東洋医学では、風邪は疲労やストレスで体の抵抗力が弱くなったところに、皮膚から「寒(冷え)」や「外邪(外から入り込む病因)」が侵入して起こると考えられています。
外邪は風邪、暑邪、熱邪、湿邪、燥邪、寒邪があり、この「外邪」の中で風邪の諸症状を引き起こすのに関係が深いのは「風邪(風が体に与える悪影響)」と「寒邪(寒さが体に与える悪影響)」といわれています。
風に当たり続ける事で体調の熱が奪われることや、皮膚や粘膜が乾燥することでウイルスや細菌が体に侵入しやすくなること、寒さにより体が冷える事で血行が悪くなり、免疫力が低下することが関係していると考えられています。
この「風邪」と「寒邪」はどこから侵入するかというと「口、鼻、皮膚、毛穴」などからです。この呼吸器や皮膚、毛穴と関係が深いのは「肺」といわれています。
東洋医学における「肺」は水分を全身に行き渡らせる働き、汗を調節する働きがあり、外からの外邪を防ぐ働きも肺が関係しています。肺は乾燥に弱い臓器とされていますので、空気が乾燥する時期には肺を病みやすくなり風邪をひきやすくなると考えられています。
肺気虚・・・肺の陽気が不足してしまうと呼吸器系の機能低下や咳、呼吸困難や水分代謝が障害されるために痰の量が増えてしまいます。その他、無力感や息切れなどの気虚の症候もあらわれることがあります。気虚の状態は、病態が長引くことが多く、肺気が持続的に衰える状態に陥りやすくなってしまいます。全身的な気虚としては脾肺気虚・心肺気虚・肺腎気虚が発生してしまうこともあります。
軽度な症状では、自汗・寒気・風邪をひきやすいなどがあります。
肺陰虚・・・肺の陰液の不足の病態で慢性病による栄養障害・炎症による津液消耗や乾燥した環境などによって生じます。症状として乾咳・血がにじまる粘痰、声が出ない、のどの乾燥感、顔面紅潮、微熱や寝汗などの熱症候があらわれます。肺陰虚は気管支の粘液分泌不足・慢性炎症や自律神経系の乱れなどが関連すると考えられています。
また、東洋医学では五臓六腑の『肺』は、『大腸』との関係が深いと考えられています。肺の下方に向かって機能を推し進める粛降という機能は、大腸の排便機能との関連が深いと言われています。肺の機能が低下してしまうと大腸の機能にも不調が起きやすく、逆のことも言えます。
・大根
大根は漢方の世界でも『除風寒』といって寒気から風邪を回復させる効能やの作用や『下気和中』といって気の巡りを促進させて胃腸の働きをよくするなどの効能があるとされています。現代の研究でも大根のアルコール抽出成分には、ブドウ球菌や真菌などの細菌に対する抗菌作用があることがわかっています。風邪の初期症状の場合、大根と白ネギを薄切りにしてお湯に入れて飲むと効果的です。その他にも大根の葉に豊富に含まれるビタミンCは抗酸化力があるとされ、血管の粘膜を強化する働きもあります。
・ショウガ
ショウガは、風邪に効果があると聞いたことがある方も少なくないのではないでしょうか。漢方の政界でもショウガは、『解表散寒』といって寒気を追い払うことで風邪症状に効果があると言われています。胃腸の働きも回復させる『温中止嘔』や肺の機能を高めて咳を止める『温肺止咳』の効能もあります。現代の研究でも発熱しているマウスにショウガを与えると発汗を促すことで明らかな解熱作用が見られることがわかっています。
・ねぎ
ねぎも風邪症状に効果のある食材として知られている一つです。漢方の世界でも『発汗散寒通陽』といいまして節々の関節の痛みを伴う風邪に対して発汗作用で効果があると言われています。
東洋医学では風邪は身体の表面から入ってくると考えられており、特に後頚部から肩にかけては風邪が入ってきやすいところと考えられています。首や肩が凝り固まりそこへ冷たい風が当たると風邪を引きやすい状態になります。

当院ではまず、自律神経系のバランスを整える治療を行い、五臓六腑の働きを調整し冷えを除き、免疫力を高め自然治癒力を促進する治療を行います。また、東洋医学的観点から肺の働きを補うツボも取り入れていきます。

その後うつ伏せで後頚部から肩の筋緊張を緩め、風邪の治療穴や背部の五臓六腑の働きを調整するツボに鍼やお灸を用いて刺激を与えていきます。同時に腰部や下肢を遠赤外線やお灸で暖める事で、全身の血流を促進し冷えの緩和と、新陳代謝を促進し自然治癒力を高めていきます。

風邪の原因となるのは、約8割以上がウイルスで、残りは細菌や微生物が原因と言われています。同じ風邪でも症状の軽いもの~重いものまで様々です。
これは、風邪を引き起こすウイルスが多種存在し、ウイルスの種類やかかった人の状態によって症状に個人差が現れるためといわれています。風邪のウイルスは常に空気と接している鼻や口を通して体に侵入します。
しかし、健康な人の身体には細菌やウイルスなどの侵入を排除するための自己防衛機能(免疫システム)が働いています。風邪の諸症状はこれらの自分の体の免疫機能が働く事で起こる体の反応です。基本的にゆるやかに進行していき、微熱が徐々に上がってきます。熱は一般的に37~38度程度です。

くしゃみ、鼻水、咳
鼻の中には鼻毛や粘膜が空気清浄フィルターのような働きをし、ウイルスや細菌など異物の侵入を防いでいます。鼻の粘膜に風邪ウイルスが付着するとそれを追い出そうとしてくしゃみや鼻水が出ます。また、ウイルスがのどの粘膜に付着した場合は咳がでます。これらの反応はウイルスが侵入した初期段階に起こります。
発熱、頭痛、筋肉痛、関節痛、喉の痛み、違和感、咳、痰、倦怠感
ウイルスが鼻や口の粘膜を通過し、身体の中に侵入すると血液中の白血球がウイルスを排除しようとして働きます。白血球の中でも貪食細胞と呼ばれるマクロファージや好中球がその名の通りウイルスや細菌を飲み込み、酵素で分解し殺します。貪食細胞が飲み込みきれなかったウイルスに対しては、特定の病原体を排除する役割を持つタンパク質である抗体が免疫システムとして働きます。
抗体はある種の病原体が侵入した時に白血球のT細胞が指令を出しB細胞が抗体を作り始め、次に同じ病原体が侵入してきたときにブロックします。体内でこれらの免疫システムが働く事でその反応として炎症が起こります。この炎症が寒気、頭痛、発熱、筋肉痛、関節痛、喉の痛みや違和感、倦怠感、咳、痰、鼻水などとして現れます。ただしその症状は誰もが同じように現れるのではなく、個人の体力や体調などにより様々です。これらの炎症反応が強いことは、これまでに感染したことのないウイルスであること、ウイルスの性質が強いことや量が多いこと、ウイルスが深く侵入してしまうことなどが関係しています。

・花粉症
スギ花粉が飛散するのは2月~3月にかけての頃です。インフルエンザの流行の時期と重なっています。スギ花粉症がある方ではインフルエンザ、風邪ウイルス、花粉症のどれなのか鑑別が必要になります。見分け方として鼻や喉の症状は花粉症の場合でもなるので鑑別点となりません。
花粉症でも微熱が出ることがありますが、38度を超えるようなことは稀なので高熱の場合は鑑別点となります。しかし目の痒みはインフルエンザウイルスや風邪ウイルスでは通常起こりません。
・インフルエンザ
喉の痛み、鼻水、頭痛、悪寒、倦怠感、関節痛、筋肉痛などの症状が現れます。風邪との大きな違いは風邪が徐々に熱が上がるのに対して、インフルエンザは突然38℃台の高熱が出ることが挙げられます。重症化すると気管支炎や肺炎などを併発する事もあり、子供の場合は中耳炎や熱性けいれん、ときには急性脳症を起こす可能性があります。
気になる症状があればすぐに病院で検査を受けましょう。インフルエンザの場合は早期治療が非常に重要です。
・アレルギー性鼻炎
家のほこりやダニ、スギ、ヒノキ、ブタクサ、イネなどの花粉によって起こります。くしゃみや水っぽい鼻水、鼻詰まりが特徴です。花粉が原因の場合には喉の痒みや発熱も見られます。春先に多いため、初めて発症した人は風邪と思い込みやすいと言われています。
アレルギー性鼻炎は鼻症状やくしゃみの他に目の痒みや涙、充血下痢や皮膚の痒みなどが起こることもあります。原因が花粉以外の場合は発熱は無いといわれています。
・急性気管支炎
多くはウイルスが原因となる病気で鼻水、喉の痛みの他、悪寒やふしぶしの痛み、咳、微熱など風邪そのものの症状が現れます。最初はコンコンと乾いた咳が出ますが、やがて少量の白いたんが、さらに進行すると緑や黄色のたんが絡むようになります。気道が狭くなり、咳の後ゼイゼイという音や、ヒューヒューという音がし始めます。重症化すると高熱が3~5日程続くといわれています。タバコを吸う人、ダイエット中の人、子供や高齢者などは発症しやすいため注意が必要です。
・肺炎
細菌やウイルスが鼻や口から侵入することで起こります。健康な人は喉で排除できますが、風邪を引いて喉に炎症が起こっていたり、慢性疾患などで体力や免疫力が弱っているなどに肺炎を起こしやすくなります。
体力の少ない子供や高齢者は特に注意が必要です。肺炎は、ガン、心臓病に続いて日本人の死亡原因の第3位となっている病気です。症状は肺炎を起こす病原体の種類や炎症を起こしている部位によって少しずつ異なります。たいてい38度以上の高熱がでますが、高齢者の場合は熱が出ない場合もあります。肺炎の特徴は激しい咳です。
たんを伴なわない乾いた咳が長く続くことが多いのですが、黄色や緑色の痰を伴なう湿った咳が出る事もあります。他にも悪寒、息苦しさ、胸痛、筋肉痛、関節痛、食欲不振、倦怠感、頭痛などの症状がみられます。
炎症が肺を包む胸膜に及ぶと胸痛が起こったり、血液の中の成分が染み出して胸と胸壁の間の胸腔に水が溜まることで胸膜炎を起こすこともあります。また、悪化すると血液中の酸素不足からチアノーゼ(唇や顔が紫色になること)が現れ、呼吸数や脈が速くなることもあります。
・結核
結核菌という細菌が体内に入り、増殖することにより起こる病気です。結核菌に感染しても必ず発症するわけではなく、健康であれば菌を吸い込んだ後人の身体は免疫によって結核菌を抑え込んでしまいます。
しかし、体力が低下したり、病気になって免疫機能が働かなくなるなどして抵抗力が落ちると、抑え込まれていた結核菌が再び活動を始め、発病する可能性があります。日本では結核の約八割は肺結核です。結核菌が肺の内部で増え、結核に特有な様々な炎症が起こ
ります。続いて肺が破壊されていき、呼吸する力が低下します。肺以外の臓器が侵されることもあり、リンパ節、腎臓、骨、脳など体のあらゆる部分に影響が及ぶことがあります。初期の症状は風邪と似ており、倦怠感、咳やたん、発熱(微熱)などの症状が長く続くのが特徴です。ただしそれが2週間以上も続いたり、良くなったり悪くなったりを繰り返すところが風邪と異なります。
風邪にかからないためには、免疫機能を強化し、感染を予防するための生活習慣が重要です。以下は、風邪予防のための生活習慣の一部です。

症例1
50代 男性
季節の変わり目によく風邪を引く。熱は微熱程度で、咳や鼻水が続き喉が痛む。身体はだるく、一度風邪を引くと2週間ほど症状が続く。
中途覚醒があり、睡眠の質はあまり良くなく、日中に眠気を感じることが多い。
今回も風邪の症状が治らないため当院へご来院された。
施術
免疫機能は自律神経の影響を受け、自律神経の乱れが免疫力の低下を引き起こします。交感神経が優位な状態が続くと、顆粒球という白血球が増えます。顆粒球が発する物質にはリンパ球という白血球の働きを抑える作用があり、ウイルスなどに感染しやすくなります。また、交感神経が優位な状態は、コルチゾールというホルモンを分泌し、免疫細胞の働きを抑制してしまいます。
副交感神経を働かせ、免疫力の向上、睡眠の質の改善のため、自律神経調整の施術を行いました。
来院頻度は1週間に1回。
一回目
施術後は身体が軽くなった。咳が治まり、よく眠れた。
二回目
咳は完全に治まり、身体のだるさが楽になった。施術をした日はよく眠れる。
三回目
以前より身体が軽く感じる。風邪の症状は完全に治まっている。
以降、メンテナンスでご来院中。
清水大地

