フィッシャー症候群の複視鍼灸治療

2018年10月16日

フィッシャー症候群に対する当院の治療

まず初めに自律神経測定器で自律神経の状態を把握してから自律神経を整える治療を行っていきます。

フィッシャー症候群の自律神経調整鍼灸

 

自律神経が乱れている状態ですと血流が悪くなりやすかったり、筋肉も正常に働きにくい状態となってしまうのです。自律神経を整えることでふらつきの改善や筋力低下の早期回復を促します。

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また東洋医学的観点より背部の肝に関連するツボを刺激したり、首肩の筋緊張を取るような施術を行っていきます。特に複視の状態が強く出ている方は首こりが強く出ている人が多いのでしっかりとコリをとっていきます。

フィッシャー症候群の頸肩鍼灸治療

 

 

そして、目の周りに鍼を刺してその鍼に電極を繋いで電気を流していくことで神経や筋肉に刺激を与えて複視の改善を図ります。

 

フィッシャー症候群の鍼通電治療

 

フィッシャー症候群の施術目的は、まず第一に回復を早めることです。また、重症化を防ぐことも重要です。東洋医学的観点や自律神経を整える、鍼灸施術により筋肉や神経に刺激を与えることでそのような効果が期待できます。

 

フィッシャー症候群の東洋医学的考え

 

東洋医学では目と五臓六腑の『』は深い関係にあると言われています。肝の機能低下は目にあらわれやすく、フィッシャー症候群による複視の症状は東洋医学的には肝の機能病変と捉えることが多いです。

東洋医学の肝の機能は、西洋医学の肝とは少し異なります。東洋医学の肝の機能は、主に

肝は疏泄を主る

気をすみずみまで行き渡らせる機能を肝はになっています。その作用としては、情緒を安定させたり、精神状態を正常に保つことです。また肝は自律神経系を介して体のそれぞれの機能を円滑に行われるように調整する重要な役割がります。

 

肝は血を蔵する

肝は血の循環にも深く影響を与えています。肝は血を貯蔵して必要に応じて供給や消費を促します。自律神経系の血管を収縮や弛緩をさせて体内各部の血流量を調整する機能に似たものです。

 

肝は筋を主る

肝は筋膜・腱の緊張を制御して関節運動を調整する機能を担っています。

 

 

フィッシャー症候群とは

フィッシャー症候群とは、自己免疫疾患の一つで難病指定されている疾患です。フィッシャー症候群に罹る確率は日本で200万人に1人という非常にまれな疾患で特にかかりやすい年齢や地域差などはありません。ただし、日本人における症例報告ではやや男性にかかりやすいことがわかっています。

フィッシャー症候群が発見されたのは1956年でミラー・フィッシャーという学者が発見してギランバレー症候群の亜型と位置付けることが提唱されました。フィッシャー症候群は難病指定こそされていますが、命の危険性が低い病気だと言われています。今までの多くの症例では発症して数ヶ月で治癒していくことが多いですが、稀に重症化してギランバレー症候群に移行することもあるので注意が必要です。

 

ギランバレー症候群

ギランバレー症候群は、自己免疫疾患で難病指定されている疾患です。命の危険性の低いフィッシャー症候群とは違いギランバレー症候群は症状が進行すると命の危険性もあるとても怖い病気です。症状としまして手足に力が入らない・呼吸機能の低下・食べ物が飲み込みにくくなる・しゃべりにくい・顔面麻痺・複視などがあります。

前頭部の痛み

 

フィッシャー症候群の症状

フィッシャー症候群の症状は、フィッシャー症候群の3主候といわれる代表的なものが3つあります。

複視

まず、ひとつは物が二重に見える複視の症状です。フィッシャー症候群にかかってしまうと初めに高い確率でこの複視の症状が出ます。これは、視神経が受ける自己免疫反応や眼筋が麻痺することで眼球を動かす筋肉が上手く働かなくなるため複視の症状を呈します。視神経が受ける自己免疫反応では視力の低下がみられたり、眼振による回転性のめまいが出ることもあります。

眼球運動は、外眼筋と言われる上直筋・下直筋・内側直筋・外側直筋・上斜筋・下斜筋の6つの働きによって複雑な運動を可能にしているのです。このどれかの筋肉に不具合が生じてしまいますとその筋肉の作用する方向の眼球運動が難しくなるため、左右の視点が合わなくなり複視の症状が起きてしまうのです。

また、常に目の焦点が合っていないような斜視の症状や機能していない筋肉を周りの筋肉がカバーしようとして目の筋肉の疲れが溜まりやすくなってしまうのです。

 

腱反射消失

腱反射とは身体の正常な反応の一つでわかりやすく言いますと、膝のお皿の下をたたくと足が自然と伸びるという反応です。これは腱の重要な反応であり、フィッシャー症候群の場合膝の腱反射消失が主に現れることで歩行が上手くできなくなり、歩行中にふらついたりつまづきやすくなってしまうのです。

 

運動失調

フィッシャー症候群は、運動ニューロンの障害によって筋肉が上手く動かせなくなったり、姿勢を保つことや四肢の痺れ、顔面神経麻痺などの症状も起きる可能性があります。

日常生活の中でもふらつきや筋力低下による歩行困難や自分で食事を摂れなくなるなど生活の質を大きく低下させてしまします。

 

 

これらの症状が重く出ている時は日常生活も一人ではままならない状態となってしまいますが、日本での症例報告によりますと日本人50人のフィッシャー症候群にかかった人の予後をみると運動失調は発症から平均1か月で消失、外眼筋麻痺は発症から平均3か月で消失したとの報告があります。トータルで見ると発症から6カ月時点で運動失調・外眼筋麻痺はほぼ消失しています。ただし、例外として軽度の複視が後遺症として残ってしまったという報告もあるようです。

 

 

フィッシャー症候群の原因

フィッシャー症候群は、血清ガングリオシド抗体が増えすぎてしまい自分の体を攻撃してしまう自己免疫疾患と考えられています。しかし、まだまだ不明な点も多く、なぜ増えすぎてしまうことで自分の体までも攻撃してしまうのかということやそもそも血清ガングリオシドが増えておらず原因不明となっている方も10~20%はいるという症例もあります。

 

一般的には、フィッシャー症候群を発症する前に風邪や胃腸炎などの疾患に罹っている方が多く、そのウィルスや細菌を排除しようと身体は血清ガングリオシド抗体が体内に増えた状態でフィッシャー症候群にかかる方が多いようです。ただし、ウィルスや細菌を排除しようと体内に血清ガングリオシド抗体が増えることは異常ではなく、誰にでも起こる反応です。これがなぜ運動神経に悪さをして複視や運動失調などといったフィッシャー症候群の症状を発症するまでかははっきりとは解明されていないのです。

 

 

フィッシャー症候群の治療

フィッシャー症候群は200万に1人というめずらしい疾患のため総合病院などの比較的大きな病院で発覚・治療することが多いです。

フィッシャー症候群は確立された治療法はありません。しかし、ほとんどの患者さんが半年以内に自然回復することから積極的な治療は必要ないとも言われています。

まれにギランバレー症候群に移行したり、重症化して複視などの後遺症が残る危険性もあり、注意が必要です。重症化した場合は、免疫ブログリンを大量投与することで進行を抑えたり、血漿浄化療法という血液を機械で取り出して不要物を取り除く人工透析のような治療法が行われることもあります。


Posted by 中目黒の鍼灸院 東京α鍼灸整骨院|眼精疲労 at 19:10 / 院長コラム コメント&トラックバック(0)

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