鍼灸で肩こりの根本治療

当院での肩こりの鍼灸施術について

当院の肩こりに対する鍼灸施術の特徴は、頸肩の筋緊張の緩和と同時に自律神経の状態を整えていくということです。

ストレス社会といわれる現代では、自律神経の状態も整えていかないことには肩こりの完本的な解決には至りません。それは、当院のコンセプトであり他院にはない施術となります。

肩こりの自律神経調整鍼灸治療

 

もちろん頸肩の筋緊張の緩和(頸肩への施術)がメインの施術とはなりますが、お腹や手足のツボも用いて自律神経の状態も整えていきます。当院には多くの肩こりでお悩みの方がご来院されますが、多くは自律神経の状態も乱れた方々です。

自律神経の状態も整えて頸肩の筋緊張も緩和させることで長期的な施術効果や肩こりの根本解決に繋がっております。

肩こりの鍼灸治療

問診時にあまりに自律神経の乱れがあると判断された場合には、自律神経測定器で自律神経の状態を測定して今の自律神経の状態を把握して施術していく場合もあります。またご希望であれば自律神経測定器で自律神経の状態を測定することも可能です。

問診時には、肩こりばかりでなく、体の様々なお悩みもご相談ください。

 

肩こりの鍼灸治療症例

30代女性

仕事はデスクワークが主で仕事のある日は、平均10時間ほどはデスクワークをしており、仕事が終わる時間も夜の10時ごろと遅くまで仕事をやる日が多い。

肩こり症状は、慢性的で20代の頃から悩まされていて疲れが溜まった時などは、マッサージに行ってほぐしてもらってしのいでいたが、ここ最近はマッサージをしてもあまり効果が感じられずに肩こり以外にも後頭部や側頭部の頭痛を感じるようになり、症状がひどいと市販の頭痛薬を飲んで症状を抑えていた。

同じような症状で悩まされている同僚から鍼灸治療が効いたということを聞いて、鍼灸治療は初めて少し怖さもあったが少しでも症状が改善されればということでご来院されました。

 

鍼灸治療
触診したところ頸部及び肩部の筋緊張が強くそれに引っ張られるようにして肩甲骨内側も筋緊張が強い状態でした。メインはその筋肉の緊張緩和を目的に鍼灸施術を行っていきました。
また、仕事も遅くまで行っており、なかなか疲れが取れずに疲れが溜まりやすいということで自律神経の状態も測定して自律神経も整えるような施術をお腹や手足のツボを使って行っていきました。

経過
最近は毎日といっていいほど頭痛が起こり症状が強く出ていると感じたため、3~4日おきに4回ほど治療を行っていきました。
その間で頭痛はほとんど感じられなくなり、首肩の筋緊張もだいぶ緩和されてきました。触診すると表面の大きな筋肉の緩和は見られたもののまだ深部の筋肉が緩んでいない状態でした。
治療間隔を1週間に1回ほどに伸ばして5回ほど治療を受けて頂きました。自律神経の状態もだいぶ整っていき、身体の疲れもだいぶ取れてきた様子。
頸肩の深部の筋緊張も緩和されてきて肩こりも感じにくくなってきたが、仕事で無理をするとどうしても肩が気になる時もあるとのことで少しでも休憩時間を設けてもらい、首肩のストレッチで自己ケアも行ってもらうようにしていただきました。

 

肩こりとは

肩こりとは、首肩の筋緊張から肩に違和感や痛みを感じて辛さを感じることです。症状が慢性化・進行してしまうと肩の奥深くの痛みや吐き気を伴なったり頭痛や眼の痛みなどといった症状も起きてしまいます。

肩こりは、デスクワークやスマートフォン操作などでの姿勢の悪さから日本人の多くが悩まされている国民病ともいえます。厚生労働省の調べによりますと、肩こりは日本人女性で身体の悩まされている部分1番目で日本人男性でも2番目になるとも結果が出ています。

しかし、肩こりはよく見られる症状だからといって放っておいてはいけません。処置が遅れると慢性的に肩こりに悩まされて症状が常態化してしまったり、また単なる肩こりとは違って内臓の状態の悪化が肩こり症状となって表面化している場合もあります。

 

 

