こんにちは。院長の清水です。
今年はゴールデンウイークがなんと10連休となります。連休明け特に注意が必要なのが、五月病などの精神的疾患です。今回は、五月病の東洋医学的考えについて書かせていただきます。
東洋医学で五月病を考える上で重要になってくるのが五行学説という考えです。
東洋医学の基礎的な考えである五行学説は、病気を知る上で重要であり、宇宙に存在するすべての事物・事象を「木・火・土・金・水」の五行に分類し、個々の性質や相互関係を把握するために用いられます。
東洋医学では、この五行をもとに病理・病態把握・治療法・調剤などを様々な事柄を決定するとても重要な考えです。
ちょうど今の春から夏に向けてという季節は五行学説に当てはめると「木→火」に移行する期間です。そして、東洋医学の五臓で当てはめると「肝→心」に当てはまります。
それが何を表すかというと今の時期は、「心」の病気を起こしやすいという事です。「心」は血脈をつかさどって気血を椎動して全身を温める役割があり、夏に向けて活発になっていきます。しかし体の調子が思わしくなく、季節の変化についていけないと、うまく「心」の機能が弱くなってしまったり、逆に強く出過ぎる場合も多く見られます。
その二つの場合を見ていきますと…
「心」の機能不足で今よく見られるのが「心血虚・心陰虚」というものがあり、主に精神不安を呈し、不眠症や自律神経失調症が見られます。また、心拍動の異常を伴ったり、慢性病による栄養不良や貧血あるいは発熱などもみられます。
「心」機能の過亢進状態で今よく見られるのが「心火旺・心火上炎」というものがあり、自律神経系の過興奮や刺激物の過剰摂取により自律神経失調症や不眠症・精神分裂症・神経症あるいは口内炎・舌炎などが見られます。
五月病は、医学的には適応障害やうつ病、パニック障害、パーソナリティ障害などと考えられています。
初期症状としましては、五月の連休明けからなんとなくやる気が出ない・食欲がない・眠れない・仕事にいく気力がわかないなどでそれらがきっかけとなりさらに状態が悪化して仕事を休みがちになったり、外出するのも億劫となってしまい著しく日常生活に影響を与えてしまいます。
適応障害
適応障害は世界保健機構のガイドラインによりますと「ストレス因により引き起こされる情緒面や行動面の症状で、社会的機能が著しく障害されている状態」とされています。五月病の場合、そのストレス因は新生活での環境の変化であったり、長期休暇と仕事との生活の違いであったりします。重症となると抑うつ気分や不安感が強く出て日常生活に支障をきたします。
パーソナリティ障害
パーソナリティ障害は人一倍考え方や行動に偏り・独自性が強く社会生活になじめない場合が多く、それらが重なることで連休明けの生活に支障をきたす場合があります。
・うつ病の鍼灸治療について
・パニック障害の鍼灸治療について
五月病は誰にでもかかる可能性があります。特に4月で環境が変わって新生活が始まった・生活のリズムが変わった・受験や就職が決まり大きな目標を達成した後に燃え尽き症候群のような状態にある方など特に注意が必要です。
五月病にかからないためには連休中の過ごし方が特に重要です。休みだからといって夜遅くまで起きて昼頃目覚めるなど出勤時や登校時とは異なる生活習慣を続けてしまうと連休明けに五月病にかかってしまうリスクが増大します。
出来るだけ平日時と同じ生活リズムで過ごすことがとても重要です。
その他、運動するということも重要です。特に有酸素運動は自律神経のバランスを整えることで精神的にも安定しやすい状態をつくります。時間を決めてメリハリある生活を送ることを心がけましょう。
また、連休中に体や自律神経のメンテナンスとして鍼灸治療を受けていただくこともおすすめです。新生活も始まり心身ともに疲れが見え始める時期ですし、寒暖差も激しい時期で自律神経も乱れがちです。鍼灸治療で心身の疲れを取ってリフレッシュしましょう。
上記のような「心」機能の不具合は、五月病の症状と似ています。今の季節は、東洋医学の観点から見ても五月病のような精神的な不調を発症しやすい季節といえます。ある程度は精神的に不安定になりやすいと覚悟して無理に新生活に適応しようと頑張り過ぎないことも重要です。
焦ることはさらに精神的不安を生み、悪循環を引き起こしかねません。毎朝ウォーキングの時間を設けたり、少しぬるま湯に長めに浸かってみるなどして日々の生活でリラックスする時間を設けましょう。
また当院では、五月病の鍼灸治療も行っております。自り神経測定器で自律神経の状態を把握してその方に合わせた治療を行っております。
五月病かもと悩まれている方はご気軽に当院へご相談ください。
清水大地
資格
はり師
きゅう師
2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む
2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院
眼精疲労は、目の疲れなどの眼の症状と首肩こりや頭痛など眼以外の症状も出ることが多いです。
頭痛にも様々な原因があり、それによる種類がありますが、眼精疲労で起こる頭痛は筋緊張性の頭痛が大半です。
筋緊張性の頭痛の特徴は、重く締め付けられるような痛みが側頭部から後頭部にかけて起こります。偏頭痛のように鋭い痛みが出て日常生活に著しく支障が出ることは少ないですが、鈍い痛みが長時間続くことが特徴です。
緊張性の頭痛は、主に長時間同じ姿勢をとることによって起こります。
長時間のデスクワークや車の運転によって首は前傾して上肢は前に突き出す姿勢となります。その状態を長時間続けてしまうことにより首や頭周辺の筋肉が緊張してしまい、圧迫されることで痛みとなって現れるのです。
また、近くの物を長時間注視することでも筋緊張性の頭痛は起こります。
近くの物を注視するとどうしても目の周りの筋肉に力が入ってしまい緊張してそれが前頭部の筋肉に波及してしまうことで頭痛症状として現れてしまいます。
眼瞼下垂と頭痛が併発することも多くあります。眼瞼下垂はまぶたを上げる上眼瞼挙筋とミュラー筋の2つのどれかの筋肉に異常が出てしまい頭痛が出てしまいます。
上眼瞼挙筋は脳神経の一つである動眼神経支配となりますので、脳の障害で上眼瞼挙筋がうまく機能しないことで眼瞼下垂となってしまいます。