資格
はり師
きゅう師
2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む
2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院
シェーグレン症候群に対する当院の治療はまず東洋医学的観点により、機能が低下している臓腑、主に『肺』『脾』『腎』の機能を補うような治療を施していきます。治療前に脈診・舌診・腹診などを用いて、特にどの部分が弱っている可能性があるか問診をいたします。
また、自己免疫疾患の場合でも自律神経の乱れが見られることが多いため自律神経の状態を自律神経測定器で計測してその結果をふまえて自律神経調整治療も行っていきます。

特にドライアイが強く出ている方の場合は、ドライアイの治療を積極的に行っていきます。あわせてドライマウスの施術も頬周辺のツボを使って行っていきます。

シェーグレン症候群の治療期間につきまして体質の変化などを目的に3か月ほどと比較的長めの治療スパンを見ていただいております。最初の一か月ほどは週に2回ほどの間隔で詰めて治療を行い、それから徐々に治療間隔を延ばしていくと効果的です。

シェーグレン症候群は、1930年にスウェーデンの眼科医(シェーグレン)によって報告されたのが最初と言われています。40代・50代の方に多く発症し、特に女性に多く男女比は1対14ほどといわれています。1993年度の政府による自己免疫疾患調査によるとシェーグレン症候群の有病率は10万に約15人程度の割合とされていますが、病院にかかっても疾患の特定に至っていない場合も多いと推察されています。
シェーグレン症候群は、自分の体を自分とは違うものと認識してしまい自分の体を攻撃してしまう自己免疫疾患だと考えられています。自己免疫疾患は、よく知られている病気では関節リウマチや全身性エリテマトーデスがあり、膠原病として一括りにされることもあります。人間の体には、ウィルスや細菌が体内に侵入してきた際にそれを認識して侵入者を攻撃して撃退する機能が備わっています。それを免疫機能と呼びますが、自己免疫疾患では自分の細胞も外からの侵入者も見分けがつかない状態に陥ってしまい見境なく攻撃してしまうのです。
その攻撃する場所が、違うことで疾患が分けられます。主に手の関節の節々を攻撃してしまうのが関節リウマチ、全身の各臓器が攻撃されてしまうのが全身性エリテマトーデスといった具合です。
そして、シェーグレン症候群では全身の分泌腺が攻撃を受けてしまう疾患です。
シェーグレン症候群は、主に2つの症候群に分類されます。
原発性シェーグレン症候群
関節リウマチや全身性エリテマトーデスなどの自己免疫疾患を併発していない場合、原発性シェーグレン症候群と言われます。日常的にドライアイやドライマウスに悩まされているが、日常生活にまでも支障をきたしていないこともあります。
続発性シェーグレン症候群
原発性シェーグレン症候群とは逆にシェーグレン症候群の他に別の自己免疫疾患を患っている場合を続発性シェーグレン症候群といいます。自己免疫疾患でも様々な病気があるため、それらの診断が非常に難しくなり、病院でも疾患の特定が難しくなる原因となります。
シェーグレン症候群は、主に分泌腺を侵入者と判断して攻撃するため分泌腺のある目や口腔、鼻腔、呼吸器などに症状が出ることが特徴です。
・ドライアイや疲れ目
ドライアイや疲れ目は、パソコンやスマホ操作など目を酷使する現代では非常に多い病気です。それは、画面を集中的に見ることで瞬きが減少して自然と目の表面の涙の量が少なくなることが原因です。しかしシェーグレン症候群の場合はそういったことではなく涙の分泌腺自体が攻撃を受けてしまうため涙の量が減ってしまうのです。
よって日常的に排出される涙の量も減ってしまいますが、感情による涙や玉ねぎを切ったり、目の中にゴミが入ったときなどに出てくる涙も出なくなってしまっている状態なのです。
・ドライマウス
唾液腺も攻撃を受けてしまうため唾液の分泌量も減ってしまいます。唾液には、抗菌・殺菌作用や口腔粘膜の保護、食べ物を潤滑に食道に運ぶ作用などがあります。それらの作用が低下してしまうため、虫歯・口内炎・口腔内が傷つきやすくなる・味覚が低下する・唇がひび割れてしまう・パサつく食べ物が食べられなくなるなどの状態を招いてしまいます。
・呼吸器疾患
鼻や気管支などにも粘液腺という分泌腺があります。それらの機能は外からの侵入者を痰として体外に排出する役割があります。その機能が低下してしまうため肺感染症などの呼吸器感染症にかかりやすくなっていましまいます。
・頭痛
シェーグレン症候群で頭痛に悩まされる方は多いです。吐き気を伴ったり頭ががんがんと痛む激しい頭痛に悩まされてロキソニンなどの鎮痛剤も効果がなく、慢性的な頭痛となり集中力の低下やめまい、精神疾患と発展していくこともあるので注意が必要です。
・その他
自己免疫疾患の特徴でもある血管の壁を攻撃してしまうため気づかないうちに青あざができたり、レイノー現象(寒冷刺激で痺れ感や皮膚が紫に変色する)が起きることがあります。関節にも影響を与えて膝や手首などといった間接に痛みを感じる方は多いです。関節痛につきましてはシェーグレン症候群にかかっている人の半数以上が悩まされているとも言われています。
また、膣の分泌腺も攻撃してしまうため膣炎や性交時の痛みの原因となったり、腎臓にも影響を与えて頻尿をともなうこともあります。

シェーグレン症候群の診断は、主に唾液の分泌量・涙の分泌量・血液検査・生検組織検査などから診断されます。
シェーグレン症候群の診断は、その他自己免疫疾患が絡んでいる可能性があるため難しく慎重となります。下記のような症状が当てはまる場合は一度病院で診断を受けてみましょう。
・一日に3回以上ドライアイ用の目薬をさす
・感動する映画など見ても涙が流れなくなった
・目が特に最近疲れやすくなった
・目が赤く、常にゴロゴロしている
・口の中が乾燥していると感じる
・食事の際に水をよく飲むようになった
・口内炎や口の中が切れやすくなった
・最近味覚を感じにくくなった
シェーグレン症候群の原因はいまだ特定されるまでには至っておらず、根本的な治療法がないのが現状です。
ドライアイには目薬や涙液プラグを入れたり、ドライマウスには人口唾液を用いたりとあらわれている症状によって治療法が異なっています。
シェーグレン症候群の予後は、症状自体は寿命を縮めるというわけではなく、個々の症状に対してきちんと治療していけば重症化することは少ないといわれています。
しかし、間質性肺炎などのその他自己免疫疾患を併発した場合は死にも至る危険性のある怖い病気です。その他、症状が長く続くことで心身ともにストレスを感じて免疫力の低下に繋がったり、うつ病などの精神疾患を患うことがあるので症状に気づいたらすぐに治療を行っていくことが重要となります。最初は対処療法で個々の症状にアプローチしていくことで少しでも心身へのストレスを軽減させていくことはQOL(生活の質)の向上につながるのです。非ホジキンリンパ腫の悪性リンパ腫の発症リスクが高まることが言われており注意が必要です。
症例
50代 女性
一年前から口の渇きが気になり始め、病院へ受診したところシェーグレン症候群と診断された。
病院で処方された唾液の分泌を促す薬を服薬して何とかしのいできたが、他の方法も試してみたいという思いで鍼灸を受けることを決意した。
ドライマウス以外の症状は出ていないが口の渇きはひどく気になり、食事の際は水を飲みながらではないと食べづらさを感じる。特にパンやおせんべいは口の中にくっついてしまい、うまく飲み込めない。
口の渇きがひどいため常に飴をなめて口内を潤している。
緊張したり、精神的ストレスが強くなると口の渇きが一層強くなる。
当院の施術
まず自律神経測定器で、今のお身体の状態を確認していきました。
自律神経の交感神経が優位になっており、副交感神経の働きが弱い状態でした。
交感神経が高くなると唾液の分泌が減少してしまうため、自律神経調節を目的とした施術を行いました。
次に顎周辺の経穴に刺鍼し、そこに低周波の電気を流し唾液腺の分泌を促し、首肩の筋緊張を緩めていきました。
経過
1回目
大きな変化はないが、施術直後は唾液が出てきたような気がする。
2回目
少しずつ口の中が潤ってきた。
3回目
施術した日の食事は楽に喉を通るが、時間が経つと乾いてしまう。
4回目
低周波の周波数を変更した。
いつもより唾液の分泌が感じた。
5回目
パンでなければ、水分補給を全くしなくても食事ができるようになってきた。
6回目
食事が苦痛ではなくなってきた。
楽しく食事ができるようになるまで改善してきた。
当院の視神経委縮に対する治療の目的は、目周辺のツボにハリやお灸を施すことにより目の血行状態をよくします。またハリに電極をつないで微電流を流す場合もあります。

お身体の状態によって目の周りに低周波電流を流します。また、首肩部にも低周波を流して板状筋群や胸鎖乳突筋などの過緊張状態を緩和させます。
神経は電気信号によって情報を伝達しますが、視神経の委縮が起きるとその電気信号は途絶えて周りの神経細胞などにも波及しかねません。低周波はそのような波及を防ぐ目的に繋がります。
また目の周りの筋肉を刺激することで周りの組織の血流改善を促し、萎縮した視神経にアプローチします。
はり治療の有効性としては、内因性オピオイドによる鎮痛効果・自律神経の調整作用による血流・神経系・内分泌系・免疫系の改善が挙げられ、眼科疾患の改善につながると考えられます。ただし、強い炎症性のものや外傷性で間もないものに関しては症状を悪化させる可能性があるので刺激量を調節しながら施術致します。
目の周りで主に使用する経穴は、太陽・攅竹・四白などを使用します。その他はその日の身体の状態を診て使用経穴を判断致します。
また、東洋医学の観点により、視神経委縮は五臓六腑の肝に深く関係しているので肝に関する経穴を用いて肝血を補うことや肝気の巡りをよくします。

その他に当院では、東洋医学の診断方法と自律神経測定器に基づき全身の調整施術も行っていきます。部分的な治療ではなく全身を治療することは東洋医学の特徴でもあり、全身を施術することにより人間が本来持っている自然治癒力を回復します。
当院の視神経委縮の施術目的は、まず視神経委縮の進行を止めて、それから症状を少しずつ回復に向かわせるということです。視神経委縮は進行性の疾患であり、それを食い止めることが最も重要です。眼科と並行して通院していただき、少しでも患者さんのお役にたてるよう努めます。
東洋医学では五臓六腑の肝は目に開竅するといわれており、眼の疾患は肝機能の障害が深く影響していると考えられています。視覚の異常や運動系の異常などは肝血との関係が深く不足するとそれらの症状が見られるようになります。
また肝は精神情緒の安定、自律神経系を介した機能調節もおこなっており、精神的ストレスは肝気を滞らせて巡りを阻害します。
肝血不足や肝気の停滞は眼の障害を引き起こします。それは視神経委縮の原因となります。
40代男性
突然右目の視界が靄がかかったように見えにくくなり、視力が低下して病院に行ったところ視神経萎縮と診断された。様々な病院で様々な検査を受けたが特に原因は分からずに経過観察と言われた。視力の低下の他に視野が狭くなったり色覚の異常も感じられるようになり、病気の進行を止めて少しでも改善をしたいということで当院にご来院されました。
施術
まず、自律神経測定器で自律神経の状態を把握してから施術していきました。この方の場合、交感神経の活動が活発で常に筋や血管が緊張状態にあることが考えられ、それが目にも悪影響を与えてしまっている可能性があったので自律神経の状態も整える施術も並行して行っていきました。その他、東洋医学で視神経の重要な経穴が頸部に存在することや背部兪穴と言いまして、背部にも五臓六腑の重要な経穴が存在することからまずうつぶせの施術で頸部と背部兪穴の経穴を主に施術したのち、仰向け姿勢となり、目の周りの経穴と自律神経系の調整経穴を用いて施術していきました。
施術の間隔としましては、最初の10回ほどは週に2回ほどの施術でそれ以降は週に1回ほどでした。施術開始して1カ月ほどは特に変化が見られず症状が悪くなるということも見られませんでした。それから2か月後の眼科の検診では、一番悪い時の視力が0.07だったの対して0.3までに回復。日常生活ではまだまだ生活しにくい状態でしたが、発症時に比べるとだいぶ楽とのことで施術間隔のペースを落として通院加療中です。
症例2
30代 男性
視界が悪くなり、左目の痛みが発症したため眼科を受診したところ炎症性の視神経萎縮と診断された。発症してから徐々に進行し、色覚の減少や視界の狭窄がみられ少しでも進行を止めたいと思い来院した。
仕事はデスクワークで、もともと慢性的な眼精疲労とドライアイが気になっていた。
目の症状以外には、頭痛や肩こりがあり夜眠れないこともある。
当院の施術
まず、自律神経測定器で自律神経の状態を確認していきました。
交感神経が副交感神経に比べ高くなっており、自律神経の乱れを確認できました。
交感神経の過剰な働きは血管を収縮するため眼の血流を阻害し、萎縮の進行を促進してしまいます。
そのため、まずは自律神経を整える施術を行い、次に首肩の筋緊張を緩めるためにコリに対してしっかり刺激を入れていきました。
最後に目の周囲にあるツボに刺鍼し低周波の電気を流していきました。
また、お灸も同時に行い、炎症を抑えていきました。
施術間隔は週に1~2回。
鍼が初めてで少し不安ということもあり、序盤はあまり刺激を入れず、慣れてきたら徐々に刺激量を上げていきました。
経過
1回目
まだ大きな変化はないが、首肩が軽くなった。
2回目
眼の痛みが軽快した。
3回目
眼の状態はあまり変わらないが、頭痛が取れてよく眠れるようになってきた。
4回目
眼の痛みは気にならなくなってきた。
5回目
病院に受診したら炎症は消え、萎縮の進行は抑えられている。
現在も通院中。
視神経委縮とは視神経を侵すいろいろな疾患が進行して、部分的ないし完全に視神経が侵されて視覚が部分的にまたは完全に失われる状態を指しています。
網膜の視細胞から伸びた神経線維は、眼底の視神経乳頭に集まって視神経となり、ここから眼球外に出て頭蓋内に入り、大脳半球の後極に近い視覚領に情報を伝えます。視神経は視覚情報を伝える100万本以上の神経線維を含んでいます。
視神経は網膜に映った物の形や色、光などの情報を脳神経細胞に伝達するという役割を担っているので、視神経が障害されると当然視機能は果たせなくなり、視力の減退や視野の縮小などが主な症状として現れます。
視神経委縮は様々な原因で視神経に障害がおこりその後の変化として現れる疾患です。視神経委縮には単純性視神経委縮、炎症性視神経委縮、緑内障性視神経委縮、遺伝性視神経委縮があります。またその発生原因がわからない場合も少なくありません。
ⅰ)単純性視神経委縮
単純性視神経委縮とは梅毒、頭蓋底骨折、脳腫瘍、内頸動脈瘤、外傷による視神経管骨折などが原因で起こる視神経委縮をいいます。
ⅱ)炎症性視神経委縮
炎症性視神経委縮はうっ血乳頭や乳頭炎、視神経炎の経過の末期であり、それらが原因で起こる視神経委縮をいいます。
ⅲ)緑内障性視神経委縮
緑内障性視神経委縮は緑内障で眼球の中の圧力が高い時に視神経が圧迫されて起こる視神経委縮で視神経乳頭の陥没が見られます。
ⅳ)遺伝性視神経委縮
遺伝性視神経委縮は視神経が正常に発達しなかった場合にみられる視神経委縮です。思春期の男子に多く発症して、両眼性で高度の視力障害が急激に起こるレーベル病のほかに常染色体優性遺伝や劣性遺伝の視神経委縮があります。

