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眼精疲労の鍼灸治療

眼精疲労の鍼灸治療はWHO(世界保健機構)に適応疾患として定義されています。

WHOの適応疾患について←

また眼精疲労に対する鍼灸治療の有効性は、臨床研究でも明らかになっています。

明治国際医療大学の研究
鍼治療による眼精疲労および眼精疲労軽減効果
研究では、日ごろから目の疲れを感じている96名(平均年齢23歳)を対象に行われ、攅竹や太陽などの目のツボや合谷や手三里などの手のツボを使って様々な鍼の手技を用いました。ほとんどの被験者でVAS(Visual Analogue Scale)の改善がみられたとのことです。

眼精疲労に対する当院の鍼灸治療

1.まずはしっかり問診します。


目の疲労ばかりでなく、体の不調を全てお教えください。治療効果の向上に繋がります。

2.問診をした上で自律神経測定器で自律神経の状態を計測していきます。

自律神経測定器

 

3.まずはうつ伏せで首肩こりや背部兪穴の目に関するツボを用いて施術していきます。

眼精疲労の頸肩鍼灸治療

 

首肩の筋緊張を緩和させることで目にも栄養ある血液が行き渡りやすくなります。

5.次に仰向けとなり目の周りの施術と自律神経調整施術に入ります。

眼精疲労の鍼灸治療

 

当院では、目の周りに打つ鍼は、体打つ鍼よりも細い鍼を使用しており、美容鍼で使われるような刺激がソフトな鍼を使用しております。また鍼を刺したうえで濡れタオルに包んだ電子温灸器で目の周りを温めていきます。

鍼の刺激+電気温灸器の心地よい刺激で目の周りの筋緊張の緩和、血流改善につながります。ここでほとんどの方が気持ちよく眠ってしまうほどです。

顔に針を刺されるのがどうしても苦手という方もご安心ください。そういった方の場合はお灸で対応することも可能です。顔に直接お灸をのせて火をつけるのですが焼ききる前に火を消すため火傷の心配も跡がついてしまう心配もありません

眼精疲労のお灸治療

 

特にお腹を電子温灸器で心地よく温めることにより、体をリラックス状態にすることで自律神経を整えていきます。

 

眼精疲労に対する当院の鍼灸治療の特徴

 

当院の眼精疲労に対する施術は、第一に目の周辺の経穴にハリを刺して刺激することにより目の血行状態をよくします。目に刺すというものではなく、目周囲にハリを刺します。顔に刺されるのが怖いという方は、お灸で対応致します。お灸は、痕を残さず心地よい温かさの刺激です。目の奥の痛みなど痛みに対しては鍼通電療法を用いて鎮痛効果をねらって施術していく場合もございます。

 

また眼精疲労は五臓六腑の肝に深く関係しているので肝に関する経穴を用いたり、東洋医学の診断方法に基づき全身の調整治療を行います。東洋医学の特徴に全身を診て、状態を把握した上で施術を行うというものがあります。

 

眼精疲労は、目ばかりでなくうつ睡眠障害など自律神経系の疾患も患っている場合が少なくありません。そこで当院では、自律神経測定器を用いて自律神経の状態を知った上で施術致します。自律神経の状態を把握して当院独自の自律神経調整療法を行うことで、他にはない施術効果が期待できるのです。

 

眼精疲労についての東洋医学的考え

中医学では五臓六腑の肝は目に開竅するといわれており、眼の疾患は肝の機能の障害が深く影響していると考えられています。
肝血が不足してしまうと視覚の異常や運動系の異常などがみられます。そのほか肝は運動神経系の調節に関係があると考えられています。

 

眼精疲労は、上記の筋性眼精疲労や眼のピントを合わせる働きのある毛様体筋の運動機能が低下していると考えられ、そのことからも眼精疲労は肝の機能との関係が深いことがわかります

また、肝は精神情緒の安定、自律神経系を介した機能調節もおこなっており、それらの機能低下は上記の神経性眼精疲労を引き起こすと考えられます。

 

眼精疲労の鍼灸治療症例

40代 女性
主にパソコンでの作業がお仕事で一日10時間以上、パソコン画面を見るという生活を送っていた。普段から目の疲れや乾き、首肩こりを感じていたが、たまにマッサージなどでほぐしてもらうことで症状は軽減できていた。
しかし、ここ一週間前程から仕事が忙しくなり、目や体の症状が強く出るようになってしまった。マッサージを受けても終わった直後は良いが、一日経つともうつらくてなかなか改善されないということで当院にご来院されました。当院ご来院時には、まぶたが重く感じたり、眉間辺りがパソコン画面を見ていると痛くなり、仕事にも支障をきたすほどとなってしまっていた。

当院の治療
睡眠不足や朝すっきりと起きれることが少ない・日中体がだる重くことなども問診時にわかったので、自律神経測定器で自律神経の状態を計測した上で治療を行ないました。自律神経測定器の結果、交感神経の活動が高く、自律神経のバランスが悪かったため仰向け治療にて自律神経のバランスを整える施術を行い、うつ伏せ治療で首や肩の筋緊張を取り除き、最後に目の周りを鍼灸施術で刺激していきました。

◇1回目◇
治療後少し首や肩に重だるさが残ったが、夜しっかりと眠れることができて翌朝体がすっきりとした。目の症状も朝は非常に楽だった。しかし、仕事をしていて夕方ごろからは目の疲れや痛みを少し感じた。

◇2回目◇
鍼灸治療によって首肩・目の周りがとても軽くなったと感じた。仕事のほうもだいぶ落ち着いてきて目の疲れも感じにくくなってきた。

◇3回目◇
今週は仕事がとても忙しく目の症状が気になり始めてしまった。治療後は軽快。

◇4回目◇
症状は軽減されたがまだ気になる

◇5回目◇
パソコン作業をしても目の疲れをほとんど感じなくなった。目が疲れる前に遠くを見るなどして目の筋肉を休めることも日常的な疲れ目予防として行っていただいた。

 

症例②
50代男性
10年以上前から目の疲れを感じていた。主にパソコン仕事なので目の疲れがひどくなってくると目の奥が痛くこってくる感じで目も動かしづらくなるとのこと。さらに進行すると首のこりも強く出てきて仕事にも支障をきたしていた。症状がひどく出るとマッサージなどに通って痛みをとっていたが、2~3日するとまた症状が戻るという状態を繰り返していた。
当院にご来院される2か月程前から目の奥に急激な痛みを感じるようになり、病院で検査を受けるも原因はわからなかった。

当院の治療
目の症状の他にも首こり・手の痺れも感じることがあったとのこと。目の周りの施術の他にも首肩の筋緊張をほぐす施術をしっかり行っていきました。また、天気が悪くなるとめまいや軽い動悸を感じることもあり、自律神経の乱れも考えられるので測定器で検査してから施術に入りました。

◇1回目◇
治療後、首肩がすっきりしていつもより深い睡眠がとれたような気がしたとのこと

◇2回目◇
以前は仕事をしていない時でも体に力が入って目が疲れていると感じることがあったが、最近はそれがなく仕事をしていないと目の疲れを感じにくくなった。仕事中は依然として疲れる

◇3回目◇
目の動かしづらさがとれてきて目が動かしやすくなってきた

◇4~6回目◇
全体的には身体の調子が良くなっている気がするが、そこまで変化が見られなかったとのこと

◇7回目◇
仕事で長い時間パソコン画面を見ていて疲れを感じにくくなった。目の奥の痛みもあまり感じなくなったが、たまに仕事中に痛くなる時あり

◇8回目◇
出張で治療間隔が少し空いた。目・首肩の症状は当院に来る前より断然良いとのことだが、少し戻ってしまった感じとのこと

◇9回目◇
前回の久しぶりの治療でだいぶ症状がよくなったとのこと。目の疲れ・痛み・首肩こりをあまり感じなくなったとのこと

◇10回目以降◇
少しずつ治療間隔を延ばしながら、身体のメンテナンスを含め施術している

 

症例③
20代女性
IT関係の仕事についてパソコンを見て仕事をする時間が増えてきた。以前よりスマホやパソコンの画面を見る機会は比較的多かったが、就職するとみる時間が倍以上となり、目の疲れを感じるようになってきた。就職して3年ほど経って視力の低下に気づいた。以前は視力左右とも1.2。急激に視力が低下したと感じて眼鏡を作ろうと眼鏡屋にいって視力を測ったところ0.7までに低下していた。常に眼鏡はかけず、車の運転などで眼鏡をかけていたところ、さらに目の疲れを感じるようになってしまった。
目の疲れがひどいときは、首肩こり・頭痛を感じて画面を見るのも次第につらくなっていった。簡易マッサージなどで何とか過ごしていたが我慢できなくなり、当院にご来院された。

治療
触診の結果、頸肩の筋緊張が強く、自律神経測定器の結果もよくありませんでした。全体の調子も整えつつ、頸肩と目の周りを中心に施術していきました。

◇1回目◇
施術後、体の疲れがどっと出てきた感じで帰ったら深い睡眠がとれた。目の調子も少し良い感じ

◇2回目◇
施術後は頸肩の調子が改善。しかし2~3日すると調子が戻ってしまう

◇3回目◇
以前は1時間もするとパソコン画面を見ているとつらくなってきていたが、1時間経ってもつらくならくなってきた

◇4回目◇
視界がくっきりとして普段あまり眼鏡をかけなくてもよくなってきた。

◇5回目◇
仕事後は少し首肩こりや目の疲れを感じるが仕事中は全く感じなくなった。

 

症例③
30代男性
二年ほど前から急に目の疲れやショボショボ感を感じるようになった。市販の目薬をさしていたが、なかなか改善されずに過ごしていた。仕事でパソコンを5~6時間ほど使うが、20代の頃もそれ以上に目を酷使していたように思うが、30歳後半となると目の疲れや身体の疲れが取れにくくなったように感じたとのこと。
最近はまぶたも重たくなってきているように感じて目の疲れが酷い時は目を閉じている方が楽に感じる。首肩こりの症状も出てきて、パソコン作業を30分ほどしているとすぐにつらくなってくる。睡眠は良好。運動習慣も週に2~3回程はランニングをしている。

