もともと上に昇りやすい性質をもっています。生体にストレスが負荷されると全身をくまなく循環する気の量が低下したり(気虚)、循環が鬱滞した状態(気うつ)となり気逆が起こりやすくなってしまうと考えられています。
気逆が起こるとのぼせやほてりの他、頭痛、動悸、焦燥感などの症状を引き起こしやすくなります。
また、気を全身に運ぶ「血」の循環が滞った状態を「瘀血」といいますが、瘀血は気の失調と相まってのぼせや冷え症の原因となると考えられています。
瘀血は精神的ストレスを慢性的に受けたり、身体を冷やしすぎると生じやすいです。
陰虚は身体を適度にクールダウンさせる血や津液が不足した状態です。血と津液が不足すると、相対的に熱性の性質を持つ気が優位となりのぼせが起こりやすくなります。
陰虚によって起こる症状として口喝、目や肌の乾燥、ふらつき、動悸、息切れ、発汗過多などが挙げられます。発汗を伴うホットフラッシュは陰虚によるものが多いです。陰虚の原因としては加齢、発熱を伴う病気、長期にわたる闘病、過労などが代表的です。
また、五臓六腑の失調として「肝」「心」「腎」などが考えられます。
肝火
肝の機能が強いストレスや緊張などの影響で失調すると、肝気の流れが鬱滞して熱を帯びるようになります。肝気は上へ上りやすい性質を持ち、気が逆流することで頭部や顔面にのぼせが起こります。
肝は体の諸機能を調整(疏泄:そせつ)そせつする臓器です。自律神経系や情緒の安定、気血の流れと関係があります。のぼせ、ほてりの他、イライラ、怒りっぽい、不眠、顔面紅潮などの症状が現れることもあります。
心火
人間の意識や思考など、高次の精神活動を司る五臓の「心」が過度の刺激を受けることで亢進し、熱を帯びて心火となり、のぼせやほてりが引き起こされている状態です。落ち着きがない、不安、不眠などの症状を引き起こすことがあります。
心腎不交
五臓の「腎」は単に腎臓のことではなく、内分泌、泌尿生殖器系の働きや自律神経系など幅広い機能を指します。
加齢や過労、ストレスなどにより腎の機能が弱まる(腎陰虚)と、腎水(陰)が不足することで、身体を冷やしたり栄養する能力が弱まり心火(陽)の亢進を抑制できなくなります。(心腎不交)
当院では血管の収縮や拡張、体温調整、ホルモン分泌などに深く関わる自律神経のバランスを機械で測定しお体の状態を把握したうえで治療へ移ります。
自律神経やホルモンバランスの調整施術と、東洋医学的観点から気血の巡りを整えるツボや五臓六腑の「肝」「腎」「心」の機能を調整するツボを用います。また、中医学では手足や体の内部の冷えからほてりやのぼせが起こると考えますので、鍼やお灸の刺激により体の冷えた部分を温めて血行を良くしていきます。
さらに、のぼせやほてりのある方は首や肩回りの筋緊張が影響し頭部や顔面の血流が鬱滞している場合が多いため首肩周囲の治療も合わせて行っていきます。


症例
50代 女性
ここ数年、更年期障害のためホットフラッシュが気になるようになり、最近になって酷くなってきた。
夏場はもちろん、冬の暖房が効いている場所に長時間いると顔が火照ってしまい、辛くなってくる。顔は暑くなる就寝中は手足の末端が冷えてしまい眠りづらい。
その他に、だるさや腰痛も気になるが、その他の症状や精神症状は気にならない。
デスクワークのため慢性的な首肩コリや、ひどくなるとたまに頭痛が起こる。
今まで他の様々な鍼灸院でも鍼治療を受けており、いつも改善していた経験があり、今回もたまたま当院を見つけ予約した。
当院の施術
まず自律神経測定器で、現在の自律神経の状態を確認していきました。
そこまで大きく乱れは見られなかったものの、夕方の測定にも関わらず若干交感神経の方が優位になっていました。お身体を確認すると手足、特に足先の冷えが強く、首肩の筋緊張が非常に強い状態でした。
仰向けで、自律神経調整を目的とした施術を行い、次にうつぶせで首肩や背中の筋緊張緩和、骨盤血流量を促進させ、女性ホルモンの分泌を促す施術を行っていきました。
経過
1回目
まだ大きな変化はないが、よく眠れた。
2回目
少し火照りが軽くなった。
3回目
あまり気にならなくなってきた。
4回目
日によって気になることもたまにあるが、ほとんど気にならない。
定期的にメンテナンスを続けていきたい。
脚気は偏った栄養状態などによるビタミンB1不足で末梢神経障害や心疾患を起こす病気で、末梢神経障害は乾生脚気、心疾患症状は湿性脚気と2つに分類されます。
鍼灸では、脚気によるそれぞれの症状緩和を目的とした治療を行っていきます。
食欲、倦怠感や、動悸、むくみといった症状は自律神経と深い関わりがあるため自律神経調節治療を行っていきます。
それと同時に、動悸には心臓に関わるツボ、食欲不振には胃の働きを調節するツボ、むくみに対しては血管運動の活性化を目的に電気鍼などといったそれぞれの症状に合わせて施術を行っていきます。
また、脚気八処の穴という脚気に効果がある八つのツボに鍼やお灸で刺激をしていきます。