当院の複視に対する施術は、第一に目周囲のツボにハリやお灸を施して、目の血流量を上げて眼筋の疲労を回復するように促します。
眼筋の麻痺によって複視が出ている場合は、当院独自の電気ハリを用いて麻痺している筋肉に刺激を与える場合もございます。
また複視は五臓六腑の肝に深く関係しているので肝に関する経穴を用いて肝血を補うことや肝気の巡りをよくします。複視は、体の疲労度が強い時に症状が悪化しやすいため全身の調整施術も行っていきます。そうすることで、人間本来の自然治癒力で高い施術効果が期待できます。
複視の方は、日々忙しい時を過ごしており、自律神経のバランスが悪い方が多いです。当院では、自律神経の状態をはかった上で自律神経調整療法を行うことで複視との相乗効果が期待できます。お悩みの方はご相談ください。

その他、複視患者さんの場合頸肩の筋が緊張しすぎている場合が多く、頸肩の筋緊張の緩和をすることで複視の治療にも繋がります。

中医学では五臓六腑の肝は目に開竅するといわれており、眼の疾患は肝の機能の障害が深く影響していると考えられています。肝血が不足してしまうと視覚の異常や運動系の異常などがみられます。
そのほか肝は運動神経系の調節に関係があると考えられています。複視は、目を動かす筋肉の麻痺によっても引き起こされるので、そのことからも複視は肝に深く関係していることがわかります。
30代 女性
幼少時代から読書など長時間するため視力が悪く強度の近視で、眼鏡やコンタクトで過ごしていた。社会人となり、パソコン作業をする機会が増えて、近視のほかドライアイなどの症状で悩まされていた。3年ほど前から仕事の量が増えて複視の症状が出るようになってきた。最初は特に目の疲れを感じ始める夕方に複視の症状が出ていたが、最近朝から複視の症状が出るため眼科を受診。
眼科では、様々な検査をしたが、はっきりとした原因はわからず目が軽い内斜視になっているため斜視となっているのではないかと言われた。
内斜視で複視になっている可能性があるためそれを矯正するプリズム眼鏡を眼科医から勧められたが、眼位が安定されていないためプリズム眼鏡は作ることができないといわれたとのこと。薬も処方されず、経過観察と言われて何か治療法はないかと探していたところ当院のホームページをたまたま見つけてご来院された。
当院の治療
・問診
目の疲れに繋がる生活習慣などもあるため詳しく問診していきました。
・自律神経測定
目の動きは、自分の意思とは無関係に働いている自律神経の役割も大きいため自律神経の状態を測定しました。

測定した結果交感神経が高く、精神的ストレスも高い状態という検査結果が出ました。
・治療
まず、仰向けにて自律神経調整治療を行い、うつ伏せで首肩の筋の緊張緩和・五臓六腑の重要なツボを刺激しました。そして最後に仰向けにて目の周りの施術をしました。
・治療経過
◇1回目◇
治療後、すぐに効果を実感したとのこと。普段二重に見えているものが二重に見えずに何か月ぶりかの視界になったと言っておられた。
◇2回目◇
1回目の治療後から2日経つと複視の症状が段々戻ってきてしまったが、悪い時と比べると断然いい状態とのこと。
◇3~6回目◇
治療をして症状が経過して仕事が忙しくなるとまた少し複視の症状が出てくるという状態を繰り返していた。
◇7~10回目◇
段々と複視の状態となることが少なくなってきて、10回目終えたころには、日常生活でほぼ複視を感じなくなった。
症例2
50代男性
外国に出張中にいきなり外の景色が二重に見えるようになった。少し疲れが出て寝れば治ると思っていたが、寝ても複視は消えなかった。帰国後、総合病院で検査を受けて左目の滑車神経麻痺と診断された。病院ではビタミンB12を処方されて経過観察と言われただけで、特に治療されなかった。
インターネットで複視の治療を検索していたところちょうど当院のホームページにたどり着いてご来院されました。
・当院の治療
複視の症状が出る前は、仕事が多忙かつ外国ということでとてもストレスを感じていた。睡眠もあまりとれておらず、身体の疲れは溜まっていく一方だったとのこと。自律神経測定器の結果も夜の測定だったのにもかかわらず交感神経の活動が高ぶっていて逆に副交感神経の活動は弱くなっていた。
また、慢性的な肩こりや腰痛もあるということで自律神経を調整する治療の他に首肩腰の筋緊張を緩めてから目の周りの治療を中心に施術していきました。
・治療経過
◇1回目◇
鍼刺激にそれほど敏感ではなかったので、自律神経調整治療・首肩腰の筋緊張の緩和の後、1回目の治療から左目中心に電気鍼療法を行った。
◇2回目◇
まだまだ複視の症状は改善されてはいないが、本人の感覚としては目・身体全体が少し楽になったと感じた。
◇3回目◇
2回目治療後一点を見つめて10秒ほど経つと複視の幅が狭まってくるようになった。
◇4回目◇
3回目治療後5秒ほどで複視のズレが修正されるようになった。
◇5・6回目◇
調子が良くなっていると実感するが、目の症状は4回目からあまり変化が見られない。
◇7回目◇
外出する際はもちろん家の中でもテレビを見る時などは眼帯をつけていたが、家の中では眼帯をつけなくても複視が気にならなくなった。
◇8回目◇
外出していてもあまり怖さは感じなくなり、眼帯をしなくてもよくなった。まだ左右に視線を動かすと少し複視が出る。
◇9回目◇
視線を左右に動かしても複視の症状が出なくなり、日常生活でほぼ不自由を感じなくなった。
症例3
50代女性
当院にご来院される8か月前より複視の症状に悩まされていた。眼科で様々な検査を受けたが、原因は特に特定されずにドライアイを緩和する点眼薬とビタミンB12が処方された。服用していると少し良くなったが、まだ複視の症状がつらく、仕事にも支障をきたしていたため当院にご来院された。
30代より肩こりに悩まされており、肩こりが強く出ると後頭部から左右の側頭部にかけて締めつけられるような頭痛が出ていた。肩こり・頭痛が強く出ていると複視の幅も広くなり、とてもつらいとのこと。特に仕事でパソコンを長時間使った後の夕方以降に症状が強く出る傾向にある。
・当院の治療
治療に入る前に自律神経測定器で自律神経の状態を測定したところ、交感神経の活動が強く出て自律神経の乱れがみられた。治療方針として、
1.自律神経の状態を整えること
2.首肩の筋緊張の緩和
3.目の周りの筋疲労の緩和と血流改善
この3点を重点的に治療していきました。
・治療経過
◇1回目◇
治療後、久しぶりに深い睡眠をとることができて次の日めがすっきりしたとのこと。治療をした次の日は複視の症状が出なかったが、2日目の夜から複視の症状がまた出始めた。
◇2回目◇
治療後、また複視の症状がなくなった。次の治療日までふくしの症状出ていない。目が気にならなくなると首・肩のコリが以前より気になるようになりはじめた。
◇3回目◇
前回治療後から複視にはなっていないが、1回だけ複視になりそうな時があった。
◇4回目◇
仕事が忙しく、こめかみが締め付けられるような頭痛が出た。
◇5回目◇
頭痛と複視の症状は出ないようになってきて、症状落ち着いている
症例4
60代男性
当院にご来院される1年前から複視の症状が徐々に出ていた。パソコンの仕事が中心で目の疲れかと思い、目を休めながらだましだまし過ごしていたがここ1カ月ほど前から物が二重に見える症状が強く出ていた。眼帯をして片目で見ないとつらくて外を出歩けないとのこと。右下を見ると二重の幅がひろくなり、階段を下りるのがこわい。
眼科を受診したところ最初は原因が分からなかったが、検査をしていくうちに眼性重症筋無力症と診断された。
治療経過
◇1~3回目◇
身体は少しずつ楽になっていると感じるが、複視の程度は変わらない。
◇4回目◇
今までは何となく右目が動かしづらいと感じていたが右下の奥の方が動かしづらいことがはっきりとしてきた。
◇5回目◇
ご本人の感覚としては複視の幅がひどい時と比べると半分程度にまでなってきた
◇6~8回目◇
複視の幅が8割程度まで回復。右下を向くと少しぶれる
◇9回目◇
複視の症状はほぼ回復。目が疲れてくると二重に見えるというよりも少しぼやける感じ
◇10回目◇
少し目のピントを合わせづらい感覚はあるがほぼ日常生活には支障はない。
◇11回目◇
目よりも首肩のコリや頭の疲れを感じるようになってきた
◇12回目◇
首肩や頭の疲れも軽減。
◇13回目以降◇
お身体のメンテナンスのために定期的に通院中
症例5
30代 女性
1か月前に軽い脳出血を起こして半身のしびれと軽い麻痺が出ていたが、徐々に回復。物が二重に見える状態も出ていて脳出血の後遺症で右目外転神経が麻痺していると診断された。
当院にご来院されたときには、右目が外側に向かない状態でした。
病院ではまだ見え方に変化がみられているため3~6か月で回復する場合もあるので様子を見ましょうと言われ、早く少しでも治す方法はないかとインターネットで検索されて当院にご来院されました。
初診時、問診を行ったところ飲食業で働いており、夜遅くまで忙しい日が続いて疲れが溜まっていたということでしたので念のために自律神経測定器で自律神経の状態も確認させていただき、施術を行っていきました。
治療方針は右目の電気鍼の刺激量を上げて集中的に眼の周りの施術を行っていきました。その他、交感神経の活動が高い状態でしたので全身調整も並行して行っていきました。
◇1~3回目◇
3回目までは見え方にあまり変化がみられませんでした
◇4回目◇
4回目以降に見え方に段々と変化が見え始め、最初は目に近づけないとスマートフォンの画面が見られない状態でしたが、少し距離をとってもスマートフォン画面が一つに見えるようになってきた。
◇5回目◇
まだ右方向を向くと二重に見えることがあるが部屋の中では眼帯をせずに過ごすことができるようになってきた
◇6回目◇
外の景色や動くものに焦点がまだ合いづらい状態。右目が外側に動くようになってきた。正面時の内斜視気味も改善
◇7回目◇
外でも眼帯せずに過ごすことができるようになった。多少はピントが合いづらかったり、合うまでに時間がかかったりするが日常生活ではほぼ支障を感じない
症例6
40代 男性
3ヶ月ほど前からモノが二重に見える複視の症状が出るようになった。複視の症状が出る前は、仕事が忙しくストレスが多く、睡眠不足な日々が続いていた。仕事はほどんどがパソコン作業で、慢性的に目の疲れを感じている。複視の症状により、細かい文字を読むことや、車の運転に支障が出ている。
病院では画像検査を行なったが、血管や神経に異常は見られず、眼精疲労によるものであると診断された。
施術
複視の原因が慢性的な目の疲れによるものであったため、目の周りの筋肉の疲労緩和と血流改善を目的に、目の周りに鍼通電を行いました。
慢性的な首肩こりにも悩まされており、首肩周りにも鍼通電を行い筋緊張を緩めていきました。
全身的な疲労が溜まり自律神経のバランスの乱し、血流の悪さや中途覚醒の症状が出ていたため、自律神経調節治療も行いました。
来院頻度は1週間に1回。
一回目
複視の症状に変化はないが、目の奥の痛みがなくなった。久しぶりに中途覚醒せずしっかり眠れた。
二回目
複視の程度が軽い時間が増えた。しかし、1日仕事をした後はスマホなど小さい文字は見えにくい。
三回目
いっそう複視の程度はマシになった。睡眠はしっかりとれるようになった。
四〜六回目
日によって複視の程度が変わる。首肩こりが楽になってきた。
七〜十二回目
目を使い過ぎて、疲れが溜まると二重に見える時もあるが、ほとんど気にならなくなってきた。
十一回目
複視の症状は治った。
複視とは一つしかないものが二つに見える状態のことです。複視には片目で見ると一つに見えるのに両目で見ると二つにみえる両眼複視と片目で見ても二つに見える片眼複視があります。
・複視と乱視との違い
物が二重が見える原因は様々なものがありますが、大きく分けて片眼で見ると物が二重に見える片眼複視と両目で見ると複視となる両眼複視とがあります。
片眼複視の場合、白内障など目の病気が隠されている場合もありますが、多くの原因は乱視です。一方、両眼複視の場合は、脳神経の障害や眼筋麻痺、眼筋性の重症筋無力症などがありますが、眼科では原因不明と診断されて当院にご来院される方が多くいらっしゃいます。原因不明ということで眼科では特に治療をされずにビタミン剤などの栄養剤を処方されたという方もいます。
複視の症状は、脳神経の障害などこわい病気が隠れている場合もあるのですぐに眼科や脳神経外科などを受診するようにしてください。その際に複視の症状が出たらまず両目で見て複視となるのか片目だけで見ても複視となるのか自分自身でチェックしてみてください。