治療
◇1回目◇
目のショボショボ感は少し楽になったとの事。夕方になると目の疲れや身体の疲れは感じやすい

◇2回目◇
目の疲れやショボショボ感はつらい時の半分ほどに軽減。

◇3回目◇
パソコン作業を1時間ほぼしていても首肩こり・目のつらさは感じなくなってきた。

◇4回目◇
仕事の終わりごろでもまぶたの重たさを感じない。目が開きやすくなった

◇5回目以降◇
3~4週間に1回のペースで来院。仕事をしているとどうしても目の疲れや首肩こりを感じるのでその緩和のために施術を受けられている。

 

症例④

20代 女性

在宅のみで働いているため仕事中は常に画面を見ている。机の上には画面が3つあり、時にはスマホとタブレット端末も使用することがあるので、多いと5つの液晶画面に囲まれながら1日作業している。

そのせいか、常に眼が痛くなっていてしまい、眩しい光や長時間の作業でより悪化するようになった。今までは眼の周りを温めたり、自分でマッサージすれば楽になったのだが今回は全く良くならない。

また、座り仕事と運動不足も重なって首こり、肩こり、腰痛が慢性的になっていて足のむくみも酷い。

鍼や痛いことは怖いのでなるべく優しめにお願いしたい。

 

当院の治療

触診したところ首、肩、背中、腰の上半身がかなり固くなっていました。なかでも、首から肩にかけては筋肉の緊張が酷く、かなり辛そうなお身体でした。眼の周りの筋肉だけではなく、眼の筋肉と繋がっている側頭筋や顎筋も固くなっていました。

全体的に疲労と緊張状態が慢性化していましたので当院の治療としては全身の血流を

良くして、筋肉を緩める治療と自律神経を調節することで緊張状態の

改善を行いました。

血流が悪いためか手足が冷え性とのことでしたのでお灸も使用していきました。

 

治療経過

◇1回目◇

思ったより痛くなかった。変化は分からない。

◇2~4回目◇

変化なし

◇5回目◇

眩しい光を見た時の眼の痛みが少しだが軽くなっていた。

◇6~10回目◇

変化なし、痛みは軽くなったがそれ以上良くも悪くもならない。

◇11回目◇

また少しだけ痛みが軽くなった。作業できる時間が長くなって嬉しい。

◇12~15回目◇

回数を重ねるごとに痛みが軽くなった。今後間隔を空けてメンテナンスで通う。

 

目のアンチエイジング

パソコンやスマホなど目を酷使する機会の多い現代では、目の血流低下や筋肉の疲労により目の老化現象が起きやすくなっています。また目の疲労眼精疲労は、目の老化現象である白内障や緑内障、飛蚊症などにかかりすくなってしまいます。

目の使い過ぎによりカメラのレンズの役割のある水晶体の弾力性が失われたり、水晶体の厚さを調節する毛様体筋の疲労がおこってしまいます。するとピントを合わることに時間がかかったり、近くのものにピントを合わすことができなくなる老眼現象へとつながってしまうのです。

まずは、目のアンチエイジングとしてこの毛様体筋の疲労をとること・水晶体の弾力性を保つことが重要となってきます。
近くの物を見続けていると毛様体筋は緊張しっぱなしの状態となり疲労していきます。パソコン作業の合間に遠くに視点を合わせることで毛様体筋の緊張をとってあげることも重要です。
また、10分間ほどのまとまった休憩を取り下記のようなトレーニングを行ってみてください。

 

 

  •  1.ピント遠近トレーニング
    近くの物を見た状態が続いてしまうと毛様体筋が常に緊張した状態が続いてしまいます。遠くを見るようにして緊張した状態の毛様体筋を弛緩させることで疲労をとります。腕を前に伸ばし、目線の高さまで約30cm程の位置に親指をたてます。次に動かない目標物をで2~3m先に目標物を定めます。そして親指と動かない2~3m先の目標物を交互にみてピントを合わせることを30回繰り返します。このトレーニングの際は、特に速さは求めません。正確に確実に親指と目標物にピントを合わせるようにしてください。
  • 2.ピント前後左右トレーニング
    自分の2~3m前後左右それぞれに目標物を定め、上から時計回りにをそれぞれ5秒ずつ目いっぱい見ます。それを、3セット繰り返します。外眼筋や目の周りの表情筋などの運動になります。
  • 3.目の閉眼トレーニング
    目をギュッと閉じて次に大きく開きます。これも5秒ずつ3セット繰り返します。目を開ける上眼瞼挙筋や目を閉じる眼輪筋の運動になります。パソコンなど近くのものを注視して作業していた場合は、ちゃんと一時間ごとに目の休息をとり、1~3の運動を順に行いましょう。

 

目の老化を防ぐ生活習慣

  • 1. バランスの良い食事
    紫外線などを受けて発生してしまった活性酸素は、目の場合緑内障や飛蚊症となる危険性もあります。それらの疾患は、目を見えづらくするばかりではなく、眼精疲労にもつながります。
    活性酸素による細胞の酸化を防ぐ食事を心がけましょう。緑黄色野菜やトマトやイチゴなどをバランスよくとりましょう。またカシスやブルーベリーに含まれるアントシアニンは目の酸化を防ぐと言われていますので、積極的に摂ってください。
    その他、疲れ目には古くからホタテガイが効果があるとされ漢方では扇貝と言われ利用されています。漢方では、消化を促す作用やのどの渇きをおさえて各臓器の機能を回復させるなどの作用があると言われています。特に目と深い関係があるとされる五臓六腑の肝の肝陽が上がって目の異常が出てしまう状態に効果があるとされ、疲れ目や視力の回復にも作用があります。現代医学の研究でもホタテガイに多く含まれているタウリンの働きによって目の機能を回復させるという研究結果があります。タウリンは胃腸にやさしいとされ、悪玉コレステロールを下げながら、善玉コレステロールのレベルを維持する働きがあったり、動脈硬化を予防する働きもあると言われています。食物繊維は、タウリンの働きを助ける効果があるためホタテガイと一緒に食物繊維の多い大根やレンコン、ニンジンなどと摂取すると良いです。その他、ホタテガイには嗅覚障害を回復させる亜鉛や糖質や脂質の代謝に関与するビタミンB2などを豊富に含みます。亜鉛が不足してしまうと嗅覚障害や免疫力の低下、うつ状態へとなりやすいとされ、それらの状態にある場合にもホタテガイは非常に有効な食べ物でもあります。

 

 

  • 2. タバコは吸わない。
    タバコを吸うと体に良くないということは周知の事実ですが、タバコは目にとってもよくありません。喫煙は、目を含む全身の細胞の酸化につながり、抗酸化作用のある体内のビタミンCも大量に消費してしまいます。
    また、血管を収縮させて全身の血流量の低下にもつながります。

 

 

  • 3.目薬に頼りすぎない
    目に異物が入った時などたまに目薬を使用することは問題ありませんが、点眼が習慣化してしまうと体外からの細菌などの侵入物を撃退する力が弱まってしまいます。細菌への防御反応が低下して細菌が繁殖しやすくなってしまいます。またドライアイなどの方で涙の成分が入っている目薬を多用されている方も注意が必要です。習慣化してしまうと目が本来持っている涙を作るという機能も低下してしまいさらにドライアイが進んでしまう可能性もあります。

 

患者さんからよくある質問

Q.目に鍼を刺すのですか?

A.
眼球自体に鍼を刺すことはしません。また眼窩内に鍼を刺入する方法もありますが、眼球を傷つけて炎症を起こす危険性もあるので当院では行っておりません。しかし、目の周りに鍼灸施術を行うことにより眼窩内の施術と同じような効果が得られます。

Q.コンタクトはつけたままで大丈夫ですか?

A.
眼球自体には鍼を刺入することはありませんのでコンタクトレンズをつけたままでも大丈夫です。まぶたを閉じたままでまぶたの上から温めるお灸をすることもありますが、強く抑えたりすることもありません。

Q.治療の頻度はどれくらいですか?

A.
症状の強さや患っている期間によってもかわってきます。基本的に3か月以上の慢性的な症状となってしまっている場合には治療期間も長くなり、1週間に1度程度の治療間隔をお勧めしています。逆にここ1,2週間の目の疲れなどの場合は2~3回程度の治療を3~4日おきの頻度で治療させていただくことをお勧めしています。

Q.効果はどれくらい見込めますか?

A.
個人差があります。2,3回程度の治療でパソコンなどのデスクワークで目が疲れなくなったという方や2か月の治療でようやく効果が見られるようになってきたという方もいらっしゃいます。日常生活での行動も大切になってきます。目を休めずに酷使ばかりしているとやはり目は疲れてきてしまいます。治療と並行して上記の生活上での注意点を実践してください。

 

 

執筆者

清水大地

眼精疲労専門の鍼灸師

資格
はり師
きゅう師

2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む

2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立

2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院

2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院

2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院

老人性(高齢者)うつに対する鍼灸治療

うつ病とは

うつ病は、しばしば『心の風』などと呼ばれるため、人間性の問題のように勘違いされますが、『心の弱さ』や『気持ちの問題』などで起こる病気ではありません。

うつ病は、脳内の神経伝達物質の機能異常によって起こる病気であり適切な治療が必要になります。

そのため、精神論や根性論といったものでどうにかなるものでもないのです。

 

うつ病の状態とは

人はうつ病になるとなにをしても楽しめないといった精神状態になり、一日中気分が強く落ち込み、食欲不振、不眠、疲れやすい、身体がだるいなどの身体症状が現れます。

ひどくなると日常生活にも支障をきたすため、治療が必要な病気で、気分障害のひとつになります。

 

うつ病の原因とは

うつ病のきっかけに最もなりやすいのは『環境要因』が深く関係しています。

家族や親しい人など大切な人の死や離別、仕事や財産、健康などの大切なものを失う事や、人間関係のトラブル、家庭内のトラブル、職場や家庭での変化などが要因となります。

また最近では、ペットが亡くなりペットロスからうつ病になるケースも少なくありません。

様々なストレスにより人は誰でも、『どうも気分がすぐれない、やる気ぐ起きない』などと言うことはありますが、そうした状態はほとんどの場合、時間の経過やちょっとしたきっかけで回復していきます。

ところがうつ病の場合は、憂うつな気分が長く続き、いつもイライラや不安を感じ、何をするにもやる気になれず、何もかもどうにでも良くなり、死んでしまいたいと考えるようになったりもします。

 

高齢者はうつになりやすい?

