まず、自律神経測定器にて自律神経のバランスを測定した後治療に移ります。

交感神経が高まると全身の筋肉が緊張し、肋骨の動きを阻害してしまったり、気管支の周りの筋肉がこわばり肺がうまく膨らまないことが考えられますので、自律神経のバランスを整えるツボに鍼やお灸で刺激を与え全身の緊張を和らげます。

また、首の前の筋肉や横隔膜、肋骨周囲の呼吸筋(呼吸を行う際に使われる筋肉)の緊張を和らげます。東洋医学的観点から肺、腎の経絡のツボを用いて呼吸器の機能を調整していきます。

ストレスの蓄積、運動不足などにより生命エネルギーである「気」の流れが悪くなる「気滞」という状態に陥ると、イライラしやすい、喉のつまり感、息苦しさ、お腹の張り、気力の低下などの症状を引き起こします。
この「気滞」という状態に深く関わるのが五臓六腑の「肝」です。ストレスなどにより「肝」の失調が起こると肝の持つ疏泄(そせつ)作用(気を全身へ巡らす作用)が低下し「気滞」に陥りやすくなってしまいます。
また、呼吸は東洋医学では五臓六腑の肺と腎の働きが関係していると考えられています。肺は呼吸をして大気から気の一部となる清気を吸い込み濁気を排出する役割と、水分の循環と排泄を調整する働きをしており、腎は肺が吸い込んだ清気を深く留める働きをしています。
肺と腎の失調は呼吸器のトラブルを引き起こしやすくなるのです。
私たちは普段日常生活において特に意識することなく呼吸をしています。「息苦しい」とは無意識にしていた呼吸が楽に呼吸ができないと感じたり、のどが狭くなって苦しい感覚や酸素が薄いと感じる状態です。
息苦しさは身体を正常に動かすためのエネルギーを作り出す「酸素」が体内へ送り届けられる途中、何らかのトラブルが発生することによって起こると考えられています。

肺は空気中の酸素を取り入れて不要になった二酸化炭素を体外へ排出しています。肺で取り込まれた酸素は血液に取り込まれ全身へ送られます。
しかし何らかの原因で身体に酸素がうまく届けられないと息苦しさが現れます。肺はきちんと機能しているのに身体に酸素が届けられない時やきちんと酸素が行き届いているのに酸素が足りないと勘違いするような状況になっても息苦しさが起こります。
・煙や粉塵(ふんじん)による呼吸器へのダメージ
タバコの煙や、大気汚染、粉塵などにより気管支や肺胞が刺激されて炎症が起こると息苦しさを感じる原因になります。
・アレルギーを引き起こしやすい体質とアレルギー反応
特定の原因物質に対して体の免疫システムが過敏になるのがアレルギーですが、その反応が強く出た際に気管支が狭まって呼吸困難が起こることがあります。
・酸素濃度の低下
密閉された空間や換気の悪いところでは、空気中の酸素濃度が低くなり、息苦しさを感じることがあります。また、高地などの酸素が希薄な場所では、身体がその環境に順応できず息苦しさを感じることがあります。
・激しい運動
全速力で走るなどの激しい運動をすると呼吸が荒くなり、早いペースで呼吸が行われるため酸素の取り込みが間に合わず酸欠状態に陥ることで息苦しさを感じます。
・ストレス
不安や緊張など過度のストレスを感じているときは「交感神経」の緊張が起こり筋肉が緊張状態になったり血圧や心拍数が上昇したりする症状が現れます。
すると呼吸が浅くなり息苦しさを感じてしまうことがあります。また、ストレスによる緊張は横隔膜や肋骨周囲の筋肉も緊張させてしまうため肺が十分に膨らんだりしぼんだりすることが出来なくなることで息苦しさを感じる原因になります。
・慢性閉塞性肺疾患(COPD)
タバコの煙や汚染された空気を吸うことで肺胞が破壊され、空気の取り込みが十分に行われなくなる病気です。重度の呼吸困難や咳などが主な症状です。
・気管支喘息
アレルギー反応により、気管支が炎症を起こし気管支の幅が狭くなり、息が苦しくなる発作を繰り返します。のどが詰まるような感覚と息苦しさ、咳、喘鳴が主な症状で、息を吸うときより吐き出すときの方が苦しくなるのが特徴的です。
気管支喘息に対する鍼灸治療について詳しくはこちら←
・気胸
外傷などにより肺を覆っている胸膜に穴が開き、胸腔に空気が侵入して肺が急速にしぼむ病気です。突発的に起こる呼吸困難や咳、胸痛が現れるのが特徴です。放置すると肺の機能を大きく損なうばかりか場合によっては生命の危険もある病気です。原因不明で起こる気胸は自然気胸と呼ばれ10代~30代の長身でやせ型の男性に発症しやすいといわれています。
・肺結核
「結核菌」という細菌に肺が感染して起こる病気です。肺以外にもリンパ節や腸、骨などにも感染します。咳や痰、発熱、呼吸困難、体重減少などの症状が現れます。咳などによる飛沫により菌が広がる可能性がありますが、初期症状が軽いため感染に気付かないこともあります。
・肺炎
口や鼻から侵入した細菌が喉から気管支を通って肺胞が炎症を起こすことで肺胞の壁が厚くなり、スムーズに空気の交換が行われなくなる病気です。初めは咳や痰、発熱など風の初期症状と変わりはありません。
しかし、肺炎の場合は咳が長く続いたり、黄色や黒っぽい痰が出るようになったり、息を吸うと胸の痛みが出るようになったりします。息苦しさを関るようになると重症な肺炎になっている可能性があります。
・心不全
心筋梗塞や不整脈などの様々な心疾患が原因で心臓の機能が低下し、身体に十分な血液を送り出すことができなくなった状態です。
全身の血液循環が悪くなるため、肺に水がたまり急激にうっ血が増すと肺水腫による重度の呼吸困難やショック症状が起こることがあります。
・心臓弁膜症
心臓にある四つの弁の中で全身血流に影響の大きい二つのいずれかの弁が十分に開かなかったり、弁がきちんと閉じなくなり血液が逆流したり一部が漏れ出たりすることで起こる疾患です。
・過換気症候群
精神的不安や極度の緊張など過剰なストレスが引き金となり、突然浅く速い呼吸を繰り返す疾患です。
動機や胸部絞扼感(胸がしめつけられる感覚)酸欠状態のような息苦しさがあります。固有回数が増えることで血液中の炭酸ガス(二酸化炭素)が過度に減少し、血液がアルカリ性に傾くことで血管の収縮が起きめまい、手足のしびれ、筋肉のこわばりなどが生じます。
対処法として紙袋で口と鼻を覆い呼吸をするペーパーバック法が有効です。
過換気症候群の鍼灸治療について詳しくはこちら←
・貧血
貧血になると酸素を全身へ運ぶヘモグロビンが減少して体が酸欠状態になり、息切れ、息苦しさなどの症状が起こることがあります。
貧血症状の鍼灸治療について詳しくはこちら←
・甲状腺機能亢進症
甲状腺ホルモンは心拍数をあげる働きをします。甲状腺機能亢進症の場合は甲状腺ホルモンが過剰であり通常より心拍数が上がった状態になります。
心拍数が最適な状態よりも上がりすぎてしまうため心臓がポンプの役割を十分に果たすことが出来ず、全身に必要な酸素を届けることが出来ないため呼吸困難を起こすことがあります。
甲状腺異常の鍼灸治療について詳しくはこちら←
症例
30代 女性
転職した会社に人間関係でストレスがあり、仕事はやりたかったことで楽しさややりがいは十分に感じているが、最近はその働く楽しさを上回るストレスが増えてきた。前までは会話かあったり、関りがあれば息苦しさを感じたが、今では上手く呼吸ができていないのではないかと思うくらい苦しい時がある。
気づいた時にはその人が近くにいるだけでも息が苦しくなることも増えてきた。
今の職場はその人以外は皆さん良い人で仲良く働いているが、その人の事だけで働けなくなるかもと不安になり来院。
鍼治療は美容鍼で受けた事があるが、お灸は初めて。
当院の治療
自律神経測定器で測定したところ、精神的ストレスが高い結果がでました。
ご本人も自覚があり、かなり職場の人間関係で悩まれている様子でした。
もともとお仕事は好きな気持ちがある分悩みが大きくなっているように感じました。当院の治療としてはストレス値が高くなっている事が原因で交感神経が優位な状態が続いていたため、自律神経を整える事をメインの治療として行い、同時呼吸器に関係する経穴等の東洋医学的な治療も合わせて行いました。
治療経過
◇1~5回目◇
特に変化はなく、終わりにはリラックスした感じはあるが、すぐに元に戻ってしまう。
◇6回目◇
治療した次の日に急に楽に呼吸が出来るようになった。ストレスになる人が近くに来たらまだ苦しさはあるが、かなり変化を感じた。
◇7~13回目◇
特に変化を感じない。楽になった状態から元に戻らないため、良くはなっている。
◇14回目◇
ストレスになる人が近くにきても呼吸が出来る様になった。
◇15回目◇
日常生活に支障が無くなるまで改善した。
尿崩症とは、尿の量を調整する抗利尿ホルモン(ADH)バゾプレッシンと呼ばれるホルモンの合成・分泌の障害により腎臓での水の再吸収が低下する結果、尿量が著しく増加する疾患です。