脚気はアルコールの依存症や妊娠中、栄養の偏った食生活を続けている事で、ビタミンB1不足になり発症する病気です。
初期の段階では、倦怠感や食欲不振、疲れやすいといった症状が現れ、次第に手足の感覚が感じにくかったり力が入りにくい、言葉を発しにくい、意識障害、焼けるような痛み、筋力低下といった神経症状や、動悸や下肢のむくみといった心臓に関わる症状が出現します。
さらに進行すると、心不全を引き起こす事もあります。
また、神経に異常が出るため、膝の下を叩くと足が跳ね上がる膝蓋腱反射が起きなくなるのも特徴の1つです。
ビタミンB1は別名チアミンといい、8種類存在するビタミンBの中の1つです。
ビタミンB1は、食べ物から摂取した炭水化物からATP(アドノシン三リン酸)を作り出す役割があります。ATPはエネルギーの放出や貯蔵、代謝や合成に重要な物質になります。
ビタミンB1は白米やパン、砂糖といった糖を分解するのに必要で、そのため不足するといくら糖質を摂取してもエネルギーに変えることができず、乳酸や疲労物質が蓄積し疲れやすくなってしまいます。
また、ATPは神経伝達物質でもあります。
我々の神経はニューロンという神経細胞が1つ1つ組み合わさって構成されています。それぞれの間には小さな隙間があり、ニューロンからニューロンにATPが放出され神経の信号が伝達されていきます。しかし、ビタミンB1が不足すると神経伝達物質のATPが作り出せなくなり身体に神経系特有の障害が起きたり、精神も不安定になりやすくなり、イライラや集中力の低下といった症状が現れます。
脚気はビタミンB1不足になることで起きるため、内服薬の服用か点滴によるビタミンB1の補充を行います。
脚気の発症リスクが高いアルコール依存症の場合は禁酒の指導、アルコール依存以外にも妊娠中や偏った食事をしている場合は意識的にビタミンB1を多く含む食事の指導を行います。
・豚肉
・大豆
・ウナギ
・ナッツ類
・たらこ
なお、これらの食材は加熱した方がビタミンB1の摂取量は増えると言われています。

前立腺肥大症の東洋医学的な考え
前立腺肥大症の症状は、東洋医学では「尿精」「白淫」と言い、アルコールの過剰摂取が原因で脾胃の運化が失調し、湿熱が体内に生じ気熱の流れが悪くなる事で起こると考えられています。
前立腺肥大症による当院の治療
前立腺の筋肉は自律神経がコントロールしており、交感神経が過剰に亢進することによって前立腺の筋肉が収縮し膀胱を圧迫し頻尿がおきます。自律神経の乱れは前立腺肥大症に大きく関わりがあるため、まずは自律神経測定器で自律神経の状態を確認します。
施術内容は、頻尿やは排尿困難などの改善を目的とし、膀胱や腎に関わるツボに鍼やお灸で気血の流れを高める治療を行います。
また体質改善としまして、自律神経や男性ホルモンを調節する治療を行っていきます。

前立腺肥大症とは
前立腺肥大症は、男性の膀胱に隣接している前立腺が何らかの原因で肥大してしまい、膀胱の圧迫や尿道の一部狭小化によって排尿障害が起きる病気です。
前立腺の働き
前立腺は、男性だけにある臓器で、膀胱の下に位置し尿道を取り囲むようにあります。
前立腺の働きはまだよく分かっていないことが多いですが、前立腺液を分泌し精子を保護したり精子に栄養を与え活動を助ける役割があります。
前立腺肥大症の原因
前立腺肥大症の原因はまだはっきり解明されていません。
しかし、前立腺は男性ホルモンのアンドロゲンによって維持されているため、加齢による男性ホルモンの変化が原因と推測されています。
また、高血圧、高血糖、肥満、脂質異常、メタボリックシンドローム、遺伝的要因が発症の誘因ではないかといわれています。
前立腺肥大症の症状
・排尿困難
・頻尿
・尿意切迫感
・残尿感
・尿失禁
また、前立腺肥大症には合併症があり、代表的なものに尿閉があります。尿閉とは尿路が完全に塞がってしまい排尿が全くできなくなってしまう状態です。尿閉があると腹部が苦しくなり食事が困難になります。
それ以外にも、前立腺が肥大化する事によって出血し血尿を生じたり、尿路感染、膀胱結石、腎機能障害などの危険性もあります。
前立腺肥大症と思ったら・・・
上記のような症状が出現したらまずは病院での診察が必要にります。
前立腺肥大症の他に、前立腺癌の恐れがあるからです。前立腺癌は前立腺肥大症と違い悪性腫瘍のため進行すると他の臓器に転移する恐れがあります。
前立腺肥大症と前立腺癌は症状では見分けをつけることはできないため、病院での検査を必ず行ってください。
胃痙攣とは上腹部に起こる発作性の痛みの総称で、胃の壁にある筋肉層が異常に緊張して痛みを発する状態がけいれんを起こしているかのように感じるためそう呼ばれています。
胃痙攣は腹痛や頭痛などと一緒で症状に対する呼び名で病名ではありません。

胃炎や胃潰瘍、胃がん、十二指腸潰瘍、胆石症、膵炎、虫垂炎、急性胃腸炎、腎結石などの疾患や、食中毒、腹部の冷え、ヒステリー、過食後やアルコールの飲み過ぎた後に起こることがあります。また、強いストレスを感じて緊張しすぎた場合にも起こることがあります。
胃はもともとストレスに敏感な臓器だと考えられています。それは自律神経の働きが胃と連動しやすいことと関係しています。極度のストレスや緊張が長時間続いてしまうと自律神経が乱れることで胃酸が出過ぎたり、逆に胃酸が出なかったりということが起こります。
また、便秘になると胃の動きが停滞し消化機能が働きにくくなります。冷えも胃痛には大敵で、冷え性の人や、腹部周辺が冷えやすい人、冷たい飲食物を好んで摂られる人は胃痙攣を起こしやすいといえます。
・胃十二指腸潰瘍の鍼灸治療について
・胃酸過多症の鍼灸治療について
・慢性胃炎の鍼灸治療について
心窩部(しんかぶ)(みぞおち)のあたりを中心に痛みの発作が起こります。発作の時間は数分から長いものでは1~2時間続くこともあります。
痛みによって呼吸困難に陥ったり、冷や汗をかいたりすることもあります。また、腹痛だけでなく吐き気や下痢、食欲不振などの症状を引き起こす場合もあります。
・食欲不振に対する鍼灸治療について
血液検査や内視鏡検査、尿検査、X線画像検査、超音波検査などを行い胃痙攣が起こる原因を調べ、原因に対する治療を行います。痛みを抑えるための鎮痛薬が処方されます。
中医学では、西洋医学における急性、慢性胃炎や十二指腸潰瘍、胃痙攣、胃下垂などの疾患は胃痛として弁証することが多いです。
飲食から必要な栄養を吸収して、不要なものを下に降ろすという働き(受納・降濁:じゅのう・こうだく)は、肝の協調によって行われています。
慢性的なストレスは肝鬱気滞という情志の鬱滞からくる気の停滞を意味しますが、これが胃の働きを阻害し胃痛を生じます。
当院では自律神経測定器にて自律神経のバランスを測定しお身体の状態を把握した上で治療へ移ります。
内臓機能に大きく関わる自律神経の働きを整え、東洋医学的観点から胃や肝に関わるツボを用います。
腹部への施術は鍼ばかりでなくお灸の施術も行い、胃部等への冷えを解消して働きを正常に戻すように施術を行っていきます。
お灸にも様々な種類がございますが、当院で使用しているお灸施術は決して跡が残らず心地よい温熱刺激で副交感神経の活動を高めることで身体をリラックス状態へと導きます。

