まず、最初に血液循環や内臓の働きに関与する自律神経のバランスや血管の状態を、自律神経測定器で測定させて頂き、お身体の状態を診ていきます。
目の周りの血行は肩や首周りの筋肉の緊張が大きく関わっているため、まずうつ伏せで首肩周りの施術を行い、同時に背部の五臓六腑の働きを調整するツボを刺激し筋緊張の緩和と内臓機能の調整を行います。
その後目の周囲のツボに鍼やお灸を施すことで目の周りの血液やリンパの循環、肌のターンオーバーを促し、筋肉の緊張を緩和しクマを改善していきます。また、自律神経を整えるツボに刺激を与えることで、全身の血液循環や内臓の機能調整、免疫力の向上を促し全身の機能のバランスを整えていきます。
東洋医学ではクマは「気滞血瘀」と考えられています。つまり、ストレスや疲労により気の流れが上手くいかない「気滞」と、血流の悪化「血瘀」状態の事を指します。
気滞や瘀血により眼の周りの血行も悪くなるとまぶたがはれぼったくなったり、目の周りがくすむ原因となります。
また、不規則な食生活や偏食などにより、消化吸収を司る脾胃の働きが弱くなることで食物から吸収した栄養を全身に巡らせる気、血の流れを停滞させ、目の周りの血液循環にも影響を与えることや、睡眠不足や疲労、生活リズムの乱れにより腎の働きが弱くなり身体のエネルギーである精が不足し肌の代謝を衰えさせることも原因の一つといわれています。
50代 男性
1年ほど前から目の下のクマが気になり始めたとのこと。30代までは仕事で身体を酷使しても眠ったり休息すれば治っていはいたが、最近ではクマがなかなか取れなくなってしまった。
周囲からも疲れた表情をしていると指摘されて気にされている。
仕事はパソコン作業がメインで常に目を酷使している状態で眼精疲労も強く出ている。お仕事も多忙で平日は5時間くらいの睡眠時間しか確保できない。
当院の治療
目の下のクマの色は青黒く目の下ばかりでなく目の周り全体的に血行が良くない状態が見受けられました。
施術前に自律神経測定器で自律神経の状態を測定させて頂いたところ交感神経の状態が優位であまりリラックスできていないという結果が出ていました。ご本人は寝つきは悪くないとおっしゃっていましたが睡眠の質が悪く、朝の目覚めや気怠さも出ているとのことで、自律神経の状態を整える全身的なバランス調整施術や睡眠のツボも取り入れつつ施術を行っていきました。
首肩回りや背部の経穴から行って自律神経の状態を整え、首肩回りの筋緊張を緩和させて頭周りの血流の改善を行ってから、次に仰向けとなり目の周りに施術を行います。
鍼施術ばかりでなく、目の周りを軽く温めるお灸施術も用いまして目の周りの血流量を上げていきます。
経過
一回目の施術の後、眼精疲労はかなり楽に。10段階中4くらいになったとのこと。目の下のクマはまだ変化は見られず。3回目・4回目を過ぎたあたり目の下のクマの色が改善されてきて周囲からも顔色が良くなったと言われて喜んでおられました。
症例②
50代 女性
もともと眼の症状でこちらの院に通っていたが、美容鍼が前から気になっていた。年齢や肌のたるみが原因かもしれないが、クマが気になる。睡眠は取るようにしているし、眼の周りを温めるなど、自宅で出来ることはしており薄くはなってきたが目立つ濃さではあるので、もう少し薄くしたい。
当院での治療
もともと行っていた眼の症状の治療にクマ対策としてのお肌のトーンアップのための血行促進、たるみ対策としてのお顔のリフトアップを追加しました。また、首周りのリンパの流れを改善して小顔、美肌の治療も同時に行っていきました。
また、顎の筋肉も硬くなっており、顎のラインが左右で違いました。こちらも筋肉が緩んでいくと改善していくので、筋肉の硬さを緩める治療を行いました。
治療経過
◇1回目◇
クマの濃さは変化がないが、顔がかなり小さくなった。
◇2~7回目◇
肌のつやが良くなって嬉しい。エラが張っているのを少し気にしていたが、顎の筋肉が柔らかくなってなくなった事に驚いた。
◇8回目◇
前よりもクマが目立たなくなってきた。
◇9~12回目◇
クマを隠すためのコンシーラーを塗らなくても気にならないくらいの薄さに変わった。
◇13回目◇
クマは気にならなくなったが、美容鍼は定期的に行うことにした。
寝不足が続いてしまったり、身体の疲労が溜まっていたりすると目の下にクマができたことがあるという経験は多くの方がしたことがあるかと思います。 眼球の周りには、たくさんの毛細血管が集まっており、目の周りやまぶたの皮膚はその他と比べても非常に薄い構造でできています。
体の外からで毛細血管がすけて見えるため、すぐに身体の状態を反映しやすく、寝不足の状態であったり、身体が疲弊していると血流などが悪くなり目の下のクマとして現れるのです。
また、その他にも目の下のクマができる原因はあり、目の下のクマが何かしら病気のサインであったりもするため注意が必要です。
目の下のクマはそのクマの色によって原因であったり現れる症状が異なります。
茶クマ
茶クマの原因は主に目の周囲の皮膚にメラニン色素が沈着して目の下が茶色に見えるものです。色素沈着が起こるには様々な原因があります。
<色素沈着の起こる原因>
・目の周りをこすることにより眼の周囲の皮膚にメラニン色素が付着して茶色っぽく見える
・血液循環が悪いため肌の透明感が無くなりくすんでいる
・加齢により皮膚に過酸化脂質が増加し、肌をくすませる
(紫外線にあたると活性酸素が肌の脂質と結びついて過酸化脂質になります。これが増えると肌のみずみずしさや弾力が無くなりくすみの原因となります。)
・マスカラやアイラインなどのアイメイクの色素の沈着
・角質層のキメが荒れていて光が乱反射したり、肌のターンオーバーの低下により古い角質が剥がれず、厚くなることで透明感が失われくすんで見える
黒クマ
黒クマは皮膚のたるみやへこみが原因といわれています。
生まれつき目の下のくぼみが少ない、加齢により目の周りの脂肪が萎縮したり目の周りの筋肉のたるみで皮膚のへこみが目立つために影が出来る事や、加齢により眼の下の眼窩脂肪を支えている筋肉が緩み眼窩脂肪が突出することにより、たるみが生じ目の下にへこみが出来る事が原因となります。
青クマ
血行不良による目の下のクマです。血行不良によるクマがある方の中には肩こりや頭痛、冷え性の方が多いといわれています。その他にも疲労やストレス、低体温、眼精疲労、睡眠不足なども血行不良の原因として挙げられます。
青クマは乾燥や冷えが厳しい冬の時期に起こりやすい傾向にあります。
目の下のクマは重大な病気のサインである場合もあるため注意が必要です。長い間クマが消えないそして上記の3種類のクマに当てはまりそうにない場合は、一度病院を受診して検査を受けてみてください。
肝機能障害
肝臓には解毒作用や老廃物を排除し、血液を綺麗にする役割がありますがこの機能が低下すると血液が浄化されにくなり血液が滞って目の下にクマが出来やすくなることがあります。
病気までとはいかなくてもアルコール、甘いものの摂りすぎ、過労などによって臓器が疲れている時もこのような状態に陥ることがあるため生活や食生活の改善を図ることが重要です。
腎機能障害
腎臓は血液中の老廃物など不要物をろ過し余分な水分と一緒に尿として排出する働きがあります。
しかし、腎臓の機能が低下すると血液中の老廃物を十分にろ過できなくなってしまい血液が汚れてしまいます。血液が汚れると血液の色は黒ずんでそれが目の下の薄い皮膚を通して黒ずんだ血液が見える事で青クマとなります。また水分調整が上手くできないことで体がむくみます。目の下は身体の中でも特にむくみが出来やすい部分です。
目のむくみは影を作り目の下にクマが現れる原因になります。なお、腎臓の機能の1つとしてホルモン分泌がありますが、この腎臓が分泌するホルモンに赤血球を作るエリスロポエチンがあります。腎臓の機能が低下すると赤血球を作る機能が失われ、段々と酸素運搬量が少ないどす黒い血となって他の要因と相まって目の下のクマとなります。
バセドウ病
バセドウ病は喉にある甲状腺で作られるホルモンが過剰に分泌される病気です。主な症状として眼球の突出があります。これは目の周りにある脂肪や筋肉が炎症を起こして腫れ目の中の圧力(眼窩圧力)が高まることで眼球が前にせり出してくるものです。眼球突出に伴い眼窩脂肪も前にせり出すためたるみを起こし黒クマができることがあります。
鉄欠乏性貧血
赤血球内にあるヘモグロビンの量が減ると貧血が起こります。ヘモグロビンを作るためには鉄分が不可欠です。
この鉄分が不足することによって起こる貧血が鉄欠乏性貧血です。貧血になると血行が悪くなり、赤黒い色をした還元ヘモグロビンが停滞し、目の下にクマとなって現れます。
うつ病
うつ病になると両目と口の周りが青白くなる特徴があります。これは自律神経の異常によって目の周りの筋肉や口の周りの筋肉に血液がスムーズに流れなくなり血行不良を起こしているためです。
アトピー性皮膚炎
下まぶただけではなく目の周り全体がくすんでいる場合はアトピー性皮膚炎や花粉症皮膚炎の可能性があります。デリケートな目の周りの皮膚にハウスダストや花粉が付着して炎症を起こし、色素沈着による茶クマになります。
突出した脂肪を除去する「経結膜脱脂法」
下まぶたの裏から結膜をごく小さく切開し、突出している眼窩脂肪を取り出し、眼の下の膨らみを無くすことでクマを解消します。
「経結膜的眼窩脂肪移動術」
下まぶたの裏側を切開後、脂肪を除去せずにくぼんだ影の部分に移動させることで「経結膜脱脂法」より自然な仕上がりを目指すことが出来ます。
たるみの下の影を解消する「ヒアルロン酸注入」
目の下のたるみが顕著ではない黒クマは影の部分にヒアルロン酸を注射し、肌を持ち上げる事でクマを解消できる場合もあります。
効果が半永久的な「オートファイバー法」
眼の下のくぼみに脂肪を注入する方法です。自身の脂肪を臀部や大腿部から吸引しそれを注入します。異物ではないので安全性が高く、半永久的に残ります。
・睡眠をしっかりとる
血行不良で出来る青クマや色素沈着によって出来る茶クマのケアとして、まず睡眠時間をしっかり確保することが挙げられます。血行不良は寝不足や冷えが原因になっていることが多いためです。また、睡眠不足はターンオーバー(肌の新陳代謝)を乱す原因にもなります。ターンオーバーが正常に行われない事で色素沈着を起こすメラニン色素がスムーズに排出されず、茶クマの原因になってしまいます。
