頭が重たい状態を改善する鍼灸治療

2018年11月11日

頭重感の東洋医学

 

東洋医学では、頭重感が起きている状態は湿邪によって起こっていると考えられています。東洋医学では、外因によって体に異常がもたらされている場合、その外因を「邪気」としてとらえ、「風邪」「寒邪」「湿邪」「熱邪」「燥邪」「厚邪」の6つの種類があります。

頭重感はその中でも湿邪の病態の一種として考えられます。湿邪の特徴は、全身的あるいは局所的な水液の停滞や消化機能が起きやすいなどがあります。

湿邪は、周囲の環境の湿気との関係が強いと考えられています。体のどの部分が湿邪に侵されているかによっても症状の出方が変わってきます。

 

体の上部分ですと、頭重感や悪心、食欲不振などの症状が出て体の下部分ですと排尿困難や下肢のむくみなどがでます。

 

 

頭重感の鍼灸治療

 

当院ではまず問診時に自律神経の状態を自律神経の状態を把握したうえで施術していきます。

頭重感で悩まされている方は、自律神経の状態が悪い場合が多く、全身的な自律神経のバランスを整えることはとても重要です。

頭重感の自律神経調整鍼灸治療

 

そして、首肩や頭の筋緊張の緩和も重要です。筋緊張やコリのみられる部分に鍼やお灸を施すことで筋肉を緩めていきます。

頭重感の鍼灸治療

 

 

その他、東洋医学的な観点より湿邪を排出して全身的な気血の滞りを解消するようなツボも用いて施術してきます。

 

また、頭重感で悩まされる方の多くは、下肢にも湿邪の病態が見られる場合が多く下肢のむくみや冷え症状があります。下肢の流れをよくすることでも頭重感の解消を促していきます。

 

頭重感の下肢への鍼灸治療

 

頭重感の鍼灸治療症例

 

30代男性

 

一か月ほど前から慢性的な頭重感と目の疲れ、首肩こりに悩まされている。PCを長時間使用する仕事に従事しており、この半年ほどは仕事が忙しく、睡眠時間も十分に確保できないほどだった。

肉体的、精神的に疲れが溜まっているのを感じるものの、環境を変えるのは難しいため鍼灸治療にて日常生活に支障がない程度まで回復できればとの思いで来院される。

 

当院での治療

自律神経測定器の結果、夜の時間帯にもかかわらず交感神経が過亢進状態でバランスに大きく乱れがみられました。まずうつ伏せで首から背部まで鍼やお灸で刺激を与え筋肉の緊張を和らげました、その後仰向けで頭部、目の周囲と律神経系を整えるツボに鍼とお灸を用いて刺激を与え目の周囲、頭部の血液循環の促進と全身的な血行促進、内臓機能調整、免疫力を高める施術を行いました。

 

1回目
鍼終えた後は首のコリが緩和され頭に血が巡る感覚があった。3日程調子よかったものの状態戻ってしまった。

 

2回目
目の疲れが少し緩和された。首と肩こりは施術後は楽になるが、1週間仕事をするとやはり徐々に状態戻ってしまう。

 

3回目
頭が少しすっきりしてきた。首肩のコリが以前より楽になり動きやすくなっている。

目の疲れは感じるものの以前よりは楽に感じる。

 

4回目
首肩こりが緩和されてから徐々に頭の重さも取れてきている。今週は週の後半に一度のみ症状出現したがそれ以外は特に気にならなかった。

 

 5回目
残業が多かったため前回よりは症状強かった。目の疲れと首のコリがあるが、頭重感は出ていない。

 

6回目
調子が良い日のほうが悪い日に比べて増えてきている。首のつまった感覚が消失した。筋疲労は感じるものの寝れば楽になっているのでそこまで苦ではない。

 

7回目
頭重感ほぼ消失。首、肩こり、眼精疲労が以前よりはぐっと楽になった。症状安定しているため治療間隔を伸ばす。

 

8回目
前回来院時から一度だけ頭重感出現したが翌日には楽になった。

首のコリが少し気になる。眼精疲労は日によって感じるが翌日まで持ち越さない。

 

9回目
自覚症状ほぼ消失した。メンテナンスのため同じ治療内容で施術行う。また、体調悪化することがあったらまた来院されるとのこと。

 

頭重感とは

 

頭重感とは、医学用語では「ずじゅうかん」と呼びます。症状としては、漢字の通り、「頭が重たい感じ」が続いてしまう状態です。

頭重感は様々な原因で発症します。中には、命の危険性のある疾患が隠されている場合もあるため注意が必要です。

 

 

頭重感が起きる疾患

 

