ぎっくり背中とは、肩甲骨と肩甲骨の間や、腰の上までの背中の筋肉に炎症が起こる疾患で、『背部痛』と呼ばれます。
突然の激しい背中の痛みを特徴とする症状で、背中がつるような感覚があったり寝違えたときのような痛みがあり、一定の姿勢をとると痛みが強くなります。
また、急に激痛が走り動けなくなるほどの痛みから、最初はピリッと電気が走った程度の違和感から徐々に痛みが強くなるなど、痛みに個人差があります。
だいたい3日〜1週間程度で回復するのですが、繰り返し発症する方も少なくありません。
ぎっくり背中は、筋肉の過剰な使い過ぎや急激な体のひねり、重い物の持ち上げにより、背中の筋肉や靭帯に負荷がかかる事で引き起こされます。
症状は深刻な痛みとして現れ、動くたびに増幅され、深呼吸やくしゃみ、咳をするだけでも感じられる事があります。
特に、急な動きや重い荷物を持ち上げた後に発症する事が多く、背中こ筋肉が急激に収縮する事で痛みが引き起こされます。
また、日頃の姿勢の悪さや運動不足による血行不良や、身体の冷えにより背中の筋肉が固まり、そこに負荷のかかった動作が引き金となり発症するケースが大半です。
中には、ストレスや睡眠不足、心労、不規則な生活や食事などが原因となり筋肉が硬直して発症することもあります。
ぎっくり背中を感じたら、すぐに動作を止め安静にしましょう。安静を保つ事は治療の第一歩です。
無理な動きは筋肉や靭帯にストレスを与えら痛みを悪化させる可能性があります。
痛みが和らぐまでできるだけ体を動かさず、安定した姿勢で休息をとりましょう。
痛みのない姿勢を保ち体をリラックスさせる事が重要です。
また痛みを和らげる応急処置としては、冷却が効果的です。冷却は患部の炎症を抑え痛みを軽減させ、症状の回復を促します。
氷嚢や冷却パックをタオルで包み、10〜15分間患部に当てます。患部がヒリヒリする感じがした後、痺れて感覚がなくなっていきます。無感覚な状態になって5〜10分程たったら一度患部から氷を外し、1時間ほどあけてから再びアイシングをしましょう。
・痛み止め(内服薬・湿布)
炎症がある場合は、痛み止めの薬や湿布を使用し痛みを和らげます。
・ステロイド注射
急性で痛みが強いばあ、痛みを取り除くためにステロイド注射をする場合があります。
痛みのある部分に注射をする事で1〜2ヶ月程度は症状が改善する事が多いですが、痛みが再発する場合も少なくありません。
・リハビリテーション
ストレッチや筋トレのリハビリテーションは、即効性はありませんが、長期的に見ると効果が高いです。
姿勢不良や筋肉の使い過ぎなどが、ぎっくり背中の原因にある様に、ストレッチをする事で筋肉の緊張がある部分の筋肉の柔軟性を増やし、姿勢不良により弱くなっている筋肉を筋トレーニングで強化する事により正しい姿勢が保たれ、無駄な体の筋緊張を防ぎ、怪我の回復だけでなく予防にも効果的です。
・マッサージ
痛みがある部分の周りの筋肉や筋膜をほぐすことで血流を改善させ、痛みを緩和させます。
マッサージは急性期の痛みがある時は避け、痛みがなくなってから行うのが効果的です。
・外科手術
薬物療法やリハビリでは改善が見られず、症状が悪化してしまい日常生活に支障をきたしてしまうぐらいに痛みが強い場合には、手術を行うケースもあります。
手術は最終手段となるため、医師の判断に基づいて行われます。
当院では、自律神経測定器にて自律神経の状態を把握した上で、お一人お一人に合ったオーダーメイドの治療をします。
自律神経は交感神経、副交感神経の二つに分けられ、交感神経は日中の活動時に活発に働く神経で、副交感神経は夕方から夜にかけて優位に働くリラックス神経です。この二つの神経がバランスをとりながら無意識下で全身の筋肉や血管、ホルモンの分泌など様々な調整を行っているため、ストレスや疲労、生活習慣の乱れなどから自律神経のバランスが乱れると、心身の不調をきたす原因になります。
本来、寝ている時は自律神経の副交感神経が優位になるので筋肉は緩むのですが、背中や身体の筋緊張があると交感神経の活動が亢進し副交感神経の活動は抑制されてしまい、体と心を休める時間である睡眠時間にしっかりと身体が休まらず疲労が溜まってしまいます。
また、ストレスや過労が自律神経のバランスを崩す原因となり、就寝時に交感神経が優位になってしまうことで体の筋肉が緊張してしまいます。
その為、自律神経のバランスを整える治療に加え、東洋医学的観点から【肝・心】に関わる経穴に刺激を与えることで、背中の筋肉の過緊張を取り除き、体にかかる負担を軽減させる治療を行います。状態の必要に応じて鍼に微弱な電気を通し、鎮痛作用や筋緊張の緩和、血流の促進を促します。
東洋医学の治療法と自律神経療法を組み合わせることでより治療効果を高めることができます。
鍼灸治療は、自律神経を整えるのにとても優れた治療法です。自律神経を整える経穴やストレス解消の特効穴を用いて症状改善を目指します。
また、自律神経のバランスを整える事で筋肉の過緊張を緩和し、血行を促進して症状を改善し、免疫力をあげることで再発や悪化を防いでくれます。
※生活習慣からの影響も自律神経に関係するため、自律神経を整えるには、食事や睡眠、適度な運動をするなど、生活習慣の見直しも必要になります。
ぎっくり背中の症状でお悩みの方は、東京α鍼灸院へお越しください。
Posted by 中目黒の鍼灸院 東京α鍼灸院|眼精疲労 at 17:35 / 院長コラム コメント&トラックバック(0)