一方、ミュラー筋は自律神経支配で上眼瞼挙筋の補助的な役割のある筋肉です。このミュラー筋の不具合によって起こる眼瞼下垂が多く、自律神経の乱れで発症します。
眼瞼下垂症でまぶたがあげづらい状態が出ますとそれを補おうとしておでこの筋肉を収縮させて視界を保とうします。
すると前頭部の筋肉が疲労することで筋緊張性の頭痛がでることがあります。
眼精疲労と頭痛の治療では、まずうつ伏せとなり首回りの筋肉・後頭部・側頭部の筋緊張の緩和を行っていきます。
その後上向きとなり目の周りと前頭部の筋肉に鍼やお灸を行って筋緊張の緩和を目的に施術していきます。
頭部や顔面部は体よりも敏感な部分となりますので細めの鍼を使用して刺激の量を調整しながら施術を行っていきます。
その他、腹部や手足のツボも使って自律神経の調整施術も行っていきます。自律神経が乱れている状態ですと筋肉の緊張も取れずらく、全身の血流も悪いことが多いです。
当院では、初診の問診時に必要であれば自律神経測定器で自律神経の状態を把握したうえで施術を行っていきます。
目や頭痛の状態ばかりでなく、睡眠の質や食欲などお身体の気になる部分は治療の参考となりますので問診時にお伝えください。
自律神経測定器
・眼精疲労の鍼灸治療について
・眼瞼下垂の鍼灸治療について
・頭痛の鍼灸治療について
清水大地
資格
はり師
きゅう師
2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む
2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院
近年の健康ブームに伴って普段ランニングをされている方は少なくありません。ランニングは体の健康にはいいことですが、疲労の蓄積により膝へ大きな負担がかかっていることも忘れてはいけません。
当院のランナー膝に対する施術は、第一に膝付近のツボや腫れの出ている部分にはりやお灸の刺激をして炎症を抑える効果を促します。
炎症が治まったら第二段階としまして、血行を良くして筋肉や骨に栄養が行き渡るよう施します。
また必要であれば、はりを刺してそれに電気を流すことにより筋肉を動かして老廃物を排出させることや患部付近を刺激することで痛みを感じる閾値を上げて痛みを感じにくくする作用を促します。
ランナー膝では、腸脛靭帯もしくは大腿筋膜腸筋に筋緊張がみられる場合が多いのでその緊張を緩める目的の施術も施します。
東洋医学の診断方法に基づき全身の調整施術も行っていきます。ランナー膝は、全身性の疲れや気血の滞りが原因の場合もあるので膝だけの部分的な治療ではなく、全身を診て治療していきます。
また、ランナー膝の場合、オーバーユースや走り方に問題がある場合が多いのでそういった生活上の注意点などもご指導させていただきます。
場合によっては、さした鍼に電気を流す鍼通電療法も行っていきます。鍼通電療法では、鍼による鎮痛効果がより増すことが期待できます。
・症例
40代 男性
ランニングが趣味で週末休みになると10キロほどランニングをしていた。
東京マラソンに出るためにランニング量を増やしていたところ5キロを走ったところで膝の痛みが出るようになってしまった。無理して走っていたところ日常生活の歩行時にも痛みが出るようになってしまった。
あと、1か月ほどで東京マラソンがあり、なんとかそれまでに痛みを軽減させて完走したいとのことで当院にご来院されました。
治療
まず痛みが強く出る部分に鍼を刺して電気を流す鍼通電治療で痛みを緩和させていきました。大腿部周囲の筋肉にも過緊張状態が診られましたのでそれらの部分に鍼やお灸の施術、ストレッチなどを加えながら筋肉の柔軟性を出していきました。
とりあえず2週間はランニングは控えていただき治療に専念してもらいました。日常生活での膝の痛みがなくなったので徐々にランニングを再開して距離を少しずつのばしていってもらいました。
東京マラソン前日に鍼灸治療を受けてもらい挑んでいただきました。
結果はメールにて無事痛みなく完走できたとの報告があり、とてもうれしく思います。
東洋医学ではランナー膝は体の外から邪気を受けるため発症するものと中医学でいう「肝」と「腎」が何らかの原因で損傷して働きが弱まって発症するものと考えられています。特に骨を生産させる役割を持つ「腎精」は青壮年期には最も充実して維持され、中年頃から次第に衰え始めます。ランナー膝はオーバーユースや加齢などが原因の場合が多く、「腎精」との関係が深いと考えられます。そういった原因で膝関節付近の気血が滞り、それが痛みや関節可動域制限の原因となると考えられています。
体の外からの邪気として一番ランナー膝が発生しやすいのは、寒く風のあたる場所にいた時などに体に悪さをする「風寒の邪気」を受けた時です。次いで湿度の高い場所にいて「湿邪」を受けた時などです。
またランニングなどで長時間にわたり膝に負担がかかることで気血は滞りやすく、それが膝関節付近であった場合にランナー膝を発症する可能性が高くなります。
ランナー膝とは、ランニングによって生じる膝関節痛の総称で、変形性膝関節症・腸脛靭帯炎・膝蓋軟骨軟化症などが原因となります。
変形性膝関節症とは、膝関節のクッションである軟骨の擦り減りや筋力低下、肥満、加齢などのきっかけで膝関節の機能が低下し、膝関節に炎症がおきたり、関節が変形したりして痛みが生じる疾患です。
高齢者で最も多い骨または関節疾患は、腰背部痛と膝関節症です。近年の高齢者人口の増加に伴い、変形性膝関節症に代表される膝の変性疾患が急増しています。40歳未満では、ケガなどが原因で変形性膝関節症が女性よりも男性に多く発症しますが、40歳以降では体重の重い女性に多く発症します。
腸脛靭帯炎とは、ランニングなどによって膝関節に衝撃が加わって膝の曲げ伸ばしや捻るなどの動作によって、大腿骨外側の隆起に膝の外側の支えや片足でバランスを取る際に重要な役割をもつ腸脛靭帯が擦られて摩擦性の炎症が生じて痛みを発症する疾患です。特に長距離ランナーに好発しますが、ほかにバスケットボール・水泳・自転車などでも腸脛靭帯炎を発症します。
ランナー膝の症状として
膝の痛み
膝の皿周囲の痛みや圧痛があり、特に運動時に痛みがあります。最初はランニングの最中に痛みがあり、やがて症状がひどくなると日常生活でも痛みを感じるようになります。腸脛骨靭帯は明らかに緊張が増して硬くなり腸脛靭帯に沿って痛みが放散します。
膝の腫れ
・ときに痛みと同時に膝周囲に腫れを生じる場合があります。
