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疲労回復に効果のある鍼灸治療

金曜日, 5月 24th, 2019

年齢を重ねていくごとに仕事の疲れが取れない・育児や家事に追われて日に日に疲れが溜まってしまうそのようなお悩みで鍼灸治療を受けられる方も増えています。

身体の疲労感は、身体が送っているSOSです。体は私たちに休養を取りなさいと勧めてくれているのです。しかし、その疲れを放っておくとやがてツケとなって体に跳ね返ってきます。

一定量の疲労感が溜まって許容量をオーバーすると様々な疾患へとつながる危険性があるのです。

 

疲労の種類

体の疲れ・疲労と言いましても様々な種類があります。単なる疲労感から疾患に繋がるサインの場合もあります。

慢性疲労

一般的に6ヶ月以上続く疲労感を慢性疲労

炎症性疾患による疲労

・自己免疫疾患(膠原病、血管炎など)・結晶起因性疾患(痛風、偽痛風など)

 

更年期障害による疲労

更年期を迎えると体内の卵子の数が極端に減り、急激にエストロゲン(卵巣から分泌される女性ホルモンの一つ)の分泌が急激に低下します。
エストロゲンの分泌は脳の視床下部という自律神経や体温調節などを行っている部位がコントロールしていますが、エストロゲンが低下すると視床下部は卵巣にもっと女性ホルモンを出すようにシグナルを送ります。しかしその際シグナルが不要な興奮を起こしてしまうことで、視床下部が混乱を起こし自律神経の乱れを引き起こすため、神経の調節不良や心身の不調が起こりやすい状態になるのです。
そのような症状は多かれ少なかれ生じますが、特に日常生活に支障をきたす場合を更年期障害と呼びます。

更年期障害は人によって症状が様々ですが、主な症状として肩こり、倦怠感、疲労感、のぼせ、ほてり、動悸、息切れ、腹痛、腰痛、不眠、イライラ、うつ状態、不安感、めまいなどが挙げられます。

 

甲状腺異常による疲労

・甲状腺機能亢進症(バセドウ病)・甲状腺機能低下症(橋本病)など

甲状腺機能亢進症(バセドウ病)では、甲状腺ホルモンが異常に分泌されてしまい、その結果として新陳代謝が上がるので激しいやせ、激しい発汗、イライラ、動悸、だるさ、眼の突出などの症状が現れます。

一方、甲状腺機能低下症(橋本病)では、甲状腺ホルモンの分泌が減ってしまい、その結果として新陳代謝が落ちるので皮膚のかさつき、体重増加、寒がり、だるさ、物忘れ、集中力のなさ、うつ症状、抜け毛などの症状が現れます。

 

心疾患や貧血による疲労

・虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞など

虚血性心疾患は心臓の筋肉(心筋)に栄養や酸素を送り届けている冠状動脈という血管の動脈硬化から起こります。

・心不全

心不全とは心臓のポンプの働きが低下して全身の臓器に必要な血液量を送れなくなった状態をいいます。心不全の症状として動悸や息切れ、呼吸困難、疲労感、むくみなどが挙げられます。

・貧血

貧血は赤血球数の低下、またはヘモグロビンの値の低下を来した状態で血液が不足した状態の総称です。貧血に陥ると酸素が体にうまく行き渡りにくくため新陳代謝が低下し結果として倦怠感や疲労感を引き起こします。

 

 

栄養不足による疲労

食事をしっかりとれずに栄養が摂取できていない状態ですと、疲労感が出やすい状態となります。

 

精神疾患による疲労

うつ病や自律神経失調症などの精神疾患では、疲労感を感じやすく、動くのも億劫な状態となることがあります。

 

などです。

このように疲労感と言いましても様々な種類があるためなかなか疲労が取れない場合には一度病院を受診して検査を受けてみることをおすすめします。

特にしっかりと休息・睡眠をとったのに疲労感が取れない場合は何らかの病気が隠れている場合もあります。

 

自律神経の日内変動が起こす疲労

 

自律神経は、基本的に日中活動的な時間帯の朝から夕方までの時間帯では交感神経の活動が高くなり、副交感神経の活動は抑えられています。逆に夕方から夜にかけては副交感神経の活動が高まり、交感神経の活動が抑えられるのが正常な活動となります。

 

疲労回復に効果のある鍼灸治療

疲労回復に対する鍼灸治療では、自律神経の状態を整える自律神経調整治療を中心に東洋医学の『腎』を整える施術も行っていきます。

その他、疲労で出ている症状、首肩こりや腰痛、下肢の痛みやコリに対しても施術を行っていきます。

疲労回復の鍼治療

 

 

疲労回復には日常生活を見直す事も重要です!

 

適度な運動をしましょう

身体を動かすことで全身の血行が良くなり、自律神経のバランスも整いやすくなることから疲労回復に効果的な場合があります。特にウォーキングやジョギングなどの有酸素運動が有効です。

バランス良い食事と十分な睡眠をとりましょう

バランスの良い栄養の摂取と十分な睡眠は疲労回復の基本です。偏った栄養の食事は避けて肉類・野菜類・炭水化物類とバランスよく食べるようにしてなるべく食事する時間も毎日合わせると良いです。

休みの日でも早寝早起きの習慣

仕事がある日とお休みの日とで就寝・起床時間が著しく異なってしまいますと自律神経のバランスが崩れやすく、疲れが溜まりやすい体の状態となってしまいます。
自律神経のバランスを崩さないためにもお休みの日でも仕事のある日と同じように早寝早起きを心がけましょう。

夜間頻尿の鍼灸治療

水曜日, 5月 22nd, 2019

夜間頻尿に対する当院の鍼灸治療

当院の頻尿に対する治療の目的は、第一に膀胱・腎に関するツボに鍼やお灸で気血の流れをよくします

夜間頻尿の鍼灸治療

 

 

また湿熱の邪気によって頻尿が引き起こされている場合は、それらを体外に出す治療が必要になってきます。また腎精を補う治療も行います。

頻尿は部分的に原因がある場合ばかりではなく、全身性の衰えや気血の滞りが原因の場合もあるので全身を診て治療していきます。それは東洋医学の特徴でもあります。全身治療を行うことにより人間が本来もっている自然治癒力を高めます。頻尿の鍼灸治療は中国では有効とされています。

また、過度なストレスによる精神的なストレスも頻尿と深いかかわりがあると考えられます。普段でも緊張する場面、重要な会議の前やプレゼンテーションをする前などでトイレの回数が増えることがあります。それは、緊張状態により自律神経の状態が交感神経が優位の状態となっているからです。

日常生活でも交感神経が優位の状態が長く続いてしまうとトイレに行く回数が増えてしまうということです。そこで当院では、自律神経の状態を自律神経測定器で計測していき施術をしていきます。特に夜間頻尿によって睡眠時間が減っていたり、浅い睡眠となってしまっている場合は悪循環でさらに自律神経のバランスが乱れていることが予想されます。当院では、頻尿に対する施術でも自律神経調整治療で自律神経の状態も整えることも重要だと考えております。

 

また、膀胱も筋肉でできているため冷えている状態ですと筋肉が縮こまりやすくなってしまい、膀胱が蓄えることができる尿の量が減ってしまいます。そこで当院では、下腹部辺りの経穴にお灸をして温めることで膀胱が縮こまってしまう状態を防ぎます。

夜間頻尿に対する腹部のお灸治療

基本的にまず仰向けとなり、自律神経調整治療や下腹部を温めるお灸を施して次にうつ伏せとなり、背中にある東洋医学の「腎」や「膀胱」に関する経穴を刺激していきます。
当院の頻尿の治療目的は、トイレに行く回数を正常に戻して、日常生活への負担を少しでも減らすことです。また西洋医学とは違う東洋医学の観点により少しでも頻尿が回復できる機会を提供することです。それにより、患者さんの仕事の質の向上や生活の質の向上が期待できます。

夜間頻尿に対する下肢の鍼灸治療

 

 

頻尿の東洋医学的考え

東洋医学では頻尿は主に五臓六腑の膀胱と腎の障害で起きると考えられています。

ⅰ)膀胱湿熱
外からの湿熱の邪気や飲食の不摂生、辛い食べ物を多く食べたりすることにより体内で湿熱を生み、それらが膀胱に至り、尿を貯留して適宜排泄するという膀胱の機能が障害されます。そうすると頻尿や排尿痛、残尿感、ときには血尿があらわれます。

ⅱ)腎気不固
腎気不固は腎精が不足し、腎気の汗や尿が排出過多ならないようにする機能が減退した病態で主に泌尿生殖器系の異常があらわれます。腎精とは人体の成長・発育・成熟・老化などを司り、青壮年期には最も充実して維持されるが、中年以降からは次第に衰えていきます。よって中年以降は年を重ねるごとに腎気不固の病態になりやすく、特に夜間頻尿になりやすいといえます。

 

症例

 

70代 男性

一晩に2回から多いと4回も起きてトイレに行くとのこと。病院で検査したが前立腺肥大など器質的な原因は見つからずに何か治す方法はないかと鍼灸に興味を持ちご来院されました。

日中起きている時間も頻繁にトイレに行く。だいたい夜は11時に寝て朝6時に起床。よく夜中2時と4時ごろにトイレに行きたくなる。夜中起きてしまうため睡眠の質も低下。日中頭がさえないことも多い

治療

自律神経測定器で初診時に自律神経の状態を測定してそれを踏まえて治療を行っていきました。

膀胱経のツボやお腹周りの自律神経調整と頻尿に効果的とされるツボを用いて治療していきました。うつ伏せ時には、背部兪穴の膀胱兪と腎兪、肝兪、脾兪などを使用、下肢後面の膀胱経のツボも多く使用して治療していきました。

また、お腹が冷えてしまうと膀胱の容量が小さくなりがちなので緩い腹巻を寝る際につけてお腹をできるだけ冷やさないように指導しました。

5回目の治療後辺りから徐々に夜中トイレに行く回数が減り始め睡眠の質も向上していきました。
10回目の治療後には、一回も夜中トイレに行かない日も出てきました。

 

