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胃痙攣の鍼灸治療

火曜日, 2月 4th, 2020

胃痙攣とは

胃痙攣とは上腹部に起こる発作性の痛みの総称で、胃の壁にある筋肉層が異常に緊張して痛みを発する状態がけいれんを起こしているかのように感じるためそう呼ばれています。

胃痙攣は腹痛や頭痛などと一緒で症状に対する呼び名で病名ではありません。

 

 

胃痙攣の原因

胃炎や胃潰瘍、胃がん、十二指腸潰瘍、胆石症、膵炎、虫垂炎、急性胃腸炎、腎結石などの疾患や、食中毒、腹部の冷え、ヒステリー、過食後やアルコールの飲み過ぎた後に起こることがあります。また、強いストレスを感じて緊張しすぎた場合にも起こることがあります。

胃はもともとストレスに敏感な臓器だと考えられています。それは自律神経の働きが胃と連動しやすいことと関係しています。極度のストレスや緊張が長時間続いてしまうと自律神経が乱れることで胃酸が出過ぎたり、逆に胃酸が出なかったりということが起こります。

また、便秘になると胃の動きが停滞し消化機能が働きにくくなります。冷えも胃痛には大敵で、冷え性の人や、腹部周辺が冷えやすい人、冷たい飲食物を好んで摂られる人は胃痙攣を起こしやすいといえます。

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症状

心窩部(しんかぶ)(みぞおち)のあたりを中心に痛みの発作が起こります。発作の時間は数分から長いものでは1~2時間続くこともあります。

痛みによって呼吸困難に陥ったり、冷や汗をかいたりすることもあります。また、腹痛だけでなく吐き気下痢食欲不振などの症状を引き起こす場合もあります。

食欲不振に対する鍼灸治療について

 

西洋医学的治療

 

血液検査や内視鏡検査、尿検査、X線画像検査、超音波検査などを行い胃痙攣が起こる原因を調べ、原因に対する治療を行います。痛みを抑えるための鎮痛薬が処方されます。

 

胃痙攣に対する東洋医学的考え方

中医学では、西洋医学における急性、慢性胃炎や十二指腸潰瘍、胃痙攣、胃下垂などの疾患は胃痛として弁証することが多いです。

飲食から必要な栄養を吸収して、不要なものを下に降ろすという働き(受納・降濁:じゅのう・こうだく)は、肝の協調によって行われています。

慢性的なストレスは肝鬱気滞という情志の鬱滞からくる気の停滞を意味しますが、これが胃の働きを阻害し胃痛を生じます。

 

 

胃痙攣に対する当院の鍼灸治療

当院では自律神経測定器にて自律神経のバランスを測定しお身体の状態を把握した上で治療へ移ります。

内臓機能に大きく関わる自律神経の働きを整え、東洋医学的観点から胃や肝に関わるツボを用います。

腹部への施術は鍼ばかりでなくお灸の施術も行い、胃部等への冷えを解消して働きを正常に戻すように施術を行っていきます。

お灸にも様々な種類がございますが、当院で使用しているお灸施術は決して跡が残らず心地よい温熱刺激で副交感神経の活動を高めることで身体をリラックス状態へと導きます。

胃痙攣に対する鍼灸治療

 

 

日常生活での注意点

胃痙攣の原因は上述されいます通り、様々な原因が挙げられますが最も多いのがストレスによるものや腹部の冷えからくるものです。

それらは日常生活習慣を見直すこといくら改善されることが多いです。

①食事
お肉や脂っこい食べ物を日常的に食べ過ぎている状態や消化に悪いものを多く摂取すると胃内に飲食物が長く停滞することになります。すると体は早く消化しようと胃酸を過剰に分泌することになります。それにより胃の粘膜が傷つくことで胃痙攣となりやすすくなります。

その他、ビールなどの冷えた飲み物やアイスクリームなどの食べ過ぎ、辛い物の食べ過ぎも胃痙攣を引き起こす危険性があります。

胃も筋肉の働きによって活動しているため、寒い季節は手がかじかんでうまく動かせなくなるように胃も冷えると活動が低下してしまいます。

それらの食べ物の過剰摂取は控えて胃の調子が良くないと感じたらよく煮込んだ野菜スープやおかゆなどの消化の良い食べ物を摂取するようにしましょう。

②睡眠
睡眠時間の低下は自律神経の活動を乱すことで胃の活動にも影響を与えます。
また胃の活動を考えると右側を下に向けたほうが良いとされています。

それは胃の構造上の理由で胃は十二指腸へと繋がるのですがその繋がる部分がお腹の右寄りにあるため右側を舌にして寝たほうがよりスムーズに胃の中の飲食物が十二指腸へと流れやすくなるのです。

③体を温める・リラックスできる時間をつくる
ぬるま湯にゆったり20~30分ほど浸かって体の芯までしっかりと温まるように心がけましょう。体が冷えてしまうと胃の活動にも影響が出ます。冬は肌着の上からホッカイロを張ったり夏は冷房の冷えから身体を守る腹巻を巻くことも有効です。

リラックスできる時間をつくるのは、実践するとなかなか難しく感じることもあるかもしれませんが、趣味や読書、軽いウォーキングなどの運動でリラックスできる時間が増えると胃の活動にもいい影響が出てきます。

 

男性更年期障害(LOH症候群)の鍼灸治療

木曜日, 12月 26th, 2019

男性更年期障害(LOH症候群)とは

更年期障害と聞くと、女性で閉経後の前後にホルモンバランスが崩れ様々な不調があらわれるものというイメージを持たれる方が多いと思いますが、実は女性だけでなく男性にも起こることがあります。

この男性更年期障害は日本でも十数年前から知られるようになりました。医学上はLOH症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)と呼ばれています。

 

 

男性更年期障害の原因

 

男性更年期障害は加齢に伴う男性ホルモン(テストステロン)の低下によって引き起こされます。

男性と女性の大きな違いは女性の場合は閉経前後10年間に起きることが多いのに対して男性は環境による影響が大きく、ホルモンの減少する時期や期間、程度においてかなり個人差があることです。

発症するのは概ね40歳以降が多いですが、中には30代の方もあり、逆に60歳~70歳になって初めて発症する方もいます。一般的にテストステロンの量は10代前半から急激に増え始め、20歳頃をピークに年齢とともになだらかなカーブを描いて減少していきます。

しかし、何らかの原因でテストステロンが急激に減少してしまうと、体はバランスを崩し様々な不調を引き起こすのです。テストステロンを減少させる要因はいくつかありますが、その代表的なものがストレスといわれています。

テストステロンは大脳の視床下部からの指令によって主に精巣で作られますが、心理的ストレスを長く受け続け、交感神経が優位の状態が続くと大脳から「テストステロンをつくるな」という指令が出されてしまうのです。

男性の50~60代に患者数が多いのは加齢によるテストステロンの減少に加えて、職場でも家庭でもストレスの多い時期だからと考えられています。

 

症状

男性ホルモンは全身に作用し、筋肉や骨を強くする、性機能を正常に保つ、判断力や理解力などの認知能力を高める役割などがあり、低下すると様々な症状が現れます。

症状は身体症状と精神症状に分けられます。

身体症状は、朝立ちの消失や勃起不全(ED)といった男性機能の低下がまず挙げられます。

その他にものぼせ、多汗、全身倦怠感、筋肉や関節の痛み、筋力や骨密度の低下、頭痛、めまい、耳鳴り、頻尿など、

精神症状としては、不眠、イライラ、性欲減退、集中力や記憶力の低下などとともにうつ症状が出る場合もあります。

さらに、男性更年期障害になるとメタボリックシンドローム、心筋梗塞、脳梗塞やがんなどの生活習慣病のリスクが高まることもわかってきました。このことからテストステロンというホルモンが男性にとっていかに幅広く大きな役割を担っているかがわかります。

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西洋医学的治療

診断は問診と血液検査によって行われます。問診では、心身にどのような症状が出ているか、性機能の低下が無いかなどを確認します。血液検査では男性ホルモンが十分に分泌されているかどうかを調べます。血液中のフリーテストステロンの値が8.5pg/mL未満で、心と体の症状が強い場合男性更年期障害と診断されます。

男性ホルモンの値がそれほど低くない場合や、症状が軽い場合は、漢方薬や症状の応じた薬を使って治療していきます。うつ症状や不安症状など、精神症状がある場合には抗うつ薬、抗不安薬などを使うことがあります。また、男性ホルモンが低下すると骨が弱くなってくるため、骨粗鬆症薬を使うこともあります。さらに勃起力や性欲が低下するなどの性機能に関わる症状がある場合は、ED治療薬が処方されます。

男性ホルモンの値が著しく低下して、症状が重い場合は、男性ホルモン補充療法を行います。ただし、テストステロンを補充すると、精子を作る機能が抑制されて、男性不妊を起こすおそれがあります。そのため、将来子供を希望する場合にはhcgホルモンでテストステロンの分泌を促します。

 

男性更年期障害の東洋医学的考え方

 

中医学では男性更年期障害は、女性と同様に「腎」機能の低下「腎虚(じんきょ)」が基礎にあると考えます。東洋医学における「腎」とは西洋医学の腎臓の働きである尿の排泄機能だけでなく、生殖、発育機能も持ち合わせています。

加齢、ストレス、食生活の乱れ、運動不足など様々な要因が「腎」の機能を低下させると考えられています。腎虚の症状は頭、耳、下半身に現れやすく、物忘れ、抜け毛や白髪、聴力低下、足腰のだるさ、腰痛、頻尿、生殖機能の衰えなどが挙げられます。

また、中医学では「肝腎同源」といわれている通り五臓六腑の「肝」と「腎」は互いに相互し合う関係であることから、「腎」の機能向上には「肝」の機能を高めることも重要と考えられています。

 

更年期障害に対する当院の治療

 

当院では自律神経測定器で、まず患者様の自律神経のバランスを測定し、お身体の状態を把握した上で治療に移ります。

ホルモン分泌や内臓機能、免疫力に大きく関わる自律神経の調整施術と、東洋医学的観点から五臓六腑の腎、肝の機能を補うツボ、気や血を補うツボを用いて治療を行います。また、更年期障害の方は現れる症状も様々なため、それぞれ症状に合わせたツボも用いて治療していきます。

 

男性更年期障害の鍼灸治療

慢性腰痛の鍼灸治療

土曜日, 12月 21st, 2019

変形性腰椎症 慢性的な腰痛ならお任せください

腰痛の鍼灸治療はWHO(世界保健機構)に適応疾患として定義されています。

WHOの適応疾患について←

①変形性腰椎症に対する当院の治療

当院の変形性腰椎症に対する治療の目的は、第一に腰部のツボや痛みの強い部位に鍼をさして必要な場合は微電流も流します。電気の刺激が苦手な方はお申し付けください。無理な施術は致しません。
はりやお灸を施すことで血流改善や筋の過緊張を和らげます。また鍼を刺すことにより痛みを感じる閾値を上げて痛みを感じにくくする作用を促します。