中年以降は、初老期から老年期にかけては『うつ病になりやすい因子』が増えてくる時期と言われています。

原因のひとつは体調の変化によるものです。つまり、さまざまな病気にかかりそれが慢性化しやすいといったことが考えられます。

年を重ねるごとに疲れやすくなったり、疲れがなかなか取れなかったり、また物忘れや物覚えが悪くなったりしますが、そうしたことが以前との違いを実感してしまい、高齢者のうつ病の引き金になります。実際に身体のあちらこちらに不調が生じるようになるのもこの時期です。

さらには、高齢者になると、仕事を退職したり、子どもの独立や配偶者や親しい人の死別などにより、より大きな喪失感に襲われることになり、こうした大きな悲しみや寂しさからうつ病になることもあります。

こうした高齢者のうつ病は、『老人性うつ病』と呼ばれます。

 

老人性うつ病の特徴

老人性うつ病の特徴は、多くの場合、生きがいや興味の消失、漠然とした不安感や焦燥感などが主な症状です。

また、これらの精神症状より、不眠(過眠も含む)、食欲不振(過食も含む)めまい極度の疲労感などの身体症状を強く訴える場合もあります。

うつ病患者では脳内の神経伝達物質である、セロトニンやノルアドレナリンの量が減少し情報伝達がスムーズに行われていないことが分かっています。

つまり、うつ病は脳内の神経伝達物質の働きぐ悪くなっていることから起こる疾患と言うことになります。

また、高齢者に限らず、うつ病症状は朝や午前中に酷く現れ、午後から夕方にかけて改善していくことが多く見られます。

 

認知症との違い

認知症の場合は、発症のきっかけとなる出来事が分かりづらく、気がついたら進行していたと行く事も少なくありません。それほどゆっくりと進行していき、初期症状としては、『性格の変化や記憶障害』が主症状となります。

一日のなかで調子の波は少なく、人によっては攻撃的になることもあります。

認知症の場合、記憶障害が目立つようになり周囲が気づくことも多いですが、老人性うつ病の場合でも記憶障害は起こることがあります。しかし大きな違いは、老人性うつ病の場合は記憶障害があることに自覚があり、自ら訴える事ができます。認知症の場合は、忘れているという自覚がなく、指摘されると取り繕ってカバーしようとする傾向にあります。

脳疲労の首肩治療

病院での治療

老人性のうつの治療は、薬物療法精神療法環境調整の3つを軸として治療を行います。

薬物療法

老人性うつに限らず、その人に合った抗うつ剤などが処方され経過をみます。しかし、高齢者の場合には他の服用中の薬との相性もあるため、人によっては他の治療法で進めていくことも多いです。

精神療法

医療従事者が行うカウンセリングを通して改善を目指す方法で、薬物療法と併用して行われることもあります。

カウンセリングの注意点としては、本人の訴えることを否定しない、励まさないなどです。人によって適した関わり方は異なるため、家族や周囲の人の接し方などについては、医師のアドバイスをもらった上で行うと安心です。

環境調整

1人でいる時間が多い場合や孤独感の中にいる方は「人との関わりの時間を増やす」「体を動かす機会を作る」「外出することで気持ちを外に向ける」など、他者や他のものとの関わりをつくることが大切です。

 

老人性うつ病に対する当院の治療法

老人性うつ病の多くは心身にかかるストレスが原因と考えられています。

人はストレスを感じたり、過労が続くと、自律神経のバランスがくずれてしまい、自律神経の乱れから、倦怠感や動悸、不眠、めまいなど様々な症状が現れ、これらの症状はうつ病を悪化させてしまう要因にもなります。

そのため、当院では自律神経測定器を用いて自律神経の状態を測定して治療します。うつ病の方の場合、自律神経の状態もその日によってかなり変化していきます。自律神経測定でこまめに測定して、現在の自律神経の状態を把握する事は、うつ病治療においてとても重要です。

そして測定結果を元に、お一人お一人に合ったオーダーメイドの治療をします。また、東洋医学の治療法と自律神経療法を組み合わせることでより治療効果を高めることができます。

鍼灸治療は自律神経を整えるのにとても優れた治療法です。

自律神経を整える経穴やストレス解消の特効穴を用いて、脳内の伝達物質(ホルモン分泌)に働きかけるのと同時に、心身の負担を軽減させ、症状改善を目指します。

また、自律神経のバランスを整える事で身体の過緊張を緩和し、血行を促進して症状を改善し、再発や悪化を防ぎます。

老人性うつ病の症状でお悩みの方は、東京α鍼灸院へお越しください。

 

ただれ目(眼瞼縁炎)の鍼灸治療

ただれ目とは

 

まぶたやまつ毛の根元付近、おもに目頭や目尻に炎症が起こり、皮膚が赤く腫れたりただれて、発疹ができたりします

細菌やウイルスによる感染性と、かぶれやアレルギー反応などの非感染性の2種類に分かれ、原因がウイルスなどの感染性のものは痛みを感じ、アレルギー性の非感染性のものは痒みを感じます。また、かゆみが強いため、お子さんや目を触る癖がある方は自分でかいたり触ったりしてしまい、さらに炎症を強めることが多いです。そしてかいてしまうと、ヒリヒリとした痛みを生じます。

また、光に敏感になり、目の中に異物感を感じたり、重症化して炎症の範囲が広がってしまうと、逆さまつげ(まつ毛が目のほうに向かって生える病気)になりまつげが目を傷つけて痛みを生じたり、まつげ抜け落ちる、まつ毛の脱毛が起こります。

 

病院での治療方法

治療法としては、感染性の場合は、原因菌やウイルスに対する抗生物質や抗ウイルス薬による治療を行い、点眼や眼軟こうを使用します。非感染性のアレルギー性の場合には、ステロイドの眼軟こうを用いて、炎症を鎮め、アレルギーの原因物質を避け、取り除く事が第一に大切になってきます。また、痒みなどの症状が強い場合は、抗ヒスタミン剤を内服する場合もあります。感染性と非感染性のどちらにおいても、患部やその周辺を清潔に保つことがとても重要になります。

 

病院での検査・診断

視診や細菌検査で原因菌を調べ、パッチテストによるアレルギー反応をみて原因の特定を行います。

予防法

眼瞼炎を繰り返し発症する人の多くは、汚い手で目をこすったり無意識にまぶたや目の周辺に触る人が多いと考えられています。そのため、日頃から手洗いをしっかりと行い、必要以上に目元に触れないよう心がけることが大切です。

また、コンタクトレンズの着脱時や、付けまつげ、アイメイク時に清潔に保つことも重要になります。

 

東洋医学の考え方

東洋医学では、五臓六腑のと深く関係すると考えます。そして肝は目に開竅すると言われているので、目の疾患は肝の機能障害が深く影響していると考えられています。そのため、目の症状には肝の機能を良くする事が大切です。

また、肝はストレスに弱い性質を持ちます。これは自律神経との関係も深いと考えられ、肝の機能を高めるように治療することが重要になります。

【肝陰虚】・【肝陽上亢】

過度な緊張や疲労、ストレスを抱えると肝陽が上り熱証がみられます。

過度なストレスや疲労により肝の陰陽のバランスが崩れ、肝の陽気の過亢進がおこり、その後次第に陰液を消耗して肝陽が頭の方に上がっていきます。陰液が不足してしまい、肝陽を抑える事ができないので肝陽が上ってしまい、目の炎症充血を起こすと考えられているからです。

症状としては、顔面部や頭部に症状が現れやすく目の充血、炎症、など目の疾患とほてり、めまい、ふらつき、高血圧、頭痛、自律神経失調症などがあります。

ただれ目の鍼灸治療症例

症例 1
50代 男性

緑内障のため点眼薬を20年ほど使用している。眼圧は安定しているが、点眼薬の副作用により眼瞼縁炎が右目下のまぶたの縁にある。かゆみや痛みは感じないが、見た目が気になっている。

施術

緑内障の点眼薬では、眼瞼縁炎の副作用がでることがよくあります。

眼の循環改善や炎症を抑えることを目的に、目の周りのツボに鍼通電刺激を加えていきました。

身体の免疫力や治癒力を上げるため、全身的な自律神経施術も同時に行いました。

治療経過

治療頻度は1週間に1回。

初回では赤くただれていたところが、治療を重ねるごとに治っていきました。10回目の治療が過ぎたころには炎症はだいぶ治まり、ただれが無くなり、赤みが薄っすら残る程度にまでなりました。

緑内障の進行予防のため、通院中。

 

ただれ目の当院での鍼灸治療

当院の眼瞼縁炎に対する施術目的は、第一に目の周辺のツボに鍼やお灸の刺激を与え、抗炎症作用を促し自然治癒力を促進します

また、眼瞼縁炎は五臓六腑の「肝」に深く関係しているので、肝に関する経穴を用いて肝血を補うことや「肝気」の巡りをよくします。また肝の陽気が過亢進して頭の方へのぼっていくことで眼瞼縁炎の症状を起こしているとも考えられるので肝の陽気を抑え、なおかつ下げる治療もする必要があります。風熱の邪気によって引き起こされる場合はそれらを体外に出す施術が必要になります。

そして、眼瞼縁炎は、アレルギーや細菌、ウイルスなどによる感染が原因と考えられることが多く、根本に免疫力の低下や自律神経の乱れがあり、それが原因となり起こる場合もあります。そのため、当院では、自律神経の状態を把握した上で施術させていただき、全身の自律神経のバランスも調整します。

自律神経は免疫力にも深く関係しており、疲労の蓄積過度なストレス生活習慣の乱れなどからバランスが崩れると免疫力が低下し、細菌やウイルスに感染しやすくなります。また、自律神経は全身の血行や皮脂分泌の調節にも関わっている為、自律神経を整えることはとても大切になっていきます。

そして首や肩周りには眼周辺に注ぐ血管や眼の症状に効くツボがあるため、首肩周辺の筋緊張は血液循環を妨げ影響を与えるため、首肩の治療も行います。そして、眼瞼縁炎の治療に対してお灸治療も用います。目の周りにお灸をいたしますが、痕などは残らず心地よいお灸を施しますのでご安心ください。

 

免疫力の向上

身体の免疫力が落ちていない状態であれば目に細菌やウイルスが触れても感染する可能性は低くなります。しかし、高齢者や他の治療を行っていて免疫力が低下している方などは感染しやすい状態になりますので、注意が必要です。

バランスのとれた食事良質な睡眠適度な運動生活習慣を整え免疫力の向上に繋がるのでとても大切です。

 

自律神経の治療

自律神経は、無意識下で働く神経です。中枢は脳にありストレスの影響を受けやすいため乱れる原因は様々です

当院では、自律神経測定器で血管の状態や自律神経の交感神経と副交感神経のバランス、疲労度、ストレス度などを測定をし、お身体の状態を診ていきます。このデータを元にその方その方に合ったオーダーメイドの治療を行います