 

 

夜間頻尿とは


頻尿とは正常よりもトイレが近く尿の回数が多いことをいいます。膀胱の容量は成人で700mlの尿を蓄えることができ、排尿回数は4~7回、排尿量は1000ml~2000mlが正常とされています。
しかし、水を大量に飲めばそれだけトイレの回数も量も増えていきます。さらに老人になれば、腎臓の尿濃縮力が低下するので尿の回数は多くなりがちで特に夜間にトイレに行く回数が増えてきます。

よって頻尿は自分の普段の状態と比べて回数が多いか少ないかで判断しますが、目安として昼間に8回以上、夜間睡眠時に3回以上合計で8~10回以上トイレに行く状態は頻尿といえるでしょう。厳密にいうと尿量も排尿回数も多い場合は頻尿ではなく多尿と言われ、尿崩症糖尿病慢性腎不全などが疑われます。頻尿というのは、尿量自体は普通ですが、排尿回数が増える場合です。頻尿の症状に加え、残尿感尿意亢進(尿が少し溜まってもトイレに行きたくなる)などが表れる場合もあります。

 

 

頻尿の原因

頻尿の起こる原因として膀胱や前立腺など泌尿器系の臓器に原因がある場合と精神的ストレスで起こる場合とがあります。尿の回数が多くなる時に、他の自覚症状を伴うかどうかが原因の手掛かりになります。
排尿時に痛み不快感残尿感を伴うようであれば膀胱炎や前立腺炎が疑われます。また中高年の男性で尿が出るまでに時間がかかったり、尿が出ても少しずつしか出てこない時には前立腺肥大症が考えられます。

何らかの精神的な緊張が原因となって頻尿となる場合もあります。これは高齢者には割と少なく、中年から若い人、子供に多い疾患です。

ⅰ)膀胱炎による頻尿

頻尿患者数で一番多いのが膀胱炎です。頻尿以外に排尿時の痛み残尿感血尿が特徴的です。腎臓で造られた尿は、膀胱に送られる間にほとんどが再吸収され、尿管を通り、膀胱に蓄えられます。尿を体外に出す際に通る管を尿道といい、男女で著しく異なります。女性の尿道は短く、男性の6分の1程度であるため、体外からの細菌が膀胱に達しやすく女性は膀胱炎を患いやすいといえます。

ⅱ)前立腺肥大症による頻尿

前立腺とは膀胱の出口付近から尿道を取り囲むようにあるクルミ大の実質臓器です。男性にしか存在しません。前立腺は乳白色の液を分泌するが、この液は射精の際に精巣から来た精子を薄めるとともに精子の運動を活発にする役割を果たしています。前立腺は尿道を取り囲むようにあるので前立腺が何らかの原因で肥大すると頻尿(特に夜間頻尿)や尿道を圧迫して尿が少しずつしか出なかったり、排尿しようと構えてから実際に尿が出るまでに時間がかかったりします。

ⅲ)神経性頻尿

誰でも緊張すると尿意が起こってきますが、過度に尿意を気にするようになると少し膀胱に尿が溜まっただけでも尿意を感じるようになってしまいます。神経性頻尿精神的ストレスや緊張のために何度もトイレに行きたくなった経験や電車などでトイレを我慢した経験をきっかけに尿意に対する恐怖感が植え付けられてしまった結果、何度もトイレに行くようになります。神経性頻尿は比較的女性に多く、頻尿の他に残尿感や排尿時の不快感や痛みなど膀胱炎とそっくりの症状が起こってきますが検査しても尿の異常は認められません。

 

頻尿の中医学的考え

 

中医学では頻尿は主に五臓六腑の膀胱と腎の障害で起きると考えられています。

ⅰ)膀胱湿熱

外からの湿熱の邪気や飲食の不摂生、辛い食べ物を多く食べたりすることにより体内で湿熱を生み、それらが膀胱に至り、尿を貯留して適宜排泄するという膀胱の機能が障害されます。そうすると頻尿や排尿痛、残尿感、ときには血尿があらわれます。

ⅱ)腎気不固

腎気不固は腎精が不足し、腎気の汗や尿が排出過多ならないようにする機能が減退した病態で主に泌尿生殖器系の異常があらわれます。腎精とは人体の成長・発育・成熟・老化などを司り、青壮年期には最も充実して維持されるが、中年以降からは次第に衰えていきます。よって中年以降は年を重ねるごとに腎気不固の病態になりやすく、特に夜間頻尿になりやすいといえます。

眼瞼下垂の鍼灸治療

月曜日, 5月 20th, 2019

①眼瞼下垂に対する鍼灸治療

当院の眼瞼下垂に対する施術は、第一に目の周辺のツボにハリやお灸を施すことにより鍼目周囲の血行状態をよくします。また眼瞼下垂は五臓六腑の肝に深く関係しているので肝に関する経穴を用いて肝血を補うことや肝気の巡りをよくします。先天性眼瞼下垂の場合は腎に関する経穴に鍼をさして腎気を補います

 

眼瞼下垂の方は、全身の倦怠感や不安感・頭痛・肩こりを感じている方が少なくありません。当院では、東洋医学の診断法に基づき、それらを解消するように全身を施術致します。

首肩の鍼灸治療

また、眼瞼下垂は自律神経系の活動とも関連が深いため、当院では自律神経測定器を用いて自律神経の状態を知った上で施術にあたります。それは、上記でもありますが、瞼をあげる筋肉には、動眼神経支配の筋肉と自律神経支配の神経があるからです。この自律神経支配であるミュラー筋は眼瞼を上げる上眼瞼挙筋の補助的な役割がありますが、自律神経が著しく乱れているうつ病や自律神経失調症と診断を受けている方でも瞼が下がっているという方が多くいらっしゃいます。

うつ病や自律神経失調症などの方でも自律神経を徐々に整えていくことで瞼の下がりが改善されたり、視界が明るくなったといわれる方がいらっしゃいます。眼瞼下垂の方でも自律神経を測定して今の状態を正確に把握して、目ばかりでなく体の状態を整えることで他にはない施術効果が期待できるのです。

その他、眼瞼下垂の方には、夕方以降になるとまぶたの垂れ下がりが気になるという方が多くいらっしゃいます。その方々は、パソコン作業などの細かい作業に従事されている方が多く、常に目の周りの筋肉が緊張状態にあり、目の周囲の筋肉の疲労から眼瞼下垂が起きています。

そのような方の場合は、仕事終わりなど目の周囲の疲労が溜まっている状態の時に施術を受けて頂くことがベストです。疲労が溜まっている状態で受けて頂くと鍼灸治療の効果がより実感でき、疲労が明日に持ち越されないことで症状の持続的な緩和がされやすくなります。

 

眼瞼下垂の鍼灸治療

 

②眼瞼下垂についての東洋医学的考え

中医学では五臓六腑の肝は目に開竅するといわれており、眼の疾患は肝の機能の障害が深く影響していると考えられています。肝血が不足してしまうと視覚の異常や運動系の異常などがみられます。
そのほか肝は運動神経系の調節に関係があると考えられています。眼瞼下垂は、眼瞼挙筋の瞼の開閉のコントロール異常と考えられるので、そのことからも眼瞼下垂は肝に深く関係していることがわかります。
また、肝は精神情緒の安定、自律神経系を介した機能調節もおこなっており、それらの機能低下は眼瞼下垂を引き起こすとも考えられます。先天性眼瞼下垂は五臓六腑の腎と深く関係しています。

 

③眼瞼下垂の鍼灸治療症例

 

50代 女性

当院にご来院される一年ほど前から周囲の人からいつも眠たそうな目をしているということでまぶたの重みを意識し始めた。長時間パソコンやスマホをすると、特に顕著に感じるようになり病院を受診した。検査の結果、はっきりとした原因はわからなかった。医者からは手術を勧められたが、手術による副作用もあることからご本人としては、手術せずに治したいとのことで当院のご来院されました。

 

当院の治療

眼瞼下垂は、日々の生活の中に原因のある場合も多く、時間をかけて問診させていただく必要があります。この方の場合、下垂が朝はまだ比較的良いが、夕方にしたがってひどくなるとのことでした。パソコンの仕事に加えて、スマホ―トフォンもよく見ることから眼の酷使も考えられました。また、メークをとる時にまぶたを強くこすってしまうこともあるとのことで、軽く拭く程度にしていただきました。

次に自律神経測定器で自律神経の状態を把握した上で治療に移りました。午前11時ごろに計測したのにもかかわらず副交感神経の活動が高い状態で自律神経の乱れがありました。夜はなかなか寝付けられないこともあり、夜に交感神経の活動が高くなっている可能性もありました。

治療方針としまして

①全身の調整治療で自律神経を整える

②首肩の筋緊張を緩和させる

③目の周りの鍼灸施術により、疲労の緩和・血流改善

この3点を重点的に行いました。

治療経過

◇1回目◇
眼の感覚はあまり変化がみられなかったが、夜ぐっすり眠ることができた。

◇2回目◇
治療後、眼の疲れを感じにくくなった。

◇3回目◇
前回治療後、3日経つとまた目の疲れを感じた。

◇4~6回目◇
以前は夕方4時ごろになるとまぶたの重みを顕著に感じていたが、今は夜になると少し感じる程度になってきた

◇7~9回目◇
眼の疲れを感じにくくなり、眼の重たさもあまり感じにくくなった。仕事が忙しくなると夜に感じる時もある。

◇10回目◇
周囲の人から眠たそうに見えると言われなくなった。目を酷使しないように心がけているとほぼまぶたの重み・目の開けづらさを感じない

 

症例②

40代女性

当院にご来院二か月ほど前から目の重たさを感じるようになった。資格試験のため長時間勉強していて目が疲れてくると特に感じる。症状がひどくなると、目の周りや奥に痛みを感じるようになり頭痛や肩こりの症状も頻繁に出るようになってしまうとのこと。

