東京α鍼灸院では患者様に安心して施術を受けていただくために以下の対策を徹底して行っております。
・患者様一人一人の施術の前後は、必ず手洗い・手指のアルコール消毒を行い常に清潔を保つように心掛けています。
・スタッフはマスク着用を義務づけております。
・うつ伏せの際に使用されたまくらは、施術後に毎回消毒を行いお一人ずつ使い捨てのフェイスペーパーを使用しております。
・患者様やスタッフが触れる場所(出入り口のドア、スリッパ、待合室、荷物かご、ハンガー、受付、トイレなど)に対し、こまめにアルコール消毒を行っております。
・院内の感染予防のため定期的に院内の換気を行い、空気清浄機・加湿器を常に運転させて、一定の湿度を保つようにしております。
換気扇を常に回したうえで30分~1時間に一回ドアを開けて換気をしているため室内の温度が多少下がっている状態で施術させて頂いております。その点はご了承ください。
・当院はご予約制となっており、患者様同士の密集空間はなるべく避けております。
・スタッフは毎日体温を測定し、健康管理を徹底しております。
🌷患者様へのお願い🌸
受付にアルコール消毒液を用意しております。
ご来院の際は手指のアルコール消毒にお使い下さい。
また、院内感染予防のため施術中でもマスクの着用をお願い致します。(美顔コースや、うつぶせ時に呼吸が苦しい場合はその都度はずして頂く事は可能でございます。)
熱や咳、倦怠感などの症状がある方は施術を受けられるのをお控えください。
リモートワークによるデスクワークの増加によって普段起こらない体の不調で悩まされている方が増えています。
それは、まず自宅が長時間仕事をする環境にない方が多いことが第一の原因です。普段から家で仕事をすることがない人にとっては、椅子やデスクなどが十分に揃っておらず苦労されている方も多いかと思います。家で使用する作業用のパソコンもデスクトップのパソコンではなくノートパソコンを使っている人だと首肩に余計に負担をかかります。
その他、運動不足も一つの原因となり得ます。普段出勤されている方ですと歩く機会が急激に減少して特に腰回りの筋肉が張りやすくなります。
普段会社ではデスクトップパソコンを使用しているが、家ではノートパソコンを使用して作業をしている方は特に首肩回りに負担が大きくかかっています。
また机や椅子の高さも重要で家では作業用に向いていない物を使用している場合も多いです。
・ストレートネック
ストレートネックとはその名の通り頸部がまっすぐになってしまっている状態です。頸部は本来生理的湾曲といいまして30~40度前傾にカーブしています。
しかし、長時間のデスクワークで頭を前に倒した状態になっていると頸椎やその周りの組織の疲労によって生理的湾曲がなくなってしまいます。ストレートネックになっている方の特徴は、胸鎖乳突筋や斜角筋群の筋緊張が強いことです。
ストレートネックとなってしまいますと生理的湾曲で頭の重さが分散されていたのが、頸部がまっすぐになっていることによって頭の重さを直に頸部が受け止めないといけないため、慢性的な首肩の痛みやコリ、頸椎ヘルニアなどの症状が出る場合があります。
・頸椎ヘルニア
頸椎の間には上肢や肩に向かう神経が通っています。頸椎ヘルニアでは頸椎にストレートネックなどにより過度な負荷がかかってしまうことによって椎間板と頸椎のクッションの役割のある組織が破壊されてしまいます。その破壊された椎間板が神経を圧迫してしまうことによって上肢のしびれや痛みを起こしてしまいます。
その他にも背中の痛みや頭痛・めまいなど症状は多岐に渡ります。
・背部の痛み
背中周りの神経は、頸部から伸びているものもあるため頸部の状態は背中の痛みを引き起こすこともあります。
またパソコンでタイピングを行う姿勢は腕を前に出しているため肩甲骨内側の筋肉は引き伸ばされた状態が続くためその部分の筋肉が傷みやすくなります。
・ぎっくり腰
ぎっくり腰は正式には急性腰痛と言います。重労働の仕事で重い物を持った際に起こる印象が強いかと思いますが、長時間のデスクワークでぎっくり腰となるケースも多のが現状です。
どうしてぎっくり腰が起こってしまうかは、はっきりとした原因は解明されていません。
しかし、腰回りの筋肉の柔軟性の欠如や筋力の低下によって引き起こされやすいということは明らかです。
腰回りの筋肉には姿勢を保持する筋肉が存在します。長時間のデスクワークによってそれらの筋肉が疲労して柔軟性が失われて何か物を取ろうと腰を曲げたり捻ったりしたちょっとした際にぎっくり腰となってしまう危険性が高くなります。
また、なかなか運動する機会が減っていることも一つの原因となります。
・腰椎椎間板ヘルニア
腰部の椎間板に過度な負担がかかることで椎間板の一部が飛び出して神経を圧迫させてしまうことによって腰や臀部の痛み、下肢にかけてしびれや痛みが起こります。症状がひどいと下肢の感覚が鈍くなり力が入りづらい状態にもなってしまいます。
原因としましては座る時間が長く腰部組織への負担が大きくかかっていることが考えられます。
・坐骨神経痛
坐骨神経とは腰部から起こって臀部から下肢後面にかけて走っている神経です。坐骨神経がいずれかの箇所で圧迫されてその走行上に痛みが出るのが坐骨神経痛の特徴です。
坐骨神経が圧迫される個所は、腰部や臀部が多いです。坐骨神経痛を起こす疾患として腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症、梨状筋症候群などが挙げられます。
主に痛みや筋肉の過緊張状態にある部分を中心に鍼やお灸の施術を行っていきます。
痛みが強く出ていたりあまりに頑固なコリがある場合には鍼通電治療も用いて施術を行っていきます。
鍼やお灸をすることで筋肉を緩めて血流を良くし疲労物質や発痛物質を流したり、痛みを抑制する鎮痛効果が期待できます。
その他にも東洋医学的観点であったり自律神経の状態もふまえて全身的な調整施術を行っていきます。部分的に診るというばかりでなく全身的に診るというのは東洋医学の基本であり、それをすることで根本的な解決をはかります。
・1時間に一回は立って体を休ませましょう!