胃痙攣の原因は上述されいます通り、様々な原因が挙げられますが最も多いのがストレスによるものや腹部の冷えからくるものです。
それらは日常生活習慣を見直すこといくら改善されることが多いです。
①食事
お肉や脂っこい食べ物を日常的に食べ過ぎている状態や消化に悪いものを多く摂取すると胃内に飲食物が長く停滞することになります。すると体は早く消化しようと胃酸を過剰に分泌することになります。それにより胃の粘膜が傷つくことで胃痙攣となりやすすくなります。
その他、ビールなどの冷えた飲み物やアイスクリームなどの食べ過ぎ、辛い物の食べ過ぎも胃痙攣を引き起こす危険性があります。
胃も筋肉の働きによって活動しているため、寒い季節は手がかじかんでうまく動かせなくなるように胃も冷えると活動が低下してしまいます。
それらの食べ物の過剰摂取は控えて胃の調子が良くないと感じたらよく煮込んだ野菜スープやおかゆなどの消化の良い食べ物を摂取するようにしましょう。
②睡眠
睡眠時間の低下は自律神経の活動を乱すことで胃の活動にも影響を与えます。
また胃の活動を考えると右側を下に向けたほうが良いとされています。
それは胃の構造上の理由で胃は十二指腸へと繋がるのですがその繋がる部分がお腹の右寄りにあるため右側を舌にして寝たほうがよりスムーズに胃の中の飲食物が十二指腸へと流れやすくなるのです。
③体を温める・リラックスできる時間をつくる
ぬるま湯にゆったり20~30分ほど浸かって体の芯までしっかりと温まるように心がけましょう。体が冷えてしまうと胃の活動にも影響が出ます。冬は肌着の上からホッカイロを張ったり夏は冷房の冷えから身体を守る腹巻を巻くことも有効です。
リラックスできる時間をつくるのは、実践するとなかなか難しく感じることもあるかもしれませんが、趣味や読書、軽いウォーキングなどの運動でリラックスできる時間が増えると胃の活動にもいい影響が出てきます。
性成熟期であるにも関わらず月経が欠如している状態を無月経といいます。
初経(しょけい)を迎える前や妊娠、産褥、授乳に伴う無月経は生理的無月経です。無月経の分類として18歳以上になっても初潮がこないものを原発性無月経といい、これまであった生理が3カ月以上停止したものを続発性無月経といいます。
※月経はどのようにして起こるのか
月経は卵巣から分泌される女性ホルモンで調整されていますが、この女性ホルモンが分泌されるまで様々なホルモンが関与しています。
まず最初に司令塔となる脳の「視床下部」から「性腺刺激ホルモン放出ホルモン」が放出され、それが同じく脳の「下垂体」から「性腺刺激ホルモン」を分泌されます。このホルモンの命令で卵巣から女性ホルモンが分泌されるのです。
この女性ホルモンの量は常に視床下部によって監視され、適切な量になるように調整されています。子宮は女性ホルモンの作用で妊娠の準備を行いますが、妊娠が成立しない場合に月経が起こります。

・続発性無月経
過度なダイエットや拒食症による体重減少、過度なスポーツ、肥満、ストレスや心身の疲労、環境の変化、薬の副作用などによって女性ホルモンのバランスが崩れることで起こることがあります。また、稀ではありますが、女性ホルモンをコントロールする脳下垂体の腫瘍や内科系のほかの病気が原因のこともあります。
無月経を起こす疾患として甲状腺機能亢進症(バセドウ病)、高プロラクチン血症、多嚢胞性卵巣症候群などが挙げられます。
さらに続発性無月経にはエストロゲンのみ分泌され、プロゲステロンの分泌が停止した「第Ⅰ度無月経」とエストロゲン、プロゲステロン共に分泌停止になる「第Ⅱ度無月経」があります。
・原発性無月経
染色体異常、膣、子宮の奇形など性器の異常、ホルモン異常などが挙げられます。
※無月経と体重の関係
無月経と体重は密接に関わっています。BMIが18、5を切っていたり、反対にBMIが25以上で卵はあるが育ちにくい状態になっていたりすると月経が止まってしまうことがあるといわれています。
不妊や、男性ホルモン過剰による多毛やニキビ、エストロゲン不足による骨粗鬆症、プロゲステロン分泌を伴わないエストロゲンの持続作用による子宮体がんのリスク上昇などが挙げられます。
続発性無月経の場合
月経歴、妊娠、分娩歴、既往歴、内服薬の有無などの詳細な問診、血液ホルモン検査、ホルモン負荷テスト、CT,MRI,エコー検査などの画像診断を必要に応じて行います。続発性無月経に対してはホルモン治療が行われますが、カウンセリングや生活指導も大切です。
病気が原因で起こる無月経に対してはその病気に応じた治療が選択されます。また、妊娠を希望する場合は排卵誘発剤を使用し、それが無効な場合は腹腔鏡下手術を行います。
原発性無月経の場合
原発性無月経は、遺伝的な要因を有することがあるため、十分な家族歴聴取と身体的な特徴を確認することが大切です。他にも二次性徴(身長体重、乳房や恥毛発など)の有無や、内外性器の形態に異常が無いかの診察を行います。
染色体異常、奇形、内分泌疾患など様々な原因疾患を鑑別し、適切な治療に進む必要があります。内分泌検査、染色体検査、遺伝子診断などが必要になります。原因を特定し、可能であればその除去や改善をするのが第一です。例えば処女膜閉鎖症や膣閉鎖症であれば、手術によって月経が来るようになります。染色体や性管に異常があることがわかった場合には残念ながら根本的な治療法はなく、対症的な治療が必要になります。
中医学で月経周期の異常と関係が深いのは「血」です。「血」は血液や栄養のことを指します。
この血の状態が異常になると、月経周期が乱れたり、止まってしまうと考えられています。また、血の流れを推動する「気」の失調も大きく関係しています。
また、月経は五臓の「肝」や「腎」とも関係があります。肝は身体の諸機能を調節(疏泄)するのが主な働きですが、血を貯蔵し循環させる臓腑でもあります。
また、腎は人の成長、発育、生殖を司るのが主な機能ですが、「腎は血を生ず」ともいい、血を生み出す臓腑の一つでもあります。
まず、自律神経測定器にて、女性ホルモンの分泌や血液循環と関わりの深い自律神経のバランスを測定し、現在のお身体の状態を把握した上で治療へ移ります。
自律神経、ホルモンバランスを整えるツボに鍼やお灸で刺激を与え、背部、腰部、骨盤周囲などのツボを用いて自律神経系の調整、内臓機能の調整、骨盤内臓器(子宮や卵巣など)の血液循環を促進し、内分泌、免疫機能を調整していきます。