多尿とそれによる多飲が主症状です。突然に発症し、強いのどの渇き(口喝)があります。一日の尿量は3ℓ以上になり、夜間でも減少しません。
尿崩症は体内の水分のバランス調整ができなくなり、腎臓から大量の尿が排泄されるようになる病気です。
体内の水分バランスは、抗利尿ホルモン(バゾプレッシン)と呼ばれるホルモンが重要な役割を果たしています。抗利尿ホルモンは、尿が大量に排泄されないように調整するホルモンであり、体内の水分量を正常に保つために重要なホルモンです。
抗利尿ホルモンは、視床下部と呼ばれる脳の組織の一部で産生された後、同じく脳に位置する下垂体へと移され同部位で保存されます。
体内の水分が足りてないような状態になると(長時間水分が取れていない、下痢などで脱水になっている、運動で汗をかいたなど)、抗利尿ホルモンが下垂体から分泌されます。
下垂体から分泌された抗利尿ホルモンは、血液の流れに乗って腎臓に運ばれます。腎臓に運ばれた抗利尿ホルモンは腎臓に働きかけ、尿を濃くします。つまり、尿として対外に排泄される水分量を減らすことで、体内で水分が保たれるように調整します。
体内に水分を保持する一連の流れから分かるように、体内に水分を保持する機構は複雑です。この経路のどこかに異常をきたすと尿崩症が発症します。
尿崩症は原因に応じて、中枢性尿崩症と腎性尿崩症に分類されます。
◇中枢性尿崩症
中枢性尿崩症は、そもそも抗利尿ホルモンが脳(視床下部・下垂体)において生産や分泌がなされなくなったことによって発症します。
中枢性尿崩症の分類
・特発性:原因が不明なもの
・続発性:脳の中の視床下部から下垂体後葉という部分に別の病気があり、その病気に伴って発症するもの。原因として胚細胞腫、頭蓋咽頭腫などの脳腫瘍、脳外科手術、炎症などが挙げられます。
・家族性:ADHの合成、分泌に関わる遺伝子に変異があるために発症するもの。子へと遺伝する確率は50%です。
◇腎性尿崩症
腎性尿崩症は、抗利尿ホルモンに対して腎臓が反応をしない状態から生じる尿崩症を指します。脳からの指令に対して腎臓が適切に反応しない結果、大量の水分が尿として排泄されることになります。
中枢性尿崩症と腎性尿崩症が尿崩症の代表ですが、その他にも尿崩症を引き起こしうる状況があります。
たとえば、手術や感染、炎症、脳腫瘍などにより視床下部が障害を受けると体内の水分がしっかり保てているにも関わらず常時喉が渇くことがあります。この場合には大量の水分を自発的に摂取するようになりそれに反応して大量の尿が排泄されてしまうようになります。
また、妊娠期間中に一過性の尿崩症を発症することもあります。これは胎盤から分泌されるたんぱく質が抗利尿ホルモンを壊してしまうため、尿量の調節がうまくいかなくなることが原因です。
また、胎盤からはプロスタグランジンと呼ばれる物質が分泌されますが、プロスタグランジンが抗利尿ホルモンの腎臓における反応性を低下させます。しかし、これらの妊娠に関連した尿崩症は軽度であることが多く、出産とともに症状も改善します。
検査・診断
尿崩症では尿検査、血液検査、水制限試験、画像検査などが行われます。
血中の抗利尿ホルモンと血中、尿中の浸透圧を調べます。血中浸透圧は高く、尿中浸透圧は低いですが血中抗利尿ホルモンは低値となります。
また、摂取水分量を制限し、採尿と採血をし、浸透圧の変化を調べます。正常では尿の浸透圧が上昇しますが、尿崩症では上昇しません。さらに、抗利尿ホルモンを注射して、その効果を調べます。中枢性では尿量が減少しますが、腎性では変わりません。MRIでは、性状で認められる下垂体後葉の信号が失われています。糖尿病や腎臓病などの除外と精神的な原因による多飲多尿との区別が必要です。

治療
脳内の病変による場合は、原疾患の治療が必要です。多尿の治療には抗利尿ホルモン製剤を日に1~2回点鼻する方法が一般的です。その他、飲み薬や注射製剤も使用できます。

東洋医学では、排尿に関するトラブルは、水分循環に異常をきたす「水毒・水滞」によって生じる症状です。こうした原因を作り出すのが「水」の状態を調整している五臓六腑の「腎」です。
東洋医学でいう「腎」は腎臓という臓器だけを指すのではなく、排尿、排泄、水分代謝、ホルモンバランス、記憶力などを総合した働きを表しています。
この「腎」の機能が衰える「腎虚」になると「水」の異常が起こりやすくなると考えられています。また、寒くなるとトイレが近くなるように、排尿トラブルの根底には「冷え」があると捉えており、腎虚にも体の冷えや、血の滞りで生じる「瘀血(おけつ)」も関わることがあります。
当院では自律神経測定器にて測定を行い、自律神経のバランスや血管の状態など、お身体の状態を把握したうえで治療へ移ります。
まず、血液循環、内臓機能、内分泌、免疫機能などを司る自律神経系の調整施術を行うことで、症状が治癒しやすいお身体の状態へと整えていきます。

また、排尿障害のある方は下腹部から下肢、腰部や骨盤周囲の筋緊張や冷えが見られる方が多いため、腰から下肢にかけての重要なツボを用いて筋緊張を緩めて血行を改善し、内臓機能を高めます。

さらに、東洋医学的観点から、気、血、水の流れを整えるツボや冷えを除くツボ、五臓六腑の「腎」をはじめとした五臓六腑の機能を高めるツボなどに刺激を与えていきます。
東洋医学で舌は五臓六腑の「心」と気血生化の源である「脾胃」は密接に関係しており、臓腑や気血の病変が舌に反映されます。また、「心」は精神活動を担っている臓器でもあるため過度なストレスが「心」に影響を与えることもあります。

さらに、舌痛症は熱邪と関係が深い疾患と捉えます。熱邪は病気の原因(病因)の一つで、自然界の火熱により生じる現象に似た症状を引き起こす病邪です。
発赤、熱感などの炎症症状や、疼痛、化膿、発熱、悪寒、口喝、充血、不眠、イライラ、出血などの症状が見られます。
熱邪には二つのタイプがあり、熱邪の勢いが盛んになって生じる実熱(じつねつ)と、熱を冷ますのに必要とされる陰液が不足するため(陰虚)相対的に熱邪が強まって生じる虚熱(きょねつ)です。
陰虚証の場合、唾液分泌が減少し口の中が乾燥します。これによって口腔内の粘膜が炎症を引き起こしやすくなり、痛みを感じやすくなったり、辛い味などに過敏に反応するようになります。

舌痛症の患者さんは疲労やストレスを抱えていることが多く、それは舌痛症の痛みに密接に関係していると考えられています。
そのため当院では、ストレスや疲労度、自律神経のバランスなどを機械で測定し、お身体の状態を把握したうえで治療へ移ります。
まず、顔面部の血流を良くするためうつ伏せで首や肩周りに鍼やお灸をして筋緊張を緩め、仰向けでお顔周りのツボに鍼やお灸で刺激を与え、痛みを感じる神経の機能を整える施術を行います。
また、東洋医学的観点から「心」や「脾胃」の機能をはじめとした五臓六腑を整えるツボや、熱邪を除くツボを用います。また、免疫機能や内臓機能、ホルモンバランスなどを主る自律神経系を調整するツボに鍼やお灸で刺激を与えることで、お身体が本来持つ自然治癒力を高め病気が治癒しやすい状態へと整えていきます。

舌痛症とは、口腔の粘膜に明らかな病変がないにも関わらず舌に慢性的な痛みや痺れが生じる疾患です。
全人口の0.7%~3%の方に発症すると言われていて、特に閉経後の女性における有病率は12~18%とのことです。性別では女性が7~8割を占め、年齢は50代~70歳代が多く真面目で几帳面な性格の人が多い傾向にあります。
女性の患者が大多数を占め、主に更年期以降発症することが多いため原因としてエストロゲンの減少や、自律神経の変調、中高年のうつや神経症などの精神科領域の疾患の関与が疑われていますが未だ病因は特定できていません。しかし、近年は舌痛症を神経障害性疼痛(しんけいしょうがいせいとうつう)の神経痛の一種と捉える考えが支持されています。
これは神経の中でも末梢だけでなく、中枢が大きく関与していると考えられています。
とはいえ、原因を一つに特定することはできず、様々な原因や要因が複合して影響しあっているとも考えられています。
症状の多くは舌の先や背中側、舌の脇や縁に表在性のヒリヒリする、焼けるような・やけどをしたような、または痺れた感覚を訴えることが多く、随伴症状として味覚障害や口腔乾燥感を伴うことがあります。
また、辛い物や酸味のあるような刺激物で悪化する方もいます。痛みは慢性的に持続するため、日常生活の質が低下(QOL)することもあります。

舌痛症の痛みは安静時に増悪し会話や食事の際、何かに集中していると痛みは忘れてしまうという傾向があります。
また、日内変動があり夕方から夜に悪化する傾向があります。痛みの強さには波があり、痛みのために睡眠できないということはありません。また、痛む部位が移動する、会話や疲労、ストレス、睡眠不足などで悪化することがあります。
痛みは心理社会的ストレスと密接な関係があることがわかっています。仕事や家庭などでの不快な出来事が痛みを増悪させます。この心理社会的なストレスが舌痛症のトリガー(誘因)となることが知られています。
舌の痛みを生じるような疾患、舌炎やアフタ性口内炎、扁平苔癬(へんぺいたいせん)などの口腔粘膜疾患や、義歯、不良補綴物による障害、口腔乾燥症、口腔カンジダ症、舌癌などの疾患の有無を確認します。
また、血液検査や口腔の細菌培養検査により、鉄欠乏性貧血やビタミン欠乏、亜鉛欠乏、カンジダ症の有無を確認します。
これらの検査から臨床的に明らかな原因となる病変を認めない場合舌痛症と診断されます。
舌痛症は原因が分かっていない疾患であることから根本的な治療法はまだ確立されておらず、対処療法となります。
現在最も有効な治療法は、主に抗うつ薬を中心とした薬物療法です。これは鬱などのメンタルへの効果ではなく、慢性的な痛み(慢性疼痛)そのものに対する効果を狙ったものです。
また、心理的な原因が考えられる場合には、食事や睡眠、運動などの生活習慣のアドバイスを含めたカウンセリングも行われています。

チックとは不規則で突発的な体の動きや発声が、本人の意思とは関係なく繰り返し起きてしまう疾患です。根本的な原因はいまだ解明されていませんが、子どもの10人に1~2人が体験するといわれています。4~11歳頃の思春期~青年期の男児に発症することが多く12歳頃を境にして減っていき、成人になるまでに約50%の方は自然治癒していきます。
症状が継続する期間によって
・一過性チック症(一年以内に症状が消失する)
・慢性チック症(一年以上持続する)
に分類され、さらに多種類の運動チックと一種類以上の音声チックが一年以上続く場合は「トゥレット障害(トゥレット症候群)」と分類されます。トゥレット症候群の頻度は一万人に1~5人くらいといわれており性差はありません。