両眼複視の原因は目を動かす筋が麻痺する眼筋麻痺で起こる場合がほとんどです。眼球には6つの筋肉が付着しています。この両眼の筋肉の動きのバランスが保たれることによって、私たちはあらゆる方向に目を動かし、焦点を合わせることができるのです。
6つの筋肉はそれぞれ脳神経(動眼神経、滑車神経、外転神経)の支配を受けています。外傷、腫瘍、炎症などの眼の疾患や脳梗塞・脳内出血などによりそれらの脳神経に障害が生じると眼筋麻痺を起こします。眼筋麻痺を起こすと目の動きが悪くなり、斜視の状態となって複視が起こります。
片眼複視の原因は白内障、乱視や水晶体が正常の位置からずれている水晶体脱臼、虹彩離断などがあります。
複視は、片側性・両側性・持続性・ずれの方向により原因がことなります。時間帯や体の疲労度によっても症状の出方が異なる場合があります。
清水大地

資格
はり師
きゅう師
2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好医院にて多くの臨床経験を積む
2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院
鍼灸治療では、肺の機能を高めることと、自律神経を整えて身体の免疫を上げることを目的にします。
喘息や咳の症状は東洋医学でも五臓六腑の『肺』が深く関係していると考えられています。肺には「気を主る」という体内で「気」を生成して全身のさまざまな機能を発動させる機能や「水道を通調する」などの機能があり、それらに機能低下が起こってしまうと喘息や咳の症状があらわれやすくなってしまうのです。
「肺気虚」
肺の陽気が不足してしまうことで呼吸器系の機能が低下してしまうことによって咳やぜんそくなどの呼吸器系の症状や水道を通調するという機能が弱くなることで痰が多量に出ます。咳やぜんそくの他にも疲れやすい・息切れ・風邪をひきやすい・風邪などの症状が出てしまいます。
「肺陰虚」
肺陰虚は、肺の陰液が不足してしまうことで慢性病に栄養障害などの他に陰液不足によって引き起こされる乾咳・無痰・ノドの乾燥感・口の渇きなどがおこります。咳やぜんそく症状の他にも慢性気管支炎や気管支拡張症・肺結核・肺炎にかかってしまう危険性があります。
その他上記の病証が2つ同時に起こる場合があり、それを「肺気陰両虚」といいます。どちらか一方の症状が治らず長引いてしまうとこの2つの病証が同時にあらわれてしまうことが多いため、注意が必要です。
当院の鍼灸治療では、東洋医学的観点である五臓六腑の肺の機能と乾燥による熱などを対象に治療します。身体の中の水や全身に送り届ける機能が弱まったために症状がでると考えますので、肺、脾、腎を中心に治療します。その他肺経は大腸経ととても深い関係があるため大腸経の経穴も用いて治療していきます。東洋医学では「肺」と「大腸」は表裏の関係にあると言われています。
主に使用する経穴は
肺兪・脾兪・腎兪・合谷・尺沢・二間・太谿・天突
などです。

自律神経治療では、当院の自律神経測定器により交感神経と副交感神経のバランスを調べます。自律神経はバランスがとれている状態で最大限の自然治癒力と免疫力が発揮されます。
自律神経を整えると全身の循環機能や代謝機能が高まり免疫力を向上させることができます。鍼灸治療はこの自律神経のバランスを整えるのに優れた治療です。
喘息をお持ちの方は他にも首、肩、腰などに痛みや不調を合わせもっていることが多いです。これは互いに関係していると考えて身体全体を調整する経穴を選び治療をしていきます。鍼とお灸を使い身体全身を小一時間治療する頃には効果を実感していただけると思います。

治療間隔は、症状の緩和と自律神経測定器による体質改善ができるまでは一週間に一度の来院頻度が理想です。症状の重さによっては来院頻度をもう少し詰めていただくこともあります。症状の緩和がみられた後は二週間に一度、一か月に一度と広げていきます。
喘息とは、気管支などの気道が炎症によって狭くなる病気です。喘息の人は症状がなくても常に炎症を起こしている状態で、正常な気道であれば刺激されない冷たい空気やタバコの煙、ホコリ、ストレスなどで敏感に反応して気道が狭くなる疾患です。
発作性にゼイゼイ音が聞こえるような喘鳴や咳を繰り返す疾患です。症状がひどくなると呼吸が苦しくなり座らなければ呼吸ができなくなる起坐呼吸になります。重症の場合は呼吸器症状が特に激しく発現し、死に至ることもあります。小児の喘息では、10万人に対して0.5人が亡くなる割合で思春期に起こる喘息のほうが死亡率が高くなることが言われています。
喘息は、炎症を放っておくと気道の粘膜に変化が起こる場合や気道の壁が肥厚するなどで狭くなった気道が元に戻らなくなってしまうため早期から治療をするのがいいです。
日本全国では気管支喘息をお持ちの小児が5~7%で成人は3~5%程いると言われています。小児では男女比が1.5対1と男子に多いもので、都会で南日本にお住いの方が割合は高いです。喘息は症状がなくなったから完治したとは言えず成人になって再発する可能性もあります。身体の成長により肺や気管支なども大きくなることから大人になるにつれて治ってしまうことが多いのですが、なかには一割程の人が成人になっても喘息が治らないことがあります。
咳喘息とは、乾いた咳などが長く続く症状のもので、特に呼吸が苦しくなるわけでもなく喘鳴もないです。気管支喘息は、気管支が細くなる病状ですが、咳喘息は気道が狭くなる疾患です。女性に多く風邪などから併発して発症することもあります。
咳喘息は慢性的に乾いた咳が続く病気で、長いと一年以上続くものもあります。咳が続いておかしいと思っても咳喘息の場合は熱や痰など風邪の症状がでないため不安感になりやすいです。気道が細くなる病状ですので、気道が敏感になりたばこの煙や飲酒、ストレス、ハウスダストなどが発作の原因になります。
咳喘息は夜から明け方に咳き込むことが特徴です。主な理由はわかっていませんが、寒暖差や自律神経の関係だと考えられています。
喘息がおこりやすいものとしてアレルギーや発作を引き起こす刺激にふれたとき、季節の変わり目や天候が悪い時、夜間から早朝にかけて、風邪を引いた時などにおこりやすい傾向があります。
喘息は重症度により症状はさまざまです。代表的なのは咳き込むことや息苦しさ、痰、喘鳴などです。呼吸困難がひどくなると前かがみにすわって呼吸をしなければならなくなります。重い症状の場合は意識消失やチアノーゼ、脱水症状をきたすこともあります。
喘鳴を伴いわい咳が続くことや痰などを伴わない空咳が特徴です。他の病気がなく数か月のように長期的に咳が続くことがあります。
一般所見・・・聴診で呼吸音や笛声音などで判断します。
呼吸機能検査(スパイロメトリー)・・・一秒間で吐き出した空気の量で重症度を測ります。
胸部X線検査
喀痰検査
気道過敏性検査
アレルギー検査・・・皮膚反応テストや血液検査、吸入誘発テストで調べます。
気道の炎症と狭窄を治すことを目的とした薬を処方されると思います。
吸入薬には発作が起こらないように毎日使用する長期管理薬と発作が起こったときだけに使用する発作治療薬があります。
・吸入ステロイド薬
・β2刺激薬
・経口ステロイド薬
・抗アレルギー薬
・抗コリン薬
・テオフィリン製剤
症例
60代 女性
2か月前に風邪をひき、それがきっかけで咳が止まらなくなっている。
風邪自体は治まったが、咳の症状だけ残ってしまい、緩和と悪化を繰り返している。
夜になるとひどくなることが多く、咳が出はじめると止まらなくなり、睡眠の妨げになって寝不足がかなりつらい。
咳の種類は湿性咳嗽で、痰が絡む事もよくある。
病院で処方された薬で多少は改善したが、まだまだつらい状態なのでそれ以外の方法を試したいと思い当院を受診した。
当院の施術
風邪がきっかけで慢性化している症状は自然治癒力の低下が原因になりますので、まずは自律神経を整え自然治癒力を高める施術を行いました。
長く続いている咳のためか肩や肩甲骨周辺の筋肉も強く緊張していたため、首肩背中周りの筋緊張を緩めるために直接刺鍼し呼吸の負荷を少しでも軽減させる目的の施術も行いました。
最後に、喉周りの経穴に鍼で刺激し、抗炎症を促す施術も行いました。
施術間隔は、週に1~2回。
経過
1回目
呼吸がしやすくなり、少し喉がすっきりしたように感じる。
咳はまだ出る。
2回目
日中の咳は少し落ち着いてきた。
夜になるとひどくなる。
3回目
夜間の咳も以前よりは軽快してきた。
少しゆっくり眠る時間が増えてきた。
4回目
まだ咳は出るが、かなり落ち着いてきた。
よく眠れる。
5回目
咳が出る頻度が少なくなってきた。
6回目
咳はほとんど出ない。
快適に眠れるようになった。
当院の後頭神経痛に対する鍼灸治療はまず第一に痛みの強い部分に鍼灸施術を施して鎮痛効果を促します。

また痛みが慢性化している場合に自律神経も乱れている場合が多いので全身の緊張を緩めて自律神経を整えることによって精神を安定させる施術も施します。
首肩耳周囲のツボとして頸肩部周囲の筋肉への治療ツボとして僧帽筋や頭半棘筋部の「天柱」「風池」、胸鎖乳突筋や頭板状筋の停止部の「完骨」、耳周辺の「角孫」「翳風」、肩甲上部では僧帽筋上部線維上の「肩井」、肩甲間部では各筋が交差する「膏肓」などの経穴を主に使用します。

