レイノー症候群の鍼灸治療

 

 

レイノー症候群とは

 

手指の写真

レイノー症候群とは寒冷刺激や精神的ストレスが原因の血管攣縮によっておこる手指などの皮膚色変化を有する総称で、他も手指の痛みやしびれなどの自覚症状を伴います。

原因が明らかなものをレイノー現象、原因不明なものをレイノー病と言います。

一般的には若年層の女性に多く、手指の第2~第5指の指先からMCP関節(丁度指と手の間ぐらいにあるグーにした時の骨が出る部分)ぐらいまでの所が好発部位です。また、足の指や鼻先、耳、顎の先端部分、舌にも発症することがあります。

 

また、成人の約5%~10%の人に発症する言われています。

 

 

レイノー症候群の症状

 

 

レイノー現象はまず最初に血流低下による手指の蒼白化がおこり、指先の疼痛締め付けられる感覚冷感が現れます。

その数分後にはチアノーゼにより紫色に変化し、血管が反応的に拡張するため充血し赤色に帯びてきて、徐々に正常に戻るという過程を繰り返します。これらは数分から数10分続きます。

また重篤になると、強い疼痛を伴う壊疽潰瘍形成も現れることがあります。

 

 

レイノー症候群の原因

 

〇原発性

・自律神経系機能異常

・寒冷刺激

 

〇続発性

・膠原病(全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、シェーグレン症候群、強皮症、多発性筋炎、多発性皮膚筋炎など)

 

・閉塞性の血管疾患(閉塞性動脈硬化症、閉塞性血栓血管炎、血栓塞栓症、胸郭出口症候群)

 

・血液疾患(多血症、クリオグロブリン血症、マクログロブリン血症)

 

・職業病(振動工具病、白蝋病)

 

・その他(甲状腺機能低下症、褐色細胞腫、低血糖、原発性肺高血圧、特発性間質性肺炎、原発性胆汁性肝硬変症)

 

などがあります。

 

 

※膠原病とは・・・

膠原病とは,皮膚や筋肉、関節や骨、血管、内臓の細胞が慢性的な炎症を繰り返す自己免疫疾患で、本来、自分の体の防御機能でもある免疫が異常を起こし、自己の正常な細胞(細胞同士を繋げているコラーゲン)を異物として間違って攻撃をしてしまう病気の事です。

女性にかかる事がほとんどで、代表的なものが関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群があります。

 

 

レイノー症候群の東洋医学的考え

 

レイノー症候群は東洋医学的観点だと「瘀血」が深く関与していると考えられます。瘀血とは血液の流れが滞ってしまい循環が悪くなる状態を言います。油っぽい食事に偏った生活や不規則な生活、ストレス、運動不足、過労によって血の循環や貯蔵を司っている「の機能が低下することが瘀血になる原因となります。

また、瘀血になることで血液の供給量が低下し、同時に気の不足や流れの滞り状態である気虚気滞を引き起こす事になります。

 

 

レイノー症候群の病院で行う西洋医学的治療方法

 

病院ではまず、病歴、職業、生活環境、喫煙歴、服用中の薬剤、発熱、全身倦怠感、関節や皮膚・筋肉の症状の有無といった詳細な問診を行い、膠原病との関わりを鑑別していきます。

次に、皮膚の職長変化や腫瘍形成の有無、患部の皮膚温度や動脈圧の左右差の確認、爪圧迫テストを行っていきます。

治療方法は、血管拡張薬や抗血小板薬といった薬物療法を基本ですが、外科療法も取り入れることもあります。

 

 

レイノー症候群の当院の治療

 

レイノー現象は血流低下によって起こるので、血管運動をコントロールしている自律神経調節治療を行っていきます。

次に患部の血流量を上げるために各中手骨間部や手三里穴曲池合谷といったツボに置鍼を行います。

症状や鍼刺激の慣れに合わせて、少しづつ鍼通電療法に変えていきます

さらに、膠原病を伴う関節痛など他の症状がある場合は全身的な鍼灸治療を併せて行っていきます。

 

 

・冷え性改善の鍼灸治療について

 

 

 

 


Posted by 中目黒の鍼灸院 東京α鍼灸院|眼精疲労 at 18:11 / 院長コラム コメント&トラックバック(0)

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