ずっと座った姿勢ですとどうしても一定の部分に負担が集中してしまいます。1時間に一回は休憩時間を設けて立つことによって負担の集中を分散させ筋緊張を緩めることができます。
・ストレッチをして筋肉を緩めましょう
首を縦後ろ左右にゆっくり倒していた気持ちいいと思う部分で10秒ほど止めてください。ここでのポイントは反動をつけて行わないことです。頸部はデリケートな箇所で頭部の重たさもありますので反動をつけてしまいますと容易に筋肉や関節を痛めてしまいます。
・姿勢に注意しましょう
座っている時の姿勢が悪いと腰に負担が大きくかかってしまいます。立っている時よりも座っている時の方が腰部の椎間板に負担がかかることがわかっています。
まず少し前がかかりにお尻を突き出すイメージで深く座ります。そして90度ほどになるように上体を起こしていきます。猫背でも反り腰でもいけません。
頭部も前傾姿勢となると頚椎や頸部周りの筋肉に負担が大きくかかってしまいますので注意してください。
レイノー症候群とは寒冷刺激や精神的ストレスが原因の血管攣縮によっておこる手指などの皮膚色変化を有する総称で、他も手指の痛みやしびれなどの自覚症状を伴います。
原因が明らかなものをレイノー現象、原因不明なものをレイノー病と言います。
一般的には若年層の女性に多く、手指の第2~第5指の指先からMCP関節(丁度指と手の間ぐらいにあるグーにした時の骨が出る部分)ぐらいまでの所が好発部位です。また、足の指や鼻先、耳、顎の先端部分、舌にも発症することがあります。
また、成人の約5%~10%の人に発症する言われています。
レイノー現象はまず最初に血流低下による手指の蒼白化がおこり、指先の疼痛や締め付けられる感覚、冷感が現れます。
その数分後にはチアノーゼにより紫色に変化し、血管が反応的に拡張するため充血し赤色に帯びてきて、徐々に正常に戻るという過程を繰り返します。これらは数分から数10分続きます。
また重篤になると、強い疼痛を伴う壊疽や潰瘍形成も現れることがあります。
〇原発性
・自律神経系機能異常
・寒冷刺激
〇続発性
・膠原病(全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、シェーグレン症候群、強皮症、多発性筋炎、多発性皮膚筋炎など)
・閉塞性の血管疾患(閉塞性動脈硬化症、閉塞性血栓血管炎、血栓塞栓症、胸郭出口症候群)
・血液疾患(多血症、クリオグロブリン血症、マクログロブリン血症)
・職業病(振動工具病、白蝋病)
・その他(甲状腺機能低下症、褐色細胞腫、低血糖、原発性肺高血圧、特発性間質性肺炎、原発性胆汁性肝硬変症)
などがあります。
※膠原病とは・・・
膠原病とは,皮膚や筋肉、関節や骨、血管、内臓の細胞が慢性的な炎症を繰り返す自己免疫疾患で、本来、自分の体の防御機能でもある免疫が異常を起こし、自己の正常な細胞(細胞同士を繋げているコラーゲン)を異物として間違って攻撃をしてしまう病気の事です。
女性にかかる事がほとんどで、代表的なものが関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群があります。
レイノー症候群は東洋医学的観点だと「瘀血」が深く関与していると考えられます。瘀血とは血液の流れが滞ってしまい循環が悪くなる状態を言います。油っぽい食事に偏った生活や不規則な生活、ストレス、運動不足、過労によって血の循環や貯蔵を司っている「肝」の機能が低下することが瘀血になる原因となります。
また、瘀血になることで血液の供給量が低下し、同時に気の不足や流れの滞り状態である気虚や気滞を引き起こす事になります。
病院ではまず、病歴、職業、生活環境、喫煙歴、服用中の薬剤、発熱、全身倦怠感、関節や皮膚・筋肉の症状の有無といった詳細な問診を行い、膠原病との関わりを鑑別していきます。
次に、皮膚の職長変化や腫瘍形成の有無、患部の皮膚温度や動脈圧の左右差の確認、爪圧迫テストを行っていきます。
治療方法は、血管拡張薬や抗血小板薬といった薬物療法を基本ですが、外科療法も取り入れることもあります。
レイノー現象は血流低下によって起こるので、血管運動をコントロールしている自律神経調節治療を行っていきます。
次に患部の血流量を上げるために各中手骨間部や手三里穴、曲池、合谷といったツボに置鍼を行います。
症状や鍼刺激の慣れに合わせて、少しづつ鍼通電療法に変えていきます。
さらに、膠原病を伴う関節痛など他の症状がある場合は全身的な鍼灸治療を併せて行っていきます。
一般的に異常な熱感のことをほてりといい、それが頭や顔に起こった状態をのぼせといいます。
※ホットフラッシュとは
更年期障害の代表的な症状で、ほてりやのぼせ、発汗、めまい、動悸などの症状が現れます。
更年期には卵巣機能が低下することで女性ホルモンのエストロゲンが減少し、血管の収縮や拡張、体温調整などをコントロールしている自律神経の働きが乱れることにより起こります。
・気温の変化や長時間の入浴などによる体温の上昇
炎天下での作業など長時間の入浴などで血管が拡張したままの状態になると脳の血液循環に異常をきたし一時的なのぼせやほてりが生じます。
・精神的な緊張やストレスによる自律神経の乱れ
強い緊張や精神的ストレスにより自律神経のバランスが乱れると、血管の収縮、拡張がコントロールできなくなることでのぼせやほてりの症状が起こります。
・女性ホルモンのバランスの乱れ
女性ホルモンのバランスが乱れると、自律神経に影響を与え、血管の拡張や収縮のコントロールが狂うことによってのぼせることがあります。
