疲労回復に効果のある鍼灸治療

2020年5月26日

年齢を重ねていくごとに仕事の疲れが取れない・育児や家事に追われて日に日に疲れが溜まってしまうそのようなお悩みで鍼灸治療を受けられる方も増えています。

身体の疲労感は、身体が送っているSOSです。体は私たちに休養を取りなさいと勧めてくれているのです。しかし、その疲れを放っておくとやがてツケとなって体に跳ね返ってきます。

一定量の疲労感が溜まって許容量をオーバーすると様々な疾患へとつながる危険性があるのです。

 

疲労の種類

体の疲れ・疲労と言いましても様々な種類があります。単なる疲労感から疾患に繋がるサインの場合もあります。

慢性疲労

一般的に6ヶ月以上続く疲労感を慢性疲労

炎症性疾患による疲労

・自己免疫疾患(膠原病、血管炎など)・結晶起因性疾患(痛風、偽痛風など)

 

更年期障害による疲労

更年期を迎えると体内の卵子の数が極端に減り、急激にエストロゲン(卵巣から分泌される女性ホルモンの一つ)の分泌が急激に低下します。
エストロゲンの分泌は脳の視床下部という自律神経や体温調節などを行っている部位がコントロールしていますが、エストロゲンが低下すると視床下部は卵巣にもっと女性ホルモンを出すようにシグナルを送ります。しかしその際シグナルが不要な興奮を起こしてしまうことで、視床下部が混乱を起こし自律神経の乱れを引き起こすため、神経の調節不良や心身の不調が起こりやすい状態になるのです。
そのような症状は多かれ少なかれ生じますが、特に日常生活に支障をきたす場合を更年期障害と呼びます。

更年期障害は人によって症状が様々ですが、主な症状として肩こり、倦怠感、疲労感、のぼせ、ほてり、動悸、息切れ、腹痛、腰痛、不眠、イライラ、うつ状態、不安感、めまいなどが挙げられます。

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甲状腺異常による疲労

・甲状腺機能亢進症(バセドウ病)・甲状腺機能低下症(橋本病)など

甲状腺機能亢進症(バセドウ病)では、甲状腺ホルモンが異常に分泌されてしまい、その結果として新陳代謝が上がるので激しいやせ、激しい発汗、イライラ、動悸、だるさ、眼の突出などの症状が現れます。

一方、甲状腺機能低下症(橋本病)では、甲状腺ホルモンの分泌が減ってしまい、その結果として新陳代謝が落ちるので皮膚のかさつき、体重増加、寒がり、だるさ、物忘れ、集中力のなさ、うつ症状、抜け毛などの症状が現れます。

甲状腺機能異常の鍼灸治療について詳しくはこちら←

心疾患や貧血による疲労

・虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞など

虚血性心疾患は心臓の筋肉(心筋)に栄養や酸素を送り届けている冠状動脈という血管の動脈硬化から起こります。

・心不全

心不全とは心臓のポンプの働きが低下して全身の臓器に必要な血液量を送れなくなった状態をいいます。心不全の症状として動悸や息切れ、呼吸困難、疲労感、むくみなどが挙げられます。

・貧血

貧血は赤血球数の低下、またはヘモグロビンの値の低下を来した状態で血液が不足した状態の総称です。貧血に陥ると酸素が体にうまく行き渡りにくくため新陳代謝が低下し結果として倦怠感や疲労感を引き起こします。

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栄養不足による疲労

食事をしっかりとれずに栄養が摂取できていない状態ですと、疲労感が出やすい状態となります。

 

精神疾患による疲労

うつ病や自律神経失調症などの精神疾患では、疲労感を感じやすく、動くのも億劫な状態となることがあります。

疲労を感じる状態は主に身体的な疲労と『脳の疲労』というものがあります。脳疲労は、現代社会では疲労を感じる場合多くが脳が疲労している状態とも考えられています。

脳疲労は英語では、「brain fatigue」といい、近年注目を集めている概念であり九州大学の藤野武彦名誉教授が提唱した概念として知られています。脳疲労は、アメリカの「ウェルネス・リソース」のサイトに3つの主症状として挙げられており、「心の疲れ」「燃え尽き症候群」「疲労感」とがあります。

それが、自分自身では鬱々とした感覚としてとらえられる場合もあれば、ただ単に年を取ったかなと感じる時もあります。
この3つに共通して言えることは、知的作業において作業効率が悪く作業速度も遅いと感じることです。
それは、自分自身よりも先に周りの人がそれを感じ取ることが多いようです。