変形性腰痛症の鍼灸治療

慢性的な痛みは自律神経特に交感神経を過亢進させている場合が多いので、当院では心地よい刺激を心掛けております。はりやお灸などを使った心地よい刺激は、交感神経の亢進を抑えてリラックス神経である副交感神経優位の状態に持っていきます。

もちろん腰ばかりではなくお体全体を診させていただくことは、東洋医学の基本です。当院では、自律神経測定器を用いてお体の状態を十分に把握した上で施術に入らせて頂いております。そうすることで他にはない治療効果を得られます。

 

変形性腰椎症の鍼通電治療

※腰痛の鍼灸治療の論文

鍼灸治療を受ける方で一番多い疾患が、腰痛症状だと言われています。その中で腰痛に対する鍼灸治療の臨床研究は世界各国で数多く行われてきました。

中国やアメリカはもちろんのことドイツなどヨーロッパでも積極的に行われているようです。

腰痛に対する鍼灸治療では、鍼治療や鍼通電治療を行うことでほとんどの研究でその有意差が示されています。

また近年ドイツで「医師と健康保険計画の連邦政府合同委員会」によって鍼治療の効果を検証する大規模の臨床研究が行われました。慢性腰痛患者1162人に対して鍼治療群と偽鍼治療群、薬物療法・理学療法・運動療法などの西洋医学群をランダム分けて6か月間治療を行った結果が報告されています。

結果は鍼治療群47.5%、偽鍼群44.2%、西洋医学群は27.4%に効果があったというものでした。

ここで注目していただきたいのが従来の西洋医学群ではその効果が不十分であるという結果が出たことです。この結果ドイツでは日本と違って鍼治療で異常保険が適用されているとのことです。

https://ci.nii.ac.jp/naid/10031188653

②変形性腰椎症の東洋医学的考え

東洋医学では腰痛は体の外から邪気を受けるため発症するものと「腎気」が何らかの原因で損傷して発症するものと考えられています。「風寒の邪気」を受けた時や湿度の高い場所にいた時、長い間体力仕事をした時などに腰部の経絡の気血が滞り、流れなくなって痛みを発症します。また「腰は腎の腑」とも呼ばれており、何らかの原因で腎気が損傷を受けると腰部の経絡は温度を保つ作用や栄養を行き渡らせる作用を失い、腰痛を発症します。

変形性腰椎症の腰痛は、比較的経過が長いなど「湿邪」の症候も著名です。「湿邪」による病理反応は、発汗障害・水分代謝障害・循環障害などが関連すると考えられており、中医学でいう肺・脾・腎の機能が深く関係しています。

③変形性腰椎症とは?

変形性腰椎症とは、腰部椎間板の老化によって椎体周囲の骨増殖と変形、椎間の間が狭くなって生じたものであり、そのために神経が圧迫され疼痛や運動制限、姿勢不良をきたす疾患です。

脊柱の機能に最も重要な役割を果たしている椎間板は、上下の椎体を連結することによって脊椎の支持性と運動性を担っており、重荷や衝撃の吸収・緩衝という重要な機能も併せ持っています。よって椎間板は一生を通じて負担がかかる部分です。例えば、椎間板内圧でみると、立位を100%とした場合に上体の屈曲で150%、屈曲位での物の挙上で220%以上にもなります。

変形性腰椎症の最も代表的な症状は慢性腰痛です。起床時に動き出す時や座っていた状態から立ち上がる時など動作の開始時に痛みが強く現れ、動いているうちに軽くなるのが特徴的です。また腰痛があることによって結果的に腰椎の可動域制限が起こります。加齢とともに腰椎の可動域は狭くなるのは当然のことで変形性腰椎症の場合は、さらに痛みが加わることによりさらに可動域が狭くなります。

腰痛以外に症状もみられますが、その多くはどの部分に変性が起こっているかによって異なります。下肢の痺れや痛みなどの神経症状が出た場合は、原因によっては椎間板ヘルニア脊柱管狭窄症なども疑われます。

また腰椎は正常では軽く前方に曲がっていますが、変形により後ろにまがって後弯したり、横に曲がって側弯などが起こります。しかし、人によってそれら変形があっても症状が出ない場合があり、その場合は問題ではありません。
変形性腰椎症は性別には関係がなく、早ければ30歳代から発症して年齢が高くなるにつれて発症しやすくなります。発症率は50歳代でピークとなります。

 

※多く見られる慢性腰痛の種類

・椎間板変性症
加齢や繰り返す外傷などにより、椎骨の髄核が水分が失われて髄核の弾力性が損なわれて、圧力の分散が出来なくなってしまい圧一定の箇所に圧がかかってしまってその部分から神経の痛みの原因となってしまいます。椎間板ヘルニアの慢性化したものも椎間板変性症に含まれます。
・骨粗鬆症
骨粗鬆症で骨がもろくなってしまうことで腰椎の微小な骨折が起こってしまって慢性腰痛につながります。症状が進行してしまうと腰部の圧迫骨折を越してしまい、腰が伸び切らない状態へと脊椎が変形してしまいます。圧迫骨折は、筋力の低下した高齢者に多く見られさらに男性よりも女性に多く見られる症状です。また瘦せ型・喫煙習慣も骨粗鬆症になるリスクをあげるともいわれています。その他がんの転移・膠原病腎疾患などのステロイド使用者にも圧迫骨折を起こしやすいと言われていますので注意が必要です。
・腰椎分離すべり症
分離相は子供のころスポーツとの関連がわかっています。腰椎が分離してすべってずれてしまう事で慢性腰痛を引き起こす危険性があります。

④慢性腰痛を引き起こしやすい生活習慣

慢性腰痛との関連性が認められている生活習慣として喫煙と同じ姿勢を長時間継続するが挙げられます。

喫煙者は、タバコを吸わない人に比べてストレスへの耐性が低いと言われています。痛みに対しても敏感に反応するため、通常痛みをして感じることのない刺激を痛みとして感じてしまうのです。痛みを感じると運動量は減ってしまい、腰部の筋のコリや痛みにつながりやすくなります。

同じ姿勢で長時間継続してしまい腰痛を引き起こしている人の特徴として、デスクワークが主な仕事・タクシー運転手・トラックの運転手・硬すぎるマットレスで寝ている・柔らかすぎるマットレスに寝ているなどが挙げられます。長時間座りっぱなしの人は腰に負担をかけやすいです。

特にデスクワーカーに多い姿勢は、骨盤が後ろに傾いてしまい腰椎が後ろに湾曲していることが多いです。この姿勢は、立っている状態よりも座っている状態の方が、腰部への負担が大きくかかります。さらに座っている状態では股関節にも負担がかかり、股関節は常に曲がった状態であるため、股関節を曲げる筋群は常に筋緊張が起きている状態です。特にインナーマッスルとして知られている腸腰筋が過緊張状態で硬くなることが多くなります。

そして、股関節を伸ばす役割のある臀部の大殿筋など伸筋群は、使われていない状態が長く続くことで筋力低下を引き起こしてしまうのです。その他体の姿勢を保つ役割のある背部の筋肉・脊柱起立筋は常に緊張状態にあるため容易に筋疲労を起こしてしまいます。座った状態を長時間続けてしまうとこれらの弊害が生じてしまうため、座った状態を長時間続けずに1時間に5~10分程は立ち上がり、臀部の筋肉や股関節周囲の筋肉のストレッチを行うようにしましょう

また、睡眠時のマットレスも重要です。硬すぎるマットレスでは荷重面が少なるために特定部分に圧が集中しやすく、身体にかかる圧を分散できないために腰部の筋肉は緊張しやすい状態となっています。逆に柔らかすぎるマットレスでも腰椎の生理的湾曲が崩れてしまうために腰に負担をかけます。脊椎の生理的湾曲が適度に保持できるマットレスを選びましょう。

腰痛は生活習慣が深く影響を与えており、現代では肥満などの身体的特徴が腰痛に影響を与えていないと言われています。一つずつ生活習慣を変えていきことで腰痛予防・再発を防ぎましょう。

⑤腰痛に対する新常識

腰痛とくにぎっくり腰のような激しい痛みに襲われるとできるだけ安静にして腰に負担をかけないように日常生活を過ごした方がいい、コルセットを常に巻いて腰に負担をかけないようにしたほうがいいなどと以前は言われていました。

しかし、腰痛に対する研究が進んで今では少しずつその考えが変わってきています。
まず重要なのは腰痛は腰ばかりに痛みの原因があるとは限らないということです。腰痛で整形外科を受診したことがある方なら経験があるかもしれませんが、レントゲンなどで検査を受けても少し骨が変形しているだけで特に異常が見られないということが意外にも多いです。しかし、身体は腰が痛いという反応を示しています。

最近の研究では、腰痛の原因の多くは腰痛への恐怖感や不安などのストレスから脳が痛みを感じているということがわかってきています。近年、整形外科学会が発表した腰痛治療のガイドラインでも腰痛の関連のある因子として

・日常生活でのストレス
・日常生活での作業姿勢
・運動不足
・喫煙習慣
・痛みに対する不安感

が挙げられています。
ストレスや痛みに対する不安感が痛みを誘発していると考えづらいかもしれませんが、腰痛を改善していくためには痛くても動かせる範囲で積極的に体を動かすことで、ストレスの軽減や痛みに対する不安感や恐怖感を克服することはとても重要なのです。海外の研究では腰痛があっても安静を避けて仕事や日常生活を続けるようにすることでぎっくり腰の再発の低下や保険請求の減額という結果が出ています。
ぎっくり腰の初期などどうしても動くことができない時期もありますが、少し落ち着いたら積極的に動くことで脳に腰痛があっても動けるという意識付けを行わせて不安感や恐怖感を取り除いていくことが重要なのです。

 

慢性腰痛の鍼灸治療症例

 

 

症例1

 

40代 女性

 

腰痛歴は20年。ヘアスタイリストの仕事をしているため、普段から中腰の姿勢が多い。

そのため腰に負担がかかり、常に腰が重だるい。

特に、前屈の姿勢で左腰から臀部にかけて痛みが走る。

 

当院の治療

 

腰から臀部、太ももの裏側にかけてまで筋緊張が強い。

筋肉の緊張を取るために、腰部、臀部、大腿後面に刺鍼をし、腰や臀部の鍼に電極を繋いで電気刺激療法を行った。

また、腰以外にも首肩のコリも少し感じるという事だったので、首肩の硬結にも刺鍼を行った。

 