当院のアレルギー性結膜炎に対する施術は、第一に目の周辺の経穴にハリをさして結膜の炎症をおさえる作用を促します。

痛みやかゆみの強い場合は電気鍼療法を用いて痛みの閾値を上げて鎮痛効果が期待できる施術を行うこともあります。電気鍼療法は、刺激の量が強いため鍼に慣れていない方には行うことはありませんので安心してください。
その他、お灸治療の効果として抗炎症作用がありますので、目の周りに点灸というお灸治療を行うことで炎症を抑える施術も行っていきます。

またアレルギー性結膜炎は肝の機能や東洋医学でいう『風邪』と深く関係していることが考えられていますので、肝に関連の強いツボを多く用います。
肝の陽気が過亢進して頭の方へのぼっていくことで症状を起こしているとも考えられるので肝の陽気を抑えて下げる治療もする必要があります。 風邪は五臓六腑の『肺』から侵入することが多いので肺に関するツボも刺激していきます。

また東洋医学の全身の状態を診て治療していくという特徴によって当院でも全身の調整施術を行っていきます。自律神経の状態を整えていくこもアレルギー性結膜炎を治療していく上で重要だと考えます。

自律神経を整える全身治療を行うことにより人間が本来もっている自然治癒力を高めます。
中医学では五臓六腑の肝は目に開竅するといわれており、眼の疾患は肝の機能障害が深く影響していると考えられています。 肝血が不足してしまうと視覚の異常や運動系の異常などがみられます。また肝の陰陽のバランスが崩れてしまい肝の陽気の過亢進がおきると次第に陰液を消耗して肝陽が頭の方へ上がっていきます。 すると結膜炎や角膜炎ひいては自律神経失調症なども引き起こします。
また東洋医学では身体の外部からの要因で病気を発症した場合、風邪・寒邪・湿邪・火邪・燥邪・暑邪の6つの邪気が体に侵入して何らかの症状を呈します。
アレルギー性結膜炎の場合は、この6つの邪気の中で「突然発症する」「変化が多い」「人体の表面・上部に病態が現れやすい」という特徴を持つ『風邪』の可能性が高いです。治療では、その風邪の邪気を身体から排除する治療が必要になります。
30代女性
年々スギ花粉に目や鼻が反応するようになって特に今年は目の症状が強く目のかゆみや痛みが耐え切れずに目薬もしても一時的にしか効果を得られずになんとかしてほしいとご来院されました。
鼻炎もひどくくしゃみや鼻水が止まらい状態。
当院の治療
アレルギー反応は体の免疫に関係しており、免疫は自律神経の状態に左右されるため自律神経測定器で自律神経の状態を測定していきました。
副交感神経の活動がお昼の時間帯の割に高く、自律神経のバランスの乱れがみられたため目や鼻周りの施術を中心に背中や手足お腹などのツボを用いて自律神経のバランス調整の施術も行っていきました。
目の周りの施術は刺した鍼に電気を通す鍼通電治療を用いて鎮痛効果をより一層高めていきました。
この患者様の場合は1回目の施術後に目の痛みや痒みが半減して比較的早く鍼灸の効果がみられました。
一週間に1回程度の治療間隔で1か月ほど施術を行い、花粉のつらい時期を乗り切ることが来たとのことです。
アレルギー性結膜炎とは、様々なアレルゲン(ほこり・ダニ・花粉)によって目のかゆみやごろごろ感、痛みなどを伴う疾患です。
アレルギー反応とは、体外から異物が入ってきたときに身体を守ろうとする身体の防衛反応の一つです。細菌やウィルスなど身体に害のあるものを排除しようとする防衛反応とアレルギー反応との違いは、本来身体にとって無害なものを有害物質と判断して排除しようとするということです。日常生活の中でほこりやダニや花粉などアレルギー反応を良く引き起こすとされる物質は本来身体にとっては有害なものではないということです。
アレルギー反応を引き起こすアレルゲンは体内に侵入した際に血液中のIgE抗体という物質と結合します。すると、身体は体内に有害な物質が侵入してきたと判断して好酸球という白血球の仲間の細胞からヒスタミンなどの炎症性物質を放出します。ヒスタミンが放出されることでアレルゲンを体外から出そうとする反応が起きるのです。反応はヒスタミンが放出される場所によっても違ってきて、目のかゆみ・涙・鼻水・くしゃみなどの反応を引き起こすのです。
身体の器官の中で目はアレルギー反応を引き起こしやすい器官と言われています。特に目の角膜や結膜は外界と接しているためアレルゲンが侵入しやすい状態です。また結膜は血管もたくさん存在しており、免疫細胞も豊富にあるためアレルギー反応が起こりやすいといえます。血管の豊富さから鼻など様々な気管から侵入してきたアレルゲンも目に反応を起こすこともあります。
目の結膜は、白目の部分やまぶたの内側を覆っている膜です。その部分がアレルギー反応を引き起こすと、赤く充血したり、かゆみ、まぶた裏の異物感、目やにの症状を呈します。
近年、アレルギー性結膜炎は増加傾向にあると言われています。最も多いのがスギ花粉によるアレルギー性結膜炎です。日本でアレルギー性結膜炎を患っている人は2000万人にいると言われていますが、その大半が花粉がアレルゲンとなって引き起こされていると言われています。
スギ花粉が最も多いのですが、ヒノキやヨモギ・ブタクサでもアレルギー反応を引き起こしてしまう方も増えており、一年中花粉に悩まされる方も少なくありません。
アレルギー性結膜炎には、アトピー性角膜炎・春季カタル・巨大乳頭性結膜炎も含まれています。
アトピー性角膜炎はアトピー性皮膚炎の方に多く現れる症状の一つです。アトピーによる皮膚の症状が角膜にも起こり、かゆみがひどく、目を擦ったりすることによって角膜びらんといった症状に進行していく可能性もあります。