・脳疾患
まず頭重感が起きて一番注意しないといけないのが、脳の疾患による頭重感です。くも膜下出血や脳卒中(脳出血・脳梗塞)、脳腫瘍などで頭重感が出ることがあります。頭重感のほかにも手足が痺れる・ろれつが回らない・視界が悪い・フラフラして歩くことが難しいなどの症状が出た場合は脳疾患の可能性もありますのですぐに病院を受診しましょう。

 

 

・筋緊張性頭痛
筋緊張性頭痛は、頸肩周りの筋緊張等によって側頭筋や後頭筋など頭部の筋肉も筋緊張が起こることによって締め付けられるような頭痛と頭重感やめまいなどの症状を呈します。今、デスクワークを中心とする職業が増えているためこの筋緊張性頭痛で悩まされている方が増えています。

座ってパソコン作業をするとどうしても姿勢は背中が丸まって手は前に出すような姿勢となります。すると、首の生理的な湾曲が失われてストレートネックとなり、頸肩に頭の重さが直に伝わることで頸肩への負担が増大することで筋緊張が起こりやすくなります。

 

筋緊張性頭痛の鍼灸治療について

 

 

・副鼻腔炎などの鼻症状
副鼻腔炎や鼻炎などの鼻づまりでも頭重感が起こることがあります。副鼻腔炎とは副鼻腔という鼻の穴の奥の部分に鼻水や膿が溜まって炎症を起こしてしまうことで頭重感や頭痛、嗅覚や味覚の異常などの症状を呈します。

副鼻腔炎の鍼灸治療について

 

 

・眼精疲労
目の酷使によって目の周囲の筋肉、眼輪筋などの筋緊張によっても頭重感が起こることがあります。
目の周囲の筋肉は、前頭部の筋肉や側頭部の筋肉をと繋がっており、目の周りの筋肉の疲労で筋肉が過緊張状態となっているとそれと連動して前頭部・側頭部の筋肉も引っ張られて緊張状態になりやすく、それが頭部の症状・頭重感や頭痛となって現れやすくなってしまうのです。

眼精疲労の鍼灸治療について

 

 

・急性緑内障
急性の緑内障は何らかの原因によって眼圧が急上昇してしまう疾患です。眼圧とは、眼球内を流れる房水という液体が眼球内で過剰になってしまいます。房水は、毛様体で生成されて一定の圧で眼球内を循環して眼球の形状を保つ役割があります。

通常、シュレム管という管から眼球外へと排出されますが、その部分が目詰まりを起こすなどして房水が眼球内で多くなると眼球内の圧(眼圧)が高くなってしまい、頭重感や頭痛、目の痛み、吐き気などの激しい症状が見られます。
また、眼圧が上昇するとその傍を走行している視神経を圧迫することで神経細胞が壊死してしまい視野が狭くなってしまったり、中心が見えなくなってしまう危険性もあります。

緑内障の鍼灸治療について

 

 

・自律神経の乱れ
自律神経の著しい乱れが、頭重感を引き起こすことがあります。自律神経は活動的な神経の交感神経とリラックス神経の副交感神経とがありますが、頭重感の症状が出ている人の特徴は、交感神経の活動が亢進していることが多いです。

交感神経は、朝から日中にかけて活動が高まりやすいことが特徴です。交感神経は、血管や筋肉を緊張させるため仕事や勉強中をはかどらせるためには非常に有効な神経ですが、その状態が長時間続いてしまうと筋肉は過緊張状態、血流は滞ってしまい老廃物質や発痛物質もとどまりやすくなってしまうのです。その状態が頸肩や頭部の筋肉に起こってしまうと頭重感となって現れるのです。
また、夜遅くまで仕事や夜更かしをしてしまうタイプに多いのが副交感神経の活動の弱まりです。夜は体を休める副交感神経の活動が優位となり、しっかりと休息や睡眠をとることで体の疲労は取れやすくなります。しかし、夜遅くまでの作業は副交感神経の活動を弱めてしまい体の疲労がたまりやすい状態になるのです。

 

そして、身体は調整する作用が働き体を休めようとするため逆に日中に副交感神経を高めようとします。しかし、仕事や勉強をしなければいけないという意思が働き心と体のギャップが生まれてしまいさらに自律神経を乱して頭重感を引き起こしやすくなってしまうのです。

 

 

執筆者

清水大地

眼精疲労専門の鍼灸師

資格
はり師
きゅう師

2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む

2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立

2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院

2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院

2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院


Posted by 中目黒の鍼灸院 東京α鍼灸整骨院|眼精疲労 at 08:33 / 院長コラム コメント&トラックバック(0)

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