市販の目の疲れに効くとされていた目薬を点眼したがあまり効果が感じられずに当院を受診された。

当院の治療
まだ一度も病院を受診されていないということで、念のためにかかりつけの病院で検査などをしていただきました。目の重たさや目の奥の痛み・頭痛は、脳の病気など重い病気の可能性もあるのでそれらを発見できないのが一番怖いことです。この患者さんの場合は特にそういった原因が検査をしても見つからなかったため、当院での治療を開始しました。

問診・自律神経測定器で測定したうえで上記の症例①の方と同じ治療方針で治療していきました。

◇1回目◇
治療後、目の周りがすっきりした感じ・目の前が明るくなった感じがした。

◇2回目◇
目の奥の痛み・頭痛が軽減して日常的に気になることが少なくなった。

◇3回目◇
目の重たさが消えて体も軽くなった感じがする

 

集中的に3日おきに治療を行い症状がだいぶ軽減したとのことで生活上の注意を気を付けていただき、治療を終了しました。その後、体と目のメンテナンスのため一か月に一回ほど通院されています。

 

症例③

20代 女性

約5年ほど前に二重瞼にする埋没法手術をした後から目が開けにくく、まぶたが重く感じることが出てきた。同時に首肩こりも感じるようになりひどい時は頭痛も出て、日常生活でも辛さを感じるようになった。子供の頃から視力もあまりよくなく、視力0.4程で乱視もあると眼科医から指摘されていた。脳の検査など様々な検査をしたがまぶたの重たさの原因はわからなかった。

最近仕事でもパソコンを使うようになり、さらに目の開けづらさやまぶたの重さを感じるようになってきた。筋肉をほぐしてもらおうとマッサージをうけたが、症状はあまり変わらなかったとのことで当院にご来院された。

当院の治療
触診してみると頸部の生理的な湾曲が少なく、ストレートネックになっていたので、まず頸部周辺の筋肉を緩めていきました。また肩こりもひどいということでお灸などを行い、肩部の疲労も取っていきました。うつ伏せでの施術の次は仰向けでお腹・手足のツボを用いて全体の調整施術と目の周りを中心に治療していきました。目にも程よい熱さのお灸をして血流改善をはかります。

◇1回目◇
治療後、少し全身の気怠さが出たとのことだが、その気怠さが取れたら目もすっきりして以前よりも目を開けやすくなった

◇2回目◇
一週間程は目の調子が良かったがそれ以降は以前ほどではないが目の症状が気になるようになった。特に2回目の施術の時は右目が気になるとのこと

◇3回目◇
仕事が忙しく、パソコンを長時間行っていたため首肩がつらい。治療後軽快。今回は右目は特に気にならない

◇4回目◇
まぶたの重たさやか開けづらさは日常の生活であまり目を酷使しなければ、感じないようになってきた

◇5回目◇
まぶたの重たさや開けづらさは、多少仕事で無理をしても感じないようになった。少し目や身体が疲れてきたなと感じたら、早めに休憩を入れるよう心掛けているとのこと。

 

③眼瞼下垂とは

 

眼瞼下垂とは正面視にて上まぶたが病的に下垂して瞳孔領域まで覆う病態を総称します。眼瞼下垂は、先天性または後天性理由により上眼瞼の機能障害が生じてまぶたが開きにくくなる疾患のひとつです。重度の下垂となると上眼瞼縁が瞳孔中心線より下になって視野がかなり狭くなります。

眼瞼下垂になりますと視界が制限されてしまうため無理に視野を確保しようとします。眉毛を挙上してまぶたを開こうとするため、あるいは下顎を挙上するために頭痛肩こりを併発することがあります。眼瞼挙筋の収縮で目の開閉がコントロールされています。筋肉の動きが弱かったり、ほとんど機能していない状態の多くは先天性眼瞼下垂と呼ばれています。また眼瞼挙筋にはミュラー筋と呼ばれる小さな筋肉が付随しており、上眼瞼挙筋は随意神経である動眼神経支配でミュラー筋は自律神経である交感神経が支配しています。交感神経が緊張することでミュラー筋が縮んで、まぶたを持ち上げる動作の補助をします。動眼神経麻痺について)

眼瞼下垂になると、それまで以上にミュラー筋を収縮させてしまうために、交感神経が常に興奮してしまうことがあります。そのために動悸がしたり、体を支える起立筋が過緊張するため首筋や肩の筋肉が凝ります。
また不安感疲労感を感じやすくなるなど眼瞼下垂になると自律神経失調症状が現れることもあります。

 

眼瞼下垂の鍼灸治療

 

 

眼瞼下垂が自律神経を乱す原因に

前述した通り、まぶたを上げる働きを補助するミュラー筋は交感神経の活動で動いています。年を重ねるとどうしても筋力が低下しますが目の筋肉も例外ではありません。加齢による筋力低下はミュラー筋を過度に緊張させる原因になり、交感神経の過緊張状態を作り出してしまうのです。

すると、高齢者の抑うつ感・不眠・肩こりなどの不定愁訴に繋がります。また、まぶたを上げる筋肉が低下することでおでこにある前頭筋やあごをあげることでそれをカバーしようとするため前頭筋や頸部の筋は物を見るために常に緊張状態となってしまいます。

すると、筋緊張性の頭痛や首の痛みに繋がってしまい、その痛みがさらに自律神経を乱して悪循環に陥ってしまう危険性もあります。その悪循環に陥ってしまうと、治療を開始して治っていく過程も長くなっていってしまいます。早期に治療を開始することが重要なのです。

☑最近まぶたの重みを感じる
☑昔の写真などと見比べても鏡に映った自分の瞼が下がっているように感じる
☑最近、常にまぶたが落ちて眠たそうと言われる
☑おでこに常にしわが寄っていて老けたと言われるようになってしまった。
☑夕方ごろとなると視界が狭くなり、物が見えづらくなった。

 

 

②眼瞼下垂についての種類

 

眼瞼下垂生まれた時から筋肉や神経に何らかの障害を伴った先天性眼瞼下垂と筋肉や皮膚の弛緩によって生じる後天性眼瞼下垂と偽眼瞼下垂に分けることができます。

 

ⅰ)先天性眼瞼下垂

生後一年以内に上眼瞼が垂れ下がった状態が先天性眼瞼下垂です。眼瞼挙筋の形成不全などで起こります。
片眼性のことが多く、遺伝的な問題も指摘されています。眼瞼下垂の約8割は先天性眼瞼下垂で眼瞼挙筋の局部の筋原性発生障害に起因します。先天性眼瞼下垂に合併する斜視は約15%程度と高頻度に発生します。
先天性眼瞼下垂の場合は完全な視野障害を生じることは少ないですが、数日から数週にわたる視野障害がある場合は弱視に至ることがあります。

 

 

ⅱ)後天性眼瞼下垂

後天性眼瞼下垂は筋力がないということでなくて加齢による筋力の低下皮膚の弛緩などでおこります。最近では目を酷使するパソコンの長時間使用などの行為やアトピーなどのアレルギー疾患によってまぶたを擦ったり、過剰なメイクにより目を擦る行為によって著しく皮膚が弛緩してしまいます。
そうすることにより瞼板と挙筋腱膜とがはずれてしまうことによって開瞼状態が悪くなります。しかし体には視野が妨げられると自然に眉を持ち上げたり、顎軽く上げたりしてそれを補おうとする作用が働くため判断が難しくなります。
片側の眼瞼下垂の場合は比較的簡単に判断できますが、両側性の場合で形成的な異常が伴わない場合は判断が困難な場合もあります。

また頭部外傷などで腫瘍ができて動眼神経麻痺が起こることで眼瞼下垂が起こることもあります。

今眼瞼下垂で悩まれている方に多い原因としてコンタクトレンズの着用が挙げられます。コンタクトレンズ特にハードレンズを長時間使っている方に多いのですが、ハードレンズを使っていると眼瞼が上に上がっているとレンズの位置もずれてきてしまいます。またレンズが外れそうになるのを防ぐために眼瞼は下がり気味に自然となってくるのです。さらに、コンタクトレンズの度重なる刺激がまぶたの裏側に炎症を起こしてしまう危険性もあります。この炎症が上眼瞼挙筋に波及してしまうと上眼瞼挙筋は正常に機能するのは難しくなってしまい、眼瞼下垂となってしまうのです。
その他、毎日のコンタクトレンズの着用・取り外し動作によっても眼瞼下垂になってしまうとも言われています。コンタクトレンズの着用・取り外しの際にどうしてもまぶたを上に引っ張り上げます。その動作により上眼瞼挙筋の炎症や微細な断裂が起きる危険性があるのです。
ハードレンズばかりでなく、ソフトレンズの場合でも着用・取り外し動作により眼瞼下垂となってしまったり、目に合わないコンタクトレンズを着用していると瞼裏や上眼瞼挙筋に炎症が起きる危険性もあるので注意が必要です。眼瞼下垂が気になり始めたら眼科医と相談の上、コンタクトレンズの着用を控えた方がいいかと思います。

 

 

ⅲ)偽眼瞼下垂

顔面神経麻痺などによって前頭筋が麻痺すると眉毛が下がって上眼瞼が下垂してみえることがあります。また高齢者の眼瞼はしばしば皮膚弛緩および筋肉や結合組織の脆弱化のために特に弛んだ上眼瞼が重力で垂れ下がるため視野障害、眼瞼下垂、や眼瞼炎を引き起こしやすくなります。

 

眼瞼下垂を悪化させないために

眼瞼下垂が進行して悪化した状態となってしまいますと回復するのに時間がかかったりまたは手術でしか改善しなくなってしまうこともあります。

瞼の垂れ下がりを感じ始めたらすぐにまぶたに刺激を与えない・目を酷使しないなどの生活習慣の見直しが重要です。

 

まぶたへの強い刺激は避ける

眼瞼下垂の原因で最も多いのが、日常的にまぶたに強い刺激を与えてしまってまぶたを上げるのを支える腱膜が伸びてしまうタイプです。
花粉症などで目がかゆい場合に目を強くこすらない、コンタクトレンズを装着する場合強く引っ張らないなどが特に重要です。
その他、女性ではアイメイクを落とす際に強く拭かない・つけまつげを付ける際にも強く引っ張らないなど化粧時には十分に注意する必要があります。