春季カタルはその名の通り春から夏に重症化するアレルギー性結膜炎です。角膜潰瘍や角膜びらん、上まぶたの上側に大きなしこりの様なできものでき、視力障害などにもつながる可能性があります。アレルギー性結膜炎が重症化すると春季カタルとなることがあり、比較的青年期に多く発症すると言われています。
巨大乳頭性結膜炎とは、まぶたの裏にブツブツ状のできものができてしまう疾患です。主にハードコンタクトレンズを着用する人に多く現れます。コンタクトレンズをつけているとゴロゴロとした異物感を感じると巨大乳頭性結膜炎の可能性があるので一度眼科で診てもらう必要があります。まぶたの裏側にできものができてしまうと、場合によっては黒目も傷つけてしまうことがあり、重症化してしまうこともあります。
アレルギー性結膜炎の一番の原因は花粉です。スギの木は戦後荒れ果てた土地に国策として植えられました。その頃はスギの木が成長して林業の助けとなると考えられていたのです。しかし、日本の林業はますます衰退してきており、伐採されていない戦後に植えられたスギの木が現在の花粉症の原因となっているのです。この状態が続いた場合スギの花粉にあと50年は悩まされるとも言われています。
その他にもダニやハウスダスト、ペットの毛などがアレルギー性結膜炎の原因となります。コンタクトレンズの着け外しも一つの原因となります。
アレルギー性結膜炎は増加傾向にありますが、その原因はいまだに特定されておりませんが、環境の変化が大きな原因だと考えられています。
ハウスダストの増加や大気汚染はアレルギー性結膜炎を増やす原因になります。また、アトピー性皮膚炎患者の増加もアレルギー性結膜炎が増加する一因です。
食生活の変化やストレス過多などの状況もアレルギー性結膜炎を増やしている大きな要因です。現代人特有のストレス過多状態で自律神経が乱れて白血球のバランスが崩れることでアレルギー反応が出やすい体質となっているとも言われています。
アレルギー反応の原因となるアレルゲンにできるだけ触れさせないということが重要です。花粉が多く飛ぶ時期には、花粉用のゴーグルをかける・マスクの着用・花粉を室内に持ち込まないように家に入る前に服に付着している花粉を落とすなどの対策を行ってください。またハウスダストもアレルギー反応の主な要因となるのでこまめに掃除することでハウスダストを充満させないような環境づくりをしてください。
また、日々の運動・食事・睡眠・仕事に注意を傾けてストレスをため込まないようにしてください。
その他目の痛みが出る疾患
・強膜炎の鍼灸治療について
・角膜炎、角膜潰瘍の鍼灸治療について
・ものもらいの鍼灸治療について
・ぶどう膜炎の鍼灸治療について
・変形性股関節症
股関節の軟骨が摩耗や加齢によって擦り減ってしまうことで起こります。
子供の頃からの先天性股関節脱臼の後遺症や、股関節が浅い臼蓋形成不全などが原因になることも多いですが、加齢により軟骨が擦り減ってしまうことが原因になることもあります。
変形性股関節症を放置していると股関節や周囲の筋肉が硬くなり動かせる範囲が狭くなっていしまいます。靴下を履く、足の爪を切る動作などがしにくくなったり、長時間立ったり歩いたりすることが辛くなります。また、痛い足を無意識にかばって、歩き方が不安定になったり股関節を支える筋肉が弱るとその結果股関節にかかる負担が大きくなってしまいます。
症状としては、歩行時などに足の付け根(股関節)が痛み、股関節の動きが制限されるようになります。症状が進行するとその痛みが強くなり、場合によっては持続痛(常に痛む)や夜間痛(夜寝ていても痛む)に悩まされることになります。
・大腿骨骨頭壊死症
大腿骨の骨頭部分の血流が悪くなり、骨の細胞が死んでしまう(壊死)病気です。他の病気の治療で、ステロイドを大量に服用されている方やアルコールの飲酒量が多い方の発生率が高くなりますが、
・大腿骨頸部骨折
股関節の大腿骨側の大腿骨頸部の骨折です。骨粗鬆症などで骨がもろくなった状態で転倒した際などに起こりやすく高齢者、特に女性に多くみられます。骨折のため腫れや痛みを伴い、歩行が困難になります。骨折の状態や位置により治療方法は異なりますが、多くの場合は骨接合術や人工骨頭置換術(人工関節置換術)などの手術を行います。
・関節リウマチ
関節リウマチとは、免疫異常によって関節の内膜を覆う滑膜という部分に炎症が起こる病気です。関節の痛みや腫れ、朝のこわばりが主の症状として現れますが、微熱やだるさ、食欲不振といった全身症状が伴うこともあります。関節リウマチは手足の関節に起こりやすいといわれていますが、頻度は少ないながら股関節にも発症します。
・腰椎椎間板ヘルニア・腰部脊柱管狭窄症
腰椎とは背骨の腰の部分を構成している5つの骨のことで、骨と骨とのクッションの役割を果たす軟骨があります。この椎間板が何らかの原因で正常の位置から外れて、後方の脊髄や神経根を圧迫する病気の事を腰椎椎間板ヘルニアといいます。症状として多くの場合腰痛の他におしりから足にかけて痛みやしびれが現れます。まれに排尿障害や排便障害が起こることもあります。
腰部脊柱管狭窄症は背骨の中にある脊髄が通る空間が狭くなる病気です。腰痛や足の痛み、しびれなどの症状を引き起こします。
どちらの場合も、腰の神経が刺激されて足の付け根に痛みが出ることもよくあります。
・鼠径部痛症候群(グロインペイン症候群)
ランニングや起き上がり、キック動作など腹部に力を入れた時に鼠径部やその周辺に痛みが生じます。何らかの原因で体幹から股関節周囲の筋や関節の柔軟性の低下による拘縮が起こることや、骨盤を支える筋肉の低下による不安定性、体幹と下肢の連動性の低下などにより股関節周囲の機能障害が生じます。サッカー選手に多くみられ、一度なると治りにくいのが特徴です。