以前は心の問題と言われていきましたが、現在では遺伝的な要因の関与やドーパミンという神経伝達物質のアンバランスの関与が指摘されています。
また、不安や緊張、興奮、疲労、などが誘因となりやすいといわれています。
不安などのストレスや強度の疲労、発熱によって悪化しやすく、心身共に落ち着いている状態のときは改善する傾向にあります。
不安や緊張などの精神的ストレスが原因となることが多い病気のため、傷つきやすかったり敏感に感じやすかったりする性格も関係があると考えられています。
動作性の症状(運動チック)
・まばたき
・顔をしかめる
・鼻をピクピクさせる
・口をゆがめる
・とがらせる
・舌を突き出す
・首を左右に振る
音声性の症状(音声チック)
・咳払い
・鼻や舌を鳴らす
・叫ぶ
・単語を連発する
などに大別されます。
チックは意図的なものではなく、やるつもりがなくてもやってしまうものです。ある程度であれば意志により抑制することも可能です。しかし、抑制を続けると反動で一時的に症状が激しくなることもあります。
検査・診断
チック症は子供の場合は小児科や小児神経科で診察を受け、大人の場合は精神科や神経内科を受診することが勧められています。
症状と持続時間を中心に、問診、視診などで判断されることが多いです。問診からチック症を大きく3つの病型に分けます。運動チックまたは音声チックの症状が見受けられ、発症してから一年以内の「暫定的チック症」、運動チックと音声チックのどちらかの症状が一年以上見られる場合の「持続型(慢性)運動または音声チック症」と、運動チックも音声チックのどちらも発症してから一年以上経過している「トゥレット症候群」の3つです。また、ADHDや強迫症などの病気はチックとともに発症することが多く、合わせて検査を行うこともあります。
治療
症状が比較的軽度の場合は、薬物治療などは行わず、できるだけ身体的、心理的ストレスを減らす環境を整える方法を医師との相談の上で考えていきます。また、認知行動療法という本人の認知の仕方を変えることで、ストレス軽減を目指す認知療法が行われます。
チックが重度で学校生活に支障をきたすなど、特に問題となる場合、単純なチックにはクロナゼパムやジアゼパムなど、生活に支障をきたすような重度のケースでは、向精神薬などが用いられることがあります。
これらの方法で症状が軽快しない場合、難治性のチック症の場合は深部脳刺激療法(DBS)という手術が選択されることがあります。
チック症における多くの症状は筋肉の動きが制御できないことが根本にあります。
東洋医学では、筋肉の動きは五臓六腑の肝がコントロールしていると考えられています。
肝の主な働きは気、血(けつ)、津液(しんえき)の巡りをコントロールすることですが中でも気と血の巡りに強く関係しています。これらの流れを調整する働きを疏泄(そせつ)といいます。また、肝は血の貯蔵、精神状態の安定化にも貢献しています。他にも目、爪、筋肉の働きや状態を支えています。
ストレスを受け続けると肝の気や気を巡らす疏泄機能がうまく働かなくなってしまい気滞(きたい)や瘀血(おけつ)を引き起こしてしまいます。その結果眼精疲労、視力低下、まぶしさ、めまい、立ちくらみ、爪や肌の荒れ、抜け毛、筋肉の痙攣、ひきつり、こむら返り、生理不順などの症状を引き起こすことがあります。

さらに、肝と関連深い腎へのアプローチも必要な場合があります。腎は成長や生殖などを司る精(せい)を蓄えています。肝腎同源(かんじんどうげん)といって、肝が失調すると腎の働きも弱まり、逆に腎の精が少なかったりすると肝の働きも弱まってしまうのです。

チック症の方は体と心の緊張状態が続くために自律神経も緊張しやすいです。
そのためイライラ、不安、やる気が出ないなどの自律神経失調症の症状も出やすくなります。
自律神経は内臓の働きや代謝、体温などの機能をコントロールするために無意識に働いている神経で、日中活動的な時間に優位に働く交感神経と夕方から夜にかけて優位に働く副交感神経の二つに分けられます。
精神的な緊張、不安などのストレスや疲労の蓄積などにより自律神経が失調すると、チック症状が出やすくなったり症状を悪化させる要因にもなります。
そのため当院では、問診後に自律神経測定器で測定を行いお身体の状態を把握したうえで治療へ移ります。

お子様の場合小児鍼を使用し施術を行います。
小児鍼は、一般的な鍼とは違い、鍼を体に刺さず、専用の鍼具で皮膚をさする、あるいは皮膚にトントンと当てるだけの手法です。不安なお子さんにはお母さんに抱いて頂いたままで施術を行うこともできますし、親御さんの治療室への同席も可能です。
腕や足、腹部や背部などに存在する自律神経のバランスを調整するツボへ鍼やお灸で刺激し、免疫機能や内臓機能を整え体をリラックスさせることにより症状の改善が期待できます。
また、ストレスは、神経線維に伝わり筋肉を緊張させたり血管を収縮させ血行不良を引き起こします。それが最も現れやすいのが首や肩周辺の筋肉です。
チック症やトゥレット症候群の方はストレス反応により首や肩周りの筋肉が緊張していることが多いため当院では首や肩周りの施術を合わせて行います。首や肩の筋緊張を緩和することで脳内の血流を促進し、ドーパミンをはじめとした神経伝達物質のバランスを整える作用が期待できます。
また、痙攣が見られる場合その箇所に直接施術を行うことで筋肉の緊張を和らげ血流を良くしてコンディションを整えます。
さらに、東洋医学的観点から肝や腎をはじめとした五臓六腑の機能を調整するツボや、気血の巡りをよくするツボに刺激を与えお身体の状態を整えていきます。

やる気の低下は「気」のバランスが崩れていることによって起きると考えられています。「気」とは生命活動のエネルギーを表し、全身を巡り各臓器の機能の維持に大きな役割を果たしています。
この「気」を十分に取り込めない状態や、流れに乱れがある状態が続くことで、「気虚」の状態となりこれが慢性的な疲労状態が続く要因と考えられています。
「気」が不足している状態が続くことで「血」が不足する「血虚」も引き起こし、時にはより状態の悪い「気血両虚」の状態となります。
このような状態が続くことで体内の気の巡りが悪くなり、血液の養分が不足の状態に陥ってしまうことで回復力が低下してしまうと考えられます。
また、怒り(ストレス)の感情は肝によって処理されるため、精神的ストレスが続くと気が肝に鬱積し気が滞ることや脾虚(脾臓という消化器系の機能低下)により、栄養が不足したり、余分な水分が体にこもってしまい経絡の流れを阻害してしまうこと、腎虚(腎の機能低下)によってエネルギーが不足することなども原因として考えられています。
まず、最初に自律神経測定器で血管の状態や自律神経のバランスを測定しお身体の状態を診させて頂きます。
自律神経測定器で自律神経の状態を把握することでよりその方に合った施術法を選択してオーダーメイドの施術を行うことが可能なのです。やる気の低下でご来院される方の多くは、自律神経の乱れが見られます。
自律神経のバランスは日中などの活動的な時間帯は交感神経が優位な状態で逆に夕方から夜にかけてはリラックス神経である副交感神経の活動が優位になっていくのが正常な反応です。
しかし、やる気の低下でご来院される方の多くは自律神経のバランスが日中夜逆転してしまっている方が多くいらっしゃいます。鍼灸治療は自律神経のバランスを整える効果があり、自律神経のバランスを整えることでやる気の低下を改善していきます。

その他、東洋医学の観点より気血の状態も整えていきます。やる気の低下は特に気血の状態が重要で、気血が不足している気血両虚という状態が多く見られます。
気血に関する経穴を刺激することで気血を補う施術を行っていきます。

30代 女性
特に朝倦怠感が強く出て、仕事に集中できずやる気が起こらない状態が2か月ほど続いていた。
仕事がない休日も一日中眠気があり、外出もせずにずっと横になっているような状態。次第にパソコン作業中手汗がすごく出てキーボードが濡れるほどで睡眠も途中で起きてしまうような自律神経のバランスの乱れが見られるようになってきた。
友人の勧めで鍼灸治療を勧められて当院にご来院されました。
自律神経測定

まず初めに自律神経を測定してから施術を行っていきました。
副交感神経の活動が強く自律神経の乱れが見られましたので自律神経の状態を整える治療を中心に施術していきました。
治療
仰向けでお腹や手足のツボを使って自律神経の状態を整える治療を行って次にうつ伏せとなり、背中にある背部兪穴という五臓六腑に重要なツボを使って五臓六腑の状態を整えていきました。
治療後、まず睡眠の質が改善されたと実感。中途覚醒の症状が出る頻度が減りました。1週間に1~2回ほどの治療を2か月ほど続けて朝の倦怠感は段々と良くなり、仕事での集中力も上がってきました。
症例2
20代 男性
10年前から疲労感が感じやすくなり、ここ一か月ぐらいでやる気の低下が著明に感じる。
一日の睡眠時間は十分寝ているはずだが、日中の眠気が強い。
首や肩のコリ感もあり、頭痛も気になる。
当院の施術
問診で詳しくお話をお聞きしたところ、お仕事の関係で海外出張が多く、生活が不規則という事がわかりました。生活習慣や症状の特徴から自律神経の乱れが強い可能性があるため、まず自律神経測定器でお身体の状態を測定したのですが、夜の時間でも副交感神経の働きが弱く自律神経の乱れが大きく出ていました。
また、触診において全身の張りとくに首肩の緊張の強さが目立っていました。
この患者様は睡眠の質が悪く寝ても疲れが取れない体質のため、まず副交感神経を高める治療から始めました。睡眠の質が低下すると疲労が蓄積され、心にも余裕がなくなるため活力が低下してしまいます。そのため、まずは副交感神経を高めて疲労を回復させるようにリラックス作用が期待できる治療方法を行いました。
その後に、全身の筋緊張の解消を目的としたアプローチを行っていきます。
特に首が硬くなることにより、脳から放出される幸福ホルモンのセロトニンが分泌できなくなり、やる気の低下を引き起こす原因になります。
1回目
あまり大きな変化はないが、体は軽くなった。
2回目
やる気の低下や精神的な調子は改善した。
疲れはまだ取れにくい。
3回目
眠りが浅いせいか疲れはまだ残りやすいが、精神的な状態は安定している。
4回目
気持ちが安定し、やる気が出てきた。疲労感も以前より軽減している。
5回目
気持ちに活力が出てきて、仕事中の集中力も増してきた。
症例3
50代 男性
ここ数か月いまいち仕事に身が入らない日が増えてきた。特に身体に痛みや症状もなく、ストレスに感じる出来事も思いつかないが休みの日に外出せず2日間を過ごすことが多くなったり、仕事から帰って来て座ったまま2時間何もせずにボーっとしている事が3日前にありさすがにどうにかしなければならないと思い来院。
鍼は正直怖さがあり、なるべく痛くしないで治療してほしい。
当院の治療
自律神経測定器で測定したところ、交感神経と副交感神経のバランスが真逆になっておりました。交感神経は昼に優位になる神経、副交感神経は夜に優位になる神経ですが、夜の時間帯で測定しましたが、交感神経がかなり優位な状態になっていました。
また、ストレス値が高くでており、本人の自覚は無いようでしたがかなり身体ともに過剰な負荷がかかっていますとご説明しました。
自律神経の乱れが激しいため、自律神経の調節をメインに行いました。それと同時に筋肉の緊張も強かったので、筋肉を緩めるための血行促進の治療も行いました。
治療経過
1回目
治療中に眠れるくらいリラックスできた。
2~5回目
治療中にリラックスできるが、効果としてはあまり感じない。
6回目
気づいたら仕事終わりに家へ帰ったあとも元気が残っている気がする。
ここに通う前はほとんど家事は休日にまとめて片付けていたが、最近は平日も家事ができている事に気づいた。
7~12回目
回数を重ねるごとに体調が良くなっている。
改善してきたため、治療の間隔を空けて通うことになった。
13回目
日常生活で困らないくらい回復した。
やるべきことがあってもやる気が出ない、積極的に物事を成しとげようという気になれない、という状態になるのはなぜなのでしょうか。それには、脳の伝達物質の影響が関係しています。
脳の神経伝達物質は、心に影響して喜びや不安などを感じさせたり、身体に影響してだるさをもたらしたりします。やる気が出なくなるのは「セロトニン」や「ドーパミン」「ノルアドレナリン」という神経伝達物質のバランスが乱れているからです。
私たちの身体は平常時、神経伝達物質の分泌をコントロールして精神のバランスをとっていますが、人間がストレスを感じるとドーパミンやノルアドレナリンが過剰分泌され、セロトニンの量が減ってしまいます。セロトニンの量が減ると神経伝達物質のバランスが崩れ、脳内の神経細胞の働きに影響が出てやる気が出なくなるといわれています。
神経伝達物質のバランスが崩れる原因は、明確には解明されていませんが、慢性的な疲労や過度なストレス、睡眠不足、食生活の偏り、不規則な生活習慣などが関係していると考えられています。