・目の周りの血行促進
目の周りの筋肉をマッサージしたり蒸しタオルを目に当てて温めるのは目の周りの血行促進や、リンパの流れをスムーズにしむくみ解消に効果的です。ただし、マッサージをする際は強く擦りすぎないように注意が必要です。強い摩擦は刺激となり色素沈着を招きます。
・目の周りの筋肉を鍛える
目の周りの筋肉の衰えはたるみの原因となります。例えば目をぎゅっと閉じて5秒間キープし目を大きく開いて5秒間キープといったまぶたの動きを五回ほど繰り返す運動は目の周りの筋肉のストレッチと筋肉の強化になります。
・目元のアンチエイジングでたるみを防ぐ
目元のハリをもたせるために、コラーゲンやヒアルロン酸といった肌にハリを与える成分を含んだクリームや美容液を取り入れてたるみを防ぐことも有効です。
・バランスの良い食事
過度のダイエットなどで目の周りの皮膚がやせてしまうと、目が落ちくぼんでしまいそこに影が出来てクマになってしまうことがあります。また、栄養不足や偏食により内臓の機能が低下してしまうことが血行不良の原因となる事もありますので、食事はしっかりバランスよく食べることが大切です。また、クマ改善に有効な栄養素として血液をサラサラにし血行不良を改善するレバーやホウレン草などに含まれるビタミンEや青魚に含まれるDHAなどを意識して摂取すると良いでしょう。
清水大地
資格
はり師
きゅう師
2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む
2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院
①副交感神経を高めるためにお腹に刺鍼します。
同時にお腹を温めていきます。ストレス社会による交感神経優位の方は副交感神経を高めていくことが必要となります。
副交感神経と交感神経は互いにバランスを取り合う関係でもあるため、一方を高めていくことでもう一方をコントロールしていきます。
副交感神経はリラックス神経と呼ばれています。
人がリラックスした時に優位になるため休息時や睡眠時、食事中に活動します。
食事をすると内臓系が働くことから副交感神経が優位になるのでお腹を外部から刺激することで内臓に刺激を与えられます。
②次にうつ伏せ治療では主に症状に合わせた治療を行います。
胃腸の働きを高めていくよう背部にお灸を施すことが多いです。
交感神経は筋肉の緊張を高めますので、全身の筋緊張緩和によりリラックスでき副交感神経が優位になりやすい状態にしていきます。
特に大事にしていますのが、頸部の筋緊張がよくほぐれるように治療します。
PC仕事や目を酷使される方は決まって後頭部が緊張しています。この部分は経験上ですが、うつ病の方やプレッシャーが強い管理職の方も硬く緊張しやすいです。
これは考え事に追われるとストレスを感じてその反応が頭の近くにでるのではと考えています。
そのためこの部分をよく治療すると、寝つきが良くなったり、睡眠時に起きなくなったとよく喜ばれています。
当院の治療方針は自律神経を重点に見ており、
現代のストレス社会や生活習慣病に対して治療や予防をしております。
死の四重奏やうつ、不眠などの病気や症状は自律神経が大きく関与していると考えられています。
自律神経は、交感神経と副交感神経の2種類があり、双方のバランスによって身体をコントロールしています。
このバランスが仕事や悩み、育児などで大きく崩れると身体の体調も大きく変化します。
身体全体をコントロールしているため、部分的な症状より全身症状になります。
全身の症状の中でも糖尿病、肥満、高脂血症、高血圧の四つは「死の四重奏」と呼ばれます。
二つ以上で習慣病に発展していきやすく、2つ3つと重なるほど生活習慣病のリスクが高まります。
日本では、この生活習慣病による罹患率がとても高く、この四つが引き金となって心筋梗塞や脳梗塞に発展します。
将来の健康は日々の積み重ねより守られていくもので、罹ってからでは後戻りができません。
微々たる原因の積み重ねで将来大きなものになっていきますから、今のうちから微々たる修正を加えていくことで、大きな代償を払って修正しなくて済むようにしていきましょう。
鍼灸治療はお薬や外科的手術とは違い、身体が本来もっている自然治癒力をたかめる治療法です。
治療概念は自然から組み立てられているため、人にも優しい治療法となるわけです。お薬のように副作用もありません。
自律神経は自然環境に沿って過ごせば、大して崩れないものです。
ですが、今の時代生活をしていくためにもお仕事をしなければなりません。
デスクワークの方は・・・・
・腰痛
・肩こり
・手足の冷、えむくみ
PCやスマホを使われる方は・・・・
・眼精疲労
・近視
・乱視
夜勤などがある方は・・・・
・うつ病
・自律神経失調症
・精神疾患
働くことによる身体の代償はいろいろですが、すべては身体のバランスが乱れることから起きています。
痛い場所だけの治療や慰安目的だけの治療ではなく、当院では自律神経を調整療法で根本から見直す治療が身体を健康にしていきます。
今から少しずつ体を見直していってみましょう。
1.主に朝は必ず朝日を浴びるように勧めています。
朝日を浴びることで人の体内時計はリセットされて夜に眠気がくるようになっています。
この体内時計こそ自律神経が大きく関与していますのです、朝日がその日のスタートに欠かせないことになります。
2.次にコップ一杯のお水を飲んでいただきます。
夜に汗により水分が抜けてしまったこともありますが、第一は内臓をゆっくり動かすのにちょうどいいからです。
内臓が動くことで副交感神経が動き出します。
朝はこれから行動していくため本来は交感神経を高めていきたいのですが、これは現代のストレス社会の人にお勧めしている方法です。
3.夜は、PCやスマホなどの目に刺激になるものは控えていただきます。
帰ったら家をなるべく暗くしてもらいます。暗い状況ですと身体がリラックスするためです。
4.なるべく睡眠三時間前に晩御飯を済ませていただきます。
空腹で睡眠することによりホルモンが上手くでて身体を修復してくれます。
これが一日の健康なリズムとなります。
これに時間が取れる方や余裕がでてきた方には、
毎朝のウォーキングをしてもらいます。
汗をかくぐらいのウォーキングで泌尿器が鍛えられます。
息が早くなるぐらいで呼吸器が鍛えられます。
さらに息切れするぐらいで筋骨系が鍛えられて、脳内からはドーパミンが出てきます。
時間としては40分がお勧めです。
40分以上ですと身体が疲れてしまい、40分以下ですと効果がでません。
当院の自律神経調整法とこの生活指導を行っていただくことで将来の健康を作っていきましょう。
症例
40代 男性
以前から不眠で悩まされていて、最近ひどくなってきた。疲れがひどく精神的にも落ち込みが激しくやる気が出ないうつ状態に陥ったため、2か月前から休職している。休職前に比べたら多少改善してきたが、まだ眠れないことが多い。平均睡眠時間は約4~5時間程度。
不眠の状態は入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒があり、それぞれ日によって繰り返す状態。
不眠の他に、うつ状態、手足の冷え、緊張性頭痛、胃腸の不調が見られる。
職業はプログラマーで、睡眠を削って仕事をすることが多く、時には徹夜することもある。
当院の施術
問診で詳しく話をお聞きした後、自律神経測定器で現在のストレス度や自律神経の状態を測定しました。
休職中のためか肉体的ストレスは正常値でしたが、精神的ストレスがやや高い状態でした。
自律神経は昼間にもかかわらず副交感神経の割合が高く、逆に交感神経がほとんど働いていない状態で、交感神経と副交感神経がそれぞれ逆転して働いてしまっている事が分かりました。
触診では、お身体全体の緊張が非常に強く常に力が入っている様な状態で、特に肩首の筋緊張が強く感じました。
まず仰向けで腹部や手足、頭部にあるリラックス効果、自律神経調節に効果が高い経穴に鍼やお灸で刺激をしました。
次にうつ伏せで、背部の経穴や首肩の硬結に刺鍼、また不眠に効果的な安眠穴にも鍼で刺激をしていきました。
経過
◇1回目◇
不眠は大きな変化はないが、施術後は身体がポカポカして気持ちよかった
◇2回目◇
以前より自然とリラックスできるようになってきて、身体の力みが減少
◇3回目◇
以前より入眠時間が早くなったような気がする
寝起きが楽に感じる
◇4回目◇
手足の冷えや胃腸の不調が気にならなくなってきた
中途覚醒が減ってきた
◇5回目◇
1週間の間で不眠が全くない日が4日あった
気分もすごく快適
◇6回目◇
考え事をしてしまうと寝つきが悪い日もあるが、それ以外は十分寝れている
◇7回目◇
平均睡眠時間が7時間まで改善
冷えや胃腸の調子も改善し、気分の落ち込みもなくなった
症例2
60代 女性
何年も前から自律神経の乱れで身体の色んなところに不調が起きている。沢山の病院や民間療法、食事や生活習慣を見直して多少の変化はあるが、すぐに元の不調状態に戻ってしまう。
今は頭痛と食いしばりが一番気になっている。身体のだるさや首肩コリは慢性化していて、一生変わらないと思っている。眠れない日も多く日中はやる気が出ない。今はパートで働く時間を短くしているが、子供の進学費等を考えるともっと働きたいが身体がついていかない。
数年前に家族関係の事で問題が起こったと同時に職場の繁忙期がかさなりうつ病になってから身体の調子がおかしくなった。
当院の治療
自立神経測定器で計測したところ、日中の時間帯でしたが、副交感神経がかなり優位の状態でした。このような方は活動する日中に身体がだるくなる、やる気がでない、逆に夜に脳が活性化して寝付けなくなる等の状態になりやすいです。
自律神経の乱れが大きく関係しているので当院の治療としては、自律神経を調節して頭痛、食いしばり、睡眠の改善からはじめることにしました。
治療経過
◇1回目◇
治療後さっきまであった頭痛がなくなった。
◇2~7回目◇
1回目にあった変化はなく、頭痛も治まらない。
◇8回目◇
治療後頭痛が治まった。
◇9回目◇
日常生活でも頭痛に悩まされる時間がかなり減った。
◇10~15回目◇