膝関節の運動制限
・膝が曲がらない・伸ばせないまたは膝に何か引っかかっている感じや歩くと膝が不安定感があります。
ランナー膝の原因として考えられているのは、長時間のランニングによるオーバーユースやウォーミングアップ不足・休養不足・硬い路面での走行・下り坂での走行・靴が合わないなど様々です。
ⅰ)大腿四頭筋の筋力不足
大腿四頭筋の腱は膝蓋骨と連なっており、筋力不足は膝蓋骨の不安定を招いて摩擦による炎症が生じやすくなります。
ⅱ)足の小指側に体重がかかり過ぎる
足の小指側に体重がかかり過ぎると内股気味となり、すねの部分は内側にねじられ、膝蓋骨を内側に引っ張ります。一方、大腿四頭筋は膝蓋骨を外側に引っ張ることで相反する力が生まれ摩擦性の炎症が生じやすくなります。
ⅲ)構造的な異常
膝蓋骨の位置が正常よりも高すぎたり低すぎたりすることや大腿四頭筋やハムストリングが異常に硬い・アキレス腱が硬いなどの原因により摩擦の起きやすい位置に膝蓋骨があり炎症が生じやすくなります。
※大腿四頭筋
大腿四頭筋とは、その名の通り大腿直筋・内側広筋・中間広筋・外側広筋の4つの筋肉から構成されています。膝痛や腰痛などを考える上でとても重要な筋肉です。大腿四頭筋は、腸骨棘や大腿骨から始まり膝蓋骨の上や脛骨につきます。膝蓋骨とは、いわゆる「膝の皿」の部分です。
大腿四頭筋は、筋疲労の影響が出やすい筋肉であり、動かさないと萎縮し硬直しやすい筋肉でもあります。
大腿四頭筋が筋疲労を起こしたり、筋力が低下してくると、「膝の皿」が不安定になってしまい動くことで摩擦を生み、炎症が起きてしまいます。
また高齢者などに多いですが、あまり歩行ができずに大腿四頭筋を使えないでいると、筋肉が委縮し弾力性がなくなってきます。すると、大腿四頭筋は短くなり「膝の皿」が下に押し付けられて可動性を失って痛みを生じやすくなります。膝痛にならないためには大腿四頭筋の筋力をつけること、ストレッチなどで柔軟性を保つことがとても重要となってくるのです。
一度ランナー膝となり、膝に痛みを覚えてしまった場合にその時と同じようにランニングをしていると再発する率は高くなります。ランナー膝にかかってしまった理由が必ずあるわけです。その根本的原因を改善していかなければ解決に至りません。
また、まだランナー膝にかかったことのないランニングを良くされる方でもランナーの2,3割は一度は膝の痛みで悩んだことがあるという統計もあることからランナー膝にかからないように普段から注意してランニングを行うようにしましょう。
ランナー膝の原因として多いのが股関節や足首の硬さからくるものや大腿部や下腿の筋肉の柔軟性の低下が挙げられます。ランニングの際に足関節が過剰に内側に荷重がかかり、大腿部の外側への力が高まり腸脛靭帯への負担が増すことでランナー膝となってしまいます。
ランニング前と後にもしっかり下肢のストレッチ、股関節周りのストレッチを行うようにしましょう。また、筋肉は暖まることで柔軟性が増し、逆に冷えることで固まりやすくなります。ランニング開始前に下肢を冷やさずできるだけ温めた段階でランニングを開始することでランナー膝を防ぐことが出来ます。
その他、ランニングコースやランニングの距離も見直すことも重要です。上り坂や下り坂など傾斜のついたコースでは膝に多くの負担をかけてしまいます。膝を痛めて復帰される時期にはできるだけ平坦なコースを選んで走ることが無難です。
また、ランニングを始めたばかりの方が急にランニング距離を伸ばしたことでランナー膝になってしまうという場合も多く見られます。いきなり走行距離を伸ばすのではなく徐々に距離を伸ばすように心がけましょう。すると、筋力も徐々に増強されることで関節への負担が軽減されてランナー膝になりにくくなります。
今年のゴールデンウイークはなんと10連休です
当院はゴールデンウイーク中も休まず診療しております。
4月27日(土)~5月5日(日)
受付時間 午前10時~午後7時(最終受付午後7時)
五月は新生活も始まり、生活環境の変化などからくるストレスや季節の変わり目で自律神経が乱れがちです。
やる気の低下や倦怠感、日頃のデスクワークからくる肩こり・腰痛・眼精疲労などお身体の疲れが出やすい時期です。
・肩こりの鍼灸治療について
・腰痛の鍼灸治療について
・眼精疲労の鍼灸治療について
・五月病の東洋医学について
大型連休を利用した体のメンテナンスにぜひご活用ください。
先日NHKの東洋医学ホントのチカラという番組で頻尿の患者さんに対してツボを刺激してもらったところほとんどの方で改善が見られたということが紹介されていました。
紹介された頻尿対策の記事はコチラです。
https://www.bbm-japan.com/_ct/17208637
当院でも頻尿・過活動膀胱の鍼灸治療を行っております。
過活動膀胱とは蓄尿(尿を溜める)という膀胱機能の障害です。膀胱が過敏になっていて過剰に反応し尿を出そうとするため、尿を溜めて我慢することが難しくなります。
若い方から年配の方まで発症し、年齢とともに多くなってきます。男女共に起こりますが、50代以降は男性にやや多くなってきます。
脳と膀胱(尿道)を結ぶ神経のトラブルで起こる「神経因性」のものと、それ以外の原因で起こる「非神経因性」のものがあります。
・神経因性過活動膀胱(神経のトラブルが原因)
脳卒中や脳梗塞などの脳血管障害、パーキンソン病、認知症、脊髄損傷、頚椎症、脊柱管狭窄症などが原因となります。
・非神経因性過活動性膀胱(神経トラブルとは関係ない原因)
男性の場合、前立腺肥大症などの下部尿路閉塞により排尿のたびに膀胱に負担がかかり続けることにより膀胱の筋肉に異常をきたし、少しの刺激にも過敏に反応するようになり過活動性膀胱が起こることがあります。
また、女性の場合加齢や出産により膀胱、子宮、尿道などを支えている骨盤底筋が脆弱化することで、排尿メカニズムに異常をきたすことがあります。
・それ以外の原因
何らかの原因で膀胱の神経が過敏に働く場合や原因が特定できないものが実際には最も多いといわれています。
原因ははっきりとは解明されていませんが、加齢変化によって膀胱の伸び縮みが悪くなることや、女性ホルモンの不足により膀胱粘膜の過敏性が高まること、ストレスなどの影響により排尿に関わる自律神経が乱れることなどが関連していると考えられています。
・尿意切迫感
