逆流性食道炎の鍼灸治療

2018年10月4日

逆流性食道炎の当院での鍼灸治療

 

当院では、詳しく問診した後に自律神経測定器で自律神経の状態を計測していきます。問診結果や自律神経の状態を知ったうえでその方にあった治療経穴や治療臓腑を決定していきます。

逆流性食道炎の鍼灸治療

 

まず、胸やけや呑酸などのストレスで自律神経がさらに乱れていることも多いため自律神経の状態を整える自律神経調整療法を中心に特に逆流性食道炎の人に多い五臓六腑の『胃』と『肝』の状態を整えていきます。

当院の施術は、東洋医学の観点により少しでも逆流性食道炎を改善できる機会を提供することを心がけています。病院での処方されたお薬の服用と並行して施術を受けていただくことも可能です。

逆流性食道炎の腹部への鍼灸治療

 

 

逆流性食道炎の東洋医学的考え

逆流性食道炎で東洋医学では五臓六腑のの機能が低下してしまうことにより胃気上逆という症状が起きてしまって発症していると考えられています。

通常、胃気が下降しないといけないのに胃の機能が低下することで胃気が停滞または逆に上に昇ってしまうことで逆流性食道炎の主症状である胸やけや呑酸などの症状を呈してしまいます。

また、肝気は過度なストレス・イライラ感などで上昇しやすくそれが『胃気』にも影響を与えてしまい、『胃気上逆』症状を呈してしまいます。

 

逆流性食道炎の鍼灸治療症例

 

40代 男性

仕事は主にデスクワークで終電近くまで働くことが多かった。仕事が忙しいと仕事が終わって帰宅してから暴飲暴食をすることが多々あった。暴飲暴食をしても30代の頃は特に体の調子は悪くならなかったが、40歳を境にして胃の不快感や全身の気怠さなどを感じるようになってしまった。
ある時、喉の違和感や胃の痛みを感じたため、病院で検査を受けたところ逆流性食道炎と診断された。薬を処方されたがあまり改善されずに当院にご来院された。

治療
まず自律神経測定器で自律神経の状態を計測していきました。仕事や家庭でストレスを抱えており、自律神経が乱れている状態だったのでまず自律神経を調整する治療を行い、それから東洋医学的観点から施術していきました。
食生活もあまり変えていなかったということで食生活の改善も指導していきました。

 

治療経過
◇1回目◇
治療後、リラックスできてよく眠れたとのこと。胃の不快感も少し軽減。

◇2回目◇
治療後は胃の不快感が軽減するが、2日後くらいにはまた戻ってしまう

◇3回目◇
全体的に体の調子が改善されている感じとのこと

◇4~5回目◇
胃の不快感は少しずつ軽減

◇6~8回目◇
食生活も見直して胃の不快感はほぼ感じなくなった。

 

 

逆流性食道炎とは

逆流性食道炎は、近年増えてきている病気の一つです。以前は、高齢となり胃液や胃の内容物の逆流を防ぐ下部食道括約筋などの筋力低下などにより、比較的年配の方が患っていた病気ですが、近年では食生活の変化により20代・30代でも逆流性食道炎に悩まされていることも多くなっています。

 

逆流性食道炎は、食べ物を消化するための強い酸性をもっている胃酸や消化酵素を含んでいる胃液が逆流してくるため、食道を傷つけてしまいます。

症状としては胸やけや吐き気などが挙げられますが、これくらいの症状では治療を受けないという方もいらっしゃいますが、逆流性食道炎を放置したままにしておいてしまうと重症化してしまう場合もあり、食道がんや吐血などの原因もなってしまうため放置しておくと取り返しのつかない状態となってしまいます。

逆流性食道炎

 

逆流性食道炎の症状

通常、胃に入った飲食物は逆流しないような体の仕組みが働いています。しかし、何らかの原因で胃の中の飲食物や胃液が逆流してしまうことにより、食道を傷つけて様々な症状を呈します。

 

・胸やけや吐き気、呑酸

胃の中で食べ物を消化するための強い酸性を持つ胃酸が逆流してしまい食道が炎症を起こしてしまい胸やけを引き起こしてしまいます。逆流性食道炎で一番多い症状です。

また、胃酸が口の中にまで昇ってくることもありその場合、酸っぱい胃酸の味がします。それが原因で吐き気が実際に吐いてしまう場合もあります。

 

・ノドや胸の違和感及び痛み

上がってきた胃液が食道やノドの部分を炎症させて傷つけてしまう場合もあります。その場合、ノドや胸に違和感や痛みを生じます。狭心症のような胸を締め付けられるような強い痛みを感じる場合もあります。

 

・声がれや咳症状

上がってきた胃液が声帯や周りの神経を刺激してしまうことで声がれや咳が止まらなくなってしまうこともあります。

 

上記のような症状が主な逆流性食道炎の症状です。このような症状ですと特に20代・30代などの若い年代では余程のことがない限り、病院を受診することはないかもしれません。

しかし、このような症状を放っておいてしまうと、病気が重症化してしまう可能性もあります。

逆流性食道炎を放置したままにしてしまうと下記のような症状が現れてしまう可能性があります。

 

・食道がん

逆流性食道炎が慢性化してしまい、食べ物を食べた後常に食道が炎症や潰瘍を起こした状態ですと、細胞の変異が起きやすくなってしまうため、食道がんにかかって今うリスクが高まってしまうと言われています。

 

・バレット食道

バレット食道はロンドン大学の医師が発見した病変です。食事を摂る度に胃の内容物が逆流してしまい、食道を傷つけて食道の粘膜は傷つけられ回復してまた傷つけられるということを繰り返しすことにより、体が勘違いを起こしてしまい、食道の粘膜も胃の粘膜だと認識してしまいます。すると食道の粘膜が胃の粘膜に変化してしまうのです。