・身体的疲労
身体に疲れが蓄積する身体的疲労の原因として挙げられるのが、過度な運動や重労働、長時間の筋肉の酷使、運動不足や眼精疲労、睡眠不足、栄養不足などといわれています。
疲労している時は筋肉を動かすためのエネルギーが不足し、乳酸などの疲労物質が蓄積していきます。糖質が分解されてエネルギーとなる時に出来る乳酸は酸性です。筋肉は酸性に弱く、乳酸が多く蓄積されると十分に働けなくなります。その結果、疲れやだるさや筋肉の張りにつながります。また、同じ姿勢や同じ動作を続けて一部の筋肉が緊張したり、運動不足により筋肉が萎縮し弱くなることも乳酸が蓄積する原因となります。
・ストレスが原因で起きる精神的疲労
「ストレス社会」といわれる現代においてストレスと無縁で過ごしている人はほぼいません。精神的に感じているストレスは気持ちが重くなってしまうだけではなく、自律神経やホルモン分泌にも悪影響を与えます。
・身体、精神の管理能力が低下してしまう脳疲労
人が感じる疲れの中には、身体的な疲れや精神的な疲れ以外に脳の疲れもあります。脳疲労は脳が疲れている状態を指します。脳疲労の原因は睡眠不足とストレスといわれています。
脳が疲れてしまうと身体を管理する機能が低下してしまうため能増機能が上手く働かなかったり、身体や脳を動かそうと思ったときに上手く命令を出せずに動作が緩慢になったり、集中力、思考力、注意力の低下や、記憶力の低下、自律神経の乱れによる情緒不安定、脳の血流が悪くなることでストレスに過敏になるなどの症状が現れます。
セロトニンとは
セロトニンには脳内物質のバランスを整え、精神を安定させる働きがあります。睡眠と覚醒のリズムや痛みの抑制などにも関わっている物質です。セロトニンが不足するとイライラしたり、不安を感じやすくなるほか、うつ病との関連も指摘されており、食欲や性欲、睡眠、記憶、情動、学習機能へ作用します。
ドーパミンとは
意欲や喜びなど快感を得た時に活発になる物質です。ドーパミンがたくさん出るとやる気が出ます。また、人間が行動を起こす時にはドーパミンが分泌されており正常に分泌されていると、行動の動機づけに正しく作用します。
ノルアドレナリンとは
ノルアドレナリンは動物が危険を感じた時に分泌される物質です。脳と身体を覚醒させる作用と、環境や対人、精神などから受けるストレスの対応する作用などがあります。
ノルアドレナリンの分泌を活性化させることで、ドーパミンの分泌も活発になります。
・うつ病
うつ病とは、「不眠や食欲不振などの特定の症状が、2週間以上にわたりほぼ毎日続いている状態」です。うつ病になる原因は心身のストレスなどで、やる気が出ない症状はうつ病の初期症状として見られます。うつ病になるとセロトニンが不足するのでやる気が出ない他に、喜びの喪失や悲壮感にかられるなど、様々な精神障害の症状が出てきます。
セロトニン不足以外でやる気が起きなくなる病気
・橋本病
身体を守る働きをするリンパ球が何らかのきっかけで甲状腺を攻撃し、甲状腺の機能が低下することで代謝を促す甲状腺ホルモンの分泌が正常に行われなくなり、代謝機能が低下することで心身の機能が低下します。橋本病はやる気が出なくなる以外にも疲れやすくなる、汗をかきにくくなる、体重増加、脈拍や体温の低下、眠気などの症状が見られます。
・自律神経失調症
精神ストレスや過労などが原因で、交感神経と副交感神経のバランスが乱れることで起こる症状の総称です。自律神経は心身の状態を調節しているので、そのバランスが乱れることにより、だるさなどの全身症状だけでなく、頭痛や耳鳴りなどの器官的症状、やる気が出ない、イライラするなどの精神的症状が出ることがあります。現れる症状は人により様々です。
・無気力症候群(アパシーシンドローム)
特定の事に関して意欲や自発心が無くなる症状です。趣味は積極的に取り組む一方、仕事に関してはやる気が出なくなる、というような状態になります。感情の起伏が小さくなったり、様々な出来事に対して無関心になったりします。これは強いストレスから身を守るための逃避行動と考えられています。受験を乗り越えた大学生に多いとされていましたが、最近では社会人にも見られる症状です。
病気や心身の不調によりやる気が出なくなる以外にも、日常的な習慣が原因となっていることがあります。それは、睡眠不足や不規則な生活です。睡眠不足や不規則な生活が続くと体内時計が狂い、脳内物質のバランスを整えるセロトニンの分泌量が減ります。セロトニンの分泌量が減ると、入眠時に必要なメラトニンというホルモンが分泌されにくくなります。すると寝つきが悪くなったり、途中で目覚めることが増えたりして睡眠の質が下がりやすくなってしまいます。

やる気を出すために必要なセロトニンの分泌を正常にするには、睡眠サイクルを整える事が重要です。何となくやる気が出ないと思っている人は、起きた後や眠る前の習慣を見直す事が大切です。
清水大地

資格
はり師
きゅう師
2008年
鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む
2011年
おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年
中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年
渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年
三軒茶屋α鍼灸院を開院
不安という感情は、自分の身を守るためにとても重要な感情です。何となく不安を感じることで身の危険から逃げることが出来たり、何らかの対処ができます。
しかし、その感情が続いてしまい自分でコントロールができなくなってしまうと、精神的あるいは身体的にも大きな影響を与えてしまいます。
下記のような状態が続いているようでしたら不安障害の疑いがあるので注意が必要です。
☑なんでもない出来事でも緊張したり不安を感じる
☑疲れやすく、常に気怠い
☑めまい・ふらつき・頭重感を感じる
☑イライラして落ち着かない
☑夜でも神経が高ぶっていて疲れていても眠れない

不安障害とは、その名の通り不安感を主症状とする疾患です。前述のとおり、不安感は人間にとって必要な感情です。不安感があること自体はなんや病気でもありませんが、不安感が長く続いていたり、不安感が自分で全くコントロールできなくなってしまったら病的な不安の可能性があり、その不安感は精神もしくは身体にも悪影響を与えてしまいます。
不安障害は、女性にかかりやすい疾患と言われており、男性の約2倍も発症していると言われています。基本的に6か月以上慢性的に不安感が続き、最初は身体的変化みられずに病院を受診することが少ないですが、頭痛や動悸などの身体的変化みられてはじめて病院を受診することが多いようです。
不安障害は、身体的にも精神的にも症状があらわれます。
精神的症状
・なんとなく慢性的に続く不安感
・イライラ感
・記憶力や集中力の低下
・小さなことでも落ち込む
・中途覚醒や寝つきが悪くなる
・外出するのも億劫になる
身体的症状
・頭痛や頭重感
・動悸やめまい
・倦怠感
・慢性的な疲労感
・慢性的な首肩こり
・便秘
・頻尿
※上記が鍼灸で対応できる症状になります。
当院ではまず治療を行う前に自律神経測定器で自律神経の状態を把握した上で施術を行っていきます。
交感神経が優位かまたは副交感神経が優位かで施術法や使用経穴が異なってきます。

その他にも東洋医学的観点からも施術していきます。不安神経症で悩まれている方の多くは上記のように『心気虚』です。当院の鍼灸治療では、『心』の機能を回復させて『気』を充実させます。

頸部の筋緊張の緩和も不安障害には有効です。不安障害は、頸部の胸鎖乳突筋という筋肉が過緊張状態の方が多いです。
その部分の筋緊張が強く出てしまっていますと、その下を通過している血管を圧迫してしまうことで頭部への血液循環が悪化してしまう危険性があります。それらを解消することで症状改善を目指していきます。
不安障害に対しては鍼灸は補助療法になります。
鍼灸により病院で行っている治療効果を高めることが目的になります。