急に尿意をもよおして我慢できなくなる。慌ててトイレに駆け込む。いったん尿意が気になり始めると我慢できなくなる。
・頻尿、夜間頻尿
頻繁にトイレに行く。夜中に何度もトイレに行く、一日8回以上、あるいは2時間異常もたない。しかし、トイレに行ってもあまり尿は出ない。
・切迫性尿失禁
間に合わなくて漏れてしまう。漏れる量はほんの少しのことが多い。
症状と過活動膀胱症状スコア(OABSS)、尿検査、残尿測定検査、超音波検査などから診断されます。
治療は主に薬物療法と行動療法が一般的です。主に膀胱平滑筋(排尿筋)の不随意収縮を抑制する抗コリン剤や膀胱の広がりを促進するβ3受容体作動薬を使用します。前立腺肥大症が原因となっている場合はその治療を行います。
行動療法として水分、カフェイン、アルコールの摂取制限やトイレ習慣の変更などの日常生活における指導や、排尿間隔を意図的に伸ばし膀胱容量を増加させる膀胱訓練法で効果が得られる場合もあります。
また、尿道を締める骨盤底筋の強化として骨盤底筋体操の指導が行われる場合もあります。
中医学において泌尿器系のコントロールは五臓六腑の機能失調と関わりがあり、特に「腎」と「膀胱」が大きく関わっています。尿は六腑の「膀胱」に貯蔵され五臓の「腎」によって排泄が調整されています。
ただしこの生理機能は「腎」によって統率されているため膀胱に関係する疾患は原則として「腎」の機能調整を行います。
その他、体全体の機能を調節する「肝」や体液の調整をする「肺」の機能も関係しています。
腎は年齢とともに機能が低下し「腎虚(じんきょ)」と呼ばれる状態に陥りがちです。
腎虚になると頻尿や尿漏れといった泌尿器のトラブルや、冷え、疲れやすさ、腰痛、身体の乾燥感などの症状が現れやすくなります。
また、寒くなるとトイレが近くなるように、中医学では排尿トラブルの根底には水滞、水毒などによる体の冷えがあると捉えられています。その他「血」の滞りで生じる「瘀血(おけつ)」も腎虚に関わることがあります。
当院では自律神経測定器により血管の状態や自律神経のバランスを測定し、お身体の状態をふまえた上で治療へ移ります。
膀胱の収縮や拡張を司る自律神経のバランスを整える治療や東洋医学的観点から、「腎」、「肝」、「肺」をはじめとした内臓機能の調整を行います。
用いるツボは下腹部や腰部、骨盤周囲が多くなりますが、全身の血液循環を促進し自然治癒力を高めたり、体の冷えを除く目的で全身の重要なツボを用いて施術を行っていきます。
当院ではまず、自律神経測定器にて血管の状態や自律神経のバランスを測定し、現在のお身体の状態を把握した上で治療へ移ります。
自律神経とは私たちの意志とは無関係に作用する内臓機能、血液循環、免疫機能など体の様々な機能を司っている神経で、日中活動時に優位に働く交感神経と、夕方から夜にかけて優位に働く副交感神経この二つを合わせて自律神経といいます。
ストレスや疲労、生活習慣の乱れなどによりこの自律神経のバランスが乱されると全身的な血液循環の悪化や、免疫力の低下を招き、炎症等が治りにくい体質になってしまう原因となります。
東洋医学の特徴である全身を診るという考え方から、自律神経のバランス調整や、ホルモンバランスの崩れも原因の一つとして考えられる場合は内分泌系の機能を調整するツボも用います。
また、東洋医学的観点から「腎」や「肝」などの内臓機能調整、「気、血、津液」の巡りを整えるツボも用い全身的なバランスを整えることで本来体が持つ自然治癒力を高めます。
また、母指CM関節症の方の多くは、手をかばう動作で腕や首肩の筋肉の過緊張が見られる場合が多く、そうすると末梢への血液循環も悪くなり関節の変形が進行しやすくなったり、治癒が遅くなる原因となります。そのため、首肩や上腕部の筋緊張を緩める治療を行うことで上肢の筋肉の柔軟性を高め、末梢への血液循環を促進します。
その後前腕や手に位置するツボに鍼やお灸で刺激を与え、筋肉の緊張を緩め、血液の循環を促進することで、関節の炎症による腫れや痛みの治癒の促進、変形の進行の抑制、関節可動域の拡大が期待できます。
手の母指には3つ関節がありますが、そのうち一番身体に近い関節が手根中手関節で略称として一般にCMと呼ばれます。母指CM関節症は母指CM関節に生じる変形性関節症です。
手指の関節は膝と同じように変形性関節症(軟骨の摩耗や反応性の骨増殖を伴う病気)が生じやすい部位です。
母指は物をつまんだり、握る際に非常に大事で、「曲げる、伸ばす、開く、閉じる、廻す」など様々な方向に動く特徴がありますが、その分負荷がかかりやすく軟骨の摩耗や変性が生じやすいのです。
CM関節症は閉経後の女性に多く、これは女性ホルモンのエストロゲンは腱や滑膜の腫れをとる作用があり、閉経後急にエストロゲンが減少することで腱や関節に炎症が起こりやすくなるためと考えられています。
過度の関節の酷使や加齢に伴い、この関節を支えている靭帯がゆるくなったり関節の表面を覆う軟骨がすり減ることで発症します。
その他骨折や脱臼の後にも起こることがあります。進行すると亜脱臼を起こします。
親指の付け根の痛み、腫れ、不安定性などが出現します。特に物をつまむ動作や瓶のふたを開ける時など親指に力を入れる動作で痛みが強く感じます。
親指は手の動作においてとても重要な関節ですのでその他の色々な日常生活動作にも障害が出てきます。進行に伴い関節が亜脱臼して骨が出っ張ってきます。
母指が開きにくくなり、スワンネック変形という独特の変形が徐々に生じてくる場合があります。
診断は症状、圧痛部位の確認や疼痛誘発試験、レントゲン画像から行います。
治療は、初期の段階では消炎鎮痛薬、安静を保つための装具固定、関節内へのステロイド注射などが中心となります。それらの治療を行っても痛みが強く、動きも制限されている場合、あるいは変形が強く不便を感じたり外観が気になる場合などには手術が考慮されます。
傷んだ関節軟骨を切除し腱による関節の安定化を行います。
中医学では関節痛や神経痛など痛みの病気を総称して「痺症(ひしょう)」と呼びます。
「痺」には「詰まって通じず」という意味があり、痛みが起こるのは体内の気血の流れの悪さにより引き起こされる症状と考えられています。
「痺症」の内的要因として、血液の流れが悪い、いわゆる「瘀血(おけつ)」の状態であることや、体内にある必要な水分で全身を潤し関節、靭帯、筋肉に潤いを与え動きを円滑にする役割を持つ「津液」が不足したり、流れが悪くなり停滞することや、老化や慢性病などによる血虚、気虚、腎虚などが素因と考えられています。