血管は自律神経の作用を受けるため、自律神経を整える事は全身だけでなく眼周辺の血液循環も良くなると考えます。また、自律神経を整えることで、自然治癒力を最大限に得ることができるので自律神経治療はとても重要です

自律神経のバランスを整える事で、筋肉の緊張を緩和し、血行を促進して症状を改善し、再発や悪化を防いでくれます

眼瞼縁炎やただれ目など目の症状でお悩みの方は、東京α鍼灸院へお越しください。

 

 

食後低血圧の鍼灸治療

食後低血圧とは

名前のとおり食事後に急激に血圧が下がる症状のことで、食事性低血圧と呼ばれることもあります。

また、人によってはめまいなどの症状が出ることもあります。

 

食後低血圧の症状とは

食後低血圧の症状として典型的なものは、めまいやフラつき、人によっては強い立ちくらみを起こし、そのまま気を失うこともあります。高齢者の場合、フラつきや立ちくらみなど気を失った際に転倒をして、骨折や大怪我をしてしまうこともあるので注意が必要です。

また最近では、食後低血圧が脳卒中や心筋梗塞の引き金になる可能性も指摘されており、そのため、疑いのある場合には早めの対応が大切です。

血圧の低下が起こりやすい時間帯は、個人差はありますが、食後30分から2時間の間で、収縮期血圧(血圧の上の方)に20mmHg以上の低下がみられます。その後は次第に通常の血圧に戻るため、めまいやフラつきが食後低血圧によるものだと気づかない方も少なくありません。

 

なぜ食後低血圧がおこるのか

食事をすると、消化・吸収のために大量の血液が腸の近くに集まります。そのままだと心臓の血液量が減り、血圧は低下しますが、急激な低下は危険なので、私たちの体には心拍を早めたり血管を収縮させるなどの方法で、血圧を維持するセーフティー機能が備わっています。これによって脳への血流も維持されているので、健康な状態では食後にめまいなどは起こりません。

ところが加齢や病気などにより、体内の代謝をコントロールする自律神経などがスムーズに働かなくなることがあります。すると食後の血圧を維持するセーフティー機能がうまく作用しなくなり、急激な血圧低下が起こりやすくなるのです。一般的に食後低血圧は高齢者に多く見られますが、高血圧の方や糖尿病に伴う神経障害の方、パーキンソン病などの病気のある方、その他の自律神経失調等のある方などでみられることが多いです。

また、高血圧の治療のために食前に降圧薬を飲んでいる方も食後低血圧が起こりやすい傾向が見られます。

 

正常の血圧値

血圧計に表示される『最高血圧』とは、心臓が血液を送り出すために、心臓の筋肉をギュッと収縮させた時の圧力のことで、収縮期血圧、最大血圧、最高血圧とも言われます。

一方で、『最低血圧』とは、心臓の筋肉が最も広がった時の圧力のことで、拡張期血圧、最小血圧、最低血圧とも言われます。

この『最高血圧』と『最低血圧』を測ることで血圧の正常値に当てはまっているかを把握することができます。

家庭血圧の正常値は、最高血圧が135mmHg未満、最低血圧が85mmHg未満です

また、診察室血圧の正常値は、最高血圧が140mmHg未満、最低血圧が90mmHg未満です

脳疲労への頭への鍼治療

日常での予防策

1、食べ過ぎない。

食べ過ぎや炭水化物を摂り過ぎると、食後低血圧を起こしやすくなります。そのため炭水化物は、ご飯、おこわ、麺類、パン類などのほか、砂糖をたくさん使った食品にも多く含まれるので、こうした食品を食べすぎないことが大切です。

 

2、ゆっくり食べる。

早く食べるとそれだけ腸に血液が溜まりやすく、食後低血圧を起こしやすくなります。しっかり咀嚼してゆっくり時間をかけて食べるように心がけましょう。

 

3、カフェインを取る。

カフェインには血管を収縮させて、食後低血圧を予防する効果があります。コーヒーや緑茶などを食前食後に飲んでみましょう。ただし、夕食後にカフェインを摂りすぎると、人によっては眠れなくなることもあるので朝食昼食で試してみてください。

 

4、食後にしっかり休息をとる。

食事の後にすぐに動こうとすると、めまいなどを起こすことがあります。食後低血圧の疑いがある方は、食後1時間以上はゆっくりと休息をとりましょう。

その他にも、アルコールの摂取を控えたり、食事と一緒に飲水も心がけるなど、まずは食事の見直しから行っていきます。

 

当院での食後低血圧に対する鍼灸治療

食後低血圧は、加齢や病気などや自律神経の失調などによって、体内の代謝をコントロールする自律神経機能などがスムーズに働かなくなることが要因として考えられています。

その為、まずは自律神経を整えていく事がとても大切になってきます。

人は、ストレスを感じたり過労や不規則な生活が続くと、自律神経のバランスが崩れてしまいます。自律神経の乱れから、不眠や動悸、倦怠感、体内代謝の低下、めまいや胸部の息苦しさなど様々な症状が現れ、これらの症状は食後低血圧の症状を悪化させてしまう要因にもなります。

そのため、当院では自律神経測定器を用いて自律神経の状態を測定して治療します。そして測定結果を元に、お一人お一人に合ったオーダーメイドの治療をします。また、東洋医学の治療法と自律神経療法を組み合わせることで、より治療効果を高めることができます。

鍼灸治療は自律神経を整えるのにとても優れた治療法です。自律神経を整える経穴やストレス解消の特効穴を用いて、心身の負担を軽減させて自律神経を整え、症状改善を目指します。

また、自律神経のバランスを整える事で身体の過緊張を緩和し、血行を促進して症状を改善し、症状の悪化や再発を防ぎます。

食後低血圧の症状でお悩みの方は、東京α鍼灸院へお越しください。

へバーデン結節の鍼灸治療

へバーデン結節とは

へバーデン結節とは指の第一関節(DIP関節)が変形し曲がってしまう疾患で、変形性関症の一種です。第一関節の背側の中央の伸筋腱付着部を挟むように2つのコブ(結節)が出来るのが特徴です。

すべての人が強い変形になるとは限らず色々な程度の変形があります。発症は30歳を過ぎたころから多くなり、年齢とともに増加します。痛みや変形の強い方は女性に多いです。

 

症状

第一関節の腫れ、変形、関節の曲がりにくさなどの症状が現れます。ズキズキとした痛みを伴うことが多く、痛みは安静時の痛み、夜寝ているときの痛み、物をつまむ動作の痛みなどがあります。

また、関節に水が溜まるとその付近に水膨れのようなものができることがあり、ミューカシストと呼ばれています。潰れたり化膿することもあり注意が必要です。

 

原因

へバーデン結節の直接の原因は不明です。しかし、病気の性質から変形性関節症の一種であると考えられているため、加齢や使い過ぎが原因となっていると考えられています。また、最近では女性ホルモンとの関連が指摘されています。

指の第一関節には他の関節同様軟骨が存在し骨を守っていますが、年齢とともに軟骨が擦り減り骨と骨との隙間が狭くなり、骨同士が擦れあうことで骨の新たな隆起が生じ、結節ができます。また、骨の変形と共に炎症が生じ痛みが生じます。

へバーデン結節のリスク因子として年齢(特に40歳以降)、家族歴、肥満、痛風、関節への負担などが挙げられます。

 

※女性ホルモンの働き
女性ホルモンの一つであるエストロゲンは、骨、関節、靭帯、皮膚、血管などに作用し全身を守る役割を果たしています。
エストロゲンの分泌が減少すると手指の関節や関節を包む膜、腱、腱を包む腱鞘などがダメージを受けやすくなり、しびれやこわばり、炎症による腫れや痛みの原因になるといわれています。そのため更年期以降や女性ホルモンのバランスが崩れる妊娠中、産後などは関節などのトラブルが起こりやすいといわれています。

西洋医学的治療

外見上の第一関節の結節性隆起やゆがみ、痛み症状でも診断できますが、レントゲン検査が診断にとって有効です。

関節間隙が狭小化していることで診断します。一般的な治療として保存療法としては、安静(固定も含む)や消炎鎮痛薬、局所のテーピングなどがあります。急性期では、少量の関節内ステロイド注射も有効です。

保存療法で痛みが改善しない場合や、変形がひどくなり日常生活に支障をきたす場合は手術療法が選択されます。手術法には結節を切除するものや関節を固定する方法が行われます。

 

東洋医学的考え方

中医学では筋、関節などの疼痛、腫脹、しびれなどを主症状とする病証を「痺証(ひしょう)」と呼びます。

痺証は四肢経絡が風邪、寒邪、湿邪、熱邪などの身体の外部からの因子に気血の運行が妨げられて起こると考えられています。

低血圧のうつ伏せ鍼灸治療

痺証の代表的な種類

・痛痺(寒痺)
寒邪が強い痺証で温めると良くなり、冷やすと悪化する。熱感や赤みが無く痛みが強い特徴があります。

・行痺(風痺)
風邪が一番強い痺証で風邪の性質である遊走性があり、痛いところが変わる遊走痛、冷風に当たると悪化する特徴があります。

・着痺(湿痺)
湿邪が強い痺証で、局所の腫脹、重だるさ、固定痛、雨天での痛みの増加、飲酒での悪化などが特徴です。

・熱痺

関節や筋肉が赤く腫れ熱感を持ちます。発熱、口喝、患部を冷やすと気持ちが良いなどの特徴的な症状が見られます。熱がこもっているため熱を消そうと体が冷たい物を欲します。全般的に熱をイメージする症状が多いことからこの名前が付けられています。リウマチなどの膠原病の活動期によく現れる病証です。

また、痺証は血虚、瘀血(おけつ)腎虚を伴うことが多く、血虚や瘀血は気虚から進展して現れると考えられています。

東洋医学では「肝は筋を主り、腎は骨を主る」との言葉があります。そのため五臓六腑の肝や腎の働きが弱れば筋や骨にトラブルが起こりやすくなるのです。また、腎と肝は支え合う関係にあり、どちらかが弱ればもう片方も弱りやすくなってしまいます。

気象病の鍼灸治療

当院の鍼灸治療

内臓機能や免疫機能、血液循環などを司る自律神経の調整やホルモンバランスの調整を行い症状が治癒しやすいお身体の状態へ整える施術や、へバーデン結節の方は首肩周り、胸部、前腕の筋肉が緊張しやすいため、まずその部分の筋緊張を和らげ、手指の血液の循環を促進します。