 

目を酷使しない

パソコンやスマートフォンなどの画面を長時間集中的に診る行為は目の筋肉にとても負担となります。まぶたを上げる筋肉にもそれは例外ではなく、疲労がどんどんと蓄積されていってしまいます。
こまめに目を休める休憩を取って目を数分閉じたり遠くのものにピントを合わせるようにしましょう。

 

十分な睡眠

まぶたを上げる筋肉であるミュラー筋は、自律神経支配の筋肉であり、特に睡眠時間が少ない場合機能不全を起こします。すると上眼瞼挙筋に大きな負担となり、眼瞼下垂を加速させます。

胸鎖乳突筋への鍼治療

金曜日, 5月 17th, 2019

胸鎖乳突筋とは

胸鎖乳突筋とは、耳の後ろの乳様突起と呼ばれる部分から首の側面を通り鎖骨、胸骨にかけて繋がる筋肉で、顔を横に向けた時に浮き出る筋肉です。

首を上下左右に動かす、回す、傾ける動作などに使われます。胸鎖乳突筋の後ろには頸椎から分かれた細い神経が通っており、これらの神経は頚神経や腕神経と呼ばれ後頭部、耳、首、肩や腕、指先の感覚や運動を支配しています。

胸鎖乳突筋は物理的な疲労(頭を支えるなど)以外にも、自律神経の不調や精神的ストレスでも筋肉を緊張させ様々な不調の原因となる筋肉です。

胸鎖乳突筋が緊張すると

・首肩こり
・頭痛
・首や顔のむくみ
・めまい
・耳鳴り
・耳閉感
・不眠症
・動悸
・手の痺れ
・うつ病
・パニック障害
・自律神経失調
・更年期障害

などの様々な症状が現れることがあります。これまでも多くの疾患の元になるのが胸鎖乳突筋です。

胸鎖乳突筋のすぐ下には脳や耳などにつながる血管や腕の方へと伸びる神経・血管が通っているため胸鎖乳突筋が過緊張状態で固まってしまっているとその下を通過する神経や血管を圧迫することで循環が悪い状態となってしまいます。

循環の悪い状態が長く続いてしまいますと脳や耳、上肢などの器官に栄養ある血液を送り届けることができずに機能低下を起こしてしまうのです。

また、循環が悪くなることでブドウ糖が乳酸などの疲労物質や発痛物質に変化してしまい痛みやコリの原因にもなります。

 

頭痛×胸鎖乳突筋

胸鎖乳突筋の過緊張状態で起きる頭痛はこめかみなどの側頭部に締め付けられるような痛みが生じてしまうことが特徴です。一般に筋緊張性の頭痛と呼ばれますが、筋肉の緊張している部位によっても頭部の痛みが出る部分が変化してきます。

・筋緊張性頭痛の鍼灸治療について詳しくはこちら←

 

 

めまい・耳鳴り・耳塞感×胸鎖乳突筋

胸鎖乳突筋の過緊張状態は、耳への循環低下を起こしてしまうことで聴覚への影響や耳の内耳にある三半規管にも影響を与えてしまうためめまいや耳鳴りの原因にもなります。

めまいに対する鍼灸治療について詳しくはこちら←
耳鳴りに対する鍼灸治療について詳しくはこちら←

 

 

腕や手の痛み・痺れ×胸鎖乳突筋

胸鎖乳突筋の過緊張によって腕の方へと伸びる血管や神経が圧迫されてしまうことで痛みや痺れの原因となります。特にデスクワークでパソコン作業が主な人に多く発症する症状です。

 

 

うつ病・自律神経失調症×胸鎖乳突筋

うつ病や自律神経失調症など自律神経の乱れが原因で症状が現れやすい方は、胸鎖乳突筋の過緊張がほとんどの方に診られます。

胸鎖乳突筋の過緊張による脳への栄養供給の滞りが原因で精神症状が現れるとも考えられています。

単なる首コリや肩こりだと放置したままですとこれら心療内科系疾患にかかってしまう危険性があるため注意が必要なのです。

 

うつ病に対する鍼灸治療について詳しくはこちら←
自律神経失調症に対する鍼灸治療について詳しくはこちら←

 

胸鎖乳突筋が過緊張状態となる原因

 

うつむき姿勢

胸鎖乳突筋の過緊張状態の原因で一番多いのが長時間のうつむき姿勢(PC作業、スマートフォンの操作、家事など)です。

うつむき姿勢の状態は、重い頭部が前に傾きそれを支えるために頸部の筋肉には通常時の何倍もの負担となってしまいます。

姿勢を保持する姿勢筋は、その耐久性に優れた筋肉であるため少しの疲労では、感じにくくなっています。パソコン作業で頸肩がこってしまうということは、相当にその筋肉に負担がかかっている証拠です。

自律神経の乱れ

自律神経の乱れでも胸鎖乳突筋の過緊張状態が引き起こされます。主に交感神経の活動が活発になりすぎると胸鎖乳突筋が緊張しやすい状態となります。
交感神経とは活動的な神経で日中など仕事や勉強などしている時に主に働く神経で血管や筋肉などを緊張させて覚醒させる神経です。通常は夜なると活動を抑えて逆にリラックス神経である副交感神経の活動が活発となります。

しかし、夜遅くまで仕事やスマートフォン操作などをして交感神経の活動が活発のままですと自律神経が乱されやすいです。
夜になっても交感神経の活動が活発なので筋肉は休むことができずにコリや痛みの原因となってしまうのです。

 

喰いしばり

喰いしばりによる胸鎖乳突筋の緊張も多い原因です。意外と意識していなくても何か集中して作業している時に歯を食いしばっている方が多いです。
一度力強く食いしばってみると理解できるかと思いますが食いしばると頸の筋肉も引っ張られるように緊張していることがわかります。
喰いしばりの状態が長く続いてしまいますと胸鎖乳突筋のコリの原因となってしまうのです。

 

胸鎖乳突筋の鍼治療

 

胸鎖乳突筋の鍼治療では、鍼をピンポイントに痛みやコリの原因となっている部分にアプローチをすることが可能です。

また、刺した鍼に電気刺激を加えて強制的に筋肉に収縮・弛緩のポンプ運動を起こさせることで血液循環の改善をして疲労物質や発痛物質を流してあげることで痛みやコリを取り除きます。

胸鎖乳突筋への鍼治療

また、自律神経が乱れが胸鎖乳突筋のコリや痛みとなることもあるため全身的な調整鍼灸施術も行っていきます。

当院には自律神経測定器が常備されていますので自律神経の測定をしてその方に合わせたツボを用いたオーダーメイド鍼灸治療を行っております。

自律神経測定器

神経症(ノイローゼ)の鍼灸治療

月曜日, 5月 13th, 2019

神経症(ノイローゼ)の東洋医学

 

東洋医学ではもともと心(精神)と身体は別々ではなく互いに関係していると考えられてきました。中医学では古くから喜・怒・憂・思・悲・恐・驚という七つの感情(七情)が体調に大きく影響すると考えられており、七情により五臓の機能が失調することや、気が虚する(不足する)、気の流れが滞ることより抑うつ、不安や無気力などの精神症状が現れると考えられています。

特に五臓の「肝」は感情をコントロールしているといわれておりストレスの影響を受けやすい臓器です。この肝の失調が起こる肝の持つ疏泄作用(気を全身に巡らす作用)が低下する事により気が上に上りやすく、憂鬱、イライラしやすい、不眠、背中の痛み、だるさ、足の冷え、のぼせなどが起こりやすくなります。肝の失調は他の臓腑へも影響し心・腎・脾などの機能も低下しやすくなります。

心血虚

動悸、息切れ、頻脈、不整脈、不安感、不眠症など

腎虚

マイナス思考、足腰のだるさ、手足の冷え、手足のほてり、忘れしやすい、集中力の低下、頻尿、めまい、耳鳴りなど

脾虚

疲れやすい、食欲がない、もたれやすい、気力の低下、下痢など

気虚

身体の重だるさ、気力の低下、食欲不振、動悸、めまい、日中の眠気、下痢や軟便、病気への抵抗力の低下など

気滞

怒りっぽい、イライラしやすい、憂鬱感、お腹や頭のつかえ感や膨満感、頭痛、耳鳴りなど

 

神経症(ノイローゼ)に対する当院での治療

当院では、まず自律神経測定器にて血管の状態と自律神経のバランスを測定した後、治療に移ります。神経症の方は自律神経のバランスに乱れがあることが多く、その乱れが精神や身体の症状として現れていると考えられるため自律神経のバランスを整えるツボに鍼やお灸で刺激を与えます。

神経症(ノイローゼ)の自律神経調整鍼灸治療

また、東洋医学的観点から五臓六腑の肝、心、腎、脾を中心とした機能調整と気や血を補うツボを選穴していきます。

 

不安症(ノイローゼ)の鍼灸治療

 

神経症の方の多くは、刺激にも敏感である場合が多く、その方に合わせた鍼の深さや太さ、お灸の熱さ等を調整して細心の注意を払って施術しております。

 

 

神経症(ノイローゼ)とは

 

神経症とは強い不安などを原因とする不適応障害のことです。自分の住む社会にうまく適応できず、日常生活に制限が起こったり心身に様々な症状が現れます。以前はノイローゼと呼ばれていましたが、最近では不安障害とも呼ばれています。

神経症は心の病の中でも最も頻度の高いもので、人口の約10%を超えるともいわれており10代後半から40代までに発症するのが一般的です。

 

 

神経症の種類とその症状

 

神経症には様々な種類があります。その中でも代表的なものを挙げていきます。

 

・社会恐怖症(対人恐怖症、SAD)

人前で発言したり、字を書くときに手が震えるなど他人から注目され、批判されたり恥ずかしい思いをするのではないかというような恐れによってパニックを起こしてしまう状態です。社会恐怖はその症状から視線恐怖、表情恐怖、赤面恐怖など種々の状態により恐怖する内容が異なります。また、地震や雷、閉所、暗所、血液、蛇やクモなど特定の対象による恐怖もあります。