特に出産後や閉経前後の更年期には女性ホルモンのバランスが乱れやすくなります。
・血行不良によるもの
血行の良い人ほど顔がほてりやすいと思われがちですが、実は冷え性の人の方がほてりやすいのです。手や足の先の冷えは血管が収縮することで起こります。そのため手や足の血管が収縮すると、体の中心や頭部に血液が集中し、のぼせやほてりが起こりやすくなります。
・疾患によるもの
・感染症(風邪、インフルエンザなど)
・熱中症
・甲状腺機能亢進症(バセドウ病)
・自律神経失調症
・更年期障害
・高血圧症
などが挙げられます。
その他、遺伝や肥満、塩分の摂りすぎなどからのぼせが引き起こされることがあります。
・自律神経失調症の鍼灸治療について
・更年期障害の鍼灸治療について
・高血圧症の鍼灸治療について
頭や顔が異常に熱いと感じます。頭痛やめまいを伴うこともあります。また、頭や顔が熱いと感じる一方で下半身や手先は冷えている場合もあります。
のぼせを起こしている疾患が明確な場合にはその治療が間接的にのぼせ症状の緩和に繋がります。しかし、原因不明の場合(体質的、生活習慣的なもの)だと西洋医学的な治療を行うのは難しいです。
更年期障害の場合、治療法として生活習慣の改善、漢方療法、減少したエストロゲンを薬で補充するホルモン補充療法(HRT)、抗うつ薬、非薬物療法(心理療法やカウンセリング)などがあります。
中医学ではのぼせやほてり、発汗の症状は気逆(きぎゃく)、瘀血(おけつ)、陰虚などにより引き起こされると考えられています。
気逆とは気の流れに異常が生じ、下降しなければならなかった気が逆流し上昇してしまう状態のことを指します。生体を巡るエネルギーである「気」は、もともと上に昇りやすい性質をもっています。生体にストレスが負荷されると全身をくまなく循環する気の量が低下したり(気虚)、循環が鬱滞した状態(気うつ)となり気逆が起こりやすくなってしまうと考えられています。
気逆が起こるとのぼせやほてりの他、頭痛、動悸、焦燥感などの症状を引き起こしやすくなります。
また、気を全身に運ぶ「血」の循環が滞った状態を「瘀血」といいますが、瘀血は気の失調と相まってのぼせや冷え症の原因となると考えられています。
瘀血は精神的ストレスを慢性的に受けたり、身体を冷やしすぎると生じやすいです。
陰虚は身体を適度にクールダウンさせる血や津液が不足した状態です。血と津液が不足すると、相対的に熱性の性質を持つ気が優位となりのぼせが起こりやすくなります。
陰虚によって起こる症状として口喝、目や肌の乾燥、ふらつき、動悸、息切れ、発汗過多などが挙げられます。発汗を伴うホットフラッシュは陰虚によるものが多いです。陰虚の原因としては加齢、発熱を伴う病気、長期にわたる闘病、過労などが代表的です。
また、五臓六腑の失調として「肝」「心」「腎」などが考えられます。
肝火
肝の機能が強いストレスや緊張などの影響で失調すると、肝気の流れが鬱滞して熱を帯びるようになります。肝気は上へ上りやすい性質を持ち、気が逆流することで頭部や顔面にのぼせが起こります。
肝は体の諸機能を調整(疏泄:そせつ)そせつする臓器です。自律神経系や情緒の安定、気血の流れと関係があります。のぼせ、ほてりの他、イライラ、怒りっぽい、不眠、顔面紅潮などの症状が現れることもあります。
心火
人間の意識や思考など、高次の精神活動を司る五臓の「心」が過度の刺激を受けることで亢進し、熱を帯びて心火となり、のぼせやほてりが引き起こされている状態です。落ち着きがない、不安、不眠などの症状を引き起こすことがあります。
心腎不交
五臓の「腎」は単に腎臓のことではなく、内分泌、泌尿生殖器系の働きや自律神経系など幅広い機能を指します。
加齢や過労、ストレスなどにより腎の機能が弱まる(腎陰虚)と、腎水(陰)が不足することで、身体を冷やしたり栄養する能力が弱まり心火(陽)の亢進を抑制できなくなります。(心腎不交)
当院では血管の収縮や拡張、体温調整、ホルモン分泌などに深く関わる自律神経のバランスを機械で測定しお体の状態を把握したうえで治療へ移ります。
自律神経やホルモンバランスの調整施術と、東洋医学的観点から気血の巡りを整えるツボや五臓六腑の「肝」「腎」「心」の機能を調整するツボを用います。また、中医学では手足や体の内部の冷えからほてりやのぼせが起こると考えますので、鍼やお灸の刺激により体の冷えた部分を温めて血行を良くしていきます。
さらに、のぼせやほてりのある方は首や肩回りの筋緊張が影響し頭部や顔面の血流が鬱滞している場合が多いため首肩周囲の治療も合わせて行っていきます。
脚気は偏った栄養状態などによるビタミンB1不足で末梢神経障害や心疾患を起こす病気で、末梢神経障害は乾生脚気、心疾患症状は湿性脚気と2つに分類されます。
鍼灸では、脚気によるそれぞれの症状緩和を目的とした治療を行っていきます。
食欲、倦怠感や、動悸、むくみといった症状は自律神経と深い関わりがあるため自律神経調節治療を行っていきます。
それと同時に、動悸には心臓に関わるツボ、食欲不振には胃の働きを調節するツボ、むくみに対しては血管運動の活性化を目的に電気鍼などといったそれぞれの症状に合わせて施術を行っていきます。
また、脚気八処の穴という脚気に効果がある八つのツボに鍼やお灸で刺激をしていきます。
脚気はアルコールの依存症や妊娠中、栄養の偏った食生活を続けている事で、ビタミンB1不足になり発症する病気です。
初期の段階では、倦怠感や食欲不振、疲れやすいといった症状が現れ、次第に手足の感覚が感じにくかったり力が入りにくい、言葉を発しにくい、意識障害、焼けるような痛み、筋力低下といった神経症状や、動悸や下肢のむくみといった心臓に関わる症状が出現します。