また、外的要因として「風」「寒」「湿」(湿気、冷えなど)などの外邪の影響(季節や環境によるもの)により血行不良を引き起こすと考えられています。
五臓六腑のうち筋肉がやせたり、軟骨や骨が変形した状態というのは、「腎」は骨と関係が深く、「肝」は筋と関係が深いといわれ、肝腎の不足と考えられます。
「腎」は西洋医学でいう腎機能のほかに生殖機能、ホルモン分泌、中枢神経系や造血などを担っており骨の発育や歯など骨格の形成に大きく関与していると考えられています。
腎は先天の精と後天の精があり、両親から授けられた生まれ持って備えている腎精(先天的なもの)と、食生活や生活習慣などから備わる腎精(後天的なもの)があります。女性は閉経もあることからだいたい49歳から、男性は56歳くらいで衰えていくと言われています。
この腎の衰えにより骨や歯が弱くなると考えられています。また、「肝」は「血」という栄養を蓄え、血流量を調整し筋肉の維持、生成などに関与しているとされています。
「腎」と「肝」は協力関係にあり一方が不調になるともう一方にも影響が及ぶと考えられています。
40代 男性
最近、異動があり職務内容が変わったためパソコン操作が多くなって手の痛みを感じるようになった。特に親指の母指球あたりが最初はコリを感じる程度だったものがどんどんと悪化してパソコン作業をしていると痛みとなって感じるようになってしまった。
仕事を休み休み行ったり自分でもみほぐすなどしてだましだまし行っていたが、痛みが強くなって仕事にも支障が出てくるようになってしまい当院にご来院されました。
施術
まずお身体を診させていただいたところ前腕から母指球にかけての筋肉の緊張が強く首や肩の筋緊張も強く出ているような状態でした。
まずうつ伏せから施術を行い、頸肩周りや肩甲骨周りの筋緊張を和らげてから次に仰向けとなり前腕から母指球にかけて施術を行い筋緊張の緩和や鍼治療の鎮痛効果を目的に施術を行っていきました。
経過は、3回の施術で痛みは3割程度に軽減して仕事に支障がないほどに改善していきました。
仕事が忙しいとどうしても手関節周りの違和感等を感じることがあるためそのような時にメンテナンス的に施術を受けられています。
清水大地
資格
はり師
きゅう師
2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む
2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院
本来胃は塩酸やぺプチンなどを分泌して食べ物の消化を行っていますが、この胃液が何らかの原因で胃や十二指腸の組織を溶かして胃や十二指腸の粘膜が傷つき、部分的に欠損した状態が胃に出来た場合が胃潰瘍、十二指腸に出来た場合が十二指腸潰瘍といい、両者を合わせて消化性潰瘍といいます。
胃十二指腸潰瘍の原因は様々でピロリ菌との関連や非ステロイド系消炎鎮痛の影響、ストレスや暴飲暴食などが挙げられます。
胃はペプシンという消化酵素と塩酸を分泌しこれらの消化作用は非常に強力です。胃の壁自体も消化されそうに思いますが、胃壁を攻撃する消化液(攻撃因子)に対して、胃壁を守る機構として胃の粘膜分泌や胃の粘膜の血流など(防御因子)がバランスよく働くことで胃は自らの消化液で傷つくことを免れています。
しかし、この攻撃因子が増強したり防御因子が減弱したりしてバランスが崩れ、攻撃因子が優勢になると胃の粘膜が傷つき、さらにこの傷が深くなり潰瘍になると考えられています。
攻撃因子と防御因子のバランスが崩れる原因は様々ありますが、強い精神的ストレス、性格的要因(完璧主義、細かいことが気になる、几帳面など)飲酒、喫煙習慣、暴飲暴食、不規則な生活、薬物、ピロリ菌などが深く関わっていると考えられています。
※ピロリ菌とは
胃の粘膜に生息する細菌です。子供のころに感染すると多くの場合除菌するまで生息し続けます。感染経路は完全には解明されていませんが上下水道設備が整っていないなど不衛生な環境が原因と考えられています。
そのため衛生環境が整備された若年層では近年減少傾向にあるといわれています。ピロリ菌はウレアーゼという酵素を分泌し胃の中の尿素からアルカリ性のアンモニアを作り出し胃酸を中和することで、身の回りをバリアし住みやすい環境を作り出します。粘膜に定着したピロリ菌は様々な酵素や分泌物を作り粘膜障害や胃炎を起こします。
消化性潰瘍の代表的な症状は心窩部(しんかぶ、みぞおち)の痛みで、時には背中に抜けるほどの痛みとなります。その他にも胸やけやゲップなどの胃酸過多症状を伴うこともあります。潰瘍が悪化すると出血を伴うことが多く、一時的に大量出血すると口から血を吐いたり(吐血)、便に赤い血が混じったり(下血)します。
比較的ゆっくりと出血が続く場合出血した血中のヘモグロビンが酸化されて便が真っ黒になりタール便と呼ばれ、胃や十二指腸からの出血に特徴的です。出血により貧血を起こすと疲れやすさや顔色不良などが現れます。
胃潰瘍と十二指腸潰瘍では痛みの発生するタイミングに違いがあり、胃潰瘍の場合胃の中に食べ物が入った状態で痛みが発生することが多く、食事中や食後早い時間に痛みが発生します。
それに対して十二指腸潰瘍の場合は空腹時、特に早朝に痛みが発生します。また、食事をすることにより痛みが和らぐという特徴があります。
消化性潰瘍の検査として上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)が行われます。必要に応じて血液検査を行うこともあります。また、ピロリ菌の関与が疑われる場合にはピロリ菌の検出を目的とした血液検査や迅速ウレアーゼ検査なども行われます。
治療としてピロリ菌の関与が疑われる場合にはピロリ菌を除去するための抗生物質の使用を検討します。胃酸の分泌を抑制する目的のある内服薬の服用が使用されます。その他、胃の粘膜を増加させる薬剤や、胃の血流を促進する薬剤、組織の修復を促進する薬剤などが用いられます。
潰瘍部分の出血に緊急に対応する必要があるときは、胃カメラで止血を行います。
東洋医学では胃潰瘍や十二指腸潰瘍をその器質的変化で分類するのではなく、胃痛を主訴とする状態と捉えます。
東洋医学では「通じざれば、すなわち痛む」という言葉があり何らかの原因で気血(きけつ)の流れが悪くなると痛みが生じると考えられています。