日常生活で他人からそのような指摘を受けた場合は脳疲労が溜まっているかもしれないのです。
脳疲労の原因はいまだ明らかに解明されてはいませんが、日常生活での過度なストレスや食生活、労働環境や学習環境の変化など環境的変化に適応できないなどの問題によって自律神経のバランスが悪くなったのだろうと考えられています。

脳疲労が溜まるとうつ病や自律神経失調症などの精神疾患にも悪化しかねないため注意が必要です。

うつ病の鍼灸治療ついて詳しくはこちら←
自律神経失調の鍼灸治療について詳しくはこちら←

などです。

このように疲労感と言いましても様々な種類があるためなかなか疲労が取れない場合には一度病院を受診して検査を受けてみることをおすすめします。

特にしっかりと休息・睡眠をとったのに疲労感が取れない場合は何らかの病気が隠れている場合もあります。

 

自律神経の日内変動が起こす疲労

 

自律神経は、基本的に日中活動的な時間帯の朝から夕方までの時間帯では交感神経の活動が高くなり、副交感神経の活動は抑えられています。逆に夕方から夜にかけては副交感神経の活動が高まり、交感神経の活動が抑えられるのが正常な活動となります。

 

疲労回復に効果のある鍼灸治療

疲労回復に対する鍼灸治療では、自律神経の状態を整える自律神経調整治療を中心に東洋医学の『腎』を整える施術も行っていきます。

その他、疲労で出ている症状、首肩こりや腰痛、下肢の痛みやコリに対しても施術を行っていきます。

疲労回復の鍼治療

症例1

 

20代 男性

 

学生時代から疲労感が感じやすくなり、ここ一年ぐらいで全身的な疲れが著明に現れるようになった。また、やる気の低下や精神力もなくなり不安を感じやすい。

一日の睡眠時間は7~8時間寝ているがすっきり起きれず、日中の眠気も強い。

首や肩のコリ感もあり、頭痛も気になる。

 

当院の施術

問診で詳しくお話をお聞きしたところ、お仕事の関係で就寝時間が遅くなることもあり、海外出張も頻繁にあるため生活が不規則という事がわかりました。生活習慣や症状の特徴から自律神経の乱れが強い可能性があるため、まず自律神経測定器でお身体の状態を測定したのですが、夜の時間にもかかわらず交感神経と副交感神経の割合が9:1と交感神経が異常に高くなっており、自律神経の乱れが大きく出ていました。

また、触診において全身の張りとくに首肩の緊張の強さが目立っていました。

 

この患者様は睡眠の質が悪く寝ても疲れが取れない体質のため、まず副交感神経を高める治療から始めました。慢性疲労の多くが睡眠の質の低下によるものなので、体質改善をベースとして施術を行っていきます。

その後に、全身の筋緊張の解消を目的としたアプローチを行っていきます。

特に首が硬くなることにより、脳から放出される幸福ホルモンのセロトニンが

分泌できなくなり、やる気の低下を引き起こす原因になります。

 

1回目

あまり大きな変化はないが、体は軽くなった。

2回目

やる気の低下や精神的な調子は改善した。

疲れはまだ取れにくい。

3~7回目

徐々に疲労感は軽減してきているが、仕事で多忙の時など日によってまだ日中のだるさや眠気を強く感じることがある

8~12回目

首肩こりや頭痛・疲労感など身体的な不調は感じることがだいぶ少なくなってきた。精神的な不安感ややる気の低下は感じない時間も増えてきたが仕事量や出張によっても左右される。

精神状態を把握しつつ、症状が強く出そうであればその前に施術を受けてもらうようにアドバイスされていただきました。

 

疲労回復には日常生活を見直す事も重要です!

 

適度な運動をしましょう

身体を動かすことで全身の血行が良くなり、自律神経のバランスも整いやすくなることから疲労回復に効果的な場合があります。特にウォーキングやジョギングなどの有酸素運動が有効です。

バランス良い食事と十分な睡眠をとりましょう

バランスの良い栄養の摂取と十分な睡眠は疲労回復の基本です。偏った栄養の食事は避けて肉類・野菜類・炭水化物類とバランスよく食べるようにしてなるべく食事する時間も毎日合わせると良いです。

休みの日でも早寝早起きの習慣

仕事がある日とお休みの日とで就寝・起床時間が著しく異なってしまいますと自律神経のバランスが崩れやすく、疲れが溜まりやすい体の状態となってしまいます。
自律神経のバランスを崩さないためにもお休みの日でも仕事のある日と同じように早寝早起きを心がけましょう。


Posted by 中目黒の鍼灸院 東京α鍼灸整骨院|眼精疲労 at 16:40 / 院長コラム コメント&トラックバック(0)

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