肩こりの原因

 

肩こりの原因と言いましても様々なものがあります。稀ではありますが、その中でもとりわけ注意しなければならないのが内臓疾患からくる肩こりです。その他、姿勢の悪さからくるものや身体の冷え、精神的ストレスからくる肩こりは比較的よくみられる原因です。

 

姿勢の悪さからくる肩こり

肩こりの原因で最も多いのがこの姿勢の悪さからくる肩こりです。特にデスクワーク時には首は前傾して肩は丸まり、手は前に突き出した姿勢を取りがちです。すると背部から頸部にかけて背骨の生理的湾曲が損なわれて頭部の重さが肩や首にのしかかってしまい筋肉に負担が重くかかってしまうのです。筋肉に負担のかかる状態が長く続くと筋肉は緊張状態が続いて局所的な循環が悪くなります。肩こり症状でよく見られるのが僧帽筋や脊柱起立筋、肩甲挙筋、菱形筋などといわれる筋肉です。

僧帽筋
僧帽筋は背中の筋肉の中で一番表層部にある筋肉です。肩甲骨の動きに大きく関与しており、腕を持ち上げる運動など日常生活上でも非常によく使われる筋肉です。背部の広い範囲を覆っており、この筋肉が疲労してしまうと肩こりとして感じやすかったり、機能が低下してしまうと猫背などの姿勢も悪くなってしまいます。

脊柱起立筋
脊柱起立筋は、背骨に沿って走行する筋肉で棘筋と最長筋、腸肋筋の3つの筋肉で構成されています。機能としては上半身を起こした状態を維持する姿勢筋です。そのほか上半身を後ろにそらせる働きもあります。デスクワークなどで椅子に腰かけている状態が長く続いてしまうとこの脊柱起立筋が疲労してきます。すると背中の張り感を感じたり、連動して肩こりも感じやすくなってしまうのです。

 

肩甲挙筋
肩甲挙筋は、僧帽筋の下にある比較的深層にある筋肉です。首を左右に動かす際に働く筋肉で日常生活の動作でもよく使われており、疲労が起こりやすい筋肉の一つです。肩甲挙筋は深層にあるので疲労してコリとなってしまうと深いコリとなり、コリを取るのが難しくなる筋肉です。肩甲挙筋が原因による肩こりは、比較的よく見られ慢性的な頑固な肩こりの方のほとんどはこの肩甲挙筋が過緊張状態を起こしています。

 

菱形筋
菱形筋は、その名の通りひし形の形をしており、背骨と肩甲骨内側を繋ぐ筋肉で呼吸などで胸を開く際に収縮して肩甲骨を背骨に引き寄せる働きがあります。また、デスクワークでパソコン作業をしている時は、手が前に出て肩甲骨と背骨の位置関係は遠くなり、菱形筋は引き伸ばされた状態が続きます。その状態が長時間続いてしまいますと筋肉は傷付きやすくなってしまいます。

 

身体の冷えからくる肩こり

身体の冷えからも肩こりが起こることがあります。筋肉は冷えると緊張して縮こまってしまう性質があります。冷房など冷たい風が肩付近にあたると筋肉は緊張してその付近の循環は悪い状態となってしまいます。すると、そこの部分に疲労物質が溜まりやすくなってしまったり、栄養ある血液を筋肉に行き届かせづらくなってしまうことで肩こり症状が起きてしまいます。

 

首肩の疾患からくる肩こり

首肩の疾患からも肩こり症状を感じることがあります。

・五十肩
医学用語では、肩関節周囲炎といいます。文字通り肩関節周囲の靭帯や筋肉に何らかの原因によって炎症が起きてしまうことを言います。なぜ五十肩と言いますと五十代に多くあらわれるからです。その原因として筋力の低下や筋肉や靭帯の柔軟性の低下が挙げられます。柔軟性が欠けてしまいますと一定の部分に負荷がかかることでその部分が限界を超えてしまい炎症を起こしてしまうのです。五十肩のこわいところは、何か今日は肩が凝るなということでは終わらないことです。五十肩がひどくなってしまうと夜間痛といいまして夜中寝ているだけでも痛みによって眠りが妨げられたり、著しく肩の動かせる範囲が狭まってしまいます。完璧に治るまで1~2年もの要することも少なくありません。