また、東洋医学的観点から患部に関係する経絡の流れを整えるツボや腎や肝の機能、気血を補うツボも取り入れていきます。

患部である指は感覚が鋭敏で痛みを感じやすいため、基本的にはお灸でアプローチしていきます。鍼を用いる場合は美容鍼など痛みを感じにくい非常に細い鍼を使用していきます。

全身的なバランスを整え、患部やその周囲の血流を良くすることで痛みや腫れ、しびれを緩和する効果や関節可動域制限の改善、変形の進行を抑える効果が期待できます。

気象病の鍼治療 

気象病とは

 

気象や天気の変化によって症状が出現する、または悪化する疾患を「気象病」と呼ばれています。雨の前に頭痛がする、梅雨時期になると古傷が痛む、季節の変わり目に体が重だるい、などの症状があります。

気象病

 

 

症状

 

・頭痛
・首肩こり
・めまい
・耳鳴り
・気管支ぜんそく
・関節痛
・神経痛
・鬱(うつ)
・不安症

などが挙げられます。

 

気象病の原因

 

未だ明確な原因は分かっていませんが、気圧の変化により、人間の体はストレスを感じるため、それに抵抗しようとするため自律神経が活性化することが主な原因ではないかといわれています。主に不調を訴えるのは気圧が低下したときですが、中には気圧が上昇したときに不調を訴える人もいます。

 

また、症状が出やすい時期として低気圧が定期的に通過する春、秋、梅雨時、台風が接近する晩夏から秋にかけてです。一方で気圧が比較的安定する冬は体調が良い日が多いことが特徴として挙げられます。

 

気圧の変化で症状が出やすいため、気候の変化の他にも高層ビルのエレベーターに乗っている時や飛行機に乗っている時などにも症状が出る場合もあります。

 

自律神経は無意識化で体を調整している神経で交感神経と副交感神経があり、交感神経は日中活動時に優位に働く神経で、血管を収縮させたり心拍数を上げ体を興奮させる働きがあります。

副交感神経は血管を拡張し、体をリラックスさせる働きがあります。

この二つのバランスが乱れてしまうと様々な不調の原因になってしまうのです。

気象病にかかりやすい人の特徴としまして耳の内耳の機能が敏感な人にかかりやすいとされています。

 

内耳は気圧の変化を感じてその情報を脳へと送り届けて自律神経を活性化させます。これは、人間本来に備わっている防衛本能の一種と考えられています。昔の人類は、水を確保するため川辺など水に近い場所に住居を構えていました。
水辺に近いので、突然の雷雨は流されてしまう危険性が高まります。そこで気圧の変化で事前に天候の変化をキャッチすることで自分の命を守る防衛機能として内耳の気圧の変化を感じる機能が備わっていると考えられています。

 

その内耳の機能が敏感に反応してしまうと少しの気圧の変化だけでも過剰に脳が反応して自律神経に働きかけて交感神経はるいは副交感神経の活動を亢進させてしまうのです。

 

交感神経が活発になる人では、関節痛や頭痛、神経痛など痛みの症状が出やすく、副交感神経が活発になる人ではうつ症状や不安症、気管支喘息などの症状が出やすくなります。

 

気象病にかかりやすい人は、乗り物酔いになりやすいのも特徴の1つです。内耳のそばには平衡感覚をつかさどる三半規管が存在します。内耳が敏感な場合この三半規管も敏感に反応する場合が多く気象病にかかりやすい人は少しの「揺れ」にも敏感に反応してしまうのです。

 

気象病に対する鍼灸治療

気象病の治療では、自律神経を整えることがとても重要です。

当院には自律神経測定器が常備されており、ご自身の自律神経の状態を知ることが出来ます。

自律神経測定器

 

当院では初診時に自律神経の状態を測定してから施術を行っていきます。

お腹や手足などのツボを用いて自律神経の状態を整えていきます。特にお腹のツボは自律神経の状態を整えるために重要です。

胃腸など内臓の働きは自律神経がつかさどっています。お腹のツボで内臓機能を整えていくと自然と自律神経の状態も整いやすくなるのです。

 

気象病の鍼灸治療

 

その他、気象病の出ている症状に合わせてもオーダーメイドの施術を行っていきます。

頭痛の鍼灸治療について
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めまいの原因とは

 

めまいとは

めまいといっても様々な病態があり、生命の危険がある重症なものからちょっとした疲れや体の異常・はっきりと原因のわからないものまであります。
しかし全体的にみるとめまいを訴える方は年々増加しており、今や5人に1人以上の割合でめまいを慢性的に感じています。
めまいは高齢になるほど羅患率は増えてきますが、最近では比較的若い世代の働き盛りの男性や20代・30代の主婦などにも多くみられます。
めまいは様々な疾患を見分けるための重要な症状であり、身体にとっては異常事態を知らせる重要なシグナルでもあるので、まずは原因を究明し、体のどこに異常があるか知っておく必要があります。

◆どの科を受診すべきか◆
耳鼻咽喉科
めまいの多くは、耳鳴り耳塞感などの耳の症状も同時に現れる場合が多いのでそういった場合はまずは耳鼻咽喉科を受診しましょう。

内科
めまいの他に吐き気嘔吐冷や汗などの症状が強く出ている場合は内科を受診しましょう。

脳神経外科・神経内科
めまいに加えて手足の痺れ舌のもつれ物が二重に見える歩行困難意識低下などがみられる場合は早急に脳神経外科・神経内科を受診しましょう。

かかりつけ医
高血圧糖尿病高脂血症などの生活習慣病の治療を受けている場合は薬の影響によるめまいの可能性もあるのでまずはかかりつけ医に相談してみましょう。

大学病院・総合病院
様々な科が集まる大学病院や総合病院では、それぞれの科が連携しており、さらにめまい外来や神経耳科などさらに細かく分かれて診療科が設置されている病院もあります。

 

脳疲労への頭への鍼治療

めまいの種類

めまいといいましても感じ方は人それぞれであり、そのタイプだけで原因疾患を特定することはできませんが、一つの目安となります。めまいの感じ方は大きく分けると「回転性めまい」と「非回転性めまい」の二つに大別されます。さらに「非回転性めまい」ではそのほかいろいろなタイプがあります。

◆回転性めまい◆
回転性めまいは、自分や周囲がぐるぐると回っているように感じます。激しいめまいである場合が多く、めまいの他に吐き気や歩行困難、難聴、耳鳴りなどの症状も併発する場合もあります。
座っていたり横になっていたりと自分が動いていない場合でもぐるぐると回転するようにめまいを感じます。その場合メニエール病前庭神経炎などの可能性が高いですが、脳出血や一過性の脳虚血発作のような脳の病気の場合もあります。
また寝返りや起床時にめまいを感じる場合もあり、良性発作性頭位めまいと呼ばれています。
一般的に回転性めまいは、内耳などの平衡器官に血流障害や炎症・むくみが起きることが原因ですが脳の障害の場合もあるので注意が必要です。

メニエール病
自分や周囲がぐるぐる回ると感じる回転性めまいを起こす代表的な疾患がメニエール病です。メニエール病は、40代~50代の方に多く発症し、肉体的・精神的ストレスが引き金になる場合が多いため、現代病とも都会病ともいわれ、近年は増加傾向にあります。
メニエール病の典型的な始まりは、ある日突然何も前触れなしに激しい回転せめまいが起こり、目も開けられずに吐き気がして嘔吐するといった症状が起きます。次いで耳鳴り難聴などの耳の症状があらわれます。めまいの発作は、数時間から半日程度でおさまっていくのが普通ですが、メニエール病が厄介なのは、定期的に発作を繰り返すということです。

メニエール病を引き起こす原因は、内リンパ液が増えすぎる内耳の内リンパ水腫であると考えられていますが、内リンパ水腫を引き起こす原因はいまだ詳しく解明されていません。しかし、過労や睡眠不足などの肉体的ストレスや仕事や人間関係などからくる精神的ストレスが発症の誘因となることが多いとされており、心身症の一つとしてとらえられています。

 

◆非回転性めまい◆
自分や周囲がぐるぐると回っていると感じる回転性めまいと違い非回転性めまいは回っているとは感じません。非回転性めまいは、めまいの感じ方により「浮動性めまい」「動揺性めまい」「眼前暗黒感」に分類されます。
浮動性めまい
浮動性めまいの場合は、「体がふわふわと宙に浮いた感じがする」や「船に乗っている感じがする」などの身体の不安定感を呈します。両側の内耳の異常でも起こりますが、脳の障害でも浮動性めまいは起こりやすいです。
動揺性めまい
動揺性めまいでは、頭や首・体全体がぐらぐらと揺れているように感じます。実際に歩行してみるとふらつくこともあります。内耳の平衡器官が左右両側で侵されたり、運動をつかさどる小脳に病変が出た場合にあらわれやすくなります。

眼前暗黒感
眼前暗黒感はわかりやすくいうと「立ちくらみ」のことであり、立ち上がった瞬間にくらっと感じたり、長く立っていると眼の前が遠く真っ暗になるなどの症状を呈します。10歳以上の学童に多く見られる疾患でほとんどの場合は耳や脳には異常はありません。

 

※女性に多いめまい
女性の場合特に月経の前1週間ほど前の黄体期に体調が崩れやすく、めまい症状やイライラ感や抑うつ感などの精神的な症状もあらわれやすいとされます。特に現代社会では、女性の社会進出が進み、職場でのストレスや過重労働での体の疲労が男性と同様にかかりそれに加えて育児や家事、独身女性の場合将来への莫大な不安といった心身ともにストレスがかかりやすくなっています。
最初のうち、身体にエネルギーがあるときは何とかやり過ごせますが、それが許容量を超えてしまうと心身がSOSサインをだして心身に異常が出てしまうのです。

また、脳下垂体という女性ホルモンの分泌指令を送る器官は、視床下部という自律神経をコントロールしている器官のすぐ近くにあるため、女性ホルモンの変化が自律神経のバランスを崩れる原因となりがちです。
日常的にも心身のストレス過多状態でさらに黄体期で女性ホルモンのバランスが崩れると自律神経のバランスが乱され、それがめまいの原因となってしまうのです。
自律神経バランスの乱れ以外にも女性は月経のたびに鉄分が失われるため、脳が虚血状態となり貧血によるめまいが起こりやすいので注意が必要です。それに加えて過度なダイエットで食生活が乱れて栄養が十分に摂取できていない状態ですとさらに月経時にめまいが起こりやすいです。

