胃腸炎とは、胃・小腸・大腸の粘膜に炎症が起こり、下痢や腹痛を起こす疾患の総称です。
その原因には、感染性・非感染性に区分できる他、症状の経過によって急性と慢性に分けられます。
感染性胃腸炎とは、細菌やウィルスなどを原因とする胃腸炎をいいます。一般的には、夏季には細菌性腸炎が、冬から春にかけてはウイルス性腸炎が多く発生します。
また、非感染性胃腸炎とは、薬剤や暴飲暴食、刺激物の摂りすぎ(脂肪分、アルコール、カフェイン、辛いものなど)、ストレス、自己免疫や炎症性腸疾患(IBD)などによるものなど、多くの原因があります。
胃腸炎の症状は、急性と慢性によって大きく異なります。
急性胃腸炎
ウイルスや細菌などへの感染が原因となること(感染性胃腸炎)が多く、突然発症し発熱、吐き気・嘔吐、下痢、腹痛、お腹の張りなどの症状を引き起こします。また、感染性胃腸炎は重症化すると、高熱、下痢・嘔吐によって水分不足の状態に陥り、疲労感や脱力、喉の渇き、めまい、立ちくらみ、動悸などの症状を引き起こすことがあります。
慢性胃腸炎
慢性胃腸炎の場合には、長期的な胃痛や胃の不快感、胃のムカムカ、お腹の張りや痛み、不快感のほか、食欲不振、下痢などがみられることもあります。
感染性胃腸炎を予防するには飛沫感染・接触感染を防ぐため、手洗い、うがい、手指消毒、マスク着用などを徹底することが大切です。特に、高齢者や子どもなど感染性胃腸炎を発症すると重症化しやすい方は、できるだけ生ものや生焼けのものを避け、しっかり火が通った食事を選ぶようにしましょう。
非感染性胃腸の場合は、ストレスや暴飲暴食など日常生活の習慣によって引き起こされるため、ストレスを溜めすぎないようにご自身の発散方法やリラックス・リフレッシュ方法を見つけ、食べすぎ・飲みすぎに気をつけましょう。
※現代の社会環境からは、ストレスを完全になくすことは困難ですが、自分なりの工夫でストレスの原因から上手に間を置く工夫をし、ストレスをためないよう心がけましょう。
また、気になる症状が続く場合は、早めに内科や胃腸科、消化器科を受診し、検査と治療を受けるようにしてください。
東洋医学では、『胃』は『脾』と深い関わりがあると考えられています。胃の『受納と腐熟を主る』働きと、脾の『運化を主る』作用は、飲食物の消化・吸収・排泄に関与しています。
その為、飲食の不節制やストレスなどにより『脾胃』を損傷し、働きが低下してしまうと、消化・吸収の働きも悪化してしまうので胃腸炎の原因となってしまいます。
東洋医学では、『気・血・水』を上手に巡らすために『肝』『心』『脾』『肺』『腎』という『五臓』が働いていると考えられています。
健康には、五臓の働きを穏やかに整えて、十分に『気』を養うことが大切です。
五臓のそれぞれは、西洋医学でいうところの臓器の名称とは必ずしも一致しているわけではなく、『脾』は西洋医学で言う胃腸機能の他に消化吸収の働き全てを指します。体質的に『脾』(胃腸)が弱い人もいますが、現代のストレス社会では、『肝』(自律神経)の乱れから『脾』の乱れを招くケースも少なくありません。
胃や腸は、ストレスによってトラブルを起こしやすい臓器です。これは、胃の働きが自律神経によってコントロールされていることと関係しています。自律神経には活動的な時や緊張時に働く『交感神経系』と、リラックス時に働く『副交感神経系』の2つがあります。
通常はこの2つがバランスを取りながら働いているのですが、ストレスや過労などを受けるとバランスが崩れ、胃腸の働きにも乱れが生じます。
その結果胃の症状として起こるのが、胃もたれ、食欲不振、胃痛、胸やけといった様々な胃のトラブルです。
人は、ストレスを感じたり過労が続くと、自律神経のバランスがくずれてしまい、自律神経の乱れから、倦怠感や動悸、不眠、めまい、しびれ、手足の冷えなどの様々な症状が現れます。
そのため、当院では、治療の前にしっかりと問診を行い、自律神経の状態を機械で測定し、症状や状態を把握した上で治療を行っていきます。
当院には自律神経測定器があり、この測定器では交感神経と副交感神経のバランス、肉体的ストレスや精神的ストレスなどの数値も測る事ができます。測定結果を元に、お一人お一人に合ったオーダーメイドの治療をします。そして、東洋医学の治療法と自律神経療法を組み合わせることで、より治療効果を高めることができます。
鍼灸治療は自律神経を整えるのにとても優れた治療法です。自律神経を整える経穴や胃腸のトラブルやストレスに対する特効穴を用いて症状改善を目指します。
また、自律神経のバランスを整える事で心身の過緊張を緩和し、血行を促進して症状を改善し、再発や悪化を防ぎます。
胃腸炎の症状でお悩みの方は、東京α鍼灸院へお越しください。
Posted by 中目黒の鍼灸院 東京α鍼灸院|眼精疲労 at 18:04 / 院長コラム コメント&トラックバック(0)