円形脱毛症の鍼灸治療

2019年4月22日

円形脱毛症に対する当院の鍼灸治療

当院の円形脱毛症に対する治療は、第一に頭部に鍼灸施術で刺激して血流を良くすることにより発毛活動の促進を促します。これが最終目標ですが、頭部ばかりの血流を施しても根本的な治療にはつながりません。

治療の手順

1.まずしっかり問診をして原因がどこにありそうなのか特定していきます。生活でストレスに感じていることなど、些細なことでもお伝えください。

丁寧な問診

2.自律神経測定器で自律神経の状態を計測します。自律神経の状態を把握することでその患者さんにとって最良の治療を選択していきます。

自律神経測定器

3.いよいよ治療に入ります。治療を受けやすいお着替えもご用意しておりますので、ご利用の際はお申し付けください。

 

4.まずは、仰向け治療で自律神経の状態を整えていきます。

冷え性対策

5.次は、うつ伏せになっていただき首肩などの筋の緊張をとっていきます。首周りの筋肉が過緊張状態ですと、その下を通っている血管を圧迫して頭部に栄養ある言い血液が循環していきません。当院では、円形脱毛症の治療でも首肩の筋肉の緊張をしっかりととっていきます。

うつ伏せ治療

6.最後に頭部にはりやお灸を施します。はりに電気を通して当院独自の通電療法を施す場合もあります。それは、患者さんの状態を診て判断しますが、電気の刺激がどうしても苦手という方は、お申し付け下さい。

円形脱毛症の鍼治療

 

当院ではその方に合ったオーダーメイド療法を心掛けています。また治療を受ける時間や仕事帰りや休日といったことでも体は変化します。その日の体に合わせた治療を施します。

 

円形脱毛症の鍼灸治療の研究

全日本鍼灸学会では、円形脱毛症の鍼灸治療についての研究結果が報告されています。

『円形脱毛症の治験』

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsam1955/24/1/24_1_35/_article/-char/ja/

この研究では、交感神経の緊張は血管の収縮をまねいて毛髪の種子層細胞を退化させて脱毛現象を促進させて円形脱毛症の原因となると書かれています。また、内分泌系に関して脳下垂体後葉ホルモンやアドレナリンは血管を収縮させて脱毛傾向を促進させるとも言われています。

22の脱毛症例に対して脱毛部に梅花針やお灸治療、首肩背部への鍼灸治療を行った結果、良好および治癒が8例だったと報告されています。

 

円形性脱毛症の東洋医学

円形脱毛症は東洋医学の「」と「」が大きな影響を与えていると考えられています。

腎の大きな役割として、「腎は精を蔵し、生長・発育・生殖をつかさどる」というものがあります。腎は、人体の生長・発育・生殖および生命活動を維持する精を貯蔵して監視するというものです。

この腎精が不足すると、骨格の発育不良・運動能力の発達不良・内分泌機能や栄養代謝の低下など様々な機能の低下が起きると考えられています。髪の毛の視点からしても腎精が不足すると脱毛に繋がります。
腎精は生まれつきに備わってる部分が大きく、年をとるとともに減少傾向をたどるのが正常ですが、異常を起こし若いうちに腎精が不足すると円形脱毛症になると考えられます。
また、肝の異常により肝血が不足すると、腎精がこれを補うので、肝と腎はとても深い関係にあります。

肝血が不足すると、栄養障害や視覚の異常、運動系の異常などをもたらしますが、同時に腎精不足で起きる症状も呈しやすくなり、円形脱毛症になると考えられます。

 

 

円形脱毛症の鍼灸治療症例

 

・症状
30代 女性

・仕事
医療事務
半年ほど前に美容院に行ったところ、右後頭部に2cmほどの楕円形の脱毛部分があると指摘された。指摘されてすぐ皮膚科を受診。ステロイド薬を処方されるが変化は見られなかった。脱毛部分は少しずつ広がっていき、500円玉程の大きさとなってしまったところで当院を受診されました。
問診では特に日常生活でストレス感じていない様子で、最近の生活の変化も見られなかった。