不安障害は、東洋医学でいう『気』と五臓六腑の『心』が深く関わっていると考えられています。
東洋医学の『気』は体内を流動する精微物質の一つと考えれており、体内を巡って臓腑の機能や精神的活動または体外から邪気から体を守る役割も果たしています。『気』の作用が十分に機能しないと、不安感などの精神的症状の他にも元気が出ない・倦怠感・食欲不振・イライラ感・頭痛・不眠など様々な体の症状を呈します。
五臓六腑の『心』は『神志を主る』と言われ、思考・分析・判断・情報処理などの意識や思考活動をになっています。
『心』の機能が充実していれば、思考力や判断力、記憶力などが正常に機能します。『心』の機能が低下してしまうと、不安感・動悸・めまい・倦怠感などの症状があらわれてしまいます。
上記の二つの『気』と『心』の機能が低下している状態を『心気虚』といい、不安神経症の原因となります。
30代 女性
結婚を機に会社を退職して前の仕事よりも労働時間の短い仕事に転職した。その新しい仕事先で上司との気が合わずにストレスを感じていた。結婚生活でもケンカが絶えず、将来本当にやっていけるのか不安感を感じるようになった。
その不安感がなかなか取れず、胸の圧迫感や全身の倦怠感を感じて仕事にも出ることが出来ずに会社を休みがちになってしまうようになってしまった。
薬に頼らずに不安感を取り除きたいということでたまたま見たホームページよりご来院された。
治療
まず、自律神経測定器で自律神経の状態を測定してから治療を行っていきました。交感神経が以上に高ぶっており、自律神経の乱れがみられたので自律神経を整える治療を中心に行っていきました。
治療経過
◇1回目◇
治療後、漠然とした不安感・胸の圧迫感が少し軽減したと感じた。
◇2回目◇
仕事で上司と接するとまた不安感を感じた。
◇3~5回目◇
体の疲労感が少しずつ和らいでいったが、不安感はあまり変化なし
◇6回目◇
以前は夜に不安感を感じて寝つきが悪い時があったが、寝つきが良くなったように思うとのこと
◇7回目◇
日常生活の中でも不安感を感じても自分でコントロールできるようなってきた。
◇8回目◇
上司との会話中や家庭内のトラブルがあると多少不安感を感じるが、長続きはしない
症例 2
20代 男性
社会人1年目となり、生活や環境が一気に変わったことや、業務に対しての不安感が強く感じるようになり、気分の落ち込み、なかなか寝付けない、朝起きれない、心が落ち着かないといった症状が続いている。
会社では上司は優しく、同僚もよい人ばかりで人間関係は良好だが、もともと神経質のため必要以上にプレッシャーを感じてしまい、勝手に気疲れてしまう。
仕事は経理業務を行っており、基本的にパソコン作業が多い。業務上細かい数字を凝視するため目の疲れが強い。
デスクワークのため、首肩のコリがひどくなり、頭痛もする。
心療内科にも通い始めたが、より症状を改善したく、当院に受診した。
当院の施術
話をお聞きするとすごくまじめな方で、学生時代も成績は優秀、遅刻もほとんどした事がない、課題もきっちりこなすというすばらしい方でした。
しかし、まじめすぎて気を抜くことが出来ず、自分で自分を追い詰めてしまう傾向があります。
社会人になり気合が入りと同時に失敗ができないと思い、必要以上に責任を感じながら業務を続けていることで心に余裕がなくなってしまっている状態でした。
そのため、リラックスできる状態が少なくなり常に自律神経が不安定になってしまったと感じました。
当院では自律神経の調節、東洋医学観点からの心、腎の調節、首肩の筋緊張を緩和を目的に施術を行いました。
不安神経症とパニック障害は元々「不安神経症」と呼ばれる一つの病気として認識されていました。しかし、その症状が多岐にわたっていたため米国精神医学会が診断基準を定めてそれによって不安神経症とパニック障害が区別されるようになりました。
パニック障害と診断されるのは以下の13項目で4つ以上が突然発症して10分以内にその症状が頂点に達することで4つ未満であれば全般性不安障害として診断されることが多いです。
4つ未満当てはまる場合でもすべて全般性不安障害と診断されるわけではなく、自律神経失調症のようなその他の精神疾患と診断されることもあります。
しかし、現代ではパニック障害や不安障害の人は増加傾向にあり、一生のうちに一度はこの病気にかかる方は決して少なくありません。
不安の原因は人によって様々ですが、主に精神的な悩みや不安、精神的なショックが原因となります。主に職場や結婚・離婚・引っ越しなどの生活環境の変化、大切な人との死別や裏切り、突然の解雇など社会からの断絶などがその要因となりえます。
しかし、なかにはそういった原因が全く見られない場合もあります。その場合、遺伝的な要因・その人の性格的要因・女性の場合ホルモンバランスの変化など考えられる原因は様々です。
不安障害の方に多く見られる性格
・真面目で責任感が人一倍強い
・仕事や勉強に決して妥協しない完璧主義
・人によく気を遣って言いたいことがあまり言えない
・物事に必要以上にこだわりが強い
・ストレスの発散をせずにため込みやすい
・緊張しやすい性格
・物事に対して常に慎重で細かく分析しがち
食事とメンタルは一見するとあまり関係がないと思われるかもしれませんが、食事がメンタルに及ぼす影響は様々な研究から明らかになっています。
ここ最近の研究で、健康的な食事をしている人の方が、格段にストレスに強いということが分かってきています。
特に
・ジャンクフードを食べる
・揚げ物を多く食べる
・飲酒習慣がある
・お菓子や清涼飲料水をよく摂取する
・加工肉を食べる
これらが習慣化してしまっている方は、これら摂取を控えるだけでもメンタルが大きく改善する可能性が高いです。研究では、3か月でストレス耐性が付いてくるという結果が出ています。
それにプラスして今注目を集めているのが、オーストラリアのメルボルン大学などが開発した
『SMILES』
という食事法があります。
地中海式の食事、フルーツ・野菜・魚・オリーブオイルを大量に食べる食事法をベースにしたものです。
2017年に発表された論文では、大うつ病に苦しむ男女に対して12週間「SMILES」の食事法を続けてもらい症状の変化を見ました。
結果は食事法を取り入れたグループは取り入れていないグループに比べて症状が3割も改善されたというものです。
生きていくのがつらいと感じていた人がちゃんと暮らしていこうと思うようになるレベルにまで改善されたのです。これは、通常投薬治療で得られる効果よりも優れたものです。
「SMILES」は地中海式食事をベースに
・全粒粉のパンやパスタ
・野菜一日握りこぶし6個分
・野球ボール3つ分くらいのフルーツ
・一週間に豆類を180グラム
・1日にナッツを掌に軽く乗るくらいの量を食べる
・週に120グラム以上の魚類
・脂身の少ない肉類
・週に6個以上の卵
・1日小さじ3杯のオリーブオイル
・乳製品
細かいガイドラインがありますが、これらすべてを実行するのは至難の業かと思いますので、普段より野菜とフルーツを多く食べるようにしておかずは魚類を中心にすることを心がけてみましょう。
お米は白米よりは玄米にあまりカロリーは気にする必要はありません。ちゃんとした食事を楽しむという心構えも重要です。
https://youtube.com/shorts/wVhuCfT36sE

帯状疱疹は、加齢や疲労、ウイルスなどによって免疫力が低下すると、背骨に近い神経に症状を出さない状態で潜んでいたウイルスが再び目覚めることにより発症します。
帯状疱疹の痛みは主に皮膚や神経が炎症を起こして生じる痛みですが、帯状疱疹後神経痛(PHN)は皮疹が治った後に起こり、神経自体への障害によって生じる痛みと考えられています。帯状疱疹自体が治ってから、半年たっても10%の前後の方は痛みが続くといわれています。
PHNの特徴的な皮膚感覚の異常とされるアロディニアは、本来は痛みの刺激とはならないような軽い接触によって痛みが生じるもので、皮膚に存在する痛みを感じる部分への刺激性が増しているなどの変化が起きていると考えられています。
50歳以上の帯状疱疹罹患者は、帯状疱疹後神経痛(PHN)に移行しやすく、加齢とともに移行率は高まることから、高齢者ほどPHNになりやすいと考えられています。
また、帯状疱疹を発症した時に皮膚の症状が重かったり、痛みがひどかったり、皮膚症状が現れる前から痛みが見られたりする場合や免疫機能が低下する疾患を持つ人はPHNになりやすいとされています。このような場合、感覚異常の程度は強く、広範囲に及び、アロディニアによる痛みも激しくなる傾向が見られます。
帯状疱疹の合併症の中で最も頻度の高い帯状疱疹後神経痛(PHN)の他にも、帯状疱疹の発症部位によって特徴的な合併症が生じることがあります。
帯状疱疹発症初期に鼻の周囲に皮膚症状が見られた場合には、高頻度で目の症状を伴いう合併症が生じます。角膜炎や結膜炎、ぶどう膜炎などがみられることがあり、視力低下や失明に至ることもあります。
顔面神経麻痺と耳の帯状疱疹を特徴とする「ラムゼイ・ハント症候群」と呼ばれる合併症が引き起こされると、めまいや耳鳴り、難聴などを生じることがあります。
帯状疱疹後神経痛(PHN)の症状や程度は人によって異なりますが「焼けるような」「ズキンズキンする」「刺すような」「鋭く引き裂くような」痛みが多いとされています。
他にもヒリヒリ、締め付けられる、電気が走ると表現されるような痛みを覚えることがあります。また、この症状が原因でうつ症状や不眠になることもあります。
皮膚感覚の異常が見られることもあり、ほとんどの場合、痛みのある皮膚の感覚は鈍くなります。睡眠や日常生活に支障をきたす場合もあります。また、軽く触れただけで痛みを感じるアロディニアが起こることもあり、「シャツが擦れて痛い」「痛くて顔が洗えない」などの日常生活への影響が出ることがあります。
帯状疱疹後神経痛は、帯状疱疹を発症した当初は正常だった神経線維がウイルスによって傷つけられた結果、神経の過剰な興奮や自発痛、痛みを抑制する経路の障害などが起こり、これが原因となって痛みやアロディニア(触れただけの刺激で痛みを感じる)などが生じると考えられています。
帯状疱疹後神経痛を診断するためには、帯状疱疹に関連した症状(神経領域に一致した神経症状や皮疹)を確認することが重要です。帯状疱疹ウイルスの再活性化と病気の発症が関連しているため、帯状疱疹早期の段階で血液検査を行い、IgМ抗体を測定することもあります。
帯状疱疹後神経痛の治療法は、神経障害性疼痛治療薬などによる薬物療法を中心に、神経ブロック療法、理学療法(運動やマッサージ)心理療法などを組み合わせて治療していきます。
東洋医学では、痛みの原因を不通則痛(通じざればすなわち痛む)」と不栄則痛(栄ざればすなわち痛む)と考えます。
つまり本来順調に流れているはずの「気」「血」「水」がストレスによる気滞(きたい)や気候風土の急変「外邪(がいじゃ)」によって、瘀血(おけつ)や痰濁(たんだく)が停滞すると「不通則痛」急性の痛みを生じ、老化や内臓の機能低下により気血自体が不足し、筋肉や関節組織などに栄養が行き渡らないと「不栄則痛」慢性的な痛みが生じます。
東洋医学で帯状疱疹後神経痛は病邪が皮膚深くに入り込んで経絡の流れを邪魔しているために起こった痛みと考えます。また、内因として肝胆の湿熱などがそのため、気血を巡らせること、筋肉の緊張をほぐしてその流れを良くすることが重要と考えられています。
神経痛は、上記の通りウイルスによって神経が傷ついた結果、神経の過剰な興奮や自発痛、痛みを抑制する経路の障害などが起こり、それが原因となって痛覚過敏が起こるとされています。
鍼灸治療はこの痛みを伝える神経に抑制的に働き、痛みの閾値(痛みを感じ取るライン)を上げ痛みを感じにくくする作用や、神経の過剰な興奮を抑え痛みを抑制する作用があります。
患部やその周囲に鍼やお灸で刺激を与え痛みを抑える作用を促します。また、筋緊張を除き、血流を良くすることで損傷した神経の回復を促します。
さらに、帯状疱疹を発症するということ自体、非常にストレスを感じていたり、疲れて免疫力が低下した状態であることの証でもあるので、局所治療だけでなく全身の治療を行い、自然治癒力を高めることも重要です。
そのため、当院では治療を始める前に自律神経測定器にて計測を行い、お身体の状態を把握したうえで、腹部や背部、腕や下肢などにある自律神経を整えるツボに施術を行い、免疫機能や内臓機能を整え、自然治癒力を高めることで症状が治癒しやすいお身体の状態へ整えていきます。
また、東洋医学的観点から気、血、水を巡らせるツボや瘀血を除くツボ、五臓六腑の肝胆、脾胃の機能を整えるツボなどを用いて施術を行います。