 

◇1回目◇

少しだけ軽くなったような気がする。

だが、まだ痛みがある。

 

◇2回目◇

終わった直後は軽快するが、またすぐに戻る。

 

◇3回目◇

重だるさが消えてきた。

 

◇4回目◇

前屈時の痛みがさらに軽減。

 

◇5回目◇

痛みがほとんど感じない。

 

 

執筆者

清水大地

眼精疲労専門の鍼灸師

資格
はり師
きゅう師

2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好医院にて多くの臨床経験を積む

2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立

2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院

2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院

2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院

筋肉痛の鍼灸治療

金曜日, 12月 20th, 2019

筋肉痛の東洋医学

東洋医学的に診ますと五臓六腑の肝と脾の機能低下が筋肉痛になりやすい状態へとつながると言われています。

東洋医学では、「肝は肌肉をつかさどる」といわれます。血液を蓄えて体内の血流量を調整することで全身の筋膜や腱を調整しています。

また脾は東洋医学では西洋の脾臓と胃腸のことをさします。全身の筋肉に栄養素を届ける働きがあります。

これらの肝と脾の機能が低下することで筋肉や肌肉、腱に栄養が行き渡らずにその状態で運動をすると筋肉痛になる確率が高まるのです。

 

当院での筋肉痛に対する鍼灸治療

当院で行う筋肉痛の治療目的は筋肉痛の回復程度を高めることと、筋肉痛が完治するまでの時間を早めることです。

 

鍼灸治療の効果として、炎症を早く治めること鎮痛効果血流促進などがあります。筋肉痛が起きている部分に直接アプローチして炎症や痛みを早く取り除いたり、周りの筋肉の過緊張状態を和らげることで筋肉痛の回復を早めます。

筋肉痛の鍼灸治療

また、東洋医学的に診ますと五臓六腑の肝や脾が弱っているために筋肉に栄養が行き渡りずらい状態で筋肉痛が発症している可能性もありますので肝や脾の機能を回復させるような経穴なども用いて施術していきます。

筋肉痛のうつ伏せ鍼灸治療

 

 

筋肉痛とは

筋肉痛とは運動や筋力トレーニングにより筋線維がダメージを受けて起こる痛みのことです。筋肉痛の原因は医学的にまだはっきりと解明されていません。

筋肉痛は広義には肉離れなどを含みますが、一般的に運動した数時間後から数日後に発生する遅発性筋肉痛の事で、程度は個人差がありますが、運動の種類、運動強度、年齢、運動に対する慣れなど様々な要因によって決まるとされています。

以前は、運動中の激しい筋収縮により筋肉への酸素供給が間に合わなくなり、エネルギー源であるブドウ糖が不完全燃焼を起こし、代謝産物である乳酸が筋肉中に蓄積されることにより筋肉を硬くし、神経を刺激して炎症や痛みを起こすと考えられてきましたが、最近の研究では、血液中の乳酸は運動後すぐに低下するため、筋肉痛のような症状を起こす要因にはならないという矛盾点が指摘されており、現在最も有力な説は、普段使われない筋肉を急に使ったり、同じ筋肉が使われすぎたりすると、筋繊維とその周りの結合組織の損傷し、回復過程において炎症を起こし、その際に発生したブラジキニンやプロスタグランジンなどの発痛物質が筋膜を刺激し痛みの信号として脳へ伝わり、筋肉痛として痛みを感じるという見方です。

筋肉痛の症状

筋肉痛の症状は、運動した数時間後から数日後に発生する筋肉痛と長時間運動した直後の筋肉痛があります。

・筋肉痛はなぜ時間を置いて痛むのか

運動によって傷ついた筋線維に炎症が起き、そこで出来たブラジキニンなどの発痛物質が筋膜を刺激します。そこから刺激が伝わって痛みを感じるまでに時間差があるからだと考えられています。あまり使っていない筋肉は毛細血管が十分に巡っていません。炎症反応が起こり発痛物質が出てくるまで時間がかかったり、痛みが強くなっていったりするとよく言われますが、現在では年齢による時間差はないという調査報告もみられています。

 

・筋肉痛になりやすい運動とは

運動するとき筋肉を収縮させて力を発揮しています。この筋肉の収縮運動は以下の三種類に分けられます。

伸びながら力を発揮するエキセントリック(伸張性)運動

重い荷物を降ろす、下り坂を降りる、階段を下りるなど

縮みながら力を発揮するコンセントリック(短縮性)運動

重い荷物を持ち上げる、階段を上るなど

伸縮なく力を発揮するアイソメトリック(等尺性)運動

腕相撲など

 

 

このうち特に筋肉痛になりやすいのがエキセントリック運動です。これは、筋肉を伸ばすときの方が筋線維への負荷が大きくなるため、損傷が起こりやすいためです。

 

筋肉痛の予防

・運動前後のストレッチ

運動前のストレッチは、血行を良くして筋肉を柔らかくします。筋肉の伸縮性を高める事で、筋肉痛の原因となる炎症を起こしにくくするだけでなく、ケガの防止につながります。

ストレッチは反動をつけずにゆっくり行うことがポイントです。無理をせず、痛みを感じない程度に行いこれから使う筋肉や、使った後の筋肉を中心にストレッチングしていくことで筋肉痛を

軽減できます。

 

・普段からの運動習慣

筋肉痛は普段使っていない筋肉を使ったりすると起こるものです。普段から運動習慣をつけ、筋肉を鍛えることが筋肉痛の予防につながります。

 

筋肉痛の治し方

筋肉痛は一般的にそのまま様子を見ていれば、運動後3~7日程度で治っていきます。セルフケアとして筋肉痛を早く治すために次のようなことを心がけると良いでしょう。

 

・患部を温めて血行を促す

入浴やマッサージなどで血行を促すことで、傷ついた場所を回復させるための栄養や酸素を運びやすくなり、新陳代謝が促進され回復を早める効果が期待できます。

 

・炎症がひどい時はアイシングをする

運動直後や、炎症がひどく熱を持っている場合には温めずに、まずは氷や冷湿布で患部を冷やしましょう。これはアイシングと呼ばれるものです。アイシングをすることで血管が収縮し血流が抑制され、痛みを伝える神経を麻痺させて痛みを緩和する効果があります。アイシングは、一回あたり20分程度。一日に数回に分けて行うのが良いでしょう。運動から1日~2日までがアイシングの目安となります。

 

・運動直後に良質な栄養を摂る

運動後、回復時に良い食事は、タンパク質、糖質、ビタミン、ミネラルをしっかりととる事が出来る食事です。タンパク質は傷ついた筋肉を修復するのに使われ、糖質は運動で消費したエネルギーを補うための筋肉の分解を抑えるのに役立ちます。また、ビタミン、ミネラルは汗により失われたり、エネルギー効率を良くするため、体で消費されたりしているので、補うことが大切です。

・十分な睡眠を取る

筋肉痛に限りませんが、睡眠は疲労回復に欠かせません。眠っている時には体の中では成長ホルモンが分泌されて、消耗した筋肉を修復してくれる作用があります。

・ストレッチや軽い運動を行う

ストレッチをすると筋肉が柔らかくなり、血行が良くなるので筋肉痛の回復の助けになります。しかし、勢いをつけたり、重い負荷をかけるのはよくありません。できるだけゆっくりと時間をかけて、軽く筋肉を伸ばすストレッチを心がけましょう。また、ウォーキングや水中歩行も良い方法です。無理をせず20分~30分くらいが良いでしょう。

 

医療機関での受診をおすすめする場合

 

次のような場合には病院に行きましょう。病気や怪我が隠れている場合もあります。

 

・1週間以上たっても痛みやこわばりが取れない場合(まれにリウマチ性多発筋痛などの疾患の場合があるため)

 

・全身性の痛みがある場合(他の疾患の可能性があるため)

 

・局所に急激な痛みがある場合(怪我や骨折の可能性があるため)

 

・運動をしたわけでもないのに、筋肉痛のような痛みがある場合(内臓疾患の可能性があるため)

 

筋肉痛の鍼灸治療症例

 

症例1

 

30代 男性

 

前日にフルマラソンを走り、筋肉痛や疲労回復のために来院された。

ふくらはぎが緊張が一番強く、それ以外にも大腿や腕、肩、背中の緊張が見られた。

 

当院の治療

 

ふくらはぎの緊張を取るために、下肢のツボ(承筋、承山、承間、飛陽、三陰交

足三里)と硬結部に刺鍼をし、そこに低周波の電気刺激を行った。

また、大腿後面と前面や腰部、背部、首肩の硬結部にも刺鍼をし、さらに自然治癒力を働かせるために、自律神経治療も行った。

 

施術後

全身的にリラックスできて、体が楽に動けるようになった。

しかし、まだ痛い所がある。

 

二回目(翌日)

筋肉痛は微かにあるが、気にならない。

 

 

執筆者

清水大地

眼精疲労専門の鍼灸師

資格
はり師
きゅう師

2008年
鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む
2011年
おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年
中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年
渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年
三軒茶屋α鍼灸院を開院

扁桃炎の鍼灸治療

木曜日, 12月 19th, 2019

扁桃炎に対する当院の鍼灸治療

当院の扁桃炎に対する治療の目的は、第一に咽頭周辺解熱の特効経穴に鍼やお灸をすることで抗炎症作用を促します。

扁桃炎の鍼灸治療

症状の強い場合は刺した鍼に微電流を流すことにより鎮痛作用を促したり、少し強めのお灸で抗炎症作用を促します角膜の炎症をおさえる作用を促します。
また扁桃炎は五臓六腑の「」と「大腸」に深く関係しているので肺に関する経穴を用いて肺の機能を正常に戻るように促します。風熱の邪気によって引き起こされる場合はそれらを体外に出す治療が必要になります。それらのツボは背中に多くあるためうつ伏せとなっていただき、背部の治療も行っていきます。

 

扁桃炎の鍼治療

 

東洋医学の診断方法に基づき全身の調整治療も行っていきます。扁桃炎は、免疫機能の低下が原因の一つと考えられているので、全身の調整治療を行い自律神経のバランスを整えることで、免疫力を高めます。

当院では、施術前に自律神経測定器で今現在の体の状態を診極めてから施術致します。そうすることでより高い治療効果が期待できます。
当院の扁桃炎に対する施術目的は、まず炎症や痛みを抑え、慢性化することを防ぐことです。また、西洋医学とは違う東洋医学の観点により少しでも症状が軽くなり、慢性化しない機会を提供することです。