さらに進行すると、心不全を引き起こす事もあります。
また、神経に異常が出るため、膝の下を叩くと足が跳ね上がる膝蓋腱反射が起きなくなるのも特徴の1つです。
ビタミンB1は別名チアミンといい、8種類存在するビタミンBの中の1つです。
ビタミンB1は、食べ物から摂取した炭水化物からATP(アドノシン三リン酸)を作り出す役割があります。ATPはエネルギーの放出や貯蔵、代謝や合成に重要な物質になります。
ビタミンB1は白米やパン、砂糖といった糖を分解するのに必要で、そのため不足するといくら糖質を摂取してもエネルギーに変えることができず、乳酸や疲労物質が蓄積し疲れやすくなってしまいます。
また、ATPは神経伝達物質でもあります。
我々の神経はニューロンという神経細胞が1つ1つ組み合わさって構成されています。それぞれの間には小さな隙間があり、ニューロンからニューロンにATPが放出され神経の信号が伝達されていきます。しかし、ビタミンB1が不足すると神経伝達物質のATPが作り出せなくなり身体に神経系特有の障害が起きたり、精神も不安定になりやすくなり、イライラや集中力の低下といった症状が現れます。
脚気はビタミンB1不足になることで起きるため、内服薬の服用か点滴によるビタミンB1の補充を行います。
脚気の発症リスクが高いアルコール依存症の場合は禁酒の指導、アルコール依存以外にも妊娠中や偏った食事をしている場合は意識的にビタミンB1を多く含む食事の指導を行います。
・豚肉
・大豆
・ウナギ
・ナッツ類
・たらこ
なお、これらの食材は加熱した方がビタミンB1の摂取量は増えると言われています。
関節炎とは、関節内に炎症を生じる病気すべての総称です。原因は多岐に渡り、リウマチなどの関節に炎症を生じる病気や外傷、関節の変形、細菌感染などが挙げられます。
関節炎は全身の様々な関節に起こり得ます。そのため原因や発症部位によって症状は大きく異なり治療法にも違いがあるため正確な診断が必要です。
・急性単関節炎
主な原因は、関節内への細菌感染や過度な運動による関節内摩擦などです。
また、痛風や偽痛風など、関節内に結晶を形成する病気でも関節炎を発症することがあります。
・急性多関節炎
多くはウイルス感染が原因です。代表的なウイルスには、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、HIV,風疹、パルボウイルスなどが挙げられます。
また、感染性心内膜炎によって血行性に関節内細菌感染を生じて、二次的な関節炎を生じることがあります。
・慢性単関節炎
加齢による変形性関節症、外傷などによる非炎症性と結核感染などによる感染性に分類されます。
・慢性多関節炎
関節リウマチやエリテマトーゼスなどの自己免疫疾患が主な原因として挙げられますが、痛風や偽痛風などの関節内血漿による関節炎がいくつかの関節に生じて炎症が慢性化することがあります。
また、皮膚疾患である乾癬(かんせん)も関節炎を引き起こすことが知られています。(乾癬性関節炎)。最近では乾癬性関節炎と類似疾患をまとめて脊椎関節炎を総称することも多くなっています。
関越炎では、骨、関節軟骨、関節包、滑膜、靭帯など、関節を構成する素構造の組織にダメージが生じることで様々な症状が引き起こされます。
関節内で骨と骨同士のクッションのような役割をする関節軟骨は、神経や血管、リンパ管が無いため、ダメージに対する修復能力が極めて低く、破壊、変性の変化を生じます。
その血管骨同士の摩擦が増えて痛みを生じたり、関節の可動域が低下したりします。
また、滑膜は関節包の内張りの組織であり、滑らかな関節運動を可能にしています。滑膜は関節内で重要な役割を担いますが、滑膜に炎症が生じると関節液が増加する症状が現れます。
炎症が慢性化すると滑膜自体が肥厚し、関節の動きが悪くなることもあります。
関節液が過度に溜まることで関節包や靱帯が引き伸ばされて関節が緩くなったり、関節包や靱帯に炎症が及んで組織が脆弱化したり、組織同士が癒着を生じると関節が硬くなって関節運動に制限が生じることがあります。
また、感染症疾患や自己免疫疾患などが原因の場合には発熱や倦怠感などの全身症状が現れることが特徴です。
関節炎の検査では関節の状態を確認する検査と、関節炎の原因を調べる検査が行われます。
関節の腫れや圧痛、関節液貯留の有無などを調べる身体診察、レントゲン、CT、MRI、超音波などの画像検査が行われます。
原因を調べる検査として、炎症状態や自己抗体の有無などを確認するために血液検査が行われ、関節液が貯留している場合には穿刺しえ関節液の性状を調べる検査が行われます。
治療として感染性によるものでは、原因菌に適した抗菌薬の投与や手術による関節内部の洗浄が行われます。
また、痛風や偽痛風などの関節内結晶が原因の場合には、原因疾患に対する治療を第一に行います。
関節の痛みの強い場合には鎮痛薬の内服などの対処療法が行われます。
また、軟骨の破壊が著しい変形性関節症では、関節内にヒアルロン酸注射などが行われます。対処療法によっても症状が改善せず、歩行障害など日常生活に支障をきたしてるようなケースでは、人工関節置換術のための手術が行われることもあります。
東洋医学では、筋肉や関節に痛みやしびれを起こす病証のことを「痺証」といいます。
「痺」には「つまって通じない」という意味があります。痺証は生体の弱りに乗じて、風邪、寒邪、湿邪などの外邪(人体に影響を及ぼす気候的変化)が体内に侵入し、四肢の経絡の「気」や「血」の流れが滞るとそれが痛みとなって現れると考えられています。痺証は主に四つのタイプに分類されます。