回数を重ねるごとに頭痛や食いしばりだけではなく、身体の気になっていただるさ等の悩みもなくなっていった。
◇16回目◇
来院の間隔をあけてメンテナンスとして通う。
ドライマウスとは、その名の通り口の中が乾いてしまうことで様々な不快な症状を引き起こしてしまい、生活の質が著しく低下してしまうこともあります。
ドライマウスでは唾液の分泌が低下してしまっています。唾液には、
があります。
唾液の分泌が低下してしまいますと、歯の病気や歯周病などにかかりやすくなってしまいますし、さらには口臭の原因や食べ物が飲み込みづらくなり食欲の低下などにもつながりかねません。
当院が施術するドライマウスの鍼灸治療では、3つのポイントに重視して行っております。
・自律神経の調整施術
自律神経とドライマウスに関係するのと疑問を持たれるかもしれませんが、実は唾液を分泌する唾液腺は自律神経である副交感神経と交感神経とに支配されており、唾液分泌が反射的に調節されています。
主に副交感神経刺激時にはサラサラとした唾液が分泌されて、交感神経刺激には主としてネバネバした唾液を分泌させます。
よく緊張した状態では、口の中がネバネバして乾くような状態となりますが、交感神経は身体が緊張時に働く神経ですのでその反応として口の中がネバネバするように感じるのです。
ドライマウスの原因は様々なものが挙げられますが、ストレスの一つの原因だと考えられており自律神経の状態も関係してくるものと考えられます。
当院では現在の副交感神経・交感神経の状態、どちらが優位に活動しているのかを把握した上でその方々に合わせた施術を行っていきます。
ドライマウスでご来院される方の多くは、副交感神経の活動が弱い方が多いので基本的に副交感神経の活動を高めるようなお灸でリラックスできる治療も行っていきます。
・首肩回りや手足のツボを刺激
自律神経の状態を整えるうえで首肩回りや背中の施術は特に重要となっています。脊柱の周りに自律神経節なども存在しており、背部の施術でも自律神経の状態を整えていきます。
当院のドライマウスの施術ではまずうつ伏せで背部や頸肩周りの施術を行ってから次に仰向けとなってお腹や手足さらに頬部を中心に施術を行います。
ドライマウスに関連するツボは頬部に多くあるため頬周りの施術は重要となってきますが、上肢にある合谷や下肢にある足三里や太谿といったツボもドライマウスに関連したツボであるためそれらも刺激していきます。
・頬部へのツボの刺激
頬部にある下関・頬車・地倉・廉泉などといったツボに鍼を刺して唾液分泌を促します。それらのツボに鍼を刺して電気を流す鍼通電治療をおこなうことで唾液分泌量が増加したという研究結果もあります。
当院ではこの3つのポイントを重点的に行うことでドライマウスの改善をはかっていきます。
鍼が初めてで少し抵抗があるや電気を流すのが怖いといった方もいらっしゃいますので最初は刺激量はご相談の上決めさせて頂いてなるべく患者様の身体に負担をかけさせないように努めておりますので、何なりとご相談下さい。
症例
50代 女性
シェーグレン症候群によるドライマウスに苦しんでいる。
普段から飴を舐めていないと口が乾いてしまい、食事の時は水が手放せない。
とくにパンやビスケットなど水分が少ない食べ物を食べると口や喉に張り付いてしまい非常に苦痛を感じる。
もともとストレスはあまり感じる方ではなかったが、ドライマウスの症状がストレスになりますます口の渇きがひどくなったような気がする。
趣味や湯船に浸かったりリラックスしている状態になると口の渇きは多少マシになる。
当院の施術
自律神経測定器で自律神経の状態を確認しました。
自律神経の状態は、交感神経の働きが過剰になっており副交感神経とのバランスが大きく乱れた状態でありました。
唾液は、ネバネバした粘液性唾液とサラサラした漿液性唾液があります。粘液性唾液がは交感神経によってコントロールしており、緊張したりストレスを感じることで交感神経が高まり粘液性唾液が多く分泌されます。粘液性の唾液が多くなると口がネバネバして乾いた状態になってしまうので、シェーグレン症候群に加え、自律神経の乱れがドライマウスの症状を増悪していることが考えられます。
施術内容は
①自律神経の調節
②首肩の筋緊張の緩和
③顎や耳の下の経穴に鍼通電を施す唾液腺への刺激
以上を中心に行いました。
施術間隔は週に1~2回。
経過
◇1回目◇
施術中に唾液が出てきた感覚があったが、大きくは変化がない。
◇2回目◇
施術後に唾液が滲み出てきた。その後の食事もいつもより楽に食べることができた。
◇3回目◇
食事中に水を飲む回数が減ってきた。
症例 2
60代 女性
2年前から口腔内の乾燥感を自覚し始め、特に夜間から朝方にかけての乾燥が強く、睡眠が妨げられることもあった。唾液の分泌が少なくなり、食事がしづらい、話しにくいといった症状も伴っていた。歯科医院で口腔乾燥症と診断され、保湿剤や人工唾液を処方されたが、一時的な効果しか得られず、根本的な改善を求めて鍼灸治療を希望された。
唾液の減少のため食事中の嚥下困難で水が常時必要になり、飲み物がないと飲み込めない。また、会話時にもすぐに口が乾いてしまう。
当院の施術
唾液の分泌は自律神経がコントロールしているため、自律神経を調節する施術をベースに、翳風(耳下腺の近くにあり、唾液分泌促進を期待)頬車( 顎関節や咬筋に関連し、唾液腺の活性化を促す。)廉泉(舌の動きや唾液分泌に関連するツボ。)といった経穴を電気鍼で刺激し唾液の分泌を促す施術を行いました。
◇1回目〜3回目◇
夜間の口渇感がわずかに軽減。日中の乾燥感も少し改善が見られた。
◇4回目〜6回目◇
夜間目が覚める回数が減少し、睡眠の質が向上。食事の際の嚥下も以前より楽になったと感じるようになった。
◇7回目〜10回目◇
口腔内の潤いが持続する時間が増え、保湿剤の使用頻度が減少した。目の乾燥感も軽減された。舌の乾燥も改善傾向が見られた。
◇11回目以降◇
症状は安定し、良好な状態を維持。現在も月に1〜2回のペースでメンテナンス治療を継続中。
日本における1997年の研究ではドライマウス・ドライアイが主症状となるシェーグレン症候群患者12例と健常成人群5例に対して顔面部へ鍼を刺して低周波鍼通電療法を10分間行い唾液分泌量および涙液分泌量にどのような影響を及ぼすか比較試験を行いました。報告では、唾液障害重症度によって差異は生じるが、低周波鍼通電療法で唾液及び涙液が増加したという結果が出ています。
別の1999年の研究でも口内感想を訴えるシェーグレン症候群の患者11例を含む32例に足して鍼治療の効果を検証した比較試験があります。その結果、鍼治療1カ月後で25例中18例(72%)の唾液分泌量が著しく増加して、6カ月後では23例中17例(74%)の患者に分泌量の増加が見られました。
これらの結果から鍼刺激による唾液分泌量や涙液分泌量の増加についてはカルシトニンなどの血管拡張物質の作用やアセチルコリンの関与によって唾液腺血管の拡張さらに神経ペプチドの活性化などによって分泌量が増加したと考えられています。
※参考文献
『鍼灸臨床 最新科学』 医歯薬出版株式会社
ドライマウスの原因は様々なものが挙げられます。最近口がよく乾くと言って放置しておくと大変なこと病気が隠れている場合もありますので一度内科などを受診してしっかりと検査することをお勧めします。
ドライマウスの検査から糖尿病やシェーグレン症候群などの自己免疫疾患が分かる場合もあります。
他にもドライマウスの原因となるものにストレスからくる自律神経の状態が良くないことなどや咀嚼時間が短いなども挙げられます。
よく噛むことで唾液は分泌されます。しかし、食生活の変化で近年ではよく噛まない人が増えていると言います。咀嚼は唾液の分泌を促すばかりでなく唾液腺自体が衰えていくことでますます唾液の分泌量が低下してしまうのです。
ドライマウスチェックシートに当てはまりお困りの方はお気軽にお問い合わせください。
眼精疲労の鍼灸治療はWHO(世界保健機構)に適応疾患として定義されています。
また眼精疲労に対する鍼灸治療の有効性は、臨床研究でも明らかになっています。
明治国際医療大学の研究
『鍼治療による眼精疲労および眼精疲労軽減効果』
研究では、日ごろから目の疲れを感じている96名(平均年齢23歳)を対象に行われ、攅竹や太陽などの目のツボや合谷や手三里などの手のツボを使って様々な鍼の手技を用いました。ほとんどの被験者でVAS(Visual Analogue Scale)の改善がみられたとのことです。
1.まずはしっかり問診します。
目の疲労ばかりでなく、体の不調を全てお教えください。治療効果の向上に繋がります。
2.問診をした上で自律神経測定器で自律神経の状態を計測していきます。
3.まずはうつ伏せで首肩こりや背部兪穴の目に関するツボを用いて施術していきます。
首肩の筋緊張を緩和させることで目にも栄養ある血液が行き渡りやすくなります。
5.次に仰向けとなり目の周りの施術と自律神経調整施術に入ります。
当院では、目の周りに打つ鍼は、体打つ鍼よりも細い鍼を使用しており、美容鍼で使われるような刺激がソフトな鍼を使用しております。また鍼を刺したうえで濡れタオルに包んだ電子温灸器で目の周りを温めていきます。
鍼の刺激+電気温灸器の心地よい刺激で目の周りの筋緊張の緩和、血流改善につながります。ここでほとんどの方が気持ちよく眠ってしまうほどです。
顔に針を刺されるのがどうしても苦手という方もご安心ください。そういった方の場合はお灸で対応することも可能です。顔に直接お灸をのせて火をつけるのですが焼ききる前に火を消すため火傷の心配も跡がついてしまう心配もありません
。
特にお腹を電子温灸器で心地よく温めることにより、体をリラックス状態にすることで自律神経を整えていきます。
当院の眼精疲労に対する施術は、第一に目の周辺の経穴にハリを刺して刺激することにより目の血行状態をよくします。目に刺すというものではなく、目周囲にハリを刺します。顔に刺されるのが怖いという方は、お灸で対応致します。お灸は、痕を残さず心地よい温かさの刺激です。目の奥の痛みなど痛みに対しては鍼通電療法を用いて鎮痛効果をねらって施術していく場合もございます。