患者さんの仕事の質の向上や生活の質を高められるように治療はもちろんのこと生活上のアドバイスなども積極的に行っていきます。

 

 

扁桃炎の東洋医学的考え

 

扁桃炎は、東洋医学で主に五臓六腑の『』が障害された疾患と考えられています。

 

肺の機能として東洋医学では・・・
「気を主る」
呼吸によって外界の清気を吸入し、体内の濁気を排出して、気の交換をします。
また体内の気の生成に関与しています。

 

「宣散・粛降を主り、水道を通調する」
気と津液の両面に関与する機能であり、気と津液を全身の隅々まで行き渡らせて機能を発現させます。末梢の体液バランス・肺呼吸と皮膚呼吸の調節などに関与しています。

 

「皮毛を主り、鼻に開きょうする」
汗孔の開閉・汗の分泌・立毛筋の調節などを行っています。さらに病邪が侵入するのを防止して、もし侵入された場合抵抗し排除する重要な役割があります。

 

 

風熱犯肺・熱邪犯肺
上記のような肺の機能が熱邪(細菌やウィルス)の侵入により障害されて、機能が低下して扁桃炎が起こると考えられます。

 

 

肺と大腸は表裏関係
肺と大腸は、表裏関係にあり肺が侵されると、大腸にも影響受けやすくなり、腹痛や下痢・便秘なども引き起こしやすくなります。

 

扁桃炎の鍼灸治療症例

 

風邪が流行する時期となると扁桃腺が腫れて扁桃炎と診断されていました。ノドの違和感や微熱・軽度な頭痛などの症状が出ていました。

通常は抗生物質などを服用すると1週間以内に体調は回復していましたが、今回の扁桃炎は長く続いて体はそこまでつらくはないが長引く微熱と倦怠感・ノドの違和感を緩和したくてご来院されました。
病院で処方されたお薬を服用していますが、改善されていません。

 

 

経過

日々のストレスで免疫機能が低下してしまって扁桃炎となってしまっている可能性もありますので、初診時に自律神経測定器で自律神経を測定していきましてそれに見合った施術法や施術ツボを選別して施術を行っていきます。

1か月ほど週に1~2回ほどのペースで通院していただいておりました。

鍼灸を受けた後の期間では免疫力が向上したのか風邪や扁桃炎などの症状が出ることが少なくなったとのことです。

現在は症状も落ち着いておりますので、施術間隔も長くしていき、自律神経の状態や体のメンテナンスもかねて鍼灸治療を受けられております。

 

 

例2

 

20代 女性

 

1週間前に風邪を引いてしまい、熱は下がったがのどの痛みがなかなか引かないため、来院された。

扁桃腺を見てみると赤く腫れあがっており強い炎症を起こしているようであった。

体調を落とす前に、仕事の忙しさやプライベートでの人間関係による精神的ストレスが強く感じていた為か、自律神経の乱れも自覚がある。

 

当院の治療

まず第1に、喉周りや顎周りに刺鍼を行い、さらにお灸をして炎症を抑える施術を行った。

また、自律神経の乱れによる免疫力の低下が気になったので、自律神経測定器で体の状態をチェックしたところ、交感神経が過活動しており免疫力を働かせる副交感神経があまり活動していなかった。

そのため、副交感神経を高める施術や、東洋医学観点から扁桃腺炎に関わるツボにも刺鍼をし、全身的な体質改善の施術も行った。

治療間隔は1週間に2回のペース。

 

 

◇1回目◇

あまり大きな変化はないが、よく眠れるようになった。

 

◇2回目◇

少しのどの痛みが軽くなった。

 

◇3回目◇

まだ少し痛みがあるが、順調に改善している。

 

◇4回目◇

前回からは、変化なし。

 

◇5回目◇

ほとんど痛みがない。

 

 

 

 

扁桃炎とは

扁桃炎とは、風邪や疲労などによって体の抵抗力が弱まった時に口腔内に潜んでいた常在菌(レンサ球菌・ぶどう球菌・肺炎球菌など)が口蓋扁桃を足場に増殖して炎症を引き起こす疾患です。

扁桃はアーモンドという意味で形がアーモンドに似ていることが由来です。扁桃は体内に侵入する微生物を最初に防御する免疫機能の役割を担っているといわれています。
特にあまり体の免疫機能が未発達の幼少期は、扁桃に免疫機能の大きな役割を担っているいますが、大人になってからその機能不明で扁桃を摘出しても免疫機能に弊害が起きることも少ないことから大した役割を担っていないとも考えられています。

症状としまして、悪寒を伴う発熱咽頭の激しい痛み倦怠感頭痛関節痛などがあります。また耳下腺や顎下腺などのリンパ節が腫れることもあり、痛みが側頭部や耳に広がることもあります。

扁桃炎は急性と慢性の疾患があります。

 

・急性扁桃炎
急激に悪寒を伴う高熱で発症し、激しい咽頭痛も起きます。急性扁桃炎は、炎症が周囲に波及して扁桃周囲炎となる場合もあります。
急性扁桃炎が治りかけたところで治療を怠り、悪化していく場合が多いようです。

 

・慢性扁桃炎
年に何回も扁桃炎が起きる場合を慢性扁桃炎といいます。扁桃のくぼみに細菌が蓄積されていき、風邪や過労、ストレスが誘因となってしばしば炎症を引き起こします。菌が常在されているためそれが原因で、関節リウマチや内臓の疾患に繋がることもあります。慢性扁桃炎は主に慢性単純扁桃炎・習慣性扁桃炎・扁桃病巣感染症の3つに分類されます。
慢性単純性扁桃炎は主に大人が発症するもので、能登の痛みや乾燥感、ノドの違和感を感じます。習慣性扁桃炎は子供に発症して高熱が出る急性扁桃炎を何回か繰り返します。扁桃病巣感染症は、扁桃部分の痛みは軽いものではありますが、リウマチや腎炎など関節や内臓にまでに炎症が広がることがあります。

 

頭痛 扁桃炎

 

 

 

扁桃炎の原因

扁桃炎は、常在菌(レンサ球菌・ぶどう球菌・肺炎球菌など)インフルエンザウィルスなどが原因となります。それらが、風邪や過労、過度なストレスなどにより体の免疫力が低下した時に増殖して炎症を起こします。
また子供の場合は扁桃で免疫機能の大きな役割を担っている部分が多く、扁桃炎に侵されると習慣化してしまう場合も多いです。

 

 

日常生活での注意点

扁桃炎は、免疫機能の低下や日常生活での不摂生が原因で起こる疾患なので、日々の生活を見直す必要があります。また一度扁桃炎にかかってしまうと慢性化しやすく、普段から予防することがとても重要です。
扁桃炎を予防する、慢性化することを防ぐためには、体の免疫力を高める・過労やストレスを避ける・喉を乾燥させないなどがあります。扁桃腺は、細菌やウィルスが体内へ侵入してきた時に最初に防いでくれる体の免疫にとってとても重要な器官です。ノドの乾燥は、菌を増殖させる危険性があるので、うがいやマスクでノドの乾燥を防いで菌を増殖させないことがポイントです。体の免疫力を高めるためには日々の食事に気を付けることや睡眠をしっかりと取ることです。また、過労やストレスは体の抵抗力や免疫力を低下させる危険性があります。扁桃炎になるということは体が弱っている証拠なのです。

 

・手洗い、うがいを欠かさない
・十分な睡眠をとる
・食事を三食きっちりと摂り、ビタミンCを多く摂る
・はちみつは殺菌力がある
・週に3~4日の運動習慣
・たばこを吸わない
・暴飲暴食をしない
・仕事や家庭でのストレスを溜め込まない

 

めまいの原因とは

木曜日, 12月 19th, 2019

 

めまいとは

めまいといっても様々な病態があり、生命の危険がある重症なものからちょっとした疲れや体の異常・はっきりと原因のわからないものまであります。
しかし全体的にみるとめまいを訴える方は年々増加しており、今や5人に1人以上の割合でめまいを慢性的に感じています。
めまいは高齢になるほど羅患率は増えてきますが、最近では比較的若い世代の働き盛りの男性や20代・30代の主婦などにも多くみられます。
めまいは様々な疾患を見分けるための重要な症状であり、身体にとっては異常事態を知らせる重要なシグナルでもあるので、まずは原因を究明し、体のどこに異常があるか知っておく必要があります。

◆どの科を受診すべきか◆
耳鼻咽喉科
めまいの多くは、耳鳴り耳塞感などの耳の症状も同時に現れる場合が多いのでそういった場合はまずは耳鼻咽喉科を受診しましょう。

内科
めまいの他に吐き気嘔吐冷や汗などの症状が強く出ている場合は内科を受診しましょう。

脳神経外科・神経内科
めまいに加えて手足の痺れ舌のもつれ物が二重に見える歩行困難意識低下などがみられる場合は早急に脳神経外科・神経内科を受診しましょう。

かかりつけ医
高血圧糖尿病高脂血症などの生活習慣病の治療を受けている場合は薬の影響によるめまいの可能性もあるのでまずはかかりつけ医に相談してみましょう。

大学病院・総合病院
様々な科が集まる大学病院や総合病院では、それぞれの科が連携しており、さらにめまい外来や神経耳科などさらに細かく分かれて診療科が設置されている病院もあります。

 

 

めまいの種類

めまいといいましても感じ方は人それぞれであり、そのタイプだけで原因疾患を特定することはできませんが、一つの目安となります。めまいの感じ方は大きく分けると「回転性めまい」と「非回転性めまい」の二つに大別されます。さらに「非回転性めまい」ではそのほかいろいろなタイプがあります。

◆回転性めまい◆
回転性めまいは、自分や周囲がぐるぐると回っているように感じます。激しいめまいである場合が多く、めまいの他に吐き気や歩行困難、難聴、耳鳴りなどの症状も併発する場合もあります。
座っていたり横になっていたりと自分が動いていない場合でもぐるぐると回転するようにめまいを感じます。その場合メニエール病前庭神経炎などの可能性が高いですが、脳出血や一過性の脳虚血発作のような脳の病気の場合もあります。
また寝返りや起床時にめまいを感じる場合もあり、良性発作性頭位めまいと呼ばれています。
一般的に回転性めまいは、内耳などの平衡器官に血流障害や炎症・むくみが起きることが原因ですが脳の障害の場合もあるので注意が必要です。