病院で検査をしても特に異常がなく、原因が見当たらない場合も意外に多いです。
当院には、そのような病院に行っても特に原因が特定されないという方が多くご来院されています。
病院で股関節の痛みの原因が特定されていない場合でもお気軽にご相談ください。
股関節の不調に対する鍼治療では、股関節周りの筋緊張の緩和や痛みを抑える鎮痛効果のつよい鍼通電療法も行っていきます。

鍼治療のほかお灸施術も行い、筋緊張の緩和やストレッチ・マッサージなども行うことで症状改善をはかります。
その他、股関節の不調がある場合、歩行時それをかばうためには腰部や膝部にも負担が強くかかる場合もあります。股関節の施術に加えて膝や腰・臀部の施術も合わせて施術を行っていきます。

触診や簡易検査などによって腰部や膝部にも異常が見られた場合それらも緩和して股関節の不調の治癒を早めるような施術を行っていきます。
股関節の不調では、過度な鍼刺激やストレッチは症状を悪化させてしまう危険性もありますので股関節の不調が起きている原因に合わせてその方々に合わせた施術法を合わせて施術を行っていきます。
不妊症の鍼灸治療はWHO(世界保健機構)に適応疾患として定義されています。
当院の不妊に対する施術は、第一に鍼灸治療を施すことにより全身の調整を図り、自律神経のバランスを整えることです。当院のはり灸施術は、交感神経を抑制し副交感神経の働きを促すばかりでなく、双方の神経の活動量を高めて自律神経のバランスを整えることが研究結果でも出ています。自律神経のバランスを整えることにより、妊娠しやすい体をつくります。

東洋医学では局所的に診るのではなく、全体的に診ることが特徴のひとつであり、全身治療を行うことにより自然治癒力を高めます。また不妊は東洋医学的に診ると「腎」や「肝」の不調が原因で発症すると考えられているので、鍼灸治療を用いてツボを刺激することで「腎」の機能を活性化させたり、「肝」の機能低下・過亢進を抑えます。
・妊娠力をつける
妊娠力をつけるためには、「腎精」が重要であり、それは先天的なものが多くを占めますが、日々の食生活や規則正しい生活によりある程度補うことが可能です。当治療院では、治療により正常に食事や運動ができる体づくりやアドバイスを行っていきます。
・冷えを改善する
東洋医学では、血流低下や血流の滞りによる体の冷えは健康に悪いだけでなく、妊娠しづらい体となってしまうと考えられています。当院独自のお灸を施すことにより、体全体を温め、血流改善を促します。それにより月経不順や子宮内膜症の改善・予防を期待できます。

・全身のリラックス効果
ストレスは、交感神経を過亢進状態へと導き、体のあらゆる機能に悪影響を与えるのはもちろんこと妊娠にも大きな影響を与えてしまいます。ストレスを受けると特に視床下部というホルモン指令部に影響を与えます。視床下部はホルモン指令部の役割の他に自律神経調整の中枢でもあります。強いストレスを受けて自律神経が乱れた状態だとホルモンバランスの異常をも引き起こします。
心地よい刺激での治療により全身をリラックス状態へと導き、交感神経の過亢進を抑制してホルモンバランスを正常に戻します。
その他不妊症の患者さんでは日中の頭痛・慢性的な肩こり腰痛・のぼせ・めまいなどを訴える方が少なくありません。そういった不定愁訴は身体にストレスを与え、妊娠に対してもよくないものです。当院では不定愁訴の改善を目的とした治療も並行して行っていきます。