症例1
50代 男性
1年半ほど前に帯状疱疹を発症。右前頭部から後頭部にかけての痛みと、右眼の上あたりに発疹や強い痛みが出ていた。3か月ほどかけて帯状疱疹は治まってきて発疹も跡が少し残っているが帯状疱疹自体は治ったと診断を受けた。
しかし、それ以降も右の前頭部やおでこ、右眼内側や眉毛辺りにチクチクとした痛みや触れても感覚が鈍い感じが残ってしまった。
視界もたまに物が二重に見えてしまったり、まぶしさを感じやすい。
特にお酒を飲んだ翌日や仕事でストレスが多くかかったしまったときは症状が強く出てしまう。そういった時は薬もあまり見られないため、他の症状緩和法はないかと検索したところ当院にたどり着いた。
当院の鍼灸治療
まずは、うつ伏せ施術で首肩周りや背部兪穴を用いて五臓六腑の肝や腎の施術や自律神経の乱れなどを調整していきます。
また、後頭部の感覚鈍麻の箇所もあったのでその周囲に鍼をさして血行促進していき改善をはかります。
次に仰向けとなり、右眼周りからおでこ・右前頭部中心に鍼をさして電極をつないで鍼通電治療を用いていきました。そのほかにもお腹・手足のツボも用いて自律神経のバランスであったり、遠隔ツボを用いまして鎮痛効果のある施術も行っていきました。
◇1~3回目◇
鍼灸施術後もあまり症状の痛みは変わらず、おでこ周囲の違和感は少し治ってきたかもとのこと
◇4回目◇
4回目以降少しずつ痛みが改善してきたように感じる。最大の痛みが10だとしたときの評価スケール(VAS)で4回目施術後は8に下がり、少し改善がみられた
◇5回目◇
今まで物が二重に見えてしまう複視の症状が出ていたが、複視症状はほぼ完治してきた。
痛みも少しずつ改善傾向。視界のまぶしさを感じやすい状態は相変わらずある
◇6~8回目◇
8回目を終えるころには、痛みの評価スケール(VAS)は2~3程度に改善。チリチリと痛みというか違和感程度にまで改善。感覚鈍麻部分も正常に戻ってきた。
症例2
60代 女性
半年ほど前に帯状疱疹を発症。右目上に発疹ができて痛みが強く出てしまった。痛みのため仕事もままならず睡眠が取れない日が続いていた。
ペインクリニックで、目薬と痛み止めの飲み薬を服用して徐々に回復。1か月ほどしてから痛みの程度は和らいでいったが、痛みが消失することはなかった。痛みの範囲は右目上から外側にかけて、首や後頭部にもズキンといった鋭い痛みが走ることもある。
3ヶ月ほど経過したころ仕事のストレスなどによって帯状疱疹後の神経痛がまた強く感じるようになってしまった。ペインクリニックを受診したところ漢方薬の処方のみだったため鍼灸治療も家族から効果があるのではないかと言われて施術を受けてみようとご来院された。
施術と経過
当院にご来院されたころ痛みの程度は、一番強い痛みの時を10(VAS)だとすると5〜6くらいの程度でした。右目周りと右のおでこや右前頭部は、近く感覚も鈍い状態で触れても左側と違う感覚とのことでした。
睡眠の状態も痛みなどから不安定で痛みで交感神経の状態が高ぶっている状態が自律神経測定の結果から割り出されました。
頸部や後頭部、右目上外側、右前頭部を中心に痛みや感覚鈍麻に効果的な鍼通電治療を用いて施術を行っていきまして、背中の背部兪穴や腹部のツボを用いて自律神経調整施術、手足の合谷や肝経など目の周囲に効果的とされるツボも用いまして施術を行っていきます。
鍼灸施術の頻度は、週に2回ほどのペースを3ヶ月ほど続けていただきました。
治療を開始後、徐々に痛みの程度は改善。VASは3〜4くらい。そこまでの回復は5回ほどの施術後に見られましたが、その後の症状改善の程度は遅くなっていき、治療後2ヶ月ほどでようやくズキンといった痛みが走る頻度やVAS2ほどになっていきました。感覚鈍麻もそのあたりから顕著に改善傾向が見られていき、あとは右目外側のちょうと発疹がでたところとおでこの一部分に感覚鈍麻が見られて狭くなっていきました。
施術開始3ヶ月後には、後頭部のズキンといった痛みや右目周囲の痛みは改善されて、感覚鈍麻も多少見られるが日常生活ではほぼ気にならない程度にまで回復しました。
症例 3
60代 女性
1ヶ月前に帯状疱疹になり、神経痛に悩まされてご来院された。左のお腹から脇腹、背中にかけて痛みがある。発症当時の痛みを10とすると、ご来院時は3ぐらいで常にヒリヒリと痛みを感じている。お腹側は時々ズキンと刺されるような痛みが起こる。洋服が皮膚に当たると痛みが増す。
内科で処方されたリリカと血液循環を良くする薬を服用している。
施術
アロディニアの症状が出ていたため、痛みが生じている箇所の周りに鍼やお灸を行い、循環促進、神経の回復を図っていきました。痛みによるストレスがあり、便秘や首肩こり、睡眠が浅いなどの自律神経の乱れによる症状もある。自律神経を整え、身体の回復力を上げるために、全身的な自律神経調整施術も行っていきました。鍼通電は行わず、全て置鍼とお灸で行いました。
3ヶ月間は週に2回、4ヶ月目以降は週に1回のペースでご来院。
一~四回目
施術の後はリラックスできよく眠れる。便秘も治る。
五~九回目
お腹側のズキンとした痛みが起こる頻度が減った。施術後2日間は痛みが軽くなる。
十~十四回目
日によって痛みの強さに変化がある。
十五~十九回目
リリカを1錠減らし、3錠服用している。
お腹側のズキンとした痛みが起こらなくなった。
触れて痛みが増すアロディニアはなくなり、衣類による圧迫が気にならなくなった。
天候の変化で痛みが増すことはあるが、痛みを感じない時間が増えてきた。
二十一〜二十四回目
さらにリリカを1錠減らし、2錠服用している。
痛みは減ったが、かゆみを感じるようになった。
何かに集中していると、痛みを忘れる。
二十五〜二十九回目
リリカを1錠にまで減らした。薬を減らした直後は一時的に痛みが増したが、すぐに落ち着いた。
チクチクとかゆみを感じる。
三十~三十四回目
おなかの方は痛みが気にならなくなった。
痛みの程度は1以下で、たまにチクチクかゆみを感じるときがある。
三十五回目〜三十九回目
リリカの服用を終えた。薬を止めたが痛みが増すことはなかった。
天候による痛みの変化もない。チリチリとかゆい時がある。
痛みの程度は0.5以下。
四十回目
痛みを感じないまでに改善。チクチクとかゆみを感じるが、感じる頻度も減っている。
当院では、自律神経を整えることを第一に治療しています。死の四重奏には自律神経が深く関係しています。死の四重奏は血管の病気を引き起こすもので自律神経は全身の血管をコントロールしているからです。
鍼灸治療は自律神経を整えるのに優れた治療法です。交感神経と副交感神経のバランスを整えて本来のリズムに近づける作用があります。

現代は、ストレス社会と言われるように内面からの影響で身体を壊される方が多いです。鍼灸治療はストレス治療も同時に行えるので現代にあった治療法だといえます。
当院では、自律神経測定器により交感神経と副交感神経のバランスを測る事ができます。

バランス以外にも身体的ストレス、精神的ストレス、疲労度などをグラフ化してみることができ自分自身の状態を客観的にデータで知ることができます。
そのデータを元にその方その方に合ったオーダーメイドの治療法を行います。
また、東洋医学的な観点より五臓六腑のどの部分が弱っているのか診断してその部分を正常に働かせるようなツボを選定して施術していきます。合わせて肩腰など筋肉の張っている部分にもアプローチを行い筋肉をほぐしていくことで全身の循環を改善していきます。
小一時間程の治療時間の中で鍼とお灸をメインに身体を整えていきますので終わったころには効果を実感していただけると思います。
治療を続けて定期的に測定して体調面をサポートしていきたいと考えています。