メニエール病
自分や周囲がぐるぐる回ると感じる回転性めまいを起こす代表的な疾患がメニエール病です。メニエール病は、40代~50代の方に多く発症し、肉体的・精神的ストレスが引き金になる場合が多いため、現代病とも都会病ともいわれ、近年は増加傾向にあります。
メニエール病の典型的な始まりは、ある日突然何も前触れなしに激しい回転せめまいが起こり、目も開けられずに吐き気がして嘔吐するといった症状が起きます。次いで耳鳴り難聴などの耳の症状があらわれます。めまいの発作は、数時間から半日程度でおさまっていくのが普通ですが、メニエール病が厄介なのは、定期的に発作を繰り返すということです。

メニエール病を引き起こす原因は、内リンパ液が増えすぎる内耳の内リンパ水腫であると考えられていますが、内リンパ水腫を引き起こす原因はいまだ詳しく解明されていません。しかし、過労や睡眠不足などの肉体的ストレスや仕事や人間関係などからくる精神的ストレスが発症の誘因となることが多いとされており、心身症の一つとしてとらえられています。

 

◆非回転性めまい◆
自分や周囲がぐるぐると回っていると感じる回転性めまいと違い非回転性めまいは回っているとは感じません。非回転性めまいは、めまいの感じ方により「浮動性めまい」「動揺性めまい」「眼前暗黒感」に分類されます。
浮動性めまい
浮動性めまいの場合は、「体がふわふわと宙に浮いた感じがする」や「船に乗っている感じがする」などの身体の不安定感を呈します。両側の内耳の異常でも起こりますが、脳の障害でも浮動性めまいは起こりやすいです。
動揺性めまい
動揺性めまいでは、頭や首・体全体がぐらぐらと揺れているように感じます。実際に歩行してみるとふらつくこともあります。内耳の平衡器官が左右両側で侵されたり、運動をつかさどる小脳に病変が出た場合にあらわれやすくなります。

眼前暗黒感
眼前暗黒感はわかりやすくいうと「立ちくらみ」のことであり、立ち上がった瞬間にくらっと感じたり、長く立っていると眼の前が遠く真っ暗になるなどの症状を呈します。10歳以上の学童に多く見られる疾患でほとんどの場合は耳や脳には異常はありません。

 

※女性に多いめまい
女性の場合特に月経の前1週間ほど前の黄体期に体調が崩れやすく、めまい症状やイライラ感や抑うつ感などの精神的な症状もあらわれやすいとされます。特に現代社会では、女性の社会進出が進み、職場でのストレスや過重労働での体の疲労が男性と同様にかかりそれに加えて育児や家事、独身女性の場合将来への莫大な不安といった心身ともにストレスがかかりやすくなっています。
最初のうち、身体にエネルギーがあるときは何とかやり過ごせますが、それが許容量を超えてしまうと心身がSOSサインをだして心身に異常が出てしまうのです。

また、脳下垂体という女性ホルモンの分泌指令を送る器官は、視床下部という自律神経をコントロールしている器官のすぐ近くにあるため、女性ホルモンの変化が自律神経のバランスを崩れる原因となりがちです。
日常的にも心身のストレス過多状態でさらに黄体期で女性ホルモンのバランスが崩れると自律神経のバランスが乱され、それがめまいの原因となってしまうのです。
自律神経バランスの乱れ以外にも女性は月経のたびに鉄分が失われるため、脳が虚血状態となり貧血によるめまいが起こりやすいので注意が必要です。それに加えて過度なダイエットで食生活が乱れて栄養が十分に摂取できていない状態ですとさらに月経時にめまいが起こりやすいです。

その他、閉経後に女性ホルモンの分泌低下の影響でカルシウムの吸収が低下して耳石がもろくなり剥がれやすい状態となります。すると耳石が剥がれ落ちてしまい体の平衡感覚をつかさどる三半規管のなかに落ちてしまってめまいが起こる良性発作性頭位めまい症という疾患もかかりすやすいとされます。

 

 

めまいと共に起きやすい症状

めまいは、単独で症状が現れる場合は少なく、自律神経症状意識障害運動障害などを併発する場合がほとんどです。併発する症状によっては、生命の危険にかかわり、一刻も早く医療機関を受診する必要があります。
下記のような症状がある場合はすぐに医療機関を受診しましょう。脳梗塞・脳出血・脳腫瘍などの脳の病気が疑われます。

・体の半身が不自由、感覚が鈍いと感じる
・舌がもつれたり、言葉が発しにくくなる
・物が二重に見え、目がかすむ
・歩行困難
・激しい頭痛で意識がもうろうとする
・物の片側が見えない

めまいと共にこのような症状を呈する場合、様子を見ることなどせずにすぐに医療機関を受診してください。症状が重症化する場合もあります。

耳鳴りや難聴が併発する
めまいと耳鳴り、難聴は同時に起こることが多いです。このような場合は脳の疾患の可能性は低くなります。
平衡感覚をつかさどる器官と聴覚をつかさどる器官は、もともと同じ器官から分化したもので両方とも内耳の中で隣り合っています。お互いは細い管で連結しているために密接に影響を及ぼし合います。
また内耳と脳をつなぐ神経は、平衡感覚器から出ている前庭神経と聴覚器から出ている蝸牛神経の2種類でどちらかの神経が障害されるともう一方にも影響を及ぼすためにめまいと耳鳴り・難聴が併発することが多くなるのです。

 

めまいの治療症例

症例1

 

40代 男性

 

2年前から自転車の走行中や電車の中、片足立ちをするとフワフワするようなめまいを感じるようになった。

パソコン関係の仕事が忙しく、めまいが起こった2年前ぐらいから不眠が続いていて、今はめまいだけではなく動悸も感じる。毎日睡眠時間が2~3時間程のため、疲れが抜けきれない。

 

当院の治療

お話を聞いていると、重度な自律神経失調症の症状であるため、自律神経測定器で計測してみたところ、予想通り交感神経が過活動していた。

 

まずは、自律神経調節のための施術を行い精神的リラックスを目的として頭のツボに電気パルス鍼を行った。

首肩のコリに関しては、デスクワークのためか非常に強い。首肩が硬くなると脳に対する血流量も下がってしまいめまいの原因の1つになるので、首肩の電気鍼の施術も行った。

長期的な治療になるため、まずは1週間に1回のペースで施術。

 

 

◇1回目◇

あまり大きな変化はないが、少しだけ軽くなった気がする。

 

◇2回目◇

1週間のうちに2日程夜に眠気を感じることが出来た。

めまいは前回から変化なし。

 

◇3回目◇

めまいはあまり変わらないが、睡眠の質は良くなってきている。

 

◇4回目◇

片足立ちの時はまだめまいがするが、それ以外の状態ではあまり気にならなくなってきた。

 

◇5回目◇

睡眠時間が平均5時間まで延びてきた。

 

◇6回目◇

めまいが少なくなってきた。睡眠時間も安定。

 

◇7回目~15回目◇

あまり変化はないが、状態は安定している。

 

◇16回目~25回目◇

仕事が忙しかったり、精神的なストレスがあると症状が酷くなる時もあるが、前ほど悪くならない。

 

◇26回目~30回目◇

気が付いたらいつの間にか、めまいを感じなくなっていた。

睡眠時間も6~7時間寝れるようになってきた。

 

現在も通院中。

 

 

執筆者

清水大地

眼精疲労専門の鍼灸師

資格
はり師
きゅう師

2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む

2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立

2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院

2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院

2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院

声のかすれ(嗄声)の鍼灸治療

月曜日, 12月 16th, 2019

声のかすれに対する当院の鍼灸治療

 

声のかすれに対する当院の治療は、東洋医学で機能不全を起こしていると考えられている五臓六腑の『』の機能を正常に戻すことや自律神経の状態を整えることを主眼において施術していきます。

声のかすれの自律神経調整鍼灸治療

 

声帯の開閉時に働く喉頭内の筋肉は、迷走神経によって支配されています。その迷走神経は、副交感神経が大部分からなり、頭部・頸部・胸部・腹部すべての内臓に分布して感覚や運動、分泌の役割を担っています。

声のかすれの鍼灸治療

 

副交感神経は安静に優位になるリラックス神経です。ストレス社会と言われる現代では多くの人が副交感神経の活動が低下していると言われています。実際に当院の自律神経測定器で測定すると多くの方は交感神経の活動が優位となっており、声のかすれでご来院される方々も例外ではありません。

声のかすれ症状の方も初診時に自律神経測定器で自律神経の状態を把握させていただき、施術していきます。

基本的には、副交感神経の活動を高めるリラックスできるような施術を行っていきます。特に鍼灸施術は副交感神経の活動を高めて自律神経を整える効果が期待できます。

その他、肺に関するツボや嗄声の方は五臓六腑の『』の働きが弱っている方も多く、腎に関する経穴も用いて施術していきます。

 

声のかすれのうつ伏せ鍼治療

 

 

 

 

 

声のかすれ(嗄声)とは

 

発生は大きく分けて4つの動作から成り立っており、息を送り出す→声帯が振動する→共鳴→言葉の形成の流れです。まず息を吸うことで肺に空気を溜め込みます。そして膨らんだ肺が収縮することで息が送り出されます。送り出された息は、声帯を振動させて音となります。声帯とは、咽頭腔の左右両側から突出する筋肉性のひだのことを指します。発生の時声帯は両側から狭くなりそれを肺から押し出された息が押しのけて通過することで声となるのです。
声帯の開閉は、喉頭軟骨や喉頭筋によって行われ、喉頭内の筋肉運動は迷走神経によって支配されています。

声のかすれ

喘鳴声のかすれ(嗄声)は、この過程でどこかしらに不具合が生じて発症します。

声のかすれの原因

声のかすれの原因は様々です。声のかすれは、風邪などの症状の一つで軽く見られがちですが、声のかすれが長引く場合は、喉頭がんなどの危険性もあるため耳鼻咽喉科などで検査を受ける必要があります。

・風邪やインフルエンザに伴う声のかすれ
風やインフルエンザのウィルスに感染することによって咽頭部に炎症が起きる咽頭炎を患ってしまった場合、のどの違和感や痛み、声のかすれが起こります。この場合はその他風邪症状の軽快に伴って声のかすれも軽快していきます。

風邪の初期症状に関する鍼灸治療

・甲状腺の異常
甲状腺炎や甲状腺機能低下症などで甲状腺に炎症が起こると声のかすれも現れます。これは、20代~40代の女性に多く発症します。免疫力の異常によって甲状腺に炎症が起こり慢性的な倦怠感や低血圧、むくみ、生理不順などの症状が現れることもあります。

甲状腺機能異常の鍼灸治療
生理不順の鍼灸治療

・喉頭がん
喉頭がんでは喉頭部に発生した悪性腫瘍によって声帯に障害を与えてしまい嗄声となります。肺がんや食道がんが周囲に広がって喉頭部の発声することに重要な筋肉を支配する迷走神経を阻害することによって嗄声となる場合もあります。