・行痺(風痺)
行痺は主に風邪が原因の場合にみられる痺証です。痛みの部位が一定ではなく移動するのが特徴です。また、寒さを感じる風にあたると症状が悪化しやすいです。
・痛痺(寒痺)
痛痺は主に寒邪が原因の場合にみられる痺証です。寒邪は気血を凝滞させやすいため、固定性の激しい痛みが生じます。痛痺は冷えにより症状が悪化し、逆に温めることで症状が緩和するという特徴があります。
・着痺(湿痺)
湿邪が原因の場合にみられる痺証で、常に同じ部位が痛む固定性疼痛が特徴です。また、関節の重だるさやしびれ、雨天の場合に症状が増悪しやすいです。
・熱痺
熱邪が経絡を阻害するタイプですが、もともとは風、寒、湿邪が長時間鬱滞した結果、化熱して生じる場合も少なくありません。関節部の発赤、腫脹、疼痛、灼熱感などの症状が見られ、冷やすことで症状が軽減するといった傾向がみられます。
また、東洋医学では、五臓六腑の「肝」は気血の巡りをコントロールしたり、筋肉の正常な運動に大きく関わっています。
当院では、患部の関節に関連した筋肉の重要なツボに鍼やお灸で刺激を与え、筋肉の緊張を緩め、血液循環を促進して炎症物質や疲労物質の代謝を促します。
また、痛みが強い場合は鍼に微弱な電気を流すことで痛みの閾値を上げ鎮痛作用を促します。
東洋医学的観点から、肝をはじめとした内臓機能と気血を補うツボ、患部に関わる経絡の流れを整えるツボも取り入れていきます。さらに、自律神経系の調整施術を行うことで内臓機能や免疫機能を高め、症状が治癒しやすいお身体の状態を整えていきます。
関節炎は疾患によっては完治が難しい場合もありますが、鍼灸治療によって症状を緩和させる効果が期待できます。
ニキビとは、前額部(おでこ)、頬、口の周り、下あごなどにできる発疹を指します。思春期から青年期にかけてよくみられ、胸や背中の中心部などに出来ることもあります。
一般に思春期にできるものが「ニキビ」、大人になってできるものが「吹き出物」といわれることがありますが、実は両者の区別はなく、同じものです。どちらも「尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)」という皮膚の病気の通称です。
原因は様々ですが大きな要因は3つです。
・毛穴の閉塞
・皮脂の過剰な分泌
・アクネ菌というニキビの元となる菌の繁殖
肌は約28日のサイクルで角質がはがれ落ちて新しい皮膚細胞に生まれ変わる「ターンオーバー」を繰り返しています。通常皮脂は毛穴から汗とともに排出されますが、ターンオーバーがうまくいかない場合毛穴の角質が厚くなり、毛穴の出口が塞がれて皮脂が詰まってしまいます。
そうすると、皮脂を栄養にしている「アクネ菌」が過剰に繁殖し炎症を起こして発疹を起こしてしまいます。また、角質が厚くなること以外にも、皮脂が過剰に分泌しすぎると、毛穴を塞いでしまう原因になってしまいます。
発達した脂腺が集まった場所を脂漏部位といいます。脂漏部位は頭皮、顔面(眉間、鼻翼などのいわゆるTゾーン)、胸骨部、肩甲骨部、腋窩部などで、これらはニキビの出来やすい部位と一致します。
男性ホルモンの「アンドロゲン」には皮脂の分泌を高める性質があります。思春期にニキビの発生が多いのはこのせいです。また、もともと脂性肌であったり、糖分や油分の多い食生活や過度なストレスなどもホルモン分泌の異常や皮脂分泌の促進につながりニキビの発生や悪化の原因になってしまいます。
・生理周期による皮脂分泌の増加
女性の場合生理周期によりニキビができやすい時期もあります。排卵後(黄体期)から月経前までは女性ホルモンのプロゲステロンの作用により皮脂分泌が活発になり、ニキビや吹き出物ができやすくなったり、肌荒れが起こりやすくなります。
食生活は吹き出物の大きな原因の一つです。特に皮脂の分泌が増えてしまうような油分・糖分の多い食べ物は吹き出物の発症、悪化を引き起こします。
また、香辛料が強い食べ物も、汗の分泌を促すと同時に皮脂の過剰分泌を引き起こすことがあるため、吹き出物には良くないと考えられています。
吹き出物は食べ物だけでなく、極端なダイエットによる栄養バランスの偏りや夜間遅い時間帯の食事など食事リズムの乱れも原因となることがあります。
ニキビの悪化していく段階
・微小面皰(びしょうめんぽう)
毛穴の開口部が狭くなり、過剰に分泌された皮脂が毛穴に詰まっている状態です。ニキビができやすくなっていますが、肉眼では確認することが難しいため、見つけて治療することはほとんど不可能です。
・面皰(めんぽう)
毛穴が詰まって皮脂が溜まり毛穴が膨らんだ状態です。白いニキビに見えるので白ニキビとも言われます。
・丘疹(きゅうしん)
面皰内でアクネ菌がさらに繁殖して赤く炎症を起こし、ブツブツと丘のように盛り上がってる状態です。
・膿疱(のうほう)
丘疹の炎症がさらに進展した状態です。膿疱では毛穴の外壁が破壊され、内容物が漏れ出て炎症をより進展させます。毛穴の外壁が拡がり破裂すると、角質や皮脂などの面皰の内容物が真皮に漏れ出て強い炎症を生じます。
・嚢腫、結節(のうしゅ、けっせつ)
強い炎症を伴い毛穴が拡大して嚢腫を形成したり、毛包の破壊が進むと周囲の反応が増して結節を生じます。
・瘢痕(はんこん)
いわゆるニキビ跡と呼ばれるもので、炎症が強い場合には軽快後にコラーゲンの消失による陥凹性瘢痕(クレーター)や、コラーゲンの増生による肥厚性瘢痕を残すことがあります。