その他、閉経後に女性ホルモンの分泌低下の影響でカルシウムの吸収が低下して耳石がもろくなり剥がれやすい状態となります。すると耳石が剥がれ落ちてしまい体の平衡感覚をつかさどる三半規管のなかに落ちてしまってめまいが起こる良性発作性頭位めまい症という疾患もかかりすやすいとされます。

 

めまいと共に起きやすい症状

めまいは、単独で症状が現れる場合は少なく、自律神経症状意識障害運動障害などを併発する場合がほとんどです。併発する症状によっては、生命の危険にかかわり、一刻も早く医療機関を受診する必要があります。
下記のような症状がある場合はすぐに医療機関を受診しましょう。脳梗塞・脳出血・脳腫瘍などの脳の病気が疑われます。

・体の半身が不自由、感覚が鈍いと感じる
・舌がもつれたり、言葉が発しにくくなる
・物が二重に見え、目がかすむ
・歩行困難
・激しい頭痛で意識がもうろうとする
・物の片側が見えない

めまいと共にこのような症状を呈する場合、様子を見ることなどせずにすぐに医療機関を受診してください。症状が重症化する場合もあります。

耳鳴りや難聴が併発する
めまいと耳鳴り、難聴は同時に起こることが多いです。このような場合は脳の疾患の可能性は低くなります。
平衡感覚をつかさどる器官と聴覚をつかさどる器官は、もともと同じ器官から分化したもので両方とも内耳の中で隣り合っています。お互いは細い管で連結しているために密接に影響を及ぼし合います。
また内耳と脳をつなぐ神経は、平衡感覚器から出ている前庭神経と聴覚器から出ている蝸牛神経の2種類でどちらかの神経が障害されるともう一方にも影響を及ぼすためにめまいと耳鳴り・難聴が併発することが多くなるのです。

 

症例

症例 1

40代 男性

2年前から自転車の走行中や電車の中、片足立ちをするとフワフワするようなめまいを感じるようになった。

パソコン関係の仕事が忙しく、めまいが起こった2年前ぐらいから不眠が続いていて、今はめまいだけではなく動悸も感じる。毎日睡眠時間が2~3時間程のため、疲れが抜けきれない。

施術

お話を聞いていると、重度な自律神経失調症の症状であるため、自律神経測定器で計測してみたところ、予想通り交感神経が過活動していた。

まずは、自律神経調節のための施術を行い精神的リラックスを目的として頭のツボに電気パルス鍼を行った。

首肩のコリに関しては、デスクワークのためか非常に強い。首肩が硬くなると脳に対する血流量も下がってしまいめまいの原因の1つになるので、首肩の電気鍼の施術も行った。

長期的な治療になるため、まずは1週間に1回のペースで施術。

◇1回目◇

あまり大きな変化はないが、少しだけ軽くなった気がする。

◇2回目◇

1週間のうちに2日程夜に眠気を感じることが出来た。

めまいは前回から変化なし。

◇3回目◇

めまいはあまり変わらないが、睡眠の質は良くなってきている。

◇4回目◇

片足立ちの時はまだめまいがするが、それ以外の状態ではあまり気にならなくなってきた。

◇5回目◇

睡眠時間が平均5時間まで延びてきた。

◇6回目◇

めまいが少なくなってきた。睡眠時間も安定。

◇7回目~15回目◇

あまり変化はないが、状態は安定している。

◇16回目~25回目◇

仕事が忙しかったり、精神的なストレスがあると症状が酷くなる時もあるが、前ほど悪くならない。

◇26回目~30回目◇

気が付いたらいつの間にか、めまいを感じなくなっていた。

睡眠時間も6~7時間寝れるようになってきた。

現在も通院中。

 

症例 2
70代 女性

1週間前の就寝時に突然のめまい発作と嘔吐が起こり、救急搬送され入院した。画像検査では異常がなく、良性発作性頭位めまい症と診断された。退院後も、時々耳鳴りが起こり、低音域が聞こえにくい状態である。

施術

後頸部や肩に筋緊張がみられたため、筋緊張緩和を目的に鍼を行いました。自律神経測定器の結果、お身体の疲労が溜まっている状態であったため、全身の疲労回復と血流改善のため、自律神経調整施術を行いました。そして、内耳の血流やリンパ液の循環を改善するため、耳周りにも鍼とお灸を行いました。

夜間頻尿にも悩まされていたため、頻尿に効果的とされるツボも用いて施術を行っていきました。

一回目
めまいは起きていない。耳鳴りを感じることはある。

二回目

病院で処三方されている薬を服用していることもあり、めまいは一度も起こっていない。夜間頻尿の回数が減った。

三回目
めまいは起こっていない。耳鳴りも感じなくなった。聞こえの検査結果も改善し、低音域も聞こえている。夜間頻尿が3回から2回に減った。

四回目

薬の服用も止め、めまいは一度も起こっていない。

以降、お身体のメンテナンスのためご来院中。

 

執筆者

清水大地

眼精疲労専門の鍼灸師

資格
はり師
きゅう師

2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む

2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立

2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院

2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院

2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院

後鼻漏(後鼻漏症候群)の鍼灸治療

後鼻漏とは

後鼻漏とは過剰に分泌された鼻水が喉の方へと流れ落ちてくる状態をいいます。
後鼻漏はいくら鼻をかんでも鼻水が前方から出ず、絶えず喉に流れ込んでしまいます。その結果、鼻水を口から吐き出し続けるか、飲み込み続けるしかありません

後鼻漏は鼻の不快感を生じさせるだけでなく、咳・痰の原因になったり、重症化すると食事や睡眠などの日常生活まで支障をきたすこともあります。

 

後鼻漏

 

鼻水の流れと働き

 

鼻腔、副鼻腔から分泌される鼻水は、一日に2~4リットルと言われており、分泌される鼻水は通常では違和感なく喉に流れていきます。

また、鼻腔内には「線毛機能」があり、粘液に付着した異物(花粉、ハウスダスト、細菌、ウイルス等)を排除する働きがあります。

ところが、鼻腔内の粘液が少なく乾燥したり、線毛機能が低下すると、細菌やウイルス感染を起こしやすくなるため、花粉などの異物に対しても過敏になってしまうのです。

 

 

後鼻漏になる原因

 

後鼻漏の原因疾患

 

 

後鼻漏は喉の異常として自覚されることが多いようですが、実際には鼻の問題が多くみられます。鼻水が鼻腔の構造により喉の奥へと流れ込むことで起こります。後鼻漏の原因となる疾患としては以下のようなものが挙げられます。

・副鼻腔炎
顔や頭の骨の中に形成された副鼻腔と呼ばれる空洞に生じる炎症です。副鼻腔内に粘り気のある鼻水がたまり、喉へと鼻水が流れます。
副鼻腔炎に対する鍼灸治療について

 

・アレルギー性鼻炎
花粉やハウスダストなどのアレルギーの原因物質に対する反応によって鼻水が多くなり、喉へ流れる鼻水の量も増えます。
アレルギー性鼻炎の鍼灸治療について

 

 

・風邪症候群
風邪のウイルスに感染し、鼻やのどの粘膜に炎症が起きると、鼻水の量が増え、喉にもたくさんの鼻水が落ちるようになります。発症時、透明でサラサラしていた鼻水は、時間の経過とともに粘り気のある鼻水に変わり、喉の奥ではりついて、痰の絡んだ咳が出るようになります。また、風邪を引いた後に後鼻漏が続く方もいます。そのような場合は慢性上咽頭炎の可能性があります。
風邪に対する鍼灸治療

 

 

・上咽頭炎
鼻の奥にある上咽頭で炎症が起こった状態です。細菌やウイルス感染などで起こり、後鼻漏の原因となります。

 

 

 

後鼻漏の症状

・鼻水が喉へ流れ込んでくる
・咳き込み・咳払い
・痰がからむ
・痰の吐き出し
・喉の引っかかり
・喉の違和感・不快感
・声がれ
・食事への支障
・睡眠障害

 

などが挙げられます。

 

 

西洋医学的治療

診断
後鼻漏の原因を特定するために内視鏡検査で、アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎、あるいは上咽頭炎がないかを確認します。必要に応じて副鼻腔CT検査やアレルギー検査を行います。
後鼻漏の治療方法は鼻水を発生させている原因を治療することが第一です。

治療
◇アレルギー性鼻炎が原因の場合
・抗アレルギー薬の内服
・点鼻薬
・レーザー治療あるいは日帰り手術
・舌下免疫療法
など

◇副鼻腔炎が原因の場合
・抗菌薬などの内服
・ネブライザー治療
など

◇上咽頭炎が原因の場合
・消炎剤や抗菌薬の内服
・ネブライザー治療
・Bスポット療法(上咽頭擦過治療:EAT療法)
・漢方薬の処方
など

家庭でできる対応

 

加湿器

 

乾燥を防ぐため、マスクや加湿器で鼻やのどの保湿をしましょう。ウイルスや細菌感染の予防には、免疫力を高めておくことが大切ですから日ごろからバランスの良い食事と適度な運動を心がけ、十分な睡眠をとりましょう。

また、アルコールやカフェインなどの脱水症状を引き起こす物質や、たばこや急激な温度変化もできるだけ避けた方が良いでしょう。口呼吸は喉の乾燥につながるため、鼻で呼吸を行うことも大切です。

さらに、後鼻漏の原因となるアレルギー性鼻炎・副鼻腔炎・上咽頭炎などの諸疾患に対して鼻うがい(鼻洗浄)は予防、症状緩和の効果が期待できると言われています。

 

 

後鼻漏に対する東洋医学的考え方

 

東洋医学では後鼻漏は「胃腸の弱り」が大きな原因として考えられています。東洋医学では痰や鼻水のような病理産物は胃腸で作られると考えています。胃腸の弱りには先天的なものと後天的なものがあり、胃腸が弱いことを自覚されていない方も多くいらっしゃいます。

胃腸には消化吸収することと、体に必要なもの・不必要なものを分ける2つの大きな仕事がありますが、胃腸が弱ってしまうと不必要なものを排泄する力も弱ってしまいます。その不必要なものの代表的なものが病理産物である「痰飲(たんいん)」です。