虚寒:冷えたときや冷たいものを摂った際に痛みが強くなるタイプで胃の衛気がダメージを受けることで起こります。陽気が不足している人に起こりやすいと言われています。
胃熱:しくしくと胃がやけるように痛むのは虚寒とは反対に胃に熱がこもっているタイプで熱を冷ます治療を行うと痛みが和らぎやすいです。
肝気鬱滞:ストレスにより気を全身へ巡らす肝の働きが低下し、消化器系への気や血の流れが滞った状態です。
食滞:暴飲暴食により食べ物が停滞し痛みを引き起こすタイプです。
当院ではまず胃酸の分泌や胃の粘膜分泌や血流に深く関わる自律神経のバランスを計測しお体の状態を把握したうえで治療に移ります。
全身の血液循環、内臓機能、免疫などを司る自律神経のバランスを整えるツボや消化器系を主とした内臓機能を整えるツボに鍼やお灸で刺激を与え本来体の持つ自然治癒力を高め、消化器の働きを整えることで症状の改善を図っていきます。
清水大地
資格
はり師
きゅう師
2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む
2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院
東洋医学では風邪は疲労やストレスなどで体の抵抗力(正気)が弱くなったところへ風邪、寒邪などの外邪(気候の変化、湿気や乾燥、寒冷などの温度変化)が侵入することで発症すると考えられていますが、この風邪の種類を大別すると悪寒の強い「風寒型」と、発熱や炎症の強い「風熱型」に分けられます。
上気道の炎症は「風熱型」で風熱の邪が何らかの理由で身体に侵入して起こると考えられています。
いわゆる体内に熱がこもっている状態で、口の渇き、発熱などがみられます。
また、東洋医学で五臓六腑の「肺」は呼吸器系の機能の他、皮膚や鼻、喉、気管支などの働きも含んでおり、体温調整機能や免疫機能も含みます。そのため何らかの理由により「肺」の機能が低下すると喉の炎症が起こりやすくなると考えられています。
経絡では「肺」と「大腸」は表裏関係にあり互いに影響しあっているため、肺の機能が低下すると便秘やお腹の張りなどの大腸のトラブルが起こりやすくなるといわれています。
当院ではまず自律神経のバランスを測定し、お身体の状態を把握した上で治療に移ります。
過度なストレスや疲労などにより自律神経のバランスが崩れると免疫力の低下が起こり、咽頭の免疫システムにも影響を及ぼします。また、咽頭には自律神経が数多く存在するため、炎症が起こることで自律神経が刺激を受け、頭痛、肩こりなどの自律神経症状が起こりやすいといわれています。
内臓機能、免疫機能、血液循環などを司る自律神経のバランスを整えるツボに鍼やお灸で刺激を与えることで、免疫力、自然治癒力を高め全体的な身体のバランスを整えます。
また、東洋医学的観点から、「肺」や「大腸」の経絡の重要なツボや、体内にこもった余分な熱を除くツボに鍼やお灸で刺激を与えます。
それに加え喉の周囲のツボを用いて咽頭周囲の血液循環を促進し炎症を抑える効果を促します。
鼻や口の奥を咽頭といいますが、ここには咽頭扁桃、口蓋扁桃、口蓋垂などが存在しています。咽頭炎とは咽頭の粘膜とリンパ組織に炎症が起こる疾患です。ただし、口蓋扁桃炎に強い炎症がある場合には扁桃炎という別の病名で呼びます。
大きな意味で風邪として扱われることが多い疾患でもあります。咽頭は鼻や口を通して直接、外と接するところなので感染を起こしやすい所です。
様々な咽頭炎がありますが、大きく急性咽頭炎、慢性咽頭炎、咽頭特殊感染症に分けられます。
急性咽頭炎はアデノウイルスやコクサッキーウイルス感染や、A群β溶血性連鎖球菌(溶連菌)、インフルエンザ菌などの細菌の感染によるものが一般的です。その他にも花粉や、刺激性の強いガスなどが原因となるものもあります。
慢性咽頭炎は急性咽頭炎を繰り返したり、タバコの煙、飲酒、ほこりなどが慢性的に咽頭を刺激したり、声を使いすぎることなどにより起こります。
咽頭特殊感染症はクラミジア、梅毒トレポネーマ、結核菌、ジフテリア菌などの特殊な病原体が原因となります。これらの感染症は社会環境の変化などにより近年増加の傾向にあります。
咽頭炎は気温の変化、寝不足や疲れなどから抵抗力がおちたときに発症しやすいといわれています。
※溶連菌感染症
溶連菌とは正式にはA群β溶血性連鎖球菌という細菌です。感染する場所は鼻の粘膜や喉の粘膜、扁桃腺などが一般的です。症状として38℃~39℃くらいの発熱と喉の痛みが現れます。しかし、3歳未満はあまり熱が上がらないといわれています。風邪と違い咳や鼻水などの症状はほとんどみられません。また、頭痛や腹痛、頸のリンパの腫れ、手足などに発疹が出たり、イチゴ舌(舌がイチゴの表面のように赤くブツブツした状態になる)がみられることがあります。子供に多い疾患ですがどの年代の方でも溶連菌感染症にかかる可能性はあります。
治療は抗生物質の服薬が主になりますが、溶連菌感染症は急性糸球体腎炎やリウマチ熱などの後遺症を残すことがありますので症状が無くなっても最後まで薬を飲み続けることが重要になります。
急性咽頭炎では咽頭の痛みが急激に現れ、その他喉の違和感(不快な感じ、乾燥した感じ、つまった感じなど)、ものを飲み込んだときの痛み、咳、痰、声のかすれなどが挙げられます。
このような喉の症状に加えて全身症状として発熱、倦怠感、首のリンパ節の腫れ、筋肉痛、頭痛、吐き気、食欲不振、腹痛などを引き起こすことがあります。溶連菌感染の場合全身に発疹が現れることがあり、猩紅熱と呼ばれています。
慢性咽頭炎では咽頭の不快感、違和感などが慢性的にあり、それに伴って咳払いも増えます。
咽頭特殊感染症では、症状は普通の急性、慢性咽頭炎に似ているため、症状だけで鑑別するのは困難です。
咽頭炎はいわゆる風邪として発症するため、診断は喉の状態を詳しく診察することで診断されます。視診により赤みや白苔の有無を確認し、インフルエンザや溶連菌が病原菌として疑わる場合には綿棒を使用してのどや鼻から検体を採取し迅速検査を行うことがあります。また、咽頭の細菌培養、血液検査などを行うこともあります。
細菌性の場合適切な抗菌剤を処方し、ウイルス性の場合は対処療法を行い自然治癒を期待します。
溶連菌による急性咽頭炎の場合、全身疾患の合併も考慮し、必要に応じてレントゲン検査、心電図、心臓の超音波検査などを行います。