問診と血液検査、ホルモンバランスの検査など必要に応じて行います。治療は一般的に薬物療法で内服薬や外用薬が処方されます。また、皮脂の分泌を減らす目的で各種ビタミン剤や、体質改善目的で漢方治療を併用することもあります。場合によってはコメド(面皰)圧出などの処置が行われることもあります。
保険外治療としては、ケミカルピーリングや抗アンドロゲン治療や殺菌目的の光線治療などがあります。
「肌は内臓の鏡」といわれ、内臓の状態が皮膚にあらわれると考えられています。
ニキビや吹き出物は熱邪や湿邪などの外からの刺激により体内に熱がこもる事や、気や血の巡りが悪くなり老廃物が溜まりやすくなることが原因と考えられています。
また、外邪の侵入やストレスや疲労、生活習慣の乱れなどで、五臓六腑の「肺」「脾」「胃」「肝」などの働きが低下することなども大きく関係しています。東洋医学では肺は皮膚呼吸の機能維持、脾は消化器系から皮膚へ栄養を運ぶ働き、肝は解毒作用、脾胃の機能調整に関係していると考えられています。
当院では皮脂の分泌や、血流、免疫機能、肌の新陳代謝などに深く関わる自律神経のバランスを測定しお身体の状態を把握した上で治療を行います。
自律神経系の調整施術を行い、内臓機能や免疫力を高め症状が治癒しやすいお身体の状態へ整えます。また、東洋医学的観点から肺、胃、脾、肝などの機能を高めるツボを取り入れます。さらに、症状のある部位の周辺のツボに鍼やお灸で刺激を与え血液の循環を促進し、皮膚の新陳代謝を促し炎症を抑える作用を促します。
前立腺肥大症の東洋医学的な考え
前立腺肥大症の症状は、東洋医学では「尿精」「白淫」と言い、アルコールの過剰摂取が原因で脾胃の運化が失調し、湿熱が体内に生じ気熱の流れが悪くなる事で起こると考えられています。
前立腺肥大症による当院の治療
前立腺の筋肉は自律神経がコントロールしており、交感神経が過剰に亢進することによって前立腺の筋肉が収縮し膀胱を圧迫し頻尿がおきます。自律神経の乱れは前立腺肥大症に大きく関わりがあるため、まずは自律神経測定器で自律神経の状態を確認します。
施術内容は、頻尿やは排尿困難などの改善を目的とし、膀胱や腎に関わるツボに鍼やお灸で気血の流れを高める治療を行います。
また体質改善としまして、自律神経や男性ホルモンを調節する治療を行っていきます。
前立腺肥大症とは
前立腺肥大症は、男性の膀胱に隣接している前立腺が何らかの原因で肥大してしまい、膀胱の圧迫や尿道の一部狭小化によって排尿障害が起きる病気です。
前立腺の働き
前立腺は、男性だけにある臓器で、膀胱の下に位置し尿道を取り囲むようにあります。
前立腺の働きはまだよく分かっていないことが多いですが、前立腺液を分泌し精子を保護したり精子に栄養を与え活動を助ける役割があります。
前立腺肥大症の原因
前立腺肥大症の原因はまだはっきり解明されていません。
しかし、前立腺は男性ホルモンのアンドロゲンによって維持されているため、加齢による男性ホルモンの変化が原因と推測されています。
また、高血圧、高血糖、肥満、脂質異常、メタボリックシンドローム、遺伝的要因が発症の誘因ではないかといわれています。
前立腺肥大症の症状
・排尿困難
・頻尿
・尿意切迫感
・残尿感
・尿失禁
また、前立腺肥大症には合併症があり、代表的なものに尿閉があります。尿閉とは尿路が完全に塞がってしまい排尿が全くできなくなってしまう状態です。尿閉があると腹部が苦しくなり食事が困難になります。
それ以外にも、前立腺が肥大化する事によって出血し血尿を生じたり、尿路感染、膀胱結石、腎機能障害などの危険性もあります。
前立腺肥大症と思ったら・・・
上記のような症状が出現したらまずは病院での診察が必要にります。
前立腺肥大症の他に、前立腺癌の恐れがあるからです。前立腺癌は前立腺肥大症と違い悪性腫瘍のため進行すると他の臓器に転移する恐れがあります。
前立腺肥大症と前立腺癌は症状では見分けをつけることはできないため、病院での検査を必ず行ってください。
当院では、自律神経を整えることを第一に治療しています。死の四重奏には自律神経が深く関係しています。死の四重奏は血管の病気を引き起こすもので自律神経は全身の血管をコントロールしているからです。
鍼灸治療は自律神経を整えるのに優れた治療法です。交感神経と副交感神経のバランスを整えて本来のリズムに近づける作用があります。
現代は、ストレス社会と言われるように内面からの影響で身体を壊される方が多いです。鍼灸治療はストレス治療も同時に行えるので現代にあった治療法だといえます。
当院では、自律神経測定器により交感神経と副交感神経のバランスを測る事ができます。
バランス以外にも身体的ストレス、精神的ストレス、疲労度などをグラフ化してみることができ自分自身の状態を客観的にデータで知ることができます。
そのデータを元にその方その方に合ったオーダーメイドの治療法を行います。
また、東洋医学的な観点より五臓六腑のどの部分が弱っているのか診断してその部分を正常に働かせるようなツボを選定して施術していきます。合わせて肩腰など筋肉の張っている部分にもアプローチを行い筋肉をほぐしていくことで全身の循環を改善していきます。
小一時間程の治療時間の中で鍼とお灸をメインに身体を整えていきますので終わったころには効果を実感していただけると思います。
治療を続けて定期的に測定して体調面をサポートしていきたいと考えています。
免疫力と自律神経とは深い関係にあると言われています。
過度なストレスなどによって自律神経のバランスが乱されてしまいますと体の免疫力が下がることがわかっています。