痰飲とは、人体の基本的な構成成分の一つである津液(しんえき:生命活動に必要な水液)が、水分代謝の失調などにより異常な水液と化したものです。痰飲が鼻の奥や喉に停滞すると、後鼻漏が生じると考えられています。

また、五臓の「」は呼吸をつかさどる臓腑ですが、「皮毛をつかさどる」機能もあり、皮膚や粘膜と深い関係にあります。また、「脾(胃腸)」は食物を消化し、「気血を生む源」である臓器です。五行学説では「脾は肺を生む」とされ母子関係にあたります。つまり、胃腸のエネルギー不足が肺のエネルギー不足を呼び、肺の機能が崩れ、そこから邪気の侵入を許すことで、鼻症状を引き起こします。

その他、「肝」機能低下による熱の上昇が肺の潤いを損傷することや、「腎」の機能低下が呼吸機能や水分代謝を低下させることも関与していると考えられています。

 

当院の治療

当院では、免疫機能や内臓機能、全身の血流などに大きく関与する自律神経のバランスを機械で測定し、患者様のお体の状態を把握したうえで治療へ移ります。

自律神経系のバランスを整えるツボに鍼やお灸で刺激を与え、免疫力を高め、症状が治癒しやすいお体の状態へと整えます。

東洋医学的観点から、五臓六腑の機能を整えるツボや水分代謝を改善するツボ、冷えを除くツボなどを用います。

また、慢性的な後鼻漏のある方は背骨のゆがみや首(頸椎)に異常があることが多く、背骨に配置されている自律神経の乱れが後鼻漏の症状を悪化させたり、首を流れる血管は顔面にも繋がっているため、首の血流が低下することで鼻の血流も同時に低下させてしまうため、後鼻漏の症状を悪化させる原因になります。

そのため、骨盤から背骨の歪みを整え、首肩周りの筋緊張を緩和し、仰向けで鼻周囲のツボに施術を行うことにより自律神経の働きを整え、顔面部、鼻粘膜への血流を促進し鼻の機能を整えていきます。

 

首か茶の筋緊張緩和

症例報告

症例 1
50代 男性

1ヶ月前に風邪を患い、副鼻腔炎になった。2週間前から後鼻漏の症状が出るようになり、当院にご来院された。日中には黄緑色の鼻水が出たり、痰が絡んだ咳が出る。就寝中、後鼻漏の症状で寝苦しく、睡眠の質が悪い。慢性的な手足の冷えや倦怠感、首肩の凝りにも悩まされている。

施術

1年前から職場が変わり、忙しくなり睡眠時間は4時間と短く、慢性的に疲労を感じていた。慢性的な心身のストレスがあり、自律神経のバランスが乱れている状態であった。自律神経の乱れにより、手足の冷えや首肩コリ、免疫力が低下といった症状がでていたため、自律神経調整の施術を行っていきました。また、鼻の炎症を抑え血流改善のため、鼻周りのツボを用いました。

強い刺激は苦手であったため、浅めの鍼とお灸で施術を行いました。

来院頻度は1週間に1回。

一回目

施術後は身体が温まり、全身の力が抜けリラックスできた。

二回目

首肩こりが以前より軽くなった。

後鼻漏の症状が減り、就寝中に後鼻漏の症状で起きるのが1回だけになった。

三回目
後鼻漏の症状は治まった。

便秘症の鍼灸治療

便秘症に対する当院での鍼灸治療

当院では、自律神経から体の自然治癒力を高めて、治療していきます

始めに自律神経測定器により身体のなかのバランスを測ります。
自律神経の状態はひとにより様々のため治療もその方その方に合ったオーダーメイドの施術が必要になります。
自律神経測定器により、交感神経と副交感神経の活動レベルとバランスを調べて、疲労度や、肉体的ストレス精神的ストレスなどを考慮したうえで治療を行うので、効果が高まりやすいです。

便秘症の鍼灸治療

腸内環境は自律神経が統括していますので、自律神経がストレスによって乱れるとすぐに腸内環境にも影響します。
自律神経を整えることが症状改善の早道だと言えます。鍼灸治療を1時間ほどのゆっくりした時間で受けると自律神経が整いやすいです。

自律神経を整えるには、施術だけではなく受けていただく方の生活習慣にもアドバイスをさせて頂きます。
睡眠不足や偏った食事、朝食の摂り方など、便秘を改善するための習慣を身に付けていただきます。

東洋医学アプローチ
便秘の鍼灸治療では胃や腸の調子を取り戻すようにします。胃、脾、大腸などが乱れているために便秘が引き起こされるので、これらの経絡経穴を用いて、体の不調を治していきます。

 

便秘症のはり灸治療

 

便秘改善のための指導
食物繊維が多く含まれたものをよく摂取してもらいます。

リンゴ
・サツマイモ
・カボチャ
・ニンジン
・ホウレンソウ

など
これらを一度に大量に摂ってもらうのではなく、一日に何回もとってもらうのがいいでうす。
運動
運動により腸の蠕動運動を促しますので、40分程のウォーキングがおすすめです。

 

水分の摂取
水分は柔らかい便にするために必要ですので、便秘の方は、今までよりも多くとってもらいます。

 

脂肪の摂取
脂肪は腸内を滑らかにしますので便の通りを良くします。

通院間隔は、始めの2回から3回ほどは3日置きに来ていただき、効果が出始めましたら1週間に一度、2週間に一度と空けていくのが理想です。症状が治まったあとは再発や予防のためにも月に一度は通われることお勧めします。
症状の度合いや個人差もありますので、上記の通院間隔は参考までに見てください。

 

便秘症の鍼灸治療症例

 

30代 女性
中学生頃から慢性的な便秘症に悩まされていた。3~4日出ないこともよくあった。社会人となり、仕事などでストレスを多く受けると便秘症がさらに悪化。ひどい時は1週間も排便できない時があった。ある時、お腹に強い違和感を感じたため、病院を受診。特に腸の障害は見られずに便秘症と診断されて整腸剤と便秘薬が処方された。薬を服用すると一時的には軽快するが、少しするとまた便秘となり、薬に頼ることを繰り返していた。
このままでは、一生薬を飲み続けないといけないと思い、ほかの対処法はないかと東洋医学に興味を持ち当院にご来院された。

治療
問診の結果、あまり日常生活で野菜や果物などの食物繊維を摂らずに運動習慣もほぼない状態でしたので日々の食生活に注意していただくこととウォーキングなどの運動習慣をもっていただきました。また自律神経の状態を計測したところ自律神経の状態も乱れており、交感神経の活動が異常に高い状態でした。自律神経の状態を整える治療と東洋医学的観点より胃や大腸などの重要な経穴を用いて治療していきました。

◇1~3回目◇
食後などお腹が動いていることを実感。今までにあまりなかった感覚とのこと。4日おきくらいに排便。おならはよく出る

◇4~8回目◇
便秘薬を使うことが少なくなってきた。調子が良いと2日に1回ほどの排便

◇9~12回目◇
毎朝朝食をとると排便したいと思うようになってきた。それでも出ない時もあるが平均すると2日に1回は排便できるようになった。

便秘で悩まれている方は、一度当院の鍼灸施術を受けてみてください。
ストレスにさらされると自律神経の働きが乱れるため、正常な腸の運動が行なわれなくなり、便秘につながることもあります。

 

40代 女性

以前から便秘に悩まされていて、ひどい時は1週間近く排便がない。

特に忙しい次期や、寝不足が続くと便秘になりやすく、症状改善を希望して当院に受診した。

普段はデスクワークで自宅で仕事をしているためほとんど動くことはない。最近は運動不足を解消するために、スポーツジムに通い始めて、運動を始めたら以前より便秘の症状が軽快してきた。

便秘が数日続くと便が固まってしまい、便意があっても便が硬くて出にくいため非常に苦しい。

毎回力いっぱいリキむためトイレに行くたびに疲弊してしまう。

もともとストレスも感じやすく、便秘以外にもデスクワークによる首肩の痛み、不眠、全身の体の疲れもある。

当院の施術

大腸の動きは自律神経がコントロールしており、自律神経の働きが乱れると大腸の蠕動運動が低下し便を運ぶ動きが弱くなってしまいます。また、大腸で便の余分な水分が吸収されるのですが、自律神経が乱れると過剰に水分が吸収されすぎてしまい、そのため便が硬くなりすぎて排便が難しくなります。

そのため、自律神経を整える施術をベースに腸の働きを促進さる経穴を組み合わせて施術を行っていきました。

 

経過

◇1回目◇

その日の夜、大量に排便できた。

久しぶりにスッキリした。

 

◇2回目◇

前回の施術から少しずつまた便秘に気味になってしまった。

今回も施術した日は快便になる。

 

便秘症とは

 

便秘とは3日以上排便が無い状態、または毎日排便があっても残便感がある状態と定義されています。

ですが、これは明確な定義ではないようです。健康な成人は一日に一回の排便をしますが、これも排便習慣により個人差が大きく分かれるため、毎日排便しても、排便困難を感じる場合もありますし、便が柔らかい状態で2日から3日に一度の排便の方でもなんら苦痛を感じない方もいます。下痢や柔らかい便であっても便秘になることはあります。

排便困難や残便感があって苦痛を感じる場合に便秘異常だとして、治療をお勧めします。

便秘になると腸内環境が悪くなりますので、全身の血行循環の悪さに繋がり、肩こり腰痛などを強くしたり、肌荒れなどの全身症状までに影響します。

 

食べ物が、排便となるまでには口から摂取して、長い道のりで大腸にたどり着きます。口から摂取したものが排泄されるまでにかかる時間は健康な人で、24時間から72時間だといわれています。

だいたい、大腸にたどり着くのは食後5時間前後だと言われています。

大腸では、小腸で吸収されなかった、水分や無機質の吸収を行います。ここで消化過程の最終働きが行なわれます。この大腸部分に便が何日もいると水分吸収がますます進み硬い便に変わってしまいます。

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便秘症に対する電気鍼治療の研究

日経メディカルの記事に電気鍼治療の慢性機能性便秘症の有効性に対する記事が掲載されています。

「電気鍼は慢性機能便秘の治療に有効」

https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/mem/pub/hotnews/etc/201701/549793.html

記事の内容は中国医科学院広安門医院の重症の慢性機能性便秘に行った臨床研究の内容が掲載されています。

研究では、便秘を引き起こす器質的な疾患が検査でも出なくて1週間当たりで排便回数が平均2回以下の状態が3か月以上継続していた18~75歳の患者1712人に対して行われています。その患者を電気鍼治療を行う群とシャム治療(鍼治療を行わない)群に分けて電気鍼治療に有効性があるのか研究されました。