免疫力と自律神経とは深い関係にあると言われています。
過度なストレスなどによって自律神経のバランスが乱されてしまいますと体の免疫力が下がることがわかっています。
免疫力とは具体的にいいますと体に侵入してきた細菌やウィルスなどの外敵や腫瘍などを排除するという体に備わっている機能のことです。
その免疫システムは、血液中にある白血球が大きな役割を受けており、白血球の中にもリンパ球や顆粒球・マクロファージなどといわれる免疫細胞があります。
その白血球の比率調整は自律神経が支配しており、例えば緊張する場面が続いたり、過労、寝不足状態などが続くとそのストレスに反応して脳からステロイドホルモンや神経伝達物質が分泌されて免疫細胞の働きを低下させることがマウスの実験から明らかになっています。
よって自律神経の状態を整えることは体の免疫力を上昇させると言えます。
鍼灸治療は自律神経の状態を整えることが研究結果でも出てきています。鍼灸治療することで免疫力向上が期待できます。
死の四重奏を改善するには、生活習慣の改善がとても重要となってきます。その中でもやはり食事と運動が重要です。
・運動
運動には簡単に分けて重い負荷をかけて息を止めて行う筋トレのような無酸素運動と軽い負荷である程度の時間を継続して行う有酸素運動があります。生活習慣病の改善には、後者の有酸素運動が有効とされています。
有酸素運動には、ウォーキング・軽いジョギング・水泳・サイクリング・ヨガなどがあります。これらの運動を30分程度で息の切れない程度に行うことが有効です。通勤や買い物に行く時などに早足で少しいつもより歩幅を広げて姿勢に注意して歩行するとそれだけでも効果的です。
・食事
食事は、減塩・栄養バランスのとれた食事・一日のカロリー摂取量の制限が生活習慣の改善のキーポイントとなります。塩分の取り過ぎは、高血圧や糖尿病一番の原因となります。塩分摂取に気を付けて偏った食べ物ばかり食べずにバランスよく栄誉を摂取することが重要です。野菜などの食物繊維を摂ることも重要で肥満や脂質異常症などでは食物繊維の不足と関係していると言われています。
また、食べ過ぎ・早食いには注意して腹6~7分目を意識してよく噛んで食事を摂るようにしましょう。
・その他
食事や運動習慣の他にも禁煙することやしっかりと睡眠時間を確保すること、過度な飲酒をしない、ストレスを溜め込まないなどは死の四重奏の改善には重要です。
死の四重奏とは肥満・高脂血症・高血圧・糖尿病の4つを指すもので、これらが重なるほど病気の発症率が高くなるという意味で提唱された言葉です。
この4つは生活習慣と深く関係しており、日頃の食生活や運動習慣、仕事状態で発症のリスクが高くなります。上記の4つは生活習慣病とも言われるものです。
食生活
偏食や不規則な食事を摂ることやお酒を飲み過ぎるなど
運動不足
運動は自分から行なわなければまずしない行動です。血圧や血糖値、コレステロール値などにも関係します。
仕事環境
睡眠不足や夜勤などの不規則な勤務状態では身体的疲労と精神ストレスが多くたまります。
飲酒・喫煙
このような生活を続けると生活習慣病になる確率が高くなります。
生活習慣病は動脈硬化を引き起こします。この状態だと血管壁にコレステロールなどが溜まりやすく詰まる原因になります。脳出血や脳梗塞、心筋梗塞など命に関わる病気のリスクが高まります。
生活習慣病が引き起こす病気はどれも怖いものばかりです。早めの生活習慣改善を行うべきです。健康だと思って生活していてもいきなり発症して生命に関わる状態になることからサイレントキラーと呼ばれることもあります。
肥満とは、身体の中に体脂肪が過剰に蓄積した状態と定義されます。食物から取り入れた脂質は小腸で消化されて種類ごとに体内に取り込まれます。この際に余った脂質が中性脂肪として体内に蓄積されて肥満に繋がっていきます。脂肪が蓄積されていくことで肥満を招き生活習慣病の原因となります。
日本肥満学会は肥満の定義をBMI25以上と決めています。
BMIは
BMI=体重kg/(身長m)2
で調べることができます。
肥満による健康障害は以下のものがあります。
・2型糖尿病
・脂質代謝異常
・高血圧
・高尿酸血症、痛風
・冠動脈疾患、心筋梗塞、狭心症
・脳梗塞、脳血栓、一過性脳虚血発作
・睡眠時無呼吸症候群
・脂肪肝
・変形性関節症、腰椎症
・月経異常
肥満に対する鍼灸について詳しくはコチラ
日本での高血圧患者は3000万人いると言われています。日本人の中年期以降では男性で6割、女性で4割だと計算されています。高血圧は心血管病を引き起こす主な原因であり重篤な病気に繋がる可能性を持った怖い病気です。
高血圧は、最大血圧140mmHg以上最小血圧が90mmHg以上を定義としています。
高血圧の合併症には、
などがあります。
以前までは、高脂血症と呼ばれていましたが、最近では脂質異常症と呼ばれることが多い病名です。血液中の脂肪分の濃度が高くなっている病気です。脂肪分の濃さはLDLコレステロール、HDLコレステロール、トリグリセライドが関係します。
血液中のLDLコレステロールとトリグリセライドが高く、HDLコレステロールが低くなる病気です。
この脂質異常の状態だと動脈硬化を起こしやすくなるため、心筋梗塞や脳梗塞のような重篤な病気に繋がる可能性が高くなります。重篤な病気は命の危険性もあり、命が助かっても後遺症が残りQOL(生活の質)を大きく低下させることもあります。
日本人の死因上位を占める脳血管障害や心疾患を引き起こす病気なため誰しもが注意して予防していきたい病気です。
脂質異常症の判断基準
LDLコレステロール値 140mg/dl以上
HDLコレステロール値 40mg/dl未満
トリグリセライド値 150mg/dl以上
脂質を改善する習慣
・偏った食事生活を改善する
・動物性脂肪の摂り過ぎの方は、食物繊維が多く入ったものや野菜や果物をよく摂る
・喫煙やお酒の飲み過ぎを控える
・運動不足の場合は週三回ほど有酸素運動を取り入れる
糖尿病は増加傾向にある病気で、2012年の調査で約950万人いるとされ、予備軍で約1100万人と言われており日本人の6人に1人は糖尿病か予備軍となる計算です。
糖尿病は血糖値が高くなりやすい体質になってしまうことが原因ですので、その体質になると一生血糖をコントロールする食生活や運動習慣を送らなければなりません。
糖尿病の診断基準は、
1 空腹時血糖値126mgdl以上
2 75gのブドウ糖を飲んで2時間後の血糖値が200mgdl以上
3 随時血糖200mgdl
4 ヘモグロビンA1c6.5以上
のいずれかが認められ場合です。
合併症として怖いものが
糖尿病性神経症
糖尿病網膜症
糖尿病腎症
があります。
症例
60代 男性
健康診断でここ数年再検査ばかりで、糖尿病の薬も長く飲んでいる。コロナの影響でリモートでの仕事が9割になり、3年ほど外出は週に1回ほどになってから体重が増加しはじめた。
動く事は減ったが、食べる量はむしろ増えているため良くない循環ができてしまっている。
仕事では常に座り仕事で、画面を見ているか、書類を整理しているかなので家の中しか歩かない。
妻と2人暮らしだが、生活の中で動くことがほぼなく買い物も全て任せているため全く家から出ない。
このままでは生活習慣病になってしまう危機感と、妻に強く進められて来院。
当院の治療
自律神経測定器で測定したところ、血管年齢がかなり高い結果がでました。
他にも、自律神経の乱れがありましたが、それに伴い心臓の安定度がかなり低いという結果がでました。
これを踏まえて自律神経を整えていくのと同時に、血流を良くしていくことで心臓の安定度を高めることで代謝を上げることや、睡眠の質の向上、免疫力の活性など身体に元々備わっている力を高める治療を行いました。
治療経過
◇1~8回目◇
変化なし
◇9回目◇
少し眠りが深くなった。家で動画を参考に見ながら運動をはじめた。
◇10~20回目◇
少しお腹周りが小さくなった気がする。妻が散歩や買い物に誘ってくれることがあり、外出と運動量が増えた。
◇21~30回目◇
外見に変化がでてきた。身体が軽くなってきたおかげか、動きやすくなった。前よりも運動が億劫ではない。
まず、自律神経測定器で血管の状態や自律神経のバランス、疲労度、ストレス度などを計測しお身体の状態を診ていきます。
自律神経は免疫力にも深く関係しており疲労の蓄積や過度なストレス、生活習慣の乱れなどからこのバランスが乱れると、免疫力が低下し細菌やウイルスなどに感染しやすくなります。また、自律神経は全身の血行や涙や油分の調節にも深い関わりがあります。
そのため、自律神経のバランスを調整し、首肩周囲の筋緊張は眼周囲に注ぐ血管が圧迫され眼の血液循環にも影響を与えるため首肩の治療も行います。

また、目の周囲のツボに鍼やお灸で刺激を与え、抗炎症作用を促し自然治癒を促進します。

霰粒腫で炎症や腫れが見られない場合や麦粒腫で膿が出て炎症が治まっている場合目の周囲を温め血液循環を促進し脂肪分などの排出や、患部の組織の治癒を促進する治療も行っていきます。

そのほか、特効穴というものもらいに即効性のあるツボが『二間』というがあり、そのツボも用いて施術していきます。
東洋医学の観点では、膿などが体表に現れる状態は「痰湿(たんしつ)」といいます。
これは食物から作られた水分を全身に運搬する脾(ひ)の弱りや衰えにより体内の余分な水分が溜まることで発生すると考えられています。
また、中医学では五臓六腑の肝(かん)は目に開竅するといわれており、目の疾患は肝の機能の障害や低下が深く影響していると考えられています。
20代女性
3日程前から右目のまつ毛の根元に痒みと痛みを感じ、それから徐々に痛みが増し、まぶたの腫れと目の異物感も出てきた。眼科を受診したところ麦粒腫との診断を受け、抗菌点眼薬を処方されたがまだあまり効果が見られない。仕事はパソコンを主に使う仕事の為、痛みで集中出来ないのが困るので早く治したいとのことで退院される。目の症状の他にも慢性的な肩こりや、頭痛、倦怠感がある。
当院での治療
自律神経測定器の結果、副交感神経が過亢進状態で、肉体的ストレス、疲労度が非常に高い状態でした。まず、うつ伏せで触診したところ右首肩に強い筋緊張が見られたため首肩、背部の緊張を緩め、仰向けで目の周囲に鍼をし、炎症のある部位にお灸をする事で抗炎症作用を促しました。また、自律神経のバランス調整も合わせて行いました。
一回目
目の症状は大きな変化はないが、施術後よく眠れた。肩こりは少し楽になった感覚があるが、仕事をしているうちに徐々に戻った。
二回目
痛み、腫れ共に少し軽減したが、まだ痛みがある。異物感はいまだに強い。肩こりは仕事中感じるが、いつもよりは強くない。
三回目
痛み、腫れ七割ほど改善した。異物感がややまだ気になる。肩こりは最近仕事時間が長く痛み感じるほど強い。
四回目
腫れは9割ほど引き、痛みが少しある。異物感はほぼ感じない。
肩こりもだいぶ楽になり頭痛も出ていない。倦怠感はあるが以前ほどではなくなった。
五回目
腫れは無くなったが少し痛みがある。異物感は消失した。肩こりも軽減し倦怠感も疲れた時は感じるが、日常生活で意識しない程度になっている。
六回目
麦粒腫は完治し、痛みも感じなくなった。肩こり、頭痛、倦怠感は時々あるが、症状が持続する時間が短くなり、以前よりだいぶ楽になった感覚。
症例2
30代 女性
以前からものもらいを繰り返し発症し、ここ最近もものもらいができてしまい体質から変えたいという思いで当院の受診した。
今回は右目の上瞼にできてしまい、病院で診断されたところ霰粒腫と言われた。
いつもは右目だけではなく左目にできることもあり上瞼、または下瞼にできることもある。
一番初めのきっかけは妊娠を境にできるようになり、そこから霰粒腫を繰り返すようになった。
患部は赤く腫れており痛みも少しある。
当院の施術
まずはお身体の状態を確認するために、自律神経測定器で自律神経やストレスの状態を確認しました。
日中にもかかわらず副交感神経が大きく活動しており、逆に交感神経の働きが低下していました。話をお聞きすると、お子さんはまだ0歳のため夜目覚めてお世話することが多く、寝不足になってしまっていました。霰粒腫は疲労や寝不足、自律神経の乱れによっても出来てしまう方もおり、自律神経を調節することが必須と考えております。
また、妊娠をきっかけに繰り返すようになったという事なので、女性ホルモンの変化が要因の1つと考えました。
当院で行った施術は、
①自律神経の調節
②ホルモンバランスの調節
③眼の周囲の経穴に鍼やお灸で刺激する
④手のものもらいの特効穴へのお灸
以上を中心に行いました。
経過
1回目
少し腫れが引いてきた。
2回目
少しずつ腫れが引いてきている。
3回目
順調に改善している。
4回目
だいぶ腫れが取れてきて、左右差がなくなってきている。
5回目
腫れはあまり気にならないが、少し赤みは残っている。
6回目
ほぼ完治した。
現在も体のメンテナンスのため定期的に通院中。
「ものもらい」などと呼ばれるものを大きく分けると「麦粒腫」と「霰粒腫」の2種類に分けられます。一般的に呼ばれる「ものもらい」は麦粒腫の方がほとんどです。この二つは混同されやすいのですが原因も症状も異なります。