・声帯ポリープ
声帯に小さな腫物ができて声がかすれて症状がひどいと声が全く出せなくなってしまいます。これは、声帯のオーバーユースが原因でよく声を出す職業の人や大声でしゃべりまくる子供などに見られる症状です。声帯のオーバーユースで声帯ポリープまでいかないまでも声帯が軽い炎症やむくみを起こすことで声がかすれることがあります。

・タバコやお酒による声のかすれ
タバコの煙に含まれるタールによって気管を刺激して声帯が炎症してしまうことで声のかすれも起こります。アルコールも気管を刺激して声帯が炎症を起こすことで声のかすれを引き起こします。アルコール濃度が高かったり、飲みすぎは声帯を傷つける危険性もあるので注意する必要があります。

・加齢による声のかすれ
加齢によって声帯や声を出す筋肉もどうしても衰えていきます。加齢に伴い声帯は委縮してしまい発声時に息がもれやすく、声のかすれの原因となってしまいます。

 

・思春期の声変わり
特に思春期を迎える男性はのどぼとけと言われる甲状軟骨が急速に成長して声帯が引き延ばされるため声が低くなります。声帯が引き延ばされる時期はまだ声帯がうまく振動できないため安定するまでは声がかすれることがあります。

 

嗄声の東洋医学

嗄声は東洋医学では五臓六腑の『肺』が関係していると考えられています。東洋医学の『肺』は西洋医学の肺と似ているところもありますが、全く機能的に異なる部分もあります。
東洋医学の肺には

・肺は気を主る
呼吸によって外の清気を吸入して体内の濁気を排出してガス交換を行います。その他体内で「気」の生成に関与することで全身の様々な機能をつかさどっています。

・肺は宣さん・粛降を主る
肺には気や津液を全身のすみずみに送り届けます。肺呼吸や皮膚呼吸によって津液を発散させたり、末梢血管内外を浸透圧を調整して体液バランスを維持します。

嗄声はこの肺の機能低下によって起こると考えられており、特に『肺陰虚』という状態となったときに嗄声となりやすいといわれています。

・肺陰虚
肺の陰液不足という病態で慢性的疾患によって起こる栄養障害や炎症疾患による津液の消耗・乾燥した環境などの労働や居住などによって生じると言われています。気管支の粘液分泌不足や慢性炎症や自律神経系の過亢進などが関与すると考えられます。
嗄声症状やノドの乾燥感、口の渇きなども現れます。

 

声のかすれの治療症例

 

30代女性

1か月前に急性副鼻腔炎に罹ってしまい、それがきっかけで声がかすれるようになってしまった。声優をしているため、一刻も早く治したいと来院された。

副鼻腔炎はほぼ良くなっているが、少し鼻水が出る。

 

当院の治療

 

声のかすれは咽頭の炎症によるものである為、喉周りのツボに刺鍼をしさらにお灸をして炎症を改善を目的とした施術を行った。

さらに、自律神経測定器で測定してみた結果、免疫力が低下している状態であるので体質改善のため自律神経調節治療も同時に行った。

また、副鼻腔炎も完治していないので、そちらの治療も並行した。

 

 

◇1回目◇

あまり変化はない。

◇2回目◇

声が出しやすくなってきた。

◇3回目◇

鼻水も出なくなり、声も通常通りに戻ってきた。

◇4回目◇

声が元に戻った

 

 

 

 

執筆者

清水大地

眼精疲労専門の鍼灸師

資格
はり師
きゅう師

2008年
鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む
2011年
おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年
中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年
渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年
三軒茶屋α鍼灸院を開院

メニエール病の鍼灸治療

月曜日, 12月 16th, 2019

メニエール病に対する当院の鍼灸治療

 

当院のメニエール病に対する施術は、第一にハリやお灸を施すことにより全身の調整を図り、自律神経のバランスを整えることです。当院のはり灸施術は、交感神経を抑制し副交感神経の働きを促すばかりでなく、双方の神経の活動量を高めて自律神経のバランスを整えることが研究結果でも出ています。当院では自律神経測定器で自律神経脳状態を知った上で施術致します。

 

メニエール病の鍼治療

また内耳の血流不足によるむくみを改善するという点から頸肩部周辺や耳周辺の経穴に鍼を刺します。頸肩部周囲の筋肉への治療穴として僧帽筋や頭半棘筋部の「天柱」「風池」、胸鎖乳突筋や頭板状筋の停止部の「完骨」、耳周辺の治療穴として「翳風」「耳門」「聴会」「聴宮」などを用います。

メニエール病は東洋医学的に診ると「」や「」の不調が原因で発症すると考えられているので、鍼灸治療を用いてツボを刺激することで「腎」の機能を活性化させたり、「肝」の機能低下・過亢進を抑えます。

過度な身体的・精神的ストレスは、自律神経を乱してメニエール病の原因となります。東洋医学の特徴である全身を診て治療することにより全身をリラックス状態へと導き、交感神経の過亢進を抑制して過度なストレスを和らげます。

メニエール病の鍼灸治療

また身体全体の調子が上がっていくことも期待でき、実際に当院でもめまいの治療で「目が疲れなくなった」「便秘が解消した」「ゆっくりと体が休められ、熟睡できた」などといった声が数多く聞かれます。東洋医学では局所的に診るのではなく、全体的に診ることで自然治癒力を高めるといわれ、様々な効果が期待できます。

当院の施術目的は、メニエール病の回復程度を高め、回復を速めることです。また西洋医学とは違う東洋医学の観点により少しでもメニエール病が回復できる機会を提供することです。
メニエール病の発作時の激しいめまいは、仕事が手に着かずにストレスを溜め込んだり、症状がいつ起こるかわからないといった不安がストレスとなり、更に症状を悪化させかねません。
症状が慢性化する前に病院で診断を受けた上で早期の治療をお勧めします。

 

メニエール病に対する東洋医学的考え

 

メニエール病において東洋医学では特に「」と「」が深く関係していると考えられています。

めまいは東洋医学では「水毒」といわれ、生体内を循環している津液が寒さや湿度などの外因の影響を受けたり、東洋医学での「肝」や「腎」などの内因の影響を受けて停滞して起こると考えられています。特に停滞している部分が耳である場合にめまいの症状としてあらわれます。

また、「腎は耳に開竅する」といわれ、腎精が不十分だと耳鳴りや聴力の減退・排尿異常・生殖能力の低下や・白髪・毛髪脱落などが発生するといわれています。

「津液」とは
津液とは、体内の生理的水液を意味して、例えば細胞内外の液・唾液・胃液・関節内腔・涙・リンパ液などすべてを含めた組織液に相当します。津液は、飲食物から脾胃で生成され、大部分は三焦という通路を運航して全身に送られます。この過程で、「肝の疏泄をつかさどる」という機能と「腎の水をつかさどるという機能」が重要になってきます。

肝は疏泄をつかさどる
肝の疏泄をつかさどるという機能は、すみずみまで機能を通行させるということを意味し、津液を全身に送る場合にも一役かっています。またその他に情緒を安定させ、精神状態を快適に保つ機能や自律神経機能によって全身の各機能が円滑に行われる機能にも影響を与えています。
よって過度な精神的ストレスや自律神経の不調は、肝の疏泄をつかさどるという機能にも影響を与え、めまいの原因となります。

腎は水をつかさどる
体液の代謝全般に対し、腎が根本的な調節作用を行うことを示しています。有用な津液を蒸気のように変えて三焦を通して全身に巡らせ、身体の水分代謝に供給すると同時に、不要な廃液を尿として適宜排泄するという機能を腎が担っているのです。

また東洋医学では、腎は耳と関係が深いと考えられ、腎の不調は耳の症状に反映されやすいといわれています。
腎の機能異常は、全身に津液を停滞させ、特に耳に停滞しやすく、内耳にリンパ液が溜まることで起きるめまいや耳鳴り・難聴を引き起こすメニエール病の症状としてあらわれやすくなります。

 

腎精とは
腎が貯蔵する精は、人体の生長・発育・生殖及び生命活動を維持する物質的な基礎です。父母から受け継いだ「先天の精」は絶え間なく腎に注ぎ、成人を迎えるころには自然と減少していきます。この不足した部分を飲食物で得られた「後天の精」で補おうとするのですが、それが間に合わなくなると身体は様々な老化現象を引き起こします。

 

「腎」と「肝」との関係
東洋医学では「腎」と「肝」との関係は密接と言われており、両者の症状は同時にあらわれることが多く、「肝腎同源」ともいわれています。
精が不足すると肝の血は、精に変化してそれを補い、血が不足すると腎の精は血に変化してそれを補います。精は高齢になると減少傾向にあり、それは同時に肝の血も減少傾向にあると考えられます。

 

 

メニエール病の鍼灸治療の効果に対する研究について

日本鍼灸医学会の研究によりますと、メニエール病に対する鍼灸治療の効果の科学的根拠は、まだまだ研究段階ではありますが、30症例のうちめまい症状が減退したのは、1~10回の治療でほぼ全員でメニエール病に対して鍼灸治療を認めざる得ないだろうとされています。

その他難聴は47%で有効、耳鳴りは80%で有効であったという結果が出ています。この研究では、鍼灸治療が自律神経系統やリンパ循環系などに作用して病的状態を正常な状態へと転向させて人間本来の持っている恒常性を高める作用があるのでないかとされています。

 

日本鍼灸医学会

「メニエール病の鍼灸治療」

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsam1948/24/1/24_1_26/_article/-char/ja/

メニエール病とは?