結果は、治療開始から1週から8週目までの自然排便回数が週あたりで1・76回の増加がみられたとのことです。それはシャム治療群より0.9回の増加がみられ、9週から20週までの期間では1.96回の増加が見られました。また週に平均3回以上の自然排便があった割合では37.7%と鍼治療の有用性が認められています。

便秘症の原因

 

便秘には、続発性便秘と突発性便秘の二つに大別されます。

続発性便秘
続発性便秘とは、器質性便秘ともよばれます。薬などの副作用や病気が原因で起こるものです。病気としては、大腸癌イレウス腸管癒着などがあります。この種類は病気ですので、ただ排便ができないだけではなく、血便や激しい痛み、吐き気なども出る場合もあります。その場合はすぐに病院へいかれた方がいいです。

突発性便秘

突発性便秘とは、機能性便秘とも呼ばれます。大腸の運動や直腸の機能異常が原因で起こるものです。この中には食事性や直腸性、痙攣性、弛緩性などの便秘に細分類されます。
直腸性便秘は、高齢者や排便を我慢する方に多く、便が直腸に達しても排便反射が起こらずに便が滞ってしまう状態です。
痙攣性便秘は、ストレスや過敏性腸症候群が誘因となることが多く、腸管の緊張により便が上手く運ばれないために起こるものです。これは便秘と下痢を繰り返して起こすこともあります。
弛緩性便秘は、女性や高齢者に多く、極端なダイエットや運動不足、水分不足、食物繊維不足などが原因となって起こり、腸の蠕動運動が十分に行なわれないことにより起こるものです。

 

男性より女性に多い理由として、男性よりも腹筋などの筋力が低いためや、女性ホルモンの黄体ホルモンが水分を蓄積しようと働くため、排便に十分な水分がなくなり便秘になりやすい。このような理由から男性より女性の方が便秘になりやすいという科学的根拠があります。

 

症状の度合いや個人差もありますので、上記の通院間隔は参考までに見てください。

 

 

便秘を改善させる生活習慣や食材

 

便秘を解消するためには、以下の生活習慣を取り入れることが効果的です。

 

適切な食事

食物繊維を多く含む野菜、果物、穀物などをバランスよく摂取しましょう。食物繊維は腸の動きを促進し、便通を改善します。また、水分をしっかり摂取することも大切です。

 

運動

適度な運動を行うことで腸の動きが活発化し、便秘の解消に役立ちます。ウォーキングやストレッチなど、日常的に続けられる運動を取り入れましょう。

 

規則正しい生活リズム

規則正しい生活リズムを整えることで、体内時計が整い、腸の動きも安定します。食事、睡眠、排便などを一定の時間に行うように心がけましょう。

 

ストレス管理

ストレスが便秘を引き起こす要因の一つです。ストレスを溜めないように心がけ、リラックスする時間を取り入れることが大切です。

 

 

 

便秘解消に効果的な食材には、以下のものが含まれます。

〇食物繊維が豊富な食品

野菜(ほうれん草、レタス、キャベツなど)、果物(りんご、バナナ、イチゴなど)、穀物(オートミール、全粒穀物パンなど)は、腸の動きを促進し、便通を改善します。

〇水分を多く含む食品

水分を多く含む食品は便の柔軟性を高め、排便をスムーズにします。例えば、スープ、果物、野菜など水分を多く含む食品を摂取しましょう。

 

〇プロバイオティクス

ヨーグルトや発酵食品(キムチ、納豆など)に含まれる善玉菌は、腸内環境を整え、便秘を改善します。

 

〇オメガ-3脂肪酸

オメガ-3脂肪酸を含む食品(魚、亜麻仁油、チアシードなど)は、腸の健康をサポートし、便秘を緩和します。

 

〇マグネシウムを含む食品

マグネシウムは腸の収縮を促進し、便通を改善します。マグネシウムを多く含む食品には、ほうれん草、アーモンド、バナナなどがあります。

 

 

避けたい生活習慣や食材

便秘を解消するために、以下の食材や生活習慣は控えるか避けることが良いでしょう。

〇加工食品や精製された食品

高脂肪や高糖質の加工食品や精製された食品は消化が遅くなり、便秘を引き起こす可能性があります。これらの食品を避け、できるだけ自然な形での食事を心がけましょう。

 

〇低食物繊維の食品

食物繊維が少ない食品は腸の動きを促進しづらく、便秘を引き起こす可能性があります。白米や精製されたパンなどの低食物繊維の食品は避け、代わりに全粒穀物や野菜、果物を選びましょう。

 

〇過剰な乳製品の摂取

過剰な乳製品の摂取は一部の人にとって消化が難しくなり、便秘を引き起こすことがあります。乳製品に過敏な人は、摂取量を調整したり、代替品を探したりすることが良いでしょう。

 

〇運動不足

運動不足は腸の動きを鈍らせ、便秘を引き起こす可能性があります。適度な運動を日常的に行い、体を動かすことで腸の健康を維持しましょう。

 

〇ストレスや不規則な生活リズム

ストレスや不規則な生活リズムは腸の動きを乱し、便秘を引き起こす可能性があります。ストレスを軽減し、規則正しい生活リズムを整えることで、便秘を予防することができます。

 

 

執筆者

清水大地

眼精疲労専門の鍼灸師

資格
はり師
きゅう師

2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む

2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立

2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院

2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院

2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院

ブシャール結節の鍼灸治療

ブシャール結節とは

ブシャール結節とは変形性指関節症の一種で指の第二関節(PIP関節)の軟骨が摩擦することで関節の変形、腫れ、痛みや動きの制限が生じる病気で、40代以上の女性に多く見られます。へバーデン結節(指の第一関節の変形性指関節症)と合併することもあります。

 

結節とは

関節内で骨と骨との摩擦により生じた骨の変形部分に骨組織が異常増殖する結果、その部位の骨が腫大したものです。

 

手指の写真

症状

指の第二関節の痛みや腫れ、こわばり、変形、水膨れ(ミューカシスト)などの症状を伴い、変形が進行すると、関節を動かすことが難しくなります。

また、雑巾が強く絞れなかったり、ペンや箸をうまく使えないなど、日常生活に支障をきたすような症状が現れることもあります。

 

 

原因

 

原因ははっきりと解明されていませんが、加齢による軟骨組織の減少と、過度な手指運動が発症に関与していると考えられています。

女性ホルモンとの関連も指摘されており、腱や滑膜(関越を包む膜)の腫れをとる抗浮腫作用のあるエストロゲンが減少することで、関節に炎症が起こりやすくなるとも考えられています。

エストロゲンの急激な減少は更年期や妊娠時、授乳期に起こりやすいといわれています。また、家族歴、肥満、手の外傷の既往、前腕の筋力が強い(関節負荷がかかりやすい)、関節の弛緩などが変形性手関節症のリスク因子として挙げられます。

 

 

西洋医学的治療

問診、視診、触診、画像検査などを行います。診断をするうえで最も重要な検査はレントゲン検査で骨と関節の状態(軟骨の擦り減りや骨棘の有無、関節裂隙の狭小化など)を確認します。また、関節リウマチや感染症などと鑑別するために、血液検査で炎症反応やリウマトイド因子などを調べることもあります。

治療は保存療法として患部の安静と消炎鎮痛剤の外用や内服、レーザー照射、温熱療法、テーピングや装具による固定、関節内へステロイド注射などがあります。

保存療法で症状が改善しない場合や関節の変形が強く日常生活に支障をきたす場合などには指を曲げる機能を担う「腱」を部分的に切除したり、指の第二関節を固定したり、人工関節に置き換える手術を行う場合があります。

東洋医学的考え方

中医学では筋、関節などの疼痛、腫脹、しびれなどを主症状とする病証を「痺証(ひしょう)」と呼びます。痺証の「痺」は通じない、塞がるという意味を持っており、体の気血の流れ(神経、血液の流れ)が生体の弱りに乗じて風邪、寒邪、湿邪、熱邪などの身体の外部からの因子によって妨げられて起こると考えられています。

痺証の代表的な種類

・痛痺(寒痺)
寒邪が強い痺証で温めると良くなり、冷やすと悪化します。熱感や赤みが無く痛みが強い特徴があります。

・行痺(風痺)
風邪が一番強い痺証で風邪の性質である遊走性があり、痛いところが変わる遊走痛、冷風に当たると悪化する特徴があります。

・着痺(湿痺)
湿邪が強い痺証で、局所の腫脹、重だるさ、固定痛、雨天での痛みの増加、飲酒での悪化などが特徴です。

・熱痺

関節や筋肉が赤く腫れ熱感を持ちます。発熱、口喝、患部を冷やすと気持ちが良いなどの特徴的な症状が見られます。熱がこもっているため熱を消そうと体が冷たい物を欲します。全般的に熱をイメージする症状が多いことからこの名前が付けられています。リウマチなどの膠原病の活動期によく現れる病証です。

また、痺証は血虚、瘀血(おけつ)腎虚を伴うことが多く、血虚や瘀血は気虚から伸展して現れると考えられています。

東洋医学では「肝は筋を主り、腎は骨を主る」との言葉があります。そのため肝や腎の働きが弱れば筋や骨にトラブルが起こりやすくなるのです。また、腎と肝は支え合う関係にあり、どちらかが弱ればもう片方も弱りやすくなってしまいます。

 

 

尿閉のうつ伏せ鍼灸治療

 

 

当院のブシャール結節に対する鍼灸治療

 

内臓機能や免疫機能、血液循環などを司る自律神経の調整やホルモンバランスの調整施術を行い、症状が治癒しやすいお身体の状態へ整えます。また、ブシャール結節の方は首肩周り、胸部、前腕の筋肉が緊張しやすいため、まずその部分の筋緊張を和らげ、手指の血液の循環を促進します。

東洋医学的観点から患部に関係する経絡の流れを整えるツボ、腎や肝の機能を高めるツボ、気血を補うツボも取り入れていきます。

患部である指先は感覚が鋭敏で痛みを感じやすいため、基本的にはお灸でアプローチしていきます。鍼を用いる場合は美容鍼など痛みを感じにくい非常に細い鍼を使用していきます。

全身的なバランスを整え、患部やその周囲の血流を良くすることで痛みや腫れを緩和する効果や関節可動域制限の改善、変形の進行を抑える効果が期待できます。