また後頭神経痛は、東洋医学的に考えると「腎」「肝」「脾」の不調により気血水がうまく身体に回らないことが原因で発症すると考えられているので、上肢や下肢にあるツボを用いて鍼灸治療を施すことで「腎」の機能を活性化させたり、「肝」の機能低下・過亢進を抑えます。
東洋医学では局所的に診るのではなく、全体的に診ることが特徴のひとつであり、全信を整えることによって自然治癒力を高めます。
全身を施術することにより、睡眠の質の向上・目の疲れの解消・便秘の解消・血圧の安定・倦怠感の消失など様々な効果が期待できます。
後頭神経痛は、痛みが慢性化してしまうと脳がそれを記憶して痛みをさらに悪化させてしまう可能性もあり、ひどくなると仕事や日常生活の活動に支障をきたす恐れのある侮れない疾患です。
早めの治療・対応をすることで慢性化させないことが特に重要といえます。
50代 女性
3年ほど前から後頭部から頭部上部にかけてチクチクとした痛みを感じていた。病院で診察を受けたところ大後頭神経痛と診断された。痛み止めのお薬を処方されて痛みの強い時にその場しのぎで服用していた。しかし、最近痛みが段々と強くなってきて薬の効き目の弱くなってきた。デスクワークを主な仕事としており、ひどい場合は頭を前に曲げる動作だけでもチクチクとした痛みが増幅して吐き気をもよおすこともあった。
なんとかこの痛みを和らげたいとのことで当院にご来院されました。
当院の治療
痛みで寝つきが悪く、浅い睡眠が続いたということで自律神経測定器で自律神経の状態を測定していきました。測定した結果、交感神経が高い状態でした。そこでまず自律神経を整える全体施術を施した上で首や肩を重点的に治療していきました。頸部には鍼に電気を流して痛みを抑える施術をしました。
治療経過
◇1回目◇
一回目の治療後、後頭部の痛みは半減された。頭を前に倒すことができるようになった
◇2回目◇
治療効果は継続されている。まだ仕事などでデスクワークが長時間続くと痛みは出る
◇3回目◇
激しい痛みで夜目覚めることがなく、熟睡できるようになり、身体全体の調子は上向いている
◇4回目◇
たまに痛みが出る時もあるが直ぐ軽快してくる。痛み止めの薬を服用することがなくなってきた。
◇5回目◇
痛みがほぼ出なくなり、日常生活の中で痛みを気にすることがなくなり、体調も整ってきた。
症例2
50代女性
一週間前から左側の首から後頭部・頭頂部に激痛がはしり、日に日にひどくなっている。
痛み止めを飲むも一時的にしか楽にならず、夜は2時間おきに痛みで目が覚めてしまう。
既往歴として脳挫傷があるため、脳外科で検査をするも特に異常はなかった。
極寒地域への海外出張が続いていて全身の疲労、デスクワークによる肩こりが強くあった。
一週間ほどで落ち着くと病院で言われたが変化がないため当院へ来院された。
症例 3
20代 男性
1か月前から右の後頭部から耳の後ろにかけてチクチク刺すような痛みが起きるようになった。
痛みが続いたため、病院に受診したところ後頭神経痛と診断された。
病院で処方された薬を服用しているがあまり軽快されず、他の治療を試したいと思い当院に来院した。
首肩のコリが慢性的にあり頭全体を締め付けられるような緊張性頭痛も起こることがある。
仕事は基本的にデスクワークで、仕事以外もパソコンやスマートフォンを使用していることが多い。とても緊張しやすく、ストレスを溜めやすい。
当院の施術
まず、お身体全体の状態を触診で確認していきました。
首と頭の付け根がの筋肉が非常に強い緊張を起こしていました。また、肩や背中の筋肉も張っているため呼吸が浅くリラックスしにくい状態と感じました。
呼吸が浅くなると交感神経が活動的になりやすく、筋肉を緊張させてしまいます。
特に首肩の筋肉は交感神経の活動に影響されやすく、後頭神経痛の発症の要因になってきます。
そのため、まずは仰向けで自律神経を整える施術を行い、リラックスに関わる副交感神経の働きを高めていきました。
次に、うつぶせの状態で背中や首肩の筋緊張、特に右側の首と頭の付け根から後頭部にかけての筋肉に対してしっかり刺激を入れ緩めていきました。
経過
◇1回目◇
施術後から、少し痛みが軽減したように感じた。
時間が経つとまた痛みが戻ってきた。
◇2回目◇
大きくは変わらないが、初回より良くなってきているような気がする。
◇3回目◇
気が付いたら、痛みが気にならなくなっていた。
首肩のコリも軽くなっている。
◇4回目◇
日常生活に全く支障がなく過ごせている。
当院の施術
何日も激痛が続き、心身ともに疲弊している状態が見受けられた。まずは鎮痛を促す治療を第一とし、痛みが最も強い箇所への鍼治療を行った。神経が過敏になっており軽く触れるだけで痛みがでるため、浅い表面の筋肉から徐々に緩める。また、頭に鍼をしている間に、腹部や手足の副交感神経を高めるツボに鍼と灸を用い、リラックス作用が期待できる治療を行った。
大後頭神経痛のほとんどは、肩こり・首こりによって筋肉が硬くなり、その部位を通過している後頭神経(主に頭皮に分布する)が刺激されることが原因で痛みを生じる。
この患者様は極寒地域への海外出張で体全体がこわばっている状態にあり、デスクワークによる慢性的な肩こりも強いため、首肩の筋緊張の解消する施術も行った。
症状が強いため3日おきの治療を勧めた。
◇1回目◇
治療前の痛みを10とすると治療後の痛みは7まで低下。
鍼を刺している間はリラックスできた。
◇2回目◇
痛みは初回の半分くらいで、5まで低下。
表面が緩んできたので、すこし深めの筋肉を刺激しそこに微弱な電気を流す治療を行った。
◇3回目◇
痛みの程度は2まで低下。
睡眠がしっかりとれるようになった。仕事にも集中できる。
◇4回目◇
全く痛みが無い日と、軽く痛む日と、日により差がある。痛みの程度は2くらい。
◇5回目◇
ほぼ痛み無し。こめかみが重い感じがあったが、治療後にはなくなった。
後頭神経痛の東洋医学的考えは、痛みの出る部分によって問題となる経絡が違ってきます。
後頭部の痛み
後頭部の痛みは東洋医学では『太陽経頭痛』と言われます。太陽経頭痛の場合は後頭部の頭痛に加えて背部の痛みや肩甲骨周辺の筋肉の痛みも伴うこともあります。
側頭部の痛み
側頭部の痛みは東洋医学では、『少陽経頭痛』と言われます。少陽経頭痛の場合は、耳周りにも痛みが出ることもあります。ホルモンバランスの変化が原因で起きることもあります。
痛みについて東洋医学では、気・血・津液が滞ることによって滞っている部分が栄養不足となり痛みを発症すると考えられています。後頭神経痛の場合に関しましても後頭部あるいは側頭部を通る経絡の気・血・津液が滞ることによって神経痛の症状を起こしてしまっていると考えられます。
なぜ気・血・津液が滞ってしまうのかと言いますと天候や気温などの外部的環境と東洋医学でいう「肝」「腎」「脾」の病変による内部的環境が影響します。
ジメジメした湿度の高い日や急に寒くなった日・風の強い日などは特に滞りやすいです。またストレスや飲食物などによって「肝」「腎」「脾」が損傷を受けても滞りやすくなります。
後頭神経痛とは、耳の後ろや後頭部にズキズキとした痛みが発作性に起きる疾患です。
首や頭部の筋緊張によって起きる緊張性の締め付けられるような頭痛とは違い、後頭神経痛は神経痛独特のチクチクとした皮膚表面の痛みが特徴です。
後頭神経痛を起こす原因となる神経は主に3つあります。
・小後頭神経
小後頭神経は、第二頚神経と第三頚神経の前肢で構成されており、胸鎖乳突筋と僧帽筋との間を斜め上に頭頂に向かっていく神経です。
・大後頭神経
第二頚神経の後枝から起こり、僧帽筋の上から出て後頭部や頭頂部の皮膚に伸びていく神経です。
・大耳介神経
第二頚神経と第三頚神経から起こり胸鎖乳突筋と広頚筋の間を上に向かって進みます。耳下腺部の皮膚や耳介の後方部の皮膚に分布します。
後頭神経痛の痛みの感じ方は人それぞれでデスクワークなど首肩に負担がかかっている時だけに強く感じる人や横になっている時でさえも強い痛みで眠ることができずに悩んでいる方もいます。
痛みが突発的にあらわれて痛みが急に引くこともあります。後頭部や耳の周りがひどく痛むと目の奥が痛いと感じることや目の疲れも感じます。
また障害されている神経によって症状が出る部分にも変化が出ます。
大後頭神経が障害されると後頭部から頭のてっぺんに痛みが走り、前頭部まで痛みが達することがあります。
大耳介神経が障害されると耳の後ろが主に痛みが出て耳周辺全体が痛くなることもあります。
小後頭神経が障害されるとちょうど大後頭神経痛と大耳介神経痛に出る痛みの範囲の中間、側頭部分に痛みを生じます。
後頭神経痛と同じような痛みを生じさせて重篤な病気にくも膜下出血があります。
くも膜下出血とは、脳の外側から覆われている硬膜・くも膜・軟膜の3つの膜のうちくも膜の内側の脳脊髄液に出血が起こる病気です。
発症してすぐに適切な処置をしないと死に至る可能性の高い怖い病気です。くも膜下出血は、急に今までに経験したことのない激しい頭痛に襲われて吐き気や嘔吐、首のこりなども感じます。その場合はすぐにでも脳神経外科などを受診しなければいけません。
くも膜下出血は急に起こることが多いですが、前兆症状なども見られることもあります。前兆症状として
・めまい
・血圧の乱高下
・吐き気
・複視
・目の痛み
・まぶたが下がる(眼瞼下垂)
・ろれつが回りづらい
・急な頭痛
などがあります
そのような症状が見られたら念のため一度病院で検査をうけましょう。
後頭神経痛の原因は、未だはっきりとした原因はわかっていません。有力な説として、ストレスやパソコン作業、スマートホン操作の姿勢によって首肩の筋緊張が強く出て後頭神経を圧迫することによって起きるといわれています。
また神経に潜伏していたヘルペスウィルスが体力や免疫力が弱まった時に活性化して神経に炎症を起こして痛みを誘発するという説もあります。
歯ぎしり「ブラキシズム(口腔内悪習慣)」は、歯を擦り合わせたり、過度に歯を噛みしめたりする動作です。寝ている時に起こる場合と、目覚めている時に起こる場合とにより睡眠時ブラキシズムと、覚醒時ブラキシズムとに分けられます。
歯ぎしりや噛みしめは無意識に行っている人がほとんどで、睡眠中の歯ぎしりは一緒に寝ている人や暮らしている人の指摘で症状に気付くことが多いです。これは歯を噛みしめる力が強い場合に歯ぎしりをした音が周りに聞こえるためです。
しかし、実際は睡眠中の歯ぎしりは音を立てていない人の方が多く、音が出ないタイプも含めると日本人の約7割もの人が歯ぎしりをしているとも言われています。
通常、上下の歯の間には2mmくらいの隙間が空くのが安静時の正常な状態であり、一日の間で上下の歯の接触は生理的範囲で約17分といわれています。人間の噛む力は40~60kgと自分の体重ほどもあり歯ぎしりや噛みしめはその頻度や強さ、持続時間によっては歯や身体の病気の原因になります。
「噛み続け癖」と呼ばれることもあるこの癖は食べていない時にも不必要に上下の歯を接触させ続けてしまうというものです。
歯ぎしりや噛みしめと違い、意識せずに上下の歯が触れている状態の事を指します上下の歯の接触時間が長くなると、筋肉の緊張や疲労、顎関節の負担が増え、顎関節症や顎の疲労感、歯の違和感、口が開きにくいなどの症状を引き起こすことがあります。
また、頭痛、首肩こり、腰痛、顎の痛み、耳鳴り、めまい、息苦しさなど不定愁訴の原因になることがあります。
・グラインディング
上下の歯をこすり合わせる歯ぎしりのことです。多くの人がしてる歯ぎしりはこのグラインディングタイプの歯ぎしりになります。寝ている時に下顎を左右に動かす動作を繰り返すことで「ギリギリ」という嫌な音が出るのが特徴です。
・クレンチング
音が出ないタイプの歯ぎしりのことで、上下の歯を強く噛みしめる癖のことです。同位置で歯を強く食いしばるのが特徴です。
・タッピング
上下の歯を続けてぶつける歯ぎしりのことです。下顎をリズミカルに素早く動かし、上下の歯を噛みしめるため「カチカチ」といった音が出るのが特徴です。
歯ぎしりの原因は詳しくは解明されていませんが、メンタリティが関わってる場合が多いと言われており不安、緊張、心配などのストレス、遺伝や飲酒、喫煙、カフェイン摂取、交感神経活動の亢進、服薬、かみ合わせなどの関与が指摘されています。
歯ぎしりは浅い眠りの時に起こることが分かっています。
人間は深い眠りと浅い眠りを交互に繰り返しており、深い眠りの時には筋肉の動きは抑制されています。(副交感神経の亢進、交感神経の低下)
そして眠りが浅くなるとその抑制が解け(交感神経の亢進、副交感神経の低下)、その拍子に咬筋(頬の筋肉)が動き、歯ぎしりが起こると考えられています。
飲酒、喫煙、カフェイン摂取、ストレスなどは睡眠を浅くする要因であり、特にストレスは歯ぎしりの7~10%に関与していると考えられています。また、特定の遺伝子型の人は他の人の約5%歯ぎしりをしやすいことが分かっています。また、睡眠時無呼吸症候群、逆流性食道炎などの疾患も眠りが浅くなるため歯ぎしりが起こりやすいといわれています。
ストレスによる緊張や、何かに長時間集中している時、PCやスマートフォンなどの操作の少し俯き加減の姿勢などが考えられています。
・歯が擦り減る、割れる
歯ぎしりによって歯に非常に大きな力がかかります。個人差はあれど歯ぎしりの力は、ガムを噛む力の数倍~10倍といわれており大きな力がかかり続ける事で上下の歯が擦り減ってしまいます。
歯が擦り減るとエナメル質が破壊されて知覚過敏を起こします。また、詰め物が取れたり壊れたり、歯そのものが欠けたり割れたりする場合もあります。
・歯周病が発症、進行する
歯ぎしりによる過剰な力は、歯だけでなく歯茎にもダメージを与えます。歯茎が弱ると歯周病菌が繁殖しやすくなり、歯周病が発症、進行するリスクが高まります。
・歯の位置が移動する、歯並びが変化する
歯と歯が強く擦れあったりぶつかり合ったりすると歯が揺れ動きやすくなるため歯並びが悪くなったり、歯の位置が動くことがあります。
・顎関節症の発症
歯ぎしりをすることで、顎の関節や筋肉に負担がかかり、顎関節症を発症することがあります。
顎関節症に対する鍼灸治療
・咬筋(顎のえらの部分)の肥大
咀嚼筋である咬筋に強い負荷がかかることで、咬筋の緊張状態が続くと咬筋が発達し肥大することがあります。
・その他
顎の痛みや疲労感、肩こり、頭痛、めまい、耳鳴り、睡眠障害など様々な二次障害が歯ぎしりによって引き起こされているといわれています。
自宅で出来る予防法として節酒や禁煙、カフェイン飲料を飲むことを減らすなど睡眠が深くなるような生活を心がけましょう。
また、不必要な昼寝は避けて生活習慣を整えることや、寝る前にストレッチをしたりぬるめのお風呂にゆったり入るなどストレスを軽減する工夫も必要です。
一般的には歯科医院にて治療が行われます。
治療方法としてマウスピース(スプリント)、かみ合わせの調整、矯正治療、睡眠衛生、行動療法などが挙げられます。
歯ぎしりは東洋医学では噛歯(ごうし)といわれています。
歯ぎしりは心因的な感情が根底にあると捉えられ、五臓六腑の「肝」の不調に関わりがあると考えられています。「肝」は神経や感情をコントロールする役割があると考えられており、ストレスなどによりこの「肝」の働きが乱れると感情のコントロールがうまくいかなくなり、不眠、怒りっぽい、焦燥感などの症状が現れることがあります。精神的な緊張は筋肉が過緊張を起こす原因になります。
また、風、寒、湿、熱邪などの外邪などによって顎関節周囲を通る足の陽明胃経、手の少陽胆経、手の太陽小腸経の経絡の滞りなども原因となる場合があります。
当院では自律神測定器にて自律神経のバランスを測定し、お身体の状態を把握した上で治療に移ります。
自律神経は交感神経、副交感神経の二つに分けられ、交感神経は日中活動時に活発に働く神経で、副交感神経は夕方から夜にかけて優位に働くリラックス神経です。この二つの神経がバランスをとりながら無意識下で全身の器官を調整しています。ストレスや疲労、生活習慣の乱れなどからこのバランスが乱れると心身の不調をきたす原因になります。
自律神経は睡眠の質や筋肉の緊張にも大きく関わっており、特に交感神経の過亢進は精神の緊張、全身的な筋緊張を招きます。
そのため自律神経系のバランスを整えるツボや東洋医学的観点から肝、心に関わるツボに刺激を与えます。

