まぶたやまつ毛の根元付近、おもに目頭や目尻に炎症が起こり、皮膚が赤く腫れたりただれて、発疹ができたりします。
細菌やウイルスによる感染性と、かぶれやアレルギー反応などの非感染性の2種類に分かれ、原因がウイルスなどの感染性のものは痛みを感じ、アレルギー性の非感染性のものは痒みを感じます。また、かゆみが強いため、お子さんや目を触る癖がある方は自分でかいたり触ったりしてしまい、さらに炎症を強めることが多いです。そしてかいてしまうと、ヒリヒリとした痛みを生じます。
また、光に敏感になり、目の中に異物感を感じたり、重症化して炎症の範囲が広がってしまうと、逆さまつげ(まつ毛が目のほうに向かって生える病気)になりまつげが目を傷つけて痛みを生じたり、まつげ抜け落ちる、まつ毛の脱毛が起こります。
治療法としては、感染性の場合は、原因菌やウイルスに対する抗生物質や抗ウイルス薬による治療を行い、点眼や眼軟こうを使用します。非感染性のアレルギー性の場合には、ステロイドの眼軟こうを用いて、炎症を鎮め、アレルギーの原因物質を避け、取り除く事が第一に大切になってきます。また、痒みなどの症状が強い場合は、抗ヒスタミン剤を内服する場合もあります。感染性と非感染性のどちらにおいても、患部やその周辺を清潔に保つことがとても重要になります。
病院での検査・診断
視診や細菌検査で原因菌を調べ、パッチテストによるアレルギー反応をみて原因の特定を行います。
予防法
眼瞼炎を繰り返し発症する人の多くは、汚い手で目をこすったり無意識にまぶたや目の周辺に触る人が多いと考えられています。そのため、日頃から手洗いをしっかりと行い、必要以上に目元に触れないよう心がけることが大切です。
また、コンタクトレンズの着脱時や、付けまつげ、アイメイク時に清潔に保つことも重要になります。
東洋医学では、五臓六腑の肝が目と深く関係すると考えます。そして肝は目に開竅すると言われているので、目の疾患は肝の機能障害が深く影響していると考えられています。そのため、目の症状には肝の機能を良くする事が大切です。
また、肝はストレスに弱い性質を持ちます。これは自律神経との関係も深いと考えられ、肝の機能を高めるように治療することが重要になります。
【肝陰虚】・【肝陽上亢】
過度な緊張や疲労、ストレスを抱えると肝陽が上り熱証がみられます。
過度なストレスや疲労により肝の陰陽のバランスが崩れ、肝の陽気の過亢進がおこり、その後次第に陰液を消耗して肝陽が頭の方に上がっていきます。陰液が不足してしまい、肝陽を抑える事ができないので肝陽が上ってしまい、目の炎症や充血を起こすと考えられているからです。
症状としては、顔面部や頭部に症状が現れやすく目の充血、炎症、など目の疾患とほてり、めまい、ふらつき、高血圧、頭痛、自律神経失調症などがあります。
当院の眼瞼縁炎に対する施術目的は、第一に目の周辺のツボに鍼やお灸の刺激を与え、抗炎症作用を促し自然治癒力を促進します。
また、眼瞼縁炎は五臓六腑の「肝」に深く関係しているので、肝に関する経穴を用いて肝血を補うことや「肝気」の巡りをよくします。また肝の陽気が過亢進して頭の方へのぼっていくことで眼瞼縁炎の症状を起こしているとも考えられるので肝の陽気を抑え、なおかつ下げる治療もする必要があります。風熱の邪気によって引き起こされる場合はそれらを体外に出す施術が必要になります。
そして、眼瞼縁炎は、アレルギーや細菌、ウイルスなどによる感染が原因と考えられることが多く、根本に免疫力の低下や自律神経の乱れがあり、それが原因となり起こる場合もあります。そのため、当院では、自律神経の状態を把握した上で施術させていただき、全身の自律神経のバランスも調整します。
自律神経は免疫力にも深く関係しており、疲労の蓄積や過度なストレス、生活習慣の乱れなどからバランスが崩れると免疫力が低下し、細菌やウイルスに感染しやすくなります。また、自律神経は全身の血行や皮脂分泌の調節にも関わっている為、自律神経を整えることはとても大切になっていきます。
そして首や肩周りには眼周辺に注ぐ血管や眼の症状に効くツボがあるため、首肩周辺の筋緊張は血液循環を妨げ影響を与えるため、首肩の治療も行います。そして、眼瞼縁炎の治療に対してお灸治療も用います。目の周りにお灸をいたしますが、痕などは残らず心地よいお灸を施しますのでご安心ください。
身体の免疫力が落ちていない状態であれば目に細菌やウイルスが触れても感染する可能性は低くなります。しかし、高齢者や他の治療を行っていて免疫力が低下している方などは感染しやすい状態になりますので、注意が必要です。
バランスのとれた食事、良質な睡眠、適度な運動が生活習慣を整え免疫力の向上に繋がるのでとても大切です。
自律神経は、無意識下で働く神経です。中枢は脳にありストレスの影響を受けやすいため乱れる原因は様々です。
当院では、自律神経測定器で血管の状態や自律神経の交感神経と副交感神経のバランス、疲労度、ストレス度などを測定をし、お身体の状態を診ていきます。このデータを元にその方その方に合ったオーダーメイドの治療を行います。
血管は自律神経の作用を受けるため、自律神経を整える事は全身だけでなく眼周辺の血液循環も良くなると考えます。また、自律神経を整えることで、自然治癒力を最大限に得ることができるので自律神経治療はとても重要です。
自律神経のバランスを整える事で、筋肉の緊張を緩和し、血行を促進して症状を改善し、再発や悪化を防いでくれます。
眼瞼縁炎やただれ目など目の症状でお悩みの方は、東京α鍼灸院へお越しください。
Posted by 中目黒の鍼灸院 東京α鍼灸院|眼精疲労 at 18:00 / 院長コラム コメント&トラックバック(0)