バレット食道に悩まされている逆流性食道炎の方は多く、腺がんなどの発がんの危険性があります。

 

・吐血

胃酸の逆流が強く、ひどく食道を炎症や潰瘍で傷つけてしまうと吐血することもあります。

 

・食べ物が飲み込みにくくなる

食道が炎症がおきて回復を繰り返すことにより、食道の内膜が硬くなり皮膚が引きつられて食道が狭くなってしまいます。食べ物を飲み込む時に痛みや飲み込みづらくなってしまいます。

 

睡眠障害

横になるとさらに胃液が逆流しやすくなるために胸やけや口の中の不快感などにより睡眠を妨げたり、睡眠の質の低下につながります。

 

 

逆流性食道炎の原因

逆流性食道炎は元々欧米人に多い疾患でした。しかし、現代の日本では食生活の変化や過度なストレスなどにより増加傾向にあります。

通常、飲食物や胃液などの胃の内容物は食道に逆流しないように食道と胃の境目にある下部食道括約筋などの活動で逆流を防ぐ体の仕組みがあります。また、万が一食道に逆流してしまった場合でも唾液を飲み込んで胃の戻すことや唾液で胃液を薄めて炎症で傷つけられることを防いでいます。

これらの逆流を防ぐことが様々な原因でできなくなってしまったのが、逆流性食道炎です。主な原因としまして

 

・食生活の欧米化

以前の日本人は和食が食の中心であり、脂肪分の多い食事や肉類・乳製品はあまり食べませんでした。しかし、現代では洋食を食べる機会が増えて、脂っこい食事脂肪・たんぱく質の多い食事を摂るようになり、消化に時間がかかるようになったり、脂肪分の多い食事を摂ったときに分泌されるコレシストキニンの作用によって下部食道括約筋が弛緩されやすくなってしまうことにより、逆流性食道炎の原因となってしまいます。

 

・暴飲暴食

暴飲暴食は、体にとって何一ついいことはありませんが、逆流性食道炎の場合でも例外ではありません。一度にたくさん食事を摂ってしまうと胃が拡張して下部食道括約筋が緩みやすくなってしまうため、逆流性食道炎にかかってしまう危険性が高まります。また、肥満の人ほど食べ物を多く食べたときに起きる一時的な下部食道括約筋の弛緩が大きいことがわかっているので注意が必要です。

アルコールの摂取も胃や食道によくありません。アルコールは胃酸の分泌を促進させますし、コレシストキニンの分泌を促進させるために下部食道括約筋が緩みやすくなってしまうのです。

 

・加齢による筋力低下

高齢となるとどうしても筋力が低下してしまいます。それは、内臓の筋肉も例外ではありません。飲食物を運ぶ食道や胃の蠕動運動も低下して下部食道括約筋の働きも悪くなってしまいます。また、唾液量も低下することから食道を傷つけやすくもなってしまいます。

 

・猫背姿勢

背中から腰かけて丸まった猫背姿勢となると胃の中の圧力が高くなってしまうために胃の内容物が逆流性食道炎しやすくなってしまいます。これは高齢者に多くみられます。

 

・過度なストレス

自律神経は胃腸などの飲食物の消化運動を主っています。過度なストレスで自律神経が乱れると消化運動にも支障をきたすため、逆流性食道炎の原因となる可能性があります。また、ストレスは食道粘膜の胃酸に対する感受性を高めてしまいます。

 

 

病院での検査と治療

逆流性食道炎の検査では、主に内視鏡検査が中心となります。口か鼻から内視鏡を入れて食道の状態を検査します。いわゆる胃カメラといわれるものです。逆流性食道炎の症状は食道がんと似ている部分もあるため、上記のような逆流性食道炎の症状が出ている場合は一度病院での検査をお勧めします。

病院での逆流性食道炎の治療は、主に薬物療法が中心となります。胃酸分泌抑制剤や消化管運動機能改善薬が処方されます。

その他、食生活などの生活習慣改善の指導が行われます。

 

 

 

生活上の注意点

・食生活の改善

肉類中心の食事は避けて脂肪分やたんぱく質の多い食事は避けましょう。また、香辛料の多い食事やチョコレート・ケーキなどの甘いもの、ミカンやレモンなどの酸味の多い食事も控えるようにしましょう。

もちろん食べ過ぎも禁物です。

 

・アルコールやコーヒーも控える

アルコールは胃酸の分泌を促進させるので控えましょう。また、コーヒーに多く含まれるカフェインも胃酸の分泌を促進させてしまいます。

 

・適度な運動習慣

肥満は下部食道括約筋が緩みやすいことが知られていますので、運動習慣を持つことで肥満解消させましょう。また、適度な有酸素運動は、自律神経を整える役割もあります。

 

・普段の姿勢

猫背姿勢は胃を圧迫させて逆流性食道炎の原因となってしまう可能性があるため、長時間の猫背姿勢は避ける必要があります。

 

・食後の2時間は横にならない

食後の1~2時間は胃酸の分泌が活発に行われるためその時間に横になってしまうと胃液が逆流しやすくなってしまいます。食後の2時間は横になるのを避けましょう。

 

・お腹を締め付けない

ベルトやコルセットを強く巻いていると腹圧が上がることで胃液が逆流しやすくなってしまいます。特に食事中や食事後はベルトやコルセットは普段よりも緩めるようにしてください。

 


Posted by 中目黒の鍼灸院 東京α鍼灸整骨院|眼精疲労 at 12:58 / 院長コラム コメント&トラックバック(0)

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