また、歯ぎしりや噛みしめ影響による顎や首や肩の筋肉の過緊張を除き、顎関節へかかる負担を軽減する治療を行います。また、顎関節周囲の胃経、胆経、小腸経のツボも用います。状態によっては鍼に微弱な電気を流すことで鎮痛作用や筋緊張の緩和、血液循環を促します。

30代 女性
歯ぎしりがひどく、歯科でマウスピースを作ってそれを付けて夜は睡眠をとっていました。それでも朝になるとあご周りが痛く、首や肩にまで波及している状態でした。
普段からも気が付くと歯を噛みしめている場合もあり、それが原因で首回りも緊張しているのではないかとのことでした。
当院の自律神経測定器で自律神経の状態を測定したところ交感神経の活動が異常に高く逆に副交感神経が低い状態で常に緊張状態が長く続いていてなかなかリラックスできていないことわかりました。
問診時にも仕事や家庭内でのトラブル最近ストレスが溜まっているとのこと
治療
首肩や肩甲骨周りの筋緊張を鍼灸施術で緩めてから仰向けとなり顎周りの施術で筋緊張を緩めてお腹手足のツボを用いて自律神経の状態を整えていきました。
治療した次の日の朝は顎周りが少し楽で日常的にも首肩が楽でしたが2~3日で元の状態と戻ってしまっていました。
数回の治療後は、治療効果も延びて朝目覚めもすっきり起きられてる様になっています。
自律神経測定器の結果も交感神経の活動が下がり良好の状態となりました。
症例2
50代 女性
睡眠時にかなり噛みしめていると歯医者で指摘され、マウスピースを作ったが顎周りの痛みは軽減しなかった。
顎の痛みで目覚めることが多く、数ヶ月間寝不足気味が続いている。
今も毎晩マウスピースをはめて眠っているが、擦り切れて穴が空きそうなくらい酷使されている。自分で顎の筋肉を触ると、ゴリゴリしているのが気になっている。
このままだと、顎以外のトラブルもおこりそうだと感じて来院。
当院の治療
自律神経測定器で計測したところ、かなり交感神経が優位の数値がでた。精神的なストレスも高く自律神経の乱れがみられたので、自律神経を調節する治療をメインで行なった。また同時に顎の周りだけではなく、首肩の筋肉も筋緊張が強いため血行を促進させて筋肉を緩ませる治療も行った。
治療頻度は月に2回
治療経過
1回目
変化は感じない。
2,3回目
痛みはあるが、少し眠りやすくなった。
4~7回目
治療していくと、顎の筋肉のゴリゴリが小さくなっていくのを感じている。
7~15回目
朝になって起きた時の顎の疲れが少しずつ軽くなった。
16回目
痛みで眼が覚めることがほぼなくなった。
17回目
まだマウスピースを付けて寝ているが、マウスピースのすり減っていくスピードが遅くなった。
18回目
来院頻度を月に1回と少なくして経過観察をすることになった。
清水大地

資格
はり師
きゅう師
2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む
2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院
当院の乱視に対する施術は、目の周辺のツボにハリやお灸の刺激をすることで目の血行状態をよくします。

鍼がどうしても苦手という方には、お灸だけの施術もございますので、ご相談ください。

また乱視は五臓六腑の肝に深く関係しているので肝に関する経穴を用いたり、東洋医学の診断方法に基づき全身の調整治療を行います。乱視の患者さんは、頭痛やイライラ感・睡眠障害に悩まれる方が多いので、部分的な治療ではなく全身を施術することが重要だと考えております。全身施術を行うことにより人間の本来もっている自然治癒力を高めます。
当院による乱視の施術目的は、乱視に併発する目の疲れや眼精疲労の症状を軽減することです。角膜の屈折率などの問題で乱視が起きていた場合、乱視自体の回復は大変難しいものがありますが、それに併発する症状を抑えることで患者さんの日々の生活が充実し、よりよくなることが見込めます。
また中国では、はり灸施術での回復事例もあり、西洋医学とは違う東洋医学の観点により少しでも乱視が回復できる機会を提供致します。
当院にご来院される1か月前から遠くも近くもぼやけて見えるようになってしまった。もともと視力は良いほうで眼鏡やコンタクトレンズもつけずに日常生活を送れていた。眼科で検診を受けたところ軽い乱視があると言われ、眼鏡を勧められたが今まで眼鏡をかけたことが無く抵抗があったため自力で治したいということで当院にご来院されました。
近く車の免許の更新もあるため眼鏡をかけなくてもいいように免許を更新したいという願望もあった。
当院の治療
最近、仕事やプライベートでもスマホなどを使う機会が多かったため、目が疲れているとのこと。また忙しさのあまり睡眠を充分をとれていないとのことからまず身体の状態・自律神経のバランスを測定していきました。その結果を踏まえて
・自律神経のバランスを整える
・首肩の筋緊張の緩和
・目の周りの筋疲労緩和と循環改善
を目的に施術していきました。
治療経過
1回目の治療後は目の見え方の変化はわからなかったが首肩は楽になったとのこと。治療回数を重ねていくごとに体が楽になってきたと感じてそれに伴い目も見えやすくなってきた。
5回目の治療終了後に車の免許の更新があったが、無事に眼鏡なしで免許更新ができた。
中医学では五臓六腑の肝は目に開竅するといわれており、目の疾患は肝の機能障害が深く影響していると考えられています。
肝は精神情緒の安定・自律神経系を介した機能調節もおこなっており、それらの機能低下は身体に様々な影響を与え、さらに肝血が不足してしまうと視覚の異常や運動系の異常などがみられます。
ⅰ)正しい姿勢での勉強や読書を心掛けましょう。目と本の距離は30cmほどは離しましょう。
ⅱ)運動や散歩などをして遠くを見る習慣をつけて目に負担をかからない生活を心掛けましょう。
ⅲ)パソコンなどでの長時間作業は避けましょう
ⅳ)目を細めて物を見ないようにしましょう。
乱視とは角膜や水晶体が歪んでいることにより光が網膜に届くまでの間に乱れてしまい、焦点が合わなくなる目の屈折異常です。
正常の場合、屈折した光が眼球後ろの網膜上のある一点に焦点が合い、像を結んで物が見えるのです。遠視や近視の場合は像を結ぶ位置がずれているものの、必ずどこかに焦点があります。
しかし乱視の場合は焦点が無いので、遠くも近くもはっきり見えず、また物の一部が霞んで見えたり、歪んで見えたりします。理論上、眼球が完璧な球体であれば、乱視は生じませんが、人間の目は大なり小なり歪みがあるのが普通で、そうなると角膜や水晶体を通過する光の屈折が光の入ってくる方向によって均一ではなくなります。年齢が若く、軽度の乱視では自覚症状がありませんが、ある程度以上の乱視や軽度でも年齢を重ねるにしたがって、症状が徐々に現れてきます。
乱視の症状として遠い所も近い所もみえにくいなどの視力障害や眼精疲労を伴うこともあります。乱視は調節に努力がいることから物を普通に見ているだけなのに疲れ目になったり、頭痛がしたり、集中力が続かないなど普段の生活でも影響が現れます。
乱視は子供のうちから生じている場合もあり、なかなか気づきにくいものです。子供が頭を傾けて物をみる、目を細めて物をみる、目の疲れや頭痛などを訴えるといったことがあれば早めに対処する必要があります。

