30代 男性
症状
今朝起きたら首に違和感がでていたため軽い寝違えだと思われたようです。
そのまま仕事に行って昼頃になると首が激痛になり、動かせないような状態のため当院に
来院されました。
当院の治療
頚椎の椎間関節捻挫のため炎症と関節の歪みが原因と判断して、整復とアイシングを行いました。
痛みの治療として頸部に鍼で鎮痛効果をだして、お灸で炎症を引かせました。
痛みが半分以下におさまり、可動域がほぼ正常範囲に戻りました。
経過
続けて三回治療を重ねて、痛みが無くなった状態でしたが、関節の動きに違和感があるということで一週間後に治療をしたところ関節の違和感もとれて無事に治癒されました。
早期に治療を開始できたことと、お風呂や関節を刺激することを避けていただけたのが
早い治療効果に繋がったと思う症例でした。
損傷後の時間が空いてしまいますと、痛みを避けるために身体のバランスを崩したり、痛みが残置することでなかなか痛みを取り去ることができなくなってしまうことが多いです。
30代 女性
朝目覚めて、起き上がろうとした際に突然右の首に痛みが走った。なんとか起き上がり出勤の準備をしたが、歩行時も首に振動が伝わると痛みが走る程で、出社時間を遅らせてもらって当院にご来院されました。
普段から首の痛みや肩こりに悩まされており、寝違えもたまにしていたが、これまで症状が強く出ることは初めてとのことだった。以前に寝違えをした時は、治るのに一カ月ほどかかり、枕なども変えて寝違え対策をしたが効果は見られなかった。
当院の治療
触診したところ、頸椎の5番6番あたりが熱をもっており炎症しているようだった。また、足の冷えやむくみもひどく最近仕事が忙しく疲れもたまっている様子。
自律神経の乱れも考えられるので自律神経測定器で自律神経の状態を測定しました。
経過
◇1回目◇
全身を調整する自律神経調整療法を施し、頸部の炎症を早くひかせるために頸部を氷嚢で冷やしました。その後、頸部と肩部に鍼と低周波電流をかけて鎮痛作用を促した。
治療後その日は痛みが半分くらいに減り、仕事をこなすことができた。
◇2回目◇
朝起きると、昨日とは逆の左の首に痛みが走り、右頸部はそこまで痛みは感じないが、左頸部に強い痛みを感じる。
左頸部にまだ若干の熱感があったので、昨日と同じような治療とプラスして左頸部にも低周波電流をかけました。
昨日も左頸部を損傷していたが、右の痛みが強すぎて左の痛みが感じづらい状況だったと推察される。
◇3回目◇
左右の頸部の痛みは、昨日と比べるとだいぶ軽減されたが、まだ気になる。
治療は昨日と同じような施術を行いました。
◇4回目◇
治療間隔を3日おいて施術しました。普段から肩こりや首の痛みがあるということで、首や肩が硬い状態でした。
今回はアイシングを行わずに、それ以外は3回目と同じような施術を施しました。
◇5回目◇
寝違えの痛みはほぼ解消されたので、今度はマッサージやストレットなどの手技療法で首や肩の硬さを取り除いていきました。
◇6回目◇
まだ首や肩の硬さを残っているところもありましたが、日常生活で出来るストレッチや注意すべきことをお伝えして寝違えの治療については、終了致しました。
◇7回目~◇
仕事で体が相当疲れている時の疲れの除去や首や肩の違和感の緩和、体のメンテナンスのために2~4週間に一回のペースでご来院されております。
20代女性
症状
5日前に寝違えをして翌日に良くなったと思い過ごしていたが、今朝同じ場所にまた痛みが出現した。
下を向く動き、左を向く動きが痛くてできない。
左側の肩甲骨や背中のほうまで痛みがでる。
湿布をはると痛みは少し軽減した。
当院の治療
痛みがでる範囲からみて、肩甲挙筋、僧帽筋が主に炎症をおこしている状態だった。
最初の寝違えで痛みをかばうように動いていたことから、2度目は範囲が広がり出現したと考えられる。
局所の治療と、痛みをかばってできた身体のバランスを整える治療を行った。
経過
◇1回目◇
痛みの原因となっている肩甲挙筋、僧帽筋を中心に鍼をした。
施術後は痛みが7割減。
寝違えの治療は間隔を短くしたほうが効果的なので明日も来院するようにすすめた。
◇2回目◇
痛み消失。