・治療
まず自律神経測定器を用いて自律神経の状態を把握したところ、問診では「日常生活でそこまでストレスを感じていない」とのことでしたが、交感神経の数値が高く、精神的ストレス指数も高い状態でした。
そこでまず仰向きで交感神経の活動を鎮めて副交感神経の活動を高めるような、自律神経調整療法を施しました。次にうつ伏せ状態で頸部から腰部を触診したところ、頸肩部の硬固がつよく、そういった反応点にはり灸施術を施しました。

身体の血液循環をよくしたところで最後に仰向けで脱毛部分にはりを刺していきました。

 

・治療経過
◆1回目◆
頭皮・脱毛部分に大きな変化見られず身体の感覚は少し良くなった。

◆2~4回目◆
頭皮・脱毛部分に大きな変化は見られないが、髪質に変化を感じ始めた。

◆5~9回目◆
脱毛部分の周りから少しずつ髪が生えてきて毛根を確認ができる。髪質も良好。

◆10回目◆
脱毛部分全体に毛根を確認でき、1cmほどの髪の毛の長さと、触った時のザラザラ感があり、髪質が変わってきた様子。

◆11~15回目◆
脱毛部分に生えてきた髪の毛が抒情に黒くしっかりとした髪質に生まれ変わってきて、脱毛部分がわからなくなってきた。

 

・考察
患者さん自身がストレスを感じていなくても、身体の反応として出たり、自律神経測定器の数値結果からもストレスを溜め込んでしまっている体の状態が把握できた。また喘息の既往歴もあり、体質や遺伝的素因と環境的要因との両方が円形脱毛症を引き起こしたと考えられる。体のメンテナンスとして1カ月に1~2回は、通院されています。

 

 

症例2
40代男性

半年ほど前から右側頭部に500円玉程くらいの大きさで髪の毛が抜けている部分があることに気づき、すぐに皮膚科を受診して飲み薬や注射などの治療を行ったが、あまり改善がみられず気づくと今度は左側に円形の脱毛が見られるようになった。このまま薬と注射にだけ頼るのは不安になってきたため東洋医学で何とかならないかと当院にご来院された。

 

治療
職場の移動や子供が生まれて家庭環境が変化してストレスの多い日々を送っていたとのこと。円形脱毛に気づく前にお風呂で髪を洗っている際に抜け毛が多いことが気になっていた。ストレスが自律神経の乱れにつながっている可能性が考えられるため、まず自律神経の状態を計測して施術に入りました。治療方針としまして、まず自律神経の状態を整えること、円形脱毛がある部分の血行改善を目的に半年ほどの治療期間を考えていただき、施術しました。

 

経過
◇1か月目◇
治療開始から数回は寝つきが良くなり、体調が過服していくことを実感。頭部の状態は変化なし。

◇2か月目◇
最初に脱毛が起きた右側頭部の脱毛部分に産毛が生えてきた。左側頭部は変化は見られない

◇3か月目◇
右側頭部分は髪も少しずつ伸びて傍から見ると脱毛に気づかない状態。左側頭部も少し産毛が生えてきている。

◇4か月目◇
右側頭部の脱毛部分は順調に髪の毛が伸びてきている。

◇5か月目◇
右脱毛部分の髪の毛は周りの毛とほぼ変わらない髪の毛の長さにまで成長。左の側頭部も周りの髪の毛と比べると3分の1程度

◇6か月目◇
左右側頭部ともに円形脱毛があった部分がわからない状態となった。

 

 

円形性脱毛症の東洋医学

円形脱毛症は東洋医学の「」と「」が大きな影響を与えていると考えられています。

腎の大きな役割として、「腎は精を蔵し、生長・発育・生殖をつかさどる」というものがあります。腎は、人体の生長・発育・生殖および生命活動を維持する精を貯蔵して監視するというものです。
この腎精が不足すると、骨格の発育不良・運動能力の発達不良・内分泌機能や栄養代謝の低下など様々な機能の低下が起きると考えられています。髪の毛の視点からしても腎精が不足すると脱毛に繋がります。

腎精は生まれつきに備わってる部分が大きく、年をとるとともに減少傾向をたどるのが正常ですが、異常を起こし若いうちに腎精が不足すると円形脱毛症になると考えられます。
また、肝の異常により肝血が不足すると、腎精がこれを補うので、肝と腎はとても深い関係にあります。

肝血が不足すると、栄養障害や視覚の異常、運動系の異常などをもたらしますが、同時に腎精不足で起きる症状も呈しやすくなり、円形脱毛症になると考えられます。

 

 

円形脱毛症とは?