薬物療法として喉の炎症を抑えるような内服薬や解熱鎮痛剤、うがい薬などを処方されます。また、痛みにより食事がとれない場合が点滴による水分補給が行われます。
ネブライザー治療
霧状の薬剤を鼻や口から吸入することによって患部に直接薬を当てていきます。ネブライザーを行うことにより患部に効率よく薬を作用させることができます。つまった鼻の通りを改善し、鼻水を出やすくしたり、鼻腔粘膜の腫れなどを鎮める効果があります。
副鼻腔炎などほかの病気が関与しているときはその病気の治療も行います。
清水大地
資格
はり師
きゅう師
2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む
2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院
中医学では口腔粘膜に炎症が起こった状態のことを「口瘡(こうそう)」「口糜(こうび)」といいます。口内炎を引き起こす基本的な原因は「熱」と考えられています。熱には大きく分けて二つのタイプがあり体内に余分な熱が生じてできるタイプ(実熱)と、体内に必要な物質が足りなくて起こるタイプ(虚熱)があります。
・実熱
風熱の邪気の侵入(邪熱侵入)
特徴
発症が急で、患部が赤く腫れ、熱感を伴う。頭痛や発熱、喉の痛みなどの風邪の症状に伴い現れる。
ストレスによるタイプ(心火上炎)
特徴
患部は赤く腫れ、熱感、痛みを伴う。イライラ、不眠などの精神症状がみられる。尿が黄色いなど。
憂鬱、怒りなどの精神的ストレスが体内に熱を生み口内炎の原因となります。
食生活の乱れによるタイプ(脾胃湿熱)
甘い物や脂っこいものの過食や過度の飲酒は、胃腸に湿熱を生み口内炎の原因になります。
特徴
舌苔が黄色く厚い。患部は腫れて痛みを伴う。口臭や口の渇き、便秘などの胃腸症状を伴うことが多い。
・虚熱
加齢や慢性疾患は身体に必要な血液や体液などの陰液を消耗させます。東洋医学ではこの状態を「陰虚」と呼びます。陰虚が進み体に必要な血液や体液が不足すると、相対的に体の陽気が盛んになるため体内に熱がこもり口内炎の原因になります。
また、病位として唇は「脾」、舌は「心」、頬と歯ぐき
は「胃」が関係が深い臓腑になります。
当院では、まず最初に自律神経測定器にて計測を行い、患者様のお身体の状態を診させて頂くことで、激量や用いるツボを選択し、その方に合ったオーダーメイドの治療を行います。
内臓機能、免疫、血流などを司る自律神経系のバランスを整えるツボや内臓機能を高めるツボにに鍼やお灸で刺激を与え、自然治癒力を高めることで口内炎の治癒を促進します。
また、東洋医学的観点から口内炎の部位によって脾、心、胃の経絡の重要なツボを用いてその働きを調整する治療を行います。
また、お灸などを用いて下肢や内臓の冷えを除くことで、上に昇った熱を下へ降ろし炎症を早く除くようにしていきます。
口腔内や口唇、舌の粘膜に炎症が生じる疾患です。歯茎の歯肉炎、舌の舌炎、唇の口唇炎、口角の口角炎などをまとめて口内炎と呼んでいます。口は食事や呼吸など外部と接する機会が多いため細菌やウイルスなどが侵入しやすく様々な種類の口内炎を引き起こします。
口内炎は痛みを感じて食事をしにくいだけでなく、イライラや集中できない、不眠など精神的に苦痛を感じることも少なくありません。
・アフタ性口内炎
精神的ストレスや過労、睡眠不足、栄養不足(ビタミンB12不足など)生活習慣の乱れなどによる抵抗力の低下が原因で起こります。また、女性は生理前や妊娠中などホルモンバランスが乱れるときにできやすいといわれています。
口の中に赤く縁どられた米粒ほどの円形や楕円形の白い潰瘍(アフタ)が頬の裏側、舌の内側、歯茎、舌、口の底部分、喉などに1個~数個発生します。痛みがあり食べ物や飲み物がしみることがありますが、10日~2週間程で自然になくなり跡も残りません。しかし、繰り返しできる場合もありその場合は「再発性アフタ性口内炎」と呼ばれます。
・カタル性口内炎
食事中に誤って口の中を噛んでしまった時、歯みがきの際に歯ブラシで口の中を傷つけてしまった時、合わない被せ物、入れ歯や矯正装置による刺激、熱い食べ物や飲み物で火傷をした時など物理的な刺激により引き起こされる口内炎です。
疲れや免疫力の低下、ビタミン欠乏や過度な喫煙などが引き金となることがあります。特徴として粘膜が赤く腫れたり、水疱ができたりしますが、アフタ性口内炎と違い炎症の境界が分かりにくいのが特徴です。また、唾液の量が増えて口臭が発生したり、口の中が熱を持ったり、味覚が鈍感になることがあります。傷ついた部分だけ白い口内炎ができます。通常一週間程度で自然に治ります。
・ウイルス性口内炎
単純ヘルペスウイルス、カンジダ菌などのウイルスが原因で口内炎ができることがあります。
・ヘルペス性口内炎
乳幼児に多くみられる口内炎で「単純ヘルペス」というウイルスに感染することで発症します。しかし感染したからといって必ずしもヘルペス口内炎を発症するわけでは無く一般的にほとんどが初感染後無症状ですが、数%がヘルペス性口内炎を発症します。
一度発症するとその後もウイルスが神経節の中に潜伏して残るため大人になって免疫力が低下した時に口内炎の症状が現れることがありますが乳幼児よりも軽症です。
症状として口の中に水疱ができ激しい痛みを伴います。痛みのため食事や水分を十分に摂ることが出来ず脱水症状を引き起こす事もあり注意が必要です。口内炎の他に発熱、倦怠感などの全身症状を伴うことがあります。
・カンジダ性口内炎
カビ(真菌)の一種である「カンジダ菌」が増えることで発症します。カンジダ菌は常在菌でもともと私たちの身体に存在していますが、通常は症状を引き起こすことはありません。
しかし、免疫力が低下したり口の中が乾燥し口内環境が悪化したりすることをきっかけにカンジダ菌が増殖してしまうことがあります。また、抗生物質やステロイドなどの薬物の影響で常在菌のバランスが崩れることが原因となることもあります。
カンジダ性口内炎は健康な人が発症することは少なく乳幼児や妊娠中の女性や高齢者など抵抗力が弱まっている時や、他に何らかの疾患を抱えているときの発症が多いことも特徴として挙げられます。
症状として口の中に苔のような白い斑点が付着し痛みはあまりありません。しかし進行すると赤く炎症を起こしたり、痛みを伴ったりする場合もあります。また、舌に炎症が起こり灼熱感やヒリヒリとした痛みを伴うタイプもあり、粘膜の奥まで炎症が起こると治療後も痛みが残ってしまうこともあり、注意が必要です。