免疫力とは具体的にいいますと体に侵入してきた細菌やウィルスなどの外敵や腫瘍などを排除するという体に備わっている機能のことです。
その免疫システムは、血液中にある白血球が大きな役割を受けており、白血球の中にもリンパ球や顆粒球・マクロファージなどといわれる免疫細胞があります。
その白血球の比率調整は自律神経が支配しており、例えば緊張する場面が続いたり、過労、寝不足状態などが続くとそのストレスに反応して脳からステロイドホルモンや神経伝達物質が分泌されて免疫細胞の働きを低下させることがマウスの実験から明らかになっています。
よって自律神経の状態を整えることは体の免疫力を上昇させると言えます。
鍼灸治療は自律神経の状態を整えることが研究結果でも出てきています。鍼灸治療することで免疫力向上が期待できます。
死の四重奏を改善するには、生活習慣の改善がとても重要となってきます。その中でもやはり食事と運動が重要です。
・運動
運動には簡単に分けて重い負荷をかけて息を止めて行う筋トレのような無酸素運動と軽い負荷である程度の時間を継続して行う有酸素運動があります。生活習慣病の改善には、後者の有酸素運動が有効とされています。
有酸素運動には、ウォーキング・軽いジョギング・水泳・サイクリング・ヨガなどがあります。これらの運動を30分程度で息の切れない程度に行うことが有効です。通勤や買い物に行く時などに早足で少しいつもより歩幅を広げて姿勢に注意して歩行するとそれだけでも効果的です。
・食事
食事は、減塩・栄養バランスのとれた食事・一日のカロリー摂取量の制限が生活習慣の改善のキーポイントとなります。塩分の取り過ぎは、高血圧や糖尿病一番の原因となります。塩分摂取に気を付けて偏った食べ物ばかり食べずにバランスよく栄誉を摂取することが重要です。野菜などの食物繊維を摂ることも重要で肥満や脂質異常症などでは食物繊維の不足と関係していると言われています。
また、食べ過ぎ・早食いには注意して腹6~7分目を意識してよく噛んで食事を摂るようにしましょう。
・その他
食事や運動習慣の他にも禁煙することやしっかりと睡眠時間を確保すること、過度な飲酒をしない、ストレスを溜め込まないなどは死の四重奏の改善には重要です。
死の四重奏とは肥満・高脂血症・高血圧・糖尿病の4つを指すもので、これらが重なるほど病気の発症率が高くなるという意味で提唱された言葉です。
この4つは生活習慣と深く関係しており、日頃の食生活や運動習慣、仕事状態で発症のリスクが高くなります。上記の4つは生活習慣病とも言われるものです。
食生活
偏食や不規則な食事を摂ることやお酒を飲み過ぎるなど
運動不足
運動は自分から行なわなければまずしない行動です。血圧や血糖値、コレステロール値などにも関係します。
仕事環境
睡眠不足や夜勤などの不規則な勤務状態では身体的疲労と精神ストレスが多くたまります。
飲酒・喫煙
このような生活を続けると生活習慣病になる確率が高くなります。
生活習慣病は動脈硬化を引き起こします。この状態だと血管壁にコレステロールなどが溜まりやすく詰まる原因になります。脳出血や脳梗塞、心筋梗塞など命に関わる病気のリスクが高まります。
生活習慣病が引き起こす病気はどれも怖いものばかりです。早めの生活習慣改善を行うべきです。健康だと思って生活していてもいきなり発症して生命に関わる状態になることからサイレントキラーと呼ばれることもあります。
肥満とは、身体の中に体脂肪が過剰に蓄積した状態と定義されます。食物から取り入れた脂質は小腸で消化されて種類ごとに体内に取り込まれます。この際に余った脂質が中性脂肪として体内に蓄積されて肥満に繋がっていきます。脂肪が蓄積されていくことで肥満を招き生活習慣病の原因となります。
日本肥満学会は肥満の定義をBMI25以上と決めています。
BMIは
BMI=体重kg/(身長m)2
で調べることができます。
肥満による健康障害は以下のものがあります。
・2型糖尿病
・脂質代謝異常
・高血圧
・高尿酸血症、痛風
・冠動脈疾患、心筋梗塞、狭心症
・脳梗塞、脳血栓、一過性脳虚血発作
・睡眠時無呼吸症候群
・脂肪肝
・変形性関節症、腰椎症
・月経異常
肥満に対する鍼灸について詳しくはコチラ
日本での高血圧患者は3000万人いると言われています。日本人の中年期以降では男性で6割、女性で4割だと計算されています。高血圧は心血管病を引き起こす主な原因であり重篤な病気に繋がる可能性を持った怖い病気です。
高血圧は、最大血圧140mmHg以上最小血圧が90mmHg以上を定義としています。
高血圧の合併症には、
などがあります。
以前までは、高脂血症と呼ばれていましたが、最近では脂質異常症と呼ばれることが多い病名です。血液中の脂肪分の濃度が高くなっている病気です。脂肪分の濃さはLDLコレステロール、HDLコレステロール、トリグリセライドが関係します。
血液中のLDLコレステロールとトリグリセライドが高く、HDLコレステロールが低くなる病気です。
この脂質異常の状態だと動脈硬化を起こしやすくなるため、心筋梗塞や脳梗塞のような重篤な病気に繋がる可能性が高くなります。重篤な病気は命の危険性もあり、命が助かっても後遺症が残りQOL(生活の質)を大きく低下させることもあります。
日本人の死因上位を占める脳血管障害や心疾患を引き起こす病気なため誰しもが注意して予防していきたい病気です。
脂質異常症の判断基準
LDLコレステロール値 140mg/dl以上
HDLコレステロール値 40mg/dl未満
トリグリセライド値 150mg/dl以上
脂質を改善する習慣