五十肩の鍼灸治療について

 

・頚椎椎間板ヘルニア
頚椎椎間板ヘルニアの場合には、肩こりの他にも頸肩に痛みや腕や手の部分に痛みや痺れ、知覚鈍麻が起きることがあります。ヘルニアは一度椎間板から飛び出してしまった物質がすぐに吸収されてしまえば一過性の症状となりますが、多くの場合そうとはならずに慢性的な頸肩の痛みやコリに繋がりかねません。あまりに椎間板の間の物質の飛び出し程度がひどい場合には病院で手術を施されることもありますが、多くは保存療法で温熱療法や電気療法、けん引療法等が病院でも行われます。

頚椎椎間板ヘルニアの鍼灸治療について

内臓疾患からくる肩こり

関連痛と言いまして内臓とは別の場所で痛みを感じることがあり、肩の痛みやコリの病態として内臓疾患があらわれることがあります。

・狭心症や心筋梗塞
狭心症や心筋梗塞でも肩こりが起きる場合があります。しかし、その場合放散痛といって胸の痛みや背中、みぞおち上がりの痛みが出ます。肩こり以外にもそのような症状が出てしまった場合は即病院で検査を受ける必要があります。

 

・脳動脈瘤
脳動脈瘤で起きる肩こりの場合は、その他に頭痛や吐き気、目の奥の痛みや違和感、頭が重たく感じることやめまい症状が出ます。こちらもそれらの症状が肩こりと併発して起きている場合は、即病院で検査を受ける必要があります。

 

 

精神的ストレスからくる肩こり

精神的ストレスからくる肩こりもあります。それは、精神的ストレスにより自律神経が乱された場合に起こりやすいです。特に自律神経のうちの交感神経の活動が高まってしまっている状態が長く続いてしまうと血流が滞ってしまい疲労物質が溜まりやすくなってしまいます。また、筋肉は緊張した状態が続いてしまうことで筋肉のコリに繋がります。

肩こりを根本的に改善すると考えた場合、自律神経を整えることもとても重要となってくるのです。

 

症例

50代女性

 

主にデスクワークで8時間ほどパソコン作業をしている。5~6年ほど前から首肩コリがひどくなってきて痛みも感じるようになってしまった。特に低気圧が近づいてきて雨の日は特に状態が悪くなることが多かった。

1年ほど前から特に肩こりの症状が強くなってきて、デスクワークをするのも辛さを感じてしまうほどに。

老眼による視力低下も出てきてデスクワークの姿勢も悪くなってしまってさらに肩こりを感じるようなってしまった。

 

当院での鍼灸施術

 

自律神経の状態を測定させていただいたところ自律神経のバランスも悪く、特に交感神経が亢進状態でした。

背中や首肩を触診したところ肩甲骨周囲の筋肉が異常に緊張しており、それが背部全体ましてや腰の筋肉の緊張にも繋がっていました。

 

全身的な自律神経のバランスを整える自律神経調整施術を行いつつ、メインは首肩背中・腰回りの筋緊張緩和の鍼灸施術を行います。

 

また、肩甲骨周囲の筋緊張が異常に強かったため手技療法で肩甲骨を動かしつつ肩甲骨周囲の筋緊張の緩和も行っていきました。

 

目の疲れも気なるとのことで眼科鍼灸施術コースで目の周りの施術もプラスして行っていきます。

 

経過

 

1回目の施術後、デスクワーク中の首肩のつらさが半減したとのこと。自律神経のバランスが整ったおかげか深い睡眠がその日はできて疲れが日常的にも取れやすくなったように感じたと嬉しいお言葉をいただきました。

 

目の方はあまり変化を感じられなかったため目の周囲も電気鍼治療を用いて刺激量を上げていきます。

 

施術回数を重ねるごとに体調が整っていき首肩のこりやつらさを感じにくくなっていきました。

今では、どうしても仕事で無理をしてしまったときや疲れがピークになった時など1か月に1回程度で鍼灸施術を受けられております。


Posted by 中目黒の鍼灸院 東京α鍼灸院|眼精疲労 at 08:30 / 院長コラム コメント&トラックバック(0)

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