 

 

・パニック障害(不安発作、PD)

パニック発作の反復を特徴とし、「このまま死んでしまうのではないか」「気を失って倒れてしまうのではないか」など強い不安や恐怖と共に、動悸、胸痛、発汗、吐き気、めまい、呼吸困難など種々の自律神経症状が突然出現し、その状態が数分から数十分持続するものです。原因は未だはっきりとは解明されていませんが、心理的なものではなく脳機能の異常によるとされる説が有力です。過労や睡眠不足、風邪などの身体的な悪条件、日常生活上のストレスなども発症や発作のきっかけになるといわれています。
パニック障害の鍼灸治療について詳しくはこちら←

 

・強迫性障害(OCD)

反復する強迫観念や強迫行為を主な症状とし、心に浮かぶ不快な考えやイメージで本人はそれが無意味であったり、過剰であるとわかっていてもそれを打ち消すことはできず、せきたてられるのが特徴です。強迫行為は、強迫観念に伴う不安を打ち消すため行う行動であり、例えば執拗な手洗いや入浴、鍵やガスの元栓を閉め忘れていないかなど何度もしつこく確認する、縁起等を何度も確認するなど、このような強迫症状が続いて日常生活、あるいは仕事不自由や支障をきたすような場合強迫性障害と診断されます。

 

 

・全般性不安障害

ある特定の状況の限定されない理由のない不安、心配が長期間続き、絶えず何か悪いことが起こるのではないか、失敗するのではないか、などという考えが浮かび常に緊張してリラックス出来ず、筋肉の緊張、頭痛、発汗、めまい、口の渇き、頭のふらつきなど多彩な身体症状を伴います。そのため慢性的に憂鬱になったり、億劫になったりすることがあります。
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・気分変調症(気分変調障害、抑うつ神経症、神経症性うつ病)

不安や恐怖など一般的な神経質症状とともに憂鬱な気分や心が晴れないなどの軽いうつ症状が続きます。社会や家庭への不適応感や罪責感、様々な刺激への過敏性、社会からの引きこもり、疲れやすさや活力の欠如などが特徴的です。うつ病との違いをうつの程度と持続期間に区分され、気分変調症の場合「二年以上に及ぶ慢性の軽うつ状態を示す」状態を呼びます。
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・解離性障害(転換性障害、ヒステリー)

心のまとまりや連続性に支障をきたす障害です。ある時の出来事がごっそりと抜けて思い出せなくなってしまう、予期せぬ場所へ記憶がないまま行ってしまうなどの症状がみられます。原因は様々で幼少期の外傷体験、衝撃的な出来事や事故、災害などの体験や目撃などの極度のストレスなどが引き金となって突発的に発症すると考えられています。

 

・心気症(ヒポコンドリー)

自分の健康状態や体の調子に異常にこだわり、重大な病気にかかっているのではないか、今後かかるのではないかなどと心配する病気です。医学的な検査や診察では明らかな器質的異常が無いのにも関わらず、過度な不安や恐怖にとらわれてしまいます。症状は様々で疲れやすさや睡眠障害などの全身症状、身体の痛みやしびれ、熱感、頭痛、めまい、動悸、呼吸困難、食欲不振、胃痛などが挙げられます。

 

・離人症性障害(離人症、現実感消失症候群)

自分が見たり感じたりする実感が薄れる障害です。具体的には見たり聞いたりしている周りの世界に対する生き生きとした実感が薄れ、自分自身に対して現実感が無くなり景色がベールを通して見えるような感じや、味やにおいが分からない、皮膚を触っても実感がないなどの症状が挙げられます。原因は未だはっきりと解明されていませんが、遺伝的な要素に環境要因が加わって発症すると考えられています。

 

 

 

 

神経症(ノイローゼ)の原因

神経症の原因は災害や近親者の死去、病気などの急激な精神的衝撃、環境の変化、仕事の悩み、学校でのいじめ、受験など毎日の生活環境の中で取り除くことができないような慢性的なストレス、夫婦関係、家族関係がぎくしゃくしていることによる精神的葛藤、生まれ持った素因、幼少期まで遡る環境の中で徐々に形成された性格の偏りなど人によって様々です。

 

神経症になりやすいといわれている性格

・感受性が強い          ・自己中心的

・内向的、理知的、過敏症的な性格 ・潔癖症

・心配性             ・こだわりが強い

・完全主義            ・面倒見がいい

・自分に自信がない        ・執着性が強い

・引っ込み思案     

 

などが挙げられます。

 

神経症(ノイローゼ)の症状

神経症には不安感、イライラ、緊張感、恐怖感などの精神症状と、易疲労感、動悸、息苦しさ、不眠、めまい、頻尿、吐き気、食欲低下、頭痛などの身体症状があります。

神経症(ノイローゼ)にならないために

神経症(ノイローゼ)は、誰にでも患ってしまう疾患です。自分とは無関係と思っていても突然のアクシデントなど度重なるストレスの蓄積で精神症状は誰にでも出てしまう可能性があるのです。

自分の心身と対話をしてストレスの状態を把握していくことはとても重要です。

神経症(ノイローゼ)で悩まされている方の多くは、この自分の心身と向き合うことを忘れて自分のキャパをオーバーしてしまうほどに耐えてしまうことで発症します。

まず、ストレスを感じ取り時にはそのストレスから逃げてしまうことも重要です。仕事で多くのストレスを抱えているなら環境を変えたり、人間関係でストレスを抱えているのならその人から少し距離を取ってみるといった具合にです。どうしても変えられない場合は趣味や運動習慣などを取り組んだりして生活にオンとオフのメリハリを付けましょう。

その他、しっかりと時間を取った休息や睡眠時間栄養バランスのとれた食生活も不安症(ノイローゼ)にならないためにやはり重要となります。

執筆者

清水大地

眼精疲労専門の鍼灸師

資格
はり師
きゅう師

2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む

2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立

2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院

2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院

2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院

扁桃炎の鍼灸治療

日曜日, 5月 12th, 2019

扁桃炎に対する当院の鍼灸治療

当院の扁桃炎に対する治療の目的は、第一に咽頭周辺解熱の特効経穴に鍼やお灸をすることで抗炎症作用を促します。

扁桃炎の鍼灸治療

症状の強い場合は刺した鍼に微電流を流すことにより鎮痛作用を促したり、少し強めのお灸で抗炎症作用を促します角膜の炎症をおさえる作用を促します。
また扁桃炎は五臓六腑の「」と「大腸」に深く関係しているので肺に関する経穴を用いて肺の機能を正常に戻るように促します。風熱の邪気によって引き起こされる場合はそれらを体外に出す治療が必要になります。それらのツボは背中に多くあるためうつ伏せとなっていただき、背部の治療も行っていきます。

 

扁桃炎の鍼治療

 

東洋医学の診断方法に基づき全身の調整治療も行っていきます。扁桃炎は、免疫機能の低下が原因の一つと考えられているので、全身の調整治療を行い自律神経のバランスを整えることで、免疫力を高めます。

当院では、施術前に自律神経測定器で今現在の体の状態を診極めてから施術致します。そうすることでより高い治療効果が期待できます。
当院の扁桃炎に対する施術目的は、まず炎症や痛みを抑え、慢性化することを防ぐことです。また、西洋医学とは違う東洋医学の観点により少しでも症状が軽くなり、慢性化しない機会を提供することです。

患者さんの仕事の質の向上や生活の質を高められるように治療はもちろんのこと生活上のアドバイスなども積極的に行っていきます。

 

 

扁桃炎の東洋医学的考え

 

扁桃炎は、東洋医学で主に五臓六腑の『』が障害された疾患と考えられています。

 

肺の機能として東洋医学では・・・
「気を主る」
呼吸によって外界の清気を吸入し、体内の濁気を排出して、気の交換をします。
また体内の気の生成に関与しています。

 

「宣散・粛降を主り、水道を通調する」
気と津液の両面に関与する機能であり、気と津液を全身の隅々まで行き渡らせて機能を発現させます。末梢の体液バランス・肺呼吸と皮膚呼吸の調節などに関与しています。

 

「皮毛を主り、鼻に開きょうする」
汗孔の開閉・汗の分泌・立毛筋の調節などを行っています。さらに病邪が侵入するのを防止して、もし侵入された場合抵抗し排除する重要な役割があります。

 

 

風熱犯肺・熱邪犯肺
上記のような肺の機能が熱邪(細菌やウィルス)の侵入により障害されて、機能が低下して扁桃炎が起こると考えられます。

 

 

肺と大腸は表裏関係
肺と大腸は、表裏関係にあり肺が侵されると、大腸にも影響受けやすくなり、腹痛や下痢・便秘なども引き起こしやすくなります。

 

扁桃炎の鍼灸治療症例

 

風邪が流行する時期となると扁桃腺が腫れて扁桃炎と診断されていました。ノドの違和感や微熱・軽度な頭痛などの症状が出ていました。

通常は抗生物質などを服用すると1週間以内に体調は回復していましたが、今回の扁桃炎は長く続いて体はそこまでつらくはないが長引く微熱と倦怠感・ノドの違和感を緩和したくてご来院されました。
病院で処方されたお薬を服用していますが、改善されていません。

 

 

経過

日々のストレスで免疫機能が低下してしまって扁桃炎となってしまっている可能性もありますので、初診時に自律神経測定器で自律神経を測定していきましてそれに見合った施術法や施術ツボを選別して施術を行っていきます。

1か月ほど週に1~2回ほどのペースで通院していただいておりました。

鍼灸を受けた後の期間では免疫力が向上したのか風邪や扁桃炎などの症状が出ることが少なくなったとのことです。

現在は症状も落ち着いておりますので、施術間隔も長くしていき、自律神経の状態や体のメンテナンスもかねて鍼灸治療を受けられております。

 

扁桃炎とは

扁桃炎とは、風邪や疲労などによって体の抵抗力が弱まった時に口腔内に潜んでいた常在菌(レンサ球菌・ぶどう球菌・肺炎球菌など)が口蓋扁桃を足場に増殖して炎症を引き起こす疾患です。