 

円形脱毛症とは、その名の通り髪の毛が円形に抜けてしまう症状です。しかし、円形脱毛症と言いましても人によって小さい10円玉くらいのサイズの脱毛から症状が進行すると、頭髪がすべて抜けてしまったり、眉毛や腋毛などにも影響が出てしまう場合もあります。

発症しやすい年代は、10~40代で男女比はそれほど変わりないですが、若干女性の方が円形脱毛症になりやすいと言われています。ストレスを抱えることの多い現代の日本人では、100人に1~2人は、円形脱毛症にかかってしまっている状況です。

近年では、ストレスを抱える子供が増えているせいか、子供でも円形脱毛症にかかってしまうケースもあり注意が必要です。

円形脱毛症は、早期に治療することが重要となりますが、痛みや痒みもないので自分では気づかない場合もあり、周りの人や髪を切る際に指摘されることも多いようです。
こういった方は注意が必要です!

・最近、枕によく抜け毛がついている
・髪を洗った時に髪の毛がよく抜ける
・家庭や職場で多くのストレスを感じている
・爪に小さな凸凹ができている
・アトピー性疾患を患っている
・家族が円形脱毛症になったことがある
・抜けた髪の毛根が膨らんでいるのではなく、細くとがっている
・出産後3カ月以内の女性

 

 

円形脱毛症の種類

 

円形脱毛症といいましても抜け方により様々な種類があります。また、髪の毛と爪の構造が類似しており、円形脱毛症の方は、爪が歪んでいたり、小さな凸凹ができる場合もあります。

・単発型
円形脱毛症で一番多く見られるのが単発型です。突然気付いたら、円形状の脱毛斑ができます。頭髪ばかりでなくまゆ毛や腋毛なども抜けて行ってしまう場合もありますが、比較的は予後は良好で、1年以内にほとんどの方が治癒するといわれています。
しかし、また再発する可能性もあり注意が必要です。

・多発型
単発型が進行すると、脱毛斑が2つ以上できてしまう多発型へ移行してしまいます。多発型は、単発型よりも治りも遅くなってしまいます。

・蛇行型
多発型で脱毛斑が隣接している時に、脱毛斑が合わさってさらに脱毛範囲がさらに拡がっていってしまう場合があります。蛇行型は、合わさった脱毛斑が後頭部から側頭部にかけて蛇のような形で拡がって行ってしまいます。

・全頭型
全頭型は、脱毛斑が進行していき、頭全体に拡がってしまいます。さらにまゆ毛やまつ毛、腋毛などすべての体毛に脱毛が拡大していく場合もあります。
そういった場合は、治療が長期にわたります。

 

円形脱毛症

 

 

円形脱毛症の原因

 

・ストレスによる円形脱毛症
円形脱毛症の原因としてまず挙げられるのが、精神的ストレスです。過度な精神的ストレスが長い時間続いてしまうと、自律神経が乱れます。自律神経は自分の意識とは無関係に働いている神経で、心臓や腎臓などの内臓器をつかさどって血管や血液循環にも影響をもたらします。

自律神経には交感神経と副交感神経があり、交感神経が活動的な神経で副交感神経がリラックス神経です。交感神経は心臓などの臓器を活動的にさせて、交感神経の長時間過緊張状態が続くと、血管を収縮させて全身の血流量を低下させてしまいます。それが頭皮に及ぶと、毛根へ栄養ある血液が送れなくなってしまい、脱毛につながるのです。
当院では自律神経測定器で現在の自律神経の状態を把握してから治療に入るため適切な方法で治療することが可能です。

 

