複視の鍼灸治療症例

 

複視症状

 

当院には、複視でお悩みの方が多くご来院されております。複視になってしまった原因も様々で神経麻痺や筋肉の異常、自己免疫疾患、また病院で精密検査を受けても特に原因が分からなかったという方もいらっしゃいます。効果には個人差もございますが、多くの方が複視の程度が軽減されて日常生活が楽になったというお声を頂いております。

発症して早期に施術を受けて頂くほどその効果は良いです。複視症状で悩まれている方は、一度試しにでも施術を受けてみることをお勧めします。

複視の鍼通電療法
複視の鍼通電治療

複視のお灸治療

複視のお灸治療

 

 

複視の鍼灸治療症例

60代 女性
1か月ほど前に急に左目の痛みと圧迫感を感じるようになった。仕事や家事でストレスとなることがあり、その体の反応かなとおもい、体を休めれば良くなると思ってそのままにしておいた。すると2日後くらいから物が二重に見えるようになってしまい特に左側の物が強く二重に見えてしまう。病院を受診したところ左目の外転神経麻痺と診断された。しかし、特に何も処置を行ってもらえずに体を休めるように言われただけだった。目の症状が出てきて耳鳴りや左顔面部の痛み・頭痛も出るようになってきてしまった。

治療
触診の結果、頚部の筋緊張が強く出ていました。そのほか自律神経のバランスも悪く、症状が出てからは不安で眠りも浅いとのことでした。
まず、うつ伏せ施術で首肩の筋緊張の緩和と東洋医学の肝と腎の経穴を中心にはり灸施術を施していきました。次に仰向けとなり左目中心の施術と自律神経のバランス調整を行っていきました。

◇1回目◇
1回目の治療後、身体のだるさが強く出て家に帰ると直ぐ眠ってしまったとのこと。次の日身体は軽く、左首肩・頭痛症状は半分程度に軽減。左目の痛みや複視症状は改善は見られない

◇2回目◇
2回目治療後、左目の動きが少し良くなったと感じた。正面を凝らしてみると複視は起こらない。動いているものを見るとまだ複視状態。

◇3回目◇
耳鳴り症状が半減。寝つきが良くなったとのこと。目の症状は2回目以降変化なし

◇4回目◇
右目も何となくまぶたの重たさを感じたとのことで右目も施術。

◇5回目◇
頭痛薬を飲む回数が明らかに減少。以前は飲んでもう頭痛が治まらなかったが今は薬の効果も感じられる。

◇6回目◇
左目の動き改善。日常生活ではほぼ複視の症状で悩まされない。動きの速いものをみるとずれる時がある。病院でも左目の動きが良くなっていると言われたとのこと

◇7回目◇
早い動きの物にも目が慣れるようになってきた。しかし、注意してみるため、目の疲れは感じやすいとのこと。

◇8回目◇
右目のまぶたの重たさ軽減。視力も良くなったとのこと。

 

 

症例②

60代男性
2週間ほど前から新聞やパソコン画面がぼやけて見えるようになってきた。以前から遠くのものは見えづらく、視力の低下を感じていた。最近近くのものが見えづらくなってきたことから老眼の症状が始まったかなと感じていた。しかし、2週間ほど前から近くのものを見ることがつらくなってきて徐々に二重に物が見えるようになってしまった。
日常生活でも不自由を感じていてあまりに症状がひどくなってしまったので眼科を受診したところ、右目の動きが悪いため二重に物が見えていると言われた。確かに右側に視線をやると二重の幅が広がるとのこと。しかし、なぜそのような状態になってしまったのかという原因は眼科の検査でもわからずに経過観察と言われた。

 

治療
以前、交通事故に遭った時に頸部を損傷して常に首に違和感を感じているとのことでした。たまにひどい時は整形外科でけん引してもらっていた。触診してみると頸肩の筋緊張が強く、それも何かしら目に影響を与えていると考えられたのでまずうつ伏せ施術で頸肩に鍼通電療法を施した後に仰向けとなり自律神経の調整施術と右目を中心に目周囲に鍼通電療法を施していきました。

◇1~3回目◇
3回目までは目についてはあまり変化がみられなかった。頸肩の筋緊張はいくらかほぐれている。

◇4回目◇
4回目の施術終了後から真正面のものは二重に見えることがなくなった。普段複視症状がつらく、片眼で見るための眼帯をしていたが眼帯せずに過ごせるようになった。