メニエール病とは、自分や周りがグルグルと回る回転性めまいの突然発作を繰り返しながら、だんだんと聴力の異常を引き起こす疾患です。それまで何も徴候がなかったのにある日突然激しい回転性のめまいに襲われ、目も開けられず立つこともできないためパニック状態に陥る場合もあります。これが、メニエール病発端の典型であり、徐々に耳塞感耳鳴りを感じるようになって難聴へと至ります。
メニエール病の発症には、現代特有の身体的・精神的ストレスが関係しているといわれており、現代病とも都会病ともいわれています。
近年、メニエール病は増加傾向にあり、男女差は特にありませんが、仕事や家庭でストレスの多くかかる30~50代に多い疾患です。代表的な症状と共に嘔吐冷汗睡眠障害呼吸の乱れなど自律神経症状を伴うことも一つの特徴です。

 

メニエール病の特徴
■吐き気を伴う回転性のめまい■

自分や周囲がグルグルと回る回転めまいを感じ、症状が激しいために吐き気を伴います。座っていたり横になっていたりと自分が動いていない場合でもぐるぐると回転するようにめまいを感じます。

 

■耳鳴り・耳塞感・難聴■
めまい・耳鳴り・難聴はメニエール病の典型的な症状であり、初期の発作は激しいめまいのため耳の症状に気付かない場合が多いですが、発作を繰り返していくうちに耳の症状を感じるようになってきます。両側の耳に現れることはまれで片側の場合がほとんどです。

 

■発作は数分から数時間■
めまい発作は数分から数時間、長くても半日で徐々におさまっていきます。難聴や耳鳴りも軽くなりますが完全に消失しないことも多いです。また回転性めまいがおさまっても体がフワフワ浮いているような感じが残ることもあります。

 

■不定期に発作を繰り返す■
発作がおさまれば立つことや歩行が可能になり日常生活にあまり支障なく過ごすことができますが、しばらく経つとまた同じような発作に襲われ、早いと数日か数週間、長ければ数カ月から数年後に発作を繰り返します。そして発作を繰り返していくうちにたとえめまいがおさまっても耳鳴り難聴の症状が強く出てきます。

 

■随伴症状■
めまい・耳鳴り・難聴に伴って吐き気・嘔吐・顔面蒼白・冷や汗・動悸・寒気・熱感などの自律神経症状も呈する場合があります。

 


また、めまい・耳鳴り・難聴という三徴候を満たさないケースもあり、回転性めまいを欠く蝸牛型メニエール病や耳鳴り・難聴を欠く前庭型メニエール病があります。
メニエール病と似たような症状を起こす病気として、突発性難聴・聴神経腫瘍・中耳炎などがあります。

 

 

こんな場合はすぐ病院へ

 

めまいは、単独で症状が現れる場合は少なく、自律神経症状や意識障害、運動障害などを併発する場合がほとんどです。併発する症状によっては、生命の危険にかかわり、一刻も早く医療機関を受診する必要があります。
下記のような症状がある場合はすぐに医療機関を受診しましょう。脳梗塞脳出血脳腫瘍などの脳の病気が疑われます。
・体の半身が不自由、感覚が鈍いと感じる
・舌がもつれたり、言葉が発しにくくなる
・物が二重に見え、目がかすむ(複視
・歩行困難
・激しい頭痛で意識がもうろうとする
・物の片側が見えない

めまいと共にこのような症状を呈する場合、様子を見ることなどせずにすぐに医療機関を受診してください。症状が重症化する場合もあります。

 

 

メニエール病の原因

 

メニエール病を引き起こす原因は、内耳の内リンパ液水腫であると考えられています。
耳は、音を聞くための聴覚器官であることは周知の事実ですが、体のバランスを保つための平衡器官でもあります。耳の中の「内耳」という器官は、カタツムリのような形をした蝸牛という器官(聴覚をつかさどる)と平衡感覚をつかさどる前庭という器官とがあります。内耳には、外リンパ液と内リンパ液があり、何らかの原因で内リンパ液が増えすぎると内耳全体は膨れ上がり、水ぶくれのような状態になってしまいます。この状態を内リンパ水腫といいます。

内リンパ水腫の状態になると、内リンパ液と外リンパ液を隔てている膜が破裂して二つのリンパ液が混ざりあい、前庭の平衡機能や蝸牛の聴覚機能などに混乱が起こります。するとめまい耳鳴り難聴などが症状としてあらわれるのです。内外のリンパ液を隔てている膜は、短時間で閉鎖されますが、また破裂するといった状態を繰り返します。
また平衡感覚の異常を伝える前庭神経が自律神経にも影響を及ぼして吐き気嘔吐などの自律神経症状を併発する場合があります。

内リンパ水腫を起こす原因はいまだ詳しく解明されていませんが、過労や睡眠不足などの肉体的ストレスあるいは、人間関係や仕事などでの精神的ストレスが発症の原因となることが多いとされています。よって、メニエール病の発作は、過労や睡眠不足からくるストレスが多い時、季節の変わり目あるいは、天気の変動による激しい気圧の変化などの時に多いです。

内リンパ水腫が発見されずにメニエール病の徴候であるめまい・耳鳴り・難聴がそろった場合は「メニエール病」とは診断されず、「メニエール症候群」といわれます。

 

メニエール病の治療症例

症例1

 

20代男性

 

耳鳴りとめまいがするため病院へ行ったらメニエール病と診断された。

そのまま病院の帰りに当院へ予約し、翌日に来院した。

普段ストレスはあまり感じないが、自律神経測定器で測定してみた結果ストレス度が高く、本人の自覚がない所でストレスが蓄積していた様子。

また、普段ウエートトレーニングを行っており、汗を大量にかくことがあるが喉が渇かない為水分補給が不足していたとのが原因と考えた。水分不足になると、体内に水分を溜め込もうとしてリンパ液が内耳から排出されなくなる。

 

当院の治療

まずは体質改善を目的とした自律神経調節治療を行った。

次に、耳周りのツボに刺鍼して電気を流す事によって、内耳の血液循環を促進し、溜まったリンパ液の排出を目的とした施術を行い、それと同時に首肩へのアプローチもした。

 

◇1回目◇

めまい、耳鳴り共に改善。

 

◇2回目◇

1週間後に2回目の来院。

ほぼ症状は出ていない。

 

◇3回目◇

状態を確認するため2週間空けて来院。

この時はすでに正常化。

 

◇4回目◇

最近少し耳鳴りがするという事で、半年後に来院された。

 

◇5回目◇

今は症状は落ち着いて、安定している。

 

 

執筆者

清水大地

眼精疲労専門の鍼灸師

資格
はり師
きゅう師

2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む

2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立

2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院

2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院

2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院

シンスプリント(脛骨過労性骨膜炎)の鍼灸治療

月曜日, 12月 16th, 2019

 

シンスプリントの東洋医学

 

 

下肢にはいくつもの重要な経脈が走行しており、その中でも特に「」と「」の経脈がシンスプリントと深い関わりを持っています。

また、東洋医学では骨は「腎」が司っており、ストレスや栄養不足が続くと腎の機能が低下し、骨に異常をきたすと言われています。

 

 

シンスプリントに対する当院の鍼灸治療

 

シンスプリントは脛骨周りの筋肉の疲労が原因になるので、直接硬くなっている筋肉に鍼を打ち緩めていきます。

シンスプリントの鍼治療

 

 

また、鍼やお灸には抗炎症作用もありますので、痛みの出ている付近に鍼やお灸をし炎症を抑えていきます。さらに、いち早い回復を目的とするため、自律神経治療を同時に行い自然治癒力を高めていきます。

シンスプリントの自律神経調整鍼灸

 

その他、臀部や腰部の筋緊張が見られる方が多いためうつ伏せでそれらの筋肉も緩めて下肢への負担を和らげていきます。

シンスプリントのうつ伏せ鍼灸治療

 

 

シンスプリントとは

 

シンスプリントとは、運動時や運動後に足の脛骨の内側に痛みを生じる疾患で、陸上競技やサッカー、バスケットボールといったランニングやジャンプをすることが多い競技に発症しやすく、特に中学高校の新人選手といった競技を始めたばかりの人に好発するスポーツ障害の1つです。

 

 

 

シンスプリントの症状

 

 

主なシンスプリントの症状は脛骨の内側、脛に沿って下1/3の所に発生する痛みで、軽症の場合運動時のみ痛みが起きますが、重症化すると運動後にも疼くような痛み続き、炎症による腫れや熱感を伴います。そこからさらに悪化すると、疲労骨折へつながることもあります。

 

また、シンスプリントによる痛みをかばう事により、膝や太もも、腰にも負担が掛かり他の症状を併発する原因にもなりますので、しっかり完治させることが大切です。

 

 

シンスプリントの原因

 

 

シンスプリントは急激な運動量の上昇により起こるのですが、ランニングのように地面を後ろに蹴り上げる動作を行うと、足首を底屈させる後脛骨筋、ヒラメ筋、長趾屈筋といった脛骨に付着する筋肉が収縮します。

急激に練習量を増加することでそれらの筋肉が疲労していくと、筋肉の収縮が強くなります。その際、筋肉の収縮により付着部である脛骨の骨膜が強く引っ張られ骨から剥がれようとします。その剥がれようとした所が傷ついてしまい炎症を起こしてしまうのです。

練習量の上昇以外にも、クッション性がなかったり、足に合わないランニングシューズを履いている、コンクリートやアスファルトで走り込みをしている、筋力不足、筋肉の柔軟性の低下、偏平足、回内足などがあります。

 

回内足とは、ランニングの着地の瞬間に足首が内側にグニュっと倒れこみ、捻じれる現象の事で、特にアスファルト等地面が硬い所でのランニングは回内足の大きな原因になります。

 

ランニングの着地は、ケニア人やエチオピア人のエリートランナーに多いつま先付近の前足部で着地する「フォアフット」、足の中足部で着地をする「ミッドフット」、かかと付近で着地する「ヒールストライク」といった3種類の走法があります。

その中で日本人で一番多い走法が、かかとから着地するヒールストライクと言われています。ヒールストライクは、かかとの真ん中から着地をしたら、重心は足裏の外側→母趾の付け根にある母趾球の順で素早く移っていきます。

土のような地面が柔らかい所では、着地して重心が足裏の外側に移った瞬間に接地面が外側に沈み込むため、足底の角度が水平になり、足首のねじれは適度に抑えられますが、アスファルトのような地面が硬い場所では、足の外側は沈みこまないので足首の回内が強く起きてしまいます。

シンスプリントの原因の1つでもある後脛骨筋は、脛骨から足首の内側を通過し足底に付着します。足首の回内が起きるたびに後脛骨筋が引っ張られ、付着している脛骨の骨膜も強く牽引され炎症を起こすのです。

 

 

シンスプリントの西洋医学的治療

 

病院では主に練習量の制限やアイシング、ストレッチなど早期に自然治癒させるための指導を行います。必要に応じて鎮痛剤を用いることもあります。

また、疲労骨折とシンスプリントを判別するためにMRIによる画像診断を行います。骨の異常はレントゲンでは写らないので、MRIで骨折の有無を確認していきます。ここで、痛みがあるのに骨折していない状態であればシンスプリントと診断されます。

 

シンスプリントの注意点

 

痛みが強い場合はランニングなどの運動は必ず中止してください。

軽度のシンスプリントなら軽い運動をしながらでも回復できますが、痛みが強い場合我慢して運動してしまうと、疲労骨折に移行したり炎症部分が拡大することで悪化し回復が遅れてしまいます。

また炎症を抑えるためにアイシングが有効になっていきます。

 

痛みが治まってきたら少しずつ運動を始めましょう。

ジョキングを再開する場合は、アスファルトやコンクリート、体育館の床といった固い所ではなく、芝生のような足場の柔らかい所から始めていきましょう。

 