・自己免疫疾患の円形脱毛症
円形脱毛症は、ストレスが主な原因と認知されがちですが、自己免疫疾患が原因で円形脱毛症になるケースも多いです。
自己免疫疾患とは、体の外部から入ってきた異物を攻撃して撃退するという本来の機能が異常をきたして、自分の細胞を攻撃してしまう疾患です。自己免疫疾患には、有名な所で言えば、関節リウマチ・全身性エリテマトーデス・バセドウ病などが挙げられます。

頭皮において自己免疫疾患が起こった場合、毛根を異物だと判断して攻撃してしまうのです。すると突然髪の毛が抜け落ちて新たな髪の毛さえ生えにくくなるのです。
自己免疫疾患は年々増加傾向にありますが、ストレスによる自律神経の乱れが影響しているとも考えられており、鍼灸治療で自律神経を整えることはとても重要です。

 

・アトピー素因による円形脱毛症
円形脱毛症で悩んでいる方の半数ほどは、アトピー性疾患を持っており、アトピー素因との関係が深いと考えられています。そして半数以上は家族にもアトピー性疾患を患っている方がいます。そいった方は、治癒しても再発する可能性が高くなります。

 

・遺伝的要因による円形脱毛症
研究結果でも円形脱毛症患者の家族にも同じような症状で悩んでいる方がいるという結果が出ており、遺伝的要因があるのではないかと考えられています。しかし、どういったものが遺伝すると円形性脱毛症となってしまうのかといった詳細なことはいまだわかっていない状態です。

 

・出産後女性ホルモンの減少による円形脱毛症
出産による女性ホルモンの減少が脱毛に繋がってしまうと考えられています。女性ホルモンはもともと発毛を促進させるという働きがあります。しかし出産後女性ホルモンが減少して髪の毛の質が細くなったり、ひどい場合だと髪の毛が抜けて円形脱毛症となってしまうのです。

 

円形脱毛症を改善させるための食材

 

円形脱毛症の原因は、科学的には厳密に解明されているわけではありません。

しかし、上述したように様々な要因が絡み合い起きているものだと考えられています。遺伝的要因やアトピー素因など先天的な体質も大きなウエイトを占めていることもありますが、食生活を中心とした生活習慣を見直していくことで円形脱毛症が改善されやすい体の状態に持っていくことはとても重要なことです。

食事は毎日できるだけ一日3食バランスの良い食事を同じ時間帯にとって、十分な睡眠と運動習慣は、治しやすい体に持っていくための基本です。

その中で髪や頭皮の健康につながる食べ物は科学的に解明されており、それらを積極的に摂っていく必要があります。

・タンパク質

髪の毛の大半はケラチンというタンパク質で構成されており、ケラチンが不足している状態ですと髪の毛が生えにくかったり、伸びにくい、切れやすいなど不健康な状態となってしまう危険性があります。
タンパク質が多く含まれている食材として赤身の肉や鶏肉、魚、大豆や納豆などが挙げられます。

・亜鉛

亜鉛も不足してしまうと髪の毛の成長が鈍り、不健康な状態となってしまうことが言われています。
亜鉛の多く含まれる食材として牡蠣や赤身の肉、豆類やナッツ類などが挙げられます。

・ビタミンB群

レバーや卵、大豆に多く含まれるビタミンB2は細胞の新陳代謝を促すとされています。カツオやサバに多く含まれるとされるビタミンB6、レバーやイワシなどに多く含まれるとされるビオチンはタンパク質の代謝、合成や分解を助けるとされ、積極的に摂っていくと健康的な髪の毛になりやすいとされています。

執筆者

清水大地

眼精疲労専門の鍼灸師

資格
はり師
きゅう師

2008年 鈴鹿医療科学大学鍼灸学部 卒業
卒業後2年間北京中医薬大学に留学。日中友好病院にて多くの臨床経験を積む

2011年 おおうち総合鍼灸院に勤務。眼科鍼灸の確立

2014年 中目黒にて東京α鍼灸整骨院を開院

2016年 渋谷α鍼灸整骨院を開院

2018年 三軒茶屋α鍼灸院を開院


Posted by 中目黒の鍼灸院 東京α鍼灸整骨院|眼精疲労 at 23:00 / 院長コラム コメント&トラックバック(0)

お問い合わせはこちらから
ここをタッチするとすぐにお電話が出来ます
メールでのお問い合わせはこちらから