◇5~8回目◇
徐々に右に視線をやっても複視になる範囲が狭くなってきた。8回目終了後には日常生活には支障なく過ごせるようになった。

◇9~12回目◇
たまに集中して近くのものを見て目を使った時は複視症状が出る時もあるが以前のようなつらさはない。その日しっかりと睡眠をとると複視症状は回復できる。まだ電車内などで速く動いている物を目でとらえようとすると目が追い付かない感じがあるが普段は全然複視症状は気にならなくなった。

 

 

症例②

30代 男性
当院にご来院される2週間前から複視の症状が出た。複視は像が上下にずれてしまうタイプで近くが大きくずれてしまい、遠くの物を見ても少し像がずれてしまい車の運転に支障が出てしまう。仕事で車を運転するため3週間ほど仕事を休むことになった。
仕事は、朝早くから夜遅くまで長時間労働でたまに夜勤もあり、生活はかなり不規則だった。体の疲れもとても溜まっていて複視の症状が出た可能性があった。病院で脳の検査や重症筋無力症の検査を行ったが特に検査結果に異常はみられなかった。病院では治療は特に行われず安静を指示されたが、ご本人としては何か手はないのかと探していたところ当院のホームページを見つけてご来院されました。

 

治療
普段からの不規則の生活のせいか、自律神経のバランスも大きく崩れていた。首の付け根付近の筋緊張も強く出ていたのでまず初めにうつ伏せ治療で首肩の筋緊張の緩和、背部兪穴の肝・心を中心に施術していきました。次に仰向けとなり目の周りの施術と自律神経のバランス調整治療を行っていきました。

◇1回目◇
治療後、複視のずれ幅が少し改善。日常生活でのつらさが少なくなった。

◇2回目◇
以前は正面を見ても像がずれることが多かったが2回目の施術以降は正面は像が合うようになった。朝方はまだ日常生活でも辛さを感じる

◇3回目◇
視線を左右に動かすとピントがついていかずに像がずれるように感じる

◇4回目◇
4回目治療以降は日常生活で複視の症状が出る事はなくなった。ここで仕事への不安感などから夜寝つきが悪くなったり、突然胸の圧迫感や手足のしびれを感じるようになったとのことで心療内科系疾患への治療へ方針をシフトしていった。

◇5~8回目◇
夜寝つきもだんだんと改善。仕事へも無事に復帰することができたが、仕事している際中にたまに胸の圧迫感やわき腹当たりのはり感などが出ることがあり現在も通院加療中です。

 

 

症例③

50代 男性
当院にご来院される6ヶ月前に転倒して頭部を強打した。すぐに救急病院に行き、処置をしてもらったが、その時から2週間ほどかけて物が二重に見える症状が強くなっていってしまった。特に脳神経の異常は画像診断などで見られなかっため、経過観察となった。お医者さんには、3カ月ほどかけて徐々に良くなっていくと言われ、ビタミンB12が処方された。しかし、6カ月ほど経過しても複視の症状は一向に改善されずに何かほかに治療の手段はないかとインターネットで調べて当院にご来院されました。
ご本人の感覚としては、左目の動きが悪く物が二重に見えているような感覚とのこと。正視の状態では少し左目が内側を向いている。視界以外には、頭部を強打した後遺症は見られない。

 

治療
頸部の筋緊張が強く、特に後頭部付近の板状筋の硬直が見られたので、まず最初にうつ伏せとなり、背部や頸肩部の筋緊張を緩める鍼灸施術を行っていきました。次にうつ伏せとなり、左目中心に鍼を刺してさらに刺した鍼に電気の刺激を加えることで目周囲の筋肉や神経に刺激を与えて症状改善を図っていきました。近く地方に転勤するとのことで2日おきに集中的に治療していきました。