乱視には角膜の球面が歪んでいる角膜乱視と水晶体が一定方向に歪んでしまい元に戻らなくなった水晶体乱視があります。ともに先天的なものと後天的なものの二種類があります。先天的な場合の原因として胎児の状態や出産時の対処にも影響されます。また遺伝的なものもあります。さらに乳幼児期の肥満も関係してくると考えられています。
後天性の角膜乱視の原因で、最も多いのは目を細めることで眼球にかかる圧迫と考えられています。近視の初期に遠くを見る際、目を細めたりすると目の周りの筋肉が角膜に余計な圧迫を加え、角膜や眼球が歪んでしまう場合があります。
このため、近視だと無意識に目を細めて見てしまう人も多いですが、角膜乱視を予防するためにも目を細めることを避けるようにする必要があります。
後天性の水晶体乱視の原因として考えられるのは偏った目の使い方で水晶体が歪んでしまうことです。例えば仕事などで長時間パソコン画面などをみていると、水晶体が下に引っ張られて元に戻らなくなる状態になってしまい、乱視の原因となります。
このため水晶体乱視を予防するためにも長時間パソコンなどの作業をしないようにする必要があります。
ⅰ)正乱視
角膜のカーブが均一でないものが正乱視で、これは先天的な原因が大抵ですが、角膜の病気が原因となることもあります。また、近視や遠視が誘因となる場合も多く見られます。
ⅱ)不正乱視
屈折面での屈折が不規則で、円柱レンズでの補正ができない乱視が不正乱視です。原因としては円錐角膜、翼状片などによる角膜の非対称な歪みや外傷による水晶体の亜脱臼、加齢性変化による白内障やまれに円錐水晶体などの水晶体疾患などです。
一般に角膜の歪みによる正乱視は、円柱レンズまたはハードコンタクトレンズによる矯正が適しています。不正乱視の治療はその原因が角膜の形状異常によるものであれば、ハードコンタクトによる矯正が適していますが、水晶体が原因である不正乱視は、正乱視と同じくコンタクトレンズによる矯正はできません。
現在は乱視はエキシマレーザーによる角膜の屈折矯正手術によりある程度は補正できるようです。
症例
30代 男性
元々視力が悪かったが、最近仕事の部署が変わりデスクワークになり、眼の負担が増えた。それが原因か分からないが、1か月ほど前に通勤電車で読書していたら文字が隣の行にはみ出しているように見えはじめた。
はじめは気にしていなかったが、どんどん悪化していき最近は仕事にも支障をきたすのではと思いネットで色々検索していたらここの院のホームページを見て来院。
鍼は学生時代にスポーツをやっていて、一度受けたことがあるが痛かった思い出があり少なめの刺激を希望。
当院の治療
眼の周りの筋肉だけではなく、首、肩、背中の広い範囲で筋肉が硬くなっていた。
首肩コリは本人は自覚がなく、慢性的に腰痛があるとのことだった。目の周りの局所治療だけではなく、上半身の筋肉を緩めて血行を促進していくことと、自律神経の乱れを整えることで身体の自然治癒力を高める治療を行っていく。
治療頻度は週1回
治療経過
◇1回目◇
思ったより痛くなくリラックスした感じはある。
◇2~5回目◇
見え方は特に変化はないが、首肩周りの身体は楽になってきた事を感じる。
◇6回目◇
見え方に変化がないので、電気鍼に挑戦。治療後は少しだるさがでた。
◇7~12回目◇
電気鍼で治療後にだるくはなるが、眼がかなり楽になる感じがある。
◇13~18回目◇
回数を重ねると視界のブレが小さくなっていた。
◇19回目以降◇
乱視はほぼ改善し、治療頻度を少なくしてメンテナンスとして通っている。
清水大地

資格
はり師
きゅう師
2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好医院にて多くの臨床経験を積む
2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院
東洋医学では「気・血・水」という概念があり、貧血はこの「血」の不足や働きの低下を現す「血虚」という状態ととらえます。血は全身を巡り栄養や酸素や潤いを届け身体を温めたり精神を安定させるといった働きを担っています。
五臓六腑のうち血に深く関わる臓器として肝、脾、心が挙げられ、肝は血貯蔵や循環量の調節を行い、心は血を流す原動力になっています。脾は飲食物を消化吸収し血の材料を作っていると考えられています。
自律神経測定器で血管年齢と自律神経のバランスを測定し、お身体の状態を診させて頂いてから治療に移ります。東洋医学的観点より五臓六腑の肝、脾、心のツボを中心に用い、血液の産生を促します。
また、内臓機能、心臓の動きや血管の動きを主る自律神経系の調整を行うことで血液循環を促進し、貧血の症状の軽減を図ります。

その他貧血の方は身体の倦怠感や首や肩、腰などの筋緊張を伴なうことが多いため、そちらの治療も合わせて行っていきます。
基本的にまず仰向けでお腹や手足のツボを用いて自律神経調整治療を行った後にうつ伏せとなり、頸肩や腰部の筋緊張の緩和・背部兪穴といわれる五臓六腑の重要なツボを用いて五臓六腑の働きを調整していきます。

血液中の赤血球に含まれるヘモグロビン(血色素)の量が正常より少なくなる事です。血中のヘモグロビンの数値が男性は13.0g/dl以下、女性は12.0g/dl以下になると貧血と診断されます。血液の働きで最も重要な仕事は酸素を全身に運搬することで、この働きを司っているのは血液中のヘモグロビンです。そのため、貧血になると全身の細胞に酸素の運搬が十分に行われなくなり、頭痛やだるさ、肩こりなど様々な症状を引き起こします。
貧血は女性に多く10人に1人が貧血ともいわれています。
貧血の主な症状
・めまい
・立ちくらみ
・顔面蒼白
・動悸
・息切れ
・耳鳴り
・頭痛
・眠気
・食欲不振
・倦怠感
・疲労感
・不安や緊張感
・首や肩のこり
・爪の変形
など

・鉄欠乏性貧血
日本の貧血患者の約7割、女性全体の約一割が該当するといわれているのが鉄欠乏性貧血です。ヘモグロビンの主な材料である鉄が不足し、ヘモグロビンが作られなくなるために起こる貧血です。
欠食、偏食、無理なダイエットや、インスタント食品などの食生活の乱れ、特に女性では妊娠中や授乳期、月経などで鉄が不足しやすくこの貧血に陥りやすい傾向があるといわれています。その他にも子宮内膜症や子宮筋腫、子宮内膜ポリープなど婦人科疾患に伴う過多月経や潰瘍、痔、ガンなどによる消化管からの出血なども原因の一つとして挙げられます。
・再生不良性貧血
骨髄中の造血細胞が何らかの原因によって障害されることで、赤血球、白血球、血小板のすべての血球が減少する疾患です。再生不良性貧血は生まれつきこの病気になる先天性と何らかのきっかけがあってこの病気が起こる後天性のものがあります。
再生不良性貧血は特定疾患(難病)に指定されており、後天性のものは原因がはっきりとしない特発性と、ウイルス感染や薬剤の使用など原因の分かっている続発性に分けられます。
・悪性貧血(巨赤芽球貧血)
赤血球の合成に必要なビタミンB12、葉酸が不足して赤血球が減少することによって起こる貧血です。この場合は、赤血球の形が大きくなるため、巨赤芽球貧血とも呼ばれます。
不足している成分ごとにビタミンB12欠乏症貧血や葉酸欠乏性貧血に分類されます。
・ビタミンB12欠乏性貧血
本来ビタミンB12は胃で吸収され赤血球生成の材料になりますが、胃や腸を手術で切除した場合などにはビタミンB12が吸収される機会が失われてしまいます。ビタミンB12は極端な偏食でなければ不足は起こりにくいのですが、ビタミンB12の吸収に問題がある人、動物性食品をあまり食べない人、菜食主義の人は不足する可能性があるため注意が必要です。
・溶血性貧血
健康な人の赤血球の寿命は120日程といわれていますが、赤血球が正常の寿命より早く血管内や脾臓、肝臓や骨髄内などで破壊される事で起こる貧血です。先天性の原因として遺伝性球状赤血球症、鎌状赤血球症などがあり、後天性のもの自己免疫性溶血性貧血、発作性夜間ヘモグロビン尿症、薬の副作用、不適合な輸血、ウイルス感染などが挙げられます。
・二次性貧血(続発性貧血)
骨髄や赤血球の異常ではなく、他の病気が原因となって起こる貧血で、感染症や膠原病、慢性炎症、癌など血液の病気とは異なる病気が原因となる貧血です。
症例
40代 女性
子宮筋腫による不正出血のため以前から貧血症状に苦しんできた。
月経過多になることが多く、ひどい時は鉄剤を服用しても貧血症状がおさまらず、めまいや立ちくらみ、少し動いただけで息切れをする。
もともと末端冷え性でもあり、とくに足先からふくらはぎにかけて冷たくなるため、全身のの血流が悪いことも自覚している。
仕事は忙しく、睡眠の眠りは浅いため疲れがとれない。
当院の施術
この方の貧血の原因は子宮筋腫によるもののため、子宮筋腫に対する施術で貧血症状を改善していきました。
まず、自律神経測定器で自律神経の状態を確認したところ、交感神経の働きが強くなっており、逆に副交感神経の働きが弱くなっていました。
このような自律神経の乱れは血流の妨げになることが多く、貧血症状の悪化につながります。また足の冷えが非常に強く、下肢の冷えは骨盤血流量を低下させ女性ホルモンに大きな影響を及ぼします。
今回は女性ホルモンと自律神経のバランス調節、骨盤血流量の促進を目的とした施術を行いました。
経過
◇1回目◇
施術後は身体が暖かくなり、夜も気持ちよく寝れた。
◇2回目◇
出血量はまだ変化が見られないが、体調は整っているように思える。
体が軽い。
◇3回目◇
出血量が少し減った気がする。
ふらつく様なめまいが気にならなくなってきた。
◇4回目◇
出血が減り、身体の調子が良い。
階段を登っても以前のような息切れがしなくなってきた。
◇5回目◇
調子が良い日が続いている。
気持ちも前向きになってきた。
症例2
20代 女性
職場の健康診断で貧血の数値でひっかかり、再検査を受けることになった。貧血の自覚はなかったが、ネットで調べたら貧血からくる体調不良が多く当てはまっており、根本から改善したくて来院。
昔から偏食の為、食べられる食材が少ないのも原因と医者に言われ、食生活は少しずつ見直している。平熱35.7度
治療頻度は月に2,3回
当院の施術
食生活に偏りがあるせいか、自律神経測定器での測定で血管年齢が25歳ほど高い数値がでた。自律神経も乱れ気味だったので、血行促進、自律神経の乱れを整える治療と同時に内蔵機能を亢進させる治療も行うことで、食事の栄養が吸収しやすい身体をつくっていく。
治療経過
◇1回目◇
いつも手足が冷たいが治療後は温かくなった。
◇2回目◇
劇的な変化はないが治療後の体調は良い。しかし、数日したら元に戻ってしまう。
◇3回目◇
日中のだるさや無気力感がなくなってきた。
◇4~8回目◇
回数を重ねていくと、立つたび目の前が真っ白になるような目眩があったが、なくなっていった。
◇9、10回目◇
目眩はほぼなくなった。
◇11回目◇
体温が高くなり、平熱が36.2度になった。
清水大地

資格
はり師
きゅう師
2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む
2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院
当院のメニエール病に対する施術は、第一にハリやお灸を施すことにより全身の調整を図り、自律神経のバランスを整えることです。当院のはり灸施術は、交感神経を抑制し副交感神経の働きを促すばかりでなく、双方の神経の活動量を高めて自律神経のバランスを整えることが研究結果でも出ています。当院では自律神経測定器で自律神経脳状態を知った上で施術致します。

また内耳の血流不足によるむくみを改善するという点から頸肩部周辺や耳周辺の経穴に鍼を刺します。頸肩部周囲の筋肉への治療穴として僧帽筋や頭半棘筋部の「天柱」「風池」、胸鎖乳突筋や頭板状筋の停止部の「完骨」、耳周辺の治療穴として「翳風」「耳門」「聴会」「聴宮」などを用います。
メニエール病は東洋医学的に診ると「腎」や「肝」の不調が原因で発症すると考えられているので、鍼灸治療を用いてツボを刺激することで「腎」の機能を活性化させたり、「肝」の機能低下・過亢進を抑えます。
過度な身体的・精神的ストレスは、自律神経を乱してメニエール病の原因となります。東洋医学の特徴である全身を診て治療することにより全身をリラックス状態へと導き、交感神経の過亢進を抑制して過度なストレスを和らげます。

また身体全体の調子が上がっていくことも期待でき、実際に当院でもめまいの治療で「目が疲れなくなった」「便秘が解消した」「ゆっくりと体が休められ、熟睡できた」などといった声が数多く聞かれます。東洋医学では局所的に診るのではなく、全体的に診ることで自然治癒力を高めるといわれ、様々な効果が期待できます。
当院の施術目的は、メニエール病の回復程度を高め、回復を速めることです。また西洋医学とは違う東洋医学の観点により少しでもメニエール病が回復できる機会を提供することです。
メニエール病の発作時の激しいめまいは、仕事が手に着かずにストレスを溜め込んだり、症状がいつ起こるかわからないといった不安がストレスとなり、更に症状を悪化させかねません。
症状が慢性化する前に病院で診断を受けた上で早期の治療をお勧めします。