また眼精疲労は五臓六腑の肝に深く関係しているので肝に関する経穴を用いたり、東洋医学の診断方法に基づき全身の調整治療を行います。東洋医学の特徴に全身を診て、状態を把握した上で施術を行うというものがあります。
眼精疲労は、目ばかりでなくうつや睡眠障害など自律神経系の疾患も患っている場合が少なくありません。そこで当院では、自律神経測定器を用いて自律神経の状態を知った上で施術致します。自律神経の状態を把握して当院独自の自律神経調整療法を行うことで、他にはない施術効果が期待できるのです。
中医学では五臓六腑の肝は目に開竅するといわれており、眼の疾患は肝の機能の障害が深く影響していると考えられています。
肝血が不足してしまうと視覚の異常や運動系の異常などがみられます。そのほか肝は運動神経系の調節に関係があると考えられています。
眼精疲労は、上記の筋性眼精疲労や眼のピントを合わせる働きのある毛様体筋の運動機能が低下していると考えられ、そのことからも眼精疲労は肝の機能との関係が深いことがわかります。
また、肝は精神情緒の安定、自律神経系を介した機能調節もおこなっており、それらの機能低下は上記の神経性眼精疲労を引き起こすと考えられます。
40代 女性
主にパソコンでの作業がお仕事で一日10時間以上、パソコン画面を見るという生活を送っていた。普段から目の疲れや乾き、首肩こりを感じていたが、たまにマッサージなどでほぐしてもらうことで症状は軽減できていた。
しかし、ここ一週間前程から仕事が忙しくなり、目や体の症状が強く出るようになってしまった。マッサージを受けても終わった直後は良いが、一日経つともうつらくてなかなか改善されないということで当院にご来院されました。当院ご来院時には、まぶたが重く感じたり、眉間辺りがパソコン画面を見ていると痛くなり、仕事にも支障をきたすほどとなってしまっていた。
当院の治療
睡眠不足や朝すっきりと起きれることが少ない・日中体がだる重くことなども問診時にわかったので、自律神経測定器で自律神経の状態を計測した上で治療を行ないました。自律神経測定器の結果、交感神経の活動が高く、自律神経のバランスが悪かったため仰向け治療にて自律神経のバランスを整える施術を行い、うつ伏せ治療で首や肩の筋緊張を取り除き、最後に目の周りを鍼灸施術で刺激していきました。
◇1回目◇
治療後少し首や肩に重だるさが残ったが、夜しっかりと眠れることができて翌朝体がすっきりとした。目の症状も朝は非常に楽だった。しかし、仕事をしていて夕方ごろからは目の疲れや痛みを少し感じた。
◇2回目◇
鍼灸治療によって首肩・目の周りがとても軽くなったと感じた。仕事のほうもだいぶ落ち着いてきて目の疲れも感じにくくなってきた。
◇3回目◇
今週は仕事がとても忙しく目の症状が気になり始めてしまった。治療後は軽快。
◇4回目◇
症状は軽減されたがまだ気になる
◇5回目◇
パソコン作業をしても目の疲れをほとんど感じなくなった。目が疲れる前に遠くを見るなどして目の筋肉を休めることも日常的な疲れ目予防として行っていただいた。
症例②
50代男性
10年以上前から目の疲れを感じていた。主にパソコン仕事なので目の疲れがひどくなってくると目の奥が痛くこってくる感じで目も動かしづらくなるとのこと。さらに進行すると首のこりも強く出てきて仕事にも支障をきたしていた。症状がひどく出るとマッサージなどに通って痛みをとっていたが、2~3日するとまた症状が戻るという状態を繰り返していた。
当院にご来院される2か月程前から目の奥に急激な痛みを感じるようになり、病院で検査を受けるも原因はわからなかった。
当院の治療
目の症状の他にも首こり・手の痺れも感じることがあったとのこと。目の周りの施術の他にも首肩の筋緊張をほぐす施術をしっかり行っていきました。また、天気が悪くなるとめまいや軽い動悸を感じることもあり、自律神経の乱れも考えられるので測定器で検査してから施術に入りました。
◇1回目◇
治療後、首肩がすっきりしていつもより深い睡眠がとれたような気がしたとのこと
◇2回目◇
以前は仕事をしていない時でも体に力が入って目が疲れていると感じることがあったが、最近はそれがなく仕事をしていないと目の疲れを感じにくくなった。仕事中は依然として疲れる
◇3回目◇
目の動かしづらさがとれてきて目が動かしやすくなってきた
◇4~6回目◇
全体的には身体の調子が良くなっている気がするが、そこまで変化が見られなかったとのこと
◇7回目◇
仕事で長い時間パソコン画面を見ていて疲れを感じにくくなった。目の奥の痛みもあまり感じなくなったが、たまに仕事中に痛くなる時あり
◇8回目◇
出張で治療間隔が少し空いた。目・首肩の症状は当院に来る前より断然良いとのことだが、少し戻ってしまった感じとのこと
◇9回目◇
前回の久しぶりの治療でだいぶ症状がよくなったとのこと。目の疲れ・痛み・首肩こりをあまり感じなくなったとのこと
◇10回目以降◇
少しずつ治療間隔を延ばしながら、身体のメンテナンスを含め施術している
症例③
20代女性
IT関係の仕事についてパソコンを見て仕事をする時間が増えてきた。以前よりスマホやパソコンの画面を見る機会は比較的多かったが、就職するとみる時間が倍以上となり、目の疲れを感じるようになってきた。就職して3年ほど経って視力の低下に気づいた。以前は視力左右とも1.2。急激に視力が低下したと感じて眼鏡を作ろうと眼鏡屋にいって視力を測ったところ0.7までに低下していた。常に眼鏡はかけず、車の運転などで眼鏡をかけていたところ、さらに目の疲れを感じるようになってしまった。
目の疲れがひどいときは、首肩こり・頭痛を感じて画面を見るのも次第につらくなっていった。簡易マッサージなどで何とか過ごしていたが我慢できなくなり、当院にご来院された。
治療
触診の結果、頸肩の筋緊張が強く、自律神経測定器の結果もよくありませんでした。全体の調子も整えつつ、頸肩と目の周りを中心に施術していきました。
◇1回目◇
施術後、体の疲れがどっと出てきた感じで帰ったら深い睡眠がとれた。目の調子も少し良い感じ
◇2回目◇
施術後は頸肩の調子が改善。しかし2~3日すると調子が戻ってしまう
◇3回目◇
以前は1時間もするとパソコン画面を見ているとつらくなってきていたが、1時間経ってもつらくならくなってきた
◇4回目◇
視界がくっきりとして普段あまり眼鏡をかけなくてもよくなってきた。
◇5回目◇
仕事後は少し首肩こりや目の疲れを感じるが仕事中は全く感じなくなった。
症例③
30代男性
二年ほど前から急に目の疲れやショボショボ感を感じるようになった。市販の目薬をさしていたが、なかなか改善されずに過ごしていた。仕事でパソコンを5~6時間ほど使うが、20代の頃もそれ以上に目を酷使していたように思うが、30歳後半となると目の疲れや身体の疲れが取れにくくなったように感じたとのこと。
最近はまぶたも重たくなってきているように感じて目の疲れが酷い時は目を閉じている方が楽に感じる。首肩こりの症状も出てきて、パソコン作業を30分ほどしているとすぐにつらくなってくる。睡眠は良好。運動習慣も週に2~3回程はランニングをしている。
治療
◇1回目◇
目のショボショボ感は少し楽になったとの事。夕方になると目の疲れや身体の疲れは感じやすい
◇2回目◇
目の疲れやショボショボ感はつらい時の半分ほどに軽減。
◇3回目◇
パソコン作業を1時間ほぼしていても首肩こり・目のつらさは感じなくなってきた。
◇4回目◇
仕事の終わりごろでもまぶたの重たさを感じない。目が開きやすくなった
◇5回目以降◇
3~4週間に1回のペースで来院。仕事をしているとどうしても目の疲れや首肩こりを感じるのでその緩和のために施術を受けられている。
症例④
20代 女性
在宅のみで働いているため仕事中は常に画面を見ている。机の上には画面が3つあり、時にはスマホとタブレット端末も使用することがあるので、多いと5つの液晶画面に囲まれながら1日作業している。
そのせいか、常に眼が痛くなっていてしまい、眩しい光や長時間の作業でより悪化するようになった。今までは眼の周りを温めたり、自分でマッサージすれば楽になったのだが今回は全く良くならない。
また、座り仕事と運動不足も重なって首こり、肩こり、腰痛が慢性的になっていて足のむくみも酷い。
鍼や痛いことは怖いのでなるべく優しめにお願いしたい。
当院の治療
触診したところ首、肩、背中、腰の上半身がかなり固くなっていました。なかでも、首から肩にかけては筋肉の緊張が酷く、かなり辛そうなお身体でした。眼の周りの筋肉だけではなく、眼の筋肉と繋がっている側頭筋や顎筋も固くなっていました。
全体的に疲労と緊張状態が慢性化していましたので当院の治療としては全身の血流を
良くして、筋肉を緩める治療と自律神経を調節することで緊張状態の
改善を行いました。
血流が悪いためか手足が冷え性とのことでしたのでお灸も使用していきました。
治療経過
◇1回目◇
思ったより痛くなかった。変化は分からない。
◇2~4回目◇
変化なし
◇5回目◇
眩しい光を見た時の眼の痛みが少しだが軽くなっていた。
◇6~10回目◇
変化なし、痛みは軽くなったがそれ以上良くも悪くもならない。
◇11回目◇
また少しだけ痛みが軽くなった。作業できる時間が長くなって嬉しい。
◇12~15回目◇
回数を重ねるごとに痛みが軽くなった。今後間隔を空けてメンテナンスで通う。
パソコンやスマホなど目を酷使する機会の多い現代では、目の血流低下や筋肉の疲労により目の老化現象が起きやすくなっています。また目の疲労・眼精疲労は、目の老化現象である白内障や緑内障、飛蚊症などにかかりすくなってしまいます。
目の使い過ぎによりカメラのレンズの役割のある水晶体の弾力性が失われたり、水晶体の厚さを調節する毛様体筋の疲労がおこってしまいます。するとピントを合わることに時間がかかったり、近くのものにピントを合わすことができなくなる老眼現象へとつながってしまうのです。
まずは、目のアンチエイジングとしてこの毛様体筋の疲労をとること・水晶体の弾力性を保つことが重要となってきます。
近くの物を見続けていると毛様体筋は緊張しっぱなしの状態となり疲労していきます。パソコン作業の合間に遠くに視点を合わせることで毛様体筋の緊張をとってあげることも重要です。
また、10分間ほどのまとまった休憩を取り下記のようなトレーニングを行ってみてください。
Q.目に鍼を刺すのですか?