まぶたにある小さな毛穴から化膿性疾患の代表的な病原菌である黄色ブドウ球菌が入り込み発症します。雑菌が付着した手で目をこすったり、触ったりしたことにより感染する病気です。さらに、麦粒腫は細かく分けると2種類に分けられます。
まぶたの縁にある目を保護する脂を分泌するマイボーム腺に不純物などが詰まることで発症します。別名「マイボーム腺梗塞」と呼ばれています。洗顔不足、過度なアイメイクや老化などで発症することが多いといわれています。細菌によるものではないため無菌性の炎症を起こします。
初期段階ではまつ毛の根元近の痒みを感じ始め、それが徐々に痛みを伴うようになり、時には耳たぶの付け根のリンパ節まで腫れる事があります。まぶたの一部が赤く腫れたり、瞬きをすると痛む、充血やゴロゴロとした異物感も症状として当てはまります。炎症が悪化すると腫れが強くなりまぶた全体が腫れてしまう事もあります。
まぶたの中にやや硬いしこりの様な白っぽい塊が出来ますがほとんどの場合痛みはありません。しこりの部分が腫れたり瞼が開けづらくなります。しかし、そこから細菌感染を起こす事があるため、最終的には麦粒腫と似た症状を起こす場合があります。
・まぶたの周辺を清潔に保つ
まぶたの周辺、まつ毛の根元には雑菌が溜まりやすいので、普段から丁寧に洗顔をしましょう。また、汚れた手指やタオルなどで目をこすらないようにしましょう。
・コンタクトレンズの使用に注意する
コンタクトレンズをつけたり、はずしたりする際には、手指を石鹸で丁寧に洗い、雑菌がつかないようにしましょう。
・目をこすらない
眠い時や花粉症で痒い時など目をこすると雑菌が入りやすくなり、ものもらいが出来やすくなります。目をこすらず、きれいな水で洗い流したり、目薬を差すなどの工夫をしましょう。
・体調管理をしっかりとする
季節の変わり目や風邪などで体の抵抗力が弱っている時に出来やすい傾向があります。
普段から十分な睡眠時間をとる、バランスのとれた食事を摂る、適度に運動するなど健康管理に気を配り免疫力が低下しないようにしましょう。
・化粧に気を付ける
女性の場合は化粧が避けられないケースもありますが、目の周りはデリケートな部分です。過度なアイメイクやアイメイクがしっかり落とせていないことが原因になることもあるためなるべく薄化粧を心がけ、メイクの落とし残しが無いようにしましょう。
痛みがひどい、膿が出来ている場合、速やかに病院へ行く必要があります。しかし軽度のもの、初期の場合に自然治癒をサポートする自宅で出来る対策をご紹介します。
・麦粒腫の場合
赤みやかゆみがある場合、患部を清潔な濡れタオルや保冷剤などで冷やすと血管が収縮し痛みや炎症を抑制、緩和する効果が期待できます。ただし、冷やしすぎは逆効果の為冷やすのは一日10分ほどに留め、一日2回を目安に行うようにしましょう。
・霰粒腫の場合
目元を温める
霰粒腫はマイボーム腺から分泌される脂分が冷やされ固まることが原因として挙げられます。蒸しタオルなどで目元を温める事で血行や分泌腺の流れを良くすることで溜まった脂肪などが排出されやすくなります。また、入浴時や入浴後に清潔にした手で目の周りをマッサージする事も効果的です。しかし、マイボーム腺に炎症が起こって痛みがある時は温めると逆効果になるため痛みや炎症の無い場合にのみ温めましょう。
清水大地

資格
はり師
きゅう師
2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む
2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院
中医学では口腔粘膜に炎症が起こった状態のことを「口瘡(こうそう)」「口糜(こうび)」といいます。口内炎を引き起こす基本的な原因は「熱」と考えられています。熱には大きく分けて二つのタイプがあり体内に余分な熱が生じてできるタイプ(実熱)と、体内に必要な物質が足りなくて起こるタイプ(虚熱)があります。
・実熱
風熱の邪気の侵入(邪熱侵入)
特徴
発症が急で、患部が赤く腫れ、熱感を伴う。頭痛や発熱、喉の痛みなどの風邪の症状に伴い現れる。
ストレスによるタイプ(心火上炎)
特徴
患部は赤く腫れ、熱感、痛みを伴う。イライラ、不眠などの精神症状がみられる。尿が黄色いなど。
憂鬱、怒りなどの精神的ストレスが体内に熱を生み口内炎の原因となります。
食生活の乱れによるタイプ(脾胃湿熱)
甘い物や脂っこいものの過食や過度の飲酒は、胃腸に湿熱を生み口内炎の原因になります。
特徴
舌苔が黄色く厚い。患部は腫れて痛みを伴う。口臭や口の渇き、便秘などの胃腸症状を伴うことが多い。
・虚熱
加齢や慢性疾患は身体に必要な血液や体液などの陰液を消耗させます。東洋医学ではこの状態を「陰虚」と呼びます。陰虚が進み体に必要な血液や体液が不足すると、相対的に体の陽気が盛んになるため体内に熱がこもり口内炎の原因になります。
また、病位として唇は「脾」、舌は「心」、頬と歯ぐき
は「胃」が関係が深い臓腑になります。
当院では、まず最初に自律神経測定器にて計測を行い、患者様のお身体の状態を診させて頂くことで、激量や用いるツボを選択し、その方に合ったオーダーメイドの治療を行います。
内臓機能、免疫、血流などを司る自律神経系のバランスを整えるツボや内臓機能を高めるツボにに鍼やお灸で刺激を与え、自然治癒力を高めることで口内炎の治癒を促進します。
また、東洋医学的観点から口内炎の部位によって脾、心、胃の経絡の重要なツボを用いてその働きを調整する治療を行います。
また、お灸などを用いて下肢や内臓の冷えを除くことで、上に昇った熱を下へ降ろし炎症を早く除くようにしていきます。


口腔内や口唇、舌の粘膜に炎症が生じる疾患です。歯茎の歯肉炎、舌の舌炎、唇の口唇炎、口角の口角炎などをまとめて口内炎と呼んでいます。口は食事や呼吸など外部と接する機会が多いため細菌やウイルスなどが侵入しやすく様々な種類の口内炎を引き起こします。
口内炎は痛みを感じて食事をしにくいだけでなく、イライラや集中できない、不眠など精神的に苦痛を感じることも少なくありません。
・アフタ性口内炎
精神的ストレスや過労、睡眠不足、栄養不足(ビタミンB12不足など)生活習慣の乱れなどによる抵抗力の低下が原因で起こります。また、女性は生理前や妊娠中などホルモンバランスが乱れるときにできやすいといわれています。
口の中に赤く縁どられた米粒ほどの円形や楕円形の白い潰瘍(アフタ)が頬の裏側、舌の内側、歯茎、舌、口の底部分、喉などに1個~数個発生します。痛みがあり食べ物や飲み物がしみることがありますが、10日~2週間程で自然になくなり跡も残りません。しかし、繰り返しできる場合もありその場合は「再発性アフタ性口内炎」と呼ばれます。
・カタル性口内炎
食事中に誤って口の中を噛んでしまった時、歯みがきの際に歯ブラシで口の中を傷つけてしまった時、合わない被せ物、入れ歯や矯正装置による刺激、熱い食べ物や飲み物で火傷をした時など物理的な刺激により引き起こされる口内炎です。
疲れや免疫力の低下、ビタミン欠乏や過度な喫煙などが引き金となることがあります。特徴として粘膜が赤く腫れたり、水疱ができたりしますが、アフタ性口内炎と違い炎症の境界が分かりにくいのが特徴です。また、唾液の量が増えて口臭が発生したり、口の中が熱を持ったり、味覚が鈍感になることがあります。傷ついた部分だけ白い口内炎ができます。通常一週間程度で自然に治ります。
・ウイルス性口内炎
単純ヘルペスウイルス、カンジダ菌などのウイルスが原因で口内炎ができることがあります。
・ヘルペス性口内炎
乳幼児に多くみられる口内炎で「単純ヘルペス」というウイルスに感染することで発症します。しかし感染したからといって必ずしもヘルペス口内炎を発症するわけでは無く一般的にほとんどが初感染後無症状ですが、数%がヘルペス性口内炎を発症します。
一度発症するとその後もウイルスが神経節の中に潜伏して残るため大人になって免疫力が低下した時に口内炎の症状が現れることがありますが乳幼児よりも軽症です。
症状として口の中に水疱ができ激しい痛みを伴います。痛みのため食事や水分を十分に摂ることが出来ず脱水症状を引き起こす事もあり注意が必要です。口内炎の他に発熱、倦怠感などの全身症状を伴うことがあります。
・カンジダ性口内炎
カビ(真菌)の一種である「カンジダ菌」が増えることで発症します。カンジダ菌は常在菌でもともと私たちの身体に存在していますが、通常は症状を引き起こすことはありません。
しかし、免疫力が低下したり口の中が乾燥し口内環境が悪化したりすることをきっかけにカンジダ菌が増殖してしまうことがあります。また、抗生物質やステロイドなどの薬物の影響で常在菌のバランスが崩れることが原因となることもあります。
カンジダ性口内炎は健康な人が発症することは少なく乳幼児や妊娠中の女性や高齢者など抵抗力が弱まっている時や、他に何らかの疾患を抱えているときの発症が多いことも特徴として挙げられます。
症状として口の中に苔のような白い斑点が付着し痛みはあまりありません。しかし進行すると赤く炎症を起こしたり、痛みを伴ったりする場合もあります。また、舌に炎症が起こり灼熱感やヒリヒリとした痛みを伴うタイプもあり、粘膜の奥まで炎症が起こると治療後も痛みが残ってしまうこともあり、注意が必要です。
口内炎の治療は一般的に歯科、内科、口腔外科、または耳鼻科にて行われます。子供の場合はかかりつけの小児科で診てもらうのも良いでしょう。
主な口内炎治療には薬物療法、レーザー治療があります。
・薬物療法
殺菌、消毒効果、抗炎症作用のある貼り付け剤や軟膏、スプレー薬などを症状や患部に合わせて処方されます。
ウイルス性口内炎では、原因となるウイルスの抗ウイルス薬を使用します。
・レーザー治療
殺菌、消炎鎮痛、組織の活性化などの効果があるレーザーを使用します。痛みを軽減し、治癒を早める効果があるとされています。
症例
20代 男性
2週間前に口を噛んでしまい口内炎ができてしまった。
いつも口内炎ができやすい体質で、少し傷が付いたり体調を崩すとできてしまう。
食事の際は、塩辛いものを食べると傷がしみて痛むためとても苦痛に感じる。
普段も気になるためついつい舌で患部を触れてしまう癖がある。
いつもは自然と良くなっていたが、今回は痛みがなかなか落ちつかず、早く治したいと思いで当院を受診した。
当院の施術
体調を崩すと口内炎ができやすいという事なので、まずは自律神経測定器でお身体の状態を確認していきました。
自律神経の状態は交感神経が過剰に働いてしまい副交感神経の働きが抑制されていました。
副交感神経の働きは自然治癒力に大きく関係しているため、自律神経を整える施術も行っていきました。
まずは仰向けで足、背中、首肩の経穴を鍼で刺激し、次に仰向けになってお腹や手足の経穴にお灸や鍼をし、口内炎の炎症を抑えるために、口周囲の経穴にも鍼とお灸で刺激していきました。
施術間隔は週に2,3回のペースで行いました。
経過
1回目
痛みは変わらないが、施術当日はよく眠れた。
首肩のコリもすっきりした。
2回目
少し炎症が治まってきているような気がする。
3回目
以前より痛みが引いてきた。
4回目
少し痛みが残っているが、あまり気にならなくなってきた。
5回目
ほとんど気にならない。
清水大地

資格
はり師
きゅう師
2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む
2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院