・偏った食事生活を改善する
・動物性脂肪の摂り過ぎの方は、食物繊維が多く入ったものや野菜や果物をよく摂る
・喫煙やお酒の飲み過ぎを控える
・運動不足の場合は週三回ほど有酸素運動を取り入れる
糖尿病は増加傾向にある病気で、2012年の調査で約950万人いるとされ、予備軍で約1100万人と言われており日本人の6人に1人は糖尿病か予備軍となる計算です。
糖尿病は血糖値が高くなりやすい体質になってしまうことが原因ですので、その体質になると一生血糖をコントロールする食生活や運動習慣を送らなければなりません。
糖尿病の診断基準は、
1 空腹時血糖値126mgdl以上
2 75gのブドウ糖を飲んで2時間後の血糖値が200mgdl以上
3 随時血糖200mgdl
4 ヘモグロビンA1c6.5以上
のいずれかが認められ場合です。
合併症として怖いものが
糖尿病性神経症
糖尿病網膜症
糖尿病腎症
があります。
腸の中には食べ物や細菌などが存在し、それに対して人の体は色々な細胞や抗体を作り、異物や細菌から体を守ろうとする働きを持っています。
このような働きのバランスが崩れ、腸の一部、または全体に炎症、出血、壊死などが起こることを腸炎と言います。腸炎には経過が急性のものと慢性のものがあります。また、腸炎には様々な原因がありますが、感染性腸炎と非感染性腸炎に分けられます。
・急性腸炎
<感染性腸炎>
ノロウイルスやロタウイルス、アデノウイルス、ブドウ球菌、カンピロバクター、サルモネラ菌、腸炎ビブリオ、O-157大腸菌などのウイルスや細菌感染、カビなど。
<非感染性腸炎>
貝類、キノコ類、山菜などの毒素、抗菌剤や抗がん剤などの薬剤の影響、アレルギー、虚血、冷えなどの物理的要因、過食やアルコールなどによっても引き起こされることがあります。
・下痢
・腹痛
・吐き気
・嘔吐
・食用不振
・発熱
・血便
など
問診と、検査として糞便、腸液、生検組織の培養などが用いられます。症状が強い場合や特異的な症状の場合、CT検査や大腸カメラなどを行うことがあります。
治療として、一般的には自然に治癒するため対処療法が中心に行われます。下痢をきたす場合は整腸剤、脱水症状がある場合は輸液、重症の場合は入院加療など状態に応じて治療が行われます。
細菌性腸炎の場合には抗生物質を使うことがありますが、ウイルス性には抗生物質が効かないので対処療法のみが治療法になります。
慢性腸炎は、急性腸炎と似ていますが、何らかの原因で腸粘膜の炎症が慢性化したものです。原因不明のものが多いですが細菌やウイルス感染、自己免疫、アルコールの常用、日頃の食生活の暴飲暴食、食物アレルギー、ストレスなどが考えられています。慢性腸炎は急性腸炎から移行するものと、初めから慢性型になるものとがあります。
比較的長期にわたって腹痛、血便、下痢などの便通異常が続ます。腹痛は差し込むような強い痛み、臍周辺に鈍痛が出ることがあります。
他にも腹部の不快感、ガスが溜まってお腹が張る、下腹部の痛み、食欲不振、倦怠感などの症状が出ることがあります。その他、腸の炎症がある疾患として潰瘍性大腸炎やクローン病があります。
慢性腸炎の治療は原因によって治療法が異なるため医師による診断が必要です。治療は対処療法が基本です。
感染症では、抗生物質などの薬剤を使うことがあります。感染症以外のときは副腎皮質ステロイド薬を使うこともあります。
下痢のことを中医学ではその原因を「寒・熱」「虚・実」に分けるのが一般的です。熱証であれば感染性の下痢である場合が多くこれを「痢疾(りしつ)」といいます。
痢疾は実証の傾向に属します。一方で寒証、つまり冷えが原因である場合は腹痛を伴うことが多く、虚証であれば食欲不振になり、体力の消耗を伴います。このような状態を「泄瀉(せっしゃ)」と呼びます。
・泄瀉
「泄」は大便が稀薄で出たり止まったりする症状を指し、「瀉」とは水溶性の下痢のことをいいます。
・痢疾
腹痛、裏急後重、排便回数が少なく粘液便あるいは膿血を含む便を排出することを主症とする状態。
胃腸の機能は五臓六腑の脾・胃・小腸・大腸
また、ストレスの感受性は肝と深く関わっています。
脾には清を吸収して気血を生成し、全身に輸送していきます(運化)。胃の降濁作用に対して、脾は精を肺へ持ち上げあげ(昇清)、運化します。
胃には飲食物を受け入れ(受納)消化し(腐熟)、食べ物を人体に有用な形(精:せい)に変化させ、その清を脾に渡した後、残りのかす(濁)を下の小腸、や大腸に降ろします(降濁)。脾と胃が協調して消化活動全体を司っています。
また、小腸は胃が消化した飲食物を受け取り、時間をかけて消化吸収して栄養分の元とします(受盛化物)。そして水分を吸収し、取り込んだ栄養と残った不要物(濁)を分け大腸へ送ります(秘別清濁)。大腸は小腸が栄養分を吸収した後の、不要物を受け取り、余った水分を更に吸収して便に変え排泄されます(伝導作用)。小腸や大腸の機能が低下すると便秘、下痢などの症状が現れます。
肝は体の諸機能を調整(疏泄:そせつ)します。自律神経系や情緒の安定、気血の流れと深い関係があります。脾胃の消化吸収機能も、肝が調節しています。
当院では、まず胃腸の働きに大きく関与する自律神経のバランスを機械で測定し、お体の状態を把握したうえで治療へ移ります。
自律神経系の調整施術を行い全身的な血液の循環を促進し、免疫力を高め症状が治癒しやすいお体の状態へと整えます。
また、東洋医学的観点からお腹や背中、下肢などにある脾胃、小腸、大腸、肝をはじめとした内臓機能の働きを調整するツボに鍼やお灸で刺激を与え、消化器系の機能を整える治療を行います。