メニエール病において東洋医学では特に「肝」と「腎」が深く関係していると考えられています。
めまいは東洋医学では「水毒」といわれ、生体内を循環している津液が寒さや湿度などの外因の影響を受けたり、東洋医学での「肝」や「腎」などの内因の影響を受けて停滞して起こると考えられています。特に停滞している部分が耳である場合にめまいの症状としてあらわれます。
また、「腎は耳に開竅する」といわれ、腎精が不十分だと耳鳴りや聴力の減退・排尿異常・生殖能力の低下や・白髪・毛髪脱落などが発生するといわれています。
「津液」とは
津液とは、体内の生理的水液を意味して、例えば細胞内外の液・唾液・胃液・関節内腔・涙・リンパ液などすべてを含めた組織液に相当します。
津液は、飲食物から脾胃で生成され、大部分は三焦という通路を運航して全身に送られます。この過程で、「肝の疏泄をつかさどる」という機能と「腎の水をつかさどるという機能」が重要になってきます。
肝は疏泄をつかさどる
肝の疏泄をつかさどるという機能は、すみずみまで機能を通行させるということを意味し、津液を全身に送る場合にも一役かっています。またその他に情緒を安定させ、精神状態を快適に保つ機能や自律神経機能によって全身の各機能が円滑に行われる機能にも影響を与えています。
よって過度な精神的ストレスや自律神経の不調は、肝の疏泄をつかさどるという機能にも影響を与え、めまいの原因となります。
腎は水をつかさどる
体液の代謝全般に対し、腎が根本的な調節作用を行うことを示しています。有用な津液を蒸気のように変えて三焦を通して全身に巡らせ、身体の水分代謝に供給すると同時に、不要な廃液を尿として適宜排泄するという機能を腎が担っているのです。
また東洋医学では、腎は耳と関係が深いと考えられ、腎の不調は耳の症状に反映されやすいといわれています。
腎の機能異常は、全身に津液を停滞させ、特に耳に停滞しやすく、内耳にリンパ液が溜まることで起きるめまいや耳鳴り・難聴を引き起こすメニエール病の症状としてあらわれやすくなります。
腎精とは
腎が貯蔵する精は、人体の生長・発育・生殖及び生命活動を維持する物質的な基礎です。父母から受け継いだ「先天の精」は絶え間なく腎に注ぎ、成人を迎えるころには自然と減少していきます。
この不足した部分を飲食物で得られた「後天の精」で補おうとするのですが、それが間に合わなくなると身体は様々な老化現象を引き起こします。
「腎」と「肝」との関係
東洋医学では「腎」と「肝」との関係は密接と言われており、両者の症状は同時にあらわれることが多く、「肝腎同源」ともいわれています。
精が不足すると肝の血は、精に変化してそれを補い、血が不足すると腎の精は血に変化してそれを補います。精は高齢になると減少傾向にあり、それは同時に肝の血も減少傾向にあると考えられます。
日本鍼灸医学会の研究によりますと、メニエール病に対する鍼灸治療の効果の科学的根拠は、まだまだ研究段階ではありますが、30症例のうちめまい症状が減退したのは、1~10回の治療でほぼ全員でメニエール病に対して鍼灸治療を認めざる得ないだろうとされています。
その他難聴は47%で有効、耳鳴りは80%で有効であったという結果が出ています。この研究では、鍼灸治療が自律神経系統やリンパ循環系などに作用して病的状態を正常な状態へと転向させて人間本来の持っている恒常性を高める作用があるのでないかとされています。
日本鍼灸医学会
「メニエール病の鍼灸治療」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsam1948/24/1/24_1_26/_article/-char/ja/
メニエール病とは、自分や周りがグルグルと回る回転性めまいの突然発作を繰り返しながら、だんだんと聴力の異常を引き起こす疾患です。それまで何も徴候がなかったのにある日突然激しい回転性のめまいに襲われ、目も開けられず立つこともできないためパニック状態に陥る場合もあります。これが、メニエール病発端の典型であり、徐々に耳塞感や耳鳴りを感じるようになって難聴へと至ります。
メニエール病の発症には、現代特有の身体的・精神的ストレスが関係しているといわれており、現代病とも都会病ともいわれています。
近年、メニエール病は増加傾向にあり、男女差は特にありませんが、仕事や家庭でストレスの多くかかる30~50代に多い疾患です。代表的な症状と共に嘔吐・冷汗・睡眠障害・呼吸の乱れなど自律神経症状を伴うことも一つの特徴です。
■吐き気を伴う回転性のめまい■
自分や周囲がグルグルと回る回転めまいを感じ、症状が激しいために吐き気を伴います。座っていたり横になっていたりと自分が動いていない場合でもぐるぐると回転するようにめまいを感じます。
■耳鳴り・耳塞感・難聴■
めまい・耳鳴り・難聴はメニエール病の典型的な症状であり、初期の発作は激しいめまいのため耳の症状に気付かない場合が多いですが、発作を繰り返していくうちに耳の症状を感じるようになってきます。両側の耳に現れることはまれで片側の場合がほとんどです。
■発作は数分から数時間■
めまい発作は数分から数時間、長くても半日で徐々におさまっていきます。難聴や耳鳴りも軽くなりますが完全に消失しないことも多いです。また回転性めまいがおさまっても体がフワフワ浮いているような感じが残ることもあります。
■不定期に発作を繰り返す■
発作がおさまれば立つことや歩行が可能になり日常生活にあまり支障なく過ごすことができますが、しばらく経つとまた同じような発作に襲われ、早いと数日か数週間、長ければ数カ月から数年後に発作を繰り返します。そして発作を繰り返していくうちにたとえめまいがおさまっても耳鳴りや難聴の症状が強く出てきます。
■随伴症状■
めまい・耳鳴り・難聴に伴って吐き気・嘔吐・顔面蒼白・冷や汗・動悸・寒気・熱感などの自律神経症状も呈する場合があります。
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また、めまい・耳鳴り・難聴という三徴候を満たさないケースもあり、回転性めまいを欠く蝸牛型メニエール病や耳鳴り・難聴を欠く前庭型メニエール病があります。
メニエール病と似たような症状を起こす病気として、突発性難聴・聴神経腫瘍・中耳炎などがあります。

めまいは、単独で症状が現れる場合は少なく、自律神経症状や意識障害、運動障害などを併発する場合がほとんどです。併発する症状によっては、生命の危険にかかわり、一刻も早く医療機関を受診する必要があります。
下記のような症状がある場合はすぐに医療機関を受診しましょう。脳梗塞・脳出血・脳腫瘍などの脳の病気が疑われます。
・体の半身が不自由、感覚が鈍いと感じる
・舌がもつれたり、言葉が発しにくくなる
・物が二重に見え、目がかすむ(複視)
・歩行困難
・激しい頭痛で意識がもうろうとする
・物の片側が見えない
めまいと共にこのような症状を呈する場合、様子を見ることなどせずにすぐに医療機関を受診してください。症状が重症化する場合もあります。
メニエール病を引き起こす原因は、内耳の内リンパ液水腫であると考えられています。
耳は、音を聞くための聴覚器官であることは周知の事実ですが、体のバランスを保つための平衡器官でもあります。耳の中の「内耳」という器官は、カタツムリのような形をした蝸牛という器官(聴覚をつかさどる)と平衡感覚をつかさどる前庭という器官とがあります。内耳には、外リンパ液と内リンパ液があり、何らかの原因で内リンパ液が増えすぎると内耳全体は膨れ上がり、水ぶくれのような状態になってしまいます。この状態を内リンパ水腫といいます。
内リンパ水腫の状態になると、内リンパ液と外リンパ液を隔てている膜が破裂して二つのリンパ液が混ざりあい、前庭の平衡機能や蝸牛の聴覚機能などに混乱が起こります。するとめまいや耳鳴り・難聴などが症状としてあらわれるのです。内外のリンパ液を隔てている膜は、短時間で閉鎖されますが、また破裂するといった状態を繰り返します。
また平衡感覚の異常を伝える前庭神経が自律神経にも影響を及ぼして吐き気や嘔吐などの自律神経症状を併発する場合があります。
内リンパ水腫を起こす原因はいまだ詳しく解明されていませんが、過労や睡眠不足などの肉体的ストレスあるいは、人間関係や仕事などでの精神的ストレスが発症の原因となることが多いとされています。よって、メニエール病の発作は、過労や睡眠不足からくるストレスが多い時、季節の変わり目あるいは、天気の変動による激しい気圧の変化などの時に多いです。
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内リンパ水腫が発見されずにメニエール病の徴候であるめまい・耳鳴り・難聴がそろった場合は「メニエール病」とは診断されず、「メニエール症候群」といわれます。
症例1
20代男性
耳鳴りとめまいがするため病院へ行ったらメニエール病と診断された。
そのまま病院の帰りに当院へ予約し、翌日に来院した。
普段ストレスはあまり感じないが、自律神経測定器で測定してみた結果ストレス度が高く、本人の自覚がない所でストレスが蓄積していた様子。
また、普段ウエートトレーニングを行っており、汗を大量にかくことがあるが喉が渇かない為水分補給が不足していたとのが原因と考えた。水分不足になると、体内に水分を溜め込もうとしてリンパ液が内耳から排出されなくなる。
当院の治療
まずは体質改善を目的とした自律神経調節治療を行った。
次に、耳周りのツボに刺鍼して電気を流す事によって、内耳の血液循環を促進し、溜まったリンパ液の排出を目的とした施術を行い、それと同時に首肩へのアプローチもした。
◇1回目◇
めまい、耳鳴り共に改善。
◇2回目◇
1週間後に2回目の来院。
ほぼ症状は出ていない。
◇3回目◇
状態を確認するため2週間空けて来院。
この時はすでに正常化。
◇4回目◇
最近少し耳鳴りがするという事で、半年後に来院された。
◇5回目◇
今は症状は落ち着いて、安定している。
症例2
70代 女性
当院にご来院される1年前くらいから歩くとフワフワとしためまいを感じるようになった。脳神経外科にて脳のMRIをとってが、異常なしと診断をうけた。
めまい症状の他にも身体の疲労が溜まってくると右耳がエレベーターや山の上に行った時のようなつまったような感覚。自分の呼吸音も聞こえて気になる。
あらためて耳鼻科を受診したところ、耳管開放症・メニエール病と診断を受けてお薬を処方してもらって服用。しかし、服用しても一向に症状が軽快されないために当院にご通院されたことのある方の紹介を受けて鍼灸治療を試してみたいとのことでご来院されました。
耳症状の他にも腰部脊柱管狭窄症で右足の痺れや痛み・むくみも併発。歩行時に足裏とくに親指裏あたりの感覚が鈍く一枚何か挟まったいるような感覚。
当院の治療
自律神経測定器にて自律神経の状態を測定。自律神経のバランスを整える全身的な調整施術と右の耳周りの特効穴を中心に施術を行っていきました。それと並行して腰回りの筋緊張の緩和や坐骨神経に沿ったツボも使用していきました。
経過
◇1回目◇
施術後特に変化なく、めまいや耳症状まだまだつらい。特に夜になると症状が強くなる感覚。
◇2回目◇
2回目施術後の1週間はめまい症状が日中は消えていた。夜になると少し出てくる。耳症状は特に変わりなし。腰がいくらか軽くなったように感じる
◇3回目◇
3回目終わってから1週間めまい症状が出なくなった。耳の詰まったような症状も出にくくなってきた。足裏の感覚異常は相変わらず
◇4回目◇
今まで週に一回だった治療ペースを2週に1度にして治療間隔を延ばしていった。めまい・耳症状は出ていない。1年間かなり悩まされていた症状だったので症状がほぼなくなったことで大変うれしいとのことだった。
5回目以降治療間隔を少しずつ伸ばしつつ経過観察。少しずつ腰部脊柱管狭窄症への比重を増やしてアプローチ
症例3
60代 男性
3ヶ月ほど前からめまいや耳鳴りの症状がでるようになった。症状がでる前は仕事が忙しく精神的な負担を強く感じていた。めまいは回転するような感じがありふらつくことがある。ひどいと、頭痛や吐き気がある。耳鳴りは常に鳴っているが、ひどいときには他の音が聞こえなくなる。
耳鼻科でメニエールと診断され、循環を改善する薬を服用している。
首肩こりは慢性的にあり、特に首は痛みを感じている。
施術
自律神経測定器の結果、交感神経が過剰に優位で、精神的なストレスが高い状態であった。副交感神経の働きを高め、全身的な血流改善を目的に自律神経調整の施術を行った。また、内耳のリンパ液の排出を目的に症状のある右耳の周囲に鍼通電とお灸を行った。首肩にも鍼通電を行い筋緊張を緩めていった。
一週間に一回のペースでご来院。
一回目
鍼灸を受け慣れていたため、初回から首肩と耳に鍼通電を行った。施術後、来院時にあったふらつきがなくなり、首の痛みが改善された。
二回目
前回の次の日は調子が良く、耳鳴り、めまいの症状はほとんどなかった。
三回目
前回以来、めまいはなかった。
四〜六回目
耳鳴りの音が小さくなった。めまいが少しでる時がある。
七回目
耳鳴りの症状はなくなった。めまいが1日に1回はある。
現在もさらに症状改善のためご来院中。
清水大地

資格
はり師
きゅう師
2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む
2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立
2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院
2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院
2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院