A.
眼球自体に鍼を刺すことはしません。また眼窩内に鍼を刺入する方法もありますが、眼球を傷つけて炎症を起こす危険性もあるので当院では行っておりません。しかし、目の周りに鍼灸施術を行うことにより眼窩内の施術と同じような効果が得られます。
Q.コンタクトはつけたままで大丈夫ですか?
A.
眼球自体には鍼を刺入することはありませんのでコンタクトレンズをつけたままでも大丈夫です。まぶたを閉じたままでまぶたの上から温めるお灸をすることもありますが、強く抑えたりすることもありません。
Q.治療の頻度はどれくらいですか?
A.
症状の強さや患っている期間によってもかわってきます。基本的に3か月以上の慢性的な症状となってしまっている場合には治療期間も長くなり、1週間に1度程度の治療間隔をお勧めしています。逆にここ1,2週間の目の疲れなどの場合は2~3回程度の治療を3~4日おきの頻度で治療させていただくことをお勧めしています。
Q.効果はどれくらい見込めますか?
A.
個人差があります。2,3回程度の治療でパソコンなどのデスクワークで目が疲れなくなったという方や2か月の治療でようやく効果が見られるようになってきたという方もいらっしゃいます。日常生活での行動も大切になってきます。目を休めずに酷使ばかりしているとやはり目は疲れてきてしまいます。治療と並行して上記の生活上での注意点を実践してください。
清水大地
資格
はり師
きゅう師
2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む
2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院
うつ病は、しばしば『心の風』などと呼ばれるため、人間性の問題のように勘違いされますが、『心の弱さ』や『気持ちの問題』などで起こる病気ではありません。
うつ病は、脳内の神経伝達物質の機能異常によって起こる病気であり適切な治療が必要になります。
そのため、精神論や根性論といったものでどうにかなるものでもないのです。
人はうつ病になるとなにをしても楽しめないといった精神状態になり、一日中気分が強く落ち込み、食欲不振、不眠、疲れやすい、身体がだるいなどの身体症状が現れます。
ひどくなると日常生活にも支障をきたすため、治療が必要な病気で、気分障害のひとつになります。
うつ病のきっかけに最もなりやすいのは『環境要因』が深く関係しています。
家族や親しい人など大切な人の死や離別、仕事や財産、健康などの大切なものを失う事や、人間関係のトラブル、家庭内のトラブル、職場や家庭での変化などが要因となります。
また最近では、ペットが亡くなりペットロスからうつ病になるケースも少なくありません。
様々なストレスにより人は誰でも、『どうも気分がすぐれない、やる気ぐ起きない』などと言うことはありますが、そうした状態はほとんどの場合、時間の経過やちょっとしたきっかけで回復していきます。
ところがうつ病の場合は、憂うつな気分が長く続き、いつもイライラや不安を感じ、何をするにもやる気になれず、何もかもどうにでも良くなり、死んでしまいたいと考えるようになったりもします。
中年以降は、初老期から老年期にかけては『うつ病になりやすい因子』が増えてくる時期と言われています。
原因のひとつは体調の変化によるものです。つまり、さまざまな病気にかかりそれが慢性化しやすいといったことが考えられます。
年を重ねるごとに疲れやすくなったり、疲れがなかなか取れなかったり、また物忘れや物覚えが悪くなったりしますが、そうしたことが以前との違いを実感してしまい、高齢者のうつ病の引き金になります。実際に身体のあちらこちらに不調が生じるようになるのもこの時期です。
さらには、高齢者になると、仕事を退職したり、子どもの独立や配偶者や親しい人の死別などにより、より大きな喪失感に襲われることになり、こうした大きな悲しみや寂しさからうつ病になることもあります。
こうした高齢者のうつ病は、『老人性うつ病』と呼ばれます。
老人性うつ病の特徴は、多くの場合、生きがいや興味の消失、漠然とした不安感や焦燥感などが主な症状です。
また、これらの精神症状より、不眠(過眠も含む)や、食欲不振(過食も含む)、めまい、極度の疲労感などの身体症状を強く訴える場合もあります。
うつ病患者では脳内の神経伝達物質である、セロトニンやノルアドレナリンの量が減少し情報伝達がスムーズに行われていないことが分かっています。
つまり、うつ病は脳内の神経伝達物質の働きぐ悪くなっていることから起こる疾患と言うことになります。
また、高齢者に限らず、うつ病症状は朝や午前中に酷く現れ、午後から夕方にかけて改善していくことが多く見られます。
認知症の場合は、発症のきっかけとなる出来事が分かりづらく、気がついたら進行していたと行く事も少なくありません。それほどゆっくりと進行していき、初期症状としては、『性格の変化や記憶障害』が主症状となります。
一日のなかで調子の波は少なく、人によっては攻撃的になることもあります。
認知症の場合、記憶障害が目立つようになり周囲が気づくことも多いですが、老人性うつ病の場合でも記憶障害は起こることがあります。しかし大きな違いは、老人性うつ病の場合は記憶障害があることに自覚があり、自ら訴える事ができます。認知症の場合は、忘れているという自覚がなく、指摘されると取り繕ってカバーしようとする傾向にあります。
老人性のうつの治療は、薬物療法、精神療法、環境調整の3つを軸として治療を行います。
薬物療法
老人性うつに限らず、その人に合った抗うつ剤などが処方され経過をみます。しかし、高齢者の場合には他の服用中の薬との相性もあるため、人によっては他の治療法で進めていくことも多いです。
精神療法
医療従事者が行うカウンセリングを通して改善を目指す方法で、薬物療法と併用して行われることもあります。
カウンセリングの注意点としては、本人の訴えることを否定しない、励まさないなどです。人によって適した関わり方は異なるため、家族や周囲の人の接し方などについては、医師のアドバイスをもらった上で行うと安心です。
環境調整
1人でいる時間が多い場合や孤独感の中にいる方は「人との関わりの時間を増やす」「体を動かす機会を作る」「外出することで気持ちを外に向ける」など、他者や他のものとの関わりをつくることが大切です。
老人性うつ病の多くは心身にかかるストレスが原因と考えられています。
人はストレスを感じたり、過労が続くと、自律神経のバランスがくずれてしまい、自律神経の乱れから、倦怠感や動悸、不眠、めまいなど様々な症状が現れ、これらの症状はうつ病を悪化させてしまう要因にもなります。
そのため、当院では自律神経測定器を用いて自律神経の状態を測定して治療します。うつ病の方の場合、自律神経の状態もその日によってかなり変化していきます。自律神経測定でこまめに測定して、現在の自律神経の状態を把握する事は、うつ病治療においてとても重要です。
そして測定結果を元に、お一人お一人に合ったオーダーメイドの治療をします。また、東洋医学の治療法と自律神経療法を組み合わせることでより治療効果を高めることができます。
鍼灸治療は自律神経を整えるのにとても優れた治療法です。
自律神経を整える経穴やストレス解消の特効穴を用いて、脳内の伝達物質(ホルモン分泌)に働きかけるのと同時に、心身の負担を軽減させ、症状改善を目指します。
また、自律神経のバランスを整える事で身体の過緊張を緩和し、血行を促進して症状を改善し、再発や悪化を防ぎます。
老人性うつ病の症状でお悩みの方は、東京α鍼灸院へお越しください。
まぶたやまつ毛の根元付近、おもに目頭や目尻に炎症が起こり、皮膚が赤く腫れたりただれて、発疹ができたりします。
細菌やウイルスによる感染性と、かぶれやアレルギー反応などの非感染性の2種類に分かれ、原因がウイルスなどの感染性のものは痛みを感じ、アレルギー性の非感染性のものは痒みを感じます。また、かゆみが強いため、お子さんや目を触る癖がある方は自分でかいたり触ったりしてしまい、さらに炎症を強めることが多いです。そしてかいてしまうと、ヒリヒリとした痛みを生じます。
また、光に敏感になり、目の中に異物感を感じたり、重症化して炎症の範囲が広がってしまうと、逆さまつげ(まつ毛が目のほうに向かって生える病気)になりまつげが目を傷つけて痛みを生じたり、まつげ抜け落ちる、まつ毛の脱毛が起こります。
治療法としては、感染性の場合は、原因菌やウイルスに対する抗生物質や抗ウイルス薬による治療を行い、点眼や眼軟こうを使用します。非感染性のアレルギー性の場合には、ステロイドの眼軟こうを用いて、炎症を鎮め、アレルギーの原因物質を避け、取り除く事が第一に大切になってきます。また、痒みなどの症状が強い場合は、抗ヒスタミン剤を内服する場合もあります。感染性と非感染性のどちらにおいても、患部やその周辺を清潔に保つことがとても重要になります。
病院での検査・診断
視診や細菌検査で原因菌を調べ、パッチテストによるアレルギー反応をみて原因の特定を行います。
予防法
眼瞼炎を繰り返し発症する人の多くは、汚い手で目をこすったり無意識にまぶたや目の周辺に触る人が多いと考えられています。そのため、日頃から手洗いをしっかりと行い、必要以上に目元に触れないよう心がけることが大切です。
また、コンタクトレンズの着脱時や、付けまつげ、アイメイク時に清潔に保つことも重要になります。