扁桃はアーモンドという意味で形がアーモンドに似ていることが由来です。扁桃は体内に侵入する微生物を最初に防御する免疫機能の役割を担っているといわれています。
特にあまり体の免疫機能が未発達の幼少期は、扁桃に免疫機能の大きな役割を担っているいますが、大人になってからその機能不明で扁桃を摘出しても免疫機能に弊害が起きることも少ないことから大した役割を担っていないとも考えられています。

症状としまして、悪寒を伴う発熱咽頭の激しい痛み倦怠感頭痛関節痛などがあります。また耳下腺や顎下腺などのリンパ節が腫れることもあり、痛みが側頭部や耳に広がることもあります。

扁桃炎は急性と慢性の疾患があります。

 

・急性扁桃炎
急激に悪寒を伴う高熱で発症し、激しい咽頭痛も起きます。急性扁桃炎は、炎症が周囲に波及して扁桃周囲炎となる場合もあります。
急性扁桃炎が治りかけたところで治療を怠り、悪化していく場合が多いようです。

 

・慢性扁桃炎
年に何回も扁桃炎が起きる場合を慢性扁桃炎といいます。扁桃のくぼみに細菌が蓄積されていき、風邪や過労、ストレスが誘因となってしばしば炎症を引き起こします。菌が常在されているためそれが原因で、関節リウマチや内臓の疾患に繋がることもあります。慢性扁桃炎は主に慢性単純扁桃炎・習慣性扁桃炎・扁桃病巣感染症の3つに分類されます。
慢性単純性扁桃炎は主に大人が発症するもので、能登の痛みや乾燥感、ノドの違和感を感じます。習慣性扁桃炎は子供に発症して高熱が出る急性扁桃炎を何回か繰り返します。扁桃病巣感染症は、扁桃部分の痛みは軽いものではありますが、リウマチや腎炎など関節や内臓にまでに炎症が広がることがあります。

 

頭痛 扁桃炎

 

 

 

扁桃炎の原因

扁桃炎は、常在菌(レンサ球菌・ぶどう球菌・肺炎球菌など)インフルエンザウィルスなどが原因となります。それらが、風邪や過労、過度なストレスなどにより体の免疫力が低下した時に増殖して炎症を起こします。
また子供の場合は扁桃で免疫機能の大きな役割を担っている部分が多く、扁桃炎に侵されると習慣化してしまう場合も多いです。

 

 

日常生活での注意点

扁桃炎は、免疫機能の低下や日常生活での不摂生が原因で起こる疾患なので、日々の生活を見直す必要があります。また一度扁桃炎にかかってしまうと慢性化しやすく、普段から予防することがとても重要です。
扁桃炎を予防する、慢性化することを防ぐためには、体の免疫力を高める・過労やストレスを避ける・喉を乾燥させないなどがあります。扁桃腺は、細菌やウィルスが体内へ侵入してきた時に最初に防いでくれる体の免疫にとってとても重要な器官です。ノドの乾燥は、菌を増殖させる危険性があるので、うがいやマスクでノドの乾燥を防いで菌を増殖させないことがポイントです。体の免疫力を高めるためには日々の食事に気を付けることや睡眠をしっかりと取ることです。また、過労やストレスは体の抵抗力や免疫力を低下させる危険性があります。扁桃炎になるということは体が弱っている証拠なのです。

 

・手洗い、うがいを欠かさない
・十分な睡眠をとる
・食事を三食きっちりと摂り、ビタミンCを多く摂る
・はちみつは殺菌力がある
・週に3~4日の運動習慣
・たばこを吸わない
・暴飲暴食をしない
・仕事や家庭でのストレスを溜め込まない

 

PMS(月経前症候群)の鍼灸症例

土曜日, 5月 11th, 2019

PMS(月経前症候群)の鍼灸治療

PMS(月経前症候群)は、生理前にイライラや気分の落ち込み、抑うつ状態などの精神的状態の変化や首肩こり・腰痛などの身体的変化が起こり、その症状は人によって様々です。
PMSは、たくさんの女性が悩まされており、主に20代~30代女性に発症しやすいとされます。PMSは、生理前のホルモンバランスの変化が身体に影響を与えるとも考えられていますが、はっきりとは原因は解明されていません。

しかし、ストレスの多い生活をしていると発症しやすいとも言われており、当院では自律神経の状態が影響を及ぼしているのではないかと考えております。

PMS(月経前症候群)のお腹への鍼灸治療

 

症状は人によって様々なものとなるため、初診時に問診でしっかりと症状を聞いていきます。そしてそれを踏まえましてその方に合った施術法をご提案させていただきます。

なお初診時に今の自律神経の状態を把握するため自律神経測定器で自律神経の状態を測定していきます。当院にPMSでご来院される多くの方は、交感神経の活動が高く、逆に副交感神経が低い状態です。交感神経は活動的な神経、副交感神経はリラックス神経ですので、常に体が活動体制で身体をリラックスできていない休めていないという状態です。その状態が長時間続いてしまうとPMS(月経前症候群)にかかりやすいと考えております。

 

また、東洋医学では五臓六腑の『』や『』の状態が乱れてしまいますと精神状態が乱れやすく、肝は肌肉をつかさどるとも言われているため筋肉の状態にも影響を及ぼしてきます。東洋医学的観点より『心』と『肝』の状態を整えていくことも重要だと考えて経穴を選択して鍼灸施術を施していきます。

PMS(月経前症候群)の鍼灸治療

 

生理痛の鍼灸治療について詳しくはコチラ←

首コリの鍼灸治療について詳しくはコチラ←

肩こりの鍼灸治療について詳しくはコチラ←

うつ病の鍼灸治療について詳しくはコチラ←

 

 

 

 

その他、身体を良い状態にてPMSを改善させるためには、生活習慣も重要となってきます。当院では、その方に合わせた生活スタイルのアドバイスも行っていきます。共通して言えることですが、リラックスできる時間を一日に出来るだけ多く設けることが重要です。

有酸素運動やゆったりとぬるま湯に半身浴をしながら読書をする・好きな映画や音楽を聴くなど趣味の時間をもってリラックスできる時間をつくりましょう。規則正しい生活リズムも必要です。深夜遅くまで起きていたり、食事も栄養バランスが偏っていてはホルモンバランスや自律神経にもよくありません。

PMS(月経前症候群)の鍼灸治療症例

 

20代女性

半年ほど前から生理前の気分の落ち込み、緊張感、胃の不快感、吐き気、便秘、首肩のこり頭痛に悩まされている。生理前以外にも、首肩こりや緊張感は日常的に感じている。婦人科にてPMSとの診断を受け漢方薬を処方されて現在も服薬を続けているが、効果があまり感じられない。

 

治療内容
自律神経測定器にて自律神経のバランスを測定したところ、交感神経が過亢進状態で精神的ストレスと肉体的ストレスが高く見られました。女性ホルモンと自律神経は脳の視床下部という同じ場所で指令を受けており片方が乱されるともう片方も乱されやすいという特徴がありますので、自律神経と女性ホルモンのバランスの両方を整える治療をメインに、内臓機能調整、首肩の筋緊張の緩和を治療として行いました。また、ご本人に自覚はありませんでしたが下肢の冷えが見られました。下

肢の冷えは骨盤内臓器の血流悪化による機能低下、ホルモンバランスの乱れに繋がると考えられるため遠赤外線やお灸をメインに下肢の冷えを除く施術も合わせて行いました。

 

 

1回目
現在生理前、施術後は体全体が温かく感じられてリラックスできた。首肩が軽くなり、頭痛が翌日から消失した。しかし段々と状態戻り頭痛はないが首肩こり感じる。他の症状現在は変化感じない。

 

2回目
大きな変化はないが、胃の不快感と吐き気、肩こり、頭痛は少し楽になっている。

 

3回目
日常的に感じていた肩こりや緊張感が和らいできたように感じる。現在は生理前ではないので体調は悪くないが、胃の不快感は食後に感じる。

 

4回目
仕事がハードで首肩こり徐々に戻ってしまった。現在生理前、落ち込み、緊張感強くはないが感じる。吐き気はないが胃の不快感はある。便秘気味でややおなかの張り感がある。しかし、排便が一日一回はある状態。以前は2日に一回程度だったため、状態良くなっていると感じる。

 

5回目
首肩こりが以前に比べると半減したように感じる。気分の落ち込みは感じることあるが、以前ほどではない。緊張感も徐々に和らいできている。胃の不快感は感じる頻度が以前より減った。しかし、食後のもたれ感有り。

 

6回目
そろそろ生理前だが、現在は体調が良い状態。胃の調子が良くなり、最近は胃の不快感はほとんど無い。肩こりも仕事が忙しいとそれなりに感じるが痛むことや不快感は無くなった。

 

7回目
現在生理前、約3日後位に生理が来ると思われる。今月は治療始めてから一番調子がよく、気分の落ち込み、緊張感、胃の不快感、吐き気、便秘、首肩こり、頭痛あまり感じなかった。状態が安定してきたので少し治療間隔を空けて通院する。

 

8回目
そろそろ生理前、一度首肩こり強く頭痛が出現した時があったが、現在は消失している。胃腸の調子現在は良く、緊張感も仕事中は感じるが、以前に比べればずっと楽になった。

 

9回目
現在生理前、気分の落ち込み、緊張感、首肩こり、全くないことはないがあまり気にならなくなった。頭痛は出現していない。排便は一日一回有るが、やや残便感ある日もある。胃の調子は良い状態続いている。症状が安定し日常生活に支障無くなったため、体調悪化した際にまた来院したいとのこと。

 

PMS(月経前症候群)のセルフケア

PMS(月経前症候群)をケアするには、ストレスを溜め込まないことや規則正しい食事や運動、睡眠などの生活習慣が重要です。

PMS(月経前症候群)は、ストレス過多の状態ですと症状が強く出る傾向があります。

ストレス過多の状態ですと自律神経が交感神経優位となっている場合が多いです。セルフケアでは、副交感神経の働き高めるようなリラックスできる空間づくりや習慣が必要です。