シンスプリントが完治するまでの期間

 

シンスプリントが完治するまでの期間は人によっても様々ですが、症状が軽ければ数日、重ければ数か月かかる場合もあります。また、完全に治りきらない状態で故障する前のような運動をすると、治ったと思ったらまたぶり返すというような事もあるため、根気強く治療していくことが大切になっていきます。

 

シンスプリントが完治したかどうかを確かめるには、

 

1. 走っても痛みが出ない

 

2. 100Mダッシュをしても痛みが出ない

 

3. 全力で走っても痛みがでそうな怖さがないか

 

です。

 

シンスプリントの治療症例

症例1

20代男性

 

大学で陸上競技の長距離をしている。

急激に練習量を2倍に上げたため、左の脛の骨が痛みだした。

最初は気あまり気にしていなかったが、数日そのまま練習を続けているうちに歩行しても強い痛みが出るようになった。幹部は、足首からすぐ上の脛骨部で少し腫れていて熱感や圧痛もある。

後脛骨筋や腓腹筋の緊張が異常に強い。

現在は、左足だけではなく右足も痛みが同様にある。

 

当院の治療

脛の痛みの原因が後脛骨筋や腓腹筋の強い緊張による骨膜への負担であるため、後脛骨筋の付着部や腓腹筋に刺鍼を行い、さらに電気刺激を与えて筋緊張の改善を目的とした施術を行った。また、炎症を抑えるために患部に直接お灸をした。

治療間隔は2日~3日に一回のペース。

 

◇1回目◇

施術直後は痛みは少し軽減した。

しかし、まだ疼くような痛みは続いている。

 

◇2回目◇

まだまだ痛みがある。

 

◇3回目◇

腫れは少し引いてきた。

 

◇4回目~6回目◇

歩行時の痛みが軽減した。

 

◇7回目~11回目◇

腫れは完全に引いて、短時間の軽いJOGなら痛みが出ない。

◇12回目~15回目◇

少し速いスピードで走っても痛みが出ないが、30分以上走ると少し痛みが出る。

 

◇16回目~20回目◇

強度の強い練習でなければ痛みは出ない。

 

執筆者

清水大地

眼精疲労専門の鍼灸師

資格
はり師
きゅう師

2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む

2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立

2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院

2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院

2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院

目のかゆみの鍼灸治療

月曜日, 12月 16th, 2019

目のかゆみの東洋医学的考え方

医学では目のかゆみは「」「」の弱りから体内の水分のバランス異常(水滞、水毒)が関与している他、五臓六腑の「肝」や「肝」の働きを補う「」の弱りと考えられています。

目のかゆみに対する当院での鍼灸治療

自律神経測定器にて自律神経のバランスを計測し、お身体の状態を把握した上で治療へ移ります。

目の周囲のツボに鍼やお灸で刺激を与えることで血液循環を促進し、結膜の炎症物質の代謝を促すとともに、自律神経のバランスを整えるツボや内臓機能調整のツボを用い免疫機能を整えることで、症状の緩和を図ります。

目のかゆみの全身調整鍼灸治療

また、目の不調がある方には首や肩の筋が緊張されている場合が多く、顔面部の血行を促進する意味でも首肩の施術も合わせて行います。
また、東洋医学的観点から「脾、胃、肺、肝、腎」の機能調整をバランスよく行うことによって目のかゆみに対してアプローチを行っていきます。

 

目のかゆみの鍼灸治療

目のかゆみ

目のかゆみは主にまぶたや結膜(白目)についた異物の刺激や、異物に対するアレルギー反応、まぶたや結膜の炎症反応として起こります。

 

目のかゆみの原因となる疾患と症状

結膜炎の原因としてはアレルギー性、非アレルギー性のものがあります。

 

・アレルギー性結膜炎

外部からのアレルゲン(アレルギーを引き起こす物質)により炎症が起こる症状です。

①季節性アレルギー性結膜炎

一年の特定の時期だけにある決まった植物の花粉が原因となって発症します。日本では2月~5月に多く飛散するスギやヒノキの花粉が主な原因です。

アレルギー性結膜炎の患者は推計約2000万人いるとされ、その約85%は花粉が原因といわれています。アレルギー性結膜炎の場合目のかゆみの他に充血、目やに、涙、異物感、まぶたの腫れなどの症状が起こります。

 

・アトピー性結膜炎・春季カタル

アトピー性皮膚炎を伴うアレルギー性の結膜炎をアトピー性結膜炎と呼びます。アレルギー性結膜炎と同様の症状が出る上にまぶたの皮膚が厚くなったり感染を起こしたりするので、まばたきや涙の角膜保護作用が低下し、点状表層角膜症や角膜びらんなどといった角膜上皮障害を伴う場合があります。

また、季節の変わり目、特に春から夏にかけて起こる重度のアトピー性結膜炎を「春季カタル」と呼びますが、「春季カタル」の患者の実に70%以上がアトピー性皮膚炎が見られるといわれています。
病名にある「カタル」とは粘膜に炎症が起きて多量の粘液を分泌する状態です。春季カタルは結膜に炎症が起こり、かゆみの他白っぽい糸を引くような目やにが出たり、まぶたの裏側の結膜に隆起(石垣状乳頭)が出来てゴロゴロしたり、涙があふれる、点状表層角膜症、角膜びらん、角膜の混濁、血管侵入などの重い角膜症状を合併して視力にも影響を及ぼします。

 

②通年性アレルギー性結膜炎

一年中存在するアレルゲンが原因となり炎症を起こす病気です。ハウスダスト、ダニなどが主な要因となって発症します。コンタクトレンズの汚れ、ペットの毛、フケ、カビなども原因となることがあります。自覚症状として目のかゆみが特徴です。症状が軽い場合他の症状が無いことも多いのですが、炎症がひどくなると結膜や白目の充血、涙、目やにが出るなどの症状起こってきます。

 

アレルギー性結膜炎で目のかゆみが起こる仕組み

開いている眼は飛んできたアレルゲンが入り込みやすく、またアレルギー反応を引き起こす免疫細胞がたくさんあるのでアレルギー症状が起こりやすい部位です。

同じく外部から病原体が入り込みやすい口や鼻などは粘膜で覆われており、同じく目も異物から守るために「結膜」という粘膜で覆われていますが、この粘膜には異物から体を守るために作り出される「抗体」を作ることができる細胞が多く存在しており、この「抗体」によって異物を的確に、かつ効率よく排除できる免疫システムによって私たちの身体は守られているのです。

アレルギーはこの免疫システムが過剰に働いてしまった結果起こる症状です。通常であれば害のないはずの花粉やハウスダストに身体が反応してしまい、これらの物質を排除するために抗体を作ってしまうのです。作られた抗体が血液や粘膜内にある「肥満細胞」の表面にくっつくとかゆみを引き起こす「ヒスタミン」という物質が分泌されます。この「ヒスタミン」が知覚細胞を刺激して脳に「かゆい」という情報を伝えるためかゆみが起こります。

 

・感染性結膜炎

感染性結膜炎は「細菌性結膜炎」、「ウイルス性結膜炎」に分けられますが、特にアデノウイルスが原因となるウイルス性結膜炎は「はやり目」とも呼ばれ、非常に感染力が強く注意が必要です。症状として目がゴロゴロする、涙が出る、充血、目やにが出るなどが挙げられます。

 

③その他目のかゆみを生じる原因

ものもらい(麦粒腫)

まぶたの縁に黄色ブドウ球菌が感染することで起こり、痛みやかゆみを伴う病気です。

 

ドライアイ

長時間のパソコンでの作業などが原因で引き起こされるドライアイは涙の量が減って目が乾燥するだけでなく、痛みやかゆみを感じることがあります。また、ドライアイとアレルギー性結膜炎を同時に患う方も少なくありません。

 

 

西洋医学的治療

アレルギー性結膜炎

抗アレルギー点眼薬、症状がひどい場合はステロイドの点眼薬の処方が一般的です。アトピー性結膜炎、春季カタルも同様ですが、目の表面の治療と共にまぶたの皮膚炎の治療も合わせて行います。症状が重い場合、ステロイド懸濁液を結膜下に注射したり、免疫抑制剤の併用や乳頭外科的切除、角膜掻爬を行うこともあります。

感染性結膜炎

細菌性結膜炎の場合は病原菌に対して有効とされる抗生物質、抗菌剤の点眼薬の処方により症状が改善しますが、ウイルス性結膜炎の場合、現在特効薬はありませんが、炎症を抑えるための非ステロイド性抗炎症点眼薬などが使用されます。感染したウイルスに免疫ができて自然に治るのを待つしかないのです。ウイルス性結膜炎では感染してから抗体ができ、ウイルスを排除するまで時間がかかるので治癒までは2~3週間程度といわれています。

ものもらい(麦粒腫)

抗生物質(点眼薬、内服薬、塗り薬)などによる保存療法が一般的ですが、保存療法で治らない場合、切開排膿により膿を排泄することもあります。

ドライアイ

症状が軽い場合は点眼薬の処方が一般的ですが、点眼薬では改善されない場合、涙点プラグという涙の出口の腺に栓をすることで涙の排出を抑制して目の表面の涙の量を増やすことで症状を改善させる方法が選択される場合があります。

 

症例

もともと花粉症で春先になると鼻水や目の痒みがつらかったが、今年はさらに状態がつよくでてしまい、特に目の痒みが辛くて充血もしていた。
朝目覚めると目やにが出ていて上まぶたと下まぶたがくっついてしまうような状態でした。
目薬をするとある程度治まりますが、緑内障も患っておりあまり強いステロイドの目薬をすると眼圧が上がってしまうということを医師に言われたためあまり点眼をしたくないということで当院にご来院されました。

施術

花粉症などのひどいアレルギー反応は体に免疫異常が起こっている可能性も考えられますので体の免疫機能を主っている自律神経の状態も整えていく必要があります。
初診時に自律神経測定器で自律神経の状態を測定して自律神経のバランスを整える施術も行っていきました。

そのほか主に目や鼻周りのツボを用いて目の痒みや鼻水に対してアプローチを行っていきました。
施術後は鼻の通りが良くなりましたが一回の治療ではまだ目の症状に変化が見られなかったため一週間ごとに3回ほど施術を行い、徐々に効果が表れ始めて目の充血がなくなってきました。

目の痒みもひどいころに比べると半減して朝の目やにもなくなり、だいぶ日常生活も楽に過ごせるようになりました。

 

執筆者

清水大地

眼精疲労専門の鍼灸師

資格
はり師
きゅう師

2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む

2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立

2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院

2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院

2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院

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