口内炎の治療は一般的に歯科、内科、口腔外科、または耳鼻科にて行われます。子供の場合はかかりつけの小児科で診てもらうのも良いでしょう。
主な口内炎治療には薬物療法、レーザー治療があります。
・薬物療法
殺菌、消毒効果、抗炎症作用のある貼り付け剤や軟膏、スプレー薬などを症状や患部に合わせて処方されます。
ウイルス性口内炎では、原因となるウイルスの抗ウイルス薬を使用します。
・レーザー治療
殺菌、消炎鎮痛、組織の活性化などの効果があるレーザーを使用します。痛みを軽減し、治癒を早める効果があるとされています。
清水大地
資格
はり師
きゅう師
2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む
2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院
痔に対する鍼灸治療は、WHO(世界保健機関)で適応疾患として認められている疾患の一つです。
東洋医学では痔は「瘀血(おけつ)」によって起こると考えられています。「瘀血」とは停滞した状態の血液、古い血が滞ることをいいます。
つまり、肛門付近の血液循環が悪くなることにより痔が生じるということです。肛門付近で「瘀血」が起こるのは体の冷えや便秘が主な原因と考えられています。
当院では、自律神経測定器にて自律神経のバランスを計測させて頂き、お身体の状態を把握したうえで治療に移ります。
自律神経は腸の蠕動運動や全身の血液循環に深く関わるため、自律神経系を整えるツボに鍼やお灸で刺激を与え、内臓機能、血液循環、免疫機能を高め、体のバランスを整えます。自律神経のバランスを整えることは全身的な循環を促進させ、冷えを除き、消化器官の働きを整え、便秘や下痢を改善する、または防ぐためにとても重要といえます。
また、東洋医学的観点から「血」の流れを整えるツボや腰部、骨盤周囲、腹部、下肢などのツボに刺激を与え肛門周囲の血液循環を促進し、痔の症状を和らげていきます。
肛門部周辺の静脈が圧迫され血液の流れが滞ることにより発生する疾患の総称です。痔には痔核(じかく)、痔瘻(じろう)、裂肛(れっこう)の3つのタイプがあります。
痔核(いぼ痔)
肛門の血行が悪くなり毛細血管の一部がこぶ状になったものです。形状がイボに似ており肛門と直腸の境界の歯状線より内側に出来た物を「内痔核」、外側に出来た物を「外痔核」といいます。
痔瘻(じろう)
肛門の周辺が細菌に感染し、炎症を起こし膿を出すおでき状の「ろう管」が出来るものです。老年~中高年の男性に多いといわれています。
裂肛(きれ痔)
硬い便により歯状線の外側の肛門上皮が切れたり、裂けたりするもので切れ痔、裂け痔とも呼ばれます。痛みが強く治りにくいため慢性化するケースも少なくありません。男性より女性に多いといわれています。
痔核
長期にわたる不適切な排便習慣(排便時のいきみや便秘など)などにより肛門の粘膜の間にある組織(毛細血管などが集中するクッション部分)やそれを支える部分に負担がかかり弱くなることで、結果として腫大、出血、脱出といった痔核を起こします。また、肛門部の血流が悪くなる事で肛門のクッション部分にうっ血を起こすことも悪化に繋がります。
痔瘻
下痢をしていたりすると、肛門陰窩(こうもんいんか)と呼ばれる小さなくぼみに便が入りやすくなります。肛門陰窩の奥には肛門腺という線組織があり、便中の細菌がこの肛門腺に細菌感染を起こし化膿します。このように膿が溜まってしまった状態のことを肛門周囲膿瘍(こうもんしゅういのうよう)といいますが、進行すると肛門に向かって膿の通り道(トンネル)が形成され、穴から膿が出るようになり痔瘻を生じます。
裂肛
便秘の硬い便や、下痢が勢いよく肛門を通過することで、肛門上皮が傷ついたり切れてしまうことが主な原因です。浅い傷であれば通常すぐに修復されますが、何度も繰り返すと傷が深くなり、より深い部分に潰瘍ができます。慢性の裂肛では、肛門括約筋の緊張が高まり硬くなってしまい(硬化)肛門を狭くしてしまうことがあります。そうすると血流が悪くなり傷の治りはより遅くなってしまいます。
※肛門周囲の血行不良の原因
長時間の座位や立位、精神的、肉体的ストレス、体の冷え、妊娠、出産、香辛料やアルコールなど刺激物の過剰摂取、
痔核
・内痔核
初期は排便時の出血のみですが、排便時に自然に戻る脱出が起きるようになり、次第に排便後に指で戻さなければ戻らない脱出になります。
肛門の奥の直腸と肛門の境界である歯状線の内側は知覚神経が通っていない為、内痔核はほとんどの場合痛みを感じませんが、病状が進むと排便時にイボが肛門外に出て炎症などによる痛みを生じることがあります。
・外痔核
肛門皮下の静脈のうっ血による血栓や血腫ができた状態で、歯状線の下にある肛門上皮には知覚神経が通っているため、多くの場合肛門付近の痛みを伴います。
肛門付近に痛みや違和感があって気付いたり、手で触って確認できる場合があります。
痔瘻
痔瘻は通常痛みはなく、しこりを触れたり、分泌物が出たり痒みを感じるなどが症状です。しかし、痔瘻が化膿して肛門周囲膿瘍を起こすと、比較的急に肛門の腫れ、痛み、発熱を起こします。
裂肛
排便時に強い痛みと出血があります。通常出血はトイレットペーパーにつく程度で多くはありません。また、硬い便や下痢便は通過する際の痛みも強くなります。
診断は問診、視診、触診、肛門指診、肛門鏡検査、超音波検査、大腸カメラなどを必要に応じて行います。
痔核の治療
基本的には食生活や排便習慣などのライフスタイルを改善し、悪化させないようにする生活療法や、薬物療法を主とした保存療法を行います。保存療法を行っても出血がひどい場合や、脱出により日常生活に支障をきたす場合は、外来処置(注射療法など)や手術療法(結索切除術など)を行います。
痔瘻の治療
保存療法や薬物療法での治癒は難しく、いったん治ったようでも再発しやすく根本的な手術が必要になります。肛門周囲膿瘍の場合は、まず切開して膿を出す手術を行いますが、多くは後日痔瘻に対する手術を行います。
裂肛の治療
保存療法、座薬、内服薬などの薬物療法が基本となりますが、これらの治療でも改善しない場合や、慢性化したものの場合手術療法が選択されることがあります。