半身浴や趣味に没頭する、睡眠をしっかりとる、映画を見るなど副交感神経の働きを高める行動は千差万別なので自分にあるリラックス法を見つけ出しましょう。

また、誰でもできる副交感神経の活動高める方法として呼吸法があります。浅く速い呼吸ですと交感神経の活動が高まりやすいのでゆっくりと吐く息を意識してそのあと息を吸う深呼吸を意識的に行うことで副交感神経の活動が高まります。

基礎体温をつけて月経がいつ来るのか予測すると症状に対処しやすいこともあります。月経前には、塩分や糖分の多い食べ物は避けてビタミンB群やミネラルなどを意識的に接収すると良いでしょう。その他、女性ホルモンに似た働きをするイソフラボンを摂るのも良いです。
イソフラボンは大豆製品に多く含まれます。

 

執筆者

清水大地

眼精疲労専門の鍼灸師

資格
はり師
きゅう師

2008年
鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む

2011年
おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立

2014年
中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院

2016年
渋谷α鍼灸整骨院を開院

2018年
三軒茶屋α鍼灸院を開院

モートン病に効果のある鍼治療

金曜日, 5月 10th, 2019

モートン病の鍼灸治療

モートン病の方は足のアーチが崩れてしまっているケースが多くありますので、足の矯正も大きなポイントになります。

そのため腰部、臀部、大腿部、下腿部などの重要なツボに鍼やお灸で刺激を与え骨盤や股関節、膝関節、足関節のバランスを整えたうえで患部の治療に移ります。

モートン病のうつ伏せ鍼灸治療

神経の圧迫の軽減や組織の回復を促進させるため足部の筋緊張の緩和と血液循環を促進させる施術を行います。また、場合によっては痛みの強い部分に鍼に微弱な電気を流すことで鎮痛効果を促していきます。

お灸には炎症を抑える抗炎症作用があることが特徴です。モートン病に対しましても痛みの強く出ている炎症部位にお灸を施すことで炎症を抑え症状を緩和させていきます。

モートン病の鍼通電治療

合わせて内臓機能免疫機能全身の血流などを司る自律神経を整える施術も取り入れ、体の自然治癒力を高め、体の全体的なバランスを整えます。

 

モートン病の東洋医学的考え方

中医学では関節痛や神経痛など体の痛みを総称して「痺証(ひしょう)」と呼びます。

「痺」は詰まって通じないという意味を持ち、体外の風や湿気、乾燥、寒さ、熱などの自然の変化でこれらに対応できなくなることや、貧血、過労、老化などにより代謝が落ち、血流が悪くなったり、ストレス、コレステロール、中性脂肪、高脂血症などの余分なものが体内に溜まって「痺」を起こすと考えられています。

足部の経絡として足の陽明胃経足の太陰脾経足の厥陰肝経足の太陽膀胱経などがあります。それらの経絡が弱っている可能性もありますので脈診や腹診から診断して弱っている経絡のツボを多く用いて施術を行っていきます。

 

モートン病とは

モートン病は、足の甲から足先もしくは足裏の足先端の方へ及ぶ神経痛のような疼痛知覚障害が生じる疾患です。

その病態は、足趾に行く神経が中足骨間を連結する靭帯(深横中足靭帯)のすぐ足底部を通過するため、この靭帯と地面の間で圧迫されて生じる神経障害で、圧迫部の近位には仮性神経腫という有痛性の神経腫が形成されます。

中年以降の女性に多く発症し、足の指の第3趾(し) 、4趾に好発します。

第3、4趾間には内側足底神経と外側足底神経が合流しているためストレスがかかりやすく神経の肥厚神経腫が出来やすいという解剖学的特性が原因と考えられています。

モートン病の原因

 

モートン病の本質的な原因はまだはっきりとは解明されていませんが、普段の生活で足に繰り返し生じる負担が主な原因と考えられています。

・ハイヒールの常用
・幅の狭い靴や底が薄くて硬い靴
・硬い地面や床の上での運動
・中腰やつま先立ちが多い作業

 

などが原因になることがあります。槌趾変形(マレット指)がある場合にも同様な姿勢で生じやすくなります。

また、足のアーチの崩れや、体の重心の歪み(股関節や膝関節の歪み)なども(扁平足)ふくらはぎの筋肉が過度の緊張状態となり、足底のアーチが低下しモートン病に繋がる一つの原因と考えられています。

 

症状

体重をかけると足の第3趾~4足趾間や第2~3足趾間の刺すような痛み、灼熱感、しびれ、けいれんなどが趾の間や足底の盛り上がった部分に起こり、歩くと強くなります。

痛みは強いことも少なくなく、時には下腿まで及ぶこともあります。また、障害部位は2-3、4-5足趾間に及ぶこともあります。立ち止まったり、靴を脱いだりすることで痛みは軽減します。

 

西洋医学的治療

 

診断は障害神経の足趾間に感覚障害があり、中足骨頭間足底に腫瘤とティネルサイン(神経障害部位をたたくとその支配領域に疼痛が放散する)があれば診断は確定できます。

また、足趾を背屈するか、つま先立ちをさせると痛みが強くなります。確定診断としてX線(レントゲン)検査、筋電図検査、MRI検査、超音波検査などを必要に応じて行います。

治療として一般的に保存療法が基本となります。自分に合ったインソールや中足骨パッドを作り足にかかる負担を軽減したり、炎症を抑えるためにステロイド注射を行うことがあります。

保存療法で改善しない場合は手術療法が選択されます。痛みのある神経の近くの靭帯を切り、神経にかかる圧力を軽減させます。また、神経腫が大きい場合は取り除くという方法もあります。

 

睡眠障害の鍼灸

火曜日, 5月 7th, 2019

 

①睡眠障害に対する当院の鍼灸治療

当院の睡眠障害に対する施術は、まず第一にハリや温熱刺激を施すことにより全身の調整を図り、自律神経のバランスを整えることです。睡眠と自律神経の関係は深く、当院では自律神経測定器で計測した上で施術に入らせていただいております。

睡眠障害の鍼治療

 

鍼灸は、交感神経を抑制し副交感神経の働きを促すばかりでなく、双方の神経の活動量を高めて自律神経のバランスを整えることが研究結果でも出ています

睡眠障害は東洋医学的に診ると「」の不調や「心腎不交」が原因で発症すると考えられているので、鍼灸施術を用いてツボを刺激することで「心」の機能を活性化させたり、「心」と「腎」の相互関係を整えます。また、お灸の治療も積極的に取り入れています。足裏にある『失眠』というツボは睡眠障害に即効性のあるツボだと知られています。

 

睡眠障害のお灸治療

 

その他睡眠障害の患者さんでは日中の頭痛肩こり・慢性的な痛み・のぼせ・めまいなどを訴える方が少なくありません。そういった患者さんには不定愁訴の改善を目的とした治療も並行して行っていきます。
当院の鍼灸治療による睡眠障害の施術目的は、睡眠障害の回復程度を高め、ストレスを取り除くことにより患者さんがより快適に日常生活送れるようにサポートすることです。睡眠障害では日々の睡眠環境が特に重要であり、快適な睡眠をとっていただけるよう睡眠対する基本的なアドバイスも行っていきます。

 

 

 

②睡眠障害の鍼灸治療症例

20代女性

不眠、不安感、手の震え、動悸、吐き気、手足のほてり、冷えで来院される。症状は一か月ほど前から、一か月程前に転職され職場のストレスや環境の変化によるストレスが原因ではないかと仰っていた。
睡眠時間帯が大きく変化した為なかなか眠りにつけず、体の疲れもあまりとれない。それがまたストレスになっている。

 

治療

まず、自律神経測定器で自律神経の状態を測定していきました。交感神経が過亢進しており副交感神経の働きが抑えられている状態でしたので、最初に自律神経を調整する治療を行い、それから東洋医学的観点から施術していきました。また、頚部から背部まで筋肉の強い緊張がみられたため、マッサージと鍼通電、灸を用い筋肉の緊張を緩める施術を行いました。

 

治療経過

一回目

前回よりは良い。たまに眠れない日もあるが手の震えや吐き気、冷えは今は感じない。

二回目

前回とあまり変化は無い。まだ、不眠とほてりが気になる。しかし、鍼をした日はよく眠れたとの事。

 三回目

最近はベッドに入ってから寝付くのが早くなってきた。不安感も軽減された気がする。ほてり以外の症状は感じない。

四回目

少し寝つきが悪いなという日が1週間の内に2~3日になってきた。

五回目

かなり眠れるようになってきた。ほてりもそれほど感じなくなっている。

 

 

 

・40代男性

4年前より子供ができ一緒に眠るようになってから寝つきが悪く、寝ても2~3時間ごとに目覚めるようになってしまった。朝も早く目覚めてしまい、日中も疲労感や倦怠感を常に感じるようになってしまった。仕事は立って接客業に従事しており、仕事にも支障をきたしてしまうようになり、心療内科を受診。睡眠薬を処方され服用すると眠ることができるが次の日の疲れや倦怠感はあまり変化を感じられなかった。自己判断で薬を服用しなくなり、睡眠もうまく取れなくなり当院にご来院されました。

 

治療

仕事では役職も上がり過度な精神的なプレッシャーも感じてしまっている状態に合わせて家庭でもまだ子供が小さく家でも常に世話をしている状態で気が休まる状態ではないとのことでした。自律神経測定器で自律神経の状態を測定したところ交感神経の活動レベルが高く常に緊張状態である印象を受けました。
治療では、副交感神経の活動を上げられるようなリラックスできる施術を心がけ、ツボは五臓六腑の心と腎を中心に施術していきました。睡眠の不具合のほかにも頭痛や首肩こりも感じており合わせて施術していきました。

 

治療経過

 

・1回目
治療後はリラックスできた感覚があったが、その日の睡眠はまだよくなかった。

・2回目
首肩こりは少し楽なり、仕事もいつも以上のつらさは感じられなかった。

・3~5回目
5回目の治療後その日は何年かぶりにぐっすりと睡眠がとれたような気がしたとのこと。その日は体調も良く仕事も快調に行うことができた。

・6~10回目
一週間に半分は睡眠を取れるようになってきた。どうしても眠れない時は睡眠薬を服用。身体の調子はかなり良くなってきたとのこと。治療間隔を延ばしていき定期的に体のメンテナンスを行っていきたいとのこと。