東洋医学では、五臓六腑の肝が目と深く関係すると考えます。そして肝は目に開竅すると言われているので、目の疾患は肝の機能障害が深く影響していると考えられています。そのため、目の症状には肝の機能を良くする事が大切です。
また、肝はストレスに弱い性質を持ちます。これは自律神経との関係も深いと考えられ、肝の機能を高めるように治療することが重要になります。
【肝陰虚】・【肝陽上亢】
過度な緊張や疲労、ストレスを抱えると肝陽が上り熱証がみられます。
過度なストレスや疲労により肝の陰陽のバランスが崩れ、肝の陽気の過亢進がおこり、その後次第に陰液を消耗して肝陽が頭の方に上がっていきます。陰液が不足してしまい、肝陽を抑える事ができないので肝陽が上ってしまい、目の炎症や充血を起こすと考えられているからです。
症状としては、顔面部や頭部に症状が現れやすく目の充血、炎症、など目の疾患とほてり、めまい、ふらつき、高血圧、頭痛、自律神経失調症などがあります。
症例 1
50代 男性
緑内障のため点眼薬を20年ほど使用している。眼圧は安定しているが、点眼薬の副作用により眼瞼縁炎が右目下のまぶたの縁にある。かゆみや痛みは感じないが、見た目が気になっている。
施術
緑内障の点眼薬では、眼瞼縁炎の副作用がでることがよくあります。
眼の循環改善や炎症を抑えることを目的に、目の周りのツボに鍼通電刺激を加えていきました。
身体の免疫力や治癒力を上げるため、全身的な自律神経施術も同時に行いました。
治療経過
治療頻度は1週間に1回。
初回では赤くただれていたところが、治療を重ねるごとに治っていきました。10回目の治療が過ぎたころには炎症はだいぶ治まり、ただれが無くなり、赤みが薄っすら残る程度にまでなりました。
緑内障の進行予防のため、通院中。
当院の眼瞼縁炎に対する施術目的は、第一に目の周辺のツボに鍼やお灸の刺激を与え、抗炎症作用を促し自然治癒力を促進します。
また、眼瞼縁炎は五臓六腑の「肝」に深く関係しているので、肝に関する経穴を用いて肝血を補うことや「肝気」の巡りをよくします。また肝の陽気が過亢進して頭の方へのぼっていくことで眼瞼縁炎の症状を起こしているとも考えられるので肝の陽気を抑え、なおかつ下げる治療もする必要があります。風熱の邪気によって引き起こされる場合はそれらを体外に出す施術が必要になります。
そして、眼瞼縁炎は、アレルギーや細菌、ウイルスなどによる感染が原因と考えられることが多く、根本に免疫力の低下や自律神経の乱れがあり、それが原因となり起こる場合もあります。そのため、当院では、自律神経の状態を把握した上で施術させていただき、全身の自律神経のバランスも調整します。
自律神経は免疫力にも深く関係しており、疲労の蓄積や過度なストレス、生活習慣の乱れなどからバランスが崩れると免疫力が低下し、細菌やウイルスに感染しやすくなります。また、自律神経は全身の血行や皮脂分泌の調節にも関わっている為、自律神経を整えることはとても大切になっていきます。
そして首や肩周りには眼周辺に注ぐ血管や眼の症状に効くツボがあるため、首肩周辺の筋緊張は血液循環を妨げ影響を与えるため、首肩の治療も行います。そして、眼瞼縁炎の治療に対してお灸治療も用います。目の周りにお灸をいたしますが、痕などは残らず心地よいお灸を施しますのでご安心ください。
身体の免疫力が落ちていない状態であれば目に細菌やウイルスが触れても感染する可能性は低くなります。しかし、高齢者や他の治療を行っていて免疫力が低下している方などは感染しやすい状態になりますので、注意が必要です。
バランスのとれた食事、良質な睡眠、適度な運動が生活習慣を整え免疫力の向上に繋がるのでとても大切です。
自律神経は、無意識下で働く神経です。中枢は脳にありストレスの影響を受けやすいため乱れる原因は様々です。
当院では、自律神経測定器で血管の状態や自律神経の交感神経と副交感神経のバランス、疲労度、ストレス度などを測定をし、お身体の状態を診ていきます。このデータを元にその方その方に合ったオーダーメイドの治療を行います。
血管は自律神経の作用を受けるため、自律神経を整える事は全身だけでなく眼周辺の血液循環も良くなると考えます。また、自律神経を整えることで、自然治癒力を最大限に得ることができるので自律神経治療はとても重要です。
自律神経のバランスを整える事で、筋肉の緊張を緩和し、血行を促進して症状を改善し、再発や悪化を防いでくれます。
眼瞼縁炎やただれ目など目の症状でお悩みの方は、東京α鍼灸院へお越しください。
名前のとおり食事後に急激に血圧が下がる症状のことで、食事性低血圧と呼ばれることもあります。
また、人によってはめまいなどの症状が出ることもあります。
食後低血圧の症状として典型的なものは、めまいやフラつき、人によっては強い立ちくらみを起こし、そのまま気を失うこともあります。高齢者の場合、フラつきや立ちくらみなど気を失った際に転倒をして、骨折や大怪我をしてしまうこともあるので注意が必要です。
また最近では、食後低血圧が脳卒中や心筋梗塞の引き金になる可能性も指摘されており、そのため、疑いのある場合には早めの対応が大切です。
血圧の低下が起こりやすい時間帯は、個人差はありますが、食後30分から2時間の間で、収縮期血圧(血圧の上の方)に20mmHg以上の低下がみられます。その後は次第に通常の血圧に戻るため、めまいやフラつきが食後低血圧によるものだと気づかない方も少なくありません。
食事をすると、消化・吸収のために大量の血液が腸の近くに集まります。そのままだと心臓の血液量が減り、血圧は低下しますが、急激な低下は危険なので、私たちの体には心拍を早めたり血管を収縮させるなどの方法で、血圧を維持するセーフティー機能が備わっています。これによって脳への血流も維持されているので、健康な状態では食後にめまいなどは起こりません。
ところが加齢や病気などにより、体内の代謝をコントロールする自律神経などがスムーズに働かなくなることがあります。すると食後の血圧を維持するセーフティー機能がうまく作用しなくなり、急激な血圧低下が起こりやすくなるのです。一般的に食後低血圧は高齢者に多く見られますが、高血圧の方や糖尿病に伴う神経障害の方、パーキンソン病などの病気のある方、その他の自律神経失調等のある方などでみられることが多いです。
また、高血圧の治療のために食前に降圧薬を飲んでいる方も食後低血圧が起こりやすい傾向が見られます。
血圧計に表示される『最高血圧』とは、心臓が血液を送り出すために、心臓の筋肉をギュッと収縮させた時の圧力のことで、収縮期血圧、最大血圧、最高血圧とも言われます。
一方で、『最低血圧』とは、心臓の筋肉が最も広がった時の圧力のことで、拡張期血圧、最小血圧、最低血圧とも言われます。
この『最高血圧』と『最低血圧』を測ることで血圧の正常値に当てはまっているかを把握することができます。
家庭血圧の正常値は、最高血圧が135mmHg未満、最低血圧が85mmHg未満です。
また、診察室血圧の正常値は、最高血圧が140mmHg未満、最低血圧が90mmHg未満です。
1、食べ過ぎない。
食べ過ぎや炭水化物を摂り過ぎると、食後低血圧を起こしやすくなります。そのため炭水化物は、ご飯、おこわ、麺類、パン類などのほか、砂糖をたくさん使った食品にも多く含まれるので、こうした食品を食べすぎないことが大切です。
2、ゆっくり食べる。
早く食べるとそれだけ腸に血液が溜まりやすく、食後低血圧を起こしやすくなります。しっかり咀嚼してゆっくり時間をかけて食べるように心がけましょう。
3、カフェインを取る。
カフェインには血管を収縮させて、食後低血圧を予防する効果があります。コーヒーや緑茶などを食前食後に飲んでみましょう。ただし、夕食後にカフェインを摂りすぎると、人によっては眠れなくなることもあるので朝食昼食で試してみてください。
4、食後にしっかり休息をとる。
食事の後にすぐに動こうとすると、めまいなどを起こすことがあります。食後低血圧の疑いがある方は、食後1時間以上はゆっくりと休息をとりましょう。
その他にも、アルコールの摂取を控えたり、食事と一緒に飲水も心がけるなど、まずは食事の見直しから行っていきます。
食後低血圧は、加齢や病気などや自律神経の失調などによって、体内の代謝をコントロールする自律神経機能などがスムーズに働かなくなることが要因として考えられています。
その為、まずは自律神経を整えていく事がとても大切になってきます。
人は、ストレスを感じたり過労や不規則な生活が続くと、自律神経のバランスが崩れてしまいます。自律神経の乱れから、不眠や動悸、倦怠感、体内代謝の低下、めまいや胸部の息苦しさなど様々な症状が現れ、これらの症状は食後低血圧の症状を悪化させてしまう要因にもなります。
そのため、当院では自律神経測定器を用いて自律神経の状態を測定して治療します。そして測定結果を元に、お一人お一人に合ったオーダーメイドの治療をします。また、東洋医学の治療法と自律神経療法を組み合わせることで、より治療効果を高めることができます。
鍼灸治療は自律神経を整えるのにとても優れた治療法です。自律神経を整える経穴やストレス解消の特効穴を用いて、心身の負担を軽減させて自律神経を整え、症状改善を目指します。
また、自律神経のバランスを整える事で身体の過緊張を緩和し、血行を促進して症状を改善し、症状の悪化や再発を防ぎます。
食後低血圧の症状でお悩みの方は、東京α鍼灸院へお越しください。
へバーデン結節とは指の第一関節(DIP関節)が変形し曲がってしまう疾患で、変形性関症の一種です。第一関節の背側の中央の伸筋腱付着部を挟むように2つのコブ(結節)が出来るのが特徴です。