痛くて動かせなかった分、コリ感があるのでコリをとるような治療をした。
施術後は体が軽くなった。
睡眠時に長時間不自然な位置で過ごしたために起きる炎症性の捻挫や挫傷と考えられています。
これは、頸部の椎間関節捻挫や筋肉の一時的な強縮状態で首を動かすと頸部や背部に痛みが出る状態です。
空気が乾燥してのど周りに負担がかかる時や、寒さで筋肉が硬くなる秋や冬に多く見られる症状です。
身体の中の関節や筋肉が損傷したために起きるためレントゲンでは映らないものです。
特に寝違えが酷い場合ですともともと頸部にヘルニアの疑いがあると併発する恐れもあります。
神経根まで症状がでてしまいますと首や腕に激痛や痺れが出る特徴もあります。
治癒期間も症状の程度でかなり異なり、違和感程度のものですとお昼には無痛になって自然回復されるものもあれば、重いものでは数か月症状が取り切れないこともあります。
多いのは頸部の関節や筋肉損傷で、一週間ぐらいで治っていきます。
治療方針も様々な考え方があります。
仙腸関節
関節面からみますと、損傷部位の頸椎は背骨全体で繋がっているため仙腸関節由来の寝違えもあります。
左右の仙腸関節のどちらかが潤滑不全を起こしている事や、左右のズレが大きいために背骨全体に影響をだしている場合もあります。
この場合は、仙腸関節の変位や潤滑不全を治療することで即座に痛みが激減し、頸部の運動が容易になります。
腰の治療で首が治るなんて眉唾ものですが、実際には多くの症例で改善していった経験があります。
仙腸関節はとても難しい関節ですので、関連性を見つけ出しにくいと思います。ですが、
しっかりとした検査の元で整復技術を行うことで改善していくことは多いです。
仙腸関節由来のもので整復後に痛みが激減しても患部に炎症が残っている場合は生理的炎症期間として3日間ほどは違和感や軽度の痛みがのこります。
そのあともしっかりとした治療やケアをしていくことで治療後の再発を防げます。
筋肉の挫傷
筋肉が不自然な体勢で伸ばされて筋挫傷を起こしてしまう場合は、筋肉の回復期間中は痛みが消えにくいです。
特に頸部の運動がしづらくなるものや立位や歩行時などで首を固定するのも痛みが強くでます。
痛みが強い場合には、固定が必要となりカラーなど首を全周するものをつけて痛みの緩和をしていきます。
この場合は、筋肉の治癒促進のために微弱電流や患部の血流促進をさせていくのが治癒の早道です。
頚椎椎間関節捻挫
頚椎の関節が繰り返しの外力によって捻挫を起こします。
関節は身体の可動域を作るもので、可動域を超えようとすると関節周りの組織がブレーキをかけます。寝ている姿勢が、関節可動域を一杯にした状態や軽く超えている状態で長時間過ごすと起こりやすいものです。
痛みや損傷程度は足首の捻挫と一緒で、関節周りの関節包や靭帯が炎症して痛みます。
関節を軽く動かす分には大丈夫ですが、可動域を一杯に近づくと痛みが強くでます。
関節は歯車のように噛み合って運動をしています。頸椎の捻挫をした後は歯車がわずかにかみ合っていないような状態が多く、余計に筋肉が硬くなってしまうことや後々にいたみが強く出てきます。
歯車が噛み合っていないとは、古い自転車で力一杯漕いでいるような感じです。
ギコギコと摩擦が起きているような、力を余計に使ってしまいます。
炎症がでているため、処置としてはすぐに冷やして炎症を抑えます。
大切なのが、軽度の関節のズレをすぐに整復することで治りが大分違ってきます。
このズレが残ったままにするとなかなか痛みが引かず、一週間以上も違和感や痛みが残ったままになります。
頚椎椎間関節捻挫は関節の整復がとても重要になるためしっかりとした触診技術が大事になります。
しっかり整復ができると痛みや可動域が変化して痛みが激減します。
損傷後は、とにかく冷やしていただいてお風呂など患部を温めてしまわないようにしてください。
※炎症は炎の症と書くように、温めてしまうと余計に大きくなって痛みを強くします。
なるべく治療ができる病院や治療院にいかれて正しい検査のもとで状態を改善されると良いと思います。
Posted by 中目黒の鍼灸院 東京α鍼灸院|眼精疲労 at 22:18 / 院長コラム コメント&トラックバック(0)