 

 

 

③睡眠障害の原因

睡眠障害の原因として様々な原因が考えられますが、一番はやはりストレスです。精神的ストレスが高まると一時的に眠れなくなるということは誰しもご経験があるのではないでしょうか。
多くの方は、原因となる精神ストレスがなくなると、睡眠障害が解消される場合が多いですが、睡眠障害に対する不安が強すぎる人などは、睡眠自体を強く意識してしまう場合があります。そういった方は、ベッドに入ると眠らないといけないと強く意識してしまって、寝ようとする行為自体をストレスと感じ精神的に緊張します。

この睡眠に対するストレスはさらに睡眠障害を増悪させ、悪循環になります。

ストレスの原因は様々なものが考えられます。以前は見られなかった会社や学校での人間関係によるストレスや家庭内環境によるストレス、騒音やパソコン・テレビなどの環境ストレスまたは体の病気や痛みなどによる身体的ストレスも睡眠障害の原因となります。
こういったストレスは睡眠障害の原因になるばかりではなく、高血圧心臓病胃腸疾患免疫機能疾患うつ病などの精神疾患など様々な疾患の原因になることが知られています。

 

 

④快適な睡眠を取るための準備

快適な睡眠を取るためには、自律神経のリラックス神経である副交感神経の活動が優位になることが重要です。

 

・睡眠前の準備

睡眠前に仕事などでパソコン作業をする・スマートフォン操作をする・強度の強い運動をするなどは脳が覚醒状態となり交感神経の活動が優位になってしまいます。するとなかなか寝付くことが出来なかったり、深い睡眠がとれない状態になってしまいます。睡眠に入る2時間ほど前には脳が覚醒してしまうような行動は避けて静かな音楽や読書をしたりゆったりと過ごすことが重要です。

 

・体温の状態

人間は体温が下がり始めると自然な眠気が来るようになっています。体温を下げさせるには、その前に一時的に体温を上げてあげる、38℃ほどのぬるま湯にゆっくりと半身浴をする・温かい飲み物を飲むなどをして体温を一時的に上げることでその後自然と眠気が起こることが期待できます。

 

・体内時計

体内時計を整えることは夜にしっかりと睡眠を取ることにとても重要になります。体内時計が乱れてしまっている状態ですと夜間のメラトニンの分泌量が減少してしまい、睡眠のリズムが崩れてしまい睡眠障害となってしまいます。

体内時計を整えるのには、朝日を浴びることがいいと言われています。朝に光を浴びることで体内時計がリセットされて睡眠ホルモンといわれるメラトニンの分泌が止まります。
そして、メラトニンの分泌はリセットされてから14~16時間後くらいに脳からの指令でまた分泌されるような仕組みになっています。

 

執筆者

清水大地

眼精疲労専門の鍼灸師

資格
はり師
きゅう師

2008年
鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む
2011年
おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年
中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年
渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年
三軒茶屋α鍼灸院を開院

こむら返りの鍼灸治療

月曜日, 5月 6th, 2019

こむら返りに対する鍼灸治療

まず、仰向けで自律神経のバランスを整えるツボに鍼やお灸で刺激を与え、内臓機能の調整、免疫機能調整、全身の血流促進と体のバランスを整えた後、下肢のツボに鍼やお灸で刺激を与え、血行を促進し、冷えを取り除くことで筋肉の疲労物質の代謝を促進する施術を行います。

また、下肢の血液循環や神経伝達機能を整えるために腰部や臀部にもアプローチしていきます。結局、下肢に向かう血液や神経は腰部や臀部を通りますのでその部分の筋緊張が見られて圧迫されてしまっていると下肢にも血液循環は悪くなってしまうのです。

こむら返りの鍼治療

鍼やお灸が施術のメインとなりますが、腰臀部や下肢へのストレッチやマッサージも取り入れて筋肉の柔らかさ、柔軟性も出していくことでこむら返りが起きづらい体へ予防施術も行っていきます。

東洋医学的観点から肝の働きを補うツボ、血の生成を助け、血の巡りを改善するツボも取り入れ治療を行います。

こむらがえりに対するふくらはぎへの鍼灸治療

こむら返りのうつ伏せ鍼灸治療

こむら返りに対する東洋医学的見方

こむら返りを東洋医学的にみた場合、過労や冷えストレスなどにより瘀血(おけつ)の状態に陥ることにより筋への血の供給が妨げられた状態か、消化器系の不調、栄養不足、過労などにより血の不足(血虚)があるために筋に栄養が行き渡らず筋痙攣を起こすと考えられています。

また、五臓六腑の「肝」は血液を貯蔵し必要に応じて供給する役割をしていますが、その肝に供給され血や肝に貯蔵される血であると考えられている「肝血」が不足する(肝血虚)と体内各部に血液を十分に供給できず滋養作用(栄養を与える機能)が低下し筋の引きつり、痙攣、しびれなどを引き起こすといわれています。「肝血」が不足する原因として老化やストレス、睡眠不足、疲労などが挙げられます。

 

 

こむら返りとは

 

自分の意志とは無関係に起こるふくらはぎの筋肉(腓腹筋)の痙攣のことを「こむら返り」と呼びます。一般的に「足が攣(つ)る」ともいわれ医学用語では「有痛性筋痙攣(けいれん)」や「筋クランプ」とも表現されます。50歳以上の成人のほとんどが一度は経験しているといわれるほど多くの人にとって身近な症状です。加齢とともに頻度が増す傾向があり、高齢者では発生頻度も高いことが分かっています。

人間の体は筋肉の収縮と弛緩を調整する事によりバランスのとれた動きをしています。この調整の仕組みは、脳の脊髄などの中枢から信号が神経を通って筋肉に送られ筋肉の収縮が起こり、次に筋肉や腱のセンサーから逆方向に信号が中枢に送られ、どのくらい収縮するか弛緩するかが決められています。

こむら返りはこの仕組みのなかでおこる筋肉の異常収縮です。

 

 

原因

スポーツなどで多量の汗をかき脱水状態になったとき、電解質のバランスの崩れ、運動や労働による筋疲労水分不足運動不足冷えや血行不良、薬の副作用、病気による神経系の伝達機能低下などが挙げられます。

 

※電解質とは

体内にあるイオンのことで、筋肉細胞や神経細胞の働きに関わります。ナトリウム、カリウム、カルシウムなどのミネラルが電解質として挙げられこれらのバランスが崩れると筋肉や心臓、神経の働きに支障が出てこむら返りが起こりやすくなるほか、最悪な場合は命に関わることもあります。中高年がこむら返りになりやすいのは汗や尿と一緒にミネラルが体外に排出される量が増えることが一つの原因とされています。また、胎児にミネラル分を供給している妊婦も、同様の理由でこむら返りを起こしやすい状況にあります。

 

こむら返りを起こしやすくなる主な病気

・糖尿病
・肝硬変
・甲状腺機能低下症
・副甲状腺機能亢進症
・動脈硬化症
・下肢静脈瘤
・椎間板ヘルニア
・変形性腰椎症

などこれらの疾患でこむら返りの症状が現れる事があります。また、薬の副作用で起こることもあります。あまり頻繁にこむら返りが起きてしまう場合は一度病院で検査を受ける必要があります。

症状

こむら返りを起こすと急激に強い痛みが走ると同時に、自分の意志とは無関係に足の筋肉が収縮したり、痙攣したりします。人によっては痺れを伴なうこともあります。

筋肉は硬直して動かしづらく、立ったり歩いたりといった単純な動作も困難になります。こうした症状は数秒から数分間持続してから自然に消失します。頻度には個人差があり球に発症する方もいれば毎晩複数回に及ぶ場合もあります。一般的には睡眠中に発生することが多い症状ですが、日中に症状が見られることもあります。

夜間時にふくらはぎに筋収縮がひどく起きてしまった場合に翌日まで痛みが残り、歩行時に痛みや違和感が出ることも少なくありません。またよくこむら返りが起きてしまうという方の中には下肢の血液循環の悪化に伴い、足のむくみ症状が見られます。

むくみに対する鍼灸治療

 

こむら返りの対処法

こむら返りが起こっている時は筋肉が縮んだまま伸びなくなっている状態です。そのため収縮した筋肉をゆっくりと伸展する(伸ばす)ことです。ふくらはぎに筋収縮が起きてしまっている場合には腓腹筋やヒラメ筋を伸ばすようにすると自然と治まっていきます。

痛い方の足を伸ばし、かかとを前方に出すようにしてつま先を頭の方向へ傾けるようにします。つま先を掴んだり、タオルなどを使ったりして頭の方向へ引き寄せるとより筋肉を伸ばすことが出来ます。

 

こむら返りを予防する生活習慣

こむら返りは、病的なもの以外では、下肢の血流が悪く、疲労物質やミネラルバランスが悪い場合に起こる危険性が高まります。そのため、こむら返りを予防する生活習慣では、食事や運動・休息が重要になってきます。

食事では、鶏肉や魚、大豆成否などを摂取して血流をよくする体づくりが重要です。

運動では特にふくらはぎをよく使う運動をしてこむら返りを予防することが重要です。血液循環がわるく筋力が低下閉まっている状態ですと筋肉のけいれん(寝ている時のこむら返り)になることがあります。
意識的にウォーキングや軽めのストレッチなどをしてふくらはぎ改善していく必要があります。

その他下肢を冷やさないために締め付けない、レッグウォーマーや寝る前に足湯などをされますと効果的です。

また、水分が減ってしまった状態ですと筋痙攣の症状が起こりやすいとされています。寝る前に一杯の水やスポーツドリンクを飲むようにして水分をある程度宅われていく必要があります。

 

執筆者

清水大地

眼精疲労専門の鍼灸師

資格
はり師
きゅう師

2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む

2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立

2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院

2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院

2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院

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