当院の不妊症に対する治療目的は、不妊で悩んでいる方の妊娠する確率を少しでもあげ、正常な妊娠・出産のサポートをすることです。妊娠するのはもちろん患者さん当人ですが、ご家族を含めた周りのサポートはとても重要なものとなっています。相談しやすい環境づくり、心地よい空間づくりを心掛け、日々診療しております。
また西洋医学とは違う東洋医学の観点により少しでも妊娠ができる機会を提供し、患者さんに少しでもお役にたてるよう尽力します。
不妊症は、五臓六腑の「腎」と「肝」の働きが特に重要と東洋医学では考えられています。
<妊娠における「腎」の役割>
妊娠において特に重要なのが、腎で貯蔵される「精」というものがあります。それは、「腎精」とも呼ばれており、人体の生長・発育・生殖及び生命活動を維持する物質的な基礎です。これは、内分泌系全般の機能を指すものと考えられ、腎は妊娠に必要なホルモンバランスをつかさどっていると考えているのです。「腎精」が充実していると女性の場合、正常に月経が到来し、男性の場合は射精することができます。
また、「腎精」は、父母から先天的に受け継いだ要素が大きく、青年期に最も充実し、中年頃から次第に衰えて老化に向かいます。日々の偏った食生活やストレス・不摂生が続くいたりするとこの「腎精」が不足してしまい、ホルモン異常による排卵障害や着床障害、男性の場合ですと、造精機能障害を引き起こしてしまうのです。
<妊娠における「肝」の役割>
東洋医学でいう「肝」は血を蔵するとういう妊娠にとても重要な役割を持ちます。
「肝」は血を貯蔵し必要に応じて供給・消費します。血液循環の調節面では、自律神経系の作用を通じて血管を収縮あるいは弛緩させて体内各部の血流量を調整します。
女性の場合には、子宮に十分な血液を供給して子宮内膜や筋肉を順調に機能させ、またはホルモンバランスを調節して月経・妊娠・分娩が正常に行われるように調整することも含まれます。
このような「肝」の機能低下または過亢進が起きると、血が不足した状態やある場所で停滞してしまう状態を引き起こします。それは、月経不順や子宮内膜症・子宮および卵巣の妊娠力の低下につながります。また「肝」は精神的・身体的ストレスの影響を受けやすく、自律神経の過緊張を生させ、造精や精子の運動率低下に大きな影響をもたらします。
<「腎」と「肝」との関係>
東洋医学では「腎」と「肝」との関係は密接と言われており、両者の症状は同時にあらわれることが多く、「肝腎同源」ともいわれています。
「肝腎同源」は、女性の妊娠過程においてのホルモンバランスと自律神経系の関係を示しており、特に重要な関係となっています。
30代女性
現在不妊治療中で人工授精を行っている。原因は不明だがもともと卵子の量が少ないと医師から言われている。仕事が忙しく、運動不足や寝不足で身体の冷えやむくみ症状も強く、腰の痛みと時々下肢の痺れがある。
治療方針
まず自律神経測定器で自律神経のバランスを測定していきました。副交感神経が過亢進していたため、ホルモンバランスを整えるという観点から、まず自律神経のバランスを整える治療を行っていきました。同時に鍼と温灸器、灸を用いて下腹部を温め、ホルモンバランスを整える治療を行いました。その後うつ伏せで下肢のマッサージと冷えと浮腫みに対応する経穴に鍼と灸でアプローチし、仙骨部周囲の経穴に鍼と通電を行う事で、骨盤内の血流量を増加させる治療を行いました。下半身が全体的に冷えており筋肉の硬さが非常に強い状態で、関節の可動域制限が強かったため股関節と腰部のストレッチも行いました。
治療経過
◇1回目◇
まだまだむくみと冷えは強いが、治療後よく眠れたとの事。腰痛も少し軽減。
◇2回目◇
浮腫みは少し軽減した感覚はあるが、冷えがまだ取れない。腰痛は疲労が溜まると感じるが今は感じない。人工授精四回目を行ったが着床認められず。
◇3回目◇
足先の冷えは少しとれたが、医師から適度に運動した方が良いとの指示を受けたため、意識して歩くようにしているのだが少し歩き過ぎてしまったため下肢が筋肉痛。むくみは少し感じるが前ほど気にならない。
◇4回目◇
むくみが気にならなくなってきた。冷えも以前のように強くは無いがまだ感じるとの事。
人工授精を来週行う。
◇5回目◇
人工授精五回目行ったが着床認められなかった。下肢の循環は良くなっているように感じる。冷えと浮腫みも最初よりも半分ぐらいに軽減した感覚はある。
◇6回目◇
来週もう一度人工授精行う。それまでに体の状態を万全にしておきたいとの事。
体の調子は良いが少しむくみはある。
◇7回目◇
六回目の人工授精で着床成功。身体の状態も最初と比べると良くなっていると感じる。慢性の腰痛が軽減され、下肢の痺れもたまにしか出現しなくなった。下肢のむくみ、冷えは疲労が溜まると感じるが日常的に感じることは無くなった。
不妊とは、生殖年齢の男女が妊娠を希望し、一定期間性生活を行っているのにもかかわらず、妊娠しない場合をいいます。その一定期間については、アメリカや日本とは相違があり、日本では2年とされていますが、アメリカでは1年です。
女性・男性ともに年齢を重ねるに従って妊娠する確率が低下していきます。25歳以下の女性が妊娠するまでに要する期間が平均2~3カ月なのに対し、35歳以上の女性の場合は平均6カ月以上かかると言われています。
ある統計によると、生殖年齢の男女が避妊せずに性生活をおくった場合、一年で80%、二年で90%のカップルが妊娠するという結果が出ており、約10%のカップルが何らかの原因で不妊に悩んでいるとされているのです。
女性の社会進出や晩婚化、社会のストレス過多などにより不妊は現在でも増加傾向にあり、約100万組以上のカップルが不妊で悩まされているといわれています。
そういった状況下で早急に原因を検査することは重要なことであり、一年妊娠しなければ、病院へ行くタイミングの目安となるでしょう。
従来、不妊は女性側に原因があると考えられており家族から冷たい目で見られるなど、女性にとってとてもつらい思いをしてきましたが、現在では不妊の約半数は男性にも原因があるとされており、男性不妊という言葉も広く知れ渡ってきました。
WHOによる不妊の原因調査によると、女性のみの原因41%、男性原因のみ24%、男女に原因あり24%、原因不明11%という調査結果が出ています。