◇1回目◇
治療後若干、左目の動きが良くなったように感じるが、複視の状態は特に変化なし

◇2~5回目◇
左目の動きが徐々に良くなっていっている。以前感じていた頸肩こりも感じにくくなった

◇6~8回目◇
以前はどの方向を見ても物が二重に見えていたが、今は左下のほうだけが二重に見えている状態となった。それ以外は正常に見えている

◇9回目◇
大体正常に見えるようになった。少し左下方向を見ると複視の状態が出るが日常生活ではほぼ支障なく生活できる。しかし、目を凝らして物を見ているせいか目の疲労感を感じやすくなった。目を良く使った日の夜に複視の状態が出る時がたまにある。
治療9回目を終了したころに地方に転勤となったため、生活でのケアの方法などをアドバイスして治療を終了した。

 

症例④

70代 男性

1か月ほど前から物が二重に見える複視症状を発症。年齢も年齢なだけにすぐに病院で検査を受けて脳のMRIなどを受けても特に原因が特定されなかったとのこと。

図面など細かいものやパソコンなども仕事で見る機会が多く、目の疲れからくる一時的なものだと医師から言われた。
ビタミン剤を処方されて服用していたが、一向に良くなる気配がないため他に治療法がないかと検索したところ当院のホームページを見つけてご来院されました。

 

治療

図面やパソコンなどの近くの物を見るときも物が二重に見える・左側の視界はさらに二重の幅が大きく感じるとのこと。また、遠くの景色もさらに二重の幅が広くなって気持ち悪くなってしまう。

高齢であることから針の刺激量を少し抑えつつ調整しながら目の周りは電気鍼治療も行っていきました。

◇1回目◇

一回目の治療後、翌日の朝から効果が感じられたとのこと。まず、近くの物が見えやすくなってパソコン作業時や図面を見るときはしっかりと一つに見えるようになった。少し離れたテレビ画面などはまだ二重に見える

◇2回目◇

治療日から日数が経過するごとに状態が少し戻って行ってしまったが、2回目治療後も1回目同様に近くの物が見えやすい。

いくらか遠くの物も二重の幅が狭くなったように感じる

◇3回目◇

3~4メートルくらい離れた物だとほとんど正常に見えるようになった。家の中ではそこまで不憫を感じない。遠くの景色や階段を降りるときはやや少し怖さを感じる。

◇4回目◇

遠くの景色もほとんど一つに見えるが、夕方以降仕事で目を使っていると目の疲れを感じて物が二つに見えるときもあり。

目の疲れを感じた時などにメンテナンスのために通院加療。

 

症例⑤

80代 男性

 

当院にご来院される1か月ほど前から急に朝物が二重に見えてしまうようになってしまった。すぐに病院でMRIなどの検査をしたが、原因がわからずに動眼神経麻痺と診断を受けた。

医師からは経過観察で半年ほどかけて治っていく場合もあるとのことで、特に何も処方されなかったとのこと。

 

特に右眼の動きが悪く、真正面から左側の視界は物がひとつに見えるが、右側の視界は物が二重に見えてしまう。またテレビ画面を見るくらいの距離だと二重に見えてしまう、眼の前ほどに物を持っていくと正常に見える。

 

物が二重に見えてしまうため人との距離感がわからなくなって外で歩く際は、右眼のを隠す眼帯をして何とか歩行している状態。階段も恐々と手すりを持ちながら降りている

 

治療経過

初診時触診をしたところ、頸部の筋緊張も強いような状態でした。まずうつ伏せで首肩や背部兪穴を用いて首肩周りの筋緊張の緩和や五臓六腑の特に肝や腎に関するツボを刺激していきます。

 

次に目の周りに鍼をさして電気を流す鍼通電療法を用いて目の周りの筋肉や神経に直接刺激を与えていき改善をはかります。

 

5回目の施術終了後、だんだんとひとつに見える範囲が広がってきて、右側の視界もひとつに見えるようになってきた。ご家族にも眼球の動きが良くなっていると指摘されたとのこと。

 

施術8回目までだんだんと症状改善していったが、テレビを夜遅くまで見ることが多くなってしまって少し症状がぶり返した感覚。遠くの視界が複視

 

施術10回目以降また症状が改善してきた。以前は、人とすれ違う時が二重に見えてしまうためこわかったが、怖くなくなりテレビ画面もひとつに見えて遠くの視界もひとつに見えるようにだんだん変化していった。

日常生活に支障がない程度に回復。右側に視線をやると少し二重に見えるかなという程度。

 


Posted by 中目黒の鍼灸院 東京α鍼灸院|眼精疲労 at 13:24 / 院長コラム コメント&トラックバック(0)

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