すべての人が強い変形になるとは限らず色々な程度の変形があります。発症は30歳を過ぎたころから多くなり、年齢とともに増加します。痛みや変形の強い方は女性に多いです。
第一関節の腫れ、変形、関節の曲がりにくさなどの症状が現れます。ズキズキとした痛みを伴うことが多く、痛みは安静時の痛み、夜寝ているときの痛み、物をつまむ動作の痛みなどがあります。
また、関節に水が溜まるとその付近に水膨れのようなものができることがあり、ミューカシストと呼ばれています。潰れたり化膿することもあり注意が必要です。
へバーデン結節の直接の原因は不明です。しかし、病気の性質から変形性関節症の一種であると考えられているため、加齢や使い過ぎが原因となっていると考えられています。また、最近では女性ホルモンとの関連が指摘されています。
指の第一関節には他の関節同様軟骨が存在し骨を守っていますが、年齢とともに軟骨が擦り減り骨と骨との隙間が狭くなり、骨同士が擦れあうことで骨の新たな隆起が生じ、結節ができます。また、骨の変形と共に炎症が生じ痛みが生じます。
へバーデン結節のリスク因子として年齢(特に40歳以降)、家族歴、肥満、痛風、関節への負担などが挙げられます。
※女性ホルモンの働き
女性ホルモンの一つであるエストロゲンは、骨、関節、靭帯、皮膚、血管などに作用し全身を守る役割を果たしています。
エストロゲンの分泌が減少すると手指の関節や関節を包む膜、腱、腱を包む腱鞘などがダメージを受けやすくなり、しびれやこわばり、炎症による腫れや痛みの原因になるといわれています。そのため更年期以降や女性ホルモンのバランスが崩れる妊娠中、産後などは関節などのトラブルが起こりやすいといわれています。
外見上の第一関節の結節性隆起やゆがみ、痛み症状でも診断できますが、レントゲン検査が診断にとって有効です。
関節間隙が狭小化していることで診断します。一般的な治療として保存療法としては、安静(固定も含む)や消炎鎮痛薬、局所のテーピングなどがあります。急性期では、少量の関節内ステロイド注射も有効です。
保存療法で痛みが改善しない場合や、変形がひどくなり日常生活に支障をきたす場合は手術療法が選択されます。手術法には結節を切除するものや関節を固定する方法が行われます。
中医学では筋、関節などの疼痛、腫脹、しびれなどを主症状とする病証を「痺証(ひしょう)」と呼びます。
痺証は四肢経絡が風邪、寒邪、湿邪、熱邪などの身体の外部からの因子に気血の運行が妨げられて起こると考えられています。
痺証の代表的な種類
・痛痺(寒痺)
寒邪が強い痺証で温めると良くなり、冷やすと悪化する。熱感や赤みが無く痛みが強い特徴があります。
・行痺(風痺)
風邪が一番強い痺証で風邪の性質である遊走性があり、痛いところが変わる遊走痛、冷風に当たると悪化する特徴があります。
・着痺(湿痺)
湿邪が強い痺証で、局所の腫脹、重だるさ、固定痛、雨天での痛みの増加、飲酒での悪化などが特徴です。
・熱痺
関節や筋肉が赤く腫れ熱感を持ちます。発熱、口喝、患部を冷やすと気持ちが良いなどの特徴的な症状が見られます。熱がこもっているため熱を消そうと体が冷たい物を欲します。全般的に熱をイメージする症状が多いことからこの名前が付けられています。リウマチなどの膠原病の活動期によく現れる病証です。
また、痺証は血虚、瘀血(おけつ)腎虚を伴うことが多く、血虚や瘀血は気虚から進展して現れると考えられています。
東洋医学では「肝は筋を主り、腎は骨を主る」との言葉があります。そのため五臓六腑の肝や腎の働きが弱れば筋や骨にトラブルが起こりやすくなるのです。また、腎と肝は支え合う関係にあり、どちらかが弱ればもう片方も弱りやすくなってしまいます。
内臓機能や免疫機能、血液循環などを司る自律神経の調整やホルモンバランスの調整を行い症状が治癒しやすいお身体の状態へ整える施術や、へバーデン結節の方は首肩周り、胸部、前腕の筋肉が緊張しやすいため、まずその部分の筋緊張を和らげ、手指の血液の循環を促進します。
また、東洋医学的観点から患部に関係する経絡の流れを整えるツボや腎や肝の機能、気血を補うツボも取り入れていきます。
患部である指は感覚が鋭敏で痛みを感じやすいため、基本的にはお灸でアプローチしていきます。鍼を用いる場合は美容鍼など痛みを感じにくい非常に細い鍼を使用していきます。
全身的なバランスを整え、患部やその周囲の血流を良くすることで痛みや腫れ、しびれを緩和する効果や関節可動域制限の改善、変形の進行を抑える効果が期待できます。
気象や天気の変化によって症状が出現する、または悪化する疾患を「気象病」と呼ばれています。雨の前に頭痛がする、梅雨時期になると古傷が痛む、季節の変わり目に体が重だるい、などの症状があります。
・頭痛
・首肩こり
・めまい
・耳鳴り
・気管支ぜんそく
・関節痛
・神経痛
・鬱(うつ)
・不安症
などが挙げられます。
未だ明確な原因は分かっていませんが、気圧の変化により、人間の体はストレスを感じるため、それに抵抗しようとするため自律神経が活性化することが主な原因ではないかといわれています。主に不調を訴えるのは気圧が低下したときですが、中には気圧が上昇したときに不調を訴える人もいます。
また、症状が出やすい時期として低気圧が定期的に通過する春、秋、梅雨時、台風が接近する晩夏から秋にかけてです。一方で気圧が比較的安定する冬は体調が良い日が多いことが特徴として挙げられます。
気圧の変化で症状が出やすいため、気候の変化の他にも高層ビルのエレベーターに乗っている時や飛行機に乗っている時などにも症状が出る場合もあります。
自律神経は無意識化で体を調整している神経で交感神経と副交感神経があり、交感神経は日中活動時に優位に働く神経で、血管を収縮させたり心拍数を上げ体を興奮させる働きがあります。
副交感神経は血管を拡張し、体をリラックスさせる働きがあります。
この二つのバランスが乱れてしまうと様々な不調の原因になってしまうのです。
気象病にかかりやすい人の特徴としまして耳の内耳の機能が敏感な人にかかりやすいとされています。
内耳は気圧の変化を感じてその情報を脳へと送り届けて自律神経を活性化させます。これは、人間本来に備わっている防衛本能の一種と考えられています。昔の人類は、水を確保するため川辺など水に近い場所に住居を構えていました。
水辺に近いので、突然の雷雨は流されてしまう危険性が高まります。そこで気圧の変化で事前に天候の変化をキャッチすることで自分の命を守る防衛機能として内耳の気圧の変化を感じる機能が備わっていると考えられています。
その内耳の機能が敏感に反応してしまうと少しの気圧の変化だけでも過剰に脳が反応して自律神経に働きかけて交感神経はるいは副交感神経の活動を亢進させてしまうのです。
交感神経が活発になる人では、関節痛や頭痛、神経痛など痛みの症状が出やすく、副交感神経が活発になる人ではうつ症状や不安症、気管支喘息などの症状が出やすくなります。
気象病にかかりやすい人は、乗り物酔いになりやすいのも特徴の1つです。内耳のそばには平衡感覚をつかさどる三半規管が存在します。内耳が敏感な場合この三半規管も敏感に反応する場合が多く気象病にかかりやすい人は少しの「揺れ」にも敏感に反応してしまうのです。
気象病の治療では、自律神経を整えることがとても重要です。
当院には自律神経測定器が常備されており、ご自身の自律神経の状態を知ることが出来ます。
当院では初診時に自律神経の状態を測定してから施術を行っていきます。
お腹や手足などのツボを用いて自律神経の状態を整えていきます。特にお腹のツボは自律神経の状態を整えるために重要です。
胃腸など内臓の働きは自律神経がつかさどっています。お腹のツボで内臓機能を整えていくと自然と自律神経の状態も整いやすくなるのです。
その他、気象病の出ている症状に合わせてもオーダーメイドの施術を行っていきます。
・頭痛の鍼灸治療について
・首コリの鍼灸治療について
・肩こりの鍼灸治療について
・めまいの鍼灸治療について
・耳鳴りの鍼灸治療について
・うつ病の鍼灸治療について
めまいといっても様々な病態があり、生命の危険がある重症なものからちょっとした疲れや体の異常・はっきりと原因のわからないものまであります。
しかし全体的にみるとめまいを訴える方は年々増加しており、今や5人に1人以上の割合でめまいを慢性的に感じています。
めまいは高齢になるほど羅患率は増えてきますが、最近では比較的若い世代の働き盛りの男性や20代・30代の主婦などにも多くみられます。
めまいは様々な疾患を見分けるための重要な症状であり、身体にとっては異常事態を知らせる重要なシグナルでもあるので、まずは原因を究明し、体のどこに異常があるか知っておく必要があります。
◆どの科を受診すべきか◆
耳鼻咽喉科
めまいの多くは、耳鳴りや耳塞感などの耳の症状も同時に現れる場合が多いのでそういった場合はまずは耳鼻咽喉科を受診しましょう。
内科
めまいの他に吐き気や嘔吐、冷や汗などの症状が強く出ている場合は内科を受診しましょう。
脳神経外科・神経内科
めまいに加えて手足の痺れや舌のもつれ、物が二重に見える、歩行困難、意識低下などがみられる場合は早急に脳神経外科・神経内科を受診しましょう。
かかりつけ医
高血圧や糖尿病、高脂血症などの生活習慣病の治療を受けている場合は薬の影響によるめまいの可能性もあるのでまずはかかりつけ医に相談してみましょう。
大学病院・総合病院