妊娠しやすい性交のタイミングは、女性の生理周期によって決まっており、妊娠するしくみを知るということは、妊娠する確率をあげるためにとても重要なことでもあります。
女性の体は、初潮を迎えてから排卵と月経とを繰り返し妊娠に備えています。女性の卵子はすでに胎児の時から決まっており、それ以降増えることはなく、減っていく一方です。
月経が始まる頃に約20個の卵子からただ一つだけ卵子が選ばれ、排卵を迎えるまでに成熟していきます。この期間は個人差があり、もし低温期が長い場合はゆっくり成熟していることです。
そして、排卵を促す黄体化ホルモンが脳下垂体から大量に分泌され排卵がおこります。
卵巣から出た卵子は卵管へ移動し、受精が行われる卵管膨大部という場所に向かいます。
一方、射精された精子は子宮腔を通過し、卵管へと進出してきます。受精の行われる卵管膨大部にたどり着くまでに精子の数は100~200万分の1までに減少し、さらにその中で1個の精子だけが卵子と受精します。射精された精子は卵管内で4~7日くらい寿命があるといわれていますが、排卵された卵子は1日しか寿命がありません。しかも近年では、精子の数や運動率が低下しており、妊娠するためには性交のタイミングがとても重要となってきます。
また、卵子は年齢とともにダメージを受けて行き、体は健康そうに見えても卵子は老化しています。年とともに卵子の機能は低下しいき、一人目はすんなり妊娠したのに二人目の子供をもうけられないというのはこういった原因があるといわれてます。
よって10代後半~30代前半までが妊娠・出産の適齢期であり、40代になると能力は著しく低下し、50代以上ではほぼゼロに近くなり、50代以上の妊娠は非常に稀になるのです。
妊娠するためには、排卵・受精・着床と多くの行程をクリアしていかなければなりません。どこに不具合があっても妊娠することはできず、原因は多岐にわたります。
女性側に不妊の原因がある場合、子宮や卵巣など様々なことが考えられますが、複雑に絡み合い不妊を引き起こしている場合が少なくありません。
<排卵障害>
排卵障害とは、排卵が起こらないあるいは排卵が遅い状態のことをいいます。排卵障害は、不妊原因の15%をも占めるといわれています。
・視床下部や脳下垂体性による排卵障害
視床下部や脳下垂体に何らかの原因があり、卵子を成熟させるホルモン(卵胞刺激ホルモン)や排卵を促すホルモン(黄体化ホルモン)などが異常をきたし、排卵が起こりにくくなります。
その大きな原因が過度なストレスです。現代特有の社会のストレスやなかなか妊娠できないストレスまたはパートナーが不妊に無頓着という不満からくるストレスなど複雑です。そういったストレスを受けると特に視床下部というホルモン指令部に影響を与えます。視床下部はホルモン指令部の役割の他に自律神経の中枢でもあります。よって強いストレスを受けて自律神経が乱れた状態だとホルモンバランスの異常をも引き起こします。
ストレスによって月経リズムが崩れるのもこういった原因があるのです。
・高プロラクチン血症
乳汁を分泌するプロラクチンというホルモンがあります。その値が高くなると排卵を抑制することがあります。本来は、産後に多く分泌されて授乳中に次の妊娠を起こさせないようにするために排卵を抑制する役割があります。
胃潰瘍や心療内科系の薬の副作用として高プロラクチン血症となることもありますが、時間帯によって変化するホルモンであることから強いストレスや不規則な睡眠・冷えなどが関与している可能性があります。
・多のう胞性卵巣症候群
卵巣周辺に多くののう胞が付着して卵胞が大きくなるに従って排卵しづらくなります。
原因は現代医学でも特定できていませんが、血中のホルモン値が高くなり、男性ホルモンの値も高くなるのが特徴で、ひげが生えたり、すねなどの毛が濃くなるといった男性徴候がみられるたり、肥満となることも多いようです。
・早発卵巣不全
ホルモンバランスが原因で排卵が起こらないのではなく、40歳よりも前に排卵すべき卵子がなくなってしまった状態をいいます。
<卵管障害>
卵管は卵巣と子宮をつなぐとても重要な器官です。射精された精子が通る部分でもあり、受精された受精卵が子宮に移動するために通過する部分です。この部分が閉塞すると精子や受精卵が通過出来ないため妊娠ができません。また、卵管の出口である卵管采が癒着すると、排卵された卵子がうまく卵管膨大部に移動できません。
・クラミジアなどの感染症
クラミジアや淋病などの感染症は、卵管に炎症を起こして卵管を狭くして通過させにくくします。
・先天性卵管障害
子宮や卵管の先天的な異常で構造的な障害が生じて卵管が閉塞することがあります。
<着床障害>
受精された受精卵は、卵管を通って子宮内に入り込み、受精卵は、子宮内膜としっかりとつながります。これを着床といい、これではれて妊娠成立となります。
この着床に原因があると妊娠できません。
・器質的着床障害
子宮内に腫瘍やポリープができているとその大きさや位置によって着床しづらくなります。子宮筋腫や先天的な子宮奇形などが知られています。
・ホルモンの問題による着床障害
厚くなった子宮内膜は、卵巣内の黄体から分泌される黄体ホルモンにより着床しやすい状態へ準備されます。しかしこの黄体の機能がうまく働かず、黄体ホルモンが十分に分泌されないと子宮内膜が準備不足となります。これを黄体機能不全といい、排卵日から次の月経までの日数が10日以下の場合に判断されます。
<抗精子抗体>
女性にとって精子は異物ですが、通常は精子に対する抗体がつくられることはありません。しかし、まれに精子に対する抗体ができてしまい、射精された精子が子宮に入ろうとしても抗体に攻撃されてしまい、動けなくなって受精が起こることがありません。
<子宮内膜症>
子宮内膜症とは、子宮内腔しか存在しない子宮内膜が子宮内膜層以外の骨盤内臓器で増殖することをいいます。好発部位として卵巣、卵管、腹膜、直腸、膀胱などがあります。
主な症状は、月経時痛で子宮内膜症患者の約9割に認められる症状です。子宮内膜ができる場所によって症状は異なり、卵管采周辺にできると卵子の卵管内への取り込みがうまくできなかったり、卵巣にできると卵巣内に血液が溜まってチョコレートのう腫ができます。
30~50%の方に不妊が見られます。
以前は、不妊の原因が女性側にあると考えられていましたが、現在では約半数は男性側にも原因があるといわれています。不妊で悩んでいるカップルは、男性も検査を受け原因を明らかにする必要があるかもしれません。
その原因は、精子がつくられる過程で何らかの問題が生じている場合や精子を運ぶ個所に問題がある場合またはうまく性交できない勃起障害なども近年では増えてきています。
<造精機能障害>
精子をつくる機能がうまく機能せずに十分な精子がつくられない状態をいいます。原因としておたふくかぜの罹ったことにより精巣炎が起こって精子をつくる組織に影響を及ぼす場合や染色体及び遺伝子に問題があり先天的に精子をつくる機能に影響がある場合などがあります。
造精機能障害は、男性不妊の9割以上も占めているといわれており、精子の数が少なかったり精子の運動率の低下または重症となると全く精子がつくられない場合もあるのです。
近年では、食生活や生活環境の変化から成人男性の精子数が減少しているという研究結果がでており、運動率も低下してきています。また寝不足や過労が続いた状態で精液検査をすると結果は悪くなります。
よって現代特有のストレスは、精子をつくる機能に影響を与えて男性不妊の原因になるといえます。
<精路通過障害>
精子を運ぶ精管が部分的に欠けていたり、狭くなって詰まっていると精子が正常に通過することができず、うまく射精ができません。原因は、先天的に精管に異常がある場合や炎症によって精管が閉塞する場合などがあります。
妊娠しやすい体づくりをするためには、生活習慣の見直しがとても重要です。
バランスの良い食事と同じような時間帯に食事を摂る、有酸素運動を中心とした運動習慣、十分な睡眠が特に重要です。
その他、卵巣機能は血行不良によって妊娠機能の低下に繋がりかねませんので下腹部が冷えないように対応することも必要です。就寝の際に腹巻をする・日中は腹部をホッカイロで温めることも有効な手段です。
ストレスのよって自律神経が乱れてしまうと血流状態もわるくなってしまうためストレスによる自律神経の乱れも緩和させることが妊娠しやすい体づくりには重要です。
具体的には、趣味の時間をつくることや有酸素運動を中心とした運動習慣などが挙げられます。
清水大地

資格
はり師
きゅう師
2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好医院にて多くの臨床経験を積む
2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院