様々な科が集まる大学病院や総合病院では、それぞれの科が連携しており、さらにめまい外来や神経耳科などさらに細かく分かれて診療科が設置されている病院もあります。
めまいといいましても感じ方は人それぞれであり、そのタイプだけで原因疾患を特定することはできませんが、一つの目安となります。めまいの感じ方は大きく分けると「回転性めまい」と「非回転性めまい」の二つに大別されます。さらに「非回転性めまい」ではそのほかいろいろなタイプがあります。
◆回転性めまい◆
回転性めまいは、自分や周囲がぐるぐると回っているように感じます。激しいめまいである場合が多く、めまいの他に吐き気や歩行困難、難聴、耳鳴りなどの症状も併発する場合もあります。
座っていたり横になっていたりと自分が動いていない場合でもぐるぐると回転するようにめまいを感じます。その場合メニエール病や前庭神経炎などの可能性が高いですが、脳出血や一過性の脳虚血発作のような脳の病気の場合もあります。
また寝返りや起床時にめまいを感じる場合もあり、良性発作性頭位めまいと呼ばれています。
一般的に回転性めまいは、内耳などの平衡器官に血流障害や炎症・むくみが起きることが原因ですが脳の障害の場合もあるので注意が必要です。
メニエール病
自分や周囲がぐるぐる回ると感じる回転性めまいを起こす代表的な疾患がメニエール病です。メニエール病は、40代~50代の方に多く発症し、肉体的・精神的ストレスが引き金になる場合が多いため、現代病とも都会病ともいわれ、近年は増加傾向にあります。
メニエール病の典型的な始まりは、ある日突然何も前触れなしに激しい回転せめまいが起こり、目も開けられずに吐き気がして嘔吐するといった症状が起きます。次いで耳鳴りや難聴などの耳の症状があらわれます。めまいの発作は、数時間から半日程度でおさまっていくのが普通ですが、メニエール病が厄介なのは、定期的に発作を繰り返すということです。
メニエール病を引き起こす原因は、内リンパ液が増えすぎる内耳の内リンパ水腫であると考えられていますが、内リンパ水腫を引き起こす原因はいまだ詳しく解明されていません。しかし、過労や睡眠不足などの肉体的ストレスや仕事や人間関係などからくる精神的ストレスが発症の誘因となることが多いとされており、心身症の一つとしてとらえられています。
◆非回転性めまい◆
自分や周囲がぐるぐると回っていると感じる回転性めまいと違い非回転性めまいは回っているとは感じません。非回転性めまいは、めまいの感じ方により「浮動性めまい」「動揺性めまい」「眼前暗黒感」に分類されます。
浮動性めまい
浮動性めまいの場合は、「体がふわふわと宙に浮いた感じがする」や「船に乗っている感じがする」などの身体の不安定感を呈します。両側の内耳の異常でも起こりますが、脳の障害でも浮動性めまいは起こりやすいです。
動揺性めまい
動揺性めまいでは、頭や首・体全体がぐらぐらと揺れているように感じます。実際に歩行してみるとふらつくこともあります。内耳の平衡器官が左右両側で侵されたり、運動をつかさどる小脳に病変が出た場合にあらわれやすくなります。
眼前暗黒感
眼前暗黒感はわかりやすくいうと「立ちくらみ」のことであり、立ち上がった瞬間にくらっと感じたり、長く立っていると眼の前が遠く真っ暗になるなどの症状を呈します。10歳以上の学童に多く見られる疾患でほとんどの場合は耳や脳には異常はありません。
※女性に多いめまい
女性の場合特に月経の前1週間ほど前の黄体期に体調が崩れやすく、めまい症状やイライラ感や抑うつ感などの精神的な症状もあらわれやすいとされます。特に現代社会では、女性の社会進出が進み、職場でのストレスや過重労働での体の疲労が男性と同様にかかりそれに加えて育児や家事、独身女性の場合将来への莫大な不安といった心身ともにストレスがかかりやすくなっています。
最初のうち、身体にエネルギーがあるときは何とかやり過ごせますが、それが許容量を超えてしまうと心身がSOSサインをだして心身に異常が出てしまうのです。
また、脳下垂体という女性ホルモンの分泌指令を送る器官は、視床下部という自律神経をコントロールしている器官のすぐ近くにあるため、女性ホルモンの変化が自律神経のバランスを崩れる原因となりがちです。
日常的にも心身のストレス過多状態でさらに黄体期で女性ホルモンのバランスが崩れると自律神経のバランスが乱され、それがめまいの原因となってしまうのです。
自律神経バランスの乱れ以外にも女性は月経のたびに鉄分が失われるため、脳が虚血状態となり貧血によるめまいが起こりやすいので注意が必要です。それに加えて過度なダイエットで食生活が乱れて栄養が十分に摂取できていない状態ですとさらに月経時にめまいが起こりやすいです。
その他、閉経後に女性ホルモンの分泌低下の影響でカルシウムの吸収が低下して耳石がもろくなり剥がれやすい状態となります。すると耳石が剥がれ落ちてしまい体の平衡感覚をつかさどる三半規管のなかに落ちてしまってめまいが起こる良性発作性頭位めまい症という疾患もかかりすやすいとされます。
めまいは、単独で症状が現れる場合は少なく、自律神経症状や意識障害、運動障害などを併発する場合がほとんどです。併発する症状によっては、生命の危険にかかわり、一刻も早く医療機関を受診する必要があります。
下記のような症状がある場合はすぐに医療機関を受診しましょう。脳梗塞・脳出血・脳腫瘍などの脳の病気が疑われます。
・体の半身が不自由、感覚が鈍いと感じる
・舌がもつれたり、言葉が発しにくくなる
・物が二重に見え、目がかすむ
・歩行困難
・激しい頭痛で意識がもうろうとする
・物の片側が見えない
めまいと共にこのような症状を呈する場合、様子を見ることなどせずにすぐに医療機関を受診してください。症状が重症化する場合もあります。
耳鳴りや難聴が併発する
めまいと耳鳴り、難聴は同時に起こることが多いです。このような場合は脳の疾患の可能性は低くなります。
平衡感覚をつかさどる器官と聴覚をつかさどる器官は、もともと同じ器官から分化したもので両方とも内耳の中で隣り合っています。お互いは細い管で連結しているために密接に影響を及ぼし合います。
また内耳と脳をつなぐ神経は、平衡感覚器から出ている前庭神経と聴覚器から出ている蝸牛神経の2種類でどちらかの神経が障害されるともう一方にも影響を及ぼすためにめまいと耳鳴り・難聴が併発することが多くなるのです。
症例 1
40代 男性
2年前から自転車の走行中や電車の中、片足立ちをするとフワフワするようなめまいを感じるようになった。
パソコン関係の仕事が忙しく、めまいが起こった2年前ぐらいから不眠が続いていて、今はめまいだけではなく動悸も感じる。毎日睡眠時間が2~3時間程のため、疲れが抜けきれない。
施術
お話を聞いていると、重度な自律神経失調症の症状であるため、自律神経測定器で計測してみたところ、予想通り交感神経が過活動していた。
まずは、自律神経調節のための施術を行い精神的リラックスを目的として頭のツボに電気パルス鍼を行った。
首肩のコリに関しては、デスクワークのためか非常に強い。首肩が硬くなると脳に対する血流量も下がってしまいめまいの原因の1つになるので、首肩の電気鍼の施術も行った。
長期的な治療になるため、まずは1週間に1回のペースで施術。
◇1回目◇
あまり大きな変化はないが、少しだけ軽くなった気がする。
◇2回目◇
1週間のうちに2日程夜に眠気を感じることが出来た。
めまいは前回から変化なし。
◇3回目◇
めまいはあまり変わらないが、睡眠の質は良くなってきている。
◇4回目◇
片足立ちの時はまだめまいがするが、それ以外の状態ではあまり気にならなくなってきた。
◇5回目◇
睡眠時間が平均5時間まで延びてきた。
◇6回目◇
めまいが少なくなってきた。睡眠時間も安定。
◇7回目~15回目◇
あまり変化はないが、状態は安定している。
◇16回目~25回目◇
仕事が忙しかったり、精神的なストレスがあると症状が酷くなる時もあるが、前ほど悪くならない。
◇26回目~30回目◇
気が付いたらいつの間にか、めまいを感じなくなっていた。
睡眠時間も6~7時間寝れるようになってきた。
現在も通院中。
症例 2
70代 女性
1週間前の就寝時に突然のめまい発作と嘔吐が起こり、救急搬送され入院した。画像検査では異常がなく、良性発作性頭位めまい症と診断された。退院後も、時々耳鳴りが起こり、低音域が聞こえにくい状態である。
施術
後頸部や肩に筋緊張がみられたため、筋緊張緩和を目的に鍼を行いました。自律神経測定器の結果、お身体の疲労が溜まっている状態であったため、全身の疲労回復と血流改善のため、自律神経調整施術を行いました。そして、内耳の血流やリンパ液の循環を改善するため、耳周りにも鍼とお灸を行いました。
夜間頻尿にも悩まされていたため、頻尿に効果的とされるツボも用いて施術を行っていきました。
一回目
めまいは起きていない。耳鳴りを感じることはある。
二回目
病院で処三方されている薬を服用していることもあり、めまいは一度も起こっていない。夜間頻尿の回数が減った。
三回目
めまいは起こっていない。耳鳴りも感じなくなった。聞こえの検査結果も改善し、低音域も聞こえている。夜間頻尿が3回から2回に減った。
四回目
薬の服用も止め、めまいは一度も起こっていない。
以降、お身体のメンテナンスのためご来院中。
清水大地
資格
はり師
きゅう師